説明

除草剤組成物

【課題】芝地の雑草を一回の散布で、如何なる雑草成長段階においても、そして芝の葉を傷めずに、駆除する出現後芝生除草剤を提供する。
【解決手段】芝地のモウセンゴケ、ハマスゲ及び雑草の出現後の駆除方法であって、該方法が、スルフェントラゾン及びキンクロラックの1:5から1:1の比の混合物からなる組成物を、散布されるスルフェントラゾンの量が少なくとも0.09ポンド/エーカーに等しい条件付で、スルフェントラゾン及びキンクロラックをエーカー当たり0.375ポンドの割合からエーカー当たり1.5ポンドの割合で散布することを特徴とする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−[2,4−ジクロロ−5−[4−(ジフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]フェニル]メタンスルフォンアミド及び3,7−ジクロロ−8−キノリンカルボン酸の混合物からなる組成物を、雑草が存在する地域に散布することによる、芝地の出現後の選択的雑草駆除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、除草剤として使用されるジクロロキノリンを開示している。特許文献2は除草剤的アリールトリアゾンを開示している。特許文献3は、キンクロラック除草剤及び選択的プロトクス除草忌避剤を含む選択的相乗作用出現後除草剤組成物を開示及びクレームしており、その組成物は望ましくない生育を駆除するとき、約0.1から約1ポンド/エーカーのキンクロラック及び約0.005から約0.06ポンド/エーカーのプロトクス除草忌避剤を供給するのに十分な量のキンクロラック及びプロトクス除草忌避剤を含む。
【0003】
芝地の雑草を駆除するために除草剤を使用することはよく知られている。除草剤用途には二つのタイプがあり、出現前除草剤は、雑草の種が発芽し生育するのを妨げそして出現後除草剤は出現しそして活発に成長している植物を殺す。
【0004】
出現前の芝の除草剤は一般により効果的であるが、しかし毎年の雑草の種が発芽する季節の早期に散布しなければならない。長い駆除期間を与えるために、多くの出現前除草剤は最初の散布後6から8週間散布を繰り返す必要がある。地域の全体又は局部領域のいずれかではびこる毎年の雑草は季節の初めでは確認できず、除草剤の出現前散布で芝を処理する時間と費用は必要とされない。
【0005】
出現後芝生除草剤は発芽し土壌から出現した後で雑草を駆除するために使用される。雑草駆除のために出現後芝生除草剤を使用する利点は、はびこりが存在する場所でのみ使用される点である。多くの通常の出現後芝生除草剤のいくつかは数回散布しなければならず、例えば、MAMA(モノソジウムメタンアルソネート)、及びDSMA(ジソジウムメタンアルソネート)を含む有機砒素がある;いくつかははびこりを完全に駆除するために雑草の非常に早い成長段階、即ち1−4葉段階で散布される必要があり、例えば、ジチオピル(S,S’−ジメチル2−(ジフロロメチル)−4−イソブチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3,5−ジカルボチオレート)がある;そして他のものは散布後に芝草を傷つけ又は黄色に変える、例えば、フェノキサプロップ((+/−)−エチル2−[4[(6−クロロ−2−ベンズオキサオリル)オキシ]フェノキシ]プロパノエート)及びキンクロラック(3,7−ジクロロ−8−キノリンカルボン酸)がある。キンクロラックのような除草剤は成長の初期分枝段階でメヒシバ(crabgrass)を適切に駆除しない。
【0006】
メヒシバ、クローバー、ハマスゲ(nutsedge)及びバイオレットのような雑草を一回の散布で、如何なる雑草成長段階においても、そして芝の葉を傷めずに、駆除する出現後芝生除草剤を提供することには多くの利点がある。
【0007】
【特許文献1】USP4,497,651
【特許文献2】USP4,818,275
【特許文献3】USP6,849,579
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、メヒシバ、クローバー、ハマスゲ(nutsedge)及びバイオレットのような雑草を一回の散布で、如何なる雑草成長段階においても、そして芝の葉を傷めずに、駆除する出現後芝生除草剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に従えば、除草剤として有効量で存在し、芝地の或るモウセンゴケ、ハマスゲ及び雑草の出現後駆除に予想外の効果を示す、スルフェントラゾン、一般名、N−[2,4−ジクロロ−5−[4−(ジフロロメチル)−4,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]フェニル]メタンスルフォンアミド及びキンクロラック、一般名、3,7−ジクロロ−8−キノリンカルボン酸の混合物からなる除草剤組成物が見出された。
【0010】
本発明は、芝地のモウセンゴケ(broadleaf)、ハマスゲ及び雑草の出現後の駆除方法であって、該方法が、スルフェントラゾン及びキンクロラックの1:5から1:1の比の混合物からなる組成物を、散布されるスルフェントラゾンの量が少なくとも0.09ポンド/エーカーに等しい条件付で、スルフェントラゾン及びキンクロラックをエーカー当たり0.375ポンドの割合からエーカー当たり1.5ポンドの割合でスルフェントラゾン及びキンクロラックを散布することを特徴とする方法を提供する。
【0011】
スルフェントラゾン及びキンクロラックの混合物からなる除草剤組成物は個々の成分に関して選択的雑草駆除の優れた性質をもっており、例えば、メヒシバ、ハマスゲ、バイオレット、クローバー、チックウイード、セスバニア、チョウセンアサガオ(jimsonweed)、コキア、モーニンググローリー及びアオゲイトウ(pigweed)のような出現後の雑草を、成分単独では駆除しない割合で駆除する。本発明の好ましい態様は1−5葉又は分枝したヒメシバ及びハマスゲを駆除する方法である。
【0012】
用語“雑草”とは、芝地での望ましくない生育物を意味する。用語“芝”又は“芝地”とは、限定はしないが、住宅用の及び慣例上の芝生、運動場、公園、商業上の芝生農場及びゴルフコースのフェアウエイ及びラフを意味する。
【0013】
3,7−ジクロロ−8−キノリンカルボン酸の構造式は下記のとおりである:
【0014】
【化1】

通常キンクロラックとして知られているこの物質は、多くの葉や広葉雑草を駆除する出現後芝生除草剤である。
【0015】
N−[2,4−ジクロロ−5−[4−(ジフロロメチル)−4,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]フェニル]メタンスルフォンアミドの構造式は下記のとおりである:
【0016】
【化2】

通常スルフェントラゾンとして知られているこの物質は、メヒシバを駆除しない出現後芝生除草剤である。
【0017】
本発明においては、除草剤組成物はスルフェントラゾンとキンクロラックの1:5から1:1の比、好ましくは1:3の比の混合物である。
【0018】
本発明の除草剤組成物は、スルフェントラゾンが最小でも0.09ポンド/エーカーで存在するような使用割合で散布される。本発明の除草剤組成物の好ましい使用割合は、エーカー当たり0.375ポンドの活性成分(即ち、1:3の比はスルフェントラゾンを0.09ポンド/エーカー及びキンクロラックを0.28ポンド/エーカー含む)からエーカー当たり1.5ポンドの活性成分(即ち、1:3の比はスルフェントラゾンを0.375ポンド/エーカー及びキンクロラックを1.125ポンド/エーカー含む)。
【0019】
本発明の特定の態様は、スルフェントラゾン及びキンクロラックの本発明の組成物を、一緒に又は段階的に、雑草が存在する場所に散布することからなる芝地のモウセンゴケ、スゲ及び雑草を駆除する方法である。
【0020】
その他の除草剤は、本発明の成分との間で悪い相互作用を起こさない限り上述の第一及び第二の除草剤と組み合わせて使用することができる。例えば、広範囲の雑草を駆除するために活性範囲を広げるために追加の除草剤を含むことはしばしば有用である。
【0021】
本発明で使用される除草剤化合物は多くの形態で使用されそして多くの場合使用前に直ちに水溶液形態で準備されるのが便利である。そのような組成物を調製する一つの方法は“タンク混合”と呼ばれ、そこでは市販されている形態の成分が他の添加剤と一緒に或いは無しで使用者によって大量の水と混合される。
【0022】
使用前に直ちにタンク混合することに加え、スルフェントラゾン及びキンクロラックを含む組成物は、使用前に水又は他の希釈剤で希釈される、より濃縮された主要組成物に調合されてもよい。そのような組成物は、活性成分に加えて表面活性剤を含みそしてそのような組成物の例は以下に示す。
【0023】
本発明で使用される除草剤化合物は、生育物の抑制が望まれる領域の所望の散布モードにも依るが、駆除が望まれる場所への乾燥散布のための比較的大きな粒子サイズ(例えば8/16又は4/8USメッシュ)の顆粒として、水溶性又は水分散性顆粒として、粉末状ダストとして、湿潤粉末として、乳化濃縮物として、水性エマルジョンとして、溶液として又は農業上使用可能な他の公知の調合のいずれかとして調合することができる。これらの調合物は二つの除草剤の合計重量で0.1%、0.2%又は0.5%の小量から95%又はそれ以上まで含む。
【0024】
本発明で使用される除草剤化合物は、分散剤に加えて水と混ざり合う溶媒中に溶解する除草剤を含む分散溶液の形態であることができる。
【0025】
代替として、組成物は、水又は他の分散媒中に容易に分散する水溶性又は水分散性顆粒の形態であることができる。水溶性又は水分散性顆粒は、担体の吸収性にも依るが、通常約5−80%の除草剤を含むように調製され、そして分散を容易にするために通常また湿潤剤、分散剤又は乳化剤を含みそして防腐剤を含む。水溶性又は水分散性顆粒の典型的な担体としては、赤土、天然クレイ、シリカ、及び他の高吸収性物、容易に湿る無機希釈剤を包含する。例えば、有用な水溶性又は水分散性顆粒処方は、26.71部の除草剤化合物、30.90部の硫酸アンモニウム、30.89部のクレイ、分散剤としての10.00部のナトリウムリグノスルフォネート、湿潤剤としての1.00部のナトリウムジオクチルサクシネート及び防腐剤としての0.50部のクエン酸を含む。混合物はすり潰され、水で希釈されてペーストを生成しそしてペーストは押し出されそして乾燥して顆粒を製造する。
【0026】
使用される他の代替品は、タルク、天然クレイ、珪藻土、クルミ殻や綿種殻のような殻粉、及び除草剤の分散媒及び担体として作用する他の有機及び無機固体のような細かく分散した固体と除草剤の自由流動混合物であるダストであってもよい。これらの細かく分散した固体は約50ミクロン以下の平均粒子サイズをもつ。ここで有用な典型的なダスト処方は、1.0部以下の除草剤化合物と99.0部のタルクを含むものである。
【0027】
本発明で使用される除草剤化合物の有用な処方は、水又は他の分散媒中で容易に分散する細かく分散した粒子形態の湿潤粉末である。湿潤粉末は究極的に、乾燥ダスト又は水又は他の液体中のエマルジョンとして、雑草駆除が必要な場所に散布される。湿潤粉末の典型的な担体としては、赤土、カオリンクレイ、シリカ、及び高吸収性物、容易に湿る無機希釈剤を包含する。湿潤粉末は担体の吸収性にも依るが、通常約5−80%の除草剤を含むように調製され、そして分散を容易にするために通常また小量の湿潤剤、分散剤又は乳化剤を含む。例えば、有用な湿潤粉末処方としては、80.0部の除草剤化合物、17.9部のパルメットクレイ、及び1.0部のナトリウムリグノスルフォネート及び湿潤剤としての0.3部の硫酸化した脂肪族ポリエステルを含む。追加の湿潤剤及び/又はオイルは、植物の葉上の分散を容易にするためにしばしばタンク混合に添加される。乾燥流動処方(DF)は除草剤化合物の有用な処方である。DF処方は、湿潤可能な粉末から液体、例えば、水を添加することによってペーストを形成させ、それからペーストを押出しそして乾燥して小さなダストのない顆粒を形成することによって調製することができる。
【0028】
本発明で使用する除草剤化合物の他の有用な処方は、乳化性濃縮物(EC)で、それは水又は他の分散媒に分散可能な均一な液体組成物であり、そして除草剤化合物及び液体又は固体乳化剤を含み、又はキシレン、重芳香族ナフサ、イソフォロン、又は他の不揮発性有機溶媒のような液体担体もまた含む。除草剤用途に対して、これらの濃縮物は水又は他の液体担体中に分散しそして処理すべき領域にスプレーとして散布される。除草剤化合物の重量パーセントは、適用される組成物の方法によって変化するが、一般には合計組成物の重量の0.5から95%の除草剤化合物を含む。
【0029】
懸濁濃縮物(SC)処方もまた使用される。これらは、除草剤化合物が液体担体、一般には水中に懸濁していることを除けばECと同様である。懸濁濃縮物(SC)処方はECのように、小量の界面活性剤、乳化剤、安定剤、増量剤、アンチフォーム剤及び/又は防腐剤を含みそして典型的には除草剤化合物を合計組成物重量基準で0.5から95%、しばしば10から50%含む。除草剤用途に対しては、SCは水又は他の液体媒体で希釈され、そして通常処理すべき領域にスプレーとして散布される。
【0030】
他の有用な処方としては、水、コーンオイル、ケロセン、プロピレングリコール、又は他の好適な溶媒のような比較的不揮発性溶媒中の除草剤化合物の懸濁を包含する。
【0031】
これらの除草剤組成物のためのさらに他の有用な処方としては、アセトン、アルキル化ナフタレン、キシレン、又は他の有機溶媒のような、所望の濃度で完全に溶解する溶媒中の除草剤の単純溶液を包含する。除草剤が比較的粗い粒子に担持されている顆粒処方は、草への浸透を広げることによって芝地への散布に特定の利便性があるか又は栄養と雑草駆除を組み合わせるために固体肥料と組み合わせて使用することができる。圧力スプレー、典型的には、低沸点分散溶媒担体の蒸発の結果として除草剤が細かく分かれた形態で分散しているエアロゾルもまた使用できる。
【0032】
或る場合には、二つのタイプの調合物の組み合わせ、例えば除草剤化合物の一つは乳化可能な濃縮物として使用されそして第二の除草剤化合物はこの濃縮物中に粉末として分散していることが望ましい。
【0033】
従来のグランド法による駆除が望まれる場所に直接散布するための組成物中の第一及び第二除草剤の濃縮物は(単一の活性成分として使用されるとき)好ましくは組成物の重量基準で0.001から10%、特に0.005w%から5wt%の範囲内であるが、40%までを含むより濃縮された組成物が望ましい場合もある。
【0034】
本発明の組成物で使用される典型的な湿潤剤、分散剤又は乳化剤としては、限定はしないが、アルキル及びアルキルアリールスルフォン酸塩及び硫酸塩及びそれらのナトリウム塩;アルキルアリールポリエーテルアルコール;硫酸化高級アルコール;ポリエチレンオキサイド;硫酸化した動物及び野菜油;硫酸化した石油;多価アルコールの脂肪酸エステル及びそのようなエステルのエチレンオキサイド付加物;及び長鎖メルカプタンとエチレンオキサイドの付加生成物を包含する。有用な表面活性剤の多くの他のタイプは市販されている。表面活性剤が、使用されるときは、組成物の重量基準で、通常1から15%を含む。
【0035】
芝地での使用においては、顆粒調合物、乳化濃縮物、流動性濃縮物、水性エマルジョン、溶液、等々は、活性成分の濃度を0.01%又は0.2%から1.5%又は2.0%の範囲で与えるために水で希釈される。
【0036】
以下の実施例は、本発明をさらに例証するためのものであるが、もちろんその発明の範囲を限定するものと見做してはならない。実施例は、効果が観察される本発明の組成物の評価のための原案を含む。使用されたテスト組成物は、テスト化合物の調合されたプレミックス又は市販されている調合物である。以下の市販されている調合物が使用された:スルフェントラゾン、FMCコーポレーション社からのDISMISS(商標)芝生除草剤;キンクロラック、BASF社からのFACET(商標)75DF除草剤又はDRIVE(商標)75DF除草剤。
【0037】
スルフェントラゾンの75DF調合物は以下のものを含んで調製された:スルフェントラゾンテクニカル(92%活性)81.6部、ナトリウムジイソプロピルナフタレンスルフォネート4.0部、リグノスルフォネート分散媒12.0部及びアッタクレイ2.4部。
【0038】
1:3比でのスルフェントラゾンとキンクロラックの混合物は、スルフェントラゾンの75DF調合物の60.02gとFacet(商標)75DF除草剤180.03gを一緒にブレンドすることによって調製した。
【発明の効果】
【0039】
本発明により、メヒシバ、クローバー、ハマスゲ及びバイオレットのような雑草を一回の散布で、如何なる雑草成長段階においても、そして芝の葉を傷めずに、駆除する出現後芝生除草剤が提供される。
【実施例1】
【0040】
スルフェントラゾン、キンクロラック及びスルフェントラゾンとキンクロラック1:3混合物の3葉/2分枝メヒシバ、バイオレット、クローバー及びプランテインでの出現後の除草評価
本発明の組成物を、以下の方法で除草効率をテストした:
実験デザインは出現後の処理をしたランダム化した用地を使用しそしてテスト試行当たり三つの複製を使用した。各実験用地のサイズは4フィートx6フィートであった。各テスト組成物の散布はエーカー当たり200ガロンをスプレーするように校正された加圧したバックパックスプレイヤーで実施した。上述のように調製されたスルフェントラゾン(DISMISS(商標)芝生除草剤)、キンクロラック(FACET(商標)75DF除草剤)又は1:3比でのスルフェントラゾンとキンクロラックの混合物を含むテスト組成物を、適切なテスト割合濃度を与えるように水で希釈した。
【0041】
雑草の対照を各テスト割合の処理後7から41日後(DAT)の各実験用地で評価した。結果は、複製の平均として示されるが、同じ試行の未処理対照用地で観察された結果と比較された。結果を以下の表1に示す。
【0042】
【表1】

【実施例2】
【0043】
スルフェントラゾン、キンクロラック及びスルフェントラゾンとキンクロラック1:3混合物の分枝したメヒシバ、バイオレット、クローバー、ハマスゲ及びプランテインでの出現後の除草評価
本発明の組成物を、以下の方法で除草効率をテストした:
実験デザインは出現後の処理をしたランダム化した用地を使用しそしてテスト試行当たり三つの複製を使用した。各実験用地のサイズは4フィートx6フィートであった。各テスト組成物の散布はエーカー当たり200ガロンをスプレーするように校正された加圧したバックパックスプレイヤーで実施した。上述のように調製されたスルフェントラゾン(DISMISS(商標)芝生除草剤)、キンクロラック(FACET(商標)75DF除草剤)又は1:3比でのスルフェントラゾンとキンクロラックの混合物を含むテスト組成物を、適切なテスト割合濃度を与えるように水で希釈した。
【0044】
雑草の対照を各テスト割合の処理後1から27日後(DAT)の各実験用地で評価した。結果は、複製の平均として示されるが、同じ試行の未処理対照用地で観察された結果と比較された。結果を以下の表2に示す。
【0045】
【表2】

【実施例3】
【0046】
スルフェントラゾン、キンクロラック及びスルフェントラゾンとキンクロラック1:3混合物のメヒシバ及びキハマスゲでの出現後の除草評価
本発明の組成物を、以下の方法で除草効率をテストした:
上述のように調製されたスルフェントラゾン(DISMISS(商標)芝生除草剤)、キンクロラック(FACET(商標)75DF除草剤)又は1:3比でのスルフェントラゾンとキンクロラックの混合物を含むテスト組成物を、適切なテスト割合濃度を与えるように水で希釈した。ノニオン性界面活性剤(0.25%)を各テスト溶液に添加した。
【0047】
テスト雑草はレッドリバーメヒシバ(ディジタリアシリアリス)及びキハマスゲ(シペラスエスキュレンツシ)を含む。
【0048】
出現後テストのために、各除草剤の散布の各割合に対して三つの使い捨ての3インチ四方のポットを、ピートモス、バーミキュライト、バークアッシュ、パインバーク、ライムストーン及び湿潤剤からなる土壌で満たし、それに8から10個の種を植えた。ポットをグリーンハウス内に置きそして毎日水をやり、このようにして種を発芽させそして葉を成長させた。
【0049】
処理のために選定されたポットをコンベイヤーベルトの上に置きそしてコンベイヤーベルトを葉の上約10インチに位置するスプレーノズルの下に供給した。除草剤溶液のスプレーを開始しそして一旦安定化させた;ポットをエーカー当たり30ガロンに等しい量を受け取る速度でスプレーの下を通した。散布割合は、個々の除草剤溶液及びスルフェントラゾンとキンクロラックの混合物に対して表3に示されるものである。出現後のポットを直ちにグリーンハウス内に置きそしてテスト溶液で処理後24時間まで水をやらなかった。その後それらは地面レベルで定期的に水遣りをした。雑草の対照を処理後1から22日(DAT)で各実験テストで評価した。結果は、複製の平均として示されるが、同じテストの未処理対照ポットで観察された結果と比較された。結果を以下の表3に示す。
【0050】
駆除パーセントを非特許文献1に開示された0から100のレーティングシステムと類似の方法で決定した。レーティングシステムは下記のとおりである。
【0051】
除草剤レーティングシステム
駆除%レーティング メインカテゴリーの記載 雑草の記載
0 効果なし 雑草駆除なし
10 雑草駆除非常に少ない
20 わずかの効果 雑草駆除少ない
30 雑草駆除少ないから不完全
40 雑草駆除不完全
50 中庸の効果 雑草駆除不完全から中庸
60 雑草駆除中庸
70 幾分不満足な雑草駆除
80 苛烈 満足すべき雑草駆除
90 非常に良好な雑草駆除
100 完全な効果 完全に雑草壊滅
【0052】
【表3】

【0053】
【表4】

【実施例4】
【0054】
スルフェントラゾン、キンクロラック及びスルフェントラゾンとキンクロラック混合物の出現後の除草評価
スルフェントラゾン(75F調合物)、キンクロラック(DRIVE(商標)75F除草剤)又は1:1から1:5のスルフェントラゾンとキンクロラック混合物を含むテスト組成物を水で希釈して適切なテスト割合濃度を与えた。ノニオン性界面活性剤(0.25%)を各テスト溶液に添加した。
【0055】
テスト雑草としては、メヒシバ(ディジタリアsp)、チックウイード(ステラリアメディア)、ヘンプセスバニア(セスバニアエキサルタータ)、コキア(コキアスコパリア)、アイビーリーフモーニンググローリー(イポモイーアヘデラシー)、アオゲイトウ(アマランサスレトロフレキサス)及びキハマスゲ(シペラスエスキュレンツシ)を包含する。
【0056】
出現後テストのために、各除草剤の散布の各割合に対して三つの使い捨ての3インチ四方のポットを、ピートモス、バーミキュライト、バークアッシュ、パインバーク、ライムストーン及び湿潤剤からなる土壌で満たし、それに8から10個の種を植えた。ポットをグリーンハウス内に置きそして毎日水をやり、このようにしてコキアの場合、種を発芽させそして22日間、3ヶ月間、葉を成長させた。
【0057】
処理のために選定されたポットをコンベイヤーベルトの上に置きそしてコンベイヤーベルトを葉の上約10インチに位置するスプレーノズルの下に供給した。除草剤溶液のスプレーを開始しそして一旦安定化させた;ポットをエーカー当たり30ガロンに等しい量を受け取る速度でスプレーの下を通した。散布割合は、個々の除草剤溶液及びスルフェントラゾンとキンクロラックの混合物に対して表4に示されるものである。出現後のポットを直ちにグリーンハウス内に置きそしてテスト溶液で処理後24時間まで水をやらなかった。その後それらは地面レベルで定期的に水遣りをした。雑草の対照を処理後2から20日(DAT)で各実験テストで評価した。結果は、複製の平均として示されるが、同じテストの未処理対照ポットで観察された結果と比較された。結果を以下の表4に示す。
【0058】
駆除パーセントを非特許文献1に開示された0から100のレーティングシステムと類似の方法で決定した。レーティングシステムは下記のとおりである。
【0059】
除草剤レーティングシステム
駆除%レーティング メインカテゴリーの記載 雑草の記載
0 効果なし 雑草駆除なし
10 雑草駆除非常に少ない
20 わずかの効果 雑草駆除少ない
30 雑草駆除少ないから不完全
40 雑草駆除不完全
50 中庸の効果 雑草駆除不完全から中庸
60 雑草駆除中庸
70 幾分不満足な雑草駆除
80 苛烈 満足すべき雑草駆除
90 非常に良好な雑草駆除
100 完全な効果 完全に雑草壊滅
【0060】
【表5】

【0061】
【表6】

【0062】
【表7】

【0063】
【表8】

熟練した当業者であれば、本発明の変形が使用できそして本発明はここで特定的に記載されたのとは異なって実施してもよいことを意図していると理解するであろう。従って、本発明は、特許請求の範囲に規定されたように、本発明の精神と範囲内に含まれる全ての変形を包含するものである。
【非特許文献1】“Research Methods in Weed Science、”2nd ed.,B.Truelove,Ed.;Southern Weed Science Society;Auburn University,Auburn,Ala.,1977
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、住宅用の及び慣例上の芝生、運動場、公園、商業上の芝生農場及びゴルフコースのフェアウエイ及びラフのような芝地の望ましくない雑草を効率的に駆除するのに有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芝地のモウセンゴケ、ハマスゲ及び雑草の出現後の駆除方法であって、該方法が、スルフェントラゾン及びキンクロラックの1:5から1:1の比の混合物からなる組成物を、散布されるスルフェントラゾンの量が少なくとも0.09ポンド/エーカーに等しい条件付で、スルフェントラゾン及びキンクロラックをエーカー当たり0.375ポンドの割合からエーカー当たり1.5ポンドの割合でスルフェントラゾン及びキンクロラックを散布することを特徴とする方法。
【請求項2】
スルフェントラゾン対キンクロラックの比が1:3である請求項1記載の方法。
【請求項3】
スルフェントラゾン及びキンクロラックの混合物を、スルフェントラゾン及びキンクロラックをエーカー当たり0.75ポンドからエーカー当たり1.25ポンドの割合で散布する請求項2記載の方法。
【請求項4】
雑草が、メヒシバ、ハマスゲ、バイオレット、クローバー、チックウイード、セスバニア、チョウセンアサガオ、コキア、モーニンググローリー及びアオゲイトウからなる群から選択される芝地の雑草の出現後の駆除方法であって、該方法が、スルフェントラゾン及びキンクロラックの1:5から1:1の比の混合物からなる組成物を、散布されるスルフェントラゾンの量が少なくとも0.09ポンド/エーカーに等しい条件付で、スルフェントラゾン及びキンクロラックをエーカー当たり0.375ポンドの割合からエーカー当たり1.5ポンドの割合で散布することを特徴とする方法。
【請求項5】
スルフェントラゾン対キンクロラックの比が1:3である請求項4記載の方法。
【請求項6】
スルフェントラゾン及びキンクロラックの混合物を、スルフェントラゾン及びキンクロラックをエーカー当たり0.75ポンドからエーカー当たり1.25ポンドの割合で散布する請求項5記載の方法。
【請求項7】
雑草がヒメシバである請求項4記載の方法。

【公開番号】特開2009−143907(P2009−143907A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−310626(P2008−310626)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(391022452)エフ エム シー コーポレーション (74)
【氏名又は名称原語表記】FMC CORPORATION
【Fターム(参考)】