説明

除草装置

【課題】 土壌への火炎の吹き付けによる焼却処理が安全に且つ高能率で行え、さらに環境にもやさしい除草装置を提供する。
【解決手段】 ベース3の上にフレーム4を設け、フレーム4にタイヤ2を回転可能に取り付けている。コの字状に形成されたコ字状パイプ28の下面に複数のノズル21を配置し、水を噴射させる。ガスバーナー15から火炎を噴射させ、地面から生えている雑草や害虫の卵を焼却する。
水に囲まれたエリア内で焼畑を行うため、火事になる危険性がなく、安全に除草を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は除草装置に関し、特にゴルフ場などの広大な土地における除草に適した除草装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地面に生えた雑草や芝を刈り取るために、芝刈り機が使用されている。特許文献1〜9に示すように、これらの芝刈り機は通常、地面から生えている雑草や芝を回転する刃により刈り取るのが一般的である。
【特許文献1】特許第3664617号公報
【特許文献2】特許第3632530号公報
【特許文献3】特許第3577964号公報
【特許文献4】特許第3526765号公報
【特許文献5】特許第3525373号公報
【特許文献6】特許第3511079号公報
【特許文献7】特許第3510494号公報
【特許文献8】特許第3433069号公報
【特許文献9】特許第3424261号公報
【0003】
例えば、ゴルフ場などではシーズンにあわせて夏芝と冬芝を植え替える必要があり、その際に芝刈り機を使用する。
夏芝から冬芝に植え替えるときには、まず、夏芝を芝刈り機により刈り取り、刈り取った土地に冬芝の種を散布する。逆に冬芝から夏芝に植え替えるときには、まず、冬芝を芝刈り機により刈り取り、刈り取った土地に夏芝の種を散布する。
【0004】
通常の芝刈り機では刈り取った雑草や芝を回収し、後処理をする必要がある。
特に広大なゴルフ場などでは刈り取った雑草や芝も大量になるため、後処理だけでも莫大な費用と時間を要する。
【0005】
また、一面に芝を敷き詰める場合、芝の間に繁殖力の強い他の雑草が生えるとその雑草の周りの芝が枯れることがわかっている。そのため、芝を刈り取っても地中に雑草の種や根が残っていると、雑草が繁殖し、新たに生えた芝を枯らせてしまうことがある。
さらに、地中に害虫の卵が残っていると、卵が孵化し、新たに生えた芝を虫食うことがある。
【0006】
近年は、周辺の森林等への類焼の危険および大気汚染の発生を招く問題から、焼畑農法も行われなくなってきている。
【0007】
上記のような問題点を回避するために、可搬式のバーナー装置を用いて土壌に火炎を吹き付けることにより、土壌中の雑草の種および害虫の卵の焼却・高温駆除を行うための可搬式火炎除草機が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、可搬式のバーナー装置を用いた可搬式火炎除草機にあっては、作業能率が低く、極めて小区画においての使用に限られるという問題がある。
そのため、土壌中の雑草の種および害虫の卵等を広い面積に渡って、高能率で焼却・高温死滅処理させ得る手段が望まれてきている。
【0009】
特許文献10に示すようにカバーで覆われた燃焼室を設け、その中で火炎処理を行う装置も考えられている。しかし、耕した土をバーナーで焼いた後の鎮火処理を行わないため、火炎処理後の土が非常に熱く、一部に火種が残った状態になることが考えられる。
また、燃焼時に発生する煙の処理についての対策も十分ではなく、大気汚染を招くおそれもある。
【特許文献10】特許第3504083号公報
【0010】
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものでありその目的とするところは、土壌への火炎の吹き付けによる焼却処理が安全に且つ高能率で行え、さらに環境にもやさしい除草装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、進行方向に対して少なくとも左右及び後方を囲うように地面に対して水を噴射する機構と、前記噴射された水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、を有することを特徴とする除草装置である。
上記の発明によれば、土壌への火炎の吹き付けによる雑草の焼却処理を、安全に行うことができる。
【0012】
また、本出願に係る第2の発明は、特定の領域を囲うように地面に対してコの字状に水を噴射する機構と、前記噴射された水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、を有し、前記コの字の開口方向に向かって進行することを特徴とする除草装置である。
上記の発明によれば、土壌への火炎の吹き付けによる雑草の焼却処理を、安全に行うことができる。
【0013】
さらに、本出願に係る第3の発明は、地面に向かって開口を有する燃焼室と、進行方向に対して少なくとも左右及び後方を囲うように地面に対して水を噴射する機構と、前記水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、前記燃焼室の少なくとも前記開口から吸気を行い、前記燃焼室内から強制的に排気を行うための排気機構と、を有することを特徴とする除草装置である。
上記の発明によれば、土壌への火炎の吹き付けによる焼却処理が安全に且つ高能率で行え、さらに燃焼により発生する煙や灰についても処理が施されているため、環境への悪影響も最小限に抑えることができる。
【0014】
また、本出願に係る第4の発明は、水を貯留する貯水タンクと、進行方向に対して少なくとも左右及び後方を囲うように地面に対して前記貯水タンク内の水を噴射する機構と、前記水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、前記貯水タンク内の水の残量が一定値よりも少なくなった場合には、前記バーナーからの火炎の噴射を停止し、その後、前記水の噴射を停止するための制御機構と、を有することを特徴とする除草装置である。
上記の発明によれば、水の噴射が停止するよりも前に火炎の噴射を停止することができるため、より安全に焼却処理を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の除草装置によれば、土壌への火炎の吹き付けによる雑草の焼却処理を、安全に且つ高能率で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の除草装置について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の除草装置を前方から見た外観を示す斜視図である。
本発明の除草装置は、牽引車に連結牽引させて走行させることでゴルフ場等の雑草や芝を除草する形態のものである。
【0017】
図1に示すように本発明の除草装置1は、4個のタイヤ2と、本体を構成するベース3およびフレーム4よりなる。
ベース3は四角い金属の枠からなり、上面には筺体を構成するステンレスパイプのフレーム4を立設している。タイヤ2はフレーム4に回転可能に支持され、除草装置1は4個のタイヤ2によって地面に接触し、ベース3は地面から一定の距離をあけて配置される。望ましくは、タイヤ2はゴルフ場などの芝の上を走行するのに適したターフタイヤを用いる。
【0018】
除草装置1は、牽引車に連結牽引させて走行させることでゴルフ場等の雑草や芝を除草する形態のものであり、フレーム4の前端部には牽引車と連結するための連結部19を設けている。
このように本実施例では、一例として牽引式の除草装置1を示しているが、エンジンやモーターを搭載し、タイヤ4に駆動力を伝達することにより自走式にすることも可能である。自走式の場合には、運転席を設けて有人走行型にすることもできるし、遠隔操作により無人走行型にすることもできる。
【0019】
フレーム4内には発電機5、ガスタンク6、コンプレッサー7、シリンダー17、原動機8、制御装置9、貯水タンク10、燃焼室11を備えている。図1においては、シリンダー17は1本しか図示していないが、左右対称の位置にもう1本のシリンダー17が設けられている。
【0020】
フレーム4内に設置された発電機5は、液体燃料や気体燃料を用いて発電を行う汎用の発電機を用いることができる。本実施例においては、ガソリンによりエンジンを回転させて発電するタイプの発電機を使用している。
【0021】
ガスタンク6は、液体ガス若しくは気体ガスを貯留する汎用のプロパンガスであり、タンク内が空になった場合には新たなガスタンク6と交換できるようにフレーム4内に着脱可能に設置されている。プロパンガスの代わりに灯油をコンプレッサーで送る構成にすることもできる。
ガスタンク6には燃焼室11にガスを供給するためのガス供給管13が接続されている。
【0022】
図2は本発明の除草装置を後方から見た外観を示す斜視図である。
燃焼室11の背面には排気用ファン12を設けており、その下に5個のガスバーナー15を設けている。
【0023】
図2に示すようにガス供給管13の先端は、5個のガスバーナー15に接続されている。排気用ファン12の上には各ガスバーナー15に対応して5個の着火装置16を備え、ガスバーナー15の先端に設けられた不図示の点火プラグに火花を起こし、ガスに着火する。各着火装置16は制御装置9により独立して制御可能であり、5個のガスバーナー15のうちの一部のガスバーナーのみを着火することもできる。
なお、本実施例では5個のガスバーナー15を設けた例を示しているが、ガスバーナーの数はこれに限られるものではなく、5個より多くても少なくても良い。
【0024】
ガス供給管13の中腹には各ガスバーナー15に対応して5個のガス圧検出器14を備えている。ガス圧検出器14はガス供給管13のガス圧を検出する検知機構と、ガス供給管13からガスバーナー15へのガスの供給を停止する電磁弁とを有する。ガス圧検出器14はガス供給管13のガス圧を検出し、一定のガス圧を下回った場合にはガスタンク6内のガス量が少ないものとみなし、ガス供給管13からガスバーナー15へのガスの供給を停止する。
各ガス圧検出器14は制御装置9により独立して制御可能であり、5個のガスバーナー15のうちの一部のガスバーナーに対するガス供給のみを停止することもできる。
【0025】
図3は、本発明に係る除草装置1を模式的に示した分解図である。説明の都合上、燃焼室11等の一部の構成については図示を省略している。
図3に示すように除草装置1の貯水タンク10よりもやや前方には回転ブラシ18を設けている。回転ブラシ18は除草装置1の左右方向に延びるブラシバー18aに硬質ゴムよりなる複数本の櫛歯18bを固定したものである。櫛歯18bは回転ブラシ18を横方向から見たときにブラシバー18aを中心に十字状に設けられており、隣り合う櫛歯18bの間は一定のピッチをあけて設けられている。
【0026】
図3においては図示を省略しているが、ブラシバー18aの両端は図1に示すシリンダー17の下端に設けた軸受けに支持されている。シリンダー17の上端はフレーム4に固定されており、回転ブラシ18は路面の形状にあわせて揺動可能な構造となっている。
【0027】
原動機8のローター軸からブラシバー18aの一端にわたって駆動チェーン20が巻かれており、原動機8の駆動力が駆動チェーン20によりブラシバー18aに伝達される。そして、ブラシバー18aの回転に伴って櫛歯18bが回転する。原動機8としては汎用のモーターを使用することができ、回転速度は制御装置9によって制御される。
【0028】
貯水タンク10は水を溜めるための容器であり、上面に2個の給水口10aを設けている。給水口10aから供給された水は、貯水タンク10内に溜められる。貯水タンク10からコンプレッサー7へ給水管24によって供給された水は、コンプレッサー7によって加圧され、給水管25によりコ字状パイプ28へと供給される。
【0029】
コ字状パイプ28は、除草装置1の進行方向に開口を有するコ字状に配置されている。コ字状パイプ28の下面には、複数のノズル21が設けられている。コンプレッサー7によって加圧された水は、給水管25を通ってコ字状パイプ28に送られ、各ノズル21から地面に向かって勢い良く噴射される。これにより除草装置1の進行方向に対して左右及び後方には、水のカーテンが形成される。
【0030】
貯水タンク10には水量検出器22を設けており、貯水タンク10内の水の残量を検出する。コンプレッサー7とコ字状パイプ28をつなぐ給水管25には電磁弁23を設けている。電磁弁23を開くことによりコンプレッサー7からコ字状パイプ28に水が供給され、電磁弁23を閉じることにより水の供給が停止される。電磁弁23の開閉は制御装置9により制御される。
【0031】
5個のガスバーナー15はコ字状パイプ28により形成されたコの字のエリア内に火炎が噴射されるように配置されている。各ガスバーナー15は、進行方向後方から前方に向けて、地面に対して斜め方向に噴射口が向くように配置されている。ガスタンク6から供給されたガスはガスバーナー15の開口部付近で着火され、地面に向けて火炎を噴射する。
【0032】
ガス圧検出器14はガス供給管13のガス圧を検出し、一定のガス圧を下回った場合にはガスタンク6内のガス量が少ないものとみなし、ガス供給管13からガスバーナー15へのガスの供給を停止するとともに、そのことを制御装置9に伝達する。連絡を受けた制御装置9は着火装置16を停止する。
その後、制御装置9はコンプレッサー7による加圧を停止し、さらに電磁弁23を閉じることによりノズル21への給水を停止する。また、それと並行して、制御装置9は原動機8を制御し、回転ブラシ18の回転を停止させる。
【0033】
また、水量検出器22により貯水タンク10内の水の残量が少なくなったことを検出した場合には、まず水量検出器22はそのことを制御装置9に伝達する。連絡を受けた制御装置9は、ガス圧検出器14の電磁弁を閉じガス供給管13からガスバーナー15へのガスの供給を停止するとともに、着火装置16を停止する。
その後、制御装置9はコンプレッサー7による加圧を停止し、さらに電磁弁23を閉じることによりノズル21への給水を停止する。また、それと並行して、制御装置9は原動機8を制御し、回転ブラシ18の回転を停止させる。
【0034】
このように、貯水タンク10内の水の残量が少なくなったことを検出した場合には、先にガスバーナー15からの火炎の噴射を停止し、その後に水の噴射を停止する。これにより、水のカーテンが無い状態でガスバーナー15から火炎のみが噴射される状態を避けることができるため、火災の発生を防止することができる。
【0035】
図4は燃焼室11を示す斜視図であり、図4(a)は燃焼室11を後方から見た斜視図、図4(b)は燃焼室11の下にノズル21を配置した状態を模式的に示す斜視図、図4(c)は燃焼室11に金属製の網26を張り排気用ファン12を取り付けた状態を示す斜視図である。
【0036】
図4(a)に示すように燃焼室11はステンレスの鋼板よりなり、少なくとも左右の側面11aと天板11bを有する。天板11bは貯水タンク10の底板と接触するため、天板11bと貯水タンク10の底板との間には断熱材を配置する。また、側板11bも外部から接触が可能であるため、人が接触することによる火傷事故の発生などを防止するためにも、側板11bの外側にも断熱材を配置することが望ましい。これらの断熱材としては炭素繊維を用いることができる。
【0037】
図4(b)に示すように燃焼室11の下には、燃焼室11の下面の形状に適合させてコの字状に形成した、コ字状パイプ28を配置している。コ字状パイプ28の下面には複数のノズル21を設けており、コンプレッサー7で圧縮された水がノズル21の噴射口から放射状に霧となって噴射される。各ノズル21は、隣り合うノズル21から噴射される水と水の間が途切れないように狭いピッチで配置する。
【0038】
または、ノズル21の噴射口を扁平に構成し、放射状ではなく面状に水が噴射されるようにしても良い。その場合には、扁平に構成された噴射口の長手方向がコ字状パイプ28の形状に沿うように各ノズル21を配置することにより、効率的に水のカーテンが形成される。各ノズル21は、隣り合うノズル21から噴射される水のカーテンが途切れないピッチで配置する。
【0039】
本実施例では、コの字状に水のカーテンを形成する例を示しているが、コの字状に限られるわけではなく、進行方向に開口を有する円形状若しくは楕円状または半円状に形成することも可能である。また、水のカーテンは、燃焼室11の下側の開口よりも広い範囲を囲うように形成することが望ましいが、燃焼室11の下側の開口よりも狭い範囲を囲うように形成しても良い。ガスバーナー15から噴射される火炎が、必ず水のカーテンに囲われた範囲内に収まれば良い。
【0040】
図4(c)に示すように燃焼室11の後方にはステンレスなどの金属により形成された網26を張り、網26の中央には排気用ファン12を取り付けている。この排気用ファン12によって燃焼室11の排気を行う。
【0041】
次に本発明の除草装置1の動作について説明する。以下の説明では、芝を除草する例について説明するが、芝以外の雑草についても同様であることは言うまでもない。
【0042】
図5は本発明に係る除草装置1の動作を模式的に示した斜視図、図6は本発明に係る除草装置1の動作を模式的に示した縦断面図である。除草装置1は矢印Aの方向に牽引される。回転ブラシ18は矢印Bの方向に回転する。この回転ブラシ18によって、地面に生えた芝の目を整えると同時に寝ている芝を起き上がらせる。
【0043】
図5に示すように、進行方向に開いたコの字状に配置された複数のノズル21から水を噴射し、コの字状に水のカーテンを形成する。そして、ガスバーナー15から火炎を噴射させる。火炎はコ字状に形成された水のカーテンの中で芝を燃焼させるため、本発明の除草装置1によれば周りに火が燃え広がるおそれがない。
【0044】
図6に示すように芝の燃焼により発生した煙は排気用ファン12によって強制的に燃焼室11内に吸い込まれる。このとき、芝の燃焼により発生した煙だけでなく、ノズル21から噴射された水も同時に燃焼室11内に吸い込まれる。燃焼室11では芝の燃焼によって派生した煙や灰が水分と混合される。
【0045】
燃焼室11と排気用ファン12の連結部には、ステンレス繊維よりなるフィルター27が設けられている。このフィルター27を設けることにより、排気用ファン12からダイオキシンが排気されることを防ぐことができる。また、水分と混合された煙や灰などもフィルター27で絡み取られ、そのまま水滴となって地面に垂れ落ちる。
この結果、排気用ファン12からは殆ど水蒸気のみが排気されるため、環境を汚すこともない。
【0046】
地面はガスバーナー15から噴射される6000Kcal程度の炎によって焼かれるため、その土に含まれる芝や雑草の種子および再生根ならびに害虫や害虫の卵・病害菌等の焼却処理が確実に行なわれる。また、焼かれた地面はノズル21から噴射される水によって鎮火されるため、山火事が起こる危険性もない。
さらに、焼却された土壌は焼畑農法と同様に、次に蒔かれる種にとっては良い肥料となる。
【0047】
このように本発明の除草装置によれば、土壌への火炎の吹き付けによる雑草の焼却処理を、安全に且つ高能率で行うことができる。
【0048】
なお、本発明においては、回転ブラシ18は必須の構成要件ではないため、回転ブラシ18および原動機8を設けないことにより、除草装置1を小型に構成することもできる。
また、詳細な説明を省略しているが、電流により作動する各機構は発電機5によって発生した電流を使用していることは言うまでもない。
【0049】
本発明の除草装置1は、各機構の制御を制御装置9で一括して行うことにより、より安全性を高めている。また、制御装置9に受信装置を接続することにより、離れた場所から送信機による遠隔操作ができるように構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の回転ブラシ18の櫛歯18bを、なた刃状のローター爪で構成することにより、地面の耕すと共に雑草や害虫の除去を行うことができるため、農作業にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の除草装置を前方から見た外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の除草装置を後方から見た外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の除草装置を模式的に示した分解図である。
【図4】本発明の燃焼室を示す斜視図であり、図4(a)は燃焼室を後方から見た斜視図、図4(b)は燃焼室の下にノズルを配置した状態を模式的に示す斜視図、図4(c)は燃焼室に金属製の網を張り排気用ファンを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の除草装置の動作を模式的に示した斜視図である。
【図6】本発明の除草装置の動作を模式的に示した縦断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1…除草装置
2…タイヤ
3…ベース
4…フレーム
5…発電機
6…ガスタンク
7…コンプレッサー
8…原動機
9…制御装置
10…貯水タンク 10a…給水口
11…燃焼室
12…排気用ファン
13…ガス供給管
14…ガス圧検出器
15…ガスバーナー
16…着火装置
17…シリンダー
18…回転ブラシ 18a…ブラシバー 18b…櫛歯
19…連結部
20…駆動チェーン
21…ノズル
22…水量検出器
23…電磁弁
24…給水管
25…給水管
26…網
27…フィルター
28…コ字状パイプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行方向に対して少なくとも左右及び後方を囲うように地面に対して水を噴射する機構と、前記噴射された水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、を有することを特徴とする除草装置。
【請求項2】
特定の領域を囲うように地面に対してコの字状に水を噴射する機構と、前記噴射された水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、を有し、
前記コの字の開口方向に向かって進行することを特徴とする除草装置。
【請求項3】
地面に向かって開口を有する燃焼室と、
進行方向に対して少なくとも左右及び後方を囲うように地面に対して水を噴射する機構と、
前記水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、
前記燃焼室の少なくとも前記開口から吸気を行い、前記燃焼室内から強制的に排気を行うための排気機構と、
を有することを特徴とする除草装置。
【請求項4】
水を貯留する貯水タンクと、
進行方向に対して少なくとも左右及び後方を囲うように地面に対して前記貯水タンク内の水を噴射する機構と、
前記水によって囲まれた領域内に火炎を噴射するバーナーと、
前記貯水タンク内の水の残量が一定値よりも少なくなった場合には、前記バーナーからの火炎の噴射を停止し、その後、前記水の噴射を停止するための制御機構と、
を有することを特徴とする除草装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−20409(P2007−20409A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−202715(P2005−202715)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【出願人】(504413654)株式会社 寶順 (1)
【Fターム(参考)】