説明

除電装置

【課題】長さが異なる除電装置を容易に製作できるようにすると共に、長さを変更しても全長にわたってイオンを安定して送出できるようにする。
【解決手段】イオン発生電極として機能する放電針10と、軸流ファン13と、前面に開口部を有するケース体14とが、放電針1の放電により生じたイオンが軸流ファン13が発生させた気流に載ってケース体14の開口部140から送出されるように組み合わせられたものを、1単位の除電モジュールとして、複数の除電モジュール1A,1B,1Cが支持フレーム21,22によって一方向に並んだ状態で支持された構成の除電装置を製作する。必要に応じて除電モジュールの数や支持フレーム21,22の長さを変更することによって、現場が求めるサイズの除電装置を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン発生電極に高電圧を印加させることによって放電を生じさせ、除電用のイオンを発生させる除電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の除電装置として、軸流ファンの前方の周縁に沿って複数のイオン発生電極を配備し、軸流ファンの回転により生じた気流に放電により生じたイオンを乗せて前方に送出するようにした構成のものがある(特許文献1を参照。)。
【0003】
また、筐体を一方向に長い形状にすることによって、広い範囲にイオンを送出できるようにした除電装置もある。この種の除電装置として、特許文献2には、長尺状の筐体の長さ方向に沿う複数箇所に放電針が取り付けられた構成のイオン発生ユニットに、同じく長尺状の筐体内にファンを収容した送風ユニットを脱着可能に取り付けた構成の除電装置が開示されている。
また、特許文献3には、放電針を保持する複数のホルダをそれぞれ本体ケースに着脱可能に取り付けることにより、各ホルダを本体ケースの長手方向に沿って並べて配置することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−123167号公報
【特許文献2】特開2007−103026号公報
【特許文献3】特開2008−91166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
製造現場での除電装置の利用は多岐にわたり、要望される装置のサイズも様々であるが、従来の除電装置は、いずれも、成形加工された筐体を本体とするため、サイズを柔軟に変更するのが困難であった。また特許文献1に記載されているようなタイプの除電装置を複数並べる方法をとると、装置毎に電源が必要になり、またコストも高くなる。
【0006】
特許文献2に記載された発明では、イオン発生ユニットと送風ユニットとを別体にすることにより、ユニット単位での交換が可能になるが、各ユニットの長さが一定で、成型加工された筐体に収容されるため、装置の長さを変更することは容易ではない。
【0007】
特許文献3に記載された発明は、イオン発生電極を保持するホルダを着脱して交換することができるものであるが、筐体の長さを変更してホルダを増やすという思想のものではない。また、特許文献3に記載された除電装置にはファンが内蔵されておらず、外部から取り込んだエアによりイオンを送出させるが、このような構成ではイオンを送出するための気流の強度にばらつきが生じ、除電処理を安定して行うのが困難である。
【0008】
本発明は上記の問題に着目してなされたもので、長さが異なる除電装置を容易に製作できるようにすると共に、長さを変更しても、全長にわたってイオンを安定して送出できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による除電装置は、複数個の除電モジュールが一方向に沿って連ねられ、かつ一体化された構成のものである。個々の除電モジュールは、イオン発生電極と軸流ファンと前面に開口部を有するケース体とが、イオン発生電極の放電により生じたイオンが軸流ファンにより生じた気流に乗ってケース体の開口部から送出されるように組み合わせられた構成のものである。
【0010】
上記構成によれば、必要な数の除電モジュールを、一方向に連ねて、連結または支持フレームに固定するなどの方法で一体化することにより、所望の長さの除電装置を提供することができる。いずれのモジュールにも、イオン発生電極と軸流ファンとが設けられているので、イオンの送出強度のばらつきを抑えて除電の効果を高めることができる。
【0011】
上記の除電装置の一実施形態では、複数個の除電モジュールは、これらが連なる範囲に対応する長さで断面が一定の支持フレームによって、その長さ方向に沿って並んだ状態で支持される。
別の実施形態では、複数個の除電モジュールは、これらが連なる範囲に対応する長さの一対の板状の支持フレームによってそれぞれ上部および底部が支持された状態で、各支持フレームの長さ方向に沿って並んで支持される。
【0012】
上記2つの実施形態では、いずれも、複数の除電モジュールの配列がその配列の方向に沿う支持フレームによって支持されるので、装置の強度を高めることができる。また押し出し成形加工などにより断面が一定で相当の長さを有するフレーム部材を製作しておき、このフレーム部材から必要な長さ分を切り出して支持フレームとすることができるので、除電モジュールの数の変更にも容易に対応することができる。
【0013】
さらに、各モジュールが支持フレームにより支持される場合の一実施形態では、支持フレームの両端縁にそれぞれキャップが取り付けられると共に、少なくとも一方のキャップ内にイオン発生電極に供給する高電圧を生成する回路が搭載された基板が埋め込まれ、この基板に各除電モジュールが電気接続される。
【0014】
上記の実施形態によれば、モジュールの配列の両端がそれぞれキャップにより保護されるので、配列をより強固に支持することができる。また高電圧の生成回路が各モジュールに共通の回路となって、キャップの内部に埋め込まれるので、モジュール内に高電圧生成回路の配置のためのスペースを設定する必要がなくなり、イオンの送出範囲について必要な長さを確保しながら、装置を小型にすることが可能になる。
【0015】
さらに別の実施形態による除電装置では、除電モジュールのケース体の内部は、気流の送出口を有する仕切り板により奥行き方向が二分されると共に、仕切り板の裏面に軸流ファンの収容部が一体に設けられる。また仕切り板の前面には、複数のイオン発生電極が窓部の周縁に沿って配備される。
【0016】
上記の実施形態によれば、イオン発生電極および軸流ファンを1つのケース体に安定して支持することができ、モジュールを小型にすることができる。またケース体同士を連結したり、支持フレームに固定するなどの方法によって、各モジュールの一体化を容易に実現することができる。
【0017】
他の実施形態による除電装置では、複数個の除電モジュールの中の1つのケース体に、イオン発生電極に印加される高電圧を生成する回路の動作および各除電モジュールの動作の少なくとも一方を制御するための制御基板が支持され、この制御基板に各除電モジュールが電気接続される。
【0018】
上記の実施形態によれば、除電モジュールの数を問わず、全ての除電モジュールの動作を1つの制御基板により制御することができるので、効率が良く、またコストを削減することが可能になる。
【0019】
他の実施形態による除電装置では、複数個の除電モジュールによる配列のうちの一端部のモジュールのケース体に、イオン発生電極に印加される高電圧を生成する回路と各除電モジュールとの動作を制御するための制御基板が支持されると共に、その他の除電モジュールのケース体に中継基板が支持される。また各中継基板には、各除電モジュールと制御基板との間でやりとりされる信号のうちの少なくとも1種類を中継するための信号線が信号の種別に形成されると共に、各信号線にそれぞれ同じモジュール内の配線が接続される。さらに、各除電モジュールの基板同士がモジュールの並び方向に沿ってシリアルに電気接続されることにより各信号線が信号の種毎に連ねられる。
この実施形態によれば、モジュール毎の中継基板を介して、各モジュールと制御基板とを容易に接続することが可能になる。また、モジュールの数が増えても、各基板の構成や配線方法を変更する必要がなく、コストを大きく削減することが可能になる。
【0020】
他の実施形態による除電装置では、各除電モジュールのケース体に、導電パターンを有すると共に当該導電パターンに接続されたイオン発生電極を支持する電極基板が設けられる。さらに、隣り合う除電モジュール間でそれぞれの電極基板が電気接続されることによって、イオン発生電極に印加される高電圧の伝送用のラインが除電モジュールの並び方向に沿って一連に連ねられる。
この構成によれば、各除電モジュールのイオン発生電極を高電圧回路に接続するための配線を簡単にすることができ、装置を小型にすることができる。また、除電モジュールの連結数が増えても、隣り合う除電モジュールの電極基板同士を同じ要領で接続すれば良いので、組み立て作業に要する労力を削減することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、必要な数の除電モジュールを一方向に沿って連ねて一体化することにより、装置の長さを容易に変更することができる。またいずれの除電モジュールも軸流ファンを備えており、イオン発生電極の数や配置も同様にすることができるので、イオンの送出強度が場所によってばらつくのを防ぐことができる。
よって、現場で必要とされるサイズを満たすと共に性能の良い除電装置を、手頃な価格で提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明が適用された除電装置の外観を示す斜視図である。
【図2】上記除電装置の主要な構成を示す分解斜視図である。
【図3】除電モジュールの数が異なる3つのタイプの除電装置を示す正面図である。
【図4】除電モジュールの連結体の正面図である。
【図5】除電モジュールの連結体の背面図である。
【図6】除電モジュールの右側面図である。
【図7】電極基板の斜視図である。
【図8】ルーバの構成を示す正面図、上面図、および側面図である。
【図9】ルーバおよび金属網をケース体に取り付ける例を示す説明図である。
【図10】各除電モジュールおよび両端の高電圧基板の接続状態を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の一実施例である除電装置について説明する。なお、図中の矢印Rは装置の右方向を示し、矢印Lは装置の左方向を示す。
図1は、この除電装置の外観を示す斜視図であり、図2はその主要な構成の分解斜視図である。
【0024】
この実施例の除電装置は、横長の本体部100の両端面に脚部101,102を取り付けた構成のものである。各脚部101,102はそれぞれハンドルネジ103,104により固定されて、本体部100をやや上方に持ち上げた状態で支持する。
【0025】
本体部100は、上下一対の支持フレーム21,22と、横一列に並んだ状態で各支持板21,22の間に支持される3個の除電モジュール1A,1B,1Cと、両端を固定するキャップ31,32とにより構成される。各キャップ31,32は、支持フレーム21の上面および支持フレーム22の下面に接触した状態で各支持フレーム21,22にネジ止めされる。また、各キャップ31,32は樹脂製であり、内部の樹脂内に高電圧を生成する回路が搭載された基板(図示せず。)が埋め込まれ、表面には、脚部101,102を取り付けるための台座30が設けられている。
【0026】
除電モジュール1A,1B,1Cは、後記する基板の種別を除けば同一であるので、以下、各除電モジュール1A,1B,1Cを総称する場合には「除電モジュール1」または「モジュール1」という。またモジュール1内の各部の構成についても共通の符号により表すことにする。図面中でも、細部の構成については、いずれか1つのモジュール1の該当箇所にのみ符号を付与する。
【0027】
各除電モジュール1A,1B,1Cは、イオン発生電極として機能する放電針10が取り付けられた一対の電極基板11,12、軸流ファン13、これらが収容されるケース体14、ケース体14の前面に取り付けられるルーバ15、軸流ファン13の背部に設けられる保護板16などにより構成される。
【0028】
ケース体14、ルーバ15、保護板16は樹脂成形品である。
ケース体14の前板141は、下端部を残して開口され、その開口部140に電極基板11,12の収容部142が連なり、さらにその背後に軸流ファン13の収容部143が形成されている。収容部142,143の間には、軸流ファン13の回転により生じた気流の送出口147を有する仕切り板144が設けられる。電極基板11,12は、この仕切り板144の前面に固定される。収容部143は背面全体が開口されており、軸流ファン13はその開口部から収容部143内へと挿入される。
【0029】
ケース体14の前板141は、背後の収容部142に対し、上下左右の各方向ともにやや外側に突出している。上下の突出箇所にはそれぞれ突条145,146(図4〜6を参照)が連続形成される。また、前板141の左側の突出箇所の中央位置には係合突起148(図4,5を参照)が設けられ、右側の突出箇所の厚み部分には、係合突起148に対応する大きさの凹部149(図5,6参照)が形成される。
【0030】
ルーバ15は開口部140に着脱可能に取り付けられる。保護板16には通気用のスリット孔161やネジ孔162が複数設けられ、収容部143に挿入された軸流ファン13の背面などにネジ止めされる。
保護板16の上端部および下端部にも、それぞれ上、下に突出する突条165,166が形成されている。また、図示していないが、保護板16の背面には、フィルタやその押さえ部材を取り付けることができる。
【0031】
支持フレーム21,22は、押し出し成形加工により製作された厚みが均一な金属板から切り出されたもので、長さ方向に沿う両側縁にそれぞれレール20が形成されている。各除電モジュール1は、ケース体14および保護板16の上部の突条145,165を支持フレーム21のレール20,20の溝に挿入し、ケース体14および保護板16の下方の突条146,166を支持フレーム22のレール20,20の溝に挿入することにより、各支持フレーム21,22の間にスライド可能に支持される。
【0032】
さらに、中央の除電モジュール1Bおよび右端の除電モジュール1Aのケース体14の左端の係合突起148を、それぞれ左隣の除電モジュール1C,1Bのケース体14の凹部149に嵌め込むことにより、3個の除電モジュール1A,1B,1Cは一連に連結された状態になる。
【0033】
支持フレーム21,22の長さは、除電モジュール1A,1B,1Cの連結体の長さに両端のキャップ31,32の接合に必要なスペースを加えた長さに設定される。したがって、各支持板21,22の端縁部にキャップ31,32を固定することにより、除電モジュール1A,1B,1Cの連結体は支持板21,22およびキャップ31,32の間に固定された状態になる。
【0034】
左端の除電モジュール1Cのケース体14の前板141には、スイッチ105や表示灯106などが配備される。この実施例では、除電モジュール1A,1B,1Cのケース体14は全て同じ部品により形成されるので、中央や左の除電モジュール1A,1Bのケース体14の前板141にも、スイッチ105や表示灯106に対応する箇所に打ち抜きパターンが形成されている。ただし、これに限らず、別途、打ち抜きパターンのないケース体を作成して、モジュール1A,1Bに導入してもよい。
【0035】
図1,2に示す除電装置は、3個の除電モジュール1を連結させた構成のものであるが、除電モジュール1の数は特に限定されるものではなく、連結するモジュール1の数に応じて支持板21,22の長さを変更することによって、任意の数の除電モジュール1を配備することができる。支持板21,22は、押し出し成形加工による金属板から切り出されるので、長さの変更に容易に対応することができる。
【0036】
図3は、除電モジュールの数が異なる3つのタイプの除電装置を示す。
図中、中央の符号Qで示す除電装置は、図1,2に示したのと同様に、3個の除電モジュール1を連結させた構成のものである。その上の除電装置Pは、除電モジュール1を1個のみ導入したものである。
一番下の除電装置Rは、6個の除電モジュール1を連結させた構成となっている。
【0037】
上記のとおり、この実施例の除電モジュール1は単体でも動かすことができ、2個以上の任意の数の除電モジュール1を連結させて動かすこともできる。後記するように、この実施例では、除電モジュール1が複数個設けられる場合でも、放電針10を放電させるための高電圧回路や制御回路を各モジュール1に共通の回路とするので、構成が簡単で、装置が大型化するのを防ぐことができる。また、除電モジュール1毎に軸流ファン13が設けられているので、モジュール1の連結数が増えても、放電によるイオンを含む気流を前面の全長にわたって安定して送出することができる。
【0038】
図4は、図1,2に示した除電モジュール1のうちのモジュール1Aおよび1Bの連結体を対象に、ルーバ14を取り除いた前面側の構成を示す。また、図5は、この連結体の保護板16を取り除いた背面側の構成を配線状態と共に示す。また、図6は、除電モジュール1Aの右側面を示す。
【0039】
電極基板11,12の収容部142と軸流ファン13の収容部との間の仕切り板144は、収容部143に収容された軸流ファン13の吹き出し口と同形状に打ち抜かれ、それによって軸流ファン13の羽根部分のほぼ全体が露出する大きさの送出口147が形成されている。また仕切り板144の左側端縁部には、後記する検出片を挿入するためのスリット孔171が形成されている。
【0040】
仕切り板144の裏面側では、収容部143の両側それぞれの上部および下部(計4箇所)に端子台111(図5,6,8参照)が設けられている。各端子台111には、それぞれ仕切り板144の前面まで貫通する端子孔116が形成される。
【0041】
上下の端子台111,111の間には、2枚の区切り板112,113が所定の間隔を隔てて水平な姿勢に配備される。左側の区切り板112,113の間の空間には、図示しないホルダが設けられて、そのホルダ内にリミットスイッチ17が装着されている。
【0042】
右側の区切り板112,113の間には、ネジ穴を有する円柱状の支持台(図示せず。)が設けられる。収容部142の右壁部には、中央位置から前端部まで貫通するスリット孔114が形成されて、このスリット孔114に板バネ電極110が挿入される。板バネ電極110のスリット孔114より背後の部分は、支持台に沿って配置されて先端が内側に折り曲げられ、その先端部がネジ115により支持台のネジ穴に止め付けられる。また、このネジ115と板バネ電極110との間に接続用のケーブル41が挟み込まれる。
一方、板バネ電極110のスリット孔114から前面側に出た部分は、収容部142の上縁を乗り越えて内壁面に沿って配置される。
【0043】
電極基板11,12は、図7に示すように、両端部がやや広く形成された左右対称の帯状基板である。両端部にはそれぞれ端子孔107が形成され、端子孔107より若干内側寄りの位置に、放電針10が針先を斜め内側に向けて配備される。なお、電極基板11,12の表面には、各端子孔107,107を高電圧の信号線に接続するための導電パターン(図示せず。)が形成されており、放電針10はこの導電パターンにはんだ付けされる。
各基板11,12のサイズや構成は同一であるが、上下方向を反対にして仕切り板144の上端部および下端部にそれぞれ取り付けられる。
【0044】
図4〜6に参照を戻す。
ケース体14の仕切り板144の四隅には、裏側の端子台111から延長された端子孔116,116が露出している。上2つの端子孔116,116には、電極基板11の各端子孔107,107が合わせられ、下2つの端子孔116,116には、電極基板12の各端子孔107,107が合わせられ、それぞれにネジ電極108が挿入されて、電極基板11,12が固定される。この固定により各放電針10は、送出口147の端縁を横切り、かつ針先を送出口147の中央部に向けた状態に位置合わせされる。
【0045】
ケース体14の裏面側では、各ネジ電極108の先端部が端子台111から突き出ており、その突出した先端部がナットや座金(図示せず。)により固定される。このナットと座金との間にケーブル40を挟み込むことにより、図5に示すように、右側の除電モジュール1Aの左上の端子台111のネジ電極108と左側の除電モジュール1Bの右上の端子台111のネジ電極108とが接続され、右側の除電モジュール1Aの左下の端子台111のネジ電極108と左側の除電モジュール1Bの右下の端子台111のネジ電極108とが同様に接続される。
【0046】
図示していないが、除電モジュール1Bと除電モジュール1Cとも、除電モジュール1A,1Bと同様の関係をもって接続される。さらに、右端の除電ユニット1Aの右上の端子台111のネジ電極108には、右隣のキャップ31内の基板から出たケーブルが接続され、左端の除電ユニット1Cの左下の端子台111のネジ電極108には、左隣のキャップ32内の基板から出たケーブルが接続される。
【0047】
ケース体14の前板141の裏面の下端部には、ケース体14の幅と奥行きとに対応する大きさの基板Sが、突条146の上端縁や図示しない基板ホルダによって水平な姿勢で支持される。この基板Sには、複数種の信号線や電源供給ラインが形成されると共に、右端部にコネクタ51,54が、左端部にコネクタ52,53,55が、それぞれ設けられる。これらのうち、右奥に配置されるコネクタ51には、前述の板バネ電極110に取り付けられたケーブル41が接続される。このコネクタ51は、基板S内の基準電圧ラインに繋がっている。
【0048】
コネクタ52,53には、それぞれリミットスイッチ17や軸流ファン13からのケーブル42,43が接続される。またコネクタ54,55は、基板S同士の接続に用いられる。
【0049】
図8は、前面側のルーバ15を、正面および上方ならびに左側方から見た状態を示す。また、図9は、ルーバ15に係わる部材の詳細な構成をルーバ15の取り付け方法と共に示す。
【0050】
この実施例のルーバ15は、ケース体14の開口部140に対応する大きさの格子網150と、この格子網150の前面の両側縁の上部に設けられる一対の突出部151,151と、左側の端縁部から後方に突出する検出片155とを有する。各突出部151は、格子網150の前面の側方に突出する薄肉状の突出片152に格子網150の後方に突出する突出片153を連続させた構成のものである。各突出片152の先端の内側には、それぞれ爪153aが形成されている。
【0051】
ケース体14の前板141の左右の突出部分の上部位置には、それぞれ突出片152を嵌め込むための段部156が形成される。また前板141の開口部140とその背後の収容部142との連結部分には、突出片153の縦幅に応じた長さのスリット孔157(図4,5も参照)が形成されると共に、収容部142の側壁面に、爪部153aを固定するための凹部(図示せず。)が形成されている。
ルーバ15の背後の突出片153,153を左右のスリット孔157,157に挿入して、各突出片152,152が左右の段部156に嵌る状態になるまでルーバ15を押圧すると、各突出片153,153の爪153a,153aが側壁面の凹部に嵌まり込んで、ルーバ15は開口部140に固定された状態となる。
【0052】
さらにこのルーバ15の裏面には、金属製の格子網18(以下、「金属網18」という。)が配備される。この金属網18は、ルーバ15の格子網150とほぼ同じサイズで、格子の形状も整合しているが、左側の端部の一箇所の格子が除かれて、矩形状の穴180が形成されている。この金属網18をケース体14の収容部141の上端縁に載せてから、上記の要領でルーバ15を取り付けると、金属網18は板バネ電極110に押し付けられる状態になって、放電針10の前方位置で支持される。また、ルーバ15の検出片155は金属網18の穴180および仕切り板144のスリット孔171(図4参照)を通過して、背後のリミットスイッチ17の接点部を押圧する。
【0053】
先に述べたように、板バネ電極110は、ケーブル41およびコネクタ51を介して、基板S内の基準電圧ラインに接続されるので、板バネ電極110に接触する状態になった金属網18にも基準電圧が印加される。よって、放電針10に高電圧がかけられると、放電針10と金属網18との間に電界が発生して放電が生じる。基準電圧ラインは、高電圧回路に電流が帰還するように接続されており、その電流を計測することにより、イオンバランスを調整することができる。また、基準電圧ラインはグランドに接続されていてもよい。
【0054】
図10は、各除電モジュールの電気接続の状態を示す。
この実施例の除電装置では、右側のキャップ31内に、正極性の高電圧を発生させる回路が搭載された基板が埋め込まれ、左側のキャップ32内に、負極性の高電圧を発生させる回路が搭載された基板が埋め込まれる。以下、これらの基板を「高電圧回路基板」という。
【0055】
先に述べたように、各モジュール1内の電極基板11,12は、ネジ電極108によって端子台111に固定されている。また、隣り合うモジュール1,1の間では、右手のモジュール1の左側の上下の端子台111,111の各ネジ電極108,108が、それぞれ左手のモジュール1の右側の同じ高さ位置の端子台111の各ネジ電極108に接続される。
【0056】
また除電モジュール1Aの右上の端子台111のネジ電極108は、右端のキャップ31内の高電圧回路基板に接続され、除電モジュール1Cの左下の端子台111のネジ電極108は、左端のキャップ32内の高電圧回路基板に接続される。
これら高電圧回路基板とネジ電極108とを繋ぐケーブル、およびモジュール1の間のネジ電極108を繋ぐケーブル40は、高電圧信号を伝送するためのものである。
【0057】
左端に配備される除電モジュール1Cには、前出の基板Sとして、制御回路や電源回路が搭載された主基板S0が配備される。他の除電モジュール1A,1Bには、中継用の導電パターンや簡単な信号処理回路のみを有する中継基板S1,S1が配備される。これらの基板S1,S1,S0は、それぞれコネクタ54,55およびこれらを接続するケーブルによって、シリアルに接続される。さらに除電モジュール1Aの中継基板S1は右端のキャップ31内の高電圧回路基板に接続され、除電モジュール1Cの主基板S0は左端のキャップ32内の高電圧回路基板に接続される。
【0058】
基板S1,S0と高電圧回路基板とを接続するケーブルには、電源ライン、基準電圧ライン、および高電圧回路を駆動するための制御信号の伝送ラインなどが含まれる。基板S1,S1,S0間を接続するケーブルには、電源ライン、基準電圧ライン、および主基板S0からキャップ31内の高電圧回路基板への制御信号の中継ラインのほか、軸流ファン13の駆動信号やリミットスイッチ17からの検出信号を伝送するラインが含まれる。各基板にも、これらのラインに対する導電パターンが設けられる。
各ラインは、基板間のケーブル接続によって信号の種類毎に連ねられ、主基板S0の制御回路に接続される。また、モジュール1A,1Bの中継基板S1,S1には、板バネ電極110,軸流ファン13,リミットスイッチ17が接続されるコネクタ51,52,53を、それぞれ対応する信号の伝送ラインに接続するための導電パターン(軸流ファン13やリミットスイッチ17のコネクタ52,53に対しては、電源への接続用の導電パターンも含まれる。)が形成される。
【0059】
図10では、正極性の高電圧信号が流れる経路を極太の一点鎖線により示し、負極性の高電圧信号が流れる経路を極太の2点鎖線により示す。
まず一点鎖線に従って説明すると、正極性の高電圧信号は、右端のキャップ31内の高電圧回路基板から送出され、除電モジュール1Aの右上のネジ電極108に伝達された後に、モジュール1A内において、ネジ電極108から表側の電極基板11上のパターンを介して当該基板11の放電針10,10および左上のネジ電極108に伝達される。左上のネジ電極108に届いた高電圧信号は、裏面側で隣の除電モジュール1Bの右上のネジ電極108に伝達され、同様にモジュール1B内においても、右上のネジ電極108から表側の電極基板11上のパターンを介して当該基板11の放電針10,10および左上のネジ電極108に高電圧信号が伝達される。さらに、この高電圧信号は、モジュール1Bの左上のネジ電極108からモジュール1Cの右上のネジ電極108に伝達され、モジュール1C内の電極基板11の放電針10,10に高電圧信号が伝達される。
【0060】
次に二点鎖線に従って説明すると、負極性の高電圧信号は、左端のキャップ32内の高電圧回路基板から送出され、除電モジュール1Cの左下のネジ電極108に伝達された後に、モジュール1Cにおいて、ネジ電極108から表側の電極基板12上のパターンを介して当該基板12の放電針10,10および右下のネジ電極108に伝達される。右下のネジ電極108に届いた高電圧信号は、隣の除電モジュール1Bの左下のネジ電極108に伝達され、同様にモジュール1B内においても、左下のネジ電極108から表側の電極基板12を介して当該基板12の放電針10および右下のネジ電極108に高電圧信号が伝達される。さらに、この高電圧信号は、モジュール1Bの右下のネジ電極108からモジュール1Aの左下のネジ電極108に伝達され、モジュール1A内の電極基板12の放電針10,10に高電圧信号が伝達される。
【0061】
上記のとおり、正極性の高電圧信号は、除電モジュール1A,1B,1Cのそれぞれの電極基板11の放電針10に順に供給され、負極性の高電圧信号は、除電モジュール1C,1B,1Aのそれぞれの電極基板12の放電針10に順に供給される。よって、各モジュール1の上側の電極基板11の放電針10,10によって正イオンが発生し、下側の電極基板12の放電針10,10によって負イオンが発生する。
【0062】
主基板S0に設けられている制御回路は、キャップ32内の負極性の高電圧回路基板に対しては直接に、キャップ31内の正極側の高電圧回路基板に対しては中継基板S1およびS1を介して、それぞれ電力や制御信号を供給し、高電圧信号を出力させる。また軸流ファン13やリミットスイッチ17などのモジュール内の構成に対しては、除電モジュール1C内の構成に対しては直接に、他のモジュール1A,1Bに対しては中継基板S1,S1を介して、信号の入出力を行う。
【0063】
たとえば、制御回路は、各基板に共通する基準電圧ラインの電圧を検出することによってイオンバランスの適否を判別し、その判別結果に基づいて左右の高電圧回路に供給する駆動パルスを調整する。また軸流ファン13の風量を調整するために軸流ファン13に対する制御信号を変更する場合もある。また各モジュール1のリミットスイッチ17からの検出信号を入力し、検出信号がオフ(ルーバ15が外れたことを意味する)の場合には、高電圧回路や軸流ファン13への電力の供給を停止する。
【0064】
上記実施例の除電装置によれば、各放電針10および軸流ファン13ならびに基板Sが1つのケース体14内に収容されるので、除電モジュール1を小型にすることができる。また高電圧回路が両端のキャップ31,32の中に埋め込まれるので、スペースが節約されて装置を小型にすることができる。
【0065】
本発明の実施形態は上記に限らず、以下のような形態が考えられる。
まず、上記の実施例では、主基板S0を有するモジュール1C以外のモジュール1A,1Bに中継基板を設けて、高電圧回路基板に対する信号群を含む各種信号を主基板S0にシリアルに接続したが、主基板S0以外の基板にも、信号の中継機能に加えて制御機能を持たせ、主基板S0による統括制御の下で各モジュール1内の基板が同じモジュール内の構成に対する信号処理や制御を行うようにしてもよい。また、中継基板では、必ずしも全ての信号を中継する必要はなく、駆動用の電源および基準電圧と高電圧回路基板への制御信号のみを中継してもよい。その場合には、各モジュール1と中継基板との間の接続も、電源および基準電圧のラインに対する配線のみが接続されるようにしてよい。
もしくは、上記の各ラインに加えて、軸流ファン13およびリミットスイッチ17のいずれか一方に対する信号の伝送ラインは中継基板に形成すると共に、モジュール1内の対応する構成を当該伝送ラインに接続し、他方の構成に対する信号は別のルートで制御基板S0に伝送するようにしてもよい。
【0066】
また、モジュール1の数を増やす場合には、連結される所定数のモジュール1を一グループとして、モジュール1の連結体全体を複数のグループに分類し、グループ毎に電源回路を配備するようにしてもよい。
【0067】
中継基板を設けずに、各モジュール1や高電圧回路基板を主基板S0に個別に接続することも可能である。たとえば、あらかじめポートの数が異なる複数の基板を製作しておき、その中からモジュール1の導入数以上のポートを有する基板を選択して組み込めばよい。この場合の基板は、必ずしも1つのモジュール1内におさめる必要はなく、複数のモジュール1にまたがる幅の基板を使用してもよい。
【0068】
各モジュール1の放電針10への高電圧信号も、シリアル接続に限らず、枝分かれさせたケーブルなどを用いて、各モジュール1に高電圧信号をパラレルに供給することも可能である。
【0069】
また、高電圧回路基板は、必ずしも双方のキャップ31,32に設ける必要はない。たとえば、各放電針10に、正極性の電圧と負極性の電圧とを交互に印加する方式をとる場合には、いずれか一方のキャップに高電圧回路基板を配備すればよい。また、装置が若干大きくはなるが、キャップ31,32以外の場所(たとえばモジュール1の連結体と上方の支持板21との間など)に、高電圧回路基板がモールドされた樹脂板を配備してもよい。
【0070】
上記の実施例の各モジュール1では、4本の放電針10を2本ずつ2枚の電極基板11,12に分けて配備したが、放電針10の数、電極基板の数ともに、上記に限定されるものではない。また、各放電針10に正極性の電圧と負極性の電圧とが交互に印加される場合には、中央部が開口された1枚の電極基板上に、その開口部の周縁に沿って複数の放電針10を一定の間隔を隔てて配備してもよい。
【0071】
またモジュール1間の電極基板の接続方法も先の実施例に示した方法に限らない。たとえば、各ケース体の一方の側面に雄型コネクタを、他方の側面に雌型コネクタを、それぞれ設けて、これらのコネクタと電極基板とを電気接続しておけば、隣り合うケース体の雄型コネクタと雌型コネクタとを連結することにより、モジュール1間の電気接続と機械接続とを同時に実現することが可能になる。
【0072】
除電モジュール1の連結体を支持フレーム21,22に取り付ける手段として、上記の実施例ではレール20を用いたが、これに限らず、スナップフィット方式を導入したり、ケース体を支持フレームにネジ止めする方法を採用することもできる。
【0073】
除電モジュール1の連結体を支持するフレームも、上下一対の板状の支持フレーム21,22に限らず、断面が一定で端面が開放された形状の金属体を単体で支持フレームとして使用することもできる。たとえば、コ字状の支持フレームにより、連結体の上面、底面、背面を支持するようにしてもよい。また、各モジュール1が支持フレームに完全に固定されるのであれば、支持フレームを1枚の板状フレームとして、その上に各モジュール1を固定してもよい。
【0074】
各除電モジュール1が支持フレームに安定して支持されるのであれば、モジュール1を連結することは必ずしも必要ではない。またモジュール1が完全に固定される場合には、各モジュール1の間に微小な隙間が生じてもかまわない。
【0075】
放電針10と軸流ファン13とは、必ずしも1つのケース体に収容する必要はなく、それぞれを別個のケース体に収容し、各ケース体を連結または位置合わせする構成を採用してもよい。または、一枚の板状フレームの上に一定の間隔を隔てて複数の軸流ファン13を配列して固定し、その前後に放電針が支持されたケース体(前面および背面に開口部を有するもの)を取り付けてもよい。
【0076】
いずれの実施形態も、イオン発生電極として機能する放電針と軸流ファンと開口部を有するケース体との組み合わせを1つの除電モジュールとして、この除電モジュールを必要な数だけ一方向に沿って連ね、モジュール間の連結や支持フレームへの固定等の方法により各モジュールを一体化した構成のものである。このような構成によれば、現場の要望に応じた幅の除電装置を簡単に製作することができるので、従来の製品に比べて利便性が大幅に高められる。
【符号の説明】
【0077】
1 除電モジュール
10 放電針
11,12 電極基板
13 軸流ファン
14 ケース体
20 レール
21,22 支持フレーム
31,32 キャップ
40〜43 ケーブル
51〜55 コネクタ
107 端子孔
108 ネジ電極
140 開口部
142,143 収容部
144 仕切り板
147 送出口
148 係合突起
149 凹部
145,146,165,166 突条

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン発生電極と軸流ファンと前面に開口部を有するケース体とが、イオン発生電極の放電により生じたイオンが軸流ファンにより生じた気流に乗って前記ケース体の開口部から送出されるように組み合わせられた除電モジュールが、複数個、一方向に沿って連ねられ、かつ一体化されて成る除電装置。
【請求項2】
前記複数個の除電モジュールは、これらが連なる範囲に対応する長さで断面が一定の支持フレームによって、その長さ方向に沿って並んだ状態で支持される、請求項1に記載された除電装置。
【請求項3】
前記複数個の除電モジュールは、これらが連なる範囲に対応する長さの一対の板状の支持フレームによってそれぞれ上部および底部が支持された状態で、各支持フレームの長さ方向に沿って並んだ状態で支持される、請求項1に記載された除電装置。
【請求項4】
前記複数個の除電モジュールを支持する支持フレームの両端縁にそれぞれキャップが取り付けられると共に、少なくとも一方のキャップ内に前記イオン発生電極に印加される高電圧を生成する回路が搭載された基板が埋め込まれ、この基板に各除電モジュールが電気接続される、請求項2または3に記載された除電装置。
【請求項5】
前記除電モジュールのケース体の内部は、気流の送出口を有する仕切り板により奥行き方向が二分されると共に、仕切り板の裏面に前記軸流ファンの収容部が一体に設けられ、仕切り板の前面に複数のイオン発生電極が前記窓部の周縁に沿って配備される、請求項1に記載された除電装置。
【請求項6】
前記複数個の除電モジュールの中の1つのケース体に、前記イオン発生電極に印加される高電圧を生成する回路の動作および各除電モジュールの動作の少なくとも一方を制御するための制御基板が支持され、この制御基板に各除電モジュールが電気接続される、請求項1に記載された除電装置。
【請求項7】
前記複数個の除電モジュールによる配列のうちの一端部のモジュールのケース体に、前記イオン発生電極に印加される高電圧を生成する回路と各除電モジュールとの動作を制御するための制御基板が支持されると共に、その他の除電モジュールのケース体に中継基板が支持され、
各中継基板には、各除電モジュールと制御基板との間でやりとりされる信号のうちの少なくとも1種類を中継するための信号線が信号の種別に形成されると共に、各信号線にそれぞれ同じモジュール内の配線が接続され、
各除電モジュールの基板同士がモジュールの並び方向に沿ってシリアルに電気接続されることにより各信号線が信号の種毎に連ねられる、請求項1に記載された除電装置。
【請求項8】
各除電モジュールのケース体には、導電パターンを有すると共に当該導電パターンに接続されたイオン発生電極を支持する電極基板が設けられており、隣り合う除電モジュール間でそれぞれの電極基板が電気接続されることによって、イオン発生電極に印加される高電圧の伝送用のラインが除電モジュールの並び方向に沿って一連に連ねられる、請求項1に記載された除電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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