説明

陰唇間パッド及びその包装体

【課題】女性の陰唇間への確実かつ衛生的な装着を容易にする構造の陰唇間パッド、そのような陰唇間パッドを内包する個別包装体を提供すること。
【解決手段】実質的に縦長の形状を成し、身体側に配向される身体側面と、衣服側に配向される反身体側面と、を有し、該反身体側面にミニシート片1が取り付けられた陰唇間パッドであって、ミニシート片1は、陰唇間パッドの短手方向の両側縁部まで延びて配置されており、反身体側面とミニシート片1との間には、陰唇間パッドの長手方向に延びる指挿入用洞6が設けられており、指挿入用洞6の一端側には、着用者の指が挿入される指挿入用口7が設けられると共に、指挿入用洞6の他端側には、指挿入用口7から挿入された指の進行を規制する指挿入規制部8が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陰唇間への的確な装着が容易な陰唇間パッド及びこれを包装容器に包装した包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、女性用生理用品としては、生理用ナプキン、タンポンが一般的に用いられている。ここで、生理用ナプキンについては、膣口付近への密着性の乏しさゆえに生じる隙間からの経血のモレを防ぐべく、多大な努力が払われている。また、タンポンにおいても、その物品の属性に起因して、着用時の異物感や不快感、膣内への装着困難性を生じることから、これらを除去するために多大な努力がなされている。
【0003】
このような状況下、生理用ナプキンやタンポンの中間に位置する生理用品として、近年、陰唇間パッドなる生理用品が注目されるようになってきている。
この陰唇間パッドは、女性の陰唇間に挟み込んで装着するものであり、生理用ナプキンよりも身体との密着性が高いために経血のモレが生じにくく、また、膣内に挿入するタンポンに比べて着用時の心理抵抗も低いという特徴を有している。
【0004】
しかしながら、陰唇間パッドは、生理用ナプキンと比較した場合には、目視困難な陰唇間に装着するものであるため、生理用ナプキンよりも装着が難しいという難点がある。しかも、適切な位置に装着されなかった場合には、生理用ナプキンよりサイズが小さいために、経血のモレによる被害が甚大となる。また、タンポンと比較した場合にも、装着ミスの可能性はタンポンよりも高いと言える。
【0005】
このような陰唇間パッドの装着困難性の改善を図ったものとしては、国際公開第99/56689号公報に、身体と接触する面とは反対側の面に突起部を設けた構造を有するものが開示されている。この構造によれば、着用者は当該突起部を指で摘まんで装着を行うことができるので、当該突起部がない場合よりは装着が容易であると考えられる(第31図参照)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような陰唇間パッドを装着するためには、親指と人差し指等の少なくとも2本の指で陰唇間パッドの突起部を摘まむ必要があることから、触覚に優れた指先の腹(指紋面)は突起部を挟持するために利用され、突起部側面に位置することとなる。即ち、陰唇間パッド装着に際し、装着ポイントの探知は着用者の爪の先で行われることになるため、実際には、着用者の勘に頼わせざるを得ず、着用者が適切な装着ポイントを把握するというのは、結構難しいことである。特に、女性は、爪を長く伸ばしていたり、付け爪を着用していたりというようなことがあるので、上記従来の陰唇間パッドのようなものでは、それを適切な場所に装着させるのはほとんど無理であると言えるような場合もある。
【0007】
このように、上記従来の陰唇間パッドは、装着ポイントの的確な把握による装着の容易化、装着ミスの低減、あるいは陰部への十分な密着を可能とするまでには至っていないのである。更には、依然として装着の際に経血等が指先に付着するなどの事態も生じ得、それが陰唇間パッドを使用する際の抵抗感を形成する一因となっている。
また、上記従来の陰唇間パッドにおいては、陰唇間パッドを摘まむ指の位置が安定しないため、陰唇間への陰唇間パッドの装着位置もこれに伴ってずれが生じやすく、装着ミスの危険性が伴うこととなりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、女性の陰唇間への確実かつ衛生的な装着を容易にする構造の陰唇間パッドを提供することにある。
上記のような課題を解決するために、本発明においては、感覚が鋭い指先の腹の部分をうまく使って装着位置を確かめながら、十分に陰部に密着するように、装着を行うことができるような構造を備えた陰唇間パッド、より具体的には、陰唇間パッドの反身体側面に指の腹が接するようにして指を挿入できる指挿入用口及びそれに繋がる指挿入用洞を設け、かつ、指挿入用洞内に指の更なる挿入を妨げるストッパーを陰唇間パッドの装着操作に有効な位置に設けることにより、陰唇間パッドに対する指の位置関係を安定させた状態で、陰唇間への装着をスムーズに行うことを可能とした陰唇間パッドとしたことを特徴とする。
【0009】
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0010】
(1) 陰唇間に無理なく挟み込んで保持することが可能な大きさ、重さ、柔らかさの、長手方向と短手方向とを有する実質的に縦長の形状を成し、身体側に配向される身体側面と、衣服側に配向される反身体側面と、を備える体液の吸収が可能な陰唇間パッドであって、前記陰唇間パッドには、着用者の指が挿入される指挿入用洞が前記反身体側面の長手方向に沿って形成されており、当該指挿入用洞の開口部が前記反身体側面の面方向に指幅方向の開口が直接的に確保される指挿入用口となっており、前記指挿入用口は、着用者の陰唇間の所定の位置に当接される前記身体側面の部位(当接ポイント)に対応する前記反身体側面の一部分(指当接ポイント)に着用者の指先を案内するものであり、前記指当接ポイントの近傍に、前記指挿入用洞内において前記指挿入用口からの指の挿入の進行を規制する指挿入規制部が設けられていることを特徴とする陰唇間パッド。
【0011】
上記(1)の発明によれば、陰唇間パッドの反身体側面において、指の挿入が可能な指挿入用洞が設けられており、かかる指挿入用洞には指の進入を所定の位置で阻止するストッパーとして、指挿入規制部が設けられている。このため、着用者が、指の腹を陰唇間パッドの反身体側面の長手方向にあてがいながら当該陰唇間パッドを装着する際に、指挿入用口から指挿入用洞に挿入した指が、指挿入用洞内の指挿入規制部が設けられた箇所においてその進行が妨げられ、その位置に常にとどまることになる。このため、いかなる着用者に対しても、特に感覚の鋭い指の第一関節における腹(指紋面)と陰唇間パッドの長手方向との位置関係を安定的に再現することが可能となる。
【0012】
そして、指挿入規制部は、指挿入用洞に挿入した指の先端がそこに留まることにより指の腹が陰唇間パッドを介して一対の陰唇を押し広げながら陰唇間の奥深くにある膣口を探知しやすい箇所に設けられているため、いかなる着用者に対しても、膣口の探知を容易なものとすることができる。このため、目視困難な陰唇内においても陰唇間パッドを適切な位置に装着することが可能となる。
【0013】
なお、本明細書において「指幅方向」とは、指の厚み方向ではないことを意味し、具体的には爪の広がり方向のことをいい、「指幅の開口」とは、指を挿入することができるのに十分な大きさを有する開口をいう。
また、本明細書において「配向される」とは、向きが所定の方向に配分されることをいう。
本明細書において陰唇間パッドの「前端部」とは、装着時に陰核側(以下前方側と示す)に位置する端部をいい、「後端部」とは、装着時に肛門側(以下後方側と示す)に位置する端部をいう。
【0014】
(2) 前記陰唇間パッドの反身体側面には、当該陰唇間パッドの長手方向を中心軸とした両側の側部における一方側部から他方側部にまたがるようにして設けられたミニシート片を備え、前記指挿入用洞は、当該ミニシート片と前記反身体側面との間において形成されるものであることを特徴とする(1)記載の陰唇間パッド。
【0015】
上記(2)の発明によれば、陰唇間パッドの反身体側面においてミニシート片が取り付けられており、このミニシートを取り付けるという簡易な構成によって、指先に陰唇間パッドを固定して陰唇間パッドの装着を容易なものとする指挿入用洞を形成することが可能となっている。
【0016】
このようなミニシート片付き陰唇間パッドにおいて、(1)で述べた指挿入規制部の機能が十分発揮できるようにするためには、ミニシート片は、陰唇間パッドの長手方向における中央より後端部寄りに配するのが好ましい。これにより、指の第一関節の腹が陰唇間パッドの後方側の反身体側面に接するように仕向けることができる。ここで、経血とは、陰唇の後方側に存在する膣口から排泄され、陰唇内面の粘液によるぬれ性により陰唇前方へと伝い流れる特性があるところ、本発明においては、陰唇間パッドの後方側を膣口と密着させるようにすることで膣口から排泄された経血を瞬時に吸収でき、陰唇の前方に密着している陰唇間パッドの前端部近傍や陰唇を挟んで折り曲げることにより外陰部と密着している陰唇間パッドの側部によって、陰唇前方へ伝い流れる経血を確実に吸収することが可能となる。
【0017】
(3) 前記指挿入規制部は、前記指挿入用洞の一部が幅狭となる部分として形成されていることを特徴とする(1)又は(2)記載の陰唇間パッド。
【0018】
上記(3)の発明によれば、指挿入規制部は、反身体側面の短手方向に沿った幅寸法を指の横幅よりも小さくして、指の挿入の進行を物理的に困難なものとすることにより形成されている。この結果、指の挿入を規制するのみならず、指挿入規制部における指と陰唇間パッドの短手方向との位置関係をも規制することが可能となり、装着時における陰唇間パッドと陰唇との短手方向における位置ずれを低減し、陰唇間パッドの装着をより的確なものとすることができる。
【0019】
(4) 前記指挿入規制部は、前記反身体側面同士が接合されることにより形成されていることを特徴とする(1)から(3)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0020】
上記(4)の発明によれば、指挿入規制部は、陰唇間パッドを折り曲げて反身体側面が向き合う部分を接合することにより形成されている。このため、指挿入規制部付近における身体側面には、長手方向に沿って身体側に向かって凸となる長凸状領域が形成されることとなる。このため、着用者はかかる長凸状領域を陰唇の奥深くまで嵌装させることができ、陰唇間パッドと陰唇との間に生じる隙間の発生を防止することができる。
【0021】
また、指挿入規制部に対応する部分においては、指挿入用洞内に指が挿入された場合であっても、陰唇間パッドの折曲部分である長凸状領域の頂部の幅狭状態をそのまま維持することができる。このため、陰唇間パッド装着時には、かかる部分を長凸状領域を膣口付近に進入させるきっかけとすることができ、着用者は、指挿入用洞内に挿入された指の第一関節の腹で陰唇間パッドを介して陰唇内の一番奥(前庭床)に位置する膣口に、長凸状領域の頂部を密着的に嵌装させることができるのである。
【0022】
更に、長凸状領域の内側に形成された指挿入用洞において、長凸状領域の頂部に対応する部分には指の腹が接触することとなる。このため、装着時においては、指の腹を使って長凸状領域を陰裂に沿わせるようにして陰唇間パッドを装着することができる。
【0023】
加えて、長凸状領域は、単に陰唇間パッドを折り曲げることによって形成されているので、装着時においては長凸状領域の一部の内側に形成される指挿入用洞に挿入された指の形状に沿って変形しているが、指を引き抜くときには常態の陰唇間形状に沿って変形することが可能であり、着用者の陰唇形状の相違にかかわらず、陰唇間パッドの身体側面が陰唇内面に密着的に装着することができるのである。
【0024】
(5) 前記指挿入用洞の前記短手方向に沿う幅寸法は、前記指挿入用口から前記指挿入規制部に向かって徐々に小さくなるように形成されていることを特徴とする(1)から(4)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0025】
上記(5)の発明によれば、前記指挿入用洞は、前記指挿入用口から前記指挿入規制部に向かって徐々に小さくなるように形成されている。このため、指挿入用口から指挿入用洞内に反身体側面の内面に沿って進入させた指は、徐々にしかもスムーズに指挿入規制部へと案内される。これにより、指挿入用洞内に挿入する指の動きによって反身体側面に配置されたシートが破損したり、反身体側面とミニシート片との接合不良が発生することを低減させることが可能となる。
【0026】
(6) 前記指挿入用口及び前記指挿入規制部の間隔寸法は、前記反身体側面の長手方向に沿う長さ寸法の10%〜80%、好ましくは40〜60%の範囲であることを特徴とする(1)から(5)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0027】
上記(6)の発明によれば、指挿入用口は、陰唇間パッドの前端部から20〜50%の位置に設けられ、指挿入規制部は陰唇間パッドの前端部から60〜100%の範囲に位置付けられている。このため、指挿入用口と指挿入規制部との長手方向の間隔は、陰唇間パッドの長手寸法に対して10〜80%の範囲となる。
【0028】
上述のように、指挿入用口から指挿入規制部までの間隔寸法は、陰唇間パッドの長手寸法に対して10%以上となっているため、陰唇間パッド装着中においても指挿入用洞内に挿入された指が指挿入用洞から抜けにくくなり、陰唇間パッドに対する指の保持性を確保することが可能となる。このため、指挿入用洞内における指の位置ずれが防止され、もって陰唇間パッド装着時における陰唇に対する位置ずれを防止することができる。
【0029】
また、指挿入用口から指挿入規制部までの間隔寸法は、陰唇間パッドの長手寸法に対して80%以下となっているため、陰唇間パッド装着後にミニシート片の存在が指の指挿入用洞からの指の抜き出しを妨害することを防ぐことができる。このため、指の抜き出しをスムーズなものとするとともに、指の抜き出し時に陰唇間パッドの反身体側面と指とが接触して生じる陰唇間パッドの装着位置ずれを低減させることも可能となる。
【0030】
(7) 前記指挿入規制部は前記反身体側面の長手方向における一方端縁近傍に位置して形成されることを特徴とする(1)から(6)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0031】
上記(7)の発明によれば、指挿入規制部は反身体側面の一方端縁近傍に位置して形成されている。このため、指挿入用洞の終端である指挿入規制部まで指を挿入した場合に、指の第一関節の腹が陰唇間パッドの後方側に位置することになり、陰唇間の後方に位置する膣口をより探知しやすくなる。
【0032】
(8) 前記指挿入規制部には、挿入した指の爪先が突出する爪先逃げ口が形成されていることを特徴とする(1)から(7)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0033】
上記(8)の発明によれば、指挿入規制部には、指挿入用洞に挿入した指の爪先が突出可能な大きさの「爪先逃げ口」が形成されている。このため、長い爪の着用者や付け爪を着けた着用者であっても、爪先のみを「爪先逃げ口」から突出させて、指の先端を確実に指挿入規制部に誘導することができる。この結果、第一関節の指の腹をよりフィットした状態で陰唇間パッドの反身体側面に接触させることが可能となり、指挿入用洞内において指が反身体側面から指先で膣口が感知しにくくなるという事態も低減することができる。
【0034】
(9) 前記指挿入規制部は、前記反身体側面の長手方向における一方端縁より長手方向に沿って中央に所定寸法偏倚した位置に形成されていることを特徴とする(1)から(8)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0035】
上記(9)の発明によれば、指挿入規制部は、陰唇間パッドの後端部ではなく、後端部より中央寄りに設けられている。このため、陰唇間パッドが頭巾状に指先に被ることとなり(第8図参照)指の先端から指の第一関節の腹全体で膣口の位置を探知するように着用者を仕向けることができる。このため、着用者は容易に膣口を探知することが可能となり、適切な位置への陰唇間パッドの装着をより確実なものとすることができる。
【0036】
また、本発明によれば、爪先逃げ口に突出した爪先に対しても陰唇間パッドが存在するため、指挿入用洞内に挿入した指のみならず、そこから突出した爪先に対しても経血が付着することが防止される。
【0037】
(10) 前記指挿入用洞には、指の挿入方向を前記指挿入規制部に向かって前記反身体側面に傾斜させるように強制する指挿入方向強制部が形成されていることを特徴とする(1)から(9)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0038】
上記(10)の発明によれば、陰唇間パッド装着の際に、指挿入用口から指挿入用洞に挿入させる過程において、指挿入方向強制部によって指の挿入方向が反身体側面に傾斜するように強制される。このため、指先が指挿入規制部に到達した時点で、第一関節の指の腹を反身体側面に対してより確実に密着させることが可能となり、各シート及び吸収体を介してより確実に指の腹で膣口の位置を感知することが可能になる。
【0039】
(11) 前記指挿入方向強制部は、前記ミニシート片の前記指挿入用洞内への折り込み形状により形成されていることを特徴とする(10)記載の陰唇間パッド。
【0040】
上記(11)の発明によれば、ミニシート片と前記裏面側シートとの間隔寸法が徐々に減少されるように、ミニシート片の一部が指挿入用洞内へと折り込まれている。このため、陰唇間パッド装着の際に、指挿入用口から挿入した指を指挿入用洞に進入させる過程において、指の外側(爪側)は指挿入用口から反身体側面との間隔寸法が徐々に減少されるミニシート片と接するように挿入されることとなり、指先(爪先)をよりスムーズに指挿入規制部へと誘導することが可能となる。この結果、指挿入用洞内での指の動きによる反身体側面の破損や、反身体側面とミニシート片との接合不良の発生を低減させることが可能となる。
【0041】
(12) 前記陰唇間パッドは生理用ナプキン併用用であることを特徴とする(1)から(11)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0042】
上記(12)の発明によれば、陰唇間パッドと生理用ナプキンとを併用して使用することができる。生理用ナプキン着用者の中には、経血の量が多いときには何枚か重ねて使用するという者もいるが、ゴワゴワする等、着用感が悪くアウターにも響いてしまうという問題があった。また、重ね使用が不要な部分である膣口付近以外にまで生理用ナプキンが重ねられてしまうため、かぶれやむれの原因ともなっていたのである。この点、本発明に係る陰唇間パッドによれば、陰唇とその周辺部分だけに生理用品が重ねられることとなるため、着用感やアウターにさほど影響を及ぼさず、しかも尻付近等におけるむれやかぶれを低減させることが可能となる。また、交換時においては生理用ナプキンを交換しないままにして、本発明に係る陰唇間パッドのみを交換することが可能になり、着用者は人目につきやすい大きさの生理用ナプキンを持ち歩かずに済むという効果もあることとなる。ここで生理用ナプキンとは経血吸収用として販売されているナプキンだけでなく、おりもの吸収用シートも含んでよい。
【0043】
(13) 前記陰唇間パッドは尿失禁用の陰唇間パッドであることを特徴とする(1)から(12)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0044】
上記(13)の発明によれば、尿失禁用の吸収パッドとして使用することができる。即ち、経血を排出する膣口と尿を排出する尿道口とはいずれも陰唇間に位置するものであるため、本発明に係る陰唇間パッドを陰唇間に挟み込んで使用した場合には、尿を吸収することができる。
【0045】
このように、本発明によれば、尿を陰唇間、特に尿道口付近で吸収できるので、尿失禁特に軽度の尿失禁に対して有効な吸収パッドを得ることができる。
【0046】
(14) 前記陰唇間パッドはおりもの吸収用の陰唇間パッドであることを特徴とする(1)から(12)いずれか記載の陰唇間パッド。
【0047】
上記(14)の発明によれば、陰唇間パッドをおりもの吸収用として使用することができる。即ち、本発明に係る陰唇間パッドは陰唇間に挟み込んで使用するものであることから、膣口からの経血以外の分泌物(おりもの)も吸収することができるので、そのための用途(おりもの吸収用)にも使用することができるのである。
【0048】
このように、本発明によれば、おりものを吸収して着用者の不快感を軽減することができるため、生理時以外の着用者にとっても有効である。
【0049】
(15) (1)から(14)いずれか記載の陰唇間パッドと、この陰唇間パッドを内包する包装容器と、から成る包装体であって、前記陰唇間パッドは、前記包装容器を開封したときに前記指挿入用口が開くように折り畳まれて収容されていることを特徴とする包装体。
【0050】
上記(15)の発明によれば、包装容器を開封したときに指挿入用口が開くようにして陰唇間パッドが内包されているので、着用者は迅速かつスムーズに指を指挿入用口に挿入することが可能となる。このため、陰唇間パッド装着操作が一層簡易なものとなる。
【0051】
(16) (15)記載の包装体であって、前記包装容器には前記収容される陰唇間パッドの前記指挿入用口への指の挿入方向と同一方向である開封方向を指示する目印が付されていることを特徴とする包装体。
【0052】
上記(16)の発明によれば、着用者は、包装容器を開封するまでもなく、指挿入用口を露出させる開封方向を知ることができる。このため、着用者が開封方向を誤ることが防止され、包装容器の開封方向と着用者の指挿入用口への指の挿入方向とが常に同一方向となるように仕向けることができる。
【0053】
また、包装容器を着用者の手前側から徐々に開封するようにすることにより、この開封操作に従って指挿入用口が現れることとなり、その状態で容易に指を指挿入用口から挿入させることが可能となる。
【0054】
(17) (16)記載の包装体であって、前記陰唇間パッドにおける前記ミニシート片が身体側に膨らんだ形状で外向きに折り畳まれていることを特徴とする包装体。
【0055】
上記(17)の発明によれば、包装容器を開封したときに折り畳まれたミニシート片が元の形状に復元しようとすることにより指挿入用口が自然に開くようになっている。このため、着用者は、指の挿入位置を容易に把握し得、指挿入用口から指挿入用洞への指の挿入作業を一層迅速かつスムーズに行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0056】
以上説明したように、本発明によれば、着用者が当該陰唇間パッドを装着する際に、指挿入用口から指挿入用洞に挿入した指が、指挿入用洞内において指挿入規制部によってその挿入の進行が規制され、その位置に指がとどまることとなるため、指の第一関節における腹(指紋面)と陰唇間パッドの長手方向との位置関係を安定的に位置付けることが可能となり、装着時における陰唇間パッドと陰唇との長手方向における位置ずれを低減でき、さらに特に感受性に優れた指の第一関節における腹で膣口の位置を感知することによって陰唇間パッドの装着位置をより確実なものとすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
次に、本発明の陰唇間パッドの一実施形態について、図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。
【0058】
[陰唇間パッドの全体構成]
本実施形態の陰唇間パッドの基本構成について説明する。第1図は、本実施形態に係る陰唇間パッドを示す斜視図であり、第2図は、本実施形態に係る陰唇間パッドにおける第1図中のX−X視断面図であり、第3図は、本実施形態に係る陰唇間パッドにおける第1図中のY−Y視断面図であり、第4図は、本実施形態に係る陰唇間パッドにおける第1図中のZ−Z視断面図である。
【0059】
本実施形態の陰唇間パッドは、第1図に示すように、長薄片の形態を成すものであり、身体側に配向される身体側面と、衣服側に配向される反身体側面とを備え、反身体側面において、当該陰唇間パッドの長手方向を中心軸とした両側の側部における一方側部から他方側部にまたがるようにしてミニシート片1が取り付けられている。この陰唇間パッドは、第2図に示すように、身体側に面する透水性の表面側シート3と反身体側に面する透水性又は不透水性の裏面側シート4とが体液を吸収する吸収体5を内包した構成を有している。
なお、本実施形態の陰唇間パッドは平面視略長方形状の形態を有するが、本発明においては、楕円型、瓢箪型、雫型等の陰唇間に挟んで保持することが可能な形態であれば特に限定されるものではない。
【0060】
この陰唇間パッドの身体側面には、第1図に示すように、その短手方向におけるほぼ中心位置において、身体側に向かって凸となる長凸状領域2がその長手方向に沿って形成されている。そして、第3図に示すように、この長凸状領域2とミニシート片1との間において指の挿入が可能な断面視山状の指挿入用洞6が形成されている。
【0061】
この指挿入用洞6は、第1図に示すように、陰唇間パッドの長手方向に沿うほぼ中央部分が開口部となっており、かかる開口部が指幅方向の開口が直接的に確保された指挿入用口7となっている。一方、陰唇間パッドの長手方向に沿うほぼ終端部分において、指の挿入の進行を規制するストッパーとなる指挿入規制部8が設けられており、かかる指挿入規制部8が指挿入用洞6の終端部となっている。即ち、この陰唇間パッドは、長凸状領域2の内側に形成された略山状の空間領域の断面積が、長手方向に沿って徐々に小さくなり、長手方向に沿うほぼ中央部分に存する指挿入用口7では指幅程度の大きさの断面積まで小さくなり、更に、長手方向に沿う指挿入規制部8では、第4図に示すように、裏面側シート4の反身体側面同士が接合されるまでに断面積が小さくなっている。
【0062】
このように、指挿入用洞6は、短手方向に沿う幅寸法が指挿入用口7から指挿入規制部8に向かって徐々に小さくなるように形成されているので、指を指挿入用口7から指挿入用洞6に反身体側面の内面に沿って進入させるのみで、反身体側面における短手方向の指の先端が徐々にしかもスムーズに指挿入規制部8へと案内される。このため、指挿入用洞6内への指挿入動作によって反身体側面に配置されたシートの破損等を防止することができる。
【0063】
[装着状態]
次に、本実施形態の陰唇間パッドの装着状態について説明する。第5図は、本実施形態の陰唇間パッドの指挿入用洞6に指を挿入した状態を示す概略平面図であり、第6図は、本実施形態の陰唇間パッドの指挿入用洞6に指を挿入した状態を示す概略側面図であり、第7図は、本実施形態の陰唇間パッドを陰唇18に装着させる状態を説明するための説明図であり、第8図は、本実施形態の陰唇間パッドの指挿入用洞6内に挿入した指で膣口18aを探知する状態を説明するための説明図であり、第9図は、指挿入規制部のない陰唇間パッドの指挿入用洞内に挿入した指で膣口18aを探知する状態を説明するための説明図である。
【0064】
本実施形態の陰唇間パッドを使用するにあたっては、まず指先に装着することとなる。この指先への装着は、指挿入用口7から指挿入用洞6へと指を挿入することにより行なわれる。この場合には、第5図及び第6図に示すように、着用者の指は、各図中の矢印方向に沿って指挿入規制部8に至る位置まで深く挿入されるが、指挿入規制部8によって指先が陰唇間パッドより外へ飛び出してしまうというようなこともなく、安定した指の挿入状態が維持されている。
【0065】
このようにして指に装着された本実施形態の陰唇間パッドは、第7図に示すように、体の前の方から陰唇18に装着される。この装着にあたっては、第8図に示すように、指挿入規制部8によって指の膣口18aを探知するのに適切な箇所に指の第一関節の腹が配されるようになっているため、表面側シート3の身体側面を陰唇18に接触させながら膣口18aを探知し、そのまま陰唇間パッドを挟み込むことにより、凹型である陰唇18間の最適な位置に陰唇間パッドを装着することができる。
【0066】
一方、第9図に示すような陰唇間パッドのように、指挿入規制部が存在しないものでは、指の第一関節の腹の部分の位置が膣口18aを探知するのに最適ではない箇所に配されることがあるため、膣口18aを探知した後に陰唇間パッドの微妙な位置の調整が必要となる場合がある。また、着用者が陰唇間パッドを装着するのに最適な位置を感知したとしても、この指の陰唇間パッドに対する位置付けが安定していないため、陰唇間パッドに対して位置ずれが生じ、せっかく感知した最適な位置に陰唇間パッドを装着できないおそれもある。この点、本発明の陰唇間パッドは、陰唇間パッドに対する指の位置ずれが防止されているため、陰唇間パッドを最適な位置に容易に装着することができる。
【0067】
[指挿入規制部の構造について]
次に、本実施形態の陰唇間パッドに設けられる指挿入規制部の構造について説明する。
第10図は、本実施形態の陰唇間パッドを後方から見た図であって、裏面側シートの反身体側面同士における下方部分のみが接合された状態を示す図であり、第11図は、本実施形態の陰唇間パッドを後方から見た図であって、裏面側シートの反身体側面同士におけるほぼ全体を接合した状態を示す図であり、第12図は、長凸状領域の内側の空間を横断するようにして裏面側シートの反身体側面同士を接着剤等で接合した状態を示す図である。
【0068】
上述のように、本実施形態の陰唇間パッドでは、その反身体側面において、指挿入用洞6内に指挿入規制部8が設けられている。この指挿入規制部8は、上述した指挿入用洞6の山状の空間において、裏面側シート4の反身体側面同士を陰唇間パッドの短手方向に接合することにより形成され、上記空間の領域を狭くすることにより指挿入用洞6内の指の挿入の進行を停止させている。
【0069】
ここで、指挿入用洞6の山状の空間が、指挿入規制部8によって非貫通の空間となっていない、即ち貫通している場合には、指挿入用口7から挿入した指の指先が山状の空間からはみ出てしまう可能性がある。また、指挿入規制部8における貫通部分から裏面側シート4とミニシート片1との接合部分が剥がれていたり、破れたりするおそれがあり、この場合にも指先が山状の空間からはみ出てしまう可能性がある。このように、指先が山状空間からはみ出てしまった場合には、指先への経血の付着、指先の陰唇内面への直接接触など、衛生上の問題が生じ得、更には、陰唇間パッドに対する指の位置ずれが起こりやすくなるため、指の腹で陰部の位置を探りながら陰唇間パッドを適切な位置に装着することが難しくなるという問題も生じ得る。以上のような問題を未然に防止するために、指挿入用洞6は、非貫通空間となっていることが好ましい。
【0070】
指挿入規制部8の構成は、具体的に示すと、例えば、長凸状領域2の後端部に位置する陰唇間パッドの周縁部(吸収体5が存在していない表面側シート3と裏面側シート4との接合部分である陰唇間パッドの後端部)において、第10図に示すように裏面側シート4の反身体側面同士が接する一部部分、あるいは、第11図に示すように裏面側シート4の反身体側面同士が接する部分のほぼ全域で、表面側シート3及び裏面側シート4の双方をヒートエンボス加工やホットメルト型接着剤等を単独もしくは組み合わせて使用して接着することにより形成することができる。
【0071】
また、裏面側シート4の反身体側面が重なる部分にドット状のホットメルト型接着剤を塗布することもできる。更には、第12図に示すように、長凸状領域内2の途中(吸収体5が存在している部分)において、長凸状領域2内の空間を横断するように筋状のホットメルト型接着剤を塗布する構造とすることもできる。このような構造とすることにより、接合部分の周囲が硬くなって着用感が阻害されることもない。
【0072】
なお、指挿入用規制部8における接合部分の剥離強度は、100mN/25mm以上とするのが好ましい。このような強度とすることにより、指挿入用洞内6に挿入した指が指挿入規制部8を剥離して貫通してしまう危険性を回避することができる。
【0073】
好適な具体例を示すと、指挿入用口7は陰唇間パッドの前端部から40%の位置に配され、指挿入規制部8は陰唇間パッドの前端部から90%の位置に配され、幅3mmの筋状ホットメルト型接着剤を裏面側シート4の衣服側面において、少なくとも長凸状領域を横断するよう塗布されることにより形成される。なお、この場合において、ミニシート片1の長手方向の寸法は、陰唇間パッドの前端部から40〜100%の位置に配されるようにするのが望ましい。
【0074】
このように、指挿入規制部8は、長凸状領域の後方側において裏面側シート4の反身体側面同士が上述したような構造で接合されることで形成されているため、指挿入規制部8付近においては、身体側に向かって凸状となる長凸状領域2を形成しやすくなっている。また、長凸状領域に裏面側シート4の反身体側面同士が接合されることにより、この接合された部分が折り畳まれた形状を維持する幅狭保持部2Aを形成している。このため、長凸状領域2は、指挿入用洞6となる指挿入用口7から指挿入規制部8までは指の形状に沿って幅が広がるように変形しても、指挿入規制部8より後方側においては、幅狭保持部2Aは元の幅寸法を保持する。このため、着用者は、幅狭保持部2Aを基点に膣口付近の特に狭い空間である陰裂に長凸状領域を進入して介在させるきっかけとすることができ、指挿入用洞26内の指の第一関節の腹で一番奥(前庭床)に存在する膣口位置を感知し、その場所に長凸状領域を確実に嵌装することが可能となるのである。
【0075】
更に、長凸状領域2は、陰唇間パッド本体を単に折り曲げることにより形成されているため、装着時は指の形状にならって変形させることができ、着用者は違和感なく指挿入用洞6に挿入された指の第一関節の腹で上記各シート3、4及び吸収体5を介して一番奥(前庭床)に存在する膣口の位置を感知することができる。そして、装着後は、指を引き抜くに従って長凸状領域2を陰唇間にならって変形させることができるため、陰唇間パッドを密接的に陰唇間に嵌装することができるのである。
【0076】
[ミニシート片]
次に、ミニシート片について説明する。第13図は、ミニシート片1と裏面側シート4の反身体側面との接合部分を説明するための説明図であり、第14図は、ミニシート片1の他の形態のミニシート片21が陰唇間パッドの反身体側面に取り付けられた状態を説明するための説明図である。
【0077】
<ミニシート片の長さ寸法>
ミニシート片1の長さは、陰唇間パッドの長手方向の寸法に対して10%以上、更には50%以上とするのが好ましい。このような長さ寸法とすることにより、指挿入用口7から指挿入用洞6へ一度挿入した指が抜けてしまったり、指挿入用洞6の中で指が動いてしまったりすることがなく、指の腹が指挿入用洞6内の裏面側シート4に向いている状態を維持することが可能である。
【0078】
また、ミニシート片1の長さは、陰唇間パッドの長手方向の寸法に対して80%以下、更には70%以下とするのが好ましい。ミニシート片の「長さ寸法」は、「指挿入用口7と指挿入規制部8の陰唇間パッドにおける長手方向での位置関係を示す」と供に、「指挿入方向を暗示する」役割をも果たしているところ、陰唇間パッドの長手方向の寸法に対して80%よりも長くした場合には、ミニシート片1と裏面シート4とがほぼ重なり合ってしまい、「指挿入方向を暗示する」という機能が十分に発揮されなくなってしまう。この結果、着用者は指挿入用口7が判別し難く、また、指挿入用口7へ指を挿入し難くなってしまうおそれがある。この点、上述のような寸法においてミニシート片1を設けることにより、かかる不都合が生じることが回避され、迅速かつスムーズな陰唇間パッドの指先への装着が確保されることになる。
【0079】
<ミニシート片の短手方向における接合位置>
本実施形態に係る陰唇間パッドは、吸収体5を内包させるために表面側シート3と裏面側シート4との接合部9Aを陰唇間パッドの短手方向における側縁部としている。ここで、第13図の(A)に示すように、この側縁部にミニシート片1と裏面側シート4との接合部9Bを位置付けて一緒に固定した場合には、陰唇間パッドの側縁部が硬化してしまうため、着用感を阻害するおそれがある。
【0080】
これに対しては、接合部分については上述した側縁部の部分以外に接合部を配置してミニシート片1を固定することにより、かかる事態を回避することが可能である。この点、例えば、第13図の(B)に示すように、ミニシート片1と裏面側シート4との接合部9Bを表面側シート3及び裏面側シート4との接合部9Aよりも外側に位置付けた場合には、第13図の(C)に示すように、接合部9Bが着用者の動作に応じて裏面側シート4から離れる方向に動くことにより着用者の肌に対して摩擦が生じ、着用者に刺激を与えてしまう可能性もあると考えられる。このようなことから、好ましくは第13図の(D)に示すように、接合部9Aと接合部9Bとの位置をずらし、かつ、接合部9Aよりも陰唇間パッドの短手方向における中央寄りに接合部9Bを配置するのが好ましい。
【0081】
ミニシート片1を取り付けるに際しては、接着剤として感圧型ホットメルト、感熱型ホットメルト等を使用することが可能であり、また、その塗布形態としては、面状、線状、螺旋状、点状等のものを採用することも可能である。なお、ミニシート片1は、上記のような取り付け位置に適合するように予め裁断しておいてもよく、また、接合する箇所を他のシートと異ならせるだけで、裁断は他のシートと一緒に行うようにしても良い。
【0082】
<ミニシート片の陰唇間パッドの短手方向における非接合部>
次に、ミニシート片の形状と指挿入規制部との関係について説明する。第14図の(A)に示すように、ミニシート片21が陰唇間パッド20の一部と同形状を成し、指挿入用口27以外に非接合部を有しないようにして取り付けられている場合には、指挿入規制部28は陰唇間パッド20の後端部20Aに設けることができる。一方、第14図の(B)に示すように、陰唇間パッド20の反身体側面との間において、指挿入用口を形成する第一の非接合部27A以外に第二の非接合部27Bが存するようにミニシート片21が取り付けられている場合には、かかる第二の非接合部27Bは指挿入規制部28より後方側に配される。これによって、指先の外側(爪側)を覆うようにミニシート片21が配置されることとなり、指の先端(爪先)を確実に指挿入規制部28に誘導できるため、第一関節の指の腹が指挿入用洞6内の反身体側面から離れて膣口が感知しにくくなる事態を低減することができる。更には、陰唇間パッド20とミニシート片21との接合領域を減らすことができるため、両者の接合によって硬くなる領域を減らし、着用感を好適なものとすることができる。
【0083】
そして、ミニシート片は、複数取り付けられていてもよい。この場合には、第14図の(C)に示すように、ミニシート片21A及び21Bの陰唇間パッド20の短手方向に対する非接合部も27A、27B、27C、27Dというように複数存在することとなるが、指挿入用口である非接合部27Aと指挿入方向の最端、即ち、陰唇間パッド20の最後方側の非接合部27Dより前方寄りに指挿入規制部28を設けるようにする。これにより、指の先端を指挿入規制部28に誘導することが可能となり、指の第一関節の腹が指挿入用洞26から離れてしまうことが防止され、また、ミニシート片21Bが指先を包むように位置するため、指先が露出することをも防ぐことができる。加えて、このような構成とすることにより、指がミニシート片21A及び21Bにより覆われる領域を減少させることができ、指の折り曲げなどの動きの自由度を大きくすることが可能となり、陰唇間パッド20を陰唇間に挟み込む作業時において指の動きをより自然にして陰唇間パッド20の陰唇に対する装着位置の位置ずれをより低減させることが可能となる。なお、複数からなるミニシート片は全てが同一形状である必要はなく、当該実施形態に示すように、ミニシート片21Aと21Bとがそれぞれ異なる形状となっていても構わない。
【0084】
[爪先逃げ口]
次に、指挿入用洞に設けられた爪先逃げ口について説明する。
第15図は、指挿入規制部に爪先逃げ口が形成されている陰唇間パッドの指挿入用洞に挿入している指の状態を破線で示す概略平面図であり、第16図は、指挿入規制部に爪先逃げ口が形成されている陰唇間パッドの指挿入用洞に挿入している指の状態を示す概略側面図であり、第17図は、第15図の矢視P方向からの概略端面図である。
【0085】
本発明における陰唇間パッドには、第15図に示すように、指挿入用洞6に挿入した指の爪先が飛び出せる爪先逃げ口11を指挿入規制部8に設けることが可能である。
このような構成とすることにより、第16図に示すように、指の進入は指挿入規制部8の存する位置に停止させたまま、爪先だけを爪先逃げ口11から突出させることができる。これにより、爪の長い着用者であっても、第17図に示すように爪先逃げ口11から爪先のみを突出させ、膣口の探知に最適な指挿入規制部8近傍において裏面側シート4に第一関節の指の腹を接するような状態で陰唇間パッドを指先に保持することが可能となる。
【0086】
なお、指挿入規制部8は反身体側面の長手方向における一方端縁より長手方向に沿って中央に偏倚した位置に形成されているため、爪先逃げ口11から突出した爪先に対しても裏面側シート4が存在することとなり、爪先に経血が付着することもなく衛生的である。
【0087】
[指挿入用口の寸法]
次に、指挿入用口の寸法について説明する。第18図は、本実施形態の陰唇間パッドの指挿入用口7の全周囲長さを説明するための説明図である。第18図において、指挿入用口7の内側の全周囲長の長さの説明において不要な部分は一点鎖線で示してある。ここで、指挿入用口7の内側の全周囲長というのは、第18図中のLで示される距離である。
【0088】
第18図にLとして示される指挿入用口7の内側の全周囲長は、30〜120mmとするのが好ましく、より好ましくは40〜80mmとするのがよい。指挿入用口7の内側の全周囲長が30mmより短い場合には、指挿入用口7自体が小さくなって指の出し入れに不都合が生じ、120mmより長い場合には、指の腹が指挿入用洞6内の裏面側シート4に確実に接触し難くなるために指に陰唇間パッドが保持されにくくなり、陰唇間パッドの装着に不都合が生じるようになるからである。
【0089】
[陰唇間パッドの寸法]
次に、陰唇間パッドの見かけ寸法について説明する。第19図は、陰唇間パッドの短手方向における長さ寸法を説明するための説明図である。
【0090】
陰唇間パッドの長手方向の長さ寸法は、50〜160mmの範囲が好ましく、80〜130mmの範囲がさらに好ましい。この点、長手方向の長さ寸法が160mmより長い場合には、陰唇間に介在されることのない領域がショーツや生理用ナプキンなどにこすれて生じる摩擦によって、両陰唇による挟持力を上回り陰唇間パッドが脱落するおそれがある。一方、長手方向の長さ寸法が50mmより短い場合には、陰唇間に介在できる領域が少なくなるために陰唇内面と陰唇間パッドとの接触面積が減少し、陰唇間パッドが脱落するおそれがある。
【0091】
また、陰唇間パッドの短手方向の見かけ上の長さ寸法は、10〜60mmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは20〜40mmの範囲とするのがよい。短手方向の長さ寸法が60mmより長い場合には、陰唇間に介在されることのない領域が着用者の大腿部などにこすれてしまい、これにより生じた摩擦が両陰唇による挟持力を上回り、陰唇間パッドが脱落するおそれがある。また、短手方向の長さ寸法が10mmより短い場合には、陰唇間に介在できる領域が少なくなるため陰唇内面との接触面積が減少し、陰唇間パッドの脱落の危険性が生じやすくなる。
【0092】
なお、上記の「見かけ」とは、長さ寸法が最短の2点間距離(第19図のVに該当)を意味する。これは、製造工程との関係で、凹凸形状を辿った2点間の道のり、すなわち、凹凸形状を展開したフラットな状態での2点間距離を実際の長さ(第19図のWに該当)として取り扱う場合があるため、入念に定義したものである。
【0093】
[陰唇間パッドの変形例]
次に、本発明の陰唇間パッドの別の実施形態について説明する。
第20図は、ミニシート片31の指挿入用洞内36への折り込み形状により、指挿入方向強制部39が形成された構造を示す概略斜視図であり、第21図は、指挿入規制部39が形成された陰唇間パッド30に指を挿入した状態を説明するための説明図であり、第22図は、第21図におけるQ−Q視断面図を示す図であり、第23図は、第21図におけるM−M視断面図を示す図であり、第24図は、第21図におけるN−N視断面図を示す図である。
【0094】
この実施形態の陰唇間パッド30は、第20図に示すように、指挿入用洞36において指の挿入方向を指挿入規制部38に向かって裏面側シート34の反身体側面に傾斜させるように強制する指挿入方向強制部39が形成されている。このような構成とすることにより、陰唇間パッド30の装着の際に、指挿入用口37から進入させた指を指挿入用洞36に挿入させる過程において、指挿入方向強制部39によって指の挿入方向が指挿入規制部38に向かって傾斜するように強制される。このため、指先が指挿入規制部38に到達した時点で、第一関節の指の腹を裏面側シート34の反身体側面と確実に密着させることが可能となる。
【0095】
また、この実施形態の陰唇間パッド30は、第21図に示すように、指挿入方向強制部39がミニシート片31と裏面側シート34との間隔寸法が徐々に減少されるようにミニシート片31が指挿入用洞36内への折り込まれることにより形成されている。このため、指挿入用洞36内に挿入された指がこの折り込み形状によって指挿入規制部21に向かって斜め下方向に挿入されることとなる。そして、指挿入規制部38が少なくとも裏面側シート34の反身体側面における指挿入用洞36の両側部を短手方向に互いに接合させて形成されるので、指挿入用口37付近においては、第22図に示すように、ミニシート片31と裏面側シート34との間で指がクリアランスを持って位置し、指挿入規制部38に至る途中部分では第23図に示すようにミニシート片31が徐々に折り込まれて裏面側シート34との間隔寸法が小さくなり、指挿入用洞36内の指が上下から保持された状態になる。更に、指挿入規制部38付近においては、第24図に示すように、裏面側シート34とミニシート片31との間に指の挿入は不可能な状態となり、指の挿入の進行は完全に断たれることとなる。
【0096】
[陰唇間パッドの構成材料]
<透水性シート>
陰唇間パッドの身体側に配置される透水性のシートには、液親水性であり、肌に刺激を与えない材料が使用される。このようなものとしては、メルトブローン、スパンボンド、ポイントボンド、スルーエアー、ポイントボンド、ニードルパンチ、湿式、湿式スパンレース、フォームフィルム等の製造方法から得られる不織布を単独又はこれらを複合した材料が挙げられる。
【0097】
繊維状シートとしては、レーヨン、アセテート、コットン、パルプ又は合成樹脂を成分としたものを単独又は芯鞘構造を成すように複合したものを単独又は混合した繊維をシート化したものが挙げられる。
【0098】
このような材料のうち、陰唇内面からの液移動性や活性剤による化学的刺激及び陰唇内壁との密接性を考慮すると、身体面側には繊度1.1〜4.4dtex、繊維長7〜51mmからなるレーヨンを合計目付に対して40〜80%を積層、その衣服面側には繊度1.1〜4.4dtex、繊維長7〜51mmからなり合計目付に対して14〜42%のレーヨンと繊度1.1〜4.4dtex、繊維長7〜51mmからなり合計目付に対して6〜18%のPETを混合して積層し、2層の合計目付が20〜60g/m2となるよう積層した後、水流交絡により繊維同士を絡合させて乾燥させ、厚みを0.13〜0.50mmの範囲で調整したスパンレース不織布が好ましい。この際、衣服面側にPETを混入する事により、透水性シートが湿潤状態になっても嵩を維持しやすいため陰唇内壁との密接性を保つことができる。
【0099】
<吸収体>
陰唇間パッドに内包される吸収体に用いられる材料としては、パルプ、化学パルプ、レーヨン、アセテート、天然コットン、高分子吸収体、繊維状高分子吸収体、合成繊維を単独又はこれらを混合した物が使用できる。所要に配合した混合物をエンボス加工による圧着、ニードリングによる絡合などの公知技術によりシート化させ、必要に応じて嵩を調整する、重ねる、折り重ねる等により適宜調整することができる。
シート状の材料としては、これらをシート状若しくは粉状に加工して使用してもよく、使用方法に限定されるものではない。
【0100】
吸収体は、液体(体液)の吸収保持が可能であればよいが、嵩高であり、型崩れし難く、化学的刺激が少ないもので、さらには陰唇への適合が高い柔軟性を有することが好ましい。具体的には、衣服面側には、繊維長1〜10mmの範囲から選ばれるパルプを50〜150g/m2積層し、その身体面側には、繊度1.1〜4.4dtex、繊維長20〜51mmの範囲から選ばれるレーヨンを60〜90%、天然コットンを40〜10%の混合比で150〜250g/m2積層してドット状のエンボス加工によりシート化させた、嵩2〜10mm、好ましくは3〜5mmに調整した不織布シートが挙げられる。これにより、身体面側から衣服面側へ液体を移行させやすく、吸収保持力が高まる。さらには、上記パルプ層の身体面側には繊度1.1〜4.4dtex、繊維長25〜51mmからなるレーヨンを目付15〜40g/m2に調整したメッシュスパンレース不織布を敷設する事により、身体面側から移行してきた液体をメッシュスパンレースにより拡散させ、パルプ層のほぼ全域に液体を誘導させる事ができるので、効率良くより多くの液体を吸収する事が可能である。
【0101】
<不透水性シート>
陰唇間パッドに使用される不透水性のシートの材料としては、吸収体に保持された経血が陰唇間パッドの外へ漏れ出すことを防止できるものを使用することができる。また、透湿性素材とすることにより、装着時のムレを低減させることができ、装着時における不快感を低減させることが可能となる。
【0102】
このような材料としては、例えば、合成樹脂を膜化したシート状フィルム、無機フィラーを充填させて延伸処理を施すことにより得られる通気フィルム、紙、不織布とフィルムを複合したラミネート物、10〜30%の開孔を有し孔径が0.1〜0.6mmの範囲で毛細管を吸収性体側に向かうように配置することにより得られる通気性液遮断シート、等を使用することができる。
【0103】
更に、装着感を損なわない柔軟性を考慮した場合には、例えば、密度が0.900〜0.925g/cm3の密度の低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂を主体とした目付15〜30g/m2の範囲から得られるフィルムを使用することが好ましい。さらに好ましくは、陰唇間に装着されている際に、不透水性シート同士、または併用するパッド、下着などに接触した時に、摩擦が高く陰唇間パッドが陰唇から脱落してしまう危険性を低下させるために、上記フィルムにエンボス加工をし、凸状の隆起部を設ける事で、接触率を低下させ摩擦抵抗値を少なくさせてあっても良い。
【0104】
<ミニシート片>
ミニシート片には、上述した透水性シートや不透水性シートと同様の材料を用いることもできるが、少なくとも短手方向に対して伸長性もしくは伸縮性を有するものを使用するのが好ましい。
【0105】
このような材料をミニシート片に使用することにより、着用者の指先のサイズが設定された指挿入用口よりも大きい場合であっても、指のサイズに応じてミニシート片が少なくとも幅方向に伸びるため、着用者の指先サイズにかかわらず、本発明に係る陰唇間パッドを効果的に利用することができる。
【0106】
元来伸縮性を有する材料としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック−共重合体(SIS)、ウレタン等の合成ゴム、0.88〜0.900g/cm3の密度から選ばれる非晶性オレフィン系樹脂を原料としたフィルム、開孔フォームフィルム、ネット等が挙げられる。また、織布又は織布に合成ゴムを原料とした紡糸フィラメントを編み込んだ生地も使用できる。更に、合成ゴムを主体としたスパンボンド不織布やメルトブローン不織布、発泡フォームシートも使用することができる。
【0107】
着用中の柔軟な風合いを考慮した上で好適ものとしては、15〜40ミクロンの厚みに調整され、孔部面積が0.28〜1.77mm2、開孔率が40〜70%の範囲で構成された、スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)を原料とした開孔フォームフィルムが挙げられる。
【0108】
不織布としては、芯成分が高融点で鞘成分が低融点成分で構成された熱収縮性を有するPE/PP、PE/PET、PP/PP等の複合合成繊維を原材料とし、水流圧により繊維を交絡せしめたスパンレース不織布、再熱風処理を施して繊維のシュリンクを促進させたシュリンクタイプ不識布、連続長繊維を熱シールによりシート化した後に縦方向へ強制的にテンタリングを施したいわゆる伸長性スパンボンド等が挙げられる。
【0109】
より具体的には、太さが1.1〜4.4dtexの範囲で、長さが7〜51mmの範囲で、芯成分が高融点で鞘成分が低融点成分で構成された熱収縮性を有するPE/PP、PE/PET、PP/PP等の複合合成繊維を原材料とし、目付が10〜60g/m2の範囲に調整されたシュリンクタイプ不織布が、柔軟でドレープ感に富んだ好適な材料として挙げられる。そしてまた、上述のような材料のラミネート物も使用することができる。
【0110】
非伸長性の材料に伸長性を付与して使用する場合には、不織布からは芯成分が高融点で鞘成分が低融点成分で構成された熱収縮性を有するPE/PP、PE/PET、PP/PP等の複合合成繊維を原材料とし、熱風により処理された嵩高感に富むスルーエアー不織布、水流圧により繊維を交絡せしめたスパンレース不織布、連続繊維を積層してシート化したスパンボンド不織布、ニードルにより繊維同士を絡ませたニードルパンチ不織布、スパンボンドとメルトブローンを多層に積層してシート化したSMS不織布のほか、開孔フォームフィルム、PE樹脂を主成分としたフィルム等を単独又はこれらを複合して成る材料が挙げられる。
【0111】
また、上述のような材料を雄雌の金型の間に嵌合させ、熱と温度と圧力により形状を型押しするコルゲート加工により伸長性を付与することも可能である。より具体的には、太さが1.1〜4.4dtexの範囲、目付が10〜60g/m2の範囲で調整された複合合成繊維を主体としたスルーエアー不織布を、横方向に伸長可能にコルゲート加工を施したものが挙げられる。コルゲート加工は少なくとも10%以上の伸長性があり、より好ましくは20〜50%の範囲で伸長可能となるように雄雌の金型の配列が設けられたものであり、更に好ましくは30%伸長時の荷重が0.01〜0.05N/25mmの範囲の挙動を有するものが望ましい(試験条件:テンシロン引張試験機にて、速度100mm/min、チャック間隔100mm)。なお、伸長性を付与する他の方法としては、切れ目線、円状に切り抜く等の方法も使用できる。
【0112】
<接着剤>
各資材を連結(貼着)させる接着剤としては一般的に使用されているホットメルト型接着剤が使用でき、例として感圧型ホットメルト接着剤、感熱型ホットメルト接着剤が挙げられる。感圧型ホットメルト接着剤は、SIS、SBS、スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)のような合成ゴム樹脂を主たる成分とし、そこにテルペン樹脂、ロジン樹脂などの接着付与剤とワックス等の可塑剤を溶融混合することによって得られる。感熱型ホットメルト接着剤は、ベースレジンをポリ−α−オレフィンのようなオレフィン系樹脂を主たる成分としたものが例として挙げられる。このように接着剤は多種類存在するが、塗布安定性を考慮すると、感熱型ホットメルト接着剤を用いることが好ましい。塗布安定性が高い感熱型ホットメルト接着剤としては、ポリ−α−オレフィンを45〜55質量%、可塑剤を10〜15質量%、粘着付与剤を35〜45質量%で溶融混合したものが挙げられる。この感熱型ホットメルト接着剤については、酸化防止剤、蛍光防止剤などを0.1〜1.0質量%の範囲で添加してもよい。
【0113】
[生分解性・水分散性・水溶性を付与した陰唇間パッドの構成]
本発明の陰唇間パッドは生分解性素材及び/又は水分散性素材及び/又は水溶性素材で構成されていることが好ましい。このような陰唇間パッドは使用後そのままトイレに脱落させて流すことができるため、パッドの破棄を簡便かつ清潔に行うことができ、トイレ内のゴミの低減を図ることもできるからである。
【0114】
本明細書において、「生分解性」とは、放線菌をはじめとする細菌、その他の微生物の存在下、自然界のプロセスに従って、嫌気性又は好気性条件下で物質が二酸化炭素又はメタン等のガス、水及びバイオマスに分解されることをいい、当該物質の生分解能(生分解速度、生分解度など)が、落ち葉等の自然に生じる材料、もしくは同一環境下で生分解性として一般に認識される合成ポリマーに匹敵することをいう。「水分散性」とは、水解性と同じ意味であって、使用時の限定された量の水分(経血)では影響はないものの、多量の水又は水流中では、繊維同士が、少なくとも一般のトイレ配管を詰まらせることがない程度の小断片に容易に分散される性質のことをいう。「水溶性」とは、使用時の限定された量の水分(経血)では影響はないものの、多量の水又は水流中においては溶解する性質のことをいう。
【0115】
<透水性シート>
透水性シートに使用できる材料としては、スパンレース不織布のほか、繊維長を1〜15mmの範囲から選択される湿式スパンレース不織布を使用することができる。他の材料としては、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどの加水分解による生分解性樹脂も使用することができる。例えば、ポリ乳酸を原料として作られる目付が20〜60g/m2の範囲で調整されたメルトブローン不織布や目付が15〜30g/m2の範囲、繊維太さが1.1〜3.3dtexの範囲で調整されたスパンボンド不織布が挙げられる。なお、各不織布材料には開孔処理を施しても施さなくてもどちらでもよい。
【0116】
他の材料としてはアセテート、合成繊維を単独又は積層体の連続繊維であるトウを目付50〜300g/m2の範囲に調整し、繊維同士を解繊することにより使用することもできる。
【0117】
<吸収体>
吸収体に使用できる材料としては、ニードリングから得られる不織布シートを使用することができる。なお、高分子吸収材料の生分解性等を考慮すると、カルボキシメチルセルロース繊維を使用するのが好ましい。
【0118】
<不透水性シート>
不透水性のシートに使用できる材料としては、PVAフィルム、PVAフィルムの片面若しくは両面あるいは部分的にシリコーンなどにより撥水処理を施したフィルムシート、シリコーンを混合したPVAフィルム、澱粉フィルム、ポリ乳酸又はポリブチレンサクシネート等の加水分解による生分解性樹脂を原料としたフィルム及びティッシュ等とのラミネート紙を使用することができる。必要に応じて無機顔料を0.1〜5%の範囲で混合して着色を施してもよい。
【0119】
過湿下における防漏性の維持と浄化層への過度な負荷を与えないこと等をも考慮した場合には、ポリ乳酸を原料としたフィルムを10〜20ミクロンの厚み範囲で目付15〜20g/m2の範囲から選ばれるティッシュとラミネートし、更にラミネート時の貼り合せ面積率を5〜40%の範囲で設けられたラミネート紙が好適である。
【0120】
<ミニシート片>
ミニシート片に使用できる材料としては、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の生分解性材料を原料としたフィルム、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等、又はPVA、CMC等の水溶性材料を原料としたフィルム、不織布等、並びにセルロース繊維、再生セルロース繊維等を主体とした水分散性ティッシュ、スパンレース不織布等が挙げられる。
【0121】
好適には、生分解性材料を主体としたスパンボンド不織布又はメルトブローン不織布であって、太さが0.1〜3.3dtexの範囲、目付が15〜40g/m2の範囲に調整されたシートであって、前途した機械的コルゲート加工を施すことにより得られる。
【0122】
<接合方法>
接合方法としては、水溶性又は水膨潤性を有するポリビニルアルコール等による接着、ヒートシール、或いは水素結合による接合、等の接合方法を単独で若しくは適宜組み合わせて用いることができる。
【0123】
表面側シートの身体側面の一部に粘着を形成することにより、パッドを陰唇間もしくは外陰部により強固に密着させることが可能であり、着用者の急激な体勢変化によってもパッドと身体との間に隙間が生じるのを防止することが可能である。従って、着用者はその行動を制限されることなく安心して自由な活動をすることが可能となる。
【0124】
粘着部は、表面側シートに粘着剤を塗布することにより形成することが可能である。本発明において、使用可能な粘着剤としては、水溶性高分子、架橋剤、可塑剤、水分からなるゲル粘着剤等が挙げられる。より具体的には、水溶性高分子の例として、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース等が架橋剤の例として、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムのような水溶性金属塩が、可塑剤の例として、グリセリン、ワックス、パラフィン等が挙げられる。
【0125】
この他にも、感圧型ホットメルトも粘着部を形成するための粘着剤として使用することも可能である。感圧型ホットメルトは、SIS、SBS、SEBS、SEPSのような合成ゴム樹脂を主たる成分とし、そこにテルペン樹脂、ロジン樹脂などの粘着付与剤とワックス等の可塑剤を溶融混合することによって得られる。
【0126】
さらには、シリコーン樹脂系粘着剤も使用することが可能である。シリコーン樹脂系粘着剤としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂を主たる成分とし、白金、モリブデン、アンチモン等の架橋剤、エステル系ワックス、グリセリン、マシンオイル等の可塑剤を混合してなる混合物などが挙げられる。
【0127】
このように粘着部を形成するための粘着剤は多種類存在するが、塗布安定性を考慮すると、感圧型ホットメルトを用いることが好ましい。塗布安定性が高い感圧型ホットメルトとしては、SEBSを15〜25%、可塑剤を15〜35%、粘着付与剤を40〜70%で溶融混合したものが挙げられる。この感圧型ホットメルトについては、酸化防止剤、蛍光防止剤などを0.1〜1.0%の範囲で添加しても良い。
【0128】
なお、粘着剤に対しては、粘着剤の部分を一般的に得られる剥離紙である薄葉紙にシリコーン樹脂をコートしたシート又はフィルムにシリコーン樹脂をコートしたシートで被覆するのが好ましい。こうすることにより、保管時における粘着剤の汚損や剥離を防止することが可能である。
【0129】
粘着剤の配置の仕方としては、面状、ドット状、網目状、筋状等が挙げられる。粘着剤の塗布位置は、身体への固定を可能とするものであれば特に限定されるものではないが、特に陰唇の手前部分にある発毛部分の存在を考慮した上で、表面側シートの両側部付近に筋状に1〜5mm程度の幅寸法の範囲で塗布するのが好ましい。この粘着力の評価方法の一例について説明する。かかる評価方法は、粘着剤の剥離強度(第25図参照)、及び粘着剤のせん断強度(第26図参照)を測定するものであり、定速伸張引張試験機及び長さ80mm×幅50mmのステンレス板を用いて行う。評価試験を行うに際しては、予めステンレス板と略同サイズのポリエチレンフィルムに、粘着剤を幅25mm、長さ50mmとなるよう塗布したものを室温下(摂氏20度)で30分放置しておく。次に、ステンレス板に粘着剤が接触するようポリエチレンフィルムを重ねて軽く載せ、2kgのローラを片道のみ1回かける。その後に、室温下(摂氏20度)に30分放置して試験片を作成する。前記のように作成した試験片のポリエチレンフィルムの部分を、剥離強度試験においては、第25図に示す矢印Aの方向に引っ張って剥離し、せん断強度試験においては第26図に示す矢印Bの方向に引っ張る。ただし、試験条件としては、チャック間隔(つかみ間隔)70mm、引張速度を100mm/minとする。上記方法により測定した場合における剥離強度の測定値は100〜2000mN/25mm、せん断強度の測定値は2900〜15000mN/25mmであることが好ましい。着用者の肌への負担を考慮したものである。
【0130】
[包装体について]
次に、本実施形態の陰唇間パッドを包装容器で包装した包装体について説明する。第27図は、破線で示す陰唇間パッド10が包装容器50を開封したときに指挿入用口7が開くように折り畳まれて収容されている包装体51を示す概略斜視図であり、第28図は、収容される陰唇間パッド10の指挿入用口7への指の挿入方向と同一方向である開封方向を指示する目印が包装容器60に付されている包装体61を開封した状態を示す概略斜視図であり、第29図は、破線で示される陰唇間パッド10におけるミニシート片7が身体側に膨らんだ形状で外向きに折り畳まれている包装体71を開封した状態を示す概略斜視図であり、第30図は、包装容器80に内包される陰唇間パッドが見えるまで観音開き状に包装容器80が開封された包装体81を示す概略斜視図である。
【0131】
本実施形態に係る陰唇間パッド10は、第27図に示すように、個別包装用の包装容器50に内包されている包装体51とすることも可能である。このような包装体51は、陰唇間パッド10が個別包装されているため、一つずつ持ち運んで使用することが可能となる。このため、複数の陰唇間パッドが同じ包装容器内に内包されている場合に比べて、清潔かつ便利な取り扱いが可能となる。
【0132】
また、包装体51においては、陰唇間パッド10の指挿入用口7が開封口に向かって開口するように、包装容器50に内包されている。ここで、上記「指挿入用口が開封口に向かって開口するように」とは、第27図に示すように、包装体51を開封するとその開封口にミニシート片1、ひいてはそれによって形成される指挿入用口7が表出し、即時に指挿入用口7に指を挿入することが可能となるように陰唇間パッド10が内包されていることを意味する。例えば、包装体51は、包装容器50の開封口はミシン目で形成されており、図の奥側から手前側に向かって引くことで開封し、その開封口において指挿入用口7が表出し、開封口に向かってこれが開口する。従って、着用者は即時に指挿入用口7に指を挿入することが可能である。
【0133】
この際には、例えば、包装体51を一定方向にしか開封できない構造とする、あるいは、第28図に示すように、包装容器60に開封方向を指示する目印62を記すというようにすることが好ましい。このような態様により、開封方向と指挿入用口7が同一方向に揃い、指挿入用口7が常に着用者の方を向くように仕向けられるため、着用者がより速やかに指挿入用口7に指を挿入することが可能となる。
【0134】
また、第29図に示すように、ミニシート片1が陰唇間パッド10の長手方向の略中心線に沿って反身体側方向に向かって山折り状となるように、包装容器70に内包されている包装体71とすることも可能である。陰唇間パッド10を包装容器70内に内包させることによって、包装容器70の開封時に折り畳まれた指挿入用口7が自然に開くため、着用者は指を挿入する箇所を容易に把握することが可能であり、陰唇間パッド10の装着を一層迅速かつ簡易なものとすることが可能である。なお、包装容器の開封形式は特に限定されず、先に示した第27図や第29図に示すように、その上端側を切り取って開封する包装容器の他、第30図に示すように、上端から左右両側に、いわゆる観音開き式に開封し陰唇間パッド10を取り出す包装容器80のようなものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】第1図は、本実施形態に係る陰唇間パッドを示す斜視図である。
【図2】第2図は、本実施形態に係る陰唇間パッドにおける第1図中のX−X視断面図である。
【図3】第3図は、本実施形態に係る陰唇間パッドにおける第1図中のY−Y視断面図である。
【図4】第4図は、本実施形態に係る陰唇間パッドにおける第1図中のZ−Z視断面図である。
【図5】第5図は、本実施形態の陰唇間パッドを用いて着用者が指を指挿入用洞に挿入した際の指の状態を破線で示す概略平面図である。
【図6】第6図は、本実施形態の陰唇間パッドを用いて着用者が指を指挿入用洞に挿入した際の指の状態を破線で示す概略側面図である。
【図7】第7図は、本実施形態の陰唇間パッドを陰唇間に装着させる状態を説明するための説明図である。
【図8】第8図は、本実施形態の陰唇間パッドを陰唇間に装着させる状態を説明するための説明図であり、指挿入規制部まで指を挿入させた状態で陰唇間の所定位置に陰唇間パッドを挟み込んでいる様子を示す図である。
【図9】第9図は、指挿入規制部のない陰唇間パッドを陰唇間に装着させる状態を説明するための説明図である。
【図10】第10図は、本実施形態に係る陰唇間パッドの後端部に位置する指挿入用規制部の断面構造を説明するための概略断面図であり、裏面側シートの反身体側面同士における下方部分のみが接合された状態を示す図である。
【図11】第11図は、本実施形態に係る陰唇間パッドの後端部に位置する指挿入用規制部の断面構造を説明するための概略断面図であり、裏面側シートの反身体側面同士におけるほぼ全体を接合した状態を示す図である。
【図12】第12図は、本実施形態に係る陰唇間パッドの指挿入用規制部の断面構造を説明するための概略断面図であり、長凸状領域の空間を横断するように裏面側シートの反身体側面同士を接着剤等で接着した状態を示す図である。
【図13】第13図は、ミニシート片と裏面側シートの反身体側面との接合部分を説明するための説明図である。
【図14】第14図において、(A)は、ミニシート片が裏面側シートの反身体側面における端縁に達するまで形成され、指挿入規制部は反身体側面の長手方向における一方端縁近傍に位置して形成される陰唇間パッドに指を挿入しようとする状態を説明するための説明図である。また、(B)は、ミニシート片が裏面側シートの反身体側面における端縁から所定寸法偏倚した位置に達するまで形成され、指挿入規制部は反身体側面の長手方向における一方端縁より長手方向に沿って中央に所定寸法偏倚した位置に形成される陰唇間パッドに指を挿入しようとする状態を説明するための説明図である。さらに、(C)は、ミニシート片が複数に分離された状態で反身体側面の長手方向に沿って並設されている陰唇間パッドに指を挿入しようとする状態を説明するための説明図である。
【図15】第15図は、指挿入規制部に爪先逃げ口が形成されている陰唇間パッドを用い、指挿入用洞に挿入している指の状態を破線で示す概略平面図である。
【図16】第16図は、指挿入規制部に爪先逃げ口が形成されている陰唇間パッドを用い、指挿入用洞に挿入している指の状態を破線で示す概略側面図である。
【図17】第17図は、指挿入規制部に挿入した指の爪先が突出する爪先逃げ口が形成されている陰唇間パッドを用い、指挿入用洞に挿入している指の状態を示す概略端面図である。
【図18】第18図は、本実施形態の陰唇間パッドの指挿入用洞の全周囲長さの説明を行うための説明図である。
【図19】第19図は、陰唇間パッドの短手方向における長さ寸法を説明するための説明図である。
【図20】第20図は、本実施形態の陰唇間パッドの変形例を示し、ミニシート片の指挿入用洞内への折り込み形状により指挿入方向強制部が形成された構造を示す概略斜視図である。
【図21】第21図は、本実施形態の陰唇間パッドの変形例を示し、指の挿入方向を指挿入規制部に向かって反身体側面に傾斜させるように強制している状態を説明するための説明図である。
【図22】第22図は、第21図におけるQ−Q視断面図を示す陰唇間パッドであり、指挿入用洞内における指の状態を示す図である。
【図23】第23図は、第21図におけるM−M視断面図を示す陰唇間パッドであり、指挿入用洞内における指の状態を示す図である。
【図24】第24図は、第21図におけるN−N視断面図を示す陰唇間パッドであり、指挿入用規制部を示す図である。
【図25】第25図は、表面側シートの身体側面に形成する粘着剤の粘着力の評価方法において、粘着剤の剥離強度の測定方法を説明するための説明図である。
【図26】第26図は、表面側シートの身体側面に形成する粘着剤の粘着力の評価方法において、粘着剤のせん断強度の測定方法を説明するための説明図である。
【図27】第27図は、破線で示す陰唇間パッドが包装容器を開封したときに指挿入用口が開くように折り畳まれて収容されている包装体を示す概略斜視図である。
【図28】第28図は、収容される陰唇間パッドの指挿入口への指の挿入方向と同一方向である開封方向を指示する目印が付されている包装容器を開封した状態を示す概略斜視図である。
【図29】第29図は、破線で示される陰唇間パッドにおけるミニシート片が身体側に膨らんだ形状で外向きに折り畳まれている包装体を開封した状態を示す概略斜視図である。
【図30】第30図は、包装容器を観音開き状態で内包される陰唇間パッドが見えるまで開封された包装体を示す概略斜視図である。
【図31】第31図は、陰唇間パッドの裏面側の面に突起部を有する従来例の使用状態を説明する図である。
【符号の説明】
【0136】
1 ミニシート片
2 長凸状領域
3 表面側シート
4 裏面側シート
5 吸収体
6 指挿入用洞
7 指挿入口
8 指挿入規制部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に縦長の形状を成し、身体側に配向される身体側面と、衣服側に配向される反身体側面と、を有し、該反身体側面にミニシート片が取り付けられた陰唇間パッドであって、
前記ミニシート片は、前記陰唇間パッドの短手方向の両側縁部まで延びて配置されており、
前記反身体側面と前記ミニシート片との間には、前記陰唇間パッドの長手方向に延びる指挿入用洞が設けられており、
前記指挿入用洞の一端側には、着用者の指が挿入される指挿入用口が設けられると共に、前記指挿入用洞の他端側には、前記指挿入用口から挿入された指の進行を規制する指挿入規制部が設けられていることを特徴とする陰唇間パッド。
【請求項2】
前記指挿入規制部は、前記指挿入用洞の一部が幅狭となる部分として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の陰唇間パッド。
【請求項3】
前記指挿入規制部は、前記反身体側面同士が接合されることにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰唇間パッド。
【請求項4】
前記指挿入用洞の前記短手方向に沿う幅寸法は、前記指挿入用口から前記指挿入規制部に向かって徐々に小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項5】
前記指挿入用口及び前記指挿入規制部の間隔寸法は、前記反身体側面の長手方向に沿う長さ寸法の10%から80%であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項6】
前記指挿入規制部は、前記反身体側面の長手方向における一方端縁近傍に位置して形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項7】
前記指挿入規制部には、挿入した指の爪先が突出する爪先逃げ口が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項8】
前記指挿入規制部は、前記反身体側面の長手方向における一方端縁より長手方向に沿って中央に所定寸法偏倚した位置に形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項9】
前記指挿入用洞には、指の挿入方向を前記指挿入規制部に向かって前記反身体側面に傾斜させるように強制する指挿入方向強制部が形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項10】
前記指挿入方向強制部は、前記ミニシート片の前記指挿入用洞内への折り込み形状により形成されていることを特徴とする請求項9に記載の陰唇間パッド。
【請求項11】
前記陰唇間パッドは、生理用ナプキン併用用であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項12】
前記陰唇間パッドは尿失禁用の陰唇間パッドであることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項13】
前記陰唇間パッドはおりもの吸収用の陰唇間パッドであることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の陰唇間パッド。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載の陰唇間パッドと、この陰唇間パッドを内包する包装容器と、から成る包装体であって、
前記陰唇間パッドは、前記包装容器を開封したときに前記指挿入用口が開くように折り畳まれて収容されていることを特徴とする包装体。
【請求項15】
請求項14に記載の包装体であって、
前記包装容器には、前記収容される陰唇間パッドの前記指挿入用口への指の挿入方向と同一方向である開封方向を指示する目印が付されていることを特徴とする包装体。
【請求項16】
請求項15に記載の包装体であって、
前記陰唇間パッドにおける前記ミニシート片が身体側に膨らんだ形状で外向きに折り畳まれていることを特徴とする包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−18197(P2009−18197A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−268692(P2008−268692)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【分割の表示】特願2002−590874(P2002−590874)の分割
【原出願日】平成14年5月21日(2002.5.21)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】