説明

陳列棒防犯装置

防犯装置は、商品陳列棒上に、棒からの数個の商品の取外しを防止するために搭載され、小売店の防犯ゲートを違法に通されるとゲートの警報機を鳴らす警報機作動装置を含んでいる。1対のハウジング部材が摺動可能に接合されており、ロック位置とロック解除位置との間で動く。部材の各々は部分溝を有して形成されており、それらは、ロック位置にある場合に互いに整列して棒の周りで延在する。磁気吸引可能なロック部材が部材のうちの一方の内部に搭載され、他方の部材に形成されたロック突起に係合して、部材を棒上で閉鎖されたロック位置に固定する。磁気鍵は、ロック部材をロック解除位置へと動かして、部材同士がロック解除された開放位置へと離されるようにする。棒の遠端は、部材同士がロック位置にある場合に防犯装置を摺動させて棒から取外すことを防止するのに十分な角度で曲がっており、しかも、ロック機構の前方に位置する保護されていない数個の商品が棒から取外されることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.技術分野
この発明は防犯装置に関し、特に、多数の商品が陳列棚から、特に陳列棒からすばやく取外されるのを防止する防犯装置に関する。具体的には、この発明は、陳列棒に容易に取付けられてロックされ、1個または数個の商品がどの時点においても棚から取外されるようにするものの、多数の品物を万引き犯によって棚から取外されないよう保護し、警報機作動装置を含む防犯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2.背景情報
多数の商品が、1枚のペグボード、スラットボード、または他の種類の支持構造から支持された長い突出棒に、販売用に陳列される。これらの棒は、当該技術分野において一般にペグボード棒またはスラットボード棒と呼ばれる。電池、小型工具、工具部品、フィルム、または他の比較的高価な小型の品物といった多くの商品が、顧客がそれらを手に取ってレジカウンタに直接持っていく区域に陳列される。これらの品物は通常、包装における単一の穴を棒が通過することによって、棒に吊るされる。残念ながら、そのような商品は万引き犯らにとってたやすい標的であり、万引き犯らがペグボード陳列棒から商品をすべてすばやく取り去り、探知されることなく商品を持ち去ることができること、または検査用警備ゲートを通過した時に探知されたとしても、捕まえるのは困難であることがわかっている。
【0003】
これらの陳列棒からの商品の取外しを防止するために、米国特許第5,027,622号、第5,275,027号、第5,259,220号、第5,689,978号、第5,676,258号、第6,622,979号、および第6,474,748号に示すようなさまざまな装置が考案されている。これらの特許の装置は、棒からの任意の商品の取外しを防止する、ロッドの端上のある種のロック機構を提供している。これは、顧客が購入のために商品を取外せるようにするのに、棒の端からロック機構のロックを解除しなければならない店員に連絡を取ることを顧客に要求するという点で、欠点を有する。多くの顧客は、所望の品物を得るために防犯装置を解除する店員を見つけるのに時間を割いたり待ったりしたくはないため、これは売上高を減少させるということがわかっている。
【0004】
他の種類の陳列棒は、顧客が品物を棒の遠端のさまざまな湾曲部に沿った回り道を通るように動かすことによって品物を棒から取外せるようにする、棒上の不規則形状の端を使用している。これは、万引き犯が収納棚から多数の品物をすばやく取外す困難性を高めるという点で、ある程度満足できるものであることがわかっている。しかしながら、万引き犯が品物を棒から一掃する際に多大な力を用いるか、または品物を一緒に束ねて、多数の品物が一度の動作で棒から取外されることを可能にした場合、それは万引き犯がすべての商品を棒から取外すことを防止しない。
【0005】
そのような陳列棒の別の問題は、万引き犯が取付構造から棒全体とそれに搭載された商品とを取外し、それを小売店から違法に持出すことが可能な場合があるということである。この種の万引きを防止するために、陳列棒をその支持構造にロックするさまざまな装置が開発されている。しかしながら、そのような保護装置は常に功を奏するとは限らず、それらは商店主が商売をするコストを増大させる。
【0006】
このため、多数の商品を棒からすばやく取外すことができず、しかも、正規の顧客が商
店主または店員の手助けを必要とせずに限られた数の品物を棒から取外すことができるような、陳列棒用の防犯装置を提供することが、当該技術分野において望まれている。さらに、この装置は、違法に防犯ゲートを通されると、防犯ゲートで警報機を作動させる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
この発明は、ラックから外側に延在する陳列棒からの陳列された多数の商品のすばやい取外しを、棒に収納された多数の品物の間に位置するある線形長の陳列棒上に単純で小型ながら非常に効果的なロック装置を配置することによって防止する、陳列棚用の防犯装置を提供する。これは、防犯装置と陳列棒の遠端との間に位置する品物が顧客によって取外されることを可能にし、しかも、店員が防犯装置のロックを解除し、それを既に収納されている多数の品物の後ろに再度位置付けるか、または顧客によるその後の取外しのために新しい品物を防犯装置と棒の遠端との間に配置するまで、陳列棚とロック装置との間に位置する品物の取外しを防止する。
【0008】
この発明の別の局面は、陳列棒防犯装置を、1対の部材が摺動可能に接合される単純な2個構成として形成することであり、その各々には半円形の溝が形成され、溝は、閉鎖されたロック位置にある場合に陳列棒が通過して延在する円形の開口部を形成し、陳列棒の曲がった端からそれが取外されないようにするのに十分な線形長または構成を有する。
【0009】
この発明の別の局面は、防犯装置の1対の部材が閉鎖された位置へと動かされた場合に、部材の一方に形成されたロック突起とロック係合するよう自動的にスナップ嵌合するばね付勢されたロック部材を、部材の他方に提供することである。
【0010】
この発明の別の特徴は、磁気吸引可能な材料でできたロック部材を形成することであり、それにより、磁気鍵は、防犯装置上のある特定の場所に配置されると、ロック部材をロック解除位置へと動かして、防犯装置が、棚からの装置の取外しおよびその後の棚への再取付けのために開放位置へと容易に動かされることを可能にする。
【0011】
この発明のさらに別の局面は、硬質プラスチック材料でできた2つの部材を形成することであり、それは泥棒が2つの部材を容易にばらばらにしないようにするのに十分強く、最小数の部品で構成可能であり、それにより、防犯装置が比較的安価で大量生産されることを可能にし、万引きを減らすための商店主らによるそれらの使用を促進する。
【0012】
この発明のさらに別の特徴は、陳列棒全体およびそれに収納された中身の窃盗を防止するために、防犯装置が防犯ゲートを通過した際に警報機を鳴らす警報機作動装置を防犯装置に配置することである。
【0013】
これらの特徴および利点は、商品陳列部から外側に延在する棒に取付けられるようになっているこの発明の防犯装置によって得られ、棒は、棒の細長い部分に対してある角度で曲がった自由端を有し、防犯装置は、ロック位置とロック解除位置との間で動くために摺動可能に接合された第1および第2の部材を含み、前記部材のうちの少なくとも1つはアーチ型の溝を有して形成され、それは、棒の細長い部分上に防犯装置を固定するために、棒の細長い部分と実質的に相補形であり、かつ棒の細長い部分を内部で受けるようになっており、曲がった自由端は、ロック位置にある場合に棒からの防犯装置の取外しを防止し、防犯装置はさらに、第1および第2の部材を棒の周りでロック位置にロックするための磁気吸引可能なロック部材を含む。
【0014】
出願人が原理の適用を意図する最良の形態に示す、この発明の好ましい一実施例を、以
下の説明で述べ、図面に示し、添付された特許請求の範囲において特定的にかつ明瞭に指摘し、述べる。
【0015】
図面全体を通し、同様の番号は同様の部分を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
発明の詳細な説明
この発明の防犯装置は概して1で示され、図1では、支持体表面5から片持ち梁状に外側に延在し、取付機構7によってそれに取付けられた商品陳列棒3上に搭載されて示されている。取付具7は、支持体5に取付けられると大した操作をしなくてもそこからの棒の取外しを防止するか、または、9で示す吊るされたさまざまな商品のすべてを含む棒3を万引き犯がすっかり取外すことを防止するために警報機を鳴らすさまざまな構成のものであってもよい。しかしながら、この発明の特徴のうちの1つによれば、内部警報機作動装置を有する防犯装置1の使用は、より高価な種類の取付具7の必要性をなくすかまたは低減させることができ、棒を支持体5に取付ける単純なフック付きの端または他の構成のものであり得る。
【0017】
棒3は好ましくは、湾曲した遠端13で終わる概して真っ直ぐな細長い線形部11を有する硬質の丸い金属部材である。商品9は、ブリスター包装15か、または或る商品を収納する他の種類の容器であり得る。包装は、棒3が通過して延在する穴19が形成された平坦なカード状部分17によって棒3から吊るされる。商品9の特定の構成は相当異なる場合があるが、通常、棒3が通過して延在するある種の溝付き開口部または丸い開口部がその上端に形成されており、それにより商品は、その自由な遠端13からの取外しのために矢印Aの方向に摺動されるようになる。
【0018】
防犯装置1は特に図3〜7に示されており、概して20で示される、組立てられた位置にある場合は摺動可能に接合される2つの部材21および23によって形成されたロックハウジングを含んでいる。ハウジング部材21(図3および図4)は、防犯装置1の主ハウジングまたは本体を形成している。部材21は好ましくは矩形形状を有しており、概して矩形形状の上部開口部26を通してアクセスが得られる中空内部25を有して形成される。対向する側壁29および30の各々に、細長い溝28が形成され、半円形状の下部31で終わっている。ハウジング部材21の側壁29および端壁36には複数の位置付けタブ32が形成されており、それらの機能は以下に説明される。ハウジング部材21は好ましくは硬質のプラスチック材料で形成されており、ある特定の小売店主の要望に依存して、さまざまな色で形成可能であり、その上に印刷表示を有することができる。
【0019】
ハウジング20の他方の主な構成要素は、ロック部材23である。部材23(図5および図6)は、好ましくは硬質プラスチック材料で形成された一体型部材であり、概して矩形形状の上部閉鎖部39とそこから外側に延在するロック脚部41とを有する。概して半円形の細長いアーチ型の溝43が、上部閉鎖部39の裏面に形成され、ハウジング21の溝31と整列して、2つのハウジング部材21および23が特に図7に示すような係合した位置にある場合に、棒3の線形部11を受けて捉えるための円形の開口部44を形成する。2つのハウジング部材が閉鎖されたロック位置にある場合にタブ32を受けるために、複数の切欠け37が上部閉鎖部39に形成されている。棒を受ける開口部44の直径は異なっていてもよく、図に示すように棒部分11の外径とぴったり一致する必要はなく、好ましくは棒との密接なクランプ係合を提供しない。好ましくは、開口部44は、さまざまなサイズの棒直径に対処し、防犯装置が線形棒部分11に沿って摺動できるようにするために、棒の直径よりも若干大きいものの、棒3からのそれの取外しを防止するために、曲がった棒の端13の周りでそれが動かされないようにするくらい小さいものである。ロック部材23がロックハウジング21の中空内部25内に摺動可能に挿入される際に、図
7に示すように内部25内にぴったりフィットするように、装置1のロック構成要素を提供するハウジング部材23の厚さは、図6に示すように、ハウジング内部25の内部厚さと相補形であり、その幅についても図5に示すように同様である。
【0020】
特に図7に示すようなこの発明の特徴のうちの1つによれば、ハウジング内部25の一部内に形成された警報機区画46内に、警報機作動装置45が固定される。区画46は、ハウジング端壁36のうちの1つと仕切り壁47とによって形成される。警報機作動装置45は、図に示すような無線周波数(RF)コイルであってもよく、または、EASタグもしくはさまざまな他の警報機作動手段といった磁気感受性(AM)タイプの装置であってもよく、それらはすべて防犯業界において周知である。この装置は、小売店の出口などの警備されたゲートに位置する電子回路によって感知され、防犯装置1が警備されたゲートに近づくかまたはそれを通過するとゲート警報機を作動させ、棒3および取付けられた商品9の不正な移動が起こっていることを示す。
【0021】
図7および図10に示すように、ロック脚部41は、ハウジング部材21の長さとほぼ等しい長さを有しており、脚部41の側面49(図6)に沿って延在して1対の肩部または突起48で終わっている1対の間隔の空いたロック切欠け51を有して形成されている。1対のロック叉52の端縁50は突起48に係合して、棒3上でハウジング部材同士をロック位置に固定する。叉52は、防犯装置1のロック機構の不可欠な部分を形成する単一の金属片54(図7A)に切り開かれている。片54は、その端55がハウジング端壁36の内面に形成された切欠け57に受けられることにより、ハウジング内部25に保持されている。別の突起53が脚部41の遠端に形成され、ロック部材23が図11に示すようなロック解除位置へと動かされた場合に、警報機区画46の仕切り壁47に形成された段付き肩部58に係合する。これは、ハウジング部材21および23をそれらが組立てられた状態に保持し、これら2つの部材の分離を防止する。
【0022】
図11に示すように防犯装置1が十分に開放されたロック解除位置にある場合、それは、開放されたロック解除位置にある場合に部材21と23との間に形成される開口部56を通して、棒3から容易に取外され、または棒3上に配置され得る。棒3の線形部11への装置1の配置後、棒3は好ましくはハウジング部材23の溝43に置かれ、ハウジング部材21は矢印Cの方向に上向きに、図7に示すようなロック位置へと動かされる。これにより、ばね付勢された叉52が、ロック脚部41のロック肩部48と自動的にロック係合するようになる。この位置では、上部閉鎖部39の切欠け37がその中にタブ32を受けて、上部閉鎖部材39の下部がハウジング部材21の上部開口部26内にしっかり収まるようになる。図7に示すように、これは防犯装置1を陳列棒3上に堅固にロックし、ハウジング20の内部に堅固に位置付けられた警報機作動装置45を保持して、それへの不正なアクセスを防止する。
【0023】
装置1を開放してロック解除するために、概して60で示される磁気鍵が、鍵60上に形成された1対の位置決めタブ62を位置付け窪み33(図9)に配置することにより、叉52と適正に整列される。この位置にある場合、1対の内部磁石64がロック叉52と整列し、それらを図7のロック位置から図10のロック解除位置へと動かし、その後、ロックハウジング21は矢印D(図11)の方向に、開口部56を露出するロック解除位置へと容易に動かされ、装置1が棒3から取外されるようにする。
【0024】
図1に示すようなこの発明の別の特徴によれば、装置1は、1個以上の商品がロック機構1と遠端13との間にあって、商品が店員の手助けなく顧客によって棒3から容易に取外されることを可能にするように、ロッド3の細長い線形部11上で多数の商品9の間に配置される。しかしながら、商品9の多くは、顧客によるそれらの取外しを防止するよう、棒取付具7と装置1との間にある。このため、商店主は通常、多数の商品9を、支持体
5とロック機構1との間の安全なロック位置に有し、商品9のうちの1個以上を、顧客がそれを遠端13から容易に取外せるように棒3の警備されていない部分に置く。これは、顧客がレジステーションでのその後の購入のために品物のうちの1個または数個を陳列棚から取ることを可能にするものの、万引き犯が多すぎる数の品物を棒3から一掃する動作によって盗むことを防止する。これは起こり得る損失を、陳列された仕入れ品全体ではなく、陳列された品物のうちの1個または数個のみに限定する。
【0025】
商店主は、棒1上で警備されていない利用可能な商品9の個数が現在の顧客の要望を満たすのに十分ではないのを見ると、磁気鍵60の使用によって装置1のロックを容易に解除し、次に装置1を以前に警備されていた残りの商品9の間の別の場所に動かし、それにより、もう数個の商品を警備されていない態様で顧客が入手できるようにする。また、装置1は、棒全体に商品9を補充できるよう容易に取外し可能であり、その後、それは複数の商品の間のどこかに再度適用され、1個または数個のみが保護されなくなるようにし、顧客がレジカウンタでの購入のために品物のうちの1個または数個を取外せるようにする。
【0026】
図1に示すように、装置1は十分に大きい厚さおよび他の構成を有しており、それは、装置が棒3の曲がった端から取外されることを防止する。このため、万引き犯は、たとえ装置1を棒3の遠端に向けて摺動できたとしても、装置が棒上に密接にクランプされることを必要とせずに装置を棒から取外すことを防止するために棒上に形成された1つ以上の湾曲部または突起の周りで装置を動かすことができない。湾曲部または突起が、棒に沿って装置を摺動させて端13から外すことによる棒3からの装置1の取外しを防止するのに十分である限り、棒3の端は、この発明の概念から逸脱することなく、図1に示すものとは他の種類の湾曲部か、またはそこからの突起を有し得る。同様に、商店主は、装置1のロックを解除して装置1を動かした後で、2つの部材21および23をともに動かすだけで、叉52が自動的に、ロック脚部41上に形成されたロック突起48とロック係合するようスナップ嵌合し、ロック機構の操作をほとんど必要としない。同様に、装置1は、それが摺動されて棒の端から外されないようにするのに十分な長さまたは直径を有する限り、棒を密接に把持することを必要とはしないため、さまざまな直径の棒に使用可能である。
【0027】
このため、防犯装置1は、陳列棒3に容易に取付けられ、その上での商品9の陳列を容易にし、多数の品物が棒から違法に取外されることを防止する一方、顧客が購入のために商品のうちの1個または数個に自由にアクセスすることを可能にする。装置1は、警報機作動装置45を取入れているため、万引きを防ぐために図に示すようなより高価な取付機構7を有する必要がなく、保護された小売店からの棒全体の取外しを防ぐので、より安価な取付構成が利用されることを可能にする。支持構造5上に棒3を搭載するために使用される取付機構の種類に依存して、それは70(図1)で示すようなある種の曲がった端を有し、それは棒3からの装置1の摺動移動を防止する。このため、棒が支持構造5から取外された場合でも、防犯装置1は棒3上に残り、泥棒が品物9の中身全体が付いた棒3の取外しを試みた場合、警報機装置45が防犯ゲート警報機を作動させる。
【0028】
また、ハウジング20は、2つの主な構成要素21および23のみで構成され、それらのためのロック機構を提供するために内部に保持された金属片54を有する硬質プラスチック材料で容易にかつ経済的に形成される。同様に、装置1が一旦組立てられると、脚部の突起53と段違い壁部58(図11)とは、ハウジング構成要素21および23を、組立てられた、摺動可能に接合された関係に保つ。
【0029】
前述の説明では、簡潔性、明瞭性、および理解のために、或る用語が使用されてきた。不必要な限定が先行技術の要件を越えてそれらから示されることはない。なぜなら、その
ような用語は説明のために使用されており、幅広く解釈されるよう意図されているためである。
【0030】
さらに、この発明の説明および例示は一例であり、この発明は、図示された、または説明された詳細そのものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】支持構造から外側に延在する陳列棒の細長い線形部に搭載されたこの発明の防犯装置の側面立面図である。
【図2】図1の線2−2で取った断面図である。
【図3】防犯装置の主ハウジング部材の側面立面図である。
【図4】図3のハウジングの端面立面図である。
【図5】図3および図4の主ハウジング部材から取外された防犯装置のロック部材の立面図である。
【図6】図5のロック部材の端面立面図である。
【図7】陳列棒上でロックされた位置にある防犯装置を示す、図1の線7−7で取った拡大断面図である。
【図7A】防犯装置の磁気吸引可能なロック部材の斜視図である。
【図8】防犯装置と係合されて装置のロックを解除するための磁気鍵を示す、図1に類似した部分側面立面図である。
【図9】図8の線9−9で取った断面図である。
【図10】磁気鍵によってロック解除位置へと動かされたロック叉を示す、図7に類似した断面図である。
【図11】開放されたロック解除位置にある防犯装置を示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品陳列部から外側に延在する棒に取付けるための防犯装置であって、前記棒は、棒の細長い部分に対してある角度で曲がった自由端を有し、前記ロック機構は、
ロック位置とロック解除位置との間で動くために摺動可能に接合された第1および第2の部材を含み、前記部材のうちの少なくとも1つはアーチ型の溝を有して形成され、それは、前記棒の細長い部分上に防犯装置を固定するために、棒の細長い部分と実質的に相補形であり、かつ棒の細長い部分を通過させて受けるようになっており、前記曲がった自由端は、ロック位置にある場合に棒からの防犯装置の取外しを防止し、前記ロック機構はさらに、
第1および第2の部材を棒の周りでロック位置にロックするためのロック機構と、
遠隔警報機の近傍に持ち込まれた場合に前記警報機を作動させるための警報機作動装置とを含む、防犯装置。
【請求項2】
第1および第2の部材の各々は、アーチ型の溝を形成する概して半円形の溝を有して形成され、前記半円形の溝は、防犯装置がロック位置にある場合に互いに整列して、棒の細長い部分を通過させて受けるための概して円形の開口部を形成する、請求項1に記載の防犯装置。
【請求項3】
第1および第2の部材は細長く、半円形の溝は前記部材に、概してその上端に隣接して形成され、それにより、前記防犯装置は、細長い部材の大半が棒の下方に延在する状態で棒に吊るされる、請求項2に記載の防犯装置。
【請求項4】
第1の部材は、内部ロック区画を有する概して矩形形状のハウジングであり、第2の部材は、上部閉鎖部と、前記上部閉鎖部から延在する細長いロック脚部とを含み、前記ロック脚部は、前記第1の部材のロック区画に位置している、請求項1に記載の防犯装置。
【請求項5】
ロック機構は、第1の部材のロック区画に搭載された磁気吸引可能なロック部材を含み、第2の部材のロック脚部とのロック係合に向けて付勢される、請求項4に記載の防犯装置。
【請求項6】
ロック部材は金属片で、金属片はそこから外側に延在する少なくとも1つの叉を有しており、ロック脚部は、ロック位置にある場合に部材がロック解除位置へと動くのを防止するために叉の端と係合可能な突起を有して形成されている、請求項5に記載の防犯装置。
【請求項7】
ロックする金属片は、前記片から一体的に形成されてそこから外側に突出している1対の金属叉を有する単一部材であり、第2の部材のロック脚部は、ロックする叉のそれぞれと各々係合可能である1対の突起を有して形成される、請求項6に記載の防犯装置。
【請求項8】
第1の部材のハウジングは開放された上部を有し、第2の部材の上部閉鎖部は第1の部材の開放された上部と相補形であり、ロック位置にある場合、前記開放された上部を封鎖する、請求項4に記載の防犯装置。
【請求項9】
第2の部材の上部閉鎖部は、第1の部材のハウジングと第2の部材の前記上部閉鎖部との間に開口部を形成し、それは、ロック解除位置にある場合、アーチ型の溝と接続して、棒の細長い部分が前記開口部を通ることを可能にする、請求項8に記載の防犯装置。
【請求項10】
ロック区画は、段違い部を有する壁を含み、ロック脚部は、第1および第2の部材がロック解除位置にある場合、第2の部材を第1の部材内に保持するために、壁の前記段違い部に係合する、請求項4に記載の防犯装置。
【請求項11】
支持体から外側に延在する陳列棒上に商品を陳列する方法であって、前記方法は、
曲がった端で終わる細長い部分を陳列棒に設けるステップと、
ロック位置とロック解除位置との間で動くことができる1対の接合可能な部材を有する防犯装置を設けるステップとを含み、前記曲がった端は、防犯装置が棒上でロック位置にある場合に棒からの防犯装置の取外しを防止し、前記方法はさらに、
棒の細長い部分に複数の商品を吊るすステップと、
棒の細長い部分に防犯装置を配置し、それを閉鎖されたロック位置へと動かすステップとを含み、それにより、商品のうちの少なくとも1個がロック機構と曲がった端との間にあり、防犯装置からの干渉なしで前記少なくとも1個の品物が曲がった端を越えて取外されることを可能にし、また、それにより、複数の品物が、棒からのそれらの取外しを防止するよう、防犯装置と支持体との間に位置し、前記方法はさらに、
防犯装置が遠隔警報機の近傍に持ち込まれた場合に前記警報機を作動させるための警報機作動装置を、防犯装置に設けるステップを含む、方法。
【請求項12】
防犯装置のロックを解除し、それを棒の細長い部分上の、以前ロック機構と支持体との間に位置していた複数の品物の間に再度位置付け、それにより、少なくとも1個の他の商品を、ロック機構からの干渉なしでその後棒から取外すために、ロック機構と曲がった端との間に提供するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
磁気吸引可能なロック機構を防犯装置に設けるステップと、部材のうちの少なくとも1つに磁石を配置するステップと、前記1つの部材内に位置するロック機構をロック解除位置へと動かすステップとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ロック機構をロック解除位置へと動かすステップの後で、1対の部材を開放された位置へと摺動可能に動かすステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
防犯装置と、商品陳列部から外側に延在する棒との組合せであって、前記棒は遠端で終わる細長い部分を有し、前記防犯装置は棒の細長い部分上に搭載されており、
前記防犯装置は、ロック位置とロック解除位置との間で動くために摺動可能に接合された第1および第2の部材を含み、前記部材の各々は部分溝を有して形成され、それらは、前記棒の細長い部分上に防犯装置を固定するために、ロック位置にある場合に互いに整列して、棒の細長い部分が通過して延在する開口部を形成し、棒の前記遠端は、ロック位置にある場合に棒からのロック機構の取外しを防止する不規則な形状を有しており、前記防犯装置はさらに、部材のうちの1つの中空内部内に搭載され、部材を棒の周りでロック位置にロックするための磁気吸引可能なロック部材と、部材のうちの1つの内部に位置し、遠隔警報機の近傍に持ち込まれた場合に前記警報機を作動させるための警報機作動装置とを含む、組合せ。
【請求項16】
第1の部材は、内部ロック室を形成する中空内部を有し、第2の部材は、ロック室内で摺動可能に受けられる細長いロック脚部を有し、部分溝は各々半円構成を有し、それらは、部材がロック位置にある場合に棒の細長い部分を内部で捉えるための概して円形の開口部を形成し、それにより前記ロック機構は棒に吊るされ、警報機作動部材は、第1の部材の中空内部内に含まれるRFコイルである、請求項15に記載の組合せ。
【請求項17】
ロック部材は、第2の部材上に形成されたロック突起にロック係合する、第1の部材に搭載された少なくとも1つのばね付勢された叉を含む、請求項15に記載の組合せ。
【請求項18】
第2の部材は、ロック室内で摺動可能に受けられる細長いロック脚部を有し、前記脚部には、ロック解除位置にある場合に第1の部材内からの第2の部材の取外しを防止するよ
う第1の部材と係合可能な止め具が形成されている、請求項15に記載の組合せ。
【請求項19】
第1の部材は、ロック室を形成する中空内部を有し、第2の部材は、ロック室内で摺動可能に受けられる細長い脚部を有し、前記脚部は、少なくとも1つのロック突起を有して形成されており、ロック部材は、ロック室内に搭載され、ロック位置にある場合にロック脚部に沿って延在する金属片であり、前記金属片は、ロック位置にある場合にロック突起に係合するようになっているばね付勢された叉を有する、請求項15に記載の組合せ。
【請求項20】
ロック部材をロック解除位置へと動かすための鍵を含み、前記鍵は、前記ロック部材をロック解除位置へと動かすための少なくとも1つの磁石を含んでいる、請求項15に記載の組合せ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−509240(P2009−509240A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531250(P2008−531250)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/035475
【国際公開番号】WO2007/035329
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(508078086)インビュー・セキュリティ・プロダクツ・インコーポレイテッド (7)
【氏名又は名称原語表記】INVUE SECURITY PRODUCTS INC.
【Fターム(参考)】