説明

階段室型共同住宅における段差解消階段改良工法(平成17年10月26日特許出願、特願2005−337730)のような段差改良工事の際に、階段の解体工事を約半分に抑え、階段の残された部分を収納等として使う階段空間の有効利用法。

【課題】 既存の階段室型共同住宅において、段差解消工事を行なう際に、階段の解体工事の範囲を階段約半分に減らし、残された約半分の既存階段部分を収納等として有効利用する工法である。
【解決手段】 既存共同住宅に隣接して造った共用廊下、エレベーター、階段等から構成される共用廊下棟から既存建物の階段の部分に共用通路を渡して、既存共同住宅の階段半分を解体し、残った既存階段空間を収納などに利用する。その際収納の使い方によって2以上に分割し、扉を付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は既存の階段室型共同住宅において、段差解消工事を行なう際に、階段の解体工事を約半分に抑え、階段の残された空間を収納等として有効利用を行なう工法である。
【背景技術】
【0002】
従来は、既存の階段室型共同住宅における段差解消工事には、例として特許出願文献1に提案されているものがある。
【特許出願文献1】
特願2005−337730
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特願2005−337730の方法では、共用通路を渡し、次に既存の階段をすべて撤去し、その後に階段室の約半分を有効利用するものであった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決するための請求項1の発明は、まず共用廊下棟から共用通路を渡して住民の段差無い通行経路を確保し、次に既存共同住宅の階段の約半分を撤去し、その後残りの階段部分を収納等として利用するので、階段の解体工事範囲が少なく、また既存階段を収納等として有効利用できる。
これにより工期短縮と工費の節約になる。また騒音の発生する解体工事を減らせる。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、段差解消階段改良工事が簡単になり、工期の短縮、工事費削減につながる。また、階段空間の既存の状態を利用しての有効利用になる。また騒音の発生する解体工事を減らせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1の既存の階段室型共同住宅に隣接して、各階廊下と、それを結ぶ階段、エレベーターを含む廊下棟を新設する。
【0007】
図2のように新設した廊下棟から撤去した階段の部分に共用通路を渡し、次に既存共同住宅の階段の約半分を解体撤去する。
【0008】
図3、4、5のように既存共同住宅の解体しなかった階段部分に収納等を設置する。
【0009】
図3、4、5のように収納等を1階あたり2住戸以上で使用の場合、収納等を2以上に分割して扉も2個所以上設置する。
【産業上の利用可能性】
【0010】
本発明は既存の階段式共同住宅の段差を無くす工事の際、解体工事を既存階段の約半分にでき、階段の残された部分を収納等として有効利用し、住民の要望によって収納等を分割するなどの多様の使い方ができ、解体が少なく騒音も減るため、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】既存共同住宅の階段部分の平面図である。
【図2】新設した廊下棟の廊下から既存建物の階段部分に共用通路を渡し、階段約半分を解体した状態の平面図である。解体しない約半分の階段はそのままの状態である。
【図3】解体しない約半分の階段に収納等を設置し、必要に応じて収納を分割した平面図である。
【図4】完成時の共用通路部分の断面展開図である。
【図5】完成時の残った階段部分(収納等部分)の断面展開図である。
【符号の説明】
【0012】
1 既存共同住宅
2 既存共同住宅の階段
3 新設廊下棟の廊下
4 新設廊下棟の階段
5 新設廊下棟のエレベーター
6 新設共用通路
7 残された既存階段部分に造った収納等
8 残された既存階段部分に造った収納等の扉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階段式共同住宅の段差改良工事において、共用通路を渡して段差を無くし、階段の約半分を撤去後、残りの階段部分を収納などに有効利用する階段改良工法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−285100(P2007−285100A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−133082(P2006−133082)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(593126950)
【Fターム(参考)】