説明

集中給油システム用潤滑剤組成物

【課題】非せん断時とせん断時のちょう度の差が小さく、集中給油システムで給油する際に、分配器や配管などに詰まりが生じない常温で半固体状の集中給油システム用潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】液状基油を10〜99.9質量%、アミド化合物を0.1〜50質量%含有し、前記アミド化合物が少なくとも1つの飽和鎖状炭化水素基と、少なくとも1つの不飽和鎖状炭化水素基を有する常温で半固体状の集中供給システム用潤滑剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集中給油システムにより給油される常温で半固体状の潤滑剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械、射出成型機などの各種産業機器には、軸受、ギヤ、運動ねじ、直動テーブルといった摺動機械要素が用いられている。これらには用途に応じた各種潤滑油、潤滑剤、グリース、固体潤滑剤、およびそれらを組み合わせた潤滑方法が適用されている。特にグリースは油漏れしにくく、それぞれの用途に応じた要求性能を有する製品が開発され、実用に供されている。
【0003】
摺動箇所が多い場合、集中給油システムが用いられ、例えば、自動車や小型機械では、数百グラムの潤滑剤貯留槽から、数メートルの配管を通し、十数か所に給油したり、鉄鋼圧延機では、数トンの潤滑剤貯留槽を持ち、数百メートルの配管で、数百か所に給油されている。この集中給油システムは、一般に、一定時間ごとに、貯留槽に貯えられた潤滑剤がポンプで主管の中に送り込まれ、主管の途中に設けられた分配器で一定量の潤滑剤が数本の枝管に分配され、それぞれの摺動箇所に次々に注入されるようになっている。
【0004】
一般に集中給油システムでは専用グリース(JIS K2220)が使用されているが、特に汎用Liグリースの場合、高圧下で油分離が生じ、硬質の増ちょう剤が析出することによってクリアランスが狭い分配器や配管などに詰まりが生じる課題があった。
【0005】
本出願人は、鉱油系および/または合成系の液状潤滑基油に、ビスアミドおよび/またはモノアミド、さらにはこれに固体潤滑剤やその他の添加剤を含有する熱可逆性ゲル状潤滑剤組成物を提案した(特許文献1〜4)。上記熱可逆性ゲル状潤滑剤は分子構造内のアミド基同士が相互に水素結合を持つことによってチキソトロピー性を示し、増ちょう剤の析出による分配器等の詰まりは発生しないものの、非せん断時とせん断時のちょう度に大きな差があるため、集中給油システムで給油する場合、ポンプでの初期駆動に負荷がかかったり、配管での圧送が安定しなかったりするという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際特許公開2006/051671号パンフレット
【特許文献2】特開2008−231293号公報
【特許文献3】特開2008−239840号公報
【特許文献4】特開2009−179715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、非せん断時とせん断時のちょう度の差が小さく、集中給油システムで給油する際に、分配器や配管などに詰まりが生じない常温で半固体状の集中給油システム用潤滑油組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記の問題を解決すべく、潤滑油基油、潤滑性を保持する化学物質、添加剤等、およびそれらの組み合わせについて鋭意研究を進めた結果、特定の構造を有するアミド化合物が非せん断時とせん断時のちょう度の差が小さく、集中給油システムで給油する場合でも、分配器や配管などに詰まりが生じないことを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち、上記課題を解決する手段である本発明は次の通りである。
(1)液状基油を10〜99.9質量%、アミド化合物を0.1〜50質量%含有し、前記アミド化合物が少なくとも1つの飽和鎖状炭化水素基と、少なくとも1つの不飽和鎖状炭化水素基を有する常温で半固体状の集中供給システム用潤滑剤組成物。
【0010】
(2)液状基油が、鉱物油、ポリ‐α‐オレフィン及び脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種である上記(1)に記載の集中供給システム用潤滑剤組成物。
(3)アミド化合物が下記の一般式(1)〜(3)で表される少なくとも1種の化合物である上記(1)又は(2)に記載の集中供給システム用潤滑剤組成物。
【0011】
1‐CO‐NH‐R2 (1)
3‐CO‐NH‐A1‐NH‐CO‐R4 (2)
5‐NH‐CO‐A2‐CO‐NH‐R6 (3)
【0012】
(上記式(1)〜(3)において、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、炭素数5〜25の飽和又は不飽和の鎖状炭化水素基である。ただし、一つの分子中の2つのRのうち、いずれかが不飽和結合を持ち、もう一方は不飽和結合を持たない。A1およびA2は、炭素数1〜10のアルキレン基、フェニレン基または炭素数7〜10のアルキルフェニレン基から選択される炭素数1〜10の2価の炭化水素基で、アルキルフェニレン基の場合、フェニレン基とアルキル基及び/又はアルキレン基の2個以上とが結合した形の2価の炭化水素基であってもよい。)
(4)不混和ちょう度と混和ちょう度の差が、100以下である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の集中供給システム用潤滑剤組成物。
【発明の効果】
【0013】
本発明の潤滑剤組成物は、非せん断時とせん断時のちょう度の差が小さいため、取扱い性に優れ、集中給油システムで給油する場合、分配器や配管などに詰まりが生じないという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[液状基油]
本発明に用いる液状基油としては、鉱油(鉱物油ともいう)、合成油、あるいはこれらの混合油を用いることができる。液状基油の物性は、特に限定するものではないが、40℃における動粘度が5〜5000mm2/sのものが好ましく、10〜1000mm2/sのものがより好ましく、更に好ましくは20〜700mm2/sである。更に粘度指数は90以上、好ましくは95〜250であり、流動点は−10℃以下、好ましくは−15〜−70℃であり、引火点は150℃以上であることが好ましい。
【0015】
鉱油としては、原油を常圧蒸留してさらには減圧蒸留して得られた潤滑油溜分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱蝋、水素化脱蝋、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理などの潤滑油生成手段を適宜組み合わせて処理して得られた精製潤滑油溜分を好適に用いることができる。各種の原料と各種の精製手段の組み合わせから得られた性状の異なる精製潤滑油溜分を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
【0016】
合成油としては、ポリ‐α‐オレフィン(PAO)、エチレン‐α‐オレフィンオリゴマーなどのポリ‐α‐オレフィンオリゴマー、アルキルナフテン、アルキルナフタレン、グリコール、脂肪酸エステル、シリコーン油等を挙げることができる。なかでもポリ‐α‐オレフィン、脂肪酸エステルが、粘度特性、酸化安定性、材料適合性、コストの面で優れており、好ましく用いることができる。これらの合成油は、上記の物性を満足するのであれば、単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。さらに、上記の鉱油と合成油を任意な混合割合で混合して使用することができる。このとき、鉱油と合成油はそれぞれ複数用いても構わない。
【0017】
ポリ‐α‐オレフィンは、化学的に不活性であり、粘度特性に優れ、幅広い粘度を有するものが市販されておりコスト面でも好ましい。ポリ‐α‐オレフィンは、1‐デセンや1‐ドデセン、あるいは1‐テトラデセンなどのオレフィンオリゴマーを重合し、重合度2〜10の範囲で、これら重合物を粘度調整のために適宜配合したものを好ましく使用することができる。
【0018】
脂肪酸エステルも様々な分子構造の化合物が市販されており、それぞれ特有の粘度特性(高粘度指数、低流動点)を有し、同一粘度である炭化水素系基油に比べると引火点が高い基油である。脂肪酸エステルは、アルコールと脂肪酸を脱水縮合反応して得ることができるが、本発明においては、化学的な安定性の面で、ジエステル、ポリオールエステル、またはコンプレックスエステルを好適な液状基油成分として挙げることができる。
【0019】
また、ポリオールエステルとしては、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等のヒンダードアルコールと炭素数1〜24の脂肪酸とのエステルが好ましい。脂肪酸において、その炭素数は特に制限されるものではないが、炭素数1〜24の脂肪酸の中でも、潤滑性の点から炭素数3以上のものが好ましく、炭素数4以上のものがより好ましく、炭素数5以上のものが更に好ましく、炭素数7以上のものが特に好ましい。これらの脂肪酸は鎖状状脂肪酸、分岐状脂肪酸のいずれであってもよく、更にはα炭素原子が4級炭素原子である脂肪酸(ネオ酸)であってもよい。
【0020】
また、二塩基酸と多価アルコールと一価カルボン酸または一価アルコールから合成されるコンプレックスエステルも好ましく用いられる。鉱物油は、より汎用な基油で、コスト面、粘度特性、酸化安定性などのバランスが取れている。
【0021】
[アミド化合物]
本発明に用いるアミド化合物は、少なくとも1つの飽和鎖状炭化水素基と、少なくとも1つの不飽和鎖状炭化水素基を有するものである。好ましいアミド化合物は、アミド基(‐NH‐CO‐)を1つ以上有する脂肪酸アミド化合物であり、次の式(1)で表されるアミド基が1個のモノアミド、及び式(2)および(3)で表されるアミド基を2個有するビスアミドを好ましく用いることができる。
【0022】
1‐CO‐NH‐R2 (1)
3‐CO‐NH‐A1‐NH‐CO‐R4 (2)
5‐NH‐CO‐A2‐CO‐NH‐R6 (3)
【0023】
なお、式(1)〜(3)において、R1、R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して、炭素数5〜25の飽和又は不飽和の鎖状炭化水素基であり、これらの鎖状炭化水素基の炭素数は12〜20が特に好ましい。ただし、一つの分子中の2つのRのうち、いずれかが不飽和結合を持ち、もう一方は不飽和結合を持たない。
【0024】
上記飽和炭化水素基としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサン、ヘンエイコサン、ドコサン、トリコサン、テトラコサン、ペンタコサンや、分岐鎖を有する、これらの構造異性体が挙げられる。
さらに不飽和炭化水素鎖としては上記の直鎖または分岐鎖を持つ炭化水素のうち、分子構造内に1つ以上の不飽和結合を持つものが挙げられる。この中では融点を勘案すると特に炭素数が8〜18のものが好ましい。
【0025】
また、A1およびA2は、炭素数1〜10のアルキレン基、フェニレン基または炭素数7〜10のアルキルフェニレン基から選択される炭素数1〜10の2価の炭化水素基である。なお、アルキルフェニレン基の場合、フェニレン基とアルキル基及び/又はアルキレン基の2個以上とが結合した形の2価の炭化水素基であってもよい。
【0026】
アミド化合物は液状基油と均一に混合すると、常温でゲル状の潤滑性を有する組成物を形成する。したがって、アミド化合物は、液状基油を半固体状化(ゲル化)する半固体状化化合物として働くとともに、潤滑剤組成物本来の潤滑特性を発揮する状況においては、摩擦熱で融解して液体の潤滑剤組成物として働くことになる。常温で半固体、高温で液体の状態で使用されることを考えると、アミド化合物としての融点は、好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜180℃であり、さらに分子量は100〜1000が好ましく、より好ましくは150〜800である。
【0027】
なお、従来のアミド化合物を含む潤滑剤では、アミド化合物のチキソトロピー性の強さにより、せん断時と非せん断時のちょう度に大きな差があったが、いずれか一方が不飽和結合を持ち、他方には不飽和結合を持たないアミド化合物であれば、いずれも本発明の効果を得ることができる。
なお、本発明においては、特に、R1がオレイル基で、R2がステアリル基のモノアミドであるN‐ステアリルオレイン酸アミドが、融点などから好ましい。
【0028】
アミド化合物は、仕上がりの常温で半固体状である潤滑剤組成物に、0.1〜50質量%含まれるように配合する。配合量は好ましくは1〜35%質量%であり、さらに好ましくは5〜30%である。アミド化合物の配合量が0.1質量%未満では、常温でゲル状の組成物を形成することができず、一方、50質量%を越えて配合しても硬くなりすぎて取り扱いがしにくくなり好ましくない。
【0029】
[潤滑剤組成物の調製]
本発明の常温で半固体状である潤滑剤組成物は、特に限定する物ではないが、液状基油、アミド化合物を上記の配合割合で均一に混合することによって調製することができる。例えば、液状基油、アミド化合物をそれぞれ所定量計り取り、アミド系化合物の融点以上に加熱して攪拌した後、冷却して半固体上にすることにより得られることができる。
【0030】
本発明の組成物には、さらに周知の極圧剤、腐食防止剤、摩耗防止剤、防錆剤、酸化防止剤、および消泡剤などの添加剤を適宜配合することができる。極圧剤、摩耗防止剤としては、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、硫黄系化合物、リン系化合物など、腐食防止剤としてチアジアゾール誘導体、ベンゾトリアゾールおよびこの誘導体、防錆剤として脂肪酸部分エステル、金属スルフォネート、リン系化合物など、及び消泡剤としてシリコーン系化合物、流動点降下剤や粘度指数向上剤としてポリアルキルメタクリレートなどが挙げられる。また、前記各種の添加剤は、数種があらかじめ混合された添加剤パッケージの形で用いることもできる。
【0031】
[集中給油システム]
上記潤滑油組成物は、工作機械、射出成型機などの各種産業機器の軸受、ギヤ、運動ねじ、直動テーブルといった摺動部材へ給油される集中給油システムに適用でき、従来のグリース供給用の集中給油システムにそのまま適用ができる。
【実施例】
【0032】
以下に、実施例、比較例を用いて本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[液状基油]
液状基油として、表1に示す物性の鉱油、合成油を用いた。なお液状基油には、酸化防止剤、摩耗防止剤などの添加剤があらかじめ所定量配合されており、潤滑油としての基本性能(酸化防止、摩耗防止など)を有している。
【0033】
【表1】

【0034】
[アミド化合物]
液状基油に配合し、半固体状化するために、次のアミド化合物を用いた。
アミドA:N‐ステアリルオレイン酸アミド
アミドB:N‐ラウリルラウリン酸アミド
アミドC:N‐ステアリルステアリン酸アミド
アミドD:エチレンビスオレイン酸アミド
アミドE:エチレンビスステアリン酸アミド
アミドA、B及びCはモノアミド化合物であり、その中でアミドAは鎖状炭素基の一方に不飽和結合を持ち、もう片方は不飽和結合を持たない。アミドB及びCはいずれも両方の鎖状炭素基に不飽和結合を持たない。
アミドD及びEはビスアミド化合物であり、アミドDは両方の鎖状炭素基不飽和結合を持ち、アミドEは鎖状炭素基に不飽和結合を持たない。
【0035】
[潤滑剤組成物の調製]
上記液状基油及びアミド化合物を用いて以下の手順で実施例1〜3および比較例1〜4の供試油(潤滑剤組成物)を調製した。
ステンレス製のビーカーに液状基油およびアミド化合物をそれぞれ規定の割合で混合し、卓上電磁ヒーターを用い、アミド化合物の融点以上(融点+20℃)に加温しながら攪拌した。均一に溶解したことを外観の観察で判断した後、均一溶解液を耐熱ガラス容器に移し、放冷し、実施例1〜3及び比較例1〜4の半固体状潤滑剤組成物を調製した。さらに市販の汎用リチウムグリースを比較例5とした。
【0036】
[評価方法]
実施例のちょう度はJIS K2220に準拠し、不混和ちょう度及び混和ちょう度を測定した。また、圧送性については、ポンプとφ4mmの銅配管を使用し、2.5MPaの圧力で圧送できるかどうかで判定した。詰まり発生の有無では、加圧した状態で分配器内に潤滑剤を残存させ、約半年間後にオイル分離に起因する分配器の詰まりがなく、正常に動作するかどうかで判定した。
【0037】
【表2】

【0038】
実施例1〜3では不混和ちょう度と混和ちょう度の差が100以下と小さかった一方で、比較例1〜4ではいずれも100以上であり、特に比較例1及び2では200以上と非常に大きな値であった。実施例1〜3は圧送性に問題がなかった一方で。比較例1〜4では圧送することが不可能であり、工作機械機等の集中給油システムに使用することは不可能であることが判明した。また、比較例5は圧送性に問題はなかったものの、詰まりの発生がある結果となった。
【0039】
以上から明らかなように、分子構造によるアミド系ゲル化剤の選択によって、不混和ちょう度と混和ちょう度の差の小さい(100以下、特には85以下)、すなわち工作機械等の集中給油システム用の半固体状潤滑剤とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、工作機械、射出成型機などの各種産業機器には、軸受、ギヤ、運動ねじ、直動テーブルといった摺動部材への集中給油システム用の潤滑剤としてに利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状基油を10〜99.9質量%、アミド化合物を0.1〜50質量%含有し、前記アミド化合物が少なくとも1つの飽和鎖状炭化水素基と、少なくとも1つの不飽和鎖状炭化水素基を有する常温で半固体状の集中供給システム用潤滑剤組成物。
【請求項2】
液状基油が、鉱物油、ポリ‐α‐オレフィン及び脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種である請求項1に記載の集中供給システム用潤滑剤組成物。
【請求項3】
アミド化合物が下記の一般式(1)〜(3)で表される少なくとも1種の化合物である請求項1又は2に記載の集中供給システム用潤滑剤組成物。
1‐CO‐NH‐R2 (1)
3‐CO‐NH‐A1‐NH‐CO‐R4 (2)
5‐NH‐CO‐A2‐CO‐NH‐R6 (3)
(上記式(1)〜(3)において、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、炭素数5〜25の飽和又は不飽和の鎖状炭化水素基である。ただし、一つの分子中の2つのRのうち、いずれかが不飽和結合を持ち、もう一方は不飽和結合を持たない。A1およびA2は、炭素数1〜10のアルキレン基、フェニレン基または炭素数7〜10のアルキルフェニレン基から選択される炭素数1〜10の2価の炭化水素基で、アルキルフェニレン基の場合、フェニレン基とアルキル基及び/又はアルキレン基の2個以上とが結合した形の2価の炭化水素基であってもよい。)
【請求項4】
不混和ちょう度と混和ちょう度の差が、100以下である請求項1〜3のいずれかに記載の集中供給システム用潤滑剤組成物。

【公開番号】特開2011−231268(P2011−231268A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104779(P2010−104779)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000004444)JX日鉱日石エネルギー株式会社 (1,898)
【Fターム(参考)】