説明

集合住宅ユニットまたは集合テナントユニットネットワークにおけるクライアントへの番組提供システム及び方法

【課題】集合住宅ユニットまたは集合テナントユニットネットワークにおけるクライアントへの効果的な番組提供システム及び方法を提供すること。
【解決手段】集合住宅ユニットまたは集合テナントユニットネットワークにおけるクライアントへの番組提供システム及び方法。本システム及び方法は、PPVコンテンツをビデオオンデマンド(VOD)コンテンツに変換し、人気番組を収集し、クライアントに表示し、パーソナルビデオレコーディング(PVR)機能の利用に対してクライアントに課金する様々な実施例を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅(multi−dwelling)または集合テナント(multi−tenant)ネットワークにおける映像サービスの提供に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のペイパービュー(PPV)システムでは、クライアントは、PPV番組をオーダし、スケジュールされた日時に当該番組を視聴する。しかしながら、従来のPPVシステムにおける1つの欠点は、視聴者が配信される番組を最初から終わりまで連続して視聴しなければならないということである。この結果、視聴者の注意が不意に途切れると、視聴者は配信された番組の少なくとも一部を見逃すことになる。従来のPPVシステムと配信システムの両方における他の欠点として、提供されるPPV及び配信プログラミングの人気に関するリアルタイムによる案内が視聴者にほとんど与えられないという点があげられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、上記欠点を解消する集合住宅ユニットまたは集合テナントユニットネットワークにおけるクライアントへの番組提供システム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本システム及び方法は、PPVコンテンツをビデオオンデマンド(VOD)コンテンツに変換し、人気番組を収集し、クライアントに表示し、パーソナルビデオレコーディング(PVR)機能の利用に対してクライアントに課金する様々な実施例を含む。
【発明の効果】
【0005】
本発明によると、集合住宅ユニットまたは集合テナントユニットネットワークにおけるクライアントへの効果的な番組提供システム及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、本発明の一例となるシステム図である。
【図2】図2は、本発明のPPV−VOD変換プロセスを示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の他のPPV−VOD変換プロセスを示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明による人気番組の収集及びクライアントへの表示プロセスを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一例となる課金プロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1を参照するに、本発明の原理に従い動作する一例となるシステム10が示される。システム10は、複数のユーザにブロードバンド、デジタル映像及びサービスを提供する統合デジタルデータシステムである。より詳細には、システム10は、複数のユーザに対するデジタルIPデータサービスとクオリティ音声及び映像を統合する。本システム設計は、様々なコスト効果的なデジタルサービスを発信するためのプラットフォームを提供する。システム10は、スケーラブルとなるよう設計され、異なるデジタルデータサービスを追加的に加えることができる。
【0008】
システム10は、デジタル音声、映像及びデータサービスの受信、集合及び配信が行われるミニヘッドエンドユニット(Mini−Headend Unit)12と集合住宅ユニット(Multi−Dwelling Unit)及び/またはマルチテナントユニット(Multi−Tenant Unit)(MxU)ネットワーク14とを有する。ネットワーク14は、デジタル音声、映像及びデータサービスを所望する複数のクライアントがある1以上のマンション、ホテルまたは他の任意の構造に配置されていてもよい。
【0009】
ミニヘッドエンドユニット12は、データの受信、QoS(Quality of Service)の提供、カスタマイズされたサービスの提供、MxUネットワーク14の住宅ユニット16へのデータのルーティングを行う。ミニヘッドエンドユニット12は、コアビデオサービスシステム(Core Video Service System)18、アドバンスビデオサービスシステム(Advanced Video Service System)22、インターネット26と通信可能に接続されるデータサービスシステム24及びQoSスイッチ28を備える。
【0010】
好ましくは、コアビデオサービスシステム18は、衛星20に通信可能に接続されるサテライトレシーバシステム(Satellite Receiver System)19を備える。サテライトレシーバシステム19は、サービスを所望するクライアント数に従って、衛星20から受信したストリームの個数をスケーリングすることができる。より詳細には、サテライトレシーバシステム18は、住宅ユニット16のネットワークセットトップボックス44によるデジタルデータストリームのリクエストを可能にするため、マルチキャストサーバを実行する。サテライトレシーバシステム18は、衛星に対するすべてのトランスポンダが受信されるまで、筺体のチューニングブレード(tuning blade)の個数だけスケーリングを行う。60個のトランスポンダを有するフル搭載の筺体は、2.4Gbpsの入力データレートを処理することができる。このとき、筺体は、適切なマルチキャストグループへの新規のユーザリクエストを受け付けることにより、nユーザを処理することができる。サテライトレシーバシステム19は、衛星信号を受信し、2GbpsのデータレートによりIPパケットをマルチキャストアウェアスイッチ(multi−cast aware switch)28に出力することができる。より詳細には、この送出されるIPパケットは、QoS(標準的IEEE802.1p(「Traffic Class Expediting and Dynamic Multicast Filtering」と称される)及びIEEE802.1q(「Virtual LAN」と称される)に与えられる)を利用して、当該パケットが迅速に送信されるのを保証する。サテライトレシーバシステム19上のネットワークインタフェースは、1Gbpsイーサネット(登録商標)ポートであり、2つの1Gbpsイーサネット(登録商標)ポートに拡張可能である。サテライトレシーバシステム19の管理システムは、クライアントからの番組リクエストを受け付ける。この管理システムは、クライアントが衛星、トランスポンダ及び番組IDを選択することを可能にし、サテライトレシーバシステム19が特定の番組ストリームをクライアントに提供することを可能にする。管理システムはまた、帯域幅を節約するマルチキャスティングをサポートする。サテライトレシーバシステム19及び衛星20は、図1のコンテンツ送信媒体として示されているが、コンテンツを送信する他の媒体(例えば、ケーブル、ファイバなど)の利用も本発明の範囲内に属するとみなされる。
【0011】
アドバンスビデオサービスシステム22は、追加的なデジタル映像サービスを可能にするためサテライトレシーバ19と協調するプラットフォームである。アドバンスビデオサービスシステム22は、サービスを利用するクライアント数に従ってスケーリングされる。例えば、システム22は、クライアント数が増加するに従ってより多くのサーバ30を必要とするかもしれない。提供されるサービスのタイプとしては、ビデオオンデマンド、ニアビデオオンデマンド、リミテッドビデオオンデマンド、ニールセンレーティング、タイムシフト、オートレコード、パーソナルビデオレコーディング(PVR)などがあげられる。アドバンスビデオシステム22は、ハードドライブ32に記録される番組ストリームに利用される条件付アクセスシステム(図示せず)を備える。記録時に、サテライトレシーバシステム19から受信したもとの番組ストリームが解読され、画像データが抽出され、新たな番組ストリーム(抽出された画像データ)が解読及びハードドライブ32に格納される。ネットワークプロバイダの条件付アクセスシステムは、アドバンスビデオシステムサーバ30において終了され、新たな条件付アクセスシステムが以降において利用される。
【0012】
データサービスシステム24は、インターネットサービスを利用するクライアント数とインターネットサービスの必要なスピードまたは帯域幅に従ってスケーリングされる。
【0013】
ミニヘッドエンドユニット12は、スケーラブルかつ小規模な設備で取り外し可能なギガビットQoSイーサネット(登録商標)スイッチ28(大規模システムの媒体に必要な)を備えるようにしてもよい。当業者には周知のように、スイッチ28の選択時に考慮される問題の一部は、提供されるサービスのタイプと、MxUネットワーク14にいくつの住宅ユニット16がサポートされる必要があるということである。スイッチ28は、サテライトレシーバシステム19と、アドバンスビデオサービスシステム22と、データサービスシステム24との接続性を与える。スイッチ28はまた、ミニヘッドエンドユニット12からMxUネットワーク14への接続性を提供する。スイッチ28は、フルデュプレクス(full−duplex)ギガビットイーサネット(登録商標)インタフェースをサポートし、様々なサイズのシステムをサポートするようスケーラブルである。スイッチ28は、IEEE802.1p及び802.1q規格により与えられるQoSをサポートする。QoSを備えることにより、スイッチ28と、アドバンスビデオサービスシステム22と、だータサービスシステム24との間の通信が容易になる。より詳細には、ビデオサービスシステム18とアドバンスビデオサービスシステム22からの映像データには、データサービスシステム24からのデータより高い優先度が付与される。例えば、映像データとインターネットデータが同時にリクエストされると、まず映像データが送信され、十分な帯域幅が利用可能である場合には、あるいは以降において十分な帯域幅が利用可能となると、インターネットデータが同時に送信される。
【0014】
MxUネットワーク14は、サービスラック(service rack)34と住宅ユニット16を含む。サービスラック34は、MxUネットワーク14の住宅ユニット16の個数に従いスケーラブルであり、MxUネットワーク14の電話線が集まる中央ポイントに配置される。システム10のMxUネットワーク14の個数は、必要なサービスラック34の個数を決める。好ましくは、サービスラック34は、マルチネットワーク環境(例えば、集合ビルディングコンプレックスなど)の各ネットワーク14(例えば、ビルディングなど)に対し設けられる。各サービスラック34は、POTS(Plain Old Telephone Service)スプリッタ38を利用して、1Gbps電話線を介しミニヘッドエンド12のQoSスイッチ28から受信されるデジタル映像、音声及びデータとPOTSサービス40とを合成するVDSLスイッチ36を備える。VDSLスイッチ36はイーサネット(登録商標)QAMスイッチとして示されているが、他の任意のイーサネット(登録商標)スイッチの利用が本発明の範囲に属するものとみなされるということに注意すべきである。
【0015】
システム10では、デジタルサービスに加入している各住宅ユニット16は、CPE(Consumer Premises Equipment)装置を有することが必要とされる。クライアントのサービス加入に応じて、与えられた住宅ユニット16のCPE装置は、モデム42、ネットワークセットトップボックス(STB)44、モデム42とSTB44の両方、あるいは統合モデム及びSTBユニット(図示せず)を備えてもよい。本発明の一例となるシステム10は、デジタルデータ、音声及び映像サービスの受信のため、少なくともモデム42を必要とする。モデム42は、電話線を介しスイッチ36に接続可能であり、VDSLラインを終端処理する。また、モデム42は、POTSスプリッタ(図示せず)と電話サービス46のための接続を有する。モデム42は、コンピュータ48に音声及び映像サービスへのインターネットアクセス及びネットワークSTB44アクセスを提供するイーサネット(登録商標)ポートを有する。
【0016】
電話線は住宅ユニット16とミニヘッドエンドユニット12との間の通信媒体として利用されているが、ケーブル及び無線ネットワークが本発明の範囲内に属するとみなされる。
【0017】
要約すると、システム10は、デジタル音声、デジタル映像、高速インターネットアクセス、電話サービス、セキュリティサービスなどを送信するための構成を住宅ユニット16のクライアントに提供し、追加的または新規のサービスを付加するための収入ストリームとプラットフォームをシステムプロバイダに提供する。
【0018】
図2を参照するに、ペイパービュー(PPV)コンテンツをビデオオンデマンド(VOD)に変換するためのプロセス50が示される。まずステップ52において、住宅ユニット16の1つにあるクライアントが、STB44により表示される番組ガイドのPPVページから番組を選ぶことにより、PPV番組をオーダする。STB44は、当該リクエストをミニヘッドエンドユニット12に送信する。ステップ54において、ミニヘッドエンドユニット12は、リクエストされた番組が以前にオーダされ、アドバンスビデオサービスシステム22のハードドライブ32に格納されているか判断するため、VODサーバ30に問い合わせる。当該番組が格納されている場合、ステップ56において、ミニヘッドエンドユニット12は、VODサーバ30にハードドライブ32から格納されている番組を抽出するよう指示し、当該番組をスイッチ28及び36を介し要求元のSTB44に送信する。以降、ステップ58において、STB44は格納されている番組をクライアントに表示する。
【0019】
要求された番組が以前にオーダ及び格納されていなければ、ステップ60において、ミニヘッドエンドユニット12は、サテライトレシーバシステム19に衛星サービスプロバイダからの要求されたPPV番組へのアクセス及びダウンロードを行うよう指示し、VODサーバ30に当該PPV番組をハードドライブ32に格納するよう指示する。以後、ステップ62においてクライアントが番組を視聴することができるようPPV番組がスイッチ28及び36を介しサテライトレシーバシステム19からSTB44に送信されている間、ステップ64において、当該番組はハードドライブ32上のVODサーバ30により同時格納される。VODサーバ30が番組を格納した後、ミニヘッドエンドユニットは、ステップ66において番組ガイド(STB44を介しクライアントにアクセス可能な)のVODページに番組タイトルを追加し、ステップ68においてネットワーク集計プロファイル(以下で詳細に説明される)を更新する。
【0020】
図3を参照するに、PPVコンテンツをVODコンテンツに変換するための他のプロセス70が示される。ステップ72において、ミニヘッドエンドユニット12は、定期的にサテライトレシーバシステム19を介しコアビデオサービスプロバイダにより提供される番組ガイドのPPVページにアクセスする。以降ステップ74において、ミニヘッドエンドユニット12は、第1にリストされるPPV番組がVODサーバ30により以前に記録されたか判断する。記録されている場合、ステップ80において、ミニヘッドエンドユニット12は、PPVページにリストされている次のPPVプログラムをチェックする。以前に記録されていない場合、ステップ76において、ミニヘッドエンドユニット12は、サテライトレシーバシステム19にPPV番組のダウンロードするよう指示し、VODサーバ30にダウンロードされた番組をローカルデータベース(例えば、ハードドライブ32など)に格納するよう指示する。VODサーバ30による当該番組の格納後、ミニヘッドエンドユニット12は、番組タイトルを番組ガイドのVODページに追加し、ネットワーク集計プロファイルを更新する。次にステップ78において、ミニヘッドエンドユニット12は、PPVページにリストされるすべてのPPV番組がチェックされたか判断する。チェック済みである場合、ステップ82において、ミニヘッドエンドユニット12は、ステップ72に戻り、番組ガイドのPPVページにアクセスする前に、所定時間(システムオペレータによりプログラム可能)だけ待機する。チェック済みでない場合、ステップ80において、ミニヘッドエンドユニット12は、PPVページにリストされる次のPPV番組をチェックする。
【0021】
ここで、変換プロセス50または70の下、クライアントは、番組をハードドライブ32に格納しながら視聴することができる。このニアビデオオンデマンド(NVOD)機能は、システムプロバイダがVODモデルにより提供される番組合成を迅速に変更(例えば、変形または拡大)するのを可能にする。ここで、ミニヘッドエンドユニット12は、ファーストインファーストアウト(FIFO)ベースによりハードドライブ32上の格納部から番組をリリースしてもよい。このアプローチの下、所定時間内に所定数のクライアントにより視聴されない番組は、格納部からリリースされる。VODモデルにおいて利用可能な一意的に格納されている番組量は、記憶装置32のサイズ、システム10が動作する期間及びコアビデオサービスプロバイダにより提供される一意的PPVコンテンツの量に関連する。クライアントはまた、番組がある料金に対して格納される時間を延長することが許可されてもよい。
【0022】
図4を参照するに、人気番組を収集し、クライアントに表示するプロセス90が示される。まずステップ92において、クライアントは、STB44を介した番組ガイドの人気番組ページの表示を要求する。STB44は、スイッチ36を介し当該リクエストをミニヘッドエンドユニット12にわたす。このリクエストに応答して、ステップ94において、ミニヘッドエンドユニット12は、(アドバンスビデオサービスシステム22のハードドライブ32に依然として格納されている)相異なる番組がネットワーククライアントによりオーダ及び/または視聴された回数のリストを含むネットワーク集計プロファイルにアクセスする。次にステップ96において、ミニヘッドエンドユニット12は、所定の基準を満たす番組を番組ガイドの人気番組ページに追加し、スイッチ36を介し当該人気番組ガイドをSTB44にわたす。ここで、当業者には周知のように、所定の基準には多数のタイプのものがある。例えば、所定の基準には、少なくともX回オーダ/視聴された番組、上位10、20または30番組、あるクラスの番組(例えば、スポーツなど)、あるいは高い使用時間スロットにおける番組が含まれるかもしれない。さらに、所定の基準は料金に基づきブローカから提供されるものであってもよい(例えば、プライムタイムにおけるすべてのCBS番組など)。その後ステップ98において、STB44は、クライアントに人気番組ページを表示する。以降ステップ100において、STB44は、クライアントが人気番組ガイドから番組を選択したか判断する。人気番組ガイドから番組を選択していない場合、STB44はステップ98に戻り、クライアントが番組を選択し、番組ガイドの他の部分にナビゲートし、または番組ガイドを閉じるまで、人気番組ページを表示し続ける。人気番組ガイドから番組を選択した場合、ステップ102においてSTB44は、格納されている番組をミニヘッドエンドユニット12から抽出し、当該番組をクライアントに表示する。以降ステップ104において、ミニヘッドエンドユニット12は、オーダした番組に対し課金するよう集計プロファイルを更新する。
【0023】
集計プロファイル(及び関連する人気番組ページ)は、システム10全体、各集合住宅ユニット14または特別なグループ(例えば、Sci−Fiファンなど)に対して維持されてもよい。
【0024】
図5を参照するに、ミニヘッドエンドユニット12のアドバンスビデオサービスシステム22により提供されるパーソナルビデオレコーディング(PVR)サービスに対する一例となる課金プロセス110が示される。ステップ112においてクライアントがSTB44を介し記録を要求すると、ステップ114においてミニヘッドエンドユニット12は、当該クライアントが現在PVRサービス加入者であるか判断する。現在加入者でない場合、ステップ116において、ミニヘッドエンドユニット12は、当該番組の記録に対するクライアントの口座に所定の料金を課金する。クライアントが現在加入者である場合、追加的な記録料金は課金されない。クライアントのリクエストにより、ミニヘッドエンドユニット12は、ハードドライブ32から記録された番組を抽出し、ステップ118におけるクライアントへの表示のため、クライアントのSTB44に抽出した番組をわたす。記録した番組の表示中、ステップ120において、STB44は、クライアントがPVR制御機能(例えば、巻き戻し、一時停止、早送りなど)を要求しているか判断するため、クライアントからのリクエストをモニタする。STB44は、クライアントから受信される任意のPVR制御リクエストをミニヘッドエンドユニット12にわたす。その後ステップ122において、ミニヘッドエンドユニット12は、クライアントが現在のPVRサービス加入者であるか判断する。クライアントが加入者でない場合、ステップ124において、ミニヘッドエンドユニット12は、PVR制御リクエストに対してクライアントの口座への所定の料金の課金を行い、ステップ126において要求された機能を実行する。クライアントが現在のPVRサービス加入者である場合、クライアントはPVR制御リクエストに対して課金はされない。ミニヘッドエンドユニット12は、クライアント請求書を作成するため課金システム(図示せず)により利用されるべきクライアントリクエストのログ(クライアントID、リクエスト及びリクエスト時間)を維持する。当業者には周知のように、システム10に関連して多くのタイプの課金システムが利用されてもよい。
【0025】
ここで、クライアントは、無料で、番組単位の料金で、あるいは月単位で人気番組ページから番組をオーダするようにしてもよい(図4を参照せよ)。
【0026】
本発明がここで開示される実施例と共に説明されたが、上記実施例は本発明を例示するためのものであり、請求項により画定されるような本発明の範囲を限定することを意図したものではないということを理解すべきである。
【符号の説明】
【0027】
10 システム
12 ミニヘッドエンドユニット
14 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントに番組を提供する方法であって、
前記クライアントからペイパービュー(PPV)番組のリクエストを受信するステップと、
前記リクエストされた番組が、複数のクライアントにアクセス可能な共有されるローカル記憶装置にすでに存在するか判断するステップと、
前記リクエストされた番組が、前記複数のクライアントにアクセス可能な共有されるローカル記憶装置にすでに存在する場合、前記共有されるローカル記憶装置から前記リクエストされた番組を抽出するステップと、
表示のため、前記抽出された番組を前記クライアントに送信するステップと、
前記リクエストされた番組が、前記複数のクライアントにアクセス可能な共有されるローカル記憶装置に存在しない場合、前記リクエストされた番組をPPVサービスプロバイダから前記共有されるローカル記憶装置にダウンロードすると同時に、前記ダウンロードした番組を表示のため前記クライアントに送信するステップと、
前記共有されるローカル記憶装置に格納されているプログラムについて、一時停止、巻き戻し及び早送りの少なくとも1つを含むパーソナルビデオレコーディングサービスをクライアントに提供するステップと、
リクエストされた一時停止、巻き戻し及び早送りの各パーソナルビデオレコーディングサービスに対して、前記クライアントに料金を課金するステップと、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、さらに、
前記PPVサービスプロバイダにより提供されるPPVページに定期的にアクセスするステップと、
前記PPVページ上にリストされる番組が前記ローカル記憶装置に格納されているか判断するステップと、
前記番組が前記ローカル記憶装置に格納されていない場合、前記番組をダウンロードするステップと、
格納のため、前記ダウンロードされた番組を前記ローカル記憶装置に送信するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、さらに、
前記PPVページが前記ダウンロードされた番組のタイトルをリストするよう、番組ガイドのビデオオンデマンド(VOD)ページを更新するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法であって、さらに、
前記PPVページが前記ダウンロードされた番組のタイトルをリストするよう、番組ガイドのビデオオンデマンド(VOD)ページを更新するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法であって、さらに、
前記格納またはダウンロードされた番組に対する前記クライアントのリクエストを反映させるため、ネットワーク集計プロファイルを更新するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、さらに、
所定の基準を満たす前記ネットワーク集計プロファイル内の番組を選択するステップと、
前記選択された番組をリストする人気番組ページを番組ガイドに生成するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法であって、さらに、
前記所定の基準は、番組のリクエスト回数が所定の閾値を超えたかどうかに関することを特徴とする方法。
【請求項8】
クライアントに番組を提供するシステムであって、
前記クライアントからペイパービュー(PPV)番組のリクエストを受信する手段と、
前記リクエストされた番組が、複数のクライアントにアクセス可能な共有されるローカル記憶装置にすでに存在するか判断する手段と、
前記リクエストされた番組が、前記複数のクライアントにアクセス可能な共有されるローカル記憶装置にすでに存在する場合、前記共有されるローカル記憶装置から前記リクエストされた番組を抽出する手段と、
表示のため、前記抽出された番組を前記クライアントに送信する手段と、
前記リクエストされた番組が、前記複数のクライアントにアクセス可能な共有される前記ローカル記憶装置に存在しない場合、前記リクエストされた番組をPPVサービスプロバイダから前記共有されるローカル記憶装置にダウンロードすると同時に、前記ダウンロードした番組を表示のため前記クライアントに送信する手段と、
前記ローカル記憶装置に格納されているプログラムについて、一時停止、巻き戻し及び早送りの少なくとも1つを含むパーソナルビデオレコーディングサービスをクライアントに提供する手段と、
リクエストされた一時停止、巻き戻し及び早送りの各パーソナルビデオレコーディングサービスに対して、前記クライアントに料金を課金する手段と、
から構成されることを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項8記載のシステムであって、さらに、
前記PPVサービスプロバイダにより提供されるPPVページに定期的にアクセスする手段と、
前記PPVページ上にリストされる番組が前記ローカル記憶装置に格納されているか判断する手段と、
前記番組が前記ローカル記憶装置に格納されていない場合、前記番組をダウンロードする手段と、
格納のため、前記ダウンロードされた番組を前記ローカル記憶装置に送信する手段と、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項9記載のシステムであって、さらに、
前記PPVページが前記ダウンロードされた番組のタイトルをリストするよう、番組ガイドのビデオオンデマンド(VOD)ページを更新する手段を有することを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項8記載のシステムであって、さらに、
前記PPVページが前記ダウンロードされた番組のタイトルをリストするよう、番組ガイドのビデオオンデマンド(VOD)ページを更新する手段を有することを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項8記載のシステムであって、さらに、
前記格納またはダウンロードされた番組に対する前記クライアントのリクエストを反映させるため、ネットワーク集計プロファイルを更新する手段を有することを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項12記載のシステムであって、さらに、
所定の基準を満たす前記ネットワーク集計プロファイル内の番組を選択する手段と、
前記選択された番組をリストする人気番組ページを番組ガイドに生成する手段と、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項13記載のシステムであって、さらに、
前記所定の基準は、番組のリクエスト回数が所定の閾値を超えたかどうかに関することを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−205668(P2011−205668A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106573(P2011−106573)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【分割の表示】特願2004−534663(P2004−534663)の分割
【原出願日】平成15年9月5日(2003.9.5)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】