説明

集合住宅(MDU)および商業ビルへの配設のための光ファイバ配線

【課題】ネットワークケーブルの敷設を容易にかつ迅速に行え、ケーブル性能を損なうことなく、かつ分配ケーブル中のファイバが使われずに残る無駄をなくすシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】外部光ファイバケーブル430が共同住宅あるいは商業建物400の分岐箱426まで配線され、ファイバが終端される。1本以上のライザケーブル424が、分岐箱426でその一端が終端され、建物シャフトを通して配線される。それぞれのライザケーブル424の他端が階に関連付けられた統合箱10で終端され、支線ケーブル418が統合箱10とそれぞれの階、あるいは対応する区画との間に配線される。ドロップ箱10が対応する支線ケーブル418を終端するためにそれぞれの階あるいは区画に設置され、ドロップケーブル416がドロップ箱10と配備される階あるいは住戸との間に配線される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集合住宅(Multi−Dwelling Unit:MDU)建物および商業事務所ビルのユーザ向けに光ファイバケーブルを配備するためのシステムおよび技術に関する。
【背景技術】
【0002】
集合住宅(MDU)およびその他の加入者建物における光ファイバネットワークの配備には、壁面あるいはその他の建物構造に設置するように作られた、いわゆるケーブルドロップ箱を使用する必要がある。今日の業界慣行は、ネットワークプロバイダから来る光ファイバケーブルを受けるために箱の左側面にケーブル引き込み口を有し、かつプロバイダケーブルの対応するファイバと接続されるために建物の個々の加入者に関連付けられた多数のファイバが通される一つ以上の口を右側面有する箱を要求している。例えば、<www.corningcablesystems.com>の「コーニングケーブルシステムズ、壁面設置可能なコネクタハウジング」、および<www.adc.com/productsandservices/>の「ADCテレコミュニケーションズ、屋内ファイバ分配端子−顧客建物装置(CPE)」を参照のこと。また、米国オハイオ州エリリアのマルチリンク社から入手できる「壁面設置可能な光ファイバケーブル筐体系列」について述べている2007マルチリンクカタログ、Vol.24、第87頁乃至第94頁を参照のこと。
【非特許文献1】「コーニングケーブルシステム、壁面設置可能なコネクタハウジング」(http://www.corningcablesystems.com)
【非特許文献2】「ADCテレコミュニケーションズ、屋内ファイバ分配端子−顧客建物装置(CPE)」(http://www.adc.com/productsandservices/)
【非特許文献3】「壁面設置可能な光ファイバケーブル筐体系列」(2007マルチリンクカタログ、Vol.24、第87頁乃至第94頁、マルチリンク社、オハイオ州エリリア、米国)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、加入者建物で従来のケーブルドロップ箱を一人の作業者で設置することは、難しく時間を要しがちである。さらに、ケーブル性能を損なうことなく3インチ(76.2mm)より小さい曲げ直径に耐えられない旧型光ファイバケーブルを収容するための寸法となっている。したがって現在、手に入るドロップ箱はかなり大きく、多くの時間と労力を費やすことなく集合住宅およびその他の建物で光ファイバネットワークを広範囲に配備することには適していない。
【0004】
さらに、今日の屋外ファイバ−ツー−ザ−ホーム(FTTH)配備においては、光ファイバネットワークサービスは光ファイバ分配とドロップケーブルの配列を経て住居までもたらされる。例えば、分配ケーブルのヘッドエンドは現場の分岐/接合箱で終端され、そこで分配ケーブルは中央事務所から来る中継ケーブルと接続する。そして、分配ケーブルは架空あるいは地下を通ってネットワークサービスを受ける住宅地まで届けられる。それぞれの住人に届くドロップケーブルは接続クロージャでの終端処理あるいは、例えばコーニングから販売されているいわゆるフレックスナップ(FlexNAP)端末などのネットワーク端末での接続により分配ケーブルと接続される。分配ケーブル中のファイバが中間地点で使われる時、それはネットワークの終端部に向かう「つなぎ綱」(tether)に、あるいは直接ドロップケーブルにつながれる。しかし、分配ケーブル中のそれぞれのファイバの残り部分は使われずに残り、「不使用」(dead)となる。したがって、たくさんの中間地点でドロップが要求されると、分配ケーブル中のファイバの半分は使われずに残るか、あるいは無駄になる。
【0005】
光ファイバネットワーク分配システムを集合住宅あるいは事務所ビルに導入する際には、別の問題が持ち上がる。例えば、コーニングのフレックスナップシステムは、ケーブル長に沿ったいろいろな点に、分配ケーブルからの上記「つなぎ綱」の工場での組込みを必要とする。屋外の架空ネットワークの場合には、「移動クレーン」(Cherry Picker)あるいは同様の昇降装置を使って任意の地点でつなぎ綱の処理が出来るので、つなぎ綱の処理はかなり簡単である。しかし、住宅あるいは商業事務所ビルの中では、一般的に分配ケーブルは建物のフロアの間の垂直なシャフトあるいは管路の内側を通されるライザケーブルの形である。ライザシャフトの寸法およびそこでの処理の方法は一般に建物毎に異なる。したがって、ケーブルが現存する建物のライザシャフトの中に配されると、光ファイバ分配ケーブルのつなぎ綱を処理することは不可能ではないにしても難しい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、集合住宅あるいは商業ビルの階にある提供予定住戸に光ファイバケーブルを配備するシステムは、ケーブルで配線されたファイバを終端するために建物内の分岐箱まで配線された屋外ケーブルの光ファイバを終端するために配された少なくともひとつの分岐箱を含む。分岐箱でその一端を終端された一本以上のライザケーブルは、建物シャフトを経て配線される。所与のライザケーブルは建物のひとつ以上の階の組の住戸に関連付けられたファイバを含む。それぞれのライザケーブルの他端は、組のそれぞれの階に関連付けられた統合箱で終端される。支線ケーブルが統合箱と組のそれぞれの階、あるいはひとつの階の対応する区画の間に配線される。対応する支線ケーブルを終端するために、ドロップ箱がそれぞれの階、あるいは対応する階の区画に設けられる。ドロップケーブルがドロップ箱と提供予定階、あるいは階の区画の住戸との間に配線される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、集合住宅あるいは商業ビルの階にある提供予定住戸に光ファイバケーブルを配備する方法は、建物内の分岐箱までプロバイダケーブルを配線し、ケーブルで配線されたファイバを分岐箱で終端することを含む。一本以上のライザケーブルが分岐箱で一端を終端されて建物シャフトを経て配線されており、且つ所与のライザケーブルは建物の所定の階の住戸、あるいはひとつの階の異なる区画の住戸に関連付けられたファイバを含む。当該方法は、それぞれのライザケーブルの他端を対象階、あるいはひとつの階の対象区画に設けられる統合箱で終端すること、および統合箱と対象階あるいは対象区画との間に支線ケーブルを配線すること、さらに対象階あるいはひとつの階の対象区画にドロップ箱を設けドロップ箱で対応する支線ケーブルを終端することを含む。ドロップケーブルは、ドロップ箱と提供予定の階あるいは対象エリアの住戸との間に配線される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のよりよい理解のために、添付の図面および請求の範囲とともに以下の議論により本発明の特徴や実施例を明らかにする。なお、これらの図面中の構成要素は必ずしも寸法通りではない。
【0009】
図1は本発明によるケーブルドロップ箱10の形式の光ファイバおよびケーブル処理装置の第一の実施例を示す。箱10は板金、および/あるいは限定されないがABSあるいはポリカーボネートのようなプラスチック材料で作られてよい。もし箱が加入者建物の外部に設置されるなら、公知の方法で箱の表面あるいは内部に防湿シール、ガスケットおよび類似のものが取り付けられてもよい。箱10には基盤12があり、開示の実施例では該基板は一般に正方形であり、それぞれの角に取付け穴14が形成され、各辺の長さが、例えば、約6.25インチ(158.75mm)である。
【0010】
箱10は基盤12の中央部から上に向かって軸方向に伸びる巻き枠部20も有する。巻き枠部20は外側の円筒壁22を含み、図1にその外側周辺が一部見える。壁22の外径は、ある長さの光ファイバケーブル(図示しない)が貯蔵あるいは保存のためにケーブルに対して規定される少なくとも最小の曲げ直径で巻き枠壁22に巻かれるために十分なだけある。例えば、OFSファイテル(Fitel)から入手できるAllwave Flex(登録商標)ファイバのケーブルを使うとき、巻き枠壁22の外径は約3.0インチ(76.2mm)あるいはそれ以下である。ケーブルの内側端部は、入口内に取り付けられた歪開放装置24によってほぼまっすぐな経路に支持された状態で巻き枠壁のケーブル入口に入る。装置24は図7から図9Bに関連して以下に記載されるが、装置24の位置で壁の外周に直角な線に沿い円筒壁22を通してケーブルの端部を導く。
【0011】
ケーブルドロップ箱10には巻き枠部20の上方に配される連結用小部屋30もあって、それは周囲の側壁31を有している。図1の実施例において、小部屋30は設置者が外から小部屋30の内部に手を入れられるように作られ、配置された取り外し可能な蓋32と、35の位置で蓋に開閉式に取り付けられたコネクタ保護具あるいはカバー34とを有している。以下に説明されるように、連結用小部屋30は、小部屋30に入り巻き枠部位20に巻かれたケーブルから来る、あるいは小部屋の壁31の穴(図2および図3を参照)から来る第一の組の光ファイバと、図1のカバー34の下方に見えるコネクタ36でファイバが終端する他のケーブルの第二の組の光ファイバとを接続されることが可能な寸法に形成される。数多くの平らな指あるいはタブ38が小部屋の壁31の下部側端から外側に突き出すように形成され、基盤12に平行になっている。タブ38と基盤12とは、巻き取り枠の壁22に巻かれるケーブルの長さを基盤と連結用小部屋30との間の範囲に制限するようにいっしょに機能する。
【0012】
図2は図1のドロップ箱10の断面正面図であり、図3は蓋32を取り除いて上から見た箱10の図である。連結用小部屋30は、小部屋の側壁31の切り欠き部41をふさぐように支えられているコネクタパネル40に特徴がある。多数の光コネクタアダプタ42がパネル40の対応する開口部の全体にわたって取り付けられ、そのアダプタ42はパネル40の外側面にある光ファイバコネクタ36をパネルの内側面にある対応するコネクタ44と結合するように作用する。好ましくは、パネル40は容易に取り外せて、かつ異なる種類のアダプタが取り付けられた同じ寸法の他のパネルと交換できるように側壁31に取り付けられる。例えば、パネル40は側壁の切り欠き部41の両端に形成された垂直の溝43に滑らせて出し入れしてもよい。所望のパネル40は、例えば、所定の配備で使われるケーブルコネクタの形式によってLC、SC、FC、ST、MPO、あるいはMPX型コネクタに適合するアダプタ42を有する多数の異なるパネルの中から選択されてよい。
【0013】
先に述べたように、連結用小部屋30に配線された光ファイバは巻き枠部20の上に巻かれたケーブルの内側端部から来てもよく、それは歪開放装置24を経て巻き枠の壁22を通り抜ける。そのような使い方の場合、ファイバは外側の円筒状の壁22と、壁48が外側の壁22の半径方向内側に形成される巻き枠部の内側円筒状の壁48との間に伸びる環状のファイバ配線領域46を通って配線される。歪開放装置24と環状のファイバ配線領域46の寸法は、それぞれの光ファイバが連結用小部屋30に入り、コネクタ44で終端する前のファイバに規定される値よりも小さい曲げ直径にならないように決められる。例えば、OFSファイテル(Fitel)から入手できるAllwaveFlex(登録商標)ファイバを使う場合、内側の壁48は0.7874インチ(20mm)くらいの外径でよく、ファイバ配線部46の平均直径はわずか約2.0インチ(50.8mm)でよい。
【0014】
連結用小部屋30の側壁31は、そのファイバがコネクタ36により終端されるファイバと連結される外部の光ファイバケーブル、あるいはケーブル組立体(図示しない)を受け入れるために壁31の後ろ部分にケーブル入口あるいは通過口50(図2および3)も有している。あるいは、ケーブル入口50はその代わりのコネクタパネル40(図示しない)部分を通る大きな開口の形であってもよい。そのような使い方の場合、後ろの口50から入るケーブルのファイバは、あるとしてもわずかな曲げでコネクタ44のうちの対応するものに直接配線されてもよい。さらに、コネクタパネル40でのMPO型のような多心ファイバコネクタの使用は、箱10が統合箱として機能するように出来る。すなわち、集合住宅(MDU)の異なる階にある他の同様の箱から来る複数のケーブルは、異なる場所、例えばMDUの地階から箱に配線される1本のケーブルとMPOコネクタを介して接続するために連結用小箱30の後ろの口50から入ってもよいということである。図13および以下の関連する文章を参照のこと。もし使用されない場合は、後ろのケーブル入口50は栓52によって適切に塞がれる。
【0015】
図4は図1の光ファイバケーブルドロップ箱の底面図である。円筒状の管60が中心軸通路62を持つように形成されている。管60は、図1に示すように、カバー蓋32の上面と同一平面になるようにカバー蓋32のすき間に合うようになされた管60の上端と、図4に見られるように管の通路62が基盤12の真下に開いている管の底端との間に軸方向に伸びている。管の通路62の軸は巻き枠部20の外側の円筒状の壁22の軸と一致している。開示される実施例において、管60は図2に見られるように内側の円筒状の壁48の上側の軸端をふさぐ壁63の中心を上下に伸びている。
【0016】
管60の中心部通路62の直径は、好ましくは、ねじ回しの軸、ボルト、あるいはその他の繰出し心棒のような長細い道具が箱10が自由に回転できる軸として機能するように箱10の上あるいは下から通路を通して挿入されるために十分な太さである。この構造がMDUでのネットワーク配備に必要な時、一人の作業者が巻き枠部20に巻かれたケーブルを容易に繰出すことを可能にする。例えば、箱10がねじ回しの軸の周りに自由に回転するので、作業者は挿入したねじ回しの柄を片手に持ちながら、巻き枠部20から所望の長さのケーブルを引きだすためにもう片方の手を使うことが出来る。
【0017】
図5から図7は本発明による光ファイバケーブルのドロップ箱200の第二の実施例を示す。図1から図4の箱の構成要素と同じ、あるいは類似する箱200の構成要素は200だけ増えた対応する参照番号を有する。
【0018】
箱200はコネクタガードあるいはカバー234のために一体化されたちょうつがい235がついた一体型のカバー蓋232を有する。さらに、連結用小部屋230の側壁231は、箱の基盤212に平行に小部屋230の真下で半径方向外側に伸びる連続した円盤状のフランジ204を有している。フランジ204と基盤212とはともに、円筒壁222の外側に巻かれる光ファイバケーブルの長さをフランジ204と基盤212の間の領域内に制限する役割を果たす。図1から4にある箱のように、ケーブルの内側端部は装置224の位置で壁222の外周に直角でほとんどまっすぐな経路で箱200の中の環状のファイバ配線領域246に入るように歪開放装置224によって導かれる。
【0019】
また、図6に見られるように、ドロップ箱200の基盤212は巻き枠部220の底に、例えば、ねじ、あるいは環状のファイバ配線領域246の底につばを嵌め込み固定するように形成される他の留め具によって固定される分割片として形成される。
【0020】
図8は図1のドロップ箱10の中に設けられた歪開放装置24に対応する歪開放装置224の拡大した透視図である。図9に見られるように、歪開放装置224は外側側壁224a、内側側壁224b、基盤壁224c、および天辺に取り付けられ装置の側壁224a、224bの間に伸びるカバー209を有する、一般にU字型断面のアーチ形の装置体208で構成される。
【0021】
さらに図9Aに示されるように、外側の側壁224aは巻き枠部220の外側円筒状の壁222に巻かれた、例えばフラットリボン光ファイバケーブル260の内側端部を受けるために装置224の一端部に開口226を有している。装置224の反対側の端にある開口228はケーブルのそれぞれのファイバが装置から出て、好ましくはそれぞれのファイバが、例えば商業的に入手可能な900μmのスリーブで保護された後に箱200のファイバ配線領域246に入るようにする。
【0022】
ケーブル260およびそれぞれのファイバは、図9および9Aに見られるように装置224の側壁224cから上方に突き出す1組の平行な指あるいはガイド211によって装置の開口226、228の間のほぼまっすぐな経路を経て導かれる。ケーブル260の端部から外側の被覆が剥ぎ取られた後、ケーブルのファイバを取り巻きケーブルの補強あるいは強化材として機能する所定長のアラミドあるいはケブラー(登録商標)糸が巻かれ、エポキシあるいは他の適当な接着剤でガイド211に固定される。商業的に入手可能な保護スリーブ(例えば900μm)が個々のケーブルファイバのそれぞれにかぶせられ、スリーブをかぶせたファイバは装置の開口228から外へ導かれる。図9Bに示されるように、装置カバー209は適当な接着剤によって筐体208に固定され、組み立てられたケーブル歪開放装置224は巻き枠部220の外側の円筒状の壁222と内側の円筒状の壁248の間にあるケーブル入口225の内部にしっかりと固定される。
【0023】
したがって、ケーブル260の内側端部とその個々のファイバとは壁のケーブル入口225を通って外側の円筒状壁222に対して直角に進み、箱200の環状のファイバ配線領域246に入る。ファイバを取り囲む糸は歪開放装置224のガイド211に固定されているので、ケーブルが巻き枠部の外側の円筒状壁222に巻きつけ、あるいは巻きほぐされる時にケーブル260に加えられる外力は、ファイバそのものへよりもむしろ装置224が固定されている壁222に移される。
【0024】
図10から図12は、本発明による光ファイバケーブルのドロップ箱300の第三の実施例を示す。図1から図4の箱の構成要素と同じ、あるいは類似する箱300の構成要素は300だけ増えた対応する参照番号を有する。箱300は基盤312内の一体型接合小部屋308、コネクタ取付け部313、および多数の保安用留め穴315を特徴とする。
【0025】
接合用小部屋308
典型的なMDUドロップ箱の設置は箱から出て行く単心ファイバ用開口を有し、それぞれの開口は箱が設置される建物の関連する居住単位と関連付けられている。おのおのの居住単位から来る単心ファイバケーブルはしばしば終端するコネクタなしにドロップ箱に配線される。これらのケーブルの裸の端部はいろいろな方法でドロップ箱で終端される。例えば、片端処理したピッグテールファイバが接合スリーブが共通の空間に収納されるようにドロップ箱内で接合される。このためには、損傷を避け且つファイバのたるみを処理するために接合部を収納するための部屋あるいは小部屋を必要とする。別の方法としてピッグテールの機械的接合を含んでもよく、それは同様の部屋あるいは収納部を必要とする。それぞれの単心ファイバケーブルは現場施工可能なコネクタで直接終端処理されてもよく、それにより接合のための部屋の必要性がなくなる。
【0026】
ドロップ箱300は基盤312の下に取り付けられ、あるいは形成された一体型接合用部屋あるいは小部屋308を有し、基盤の内側に取り付けられた接合用の受け皿309を含む。接合用の受け皿309は箱300の中に固定されるか、あるいは壁に直接取り付けられてもよい。いずれの場合でも、箱300は接合用小部屋308の上に設けられてよい。ピッグテールあるいは終端処理した端部は、基盤312の側壁に切り欠かれた対応するV字型切り欠き隙間311を通って小部屋の下部に出入りできる。
【0027】
コネクタパーキングエリア313
コネクタパーキングエリアあるいは区画313は、終端処理したファイバ端部を使用しない間格納しておくことが出来る。区画313は、たくさんの異なる商業的に入手可能なコネクタパーキング片307から選択されたひとつ(例えばSC型)をその中に受け入れ固定するような寸法に作られている。この機構が箱300を置き換える必要性なしに将来異なる形式のコネクタの利用を可能にし、同時に設置者が取付けを先行することが出来る。
【0028】
留め穴315
いくつかの留め穴、あるいは保安用の穴315がちょうつがいが付いたカバー蓋332の対応する足に形成される。留め穴315は最終ユーザが多くの閉鎖手段を講じることを可能にする。例えば、簡単に蓋を閉めておくために標準のプランジャ型外れ止め機構で一つの穴315が利用できる。他の穴315がワイヤ結び、閉鎖タグ、あるいは他の保安錠を取り付けるために利用できる。
【0029】
MDUあるいは商業建物への設置のための光ファイバケーブル布線
図13は本発明による集合住宅あるいは商業建物400に設置される光ファイバケーブル分配システムを示す。多数のドロップ箱、例えば図1から4の本発明の箱10が建物400内の対応する場所に設置される。ドロップ箱10は、例えば建物のそれぞれの階414の下がり天井412の上方に位置してもよい。個々の建物単位(例えば、アパートあるいは事務所)あるいは所定の階414、あるいは階414の規定された区画内に位置する建物単位に対応する光ファイバ416は、箱パネル40の外側側面のアダプタ42に接続されているコネクタ36で終端される。
【0030】
それぞれのファイバ416は、例えば関連する階414の天井の上方にドロップ箱10まで配線されている支線ケーブル418の対応するファイバに接続される。ケーブル418は最初ドロップ箱10の巻き枠部20に巻かれ、その後その一部あるいは全てが、例えば建物400の地階420と屋根422との間に位置する「統合」箱として機能する他の箱10に配線するために巻きほぐされる。支線ケーブル418のファイバは、箱のコネクタパネル40の内側側面にあるアダプタ42に接続されるコネクタ44で終端される。
【0031】
統合箱10で、対応する建物の階あるいは階の指定区域のユーザに関連付けられたファイバを含む支線ケーブル418のそれぞれは開口50あるいは表面板の口を通り、後ろの経路を通って統合箱に入る。先に述べたように、それぞれの支線ケーブル418のファイバは、箱パネル40の内側側面の対応するアダプタ42と多心ファイバ列(MPO)コネクタを経由して接続するために、場合によっては少し曲げて統合箱の中に配線されてもよい。建物400内の全てのネットワークユーザを対象とする1本以上の主(あるいは「ライザ」)光ファイバケーブル424は、地階420にあるケーブル入口あるいは分岐箱426と、ライザケーブルファイバが多心ファイバコネクタ36を経て箱パネル40の外側側面のアダプタ42とその中で接続する対応する統合箱10との間の建物内ライザシャフトあるいは管路を通って配線される。外部のネットワークプロバイダのケーブル430は引込み箱426まで配線され、そこで終端され、ケーブル430のファイバは引込み箱426の中でそれぞれのライザケーブル424の対応するファイバと接続される。
【0032】
ここに開示されるさまざまなケーブル布線箱の構造は以下に述べる際立った特徴を有している。
1.OFSファイテルから入手可能で優れた曲げ特性を有するAllwaveFlex(登録商標)のような新しいタイプの光ファイバケーブルに適合する物理的に小さくなった寸法。
2.外部ケーブルの格納を可能にし、内部のファイバ配線を安全な曲げ限界以内に保持する軸方向の巻き枠部。
3.ねじ回しのような一般的な工具を使うことによって、巻き枠部の外側に巻かれたケーブルの繰出しを容易にする中心部貫通穴。
【0033】
図13の光ファイバケーブル分配システムにおいて、対応する階、あるいは一つの階の特定の区画の住戸にそれぞれ関連付けられた多数のドロップ箱は、共通の統合箱で支線ケーブル418を経由して接続され、一方、統合箱はライザケーブル424を経由して建物400の地階420にある分岐箱426と接続される。好ましくはシステムはサイズを小さくし、システムの設置および配備を速めるためにそれぞれのライザケーブル424、および支線ケーブル418にMPO型のような多心ファイバアレイコネクタを使用する。あるいは、必要であればライザケーブル424と支線ケーブル418について単心ファイバコネクタの使用および/あるいは融着接続が行われてもよい。
【0034】
それぞれのライザケーブル424は最大のファイバ充填密度を与え、かつケーブル全体としてのサイズを最小にするために光ファイバリボンケーブルであることが好ましい。また、先に述べたように、ライザおよび支線ケーブル424、418は多心ファイバを一工程で接続できる多心ファイバアレイコネクタで終端されることが好ましい。多心ファイバアレイ型MPOコネクタは、シングルモードおよびマルチモードライザグレードのリボンケーブルと同様にOFSファイテルから商業ベースで入手可能である。
【0035】
図13のシステムは、ルースチューブ分配とドロップケーブル、およびオプティタップ(Optitap)コネクタを採用する既知の事前組立のFTTxシステムの場合に生じるファイバの浪費なしに、高層建物(例えば、7階、あるいはそれ以上)でのケーブルの素早い敷設を可能にする。本システムは、「ファイバ−ツー−ザ−フロア」(Fiber−To−The−Floor)、「ファイバ−ツー−ザ−プレミス」(Fiber−To−The−Premise)あるいは「ファイバツーザデスク」(Fiber−To−The−Desk)”用途など商業ベースのデータネットワークのために高層/中層建物でも使われる。
【0036】
高層建物での実施例
本発明のシステムは以下を備えることによって高層建物において配備されうる。
1.建物400のための外部の施設あるいはプロバイダケーブル430を終端し、建物内の住戸に関連付けられた個々のファイバ416それぞれがプロバイダケーブル430の対応するファイバと光学的に結合されるための信号を分岐する一つ以上の分岐箱426。
先に述べたように、好ましくは分岐箱426は建物400の地階420あるいはより低い階に位置する。
2.好ましくはリボンタイプで多心ファイバアレイ(MPO)コネクタで終端された一本以上の光ファイバライザケーブル424。
MPOコネクタを使う利点は、一本のリボンの全てのファイバがコネクタの共通のフェルール台に挿入されると一度に終端されるということである。それぞれのライザケーブル424は一つ以上の階の住戸、あるいは一つの階の特定の区域の住戸のために十分多くのファイバを有している。ライザケーブルのプロバイダ側端部は分岐箱426で終端され、ケーブルは対応する統合箱と接続するために建物400内のライザシャフトまたは管路を通って配線される。たくさんのライザケーブル424がケーブルそれぞれのコネクタで終端される場合には、ケーブルユニット(加入者)端に取り付けられたコネクタによる干渉なしにケーブルが束ねられ、かなり小さいシャフト開口を通していっしょに引っ張られるために、ケーブルそれぞれは異なる長さであることが好ましい。
3.N階それぞれに配備された統合箱。
ここでNは、例えば6より大きい。統合箱はユーティリティ設備部屋、あるいはその他の電気通信設備用のスペースに置かれてもよい。例えば、一つの階に12の住戸のある建物の場合、6本の12心ファイバリボンを持つ72心リボンファイバライザケーブルが終端される統合箱が6階毎に配備されてよい。それぞれの統合箱は、関連付けられたライザケーブル424をその箱が担当する各階、あるいは階の特定の区域との間に配線される支線ケーブル418と接続するためのアダプタ42を含む。
もし一つの階の多数の住戸がネットワークサービスを要求する(例えば、同じ階で60ファイバが終端される)ならば、その階は限定された区画に分割され、統合箱がその一つの階だけのために設置されてもよい。例えば、もしサービスが大きな設置面積を持つ建物(例えば全街区)に提供される場合、一つの統合箱が所定の階に設置され、全ての関連付けられた支線ケーブル、およびドロップ箱はその階の対応する区画の住戸にサービスを提供するために所定の階の高さに置かれるであろう。
4.それぞれの統合箱は建物400内の一つ以上の階の住戸、あるいは一つの階の限定された範囲の住戸を対称にする箱から配線される、関連付けられた支線ケーブル418を有している。
支線ケーブル418は住戸がケーブルの対象となっている階に位置する電気通信設備室から引き出してもよい。その部屋の上下に位置する階にある住戸を対称にするために、支線ケーブル418は設備室から配線されてライザシャフトに戻り、対応する階でシャフトから出る。例えば、それぞれ12戸ある6階建ての建物では、一連の12心ファイバ支線ケーブル418が統合箱に接続される。もし統合箱が階「N」にあるならば、6本の12心ファイバ支線ケーブルが階N−3、N−2、N−1、N、N+1、およびN+2に配線される。好ましくは支線ケーブルは統合箱のサイズを最小にするために小さな形状係数の多心ファイバアレイ(例えば、MPO)コネクタで終端される。それは、6個の12心ファイバMPO−MPOアダプタ42を持つ統合箱は、6個の12心ファイバMPOコネクタを72個の個々のLC型コネクタと適合させるように構成された箱よりもサイズがより小さくなるということである。また、もしMPO終端法が使われるなら、それぞれの支線ケーブル418は都合がよいことに終端の容易さのために単心リボンの形であってもよい。しかし、12心ルースファイバ、あるいは12心900μmバッファファイバを1個のMPOコネクタで終端することも可能である。
【0037】
高層の実施例においては、各階は対応する支線ケーブル418を終端するために一つ以上の関連付けられたドロップ箱10を有し、所定の支線ケーブルのファイバはその階の住戸、あるいはその階の限定された区画の住戸に配線されるより小サイズの個々のケーブルおよび/あるいはファイバ416につながれる。適切なドロップ箱の例はここに開示される箱10である;しかし、支線ケーブル418が建物400の住戸に直接配線され、所定のケーブルの個々のファイバが個々のファイバに関連付けられた住戸の現場で取り出されることも可能である。
【0038】
中層建物の実施例
本発明のシステムは以下を備えることによって中層建物において配備される。
1.建物400のための外部の施設あるいはプロバイダケーブル430を終端し、建物内の住戸に関連付けられた個々のファイバ416それぞれがプロバイダケーブル430の対応するファイバと光学的に結合されるために、信号を分岐する一つ以上の分岐箱426。先に述べたように、好ましくは分岐箱426は建物400の地階420あるいはより低い階に位置する。
2.好ましくは支線ケーブル418は多心ファイバアレイ(例えば、MPO型)コネクタによりそれぞれの端部で終端する。ケーブル418は地階420にある分岐箱426と建物400の各階(あるいは各階の電気通信設備室)との間で直接配線されてもよい。各階あるいは電気通信の接続ポイントで対応する支線ケーブル418が終端のために関連付けられたドロップ箱10に配線され、ケーブル418の対応するファイバがその階の個々の住戸に関連付けられたより小さなケーブルおよび/あるいはファイバ416にそのドロップ箱の中でつながれる。
【0039】
本発明のシステムの利点は特に以下を含む。
1.迅速な配備。
好ましくはライザおよび支線ケーブル424、418は、前もってケーブルに取り付けられた、あるいは工場で組み立てられた多心ファイバアレイ(例えば、MPO)コネクタ付きで供給される。現状の配備では、終端のために融着接続がしばしば使われるが、それはコスト高であり、時間を費やす。MPOコネクタの使用は現場の設置面積と施工時間を最小にする。
2.ライザシャフト内での設置の容易さ。
このシステムは一般にライザシャフトが現代の電気通信の基幹施設設置の最適条件にはない古い住宅用建物に配備されてもよい。コンパクトな(例えば、リボン型)ライザケーブル424を使用することは配備に必要なライザケーブルのサイズと数を最小にし、統合箱の使用はライザケーブルがライザシャフトを出なければならない場所の数を少なくする役割を果たす。
3.無駄のないファイバ。
先に述べたフレックスナップ(FlexNAP)システムのような既存のケーブル分配システムはあらかじめ終端され、屋外現場での迅速な配備ができるように設計されている。住宅地での配備のために、通常ルースチューブ型屋外現場分配ケーブルが道路に隣接して柱上あるいは暗渠に配線される。ある間隔で何本かのファイバが分配ケーブルから外に引き出され、ネットワークアクセスポイント(NAP)終端箱、つまり分配ケーブルのファイバを個々のドロップケーブルファイバに接続する機器の中で終端される。アクセスポイントで外に引き出されるそれぞれのファイバは切断され、NAP箱の中で終端され、したがってケーブルの内部に残るファイバの下り方向部分は使われずに放置される、つまり信号を運ばない「不使用」(dead)ファイバとなる。こうしてどれほど多くの引き出しがどこで行われようと、分配ケーブルのファイバの半分ほどは設置後無駄になる。それに対して、本発明のシステムにおいては、ライザケーブル424の全てのファイバは、分岐箱426と統合箱の間で信号を伝送し、使える状態で残る。また、それぞれの階でドロップ箱10が使われるならば、統合箱とドロップ箱10との間で信号を伝送するそれぞれの支線ケーブル418の全てのファイバも同様に使える状態で残る。
【0040】
これまで述べたことは本発明の好ましい実施例を示しているが、いろいろな修正および変形が発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ、かつ本発明は全てそのような修正および変形を以下の特許請求の範囲内に含むことが当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による壁面設置可能なケーブルドロップ箱形式の光ファイバおよびケーブル処理装置の第一の実施例の透視図である。
【図2】箱のケーブル巻き枠部分、およびその他の内部要素を示す図1のドロップ箱の断面正面図である。
【図3】図1のドロップ箱の蓋を取り除いて上から見た図である。
【図4】図1のドロップ箱を下から見た図である。
【図5】本発明による壁面設置が可能なケーブルドロップ箱の第二の実施例の透視図である。
【図6】図5のドロップ箱の断面正面図である。
【図7】本発明によるケーブル歪開放装置の位置を示す図5のドロップ箱の側面図である。
【図8】ケーブル歪開放装置の拡大透視図である。
【図9】上面カバーを取り除いた図8の歪開放装置の図である。
【図9A】同じく上面カバーを取り除いた歪開放装置の図であって、装置の一端から入る光ファイバケーブルと、装置の反対端から出るケーブルの個々のファイバを示す。
【図9B】ドロップ箱の巻き枠部分の位置にある歪開放装置を示す。
【図10】本発明による壁面設置が可能なケーブルドロップ箱の第三の実施例の透視図である。
【図11】図10のドロップ箱を下から見た図である。
【図12】図10のドロップ箱基盤のコネクタ取り付け位置の透視図である。
【図13】本発明による光ファイバケーブル配備あるいは分配システムを示す模式図である。
【符号の説明】
【0042】
10、200、300 ケーブルドロップ箱、統合箱
12、212、312 基盤
20 巻き枠部
22 円筒壁
24、224 歪開放装置
30、230 連結用小部屋
32、232 カバー蓋
34 コネクタカバー
36、44 コネクタ
38 タブ
40 コネクタパネル
42 アダプタ
46、246 環状のファイバ配線領域
50 ケーブル入口
60 円筒状の管
204 フランジ
211 ガイド
260 ケーブル
308 一体型接合小部屋
309 接合用受け皿
313 コネクタ取付け部
315 保安用留め穴
400 建物
412 下がり天井
414 階
416 光ファイバ
418 支線ケーブル
420 地階
422 屋根
424 ライザケーブル
426 ドロップ箱
430 プロバイダケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライザシャフトあるいは管路を有する集合住宅あるいは商業建物の階の住戸に光ファイバケーブル布線を配備するシステムであって、
建物内に位置するケーブル入口部から分岐箱まで配線される外部ケーブルの光ファイバを終端するように構成かつ配置された少なくとも一つの分岐箱を含み、終端された前記ファイバが建物の一つ以上の階の対応する住戸と関連付けられており、さらに、
前記建物のライザシャフトを通して配線された1本以上のライザケーブルを含み、前記ライザケーブルのそれぞれは、前記建物の一つ以上の階の組に位置する住戸に関連付けられている多数の第一の光ファイバを有し、そして、前記第一の光ファイバの第一の端部は、前記外部ケーブルの対応するファイバと連結するために、前記分岐箱で終端されており、さらに、
前記組のそれぞれの階に関連付けられた統合箱を含み、前記統合箱が、前記組の階に位置する住戸と関連付けされた前記ライザケーブルの第一の光ファイバの第二の端部を終端するように、構成かつ配置されており、
多数の支線ケーブルを含み、前記支線ケーブルのそれぞれが、前記統合箱と前記組の対応する階との間又は一つの階の対応する区画との間に配線され、前記支線ケーブルのそれぞれが、対応する階又は階の区画の住戸に関連付けられた多数の第二の光ファイバを有し、そして、前記第二の光ファイバの第一の端部は、前記ライザケーブルの対応する第一の光ファイバと連結する統合箱で終端されており、さらに、
多数のドロップ箱を含み、前記ドロップ箱のそれぞれが前記組の異なる階又は階の異なる区画と関連付けられており、前記ドロップ箱のそれぞれが、その階又は階の区画へ配線された前記支線ケーブルの前記第二の光ファイバの第二の端部を終端するように構成かつ配置されており、そして、終端された前記第二の端部のそれぞれはその階又は階の区画の住戸に対応しており、さらに、
多数のドロップケーブルあるいはファイバを含み、前記多数のドロップケーブルあるいはファイバのそれぞれがドロップ箱とその階との間又は階の区画の関連付けられている住戸との間に配線され、前記ドロップケーブルのそれぞれの第一の端部が前記支線ケーブルの対応する第二の光ファイバと連結するために前記ドロップ箱で終端され、そして、前記ドロップケーブルの第二の端部が、その階又は階の区画の対応する住戸の現場で終端されている、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記ライザケーブルのそれぞれが一本以上のリボン光ファイバケーブルを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
支線ケーブルがリボン光ファイバケーブルを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ライザケーブルと前記支線ケーブルの一つ、あるいは両方が多心ファイバアレイコネクタで終端されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
ライザシャフトあるいは管路を有する集合住宅あるいは商業建物の階の住戸に光ファイバケーブル布線を配備するシステムであって、
建物のケーブル入口部から分岐箱に配線される外部の光ファイバケーブルの光ファイバを終端するように構成かつ配置される分岐箱を含み、前記終端されたファイバは建物の一つ以上の階の対応する住戸と関連付けられており、さらに、
多数の支線ケーブルを含み、前記多数の支線ケーブルのそれぞれが前記分岐箱と前記建物の対応する階の間に配線され、前記支線ケーブルのそれぞれが対応する階に位置する住戸に関連付けられた多数の第一の光ファイバを有し、そして、前記第一の光ファイバの第一の端部が、前記外部ケーブルの対応するファイバと連結されるために、分岐箱で終端されており、さらに、
前記建物のそれぞれの階に関連付けられたドロップ箱を含み、前記ドロップ箱がその階に配線された前記支線ケーブルの第一の光ファイバの第二の端部を終端するように構成かつ配置されており、そして、終端された第二の端部のそれぞれがその階に位置する住戸に対応しており、さらに、
多数のドロップケーブルあるいはファイバを含み、前記多数のドロップケーブルあるいはファイバのそれぞれが、前記ドロップ箱とその階の対応する住戸との間に配線され、前記ドロップケーブルのそれぞれの第一の端部が、前記支線ケーブルの対応する第一の光ファイバと連結するために、前記ドロップ箱で終端され、そして、前記ドロップケーブルの第二の端部がその階の対応する住戸の現場で終端される、
こととを特徴とするシステム。
【請求項6】
前記支線ケーブルがリボン光ファイバケーブルを含むことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記支線ケーブルが多心ファイバ列コネクタで終端されていることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
集合住宅あるいは商業建物の階の住戸に光ファイバケーブル布線を配備する方法であって、
プロバイダケーブルを建物内の分岐箱に配線するステップと、前記分岐箱でケーブル中のファイバを終端するステップと、
一本以上のライザケーブルの一端を分岐箱で終端するステップと、前記ライザケーブルを前記建物シャフトを通して配線するステップとを含み、前記所定のライザケーブルは前記建物の特定の組の階にある住戸あるいは一つの階の異なる区画にある住戸に関連付けられたファイバを含んでおり、さらに、
対応する階の組又は階の区画に設けられた統合箱で前記それぞれのライザケーブルの他端を終端するステップと、
前記統合箱と前記一組のうちのそれぞれの階あるいはそれぞれの階の区画との間に支線ケーブルを配線するステップと、それぞれの階あるいは階の区画用のドロップ箱を設置するステップと、前記ドロップ箱で対応する前記支線ケーブルを終端するステップと、
前記ドロップ箱と階あるいは階の区画との間に供給用のドロップケーブルを配線するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記ライザケーブルを1本以上のリボン光ファイバケーブルの形とすることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記支線ケーブルをリボン光ファイバケーブルの形とすることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記ライザケーブルおよび前記支線ケーブルのいずれか一つ、あるいは両方を多心ファイバアレイコネクタで終端することを特徴とする請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−171003(P2008−171003A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3852(P2008−3852)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(302003314)フルカワ エレクトリック ノース アメリカ インコーポレーテッド (75)
【Fターム(参考)】