説明

雑草の抑制方法

【課題】リン除草剤に対する耐性のある有用な植物の栽培における雑草の抑制方法の提供。
【解決手段】通常の不活性配合助剤に加えて、リン除草剤(グルフォシネートあるいはグリフォセート)と、相乗効果を生ずる量の、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、プロパクイザフォップ、アトラジン、テルブチラジンの化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する除草剤組成物で抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有益な植物の栽培、例えば、リン除草剤に対する耐性のあるトウモロコシ、大豆、綿、セイヨウアブラナ、ビートおよびサトウキビの栽培における雑草の抑制のための新しい方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記リン除草剤グルフォシネート(glufosinate)およびグリフォセート(glyphosate)は、例えばThe Pesticide Manual, Tenth Edition, 1994, Crop Protection Publications, BCPC に記載されている。さらに、以下の除草剤、プロスルフロン(prosulfuron)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ジカンバ(dicamba)、ピリデート(pyridate)、ジメテンアミド(dimethenamide)、メトラクロール(metolachlor)、フルオメツロン(fluometuron)、プロパクイザフォップ(propaquizafop)、アトラジン(atrazine)、アメトリン(ametryn)、テルブチラジン(terbutylazine)、シマジン(simazine)、クロジナフォップ(clodinafop)、ノルフルラゾン(norflurazone)並びにプロメトリン(prometryn)も同様に既知である。メトラクロールのS−鏡像異性体は米国特許第 5,002,606号から既知であり、ジメテンアミドのS−鏡像異性体は米国特許第 5,457,985号から既知である。代謝産物NOA-402989は、Zeitschrift fuer Pflanzenkrankheiten und Pflanzenschutz, Sonderheft X, 355-360 (1984)から3−フェニル−4−ヒドロキシ−6−クロロピリダジンとして既知である。式
【化1】

の化合物は例えば米国特許第 4,671,819号に記載されており、米国特許第 5,183,492号は式
【化2】

の化合物を開示しており、式
【化3】

の化合物は欧州特許公開公報第 496 701号(EP-A-496 701)から既知である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
驚くべきことに、グルフォシネートおよびグリフォセートを含んでなる群から選ばれるリン除草剤と上記に列挙されている他の除草剤の少なくとも1種とのさまざまな量の組み合わせが、グルフォシネートまたはグリフォセートに対する耐性のある有用な植物の栽培において好んで発生する雑草の大部分を、発芽前および発芽後の両方において、その有用な植物を有意に傷めることなく抑制することができる相乗効果を示すということが今ここに見出された。
【0004】
ゆえに、本発明によれば、リン除草剤に対する耐性を有する有用な植物の栽培における雑草の抑制のための新しい方法が提案され、その方法は、
グルフォシネートとメトラクロール、グルフォシネートとアトラジン、グルフォシネートとメトラクロールとアトラジン、並びにグルフォシネートとアトラジンとジカンバを含有する組成物は、グルフォシネート耐性のトウモロコシには使用せず、さらに
グリフォセートとアトラジンを含有する組成物は、グリフォセート耐性のトウモロコシには使用せず、そして
グリフォセートとメトラクロールまたはグリフォセートとジメテンアミドを含有する組成物は、グリフォセート耐性の大豆には使用しないという条件付きで、
通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートおよびグリフォセートを含んでなる群から選ばれるリン除草剤、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、アトラジン、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化4】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する、除草剤として有効な量の組成物に、その栽培されている植物またはその生育地について効力を生じさせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
リン除草剤、例えばグルフォシネートまたはグリフォセートと上述のさらなる除草剤の少なくとも1種との組み合わせが、抑制されるべき雑草について原則として期待されるべき付加的な効果をしのぎ、従って、特に2つの異なる点で両方の有効成分の活性の限界を延ばすということは非常に驚くべきことである。
【0006】
一方では、良好なレベルの活性を維持すると同時に、適用される個々の化合物の適用量が減じられる。他方では、適用量が少なく、それらの個々の物質がもはや栽培学的に有用ではなくなっている場合にも、本発明に準じて使用される組成物は高い割合で雑草をまだ抑制する。このことは結果として雑草の範囲をかなり広げ、有用な植物の栽培のための選択性をさらに高める(このことは有効成分を過失によって過量に適用した場合に必要であり、望ましい)。さらに、本発明にかかる組成物は、有用な植物における雑草の傑出した抑制を維持すると同時に、その後の栽培をより融通のきくものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明に準じて使用される除草剤混合物は、多数の栽培学的に重要な雑草、例えばハコベ(Stellaria)、キンレンカ(Nasturtium)、ヌカボ(Agrostis)、メヒシバ(Digitaria)、カラスムギ(Avena)、アワ(Setaria)、カラシ(Sinapis)、ドクムギ(Lolium)、ナス(Solanum)、インゲンマメ(Phaseolus)、ヒエ(Echinochloa)、フトイ(Scirpus)、ミズアオイ(Monochoria)、オモダカ(Sagittaria)、イヌムギ(Bromus)、スズメノテッポウ(Alopecurus)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、ウシノシッペイ(Rottboellia)、カヤツリグサ(Cyperus)、イチビ(Abutilon)、シダ(Sida)、オナモミ(Xanthium)、ヒユ(Amaranthus)、アカザ(Chenopodium)、サツマイモ(Ipomoea)、シュンギク(Chrysanthemum)、ヤエムグラ(Galium)、スミレ(Viola)およびイヌノフグリ(Veronica)に対して、グルフォシネートまたはグリフォセートに対する耐性のある有用な植物、とりわけトウモロコシ、綿、セイヨウアブラナ、サトウキビおよび大豆について使用することができる。それは、非選択的な雑草抑制にも、また農業において有用なすべての適用方法、例えば発芽前適用、発芽後適用および種子消毒にも使用することができる。
【0008】
上記除草剤グルフォシネートまたはグリフォセートに対して耐性のある有用な植物の栽培は、生物工学的方法の助けを借りて行うのが好ましい。生物工学的方法の助けは、このような場合に、好ましくは再生可能な細胞またはカルス培養物において実施され、最終的にグルフォシネートまたはグリフォセートに対して耐性のある植物を発生させる、細胞生物学的淘汰方法の使用に限定することができる。しかしながら、これらの除草剤の活性機構についての正確な知識が利用できるので、遺伝子技術を用いてもよい。
【0009】
グルフォシネートに対する耐性は、異なる2種の構成によって本質的に達成することができる。一方では、グルフォシネートの場合には酵素グルタミンシンセターゼに代表される除草剤標的は、耐性の発現に対する攻撃点として選ぶことができる。他方では、その除草剤として活性な物質それ自体が耐性の発現のための出発点としてはたらくことができる。例えば、グルフォシネート耐性は、グルフォシネートを生理学的に不活性な形に転化するという酵素の遺伝子導入発現を通してもたらされる。
【0010】
上記の第1の構成は、グルフォシネートの作用部位または攻撃点、つまり上記酵素グルタミンシンセターゼの知識を利用する。従って、その望ましい耐性は、植物における酵素の過剰発現によって、または好ましくはグルフォシネートの作用に対して耐性のある酵素の変異体の遺伝子導入発現によってもたらされる。
【0011】
従ってグルフォシネート耐性の植物は、例えばその植物における除草剤標的を増幅することによって生産される。このような遺伝子増幅は、例えば植物細胞培養物を淘汰圧に付し、さらにこの方法で得られる耐性変異体または耐性株を培養し、それらを完全な植物に再製することによって達成される。前記耐性細胞株を原形質体融合の手法によって適当なレセプター細胞系と融合させ、完全な植物に再生してもよい。あるいは、さらなる野性型遺伝子の複製を挿入することによって敏感な植物の植物ゲノムにおける野性型遺伝子の数を増やす遺伝子工学の助けを借りて、その望ましい遺伝子増幅を達成してもよい。上記酵素グルタミンシンセターゼをコードする野性型遺伝子の源は原核生物およびとりわけ真核生物のどちらであってもよい。それらの真核生物は特に植物源、例えばさまざまな種のジャガイモ(Solanum tuberosum)、トマト(Lycopersicon esculentum)、トウガラシ(Capsicum annumm)、タバコ(Nicotiana tabacum)、アブラナ(brassica)、とりわけセイヨウアブラナ(Brassica napus)、さまざまなマメ(leguminosae)、例えばアルファルファ(Medicago sativa)、クローバー(Trifolium種)、エンドウ(Pisum sativum)、さまざまな根菜作物、例えばビート(Beta vulgaris)、ニンジン(Daucus carota)、サツマイモ(Ipomoea batatus)、並びに他のもの、例えばシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)によって提供される。
【0012】
グルフォシネートの抑制活性に対する耐性のある、突然変異させたグルタミンシンセターゼ酵素をコードする遺伝子を挿入することによって、グルフォシネート耐性の植物を生産することもできる。
【0013】
上述の野性型遺伝子の場合におけるように、とりわけ植物用に開発された発現カセット中にこれらをクローニングし、上記の望ましい宿主植物中に形質転換させる。その植物細胞によって認識され、その形質転換された植物におけるそれぞれの遺伝子生成物の有効な発現につながり、かつ前記発現カセット内で用いることができる適当な発現シグナル(本質的にプロモーターシグナルおよび終止シグナル、並びにシグナルおよびエンハンサーの配列)は当業者にもっともよく知られている。
【0014】
このようなグルフォシネート耐性の植物の生産方法が、公開番号第 WO 87/05627号を有する国際出願に詳細に記載されており、それへの参照は本出願に取り入れられる。
【0015】
このように生産された組換えDNA分子を当業者に既知のさまざまな形質転換方法によって上記植物中に挿入し、そこで発現させることができる。当業者は、適当な方法の選択は、特にそれぞれ選ばれた植物の種に依存しているということに気付いている。好適な形質転換方法は例えば顕微注射(Crossway 他、Bio Techniques 4: 320-334 (1986))、電気穿孔法(Riggs 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83: 5602-5606 (1986))、アグロバクテリウム媒介形質転換(Hinchee 他、Biotechnology 6: 915-921 (1988))、直接遺伝子導入方法(Paszkowski 他、EMBO J. 3: 2717-2722 (1984))、並びに微小発射体を使用する射撃方法(ballistic process) ('ballistic particle acceleration')[例えば、Sanford 他の米国特許第4,945,050号、およびMcCabe 他のBiotechnology 6: 923-926 (1988)を参照されたい]を含む。
【0016】
トウモロコシの植物中に組換えDNA分子を挿入するための1つのとりわけ好ましい方法が、公開番号第 WO 93/07278号を有する国際出願および欧州特許公開公報(EP-A 0 292 435)に記載されており、それらへの参照は本出願に取り入れられる。
【0017】
既に述べられているように、上記の除草剤として活性な化合物それ自体に狙いを定め、それを不活性化することによって、グルフォシネート耐性の植物を生産することもできる。従って、例えば、ストレプトミセス株S.ハイグロコピクス(S. hygrocopicus)およびS.ビリドクロモゲネス(S. viridochromogenes)(これらはビアラフォス(bialaphos)またはフォスフィノトリシン(phosphinotricine)(=グルフォシネート)に対する耐性のために選んだ)から遺伝子を単離し、これらの遺伝子に、グルフォシネートの遊離NH2基をアセチル化して、それを除草剤として非活性な化合物に転換する酵素をコードさせてもよい。有用な植物におけるこれらのフォスフィノトリシン(phosphinothricine) アセチル−トランスフェラーゼ遺伝子の遺伝子導入発現は、そのグルフォシネートによる植物における窒素代謝の停止を排除することができ、前記植物のグルフォシネート耐性につながる。
【0018】
植物における細菌由来の組換えDNA分子の発現効率を、合成遺伝子の生産によって制御してもよい。例えば、ストレプトミセスの遺伝子は普通は70%までの非常に高いG/C比率を有し、植物のコドンの使用を斟酌しつつ、その遺伝子の再合成によって、およそ50%の、植物遺伝子についての通常の量に減じることができる。
【0019】
普通は、それぞれの標的植物、例えばトウモロコシにおいてもっとも好ましいコドンのみを遺伝子の再合成に使用するような方法により上記コドンの使用を最適化することによって上記発現効率をさらに高めることができる。トウモロコシにおける発現のために最適化された合成遺伝子の構成に関連するさらなる詳細は、公開番号第 WO 93/07278号を有する国際出願に見出される。
【0020】
次に、この方法によって得られるグルフォシネート耐性の植物を増殖させ、すなわち従来の培養方法によって生産することができ、それにより、そのグルフォシネート耐性が伝達によってその後の世代に伝えられる。
【0021】
このようなグルフォシネート耐性の植物の生産方法は、公開番号第EP-A 242 236号、第EP-A 242 246号、第EP-A 257 542号および第EP-A 275 957号を有する欧州出願に詳細に記載されており、それらへの参照は本出願に取り入れられる。
【0022】
グリフォセート耐性の植物は、欧州特許公開公報第115673号および第409815に記載されているように、グリフォセート耐性のEPSPシンターゼをコードする遺伝子が使用される同様の手法によって生産することができる。
【0023】
本出願において用いられているような、発現植物または除草剤グルフォシネートまたはグリフォセートに対する耐性のある有用な植物の培養物によって、植物においてか、または有用な植物の培養物において代謝されてグルフォシネート(例えばビラナフォス(bilanafos)を使用する場合に起こる)またはグリフォセートとなる除草剤に対する耐性のある、その植物またはその有用な植物の培養物もまた理解される。
【0024】
Res. Rep. North Cent. Weed Sci. Soc., 51, 169-170, 1994 に準じて、グルフォシネートに対する耐性のあるトウモロコシをグルフォシネートおよびアトラジンを含有しているタンク混合物で処理した。グルフォシネート耐性のトウモロコシに使用するためのさらなるタンク混合物がRes. Rep. Expert Comm. Weeds East Can., 1, 242-243, 1995およびRes. Rep. Expert Comm. Weeds East Can., 1, 205-206, 1995に記載されている。グリフォセートとアトラジン、メトラクロールまたはジメテンアミドとの混合物によるグリフォセート耐性のトウモロコシまたはグリフォセート耐性の大豆の処理がAbstr. Meet. Weed Sci. Soc. Am. 37, 87, 1997、Res. Rep. North Cent. Weed Sci. Soc., 52, 426-427, 1995 およびRes. Rep. North Cent. Weed Sci. Soc., 52, 266-267, 1995 に記載されている。
【0025】
本発明に準じて使用される有効成分の組み合わせは、グルフォシネートまたはグリフォセートと少なくとも1種の他の除草剤とを、あらゆる混合比で、普通は一方の成分が他方よりも過剰になるように含有している。その混合物におけるグルフォシネートまたはグリフォセートとそれらの成分との好ましい比は1:100〜1:0.001にある。
【0026】
本発明にかかる好ましい方法は、通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミド、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、アトラジン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、並びに式
【化5】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する、除草剤として有効な量の組成物に、その栽培されている植物またはその生育地について効力を生じさせることを特徴とする。
【0027】
上記の有用な植物の栽培がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のあるトウモロコシに関する際にとりわけ有効であることが判明している混合物は、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、アトラジン、NOA-402989、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、並びに式
【化6】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種との組み合わせであるか、あるいは
グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミド、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、アトラジン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化7】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種との組み合わせである。
【0028】
上記の有用な植物の栽培がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のある大豆である際には、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量の、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体並びに式
【化8】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する組成物、あるいは
グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体並びに式
【化9】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する組成物を使用するのが好ましい。
【0029】
グルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のある綿の栽培においては、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量のフルオメツロンとを含有する組成物、あるいはグルフォシネートと、相乗効果を生ずる量のフルオメツロンとを含有する組成物を用いるのが好ましい。
【0030】
グルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のあるセイヨウアブラナまたはビートの栽培においては、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量のプロパクイザフォップとを含有する組成物、あるいはグルフォシネートと、相乗効果を生ずる量のプロパクイザフォップとを含有する組成物を選ぶのが好ましい。
【0031】
関係する有用な植物の栽培がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のあるサトウキビである際には、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量のアメトリンとを含有する組成物、あるいはグルフォシネートと、相乗効果を生ずる量のアメトリンとを含有する組成物を使用するのが好ましい。
【0032】
上記適用量は広い範囲にわたって変化し、土壌の性状、適用のタイプ(発芽前または発芽後、種子消毒、播種機における使用、無耕耘適用(no tillage application)など)、栽培される植物、抑制されるべき雑草、優勢な気候条件並びに適用のタイプ、適用の時期および標的とする栽培によって決定される他の要因に依存する。一般に、本発明に準じて使用される有効成分混合物は、ヘクタールあたり0.3〜4.0kgの有効成分の適用量において使用することができる。
【0033】
本発明に準じて使用される組成物においては、グルフォシネートまたはグリフォセートは他の除草剤に対して1:10〜1000:1の質量比で存在するのが好ましい。
【0034】
通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化10】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する除草剤組成物、並びに
通常の不活性配合助剤に加えて、グリフォセートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドのS−鏡像異性体、メトラクロールのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化11】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する除草剤組成物は新しく、本発明のさらなる目的を形成する。
【0035】
グルフォシネートおよび/またはグリフォセート並びに他の除草剤は両方とも変化していない形、すなわちそれらが合成の間に生じたままで使用してもよいけれども、配合技術において習慣的な助剤、例えば溶媒、固体キャリアまたは界面活性剤を用いて従来の手法で、例えば乳化可能な濃厚物、直接噴霧可能なまたは希釈可能な溶液、噴霧粉末、可溶性粉末、散布用組成物、粒状物またはマイクロカプセルに加工されるのが好ましい。それらの適用方法、例えば噴霧、散布、散水、分散または流し込みは、組成物の種類についてと同じように、得ようとする目標および所定の条件によって選ばれる。
【0036】
上記有効成分グルフォシネートまたはグリフォセートおよび他の除草剤並びに任意に1種または数種の固体または液体の配合助剤を含有している配合物、すなわち組成物、調合剤または組成物は、本質的に既知の方法で、例えばそれらの有効成分をそれらの配合助剤、例えば溶媒または固体キャリアと徹底的に混合および/または粉砕することによって製造される。さらに、それらの配合物を製造する際に表面活性化合物(界面活性剤)を使用してもよい。
【0037】
当該溶媒は、芳香族炭化水素、好ましくはC8〜C12の留分、例えばキシレン混合物または置換ナフタレン、フタル酸エステル、例えばフタル酸ジブチルまたはフタル酸ジオクチル、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィン、アルコールおよびグリコール並びにそれらのエーテルおよびエステル、例えばエタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ケトン、例えばシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドまたはN,N−ジメチルホルムアミド、並びに任意にエポキシ化されている植物油、例えばエポキシ化ヤシ油または大豆油、または水であってもよい。
【0038】
例えば散布用組成物および分散可能な粉末に用いられる固体キャリアは、普通は天然鉱物粉末、例えば方解石、タルク、カオリン、モンモリロナイトまたはアタパルジャイトである。上記配合物の物理的性質を改良するためには、高分散ケイ酸または高分散吸収剤重合物(polymerisates)をも添加してもよい。用いられる粒状吸着性粒状物キャリアは、多孔質タイプ、例えば軽石、煉瓦片、海泡石またはベントナイトであってもよく、非吸収性キャリア材料は、例えば方解石または砂である。そのうえ、多数の、無機または有機の性状のあらかじめ粒状化された材料、とりわけドロマイトまたは微粉砕された植物残留物をも使用してもよい。
【0039】
配合されるべき有効成分のタイプによって、上記表面活性化合物は、良好な乳化特性、分散特性および湿潤特性を有する非イオン性、カチオン性および/またはアニオン性の界面活性剤および界面活性剤混合物であってもよい。
【0040】
適当なアニオン性界面活性剤は、いわゆる水溶性石鹸および水溶性合成表面活性化合物の両方であってよい。
【0041】
挙げることができる石鹸は、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩または任意に置換アンモニウム塩、例えばオレイン酸もしくはステアリン酸の、または例えばヤシ油もしくは獣油から得ることができる天然脂肪酸混合物のNa塩またはK塩である。そのうえ、上記脂肪酸のメチルタウリン塩もまた挙げることができる。
【0042】
しかしながら、より頻繁には、いわゆる合成界面活性剤、とりわけ脂肪アルコールスルホネート、脂肪アルコールスルフェート、スルホン化ベンゾイミダゾール誘導体またはアルキルアリールスルホネートが使用される。
【0043】
上記脂肪アルコールのスルホネートまたはスルフェートは、普通はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩または任意に置換アンモニウム塩として存在し、8〜22個のC原子を有するアルキルラジカルを有し、それにより、アルキルはアシルラジカルのアルキル部分をも包含しており、例えばリグニンスルホン酸、ドデシル硫酸エステルまたは天然脂肪酸から製造される脂肪アルコールスルフェート混合物のNa塩またはCa塩である。これは、脂肪アルコール/エチレンオキシド付加物の硫酸エステルおよびスルホン酸の塩をも包含している。上記スルホン化ベンゾイミダゾール誘導体はスルホン酸基を2個および8〜22個の炭素原子を有する脂肪酸ラジカルを1個含有しているのが好ましい。アルキルアリールスルホネートは、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸またはナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合生成物のNa塩、Ca塩またはトリエタノールアミン塩である。
【0044】
対応するホスフェート、例えばp−ノニルフェノール−(4−14)−エチレンオキシド付加物のリン酸エステルまたはリン脂質の塩もまた考慮される。
【0045】
上記非イオン性界面活性剤は、主に脂肪族または脂環式のアルコール、飽和もしくは不飽和の脂肪酸およびアルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体であってもよく、それらはグリコールエーテル基を3〜30個、並びにその(脂肪族)炭化水素ラジカルに炭素原子を8〜20個およびそのアルキルフェノールのアルキルラジカルに炭素原子を6〜18個含有していてもよい。
【0046】
さらに適当な非イオン性界面活性剤は、ポリプロピレングリコール、エチレンジアミノ−ポリプロピレングリコールおよびアルキル−ポリプロピレングリコールへのポリエチレンオキシドの水溶性付加物であって、エチレングリコールエーテル基を20〜250個およびプロピレングリコールエーテル基を10〜100個含有しており、そのアルキル鎖に1〜10個の炭素原子を有するものである。前記化合物は、プロピレングリコール単位あたりに普通は1〜5個のエチレングリコール単位を含有している。
【0047】
挙げることのできる非イオン性界面活性剤の例は、ノニルフェノールポリエトキシエタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン−ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシ−ポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシ−ポリエトキシエタノールである。
【0048】
ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレンソルビタントリオレエートもまた考慮することができる。
【0049】
当該カチオン性界面活性剤は、特に、N−置換基として8〜22個のC原子を少なくとも1個含有しており、さらなる置換基として任意にハロゲン化された低級アルキルラジカル、ベンジルラジカルまたは低級ヒドロキシアルキルラジカルを含有している第四級アンモニウム塩である。それらの塩は、ハロゲン化物、メチル硫酸塩またはエチル硫酸塩、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウムまたは臭化ベンジル−ジ−(2−クロロエチル)−エチルアンモニウムとして存在しているのが好ましい。
【0050】
配合技術において習慣的であり、本発明にかかる組成物において使用してもよい界面活性剤は、とりわけ、"Mc Cutcheon's Detergents and Emulsifiers Annual" MC Publishing Corp., Ridgewood New Jersey, 1981 、Stache, H., "Tensid-Taschenbuch", Carl Hanser Verlag, Munich/Vienna, 1981 およびM. and J. Ash, "Encyclopedia of Surfactants", Vol I-III, Chemical Publishing Co., New York, 1980-81 に記載されている。
【0051】
上記除草剤組成物は、普通は0.1〜99質量%、とりわけ0.1〜95質量%の有効成分混合物、1〜99.9質量%の固体または液体の配合付形剤および0〜25質量%、とりわけ0.1〜25質量%の界面活性剤を含有している。
【0052】
市販製品としては濃厚組成物が通常は好ましく、最終使用者は普通は希釈された組成物を使用する。
【0053】
上記組成物は、さらなる添加剤、例えば安定剤、例えば任意にエポキシ化された植物油(エポキシ化されたヤシ油、ナタネ油または大豆油)、脱泡剤、例えばシリコーン油、防腐剤、粘度調節剤、結合組成物、接着剤、並びに肥料または他の有効成分を含有していてもよい。
【0054】
好ましい配合物は、特に下記の如く作られる(%=質量パーセント)。
【0055】
乳化可能な濃縮液
有効成分混合物 1〜90%、好ましくは 5〜20%
表面活性化合物 1〜30%、好ましくは10〜20%
液体キャリア 5〜94%、好ましくは70〜85%
【0056】
ダスト
有効成分混合物 0.1〜10%、好ましくは 0.1〜 5%
固体キャリア 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
【0057】
懸濁液濃厚物
有効成分混合物 5〜75%、好ましくは10〜50%
水 94〜24%、好ましくは88〜30%
表面活性化合物 1〜40%、好ましくは 2〜30%
【0058】
湿潤性粉末
有効成分混合物 0.5〜90%、好ましくは 1〜80%
表面活性化合物 0.5〜20%、好ましくは 1〜15%
固体キャリア材料 5〜95%、好ましくは15〜90%
【0059】
粒状物
有効成分混合物 0.1〜30%、好ましくは0.1〜15%
固体キャリア 99.5〜70%、好ましくは 97〜85%
【実施例】
【0060】
以下の実施例は本発明をさらに説明するが、本発明を限定するものではない。
【0061】
本発明に使用される有効成分混合物についての配合実施例(%=質量パーセント)
【0062】
【表1】

【0063】
水で希釈することにより、このような濃厚物から各々の望ましい濃度の乳濁液を得ることができる。
【0064】
【表2】

【0065】
これらの溶液は最小液滴の形での適用に好適である。
【0066】
【表3】

【0067】
上記有効成分を上記添加材料と混合し、適当なミルの中でよく粉砕する。水で希釈して如何なる望ましい濃度の懸濁液をも生ずることができる噴霧粉末が得られる。
【0068】
【表4】

【0069】
上記有効成分を塩化メチレンに溶解して上記キャリア上に噴霧し、その後、その溶媒を減圧中で蒸発させる。
【0070】
【表5】

【0071】
細かく粉砕した有効成分を、ポリエチレングリコールで湿らせた上記キャリア材料にミキサー中で一様に適用する。この方法によって無粉塵性のコートされた粒状物が得られる。
【0072】
【表6】

【0073】
上記活性成分を上記添加剤と混合して粉砕し、水で湿らせる。この混合物を押し出し、その後、気流中で乾燥する。
【0074】
【表7】

【0075】
上記活性成分と上記キャリア材料とを混合し、適当なミルの中で粉砕することにより、すぐに使える散布用組成物が得られる。
【0076】
【表8】

【0077】
細かく粉砕した有効成分を上記添加剤と徹底的に完全に混合する。この方法によって如何なる望ましい濃度の懸濁液をも調製することができる懸濁液濃厚物が得られる。
【0078】
上記有効成分を個別に配合し、次にアプリケーター(applicator)の中に入れる直前に、水の中で望ましい混合比でそれらを併せて「タンク混合物」とするのがより実用的であることが多い。
【0079】
生物学的実施例
試験の説明(発芽前処理)
標準的な土壌中、小さなプラスチック製の鉢の中に、単子葉植物および双子葉植物の雑草並びに培養された植物の種を蒔く。種を蒔いた直後に、上記試験物質を水性懸濁液の形で適用する(500Lの水/ha)。その後、それらの試験植物を最適条件下の温室中で栽培する。9段階の評価等級(1=完全な損傷、9=効果無し)を使用して、適用後3週間、評価を行う。1〜4(とりわけ1〜3)の評価点数は良好〜非常に良好な除草剤活性を示す。6〜9(とりわけ7〜9)の評価点数は培養された植物の良好〜非常に良好な耐性を示す。
【0080】
試験の説明(発芽後処理)
標準的な土壌中、小さなプラスチック製の鉢の中で、温室条件下で、単子葉植物および双子葉植物の雑草並びに培養された植物を栽培する。それらの試験植物の第3〜6展葉期において上記試験物質を適用する。それらの試験物質は水性懸濁液(500Lの水/ha)の形で5〜5000g/haの活性物質適用量で適用する。9段階の評価等級(1=完全な損傷、9=効果無し)を使用して、適用後3週間、評価を行う。1〜4(とりわけ1〜3)の評価点数は良好〜非常に良好な除草剤活性を示す。6〜9(とりわけ7〜9)の評価点数は培養された植物の良好〜非常に良好な耐性を示す。
【0081】
これらの試験においては、本発明に準じて使用された除草剤混合物は雑草の良好な抑制を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン除草剤に対する耐性のある有用な植物の栽培における雑草の抑制方法であって、
グルフォシネートとメトラクロール、グルフォシネートとアトラジン、グルフォシネートとメトラクロールとアトラジン、並びにグルフォシネートとアトラジンとジカンバを含有する組成物は、グルフォシネート耐性のトウモロコシには使用せず、さらに
グリフォセートとアトラジンを含有する組成物は、グリフォセート耐性のトウモロコシには使用せず、そして
グリフォセートとメトラクロールまたはグリフォセートとジメテンアミドを含有する組成物は、グリフォセート耐性の大豆には使用しないという条件付きで、
通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートおよびグリフォセートを含んでなる群から選ばれるリン除草剤、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、アトラジン、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化1】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する、除草剤として有効な量の組成物に、その栽培されている植物またはその生育地について効力を生じさせることを特徴とする方法。
【請求項2】
除草剤グルフォシネートに対する耐性のある有用な植物の栽培における雑草の抑制のための、請求項1に記載の方法であって、通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミド、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、アトラジン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、並びに式
【化2】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する、除草剤として有効な量の組成物に、その栽培されている植物またはその生育地について効力を生じさせることを特徴とする方法。
【請求項3】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のあるトウモロコシであって、前記組成物が、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、アトラジン、NOA-402989、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、並びに式
【化3】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートに対する耐性のあるトウモロコシであって、前記組成物が、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミド、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、アトラジン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化4】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のある大豆であって、前記組成物が、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量の、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体並びに式
【化5】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートに対する耐性のある大豆であって、前記組成物が、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体並びに式
【化6】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のある綿であって、前記組成物が、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量のフルオメツロンとを含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートに対する耐性のある綿であって、前記組成物が、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量のフルオメツロンとを含有することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のあるセイヨウアブラナまたはビートであって、前記組成物が、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量のプロパクイザフォップとを含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートに対する耐性のあるセイヨウアブラナまたはビートであって、前記組成物が、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量のプロパクイザフォップとを含有することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートおよび/またはグリフォセートに対する耐性のあるサトウキビであって、前記組成物が、グルフォシネートまたはグリフォセートと、相乗効果を生ずる量のアメトリンとを含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
栽培されている有用な植物がグルフォシネートに対する耐性のあるサトウキビであって、前記組成物が、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量のアメトリンとを含有することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ヘクタールあたり0.3〜4.0kgの全有効成分に相当する適用量において前記組成物で前記有用な植物を処理することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法に使用するための除草剤組成物であって、
グルフォシネートとメトラクロール、グルフォシネートとアトラジン、グルフォシネートとメトラクロールとアトラジン、並びにグルフォシネートとアトラジンとジカンバを含有する組成物は、グルフォシネート耐性のトウモロコシには使用せず、さらに
グリフォセートとアトラジンを含有する組成物は、グリフォセート耐性のトウモロコシには使用せず、そして
グリフォセートとメトラクロールまたはグリフォセートとジメテンアミドを含有する組成物は、グリフォセート耐性の大豆には使用しないという条件付きで、
それが、通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートおよびグリフォセートを含んでなる群から選ばれるリン除草剤、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールおよびそのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、アトラジン、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化7】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有する、除草剤として有効な量の組成物を含有していることを特徴とする組成物。
【請求項15】
通常の不活性配合助剤に加えて、グルフォシネートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ピリデート、ジメテンアミドおよびそのS−鏡像異性体、メトラクロールのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化8】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする組成物。
【請求項16】
通常の不活性配合助剤に加えて、グリフォセートと、相乗効果を生ずる量の、プロスルフロン、プリミスルフロン、ジカンバ、ピリデート、ジメテンアミドのS−鏡像異性体、メトラクロールのS−鏡像異性体、フルオメツロン、プロパクイザフォップ、クロジナフォップ、ノルフルラゾン、アメトリン、テルブチラジン、シマジン、プロメトリン、NOA-402989、並びに式
【化9】

の化合物を含んでなる群から選ばれるさらなる除草剤の少なくとも1種とを含有することを特徴とする組成物。

【公開番号】特開2009−1578(P2009−1578A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−171350(P2008−171350)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【分割の表示】特願平10−512239の分割
【原出願日】平成9年9月3日(1997.9.3)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】