説明

電力供給システム

【課題】一般商用電源からの電力の供給電力量が一定のデマンド値を越えないように、補充する電力供給手段からの発電電力量の供給を制御し、一般商用電源からの電力の消費電力量を削減し、一般商用電源からのデマンド値を一定以下に抑える。
【解決手段】一般商用電源手段と、太陽光や風力などの自然エネルギによる自家発電手段と、前記自然エネルギ発電装置による電力量が低下時にその低下を補充する自家発電手段あるいは、自由調達商用電源手段と、補充電力量を算出する手段および出力制御する手段を備えた電力供給システムにおいて、一般商用電源からの供給電力の契約デマンド値を上げないように、出力制御手段により、自家発電手段の発電電力量を制御し、一般商用電源から供給される電力量を削減しつつ、一般商用電源のデマンド値をある目標値内に抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然エネルギにより発電された電力の出力低下時に、その変動を補充する電力を備えることにより一定出力を確保し、一般電気事業者商用交流電源(以下「一般商用電源」と記載する)から供給される電力を一定の枠内に抑える電力供給システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自然エネルギによる発電の場合、自然エネルギ発電装置から得られた電力は、そのまま通常の電力会社からの一般商用電源と合わせて利用され、自然エネルギ発電装置の出力変動は、合わせて利用される電力会社からの一般商用電源の消費電力量の増減によって、電力利用者に安定電力が供給される。
【0003】
一般商用電源の利用に対し支払う電気料金は、使用した電力量に応じて支払う電気料金と、最大需用電力(以下、使用電力のピーク値をデマンド値と言い、電力需用家が電力会社とそのピーク値を契約にて設定した値を契約デマンド値と言う)によて決まる基本料金との合計となる。
【0004】
自然エネルギ発電装置を設置した場合、発電した分を一般商用電源から購入せずにすむため電気料金の削減効果を得られるのは勿論のこと、できれば、デマンド値も自然エネルギ導入に応じて小さくなり、契約デマンド値を下げることができれば、基本料金の削減効果も得られることとなる。
【0005】
そのためには、自然エネルギによる発電量を安定化さる必要があるが、自然エネルギによる発電装置の出力を安定化する手段として蓄電設備を備えた設備の場合では、従来、自然エネルギの発電電力を、一旦、蓄電池などの二次電池設備に充電し、その二次電池から出力を取り出すことにより、自然エネルギの短時間の出力変動を吸収して、発電出力を安定化させ、通常の電力会社からの一般商用電源の電力と合わせて利用する方法が採られている。
【0006】
ただし、蓄電池の蓄電容量には、限界があり、主に数分程度までの短時間の出力変動を安定化するに留まっていると想定される。しかし、本発明では、蓄電池を用いるのでは無く、自家発電手段、または、自由調達電気事業者商用交流電源(以下「自由調達商用電源」と記載する)等を用いることにより、蓄電池設備の容量制限に限定されることなく、自然エネルギによる発電の出力低下時でも安定的に、且つ、一般商用電源の契約デマンド値を上げることなく電力供給を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−218654号
【特許文献2】特開2009−284586号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
蓄電設備などを併設しない自然エネルギ発電装置による発電と、一般商用電源とを合わせての利用による電力使用の場合、自然エネルギ発電装置による発電の出力変動に左右されて一般商用電源からの電力供給量が変動する。もし、自然エネルギの発電装置による発電が一時的に停止すれば、その時間帯は全電力を一般商用電源からの供給となってしまい、自然エネルギ発電設備導入による契約デマンド値を下げる効果を得ることができず、基本料金を下げる効果は得られないことになる。
【0009】
自然エネルギの発電装置による発電規模が大きくなればなるほど、その出力変動の大きさに左右されて一般商用電源からの供給量の変動も大きくなり、自然エネルギの発電装置による出力が低下した場合は、結局、一般商用電源から全電力量の供給を受けなければならなくなり、この結果契約デマンド値が上がり、一般商用電源の契約基本料金を下げる効果を得ることができない。また、同時に、電力会社にとっては、自然エネルギ発電装置による出力変動によって、一般商用電源の供給量が変動し、安定的に一般商用電源を稼動させたい一般商用電源の電力供給側に対して、不安定要素を与えてしまう。
【0010】
一般に、企業などの大口の一般商用電源の契約は、契約デマンド値方式が採用されており、毎30分間の平均使用電力の最大値がその月間の最大必要電力と見なされ、その月と過去11ヶ月の最大需用電力により、契約基本電力金額が決定される仕組みとなっている。
【0011】
これは、自然エネルギ発電装置による電力供給方式を導入しても、もし、ある30分間に、風力の場合であれば無風に近い状態で、また、太陽光発電の場合は曇天などで、自然エネルギによる発電装置による出力がほとんど得られない場合、契約している一般商用電源からの供給電力にて、必要なほぼ全電力量をまかなうこととなり、その一時的な30分間のデマンド値が大きくなってしまうことにより、結果として、契約デマンド値が上がり、自然エネルギーにより発電した分を一般商用電源から購入する電力量を削減することによる従量分の電気代は削減できるものの、契約デマンド値によって金額がきまる電気基本料金を下げる効果を十分には得られないことになる。
【0012】
また、自然エネルギによる発電装置で安定的に発電させるため、自然エネルギの発電装置に蓄電装置を併設する場合もあるが、その蓄電装置により自然エネルギ発電出力が最小になっても、連続して少なくとも2時間程度以上の長時間の電力供給能力が必要であり、蓄電装置が大規模なものになり、蓄電装置の設備投資が大となり、設置者が大きな設備投資負担を強いられることとなる。(例えば、特許文献1、2参照)
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願発明では、第1の発明は、第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
該供給電力量を検出する第1の電力量検出手段と
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2自家発電手段と、
前記第2の電力量が低下時にその低下を補充する第3の電力を供給する第3の自家発電手段と、
前記第1の電力量検出手段の情報から、第3の自家発電手段において発電すべき補充電力量を算出する手段および出力制御する手段を備えた電力供給システムにおいて、
前記第1の電力量検出手段により、一般商用電源手段から供給される電力量を監視し、一般商用電源からの供給電力の契約デマンド値を上げないように、前記出力制御手段により、前記第3の自家発電手段の発電電力量を制御し、第2の自家発電手段の発電電力によって一般商用電源から供給される電力量を削減しつつ、且つ、一般商用電源のデマンド値をある目標値内に抑えることである。
【0014】
第2の発明は、前記第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
前記第1の電力の供給電力量を検出する第1の供給電力量検出手段と、
前記第1の供給電力量検出手段の出力を得て、前記第1の電力から供給される電力量を監視する積算電力検出手段と、
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2の自家発電手段と、
前記第1の電力から供給される電力の契約デマンド値を上げないために必要な電力を補充するための、前記第1の電力とは異なる商用電力を供給する自由調達商用電源手段と、
前記第1の電力からの電力と、自由調達商用電源手段からの電力の両方からの電力、またはいずれか片方の電力を電気機器に供給する電力量調整手段とを備えた電力供給システムにおいて、
前記積算電力検出手段により、第1の電力の供給電力量が契約デマンド値を上げることが予測される場合には、電力調整手段により、第1の電力と、第2の自家発電手段および自由調達商用電源手段からの電力供給の配分を変えることである。
【0015】
第3の発明は、前記第1の電力の一般商用電源手段と前記第3の電力の自由調達商用電源手段からの電力が同一の電力線にて供給されており、前記電力量調整手段は無く、このかわりに、買電メータ切替手段が存在し、前記供給電力量検出手段が同一電力線に複数存在する電力システム構成とし、該電力検出手段毎に契約する電力供給先が異なるシステムとなる。この電力システムにおいて第1の電力量と第3の電力量を個別に計測され、第1の電力の電力量を監視し、第1の電力の供給電力のデマンド値が上がることが予測される場合には、第1の電力検出手段における検出を停止し、第2の電力のみにて供給される全電力計測し、第1の電力のデマンド値を契約値以下に抑えつつ、前記第2の自家発電手段から供給される電力と合成し、電気機器に必要電力を供給することである。
【0016】
第4の発明は、前記第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2の自家発電手段と、
前記第1の電力から供給される電力の契約デマンド値を上げないために必要な電力を補充する、第3の電力を供給する第3の自家用発電手段または自由調達商用電源手段と、
電気機器を複数の群に分けた個々の電気機器群ごとの消費電力量検出手段と、
前記個々の電気機器群毎の電力消費量の変動によって、電力供給手段を切り替える電力算出切替手段を備えた電力供給システムにおいて、
前記第1の電力から供給される電気機器群のみの消費電力量を合計し、該消費電力量が契約のデマンド値を上げることが予測される場合、前記電力算出切替手段を用いて第1の電力からの供給電力を、前記第2の電力および/または第3の電力からの電力供給手段に切り替えることである。
【0017】
また、第5の発明は、前記第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
前記第1の電力の供給電力量を検出する第1の供給電力量検出手段と
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2自家発電手段と、
該発電電力量を検出する第2の発電電力量検出手段と
前記第1の電力から供給される電力の契約デマンド値を上げないために必要な電力を補充する、第3の電力を供給する第3の自家用発電手段または自由調達商用電源手段と、
第3の自家用発電手段からの発電量を検出する第3の発電電力量検出手段と、
電器機器を複数の群に分けた個々の電気機器群ごとの消費電力量検出手段と、
前記個々の電気機器群毎の電力消費量を電力供給先別に区分して合計し、かつ、電力供給先を切り替える電力算出切替手段と、前記第3の自家用発電手段の発電出力を制御する手段とを備えた電力供給システムにおいて、
前記電力算出切替装置にて、第1の電力から供給される電気機器群の消費電力量のみを合計し、該消費電力量の合計が契約デマンド値を上げると見込まれる場合、個々の電気機器群毎に備えられた電気スイッチにより、前記第1の電力の供給電力量を、第2の電力と、第3の自家用発電設備、または、第2の電力と自由調達商用電源手段に切り替えることにより、第1の電力の消費電力量を契約デマンド値内に抑えることである。
【0018】
ここで第6の発明は、前記電力算出切替装置にて、前記第2の電力と前記第3の電力から供給される電気機器群の消費電力のみを合計し、該合計値から前記第2の自然エネルギからの発電電力量を差引くことにより、前記第3の電力から補充すべき電力量を算出し、発電電力制御手段により、第3自家発電設備を制御して、前記算出した発電電力量を発電させ、第2および第3の電力側に接続された全電気機器群に対し、電力を供給することである。
【0019】
さらに第7の発明は、前記電力算出切替手段が、個々の電気機器群の消費電力量の小さい群から、または、大きい群から切替えることにより、第1の電力からの供給電力量が、契約デマンド値を上げない様に制御することである。
【0020】
さらに第8の発明は、複数からなる前記電気機器群のいずれかに異常が発生したり、点検の場合に、前記第1の電力、かつ、前記第2、かつ、第3の電力の供給電力を、切替スイッチを用いて同時に遮断することができる一括遮断手段を備えたことである。
【発明の効果】
【0021】
自然エネルギ発電装置と蓄電設備を併用して保有し、電力需用量のデマンド値を下げて一般商用電源供給者と契約を図ろうとする電力需用者が居ても、その契約については、自然エネルギ発電出力が最小の場合も想定して契約する必要があり、残念ながら、結果として、ほぼ全需用電力量の契約デマンド値を確保しておく必要がある。
【0022】
本発明では、自然エネルギの発電の出力低下分に対し、ディーゼル発電などの自家発電設備、または、一般商用電源とは異なる自由調達商用電源からの電力補充する仕組みを構成して、一般商用電源と合わせた電力を供給することにより、蓄電設備を導入するよりも少ない設備投資にて、一般商用電源からの購入電力料金の削減と、一般商用電源の契約デマンド値を下げて基本料金の削減の両方の効果を得ることができ、電気料金を安く抑えることができる。
【0023】
これは、電力受容者側にとって電気料金を安く抑える効果のみならず、一般商用電源を供給する電力会社側にとっても、需用のピークを安定的に下げることにより、電力需用の平準化が図られ、電力設備を効率的に配備できる効果も得られる。
【0024】
また、電気機器を群に分け、それに対する電力の供給先の接続を切り替える回路構成とした場合には、契約デマンド値を下げるのみならず、さらなる効果として、もし一部の電気機器にトラブルが発生し、電気の供給を遮断する必要が生じた場合でも、一つのスイッチで、両方の電力供給ラインを遮断することができ、他の電気機器群は運転を継続した状態を確保できる、安全面を向上した電源システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】自然エネルギ発電の低下を補充するための自家用発電設備を保有した形態を示す図。
【図2】自然エネルギ発電の低下を補充するための自由調達商用電源を利用した形態を示す図。
【図3】自然エネルギ発電が一時的に低下した場合の他の補充電源を使用した場合の電力関係図。
【図4】一般商用電源と自家用発電設備のバックアップを持つ自然エネルギ発電とを電気機器群の回路切り替えと組み合わせた電力システム構成を示す図。
【図5】一般商用電源と自由調達商用電源のバックアップを持つ自然エネルギ発電とを電気機器群の回路切り替えと組み合わせた電力システム構成を示す図。
【図6】自然エネルギ発電の低下を補充するための自由調達商用電源を利用した形態の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下この発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0027】
図1に示すように、商用交流電源1および電力会社管轄の買電メータ11および自所有の電力メータ8に交流電源ライン10を介して、電力消費する電気機器9が接続され稼動される。
【0028】
電力を送る補助電源として第2の自家発電手段30および第3の自家発電手段40が、自所有電力メータ8と電気機器9との間を交流電源ライン10にて接続され、一般商用電源1の消費量を削減すべく配置されている。
【0029】
第3の電力を供給するディーゼルエンジン等と想定される自家用発電装置3は、第2の電力である自然エネルギを用いた自然エネルギ発電装置2の補助電源であり、多くは直流電源であるので、第3DC/ACインバーター6を介して交流電源ライン10に接続されている。上記自家用発電装置3が交流電源であるならば、当然第3DC/ACインバーター6は不要となり、電圧調整のための装置に置き換えられる。
【0030】
また、第2の電力である自然エネルギ発電装置2においても直流電源であれば、第2の電力のDC/ACインバーター5を介して、交流電源ライン10に接続される。自然エネルギ発電装置2においても交流電源であれば、第2の電力用DC/ACインバーター5は、不要となり、電圧調整のための装置に置き換えられる。
【0031】
ここで、前記3点の交流電源の利用方法としては、一般商用電源手段101の第1の電力のデマンド値を安定的にある目標値に抑えるため、自所用電力メータ8により第1の電力からの電力供給量を監視し、自所有電力メータ8が目標とする契約デマンド値を上げないために必要な補充電力量を、補充電力量算出装置および自家発電出力制御装置4により算出し、自家用発電装置3を制御して必要な補充電力量を発電し交流電源ライン10を通じて供給する。
【0032】
デマンド値を安定的にある目標値に抑えるために、前記第3の電力から電力を補充する方法としては、例1として、前記自所有メータ8の監視値をリアルタイムで監視し、契約デマンド値を越えた分について、自家用発電装置3を運転し電力を補充する方法がある。例2として、前記自所有メータ8の監視値の時間積算を行い、その数値から30分間の平均デマンド値の予測を行い、平均デマンド値が契約デマンド値を越えると予測される場合、一般商用電源101からの電源供給を遮断し、自家用発電装置3で電力供給しデマンド値を契約デマンド値内に抑える方法がある。
【0033】
デマンド値の予測の方法としては、毎30分の内、例えば1分毎に電力量を把握し実績の積算を取り、これに加え、最終の1分間の電力値にて残りの時間分を推定し、合計30分のデマンド値を推定する方法や、実績の時間の内、最大値、あるいは、平均値などにて残りの時間の電力値を推定する方法がある。さらに、1分毎の電力量の実績値を一次式や多項式で近似を行い、この近似を逐次繰り返すことにより、30分間のデマンド値を推定する方法などもある。
【0034】
デマンド値を抑えるある目標値の一つとしては、予想される電気機器の最大需用電力量から、自然エネルギ発電装置がフル稼働した場合の電力量を引いた値が、目標値の一つとして考えられる。
【0035】
風力や太陽光などによる自然エネルギ発電による第2の自家用発電手段30は、自然現象から電力を得ており、第2の自家用発電手段30から得られる出力は変動しがちである。図3のグラフを用いて説明する。例えば、図3の13時と14時部分の自然エネルギ発電電力量の落ち込みに示す様に、第2の自家用発電手段30の自然エネルギを用いた発電の出力が最大の時に比べ出力低下すると、低下分を補充する第3の電源が無いとすると、全需用電力を確保するため、一般商用電源手段101から供給される電力が増加し全需用電力を確保することとなる。
【0036】
しかし、一般商用電源手段101から供給される電力が増大し、契約デマンド値を上げることが予測される場合は、発生デマンド値を契約デマンド値内に抑えることが必要となり、第3の電力で補充する必要が生じる。その為、本願発明では、前記のとおり、第3の自家発電手段40として、ディーゼルエンジンなどからなる第3の電力として自家用発電装置3を準備し、図3の13時と14時部分の補充電力量部分に示す様に電力を補充し、契約デマンド値内に抑える構成としている。
【0037】
図3のグラフに示すように、消費電力量が大きくなる時間帯(概ね一日の内10時から16時)において、自然エネルギ発電装置2からの発電出力が低下した場合、余分に第1の電力の一般商用電源手段101からの供給電力量を購入することになり、この場合においても、契約デマンド値を上げることを回避するように当該実施例1の対策を取る。
【実施例2】
【0038】
次に、実施例2について、図2を用いて説明する。概要は、ほぼ図1と同じ構成であるが、この場合は、図1に示す第3の自家発電手段40に替えて、第3の電力として自由調達商用電源50等の供給先と契約し電力供給を受ける。自由調達電源手段60は電力量調整手段52を介して交流電力ライン10と接続されており、通常は、自由調達電源手段60は電力量調整手段52にて電気機器9への電力供給は遮断されており、第1の電力である一般商用電源1と自然エネルギ発電装置2の合成された電力が電気機器9に供給される。
【0039】
図1に示す実施例1の記載で、図3のグラフを用いて説明したとおり、自然エネルギ発電装置2による第2の自家用発電手段30による電力出力が曇天や無風のために低下した場合、結果として、第1の電力である一般商用電源手段101から供給される電力量が多くなるが、該電力量の契約デマンド値をある目標値に抑えるようにするには、その他の電力で補充する必要が生じる。そこで、その他の電力として、第3の電力である、自由調達商用電源手段60を用いて契約デマンド値を上げない様、電力を補充する構成としている。
【0040】
一般商用電源手段101から供給される電力のデマンド値をある目標値に抑えるために、その他の電力で補充する方法としては、例1として、前記自所有メータ8の監視値をリアルタイムで監視し、契約デマンド値を常に越えない様に、電力調整手段52により、一般商用電源手段101と自由調達商用電源手段60の電力を合成する比率を変える方法がある。例2として、前記自所有メータ8の監視値の時間積算を行い、その数値から30分間の平均デマンド値の予測を行い、平均デマンド値が契約デマンド値を越えると予測される場合、一般商用電源101からの電源供給を遮断し、自由調達商用電源手段60にて電力供給しデマンド値を契約デマンド値に抑える方法がある。
【0041】
図2では、第1の電力である一般商用電源手段101からの電力を買電メータ11および自所所有の電力メータ8を介して交流電源ライン10を通じて供給し、また、第3の電力である自由調達商用電源50からの電力を自由調達商用電源用買電メータ51を介して第2の交流ライン110を通して供給し、電力量調整手段52にて両電力を合成し、または、どちらか一方からの電力を供給し、さらにこれに第2の自家発電手段30の電力を合成して、電気機器9に供給する構成となっている。
【0042】
通常電力量調整手段52は一般商用電源手段101からの電力供給のみに設定されており、この場合電力供給は何等施策を取らない場合、一般商用電源手段101からの電力と、第2の自家発電手段30からの電力とが合成されて、交流電源ライン10を通じて電力機器9に送られ、一般商用電源手段101からの供給電力量は一般商用電源1の供給メーカ側が管理する買電メータ11で検出される。
【0043】
実施例2では、第2の電力である自然エネルギー発電手段30からの供給電力は、交流電源ライン10に接続され、一般商用電源手段101から供給される電力と合成されて、電気機器9に供給される。ここで、一般商用電源手段101から供給される電力の契約デマンド値を上げない様に管理するため、前記自所所有の電力メータ8を設け、毎30分間の電気の使用量の平均使用電力を積算電力検出手段41を用いて常時計測し、第2の自家発電手段30からの電力供給が低下したときなどにおいて、該計測される一般商用電源手段からの供給電力が契約デマンド値を上げると予測される場合は、電力量調整手段52を用いて第1の電力である一般商用電源手段101からの供給を停止し、使用する電力を第3の電力である自由調達商用電源手段60に切り替える。
【0044】
次に一般商用電源1と自由調達電源50からの電力が同一の電力線からなる交流電流ライン10にて電力供給される場合を実施例2の変形例として、説明する。この場合は図2においての電力を供給する交流電源ライン10と第2交流電源ライン110とが、図6に示すように同一線となり、電力量調整手段52のかわりに、買電メータの切替スイッチ151が存在する電力供給システムとなる。この場合交流電源ライン10は1本となり、この交流電源ライン10の延長となる一般電力網上に一般商用電源1と自由調達商用電源50が存在し、さらにこの電源ライン上に買電メータ11,自由調達電源用買電メータ51が設置されている。
【0045】
買電メータ11、自由調達電源用買電メータ51の動作としては、一般商用電源1からの電力供給を受ける場合は、買電メータ11にて電力を検出し、自由調達電源50からの電力供給を受ける場合は、自由調達電源用買電メータ51にて電力を検出する動作となる。また、両方から同時に電力供給を受ける場合は、これら2つの買電メータの検出値割合が2つの電力が供給される割合とする。
【0046】
これら2つの買電メータは、該2つの電力の合計値が供給される電力量を正しく計測できる状態になっていれば良く、例として1本の交流電源ライン10の電力を検出するに、必ずどちらかのメータにて検出される検出回路構成になっている2つの電力メータとなる。また、これら2つのメータ自身は機器として独立していても、一体型であっても構わない。
【0047】
これら2つの買電メータを用いて、一般商用電源1から供給される電力の契約デマンド値を上げない様に管理するため、買電メータ11の検出値にて、毎30分間の電気の使用量の平均使用電力を積算電力検出手段41を用いて常時計測し、第2の自家発電手段30からの電力供給が低下したときなどにおいて、該計測される一般商用電源1からの供給電力が増加し契約デマンド値を上げると予測される場合は、図2に示す買電メータの切替スイッチ151を用いて、一般商用電源1からの供給を検出する買電メータ11での電力検出を停止し、その代替として、自由調達商用電源50からの電力供給検出に切り替えため、買電メータ51の検出を開始する。
【実施例3】
【0048】
次に、図4に示すように一般商用電源手段101と、自然エネルギ発電装置2からなる第2の自家用発電手段30と、ディーゼルエンジン等と想定される自家用発電装置3からなる第3の自家発電手段40とを、回路切替スイッチ151,152,153,154を介して、電気機器群91,92,93,94に電力を供給するシステムについて説明する。尚、図1および図2で用いた符号と同じ機能の手段や装置に関するものは、同じ符号を用いて説明する。
【0049】
図4においては、図1と同様、3種の電力供給手段から電力の供給を受けている。一つは、第1の電力として一般商用電源手段101であり、当該供給電力手段の入手に関しては、契約デマンド値によって、契約基本料金が大きく変動する。本願発明の目的としては、電気機器群91,92,93,94に電力供給するにあたり、回路切替スイッチ151,152,153,154を適切に制御し、一般商用電源手段101からの供給する電力の契約デマンド値を上げない手段を講じることにある。
【0050】
次に、上記の第1の電力である一般商用電源手段101の契約デマンド値を上げない様に、さらには、契約デマンド値を低く設定した契約するために、自然エネルギを用いた発電からなる第2自家用発電手段30と、該第2の自家発電手段30の出力低下時に、回路切替スイッチ(1)〜(4)151,152,153,154にて接続されている電気機器群の必要電力に対する不足電力を補充するためのバックアップとしてのディーゼルエンジン発電機などからなる第3の自家発電手段40を用いる。
【0051】
上記3種の供給電力は、交流電源ライン10および第2交流電源ライン110を通じて供給される。まず、第1の供給電力の一般商用電源手段101は、一般商用電源1から電力メータ11を介して交流電源ライン10を通じて電力を供給する。自然エネルギ発電からなる第2の自家発電手段30は、図1と同様、自然エネルギ発電装置2から第1DC/ACインバーター5および発電電力検出装置7を介して第2交流電源ライン110を通じて電力を供給する。第3の自家発電手段40は、自家用発電設備3から発電電力検出装置77を介して第2交流電源ライン110を通じて電力を供給する。
【0052】
これらの電源の電力の供給については、詳細は後述するが、図4の場合、事例として4種類の電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94の装置を稼動する場合を想定し、個々に設けられた消費電力量検出装置(1)〜(4)81、82、83、84を介して電力が供給される構造となっている。
【0053】
電力を供給するにあたり、電力量供給側と電気機器群との間には、個々に切替スイッチ(1)〜(4)、151、152、153、154が配置され、電力算出切替装置120によって、個々に最適な電力の供給先と接続され、電力を配分される構成となっている。これらの切替スイッチの動作については、[実施例4]として図5を用いた構成の説明の後、合わせて説明する。
【実施例4】
【0054】
次に、図5に示すように第1の電力である一般商用電源手段101と、自然エネルギ発電装置3を含む第2の自家用発電手段30と、自由調達商用電源50を含む第3の電源となる自由調達商用電源手段60とを、回路切替スイッチ(1)〜(4)151,152,153,154を通じて、電気機器群(1)〜(4)91,92,93,94へ電力供給する機構と組み合わせた電力供給システムについて説明する。尚、図5の説明についても図4の説明と同様、図1および図2で用いた符号と同じ機能の手段や装置に関するものは、同じ符号を用いて説明する。
【0055】
図5については、図4と構成は類似しており、電力を供給する電源として、第3の自家発電手段40を自由調達商用電源60に置き換え電力供給をサポートする構成であり、図4における、発電電力制御手段130と、その制御に必要な情報を検出するための発電電力検出装置7と発電電力検出装置77が不要となり、その他の機能は、図4の構成に基本的には同等である。
【0056】
さて、ここで、図4あるいは図5の個々の動作、機能について説明する。まず、電力算出切替装置120は、電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94の内、一般商用電源手段101である一般商用電源1から電力が供給されている電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94を確認し、一般商用電源手段101から電力が供給されている電気機器群のみの電力消費量を合計しデマンド監視をおこない、当該消費電力量が契約デマンド値を上げる見込みとなれば、図4あるいは、図5に記載の切替スイッチ(1)〜(4)151、152、153、154にて一般商用電源手段101より電力が供給されている電気機器群への電力供給を、電力算出切替装置120を用いて、図4の場合は、第2の自家発電手段30及び第3の自家発電手段40に切替え、図5の場合は、第2の自家発電手段30及び自由調達商用電源手段60に切替える。
【0057】
これにより、第1の電力の一般商用電源手段101から供給される電力量を契約デマンド値内に収まるように制御し、一般商用電源から供給される電力を契約デマンド値内に抑えることを可能にする。
【0058】
また、図4あるいは、図5の電力システムの電源は、第1の電力である一般商用電源手段101と自然エネルギ発電である第2の自家発電手段30と、前記自然エネルギ発電の出力低下時にその低下を補充することを目的としたディーゼルエンジンなどからなる第3の自家発電手段40、あるいは、自由調達商用電源50からなる自由調達商用電源手段60とから電力を適宜配電する構成であり、さらに、それぞれの電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94へ前記供給される電力を利用するまたは遮断することを個々に設定するために前記電気機器群に各供給電力を切り替える切替スイッチ(1)〜(4)151、152、153、154が設けられている。
【0059】
さらに、個々に電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94の消費電力検出装置(1)〜(4)81、82、83、84により、個々電気機器群の消費電力を検出できるように構成し、第1の電力の一般商用電源手段101から電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94へ内該電力が供給されている電気機器群のみを合計し、前記合計値が契約デマンド値を上げる見込みとなる場合、切替スイッチ(1)〜(4)151、152、153、154を用いて、第1の電力である一般商用電源手段101からの電力供給を、自然エネルギ発電である第2の自家発電手段30と、前記自然エネルギ発電の出力低下時にその低下を補充することを目的としたディーゼルエンジンなどからなる第3の自家発電手段40あるいは、前記自然エネルギ発電の出力低下時にその低下を補充することを目的とした自由調達商用電源50からなる自由調達商用電源手段60に切り替える。
【0060】
これら切り替えられた電気機器群への電力供給としては、図4記載の電力供給システムにおいては、自然エネルギ発電である第2の自家発電手段30からの電力の供給を優先するため、切り替えられた電気機器群のみの消費電力を電力算出切替装置120にて、消費電力検出装置(1)〜(4)81,82,83,84の検出値を合計し、該合計から第2の自家発電手段30からの供給電力を発電電力検出手段7にて検出された電力を差し引き、該電力が不足した場合には、該不足分を発電電力制御手段130により自家用発電装置3の運転を制御し、第3の自家発電手段40から電力を供給する。
【0061】
上記、電力供給元の切り替え手順としては、前記電力算出装置120にて、電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94の内、一般商用電源101から電力供給されている電気機器群の消費電力のみを合計し、例1としては、一般商用電源101から電力供給されている電気機器群の消費電力をリアルタイムで監視し、契約デマンド値が越えた時点において、切替スイッチ151、152、153、154にて、消費電力検出装置(1)〜(4)81、82、83、84から得られる個々の消費電力の小さい電気機器群から、あるいは、大きい電気機器群から、一般商用電源手段101の電力供給から、第2の自家発電手段30と第3の自家発電手段40の電源供給に切り替える。
【0062】
例2としては、一般商用電源101から電力供給されている電気機器群の消費電力をリアルタイムで監視し、一般商用電源の30分間のデマンド値を予測し、その値が契約デマンド値を上げることが予測された場合に、前記例1と同様の切替と手段と順序にて電力供給を、一般商用電源手段101の電力供給から、第2の自家発電手段30と第3の自家発電手段40の電源供給に切り替えることもできる。
【0063】
また、図4あるいは図5に記載の電力供給システムにおいては、一般商用電源手段101からの契約デマンド値内に抑える効果に加え、さらなる効果として、異常発生の場合の緊急指令として、第1の電力である一般商用電源手段101、第2の自家用発電手段30および第3の自家発電手段40、あるいは、第2の自家用発電手段30および自由調達商用電源手段60から、切替スイッチ151、152、153、154,の各々一つのスイッチにて、全電源手段から、電気機器群(1)〜(4)91、92、93、94への電力供給を遮断できる図示していない操作遮断手段により一斉に電力供給を遮断できる機能を備える。
【0064】
また、前記切替スイッチと前記電気機器群は1対1で対応しており、異常発生の電気機器群のみを電源供給遮断し、その他の電気機器群は電気供給を維持することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
一般商用電源手段である一般商用電源からの受電時、電力会社が30分最大需用電力計(いわゆるデマンド計)の組み込まれた電子式電力量計を取り付けて電気の使用量が計測される。その電力供給の契約時、基本料金を低額にするには契約デマンド値を低くし、その契約デマンド値を越えない様に平準化した様に受電する必要がある。
【0066】
自然エネルギー発電装置を設置した場合において、一般商用電源からの電力供給の該契約デマンド値を消費電力のピーク時間(多くは図3に示される様に一日の内、10時から16時)に押し上げない様に、自家発電手段あるいは他の自由調達商用電源を活用して、一般商用電源からの電力供給に関して、自然エネルギー発電分の買電量の削減による買電金額の削減のみならず、安定的に契約デマンド値内に抑える電力使用を行い、一般商用電源の契約基本金額を低く契約する様に努力する。その時の手段として、本発明の電力供給システムは活用できる。
【符号の説明】
【0067】
1 一般電気事業者商用交流電源(一般商用電源)
101 一般電気事業者商用交流電源手段(一般商用電源手段)
2 自然エネルギ発電装置
3 自家用発電装置
4 補充電力量算出装置および自家発電出力制御装置
41 積算電力検出手段
5 第2DC/ACインバーター
6 第3DC/ACインバーター
7 発電電力検出装置
77 発電電力検出装置
8 電力メータ
81、82、83、84 消費電力検出装置(1)〜(4)
9 電気機器
91、92、93、94 電気機器群(1)〜(4)
10 交流電源ライン
110 第2交流電源ライン
11、22 買電メータ
30 第2の自家発電手段
40 第3の自家発電手段
50 自由調達商用電源
51 自由調達商用電源用買電メータ
52 電力量調整手段
60 自由調達商用電源手段
120 電力算出切替装置
130 発電電力制御手段
151、152、153、154 切替スイッチ(1)〜(4)
160 スイッチ切替ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
該供給電力量を算出する第1の電力量検出手段と
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2自家発電手段と、
前記第2の電力量が低下時にその低下を補充する第3の電力を供給する第3の自家発電手段と、
前記第1の電力量検出手段の情報から、第3の自家発電手段において発電すべき補充電力量を算出および出力制御する手段を備えた電力供給システムにおいて、
前記第1の電力量検出手段により、一般商用電源から供給される電力量を監視し、一般商用電源から供給電力の契約デマンド値を上げないないように、前記出力制御手段により、前記第3の自家発電手段の発電電力量を制御し、前記第2の自家発電手段の発電電力によって、一般商用電源から供給される電力量を削減し、なお且つ、一般商用電源の契約デマンド値をある目標値内に抑えることを特徴とする電力供給システム。
【請求項2】
前記第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
前記第1の電力の供給電力量を検出する第1の供給電力量検出手段と、
前記第1の供給電力量検出手段の出力を得て、前記第1の電力から供給される電力量を監視する積算電力検出手段と、
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2の自家発電手段と、
前記第1の電力から供給される電力の契約デマンド値を上げないために必要な電力を補充するための、前記第1の電力とは異なる商用電力を供給する自由調達商用電源手段と、
前記第1の電力からの電力と、自由調達商用電源手段からの電力の両方からの電力、またはいずれか片方の電力を電気機器に供給する電力量調整手段とを備えた電力供給システムにおいて、
前記積算電力検出手段により、第1の電力の供給電力量が契約デマンド値を上げることが予測される場合には、電力調整手段により、第1の電力と、第2の自家発電手段および自由調達商用電源手段からの電力供給の配分を変えるとを特徴とする電力供給システム。
【請求項3】
前記第1の電力の一般商用電源手段と前記第3の電力の自由調達商用電源手段からの電力が同一の電力線にて供給されており、前記電力量検出手段が同一電力線上に独立して存在する電力システムの構成において、第1の電力量と第3の電力量が個別に計測され、第1の電力の電力量を監視し、第1の電力から供給される電力量が、契約デマンド値を上げることが予測される場合には、第1の電力検出手段における検出を停止し、第2の電力検出手段のみにて検出を行うことを特徴とする請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2の自家発電手段と、
前記第1の電力から供給される電力の契約デマンド値を上げないために必要な電力を補充する、第3の電力を供給する第3の自家用発電手段または自由調達商用電源手段と、
電気機器を複数の群に分けた個々の電気機器群ごとの消費電力量検出手段と、
前記個々の電気機器群毎の電力消費量の変動によって、電力供給手段を切り替える電力算出切替手段を備えた電力供給システムにおいて、
前記第1の電力から供給される電気機器群のみの消費電力量を合計し、該消費電力量が契約のデマンド値を上げることが予測される場合、前記電力算出切替手段を用いて第1の電力からの供給電力を、前記第2の電力および/または第3の電力からの電力供給手段に切り替えることを特徴とする電力供給システム。
【請求項5】
前記第1の電力を供給する一般商用電源手段と、
前記第1の電力の供給電力量を検出する第1の供給電力量検出手段と
太陽光や風力などの自然エネルギによる第2の電力を供給する第2自家発電手段と、
該発電電力量を検出する第2の発電電力量検出手段と
前記第1の電力から供給される電力の契約デマンド値を上げないために必要な電力を補充する、第3の電力を供給する第3の自家用発電手段または自由調達商用電源手段と、
第3の自家用発電手段からの発電量を検出する第3の発電電力量検出手段と、
電器機器を複数の群に分けた個々の電気機器群ごとの消費電力量検出手段と、
前記個々の電気機器群毎の電力消費量を電力供給先別に区分して合計し、かつ、電力供給先を切り替える電力算出切替手段と、前記第3の自家用発電手段の発電出力を制御する手段とを備えた電力供給システムにおいて、
前記電力算出切替装置にて、第1の電力から供給される電気機器群の消費電力量のみを合計し、該消費電力量の合計が契約デマンド値を上げると見込まれる場合、個々の電気機器群毎に備えられた電気スイッチにより、前記第1の電力の供給電力量を、第2の電力と、第3の自家用発電設備、または、第2の電力と自由調達商用電源手段に切り替えることにより、第1の電力の消費電力量を契約デマンド値内に抑えることを特徴とする電力供給システム。
【請求項6】
前記電力算出切替装置にて、前記第2の電力と前記第3の電力から供給される電気機器群の消費電力のみを合計し、該合計値から前記第2の自然エネルギからの発電電力量を差引くことにより、前記第3の電力から補充すべき電力量を算出し、発電電力制御手段により、第3自家発電設備を制御して、前記算出した発電電力量を発電させ、第2および第3の電力側に接続された全電気機器群に対し、電力を供給することを特徴とする請求項5に記載の電力供給システム。
【請求項7】
前記電力算出切替手段が、個々の電気機器群の消費電力量の小さい群から、または、大きい群から切替えることにより、第1の電力からの供給電力量が、契約デマンド値を上げない様に制御することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一つの請求項に記載の電力供給システム。
【請求項8】
複数からなる前記電気機器群のいずれかに異常が発生したり、点検の場合に、前記第1の電力、かつ、前記第2、かつ、第3の電力の供給電力を、切替スイッチを用いて同時に遮断することができる一括遮断手段を備えたことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一つの請求項に記載の電力供給システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate