説明

電力調整装置

【課題】電圧ドロップが発生しても、不要な零クロス信号の出力を防止する。
【解決手段】交流電源電圧の零クロス信号を出力する零クロス信号出力回路16と、零クロス信号に基づき生成した三角波信号及び温度調整信号に基づき位相制御信号を出力する位相制御回路17と、位相制御信号のトリガ信号に対応した負荷電流を出力するトライアック19とを有し、零クロス信号出力回路は、+電位から−電位への交流電源電圧がマイナス側設定電圧閾値以下になると、零クロス信号の出力を開始し、−電位から+電位への極性反転電圧がプラス側設定電圧閾値以上になると、その出力を終了すると共に、+電位から−電位への極性反転電圧がマイナス側設定電圧閾値以下になると、零クロス信号の出力を開始し、−電位から+電位への交流電源電圧がプラス側設定電圧閾値以上になると、その出力を終了する零クロス信号出力制御部31を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば交流電源電圧の位相を制御して所望の負荷電流を出力する電力調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図6は従来の電力調整装置内部の概略構成を示すブロック図である。
【0003】
図6に示す従来の電力調整装置100は、交流電源2及び負荷回路3間に配置し、入力端子101を通じて交流電源2からの交流電源電圧の位相を制御して、温度調節器4の温度調整信号に応じて、負荷回路3内部の負荷電源3A(交流電源2)の交流電源電圧分の所望の負荷電流を、出力端子102を通じて負荷回路3内部の負荷3Bに供給出力するものである(例えば特許文献1参照)。
【0004】
電力調整装置100は、入力端子101を通じて交流電源2からの交流電源電圧をトランス出力するトランス回路103と、このトランス回路103にてトランス出力したプラス/マイナスの両側出力電圧を全波整流する全波整流回路104と、この全波整流回路104にて全波整流した両側出力電圧、すなわち全波整流電圧に基づき、電力調整装置100全体に電力を供給する電源回路105と、全波整流回路104からの全波整流電圧に基づき、交流電源電圧の零位相を検出して零クロス信号を出力する零クロス信号出力回路106と、この零クロス信号出力回路106からの零クロス信号に基づき三角波信号を生成し、この三角波信号及び、温度調節器4の4mA〜20mAの温度調整信号に基づき、交流電源電圧の位相を制御する位相制御信号を出力する位相制御回路107と、この位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するトリガ回路108と、このトリガ信号に対応した交流電源電圧分の負荷電流を出力するトライアック109と、この負荷電流の過電圧を抑制し、この負荷電流を、出力端子102を通じて負荷回路3に出力するスナバ回路110と、交流電源2の電源周波数を判定する周波数判定回路111とを有している。
【0005】
図7は交流電源電圧から所望の負荷電流を生成出力するまでの電力調整装置100の処理動作を示すタイミングチャートである。
【0006】
全波整流回路104は、入力端子101を通じて交流電源2から交流電源電圧(両側出力電圧)Aを全波整流して全波整流電圧Bを生成することになる。
【0007】
零クロス信号出力回路106は、周波数判定回路111の周波数判定結果を使用し、この全波整流電圧Bの内、高電位から低電位に移行する全波整流電圧Bが零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、零クロス信号Cの出力を開始し、その全波整流電圧Bの内、低電位から高電位に移行する全波整流電圧Bがプラス側固定電圧閾値以上になると、零クロス信号Cの出力を終了することになる。
【0008】
また、位相制御回路107は、零クロス信号Cをトリガにして抵抗及びコンデンサ等で構成する充放電回路で交流電源電圧の半サイクル毎に三角波信号を生成するものであって、零クロス信号Cの出力終了タイミングに応じて三角波信号Dの生成を開始し、次の零クロス信号Cの出力開始タイミングに応じて三角波信号Dの生成を終了することで三角波信号Dを生成出力し、周波数判定回路111の周波数判定結果を使用し、この三角波信号D及び温度調節器4の温度調整信号Eの交点の時間幅に相当する位相制御信号Fを出力することになる。
【0009】
さらに、トリガ回路108は、位相制御信号Fに対応したトリガ信号Gを出力する。その結果、トライアック109は、トリガ信号Gに対応する負荷電流Hを出力することになる。尚、負荷電流Hの出力量は、温度調節器4の温度調整信号Eに応じて所望の出力量を調整するものである。
【0010】
このように従来の電力調整装置100によれば、安定した交流電源電圧Aを全波整流した全波整流電圧B及びプラス側固定電圧閾値に基づき零クロス信号Cを生成し、この零クロス信号Cに基づき三角波信号Dを生成し、この三角波信号Dを基準にして温度調節器4の温度調整信号Eに応じた位相制御信号Fを出力し、この位相制御信号Fに相当するトリガ信号Gに対応した交流電源電圧分の負荷電流Hを出力するようにしたので、安定した交流電源電圧Aから、温度調節器4の温度調整信号Eに応じた所望負荷電流Hを負荷回路3に対して供給出力することができる。
【特許文献1】特開2005−346475号公報(段落番号「0054」〜「0057」及び図18及び図19参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、このような従来の電力調整装置100においては、零クロス信号出力回路106にて、全波整流電圧Bの内、高電位から低電位に移行する全波整流電圧Bがプラス側固定電圧閾値以下になると、零クロス信号Cの出力を開始し、全波整流電圧Bの内、低電位から高電位に移行する全波整流電圧Bがプラス側固定電圧閾値以上になると、零クロス信号Cの出力を終了することで零クロス信号Cを生成し、この零クロス信号Cに基づき、位相制御の基準となる三角波信号Dを生成することになるが、例えば海外のように交流電源2の交流電源電圧が不安定な地域の場合、図8に示すように、例えば電圧歪やノイズの影響で交流電源電圧Aに大きな電圧ドロップαが発生し、この電圧ドロップαの発生で全波整流電圧Bがプラス側固定電圧閾値を下回ると、真の零クロス信号Cの出力タイミング以外のタイミングで不要な零クロス信号βを出力してしまうため、この不要な零クロス信号βの影響で交流電源電圧の半サイクル期間で複数の三角波信号が生成されてしまい、この三角波信号の乱れで正常な位相制御を行うことができず、その結果、温度調整信号Eに応じた所望負荷電流Hの出力量を得ることができなくなる。
【0012】
また、交流電源電圧の電圧ドロップαに考慮して、単にプラス側固定電圧閾値を下げることも考えられるが、このプラス側固定電圧閾値を下げ過ぎると、零クロス信号の時間幅が極端に狭くなり、次の交流電源電圧の半サイクルが全ONしてしまう転流時の誤点弧が発生する虞がある。
【0013】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、交流電源電圧の電圧歪やノイズ影響で電圧ドロップが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、不要な零クロス信号の出力を確実に防止して交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望の負荷電流量を得ることができる電力調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明の電力調整装置は、交流電源電圧の零位相を検出して零クロス信号を出力する零クロス信号出力手段と、この零クロス信号に基づき三角波信号を生成し、この三角波信号及び指令信号に基づき、前記交流電源電圧の位相を制御する位相制御信号を出力する位相制御手段と、この位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、このトリガ信号に対応した交流電源電圧分の負荷電流を出力するスイッチング制御素子とを有する電力調整装置であって、前記零クロス信号出力手段は、前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了すると共に、前記極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了する零クロス信号出力制御手段を有するようにした。
【0015】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了すると共に、前記極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了するようにしたので、前記交流電源電圧に電圧ドロップが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、不要な零クロス信号の出力を確実に防止して交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望の負荷電流量を得ることができる。
【0016】
また、本発明の電力調整装置は、前記零クロス信号出力制御手段が、前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になったか否かを判定すると共に、前記交流電源電圧の内、前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になったか否かを判定する電圧判定手段と、前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になったか否かを判定すると共に、前記極性反転電圧の内、前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になったか否かを判定する極性反転電圧判定手段と、前記電圧判定手段にて前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、第1コンパレート信号の出力を開始し、前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記第1コンパレート信号の出力を終了する第1コンパレート信号出力手段と、前記極性反転電圧判定手段にて前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、第2コンパレート信号の出力を終了し、前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記第2コンパレート信号の出力を開始する第2コンパレート信号出力手段とを有し、前記第1コンパレート信号の出力と前記第2コンパレート信号の出力とのAND条件で前記零クロス信号を出力するようにしても良い。
【0017】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記電圧判定手段にて前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、第1コンパレート信号の出力を開始し、前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記第1コンパレート信号の出力を終了すると共に、前記極性反転電圧判定手段にて前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、第2コンパレート信号の出力を終了し、前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記第2コンパレート信号の出力を開始し、前記第1コンパレート信号の出力と前記第2コンパレート信号の出力とのAND条件で前記零クロス信号を出力するようにしたので、前記交流電源電圧に電圧ドロップが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、不要な零クロス信号の出力を確実に防止して交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望の負荷電流量を得ることができる。
【0018】
また、本発明の電力調整装置は、前記零クロス信号出力手段が、前記交流電源電圧の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する前記全波整流電圧が前記零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、前記全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する前記全波整流電圧が前記プラス側固定電圧閾値以上になると、前記修正用零クロス信号の出力を終了する修正用零クロス信号出力制御手段を有し、前記位相制御手段は、前記零クロス信号出力制御手段の前記零クロス信号及び前記修正用零クロス信号出力制御手段の前記修正用零クロス信号に基づき、前記三角波信号を生成する三角波信号生成手段を有するようにしても良い。
【0019】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記交流電源電圧の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する前記全波整流電圧が前記零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、前記全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する前記全波整流電圧が前記プラス側固定電圧閾値以上になると、前記修正用零クロス信号の出力を終了し、前記零クロス信号出力制御手段の前記零クロス信号及び前記修正用零クロス信号出力制御手段の前記修正用零クロス信号に基づき、前記三角波信号を生成するようにしたので、零クロス信号が真の零クロスタイミングよりも若干遅れたタイミングで生成されたとしても、全波整流電圧に基づく従来の零クロス信号、すなわち修正用零クロス信号を使用することで転流時の誤点弧の発生を確実に防止することができる。
【0020】
また、本発明の電力調整装置は、前記三角波信号生成手段が、前記零クロス信号の出力終了タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を開始し、前記修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を終了するようにしても良い。
【0021】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記零クロス信号の出力終了タイミングに応じて前記三角波信号の生成を開始し、前記修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて前記三角波信号の生成を終了するようにしたので、同三角波信号が真の零クロスタイミングを跨ぐことがないため、転流時の誤点弧の発生を確実に防止することができる。
【0022】
また、上記目的を達成するために本発明の電力調整装置は、交流電源電圧の零位相を検出して零クロス信号を出力する零クロス信号出力手段と、この零クロス信号に基づき三角波信号を生成し、この三角波信号及び指令信号に基づき、前記交流電源電圧の位相を制御する位相制御信号を出力する位相制御手段と、この位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、このトリガ信号に対応した交流電源電圧分の負荷電流を出力するスイッチング制御素子とを有する電力調整装置であって、前記零クロス信号出力手段は、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近の第1プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号としてプラス電位側零クロス信号の出力を開始し、前記第1プラス側設定電圧閾値以上、かつ前記零位相付近の第2プラス側設定電圧閾値以上になると、前記プラス電位側零クロス信号の出力を終了すると共に、前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近の第1マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号としてマイナス電位側零クロス信号の出力を開始し、前記第1マイナス側設定電圧閾値以下、かつ前記零位相付近の第2マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記マイナス電位側零クロス信号の出力を終了する零クロス信号出力制御手段を有し、この零クロス信号出力制御手段は、前記プラス電位側零クロス信号の出力終了後、前記マイナス電位側零クロス信号の出力を終了するまで前記第1プラス側設定電圧閾値及び前記第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止し、前記マイナス電位側零クロス信号の出力終了後、前記プラス電位側零クロス信号の出力を終了するまで前記第1マイナス側設定電圧閾値及び前記第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止するようにした。
【0023】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近の第1プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号としてプラス電位側零クロス信号の出力を開始し、前記第1プラス側設定電圧閾値以上、かつ前記零位相付近の第2プラス側設定電圧閾値以上になると、前記プラス電位側零クロス信号の出力を終了すると共に、前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近の第1マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号としてマイナス電位側零クロス信号の出力を開始し、前記第1マイナス側設定電圧閾値以下、かつ前記零位相付近の第2マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記マイナス電位側零クロス信号の出力を終了し、前記プラス電位側零クロス信号の出力終了後、前記マイナス電位側零クロス信号の出力を終了するまで前記第1プラス側設定電圧閾値及び前記第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止し、前記マイナス電位側零クロス信号の出力終了後、前記プラス電位側零クロス信号の出力を終了するまで前記第1マイナス側設定電圧閾値及び前記第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止するようにしたので、前記交流電源電圧にドロップ電圧が発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、零クロス信号の出力終了後、次の零クロス信号の出力が終了するまで設定電圧閾値の極性を逆にすることで不要な零クロス信号の出力を確実に防止し、交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望負荷電流を出力することができる。
【0024】
また、本発明の電力調整装置は、前記零クロス信号出力手段が、前記交流電源電圧の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する前記全波整流電圧が前記零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、前記全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する前記全波整流電圧が前記プラス側固定電圧閾値以上になると、前記修正用零クロス信号の出力を終了する修正用零クロス信号出力制御手段を有し、前記位相制御手段は、前記零クロス信号出力制御手段の前記零クロス信号及び前記修正用零クロス信号出力制御手段の前記修正用零クロス信号に基づき、前記三角波信号を生成する三角波信号生成手段を有するようにしても良い。
【0025】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記交流電源電圧の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する前記全波整流電圧が前記零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、前記全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する前記全波整流電圧が前記プラス側固定電圧閾値以上になると、前記修正用零クロス信号の出力を終了し、前記零クロス信号出力制御手段の前記零クロス信号及び前記修正用零クロス信号出力制御手段の前記修正用零クロス信号に基づき、前記三角波信号を生成するようにしたので、零クロス信号が真の零クロスタイミングよりも若干遅れたタイミングで生成されたとしても、全波整流電圧に基づく従来の零クロス信号、すなわち修正用零クロス信号を使用することで転流時の誤点弧の発生を確実に防止することができる。
【0026】
また、本発明の電力調整装置は、前記三角波信号生成手段が、前記零クロス信号の出力終了タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を開始し、前記修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を終了するようにしても良い。
【0027】
従って、本発明の電力調整装置によれば、前記零クロス信号の出力終了タイミングに応じて前記三角波信号の生成を開始し、前記修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて前記三角波信号の生成を終了するようにしたので、同三角波信号が真の零クロスタイミングを跨ぐことがないため、転流時の誤点弧の発生を確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
上記のように構成された本発明の電力調整装置によれば、交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になると、零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了すると共に、前記極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了するようにしたので、前記交流電源電圧に電圧ドロップが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、不要な零クロス信号の出力を確実に防止して交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望の負荷電流量を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施の形態に関わる電力調整装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す電力調整装置内部の概略構成を示すブロック図である。
【0030】
図1に示す電力調整装置1は、交流電源2及び負荷回路3間に配置し、入力端子11を通じて交流電源2からの交流電源電圧の位相を制御して、温度調節器4の温度調整信号に応じて、負荷回路3内部の負荷電源3A(交流電源2)の交流電源電圧分の所望の負荷電流を、出力端子12を通じて負荷回路3内部の負荷3Bに供給出力するものである。
【0031】
電力調整装置1は、入力端子11を通じて交流電源2からの交流電源電圧をトランス出力するトランス回路13と、このトランス回路13にてトランス出力したプラス/マイナスの両側出力電圧を全波整流する全波整流回路14と、この全波整流回路14にて全波整流した両側出力電圧、すなわち全波整流電圧に基づき、電力調整装置1全体に電力を供給する電源回路15と、交流電源電圧の零位相を検出して零クロス信号を出力する零クロス信号出力回路16と、この零クロス信号出力回路16からの零クロス信号に基づき三角波信号を生成し、この三角波信号及び、温度調節器4の4mA〜20mAの温度調整信号に基づき、交流電源電圧の位相を制御する位相制御信号を出力する位相制御回路17と、この位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するトリガ回路18と、このトリガ信号に対応した交流電源電圧分の負荷電流を出力するトライアック19と、この負荷電流の過電圧を抑制し、同負荷電流を、出力端子12を通じて負荷回路3に出力するスナバ回路20と、交流電源2の電源周波数を判定する周波数判定回路21とを有している。
【0032】
図2は第1の実施の形態に関わる零クロス信号出力回路16内部の概略構成を示すブロック図である。
【0033】
図2に示す零クロス信号出力回路16は、トランス回路13の出力電圧に基づき、交流電源電圧の零クロス信号の出力開始タイミング及び出力終了タイミングを駆動制御する零クロス信号出力制御部31と、全波整流回路14の出力電圧、すなわち全波整流電圧に基づき、交流電源電圧の修正用零クロス信号の出力開始タイミング及び出力終了タイミングを駆動制御する修正用零クロス信号出力制御部32とを有している。
【0034】
零クロス信号出力制御部31は、交流電源電圧、すなわちトランス回路13の出力電圧を零位相付近の設定電圧閾値で判定する電圧判定部31Aと、交流電源電圧の極性反転電圧、すなわちトランス回路13の極性反転電圧を零位相付近の設定電圧閾値で判定する極性反転電圧判定部31Bと、電圧判定部31Aの判定結果に基づき、第1コンパレート信号を出力する第1コンパレート信号出力部31Cと、極性反転電圧判定部31Bの判定結果に基づき、第2コンパレート信号を出力する第2コンパレート信号出力部31Dと、第1コンパレート信号出力部31Cの第1コンパレート信号出力及び第2コンパレート信号出力部31Dの第2コンパレート信号出力のAND条件で零クロス信号を出力するAND回路31Eとを有している。
【0035】
電圧判定部31Aは、トランス回路13の出力電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する出力電圧が零位相付近のマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になったか否かを判定すると共に、出力電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する出力電圧が零位相付近のプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になったか否かを判定するものである。
【0036】
極性反転電圧判定部31Bは、トランス回路13の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する極性反転電圧が零位相付近のプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になったか否かを判定すると共に、極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する極性反転電圧が零位相付近のマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になったか否かを判定するものである。
【0037】
第1コンパレート信号出力部31Cは、電圧判定部31Aにてトランス回路13の出力電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する出力電圧がマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になると、第1コンパレート信号の出力を開始し、電圧判定部31Aにてトランス回路13の出力電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する出力電圧がプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になると、第1コンパレート信号の出力を終了するものである。
【0038】
第2コンパレート信号出力部31Dは、極性反転電圧判定部31Bにてトランス回路13の極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する極性反転電圧がマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になると、第2コンパレート信号の出力を開始し、極性反転電圧判定部31Bにてトランス回路13の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する極性反転電圧がプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になると、第2コンパレート信号の出力を終了するものである。
【0039】
AND回路31Eは、第1コンパレート信号出力部31Cの第1コンパレート信号の出力及び第2コンパレート信号出力部31Dの第2コンパレート信号の出力のAND条件に応じて零クロス信号を出力するものである。
【0040】
また、修正用零クロス信号出力制御部32は、全波整流回路14の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する全波整流電圧が零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する全波整流電圧がプラス側固定電圧閾値以上になると、修正用零クロス信号の出力を終了するものである。尚、この修正用零クロス信号出力制御部32は、従来技術で説明した零クロス信号出力回路106に相当するものである。
【0041】
位相制御回路17は、零クロス信号出力制御部31の零クロス信号及び修正用零クロス信号出力制御部32の修正用零クロス信号に基づき、位相制御の基準となる三角波信号を生成する三角波信号生成部17Aと、周波数判定回路21の周波数判定結果を使用して、三角波信号生成部17Aにて生成した三角波信号及び、温度調節器4の温度調整信号の交点の時間幅に相当する位相制御信号を出力する位相制御部17Bとを有している。
【0042】
三角波信号生成部17Aは、零クロス信号出力制御部31の零クロス信号及び修正用零クロス信号出力制御部32の修正用零クロス信号をトリガにして抵抗及びコンデンサ等で構成する充放電回路で交流電源電圧の半サイクル毎に三角波信号を生成するものであって、零クロス信号出力制御部31の零クロス信号の出力終了タイミングに応じて三角波信号の生成を開始し、修正用零クロス信号出力制御部32の修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて三角波信号の生成を終了することで、三角波信号を生成するものである。尚、三角波信号生成部17Aで零クロス信号及び修正用零クロス信号を使用する理由は、零クロス信号出力制御部31で出力した零クロス信号は真の零クロスタイミングを若干過ぎたタイミングで出力することになるため、そのまま、この零クロス信号の出力開始タイミングに応じて三角波信号の生成を開始し、次の零クロス信号の出力終了タイミングで三角波信号の生成を終了すると、同三角波信号が真の零クロスタイミングを跨いで転流時の誤点弧を発生する虞があるため、三角波信号の生成を終了するタイミングは、真の零クロスタイミングよりも約0.3m〜0.5m秒程度早い、修正用零クロス信号の出力開始タイミングを利用し、同三角波信号が真の零クロスタイミングを跨がないようにして転流時の誤点弧を確実に防止したものである。
【0043】
トリガ回路18は、位相制御回路17の位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するものである。
【0044】
トライアック19は、トリガ信号に対応する負荷電流を出力し、スナバ回路20にて同負荷電流の過電圧を抑制し、この過電圧を抑制した負荷電流を、出力端子12を通じて負荷回路3に供給出力するものである。尚、負荷電流の出力量は、温度調節器4の温度調整信号に応じて所望の出力量を調整するものである。
【0045】
尚、請求項記載の電力調整装置は電力調整装置1、零クロス信号出力手段は零クロス信号出力回路16、位相制御手段は位相制御回路17、トリガ信号出力手段はトリガ回路18、スイッチング制御素子はトライアック19、零クロス信号出力制御手段は零クロス信号出力制御部31、電圧判定手段は電圧判定部31A、極性反転電圧判定手段は極性反転電圧判定部31B、第1コンパレート信号出力手段は第1コンパレート信号出力部31C、第2コンパレート信号出力手段は第2コンパレート信号出力部31D、修正用零クロス信号出力制御手段は修正用零クロス信号出力制御部32、三角波信号生成手段は三角波信号生成部17Aに相当するものである。
【0046】
次に第1の実施の形態を示す電力調整装置1の動作について説明する。図3は第1の実施の形態を示す電力調整装置1の交流電源電圧から三角波信号を生成出力するまでの処理動作を示すタイミングチャートである。
【0047】
交流電源2からの交流電源電圧に電圧ドロップαが発生したとする。
【0048】
電圧判定部31Aは、交流電源2からの交流電源電圧Jに基づき、トランス回路13を通じて出力電圧Kを得る。
【0049】
また、同様に極性反転電圧判定部31Bは、交流電源2からの交流電源電圧Jに基づき、トランス回路13を通じて出力電圧Kの極性反転電圧Lを得る。
【0050】
電圧判定部31Aは、トランス回路13の出力電圧Kの内、プラス電位からマイナス電位に移行する出力電圧Kがマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になったか否かを判定すると共に、マイナス電位からプラス電位に移行する出力電圧Kがプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になったか否かを判定する。
【0051】
第1コンパレート信号出力部31Cは、電圧判定部31Aにてプラス電位からマイナス電位に移行する出力電圧Kがマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になると、第1コンパレート信号Mの出力を開始し、電圧判定部31Aにてマイナス電位からプラス電位に移行する出力電圧Kがプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になると、第1コンパレート信号Mの出力を終了することになる。
【0052】
また、極性反転電圧判定部31Bは、トランス回路13の極性反転電圧Lの内、プラス電位からマイナス電位に移行する極性反転電圧Lがマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になったか否かを判定すると共に、マイナス電位からプラス電位に移行する極性反転電圧Lがプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になったか否かを判定する。
【0053】
第2コンパレート信号出力部31Dは、極性反転電圧判定部31Bにてプラス電位からマイナス電位に移行する極性反転電圧Lがマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になると、第2コンパレート信号Nの出力を開始し、極性反転電圧判定部31Bにてマイナス電位からプラス電位に移行する極性反転電圧Lがプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になると、第2コンパレート信号Nの出力を終了することになる。
【0054】
AND回路31Eは、第1コンパレート信号出力部31Cの第1コンパレート信号Mの出力及び第2コンパレート信号出力部31Dの第2コンパレート信号Nの出力がAND条件で零クロス信号Pを出力することになる。その結果、交流電源電圧に電圧ドロップαが発生したとしても、電圧ドロップαの影響で不要な零クロス信号の出力を防止することができる。
【0055】
また、修正用零クロス信号出力制御部32は、従来技術でも説明した通り、全波整流回路14の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する全波整流電圧が零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号Qの出力を開始し、全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する全波整流電圧がプラス側固定電圧閾値以上になると、修正用零クロス信号Qの出力を終了することになる。
【0056】
そして、位相制御回路17内部の三角波信号生成部17Aは、零クロス信号Pの出力終了タイミングに応じて三角波信号Rの生成を開始し、修正用零クロス信号Qの出力開始タイミングに応じて三角波信号Rの生成を終了することで、交流電源電圧Jに電圧ドロップαが発生したとしても、その電圧ドロップαの影響を受けることくなく、正確な三角波信号Rを生成出力することになる。
【0057】
その結果、位相制御回路17内部の位相制御部17Bは、三角波信号生成部17Aにて生成した三角波信号R及び温度調節器4の温度調整信号に基づき、位相制御信号を出力し、トリガ回路18を通じて位相制御信号に対応したトリガ信号を出力することになる。そして、トライアック19は、トリガ信号に応じて所望負荷電流を、出力端子13を通じて負荷回路3に対して供給出力することになる。
【0058】
第1の実施の形態によれば、電圧判定部31Aにてプラス電位からマイナス電位に移行するトランス回路13の出力電圧Kがマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になると、第1コンパレート信号Mの出力を開始し、マイナス電位からプラス電位に移行する出力電圧Kがプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になると、第1コンパレート信号Mの出力を終了すると共に、極性電圧判定部31Bにてプラス電位からマイナス電位に移行する、出力電圧Kの極性反転電圧Lがマイナス側設定電圧閾値(−0.1V)以下になると、第2コンパレート信号Nの出力を開始し、マイナス電位からプラス電位に移行する極性反転電圧Lがプラス側設定電圧閾値(+4.7V)以上になると、第2コンパレート信号Nの出力を終了し、第1コンパレート信号Mの出力と第2コンパレート信号Nの出力とのAND条件で、零クロス信号出力制御部31の零クロス信号Pを出力するようにしたので、交流電源電圧Jに電圧ドロップαが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、不要な零クロス信号の出力を確実に防止して交流電源電圧Jの正常な位相制御を確保し、その結果、所望の負荷電流量を得ることができる。
【0059】
また、第1の実施の形態によれば、零クロス信号出力制御部31の零クロス信号Pの出力終了タイミングに応じて三角波信号Rの生成を開始し、修正用零クロス信号出力制御部32の修正用零クロス信号Qの出力開始タイミングに応じて三角波信号Rの生成を終了し、三角波信号Rを生成出力するようにしたので、零クロス信号Pが真の零クロスタイミングよりも若干遅れたタイミングで生成されたとしても、全波整流電圧に基づく従来の零クロス信号、すなわち修正用零クロス信号Qの出力開始タイミングを使用することで、三角波信号Rが真の零クロスタイミングを跨ぐことがないため、転流時の誤点弧の発生を確実に防止することができる。その結果、交流電源電圧Jに電圧ドロップαが発生したとしても、この電圧ドロップαの影響を受けることなく、交流電源電圧Jの正常な位相制御を確保して所望負荷電流を出力することができる。
【0060】
尚、上記第1の実施の形態においては、電圧判定部31A、極性反転電圧判定部31B、第1コンパレート信号出力部31C、第2コンパレート信号出力部31D及びAND回路31Eで構成する零クロス信号出力制御部31を使用して、第1コンパレート信号M及び第2コンパレート信号NのAND条件で零クロス信号Pを出力するようにしたが、次に説明する零クロス信号出力制御部を使用するようにして良く、この場合の実施の形態につき、第2の実施の形態として説明する。
【0061】
(実施の形態2)
図4は第2の実施の形態を示す電力調整装置1の要部である零クロス信号出力回路16A及び位相制御回路17内部の概略構成を示すブロック図、図5は第2の実施の形態を示す電力調整装置1の交流電源電圧から零クロス信号を生成出力するまでの処理動作を示すタイミングチャートである。尚、図1に示す電力調整装置1と同一の構成については同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【0062】
図4に示す零クロス信号出力回路16A内部の零クロス信号出力制御部41は、図5に示すように、トランス回路13の両側出力電圧Sの内、マイナス電位からプラス電位に移行する両側出力電圧Sが零位相付近の第1プラス側設定電圧閾値以上になると、プラス電位側零クロス信号Tの出力を開始し、第1プラス側設定電圧閾値以上、かつ零位相付近の第2プラス側設定電圧閾値以上になると、プラス電位側零クロス信号Tの出力を終了すると共に、トランス回路13の両側出力電圧Sの内、プラス電位からマイナス電位に移行する両側出力電圧Sが零位相付近の第1マイナス側設定電圧閾値以下になると、マイナス電位側零クロス信号Uの出力を開始し、第1マイナス側設定電圧閾値以下、かつ零位相付近の第2マイナス側設定電圧閾値以下になると、マイナス電位側零クロス信号Uの出力を終了するものである。
【0063】
また、零クロス信号出力制御部41は、プラス電位側零クロス信号Tの出力終了後、次のマイナス電位側零クロス信号Uの出力を終了するまで第1プラス側設定電圧閾値及び第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止すると共に、マイナス電位側零クロス信号Uの出力終了後、次のプラス電位側零クロス信号Tの出力を終了するまで第1マイナス側設定電圧閾値及び第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止するものである。
【0064】
また、零クロス信号出力制御部41は、マイナス電位側零クロス信号Uを極性反転出力し、この極性反転出力とプラス電位側零クロス信号Tを零クロス信号Vとして出力するものである。
【0065】
尚、請求項記載の零クロス信号出力制御手段は零クロス信号出力制御部41に相当するものである。
【0066】
次に第2の実施の形態を示す電力調整装置1の動作につき、図5に基づき説明する。
【0067】
交流電源2からの交流電源電圧Sに電圧ドロップαが発生したとする。
【0068】
零クロス信号出力制御部41は、トランス回路13の両側出力電圧Sの内、マイナス電位からプラス電位に移行する両側出力電圧Sが第1プラス側設定電圧閾値以上になると、プラス電位側零クロス信号Tの出力を開始し、同両側出力電圧Sが第2プラス側設定電圧閾値以上になると、プラス電位側零クロス信号Tの出力を終了することになる。
【0069】
尚、零クロス信号出力制御部41では、マイナス電位からプラス電位に移行する両側出力電圧Sに基づきプラス電位側零クロス信号Tの出力終了後、次のマイナス電位側零クロス信号Uの出力を終了するまで第1プラス側設定電圧閾値及び第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止する、すなわち、第1マイナス側設定電圧閾値及び第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作のみを実行することになる。その結果、交流電源電圧Sに電圧ドロップαが発生したとしても、電圧ドロップαの影響で不要な零クロス信号の出力を防止することができる。
【0070】
また、零クロス信号出力制御部41は、トランス回路13の両側出力電圧Sの内、プラス電位からマイナス電位に移行する両側出力電圧Sが第1マイナス側設定電圧閾値以下になると、マイナス電位側零クロス信号Uの出力を開始し、同両側出力電圧Sが第2マイナス側設定電圧閾値以下になると、マイナス電位側零クロス信号Uの出力を終了することになる。
【0071】
尚、零クロス信号出力制御部41では、プラス電位からマイナス電位に移行する両側出力電圧Sに基づきマイナス電位側零クロス信号Uの出力終了後、次のプラス電位側零クロス信号Tの出力を終了するまで第1マイナス側設定電圧閾値及び第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止する、すなわち、第1プラス側設定電圧閾値及び第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作のみを実行することとなる。その結果、交流電源電圧Sに電圧ドロップαが発生したとしても、電圧ドロップαの影響で不要な零クロス信号の出力を防止することができる。
【0072】
そして、零クロス信号出力制御部41は、マイナス電位側零クロス信号Uの極性を反転することで、この極性反転したマイナス側零クロス信号U及びプラス側零クロス信号Tで交流電源電圧に対応した零クロス信号Vを出力することになる。
【0073】
その結果、位相制御回路17の三角波信号生成部17Aは、零クロス信号Vの出力終了タイミングに応じて三角波信号の生成を開始し、修正用零クロス信号出力制御部32の修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて三角波信号の生成を終了し、三角波信号を生成することになる。そして、位相制御回路17内部の位相制御部17Bは、三角波信号生成部17Aにて生成した三角波信号及び温度調節器4の温度調整信号に基づき、位相制御信号を出力し、トリガ回路18を通じて位相制御信号に対応したトリガ信号を出力することになる。その結果、トライアック19は、トリガ信号に応じて所望負荷電流を、出力端子13を通じて負荷回路3に対して供給出力することになる。
【0074】
第2の実施の形態によれば、マイナス電位からプラス電位に移行するトランス回路13の両側出力電圧Sが第1プラス側設定電圧閾値以上になると、プラス電位側零クロス信号Tの出力を開始し、同両側出力電圧Sが第2プラス側設定電圧閾値以上になると、プラス電位側零クロス信号Tの出力を終了すると共に、プラス電位からマイナス電位に移行する両側出力電圧Sが第1マイナス側設定電圧閾値以下になると、マイナス電位側零クロス信号Uの出力を開始し、同両側出力電圧Sが第2マイナス側設定電圧閾値以下になると、マイナス電位側零クロス信号Uの出力を終了し、プラス電位側零クロス信号Tの出力及び、マイナス電位側零クロス信号Uの極性反転出力を零クロス信号Vとして出力すると共に、プラス電位側零クロス信号Tの出力終了後、次のマイナス電位側零クロス信号Uの出力を終了するまで第1プラス側設定電圧閾値及び第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止し、マイナス電位側零クロス信号Uの出力終了後、次のプラス電位側零クロス信号Tの出力を終了するまで第1マイナス側設定電圧閾値及び第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止するようにしたので、交流電源電圧に電圧ドロップαが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、零クロス信号Vの出力終了後、次の零クロス信号Vの出力が終了するまで設定電圧閾値の極性を逆にすることで不要な零クロス信号の出力を確実に防止し、交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望負荷電流を出力することができる。
【0075】
さらに、第2の実施の形態によれば、零クロス信号出力制御回路41の零クロス信号Vの出力終了タイミングに応じて三角波信号の生成を開始し、修正用零クロス信号出力制御回路32の修正用零クロス信号Qの出力開始タイミングに応じて三角波信号の生成を終了し、三角波信号を生成するようにしたので、零クロス信号Vが真の零クロスタイミングよりも若干遅れたタイミングで生成されたとしても、全波整流電圧に基づく従来の零クロス信号、すなわち修正用零クロス信号Qの出力開始タイミングを使用することで、三角波信号が真の零クロスタイミングを跨ぐことがないため、転流時の誤点弧の発生を確実に防止することができる。その結果、交流電源電圧Jに電圧ドロップαが発生したとしても、この電圧ドロップαの影響を受けることなく、交流電源電圧Jの正常な位相制御を確保して所望負荷電流を出力することができる。
【0076】
尚、上記実施の形態においては、スイッチング制御素子としてトライアック19を使用した例について説明したが、サイリスタを使用したとしても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明の電力調整装置によれば、交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する交流電源電圧が零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になると、零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了すると共に、前記極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了するようにしたので、前記交流電源電圧に電圧ドロップが発生したとしても、転流時の誤点弧の発生を確実に防止しながら、不要な零クロス信号の出力を確実に防止して交流電源電圧の正常な位相制御を確保し、その結果、所望の負荷電流量を得ることができるため、例えば半導体製造工程でヒータを温度調整する温度調整システム内の電力調整装置に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す電力調整装置内部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態を示す電力調整装置の要部である零クロス信号出力回路及び位相制御回路内部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態を示す電力調整装置内部の交流電源電圧から三角波信号を生成するまでの処理動作を示すタイミングチャートである。
【図4】第2の実施の形態を示す電力調整装置の要部である零クロス信号出力回路及び位相制御回路内部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施の形態を示す電力調整装置内部の交流電源電圧から零クロス信号を生成するまでの処理動作を示すタイミングチャートである。
【図6】従来の電力調整装置内部の概略構成を示すブロック図である。
【図7】従来の電力調整装置内部の交流電源電圧から負荷電流を出力するまでの処理動作を示すタイミングチャートである。
【図8】従来の電力調整装置内部の電圧ドロップ発生時の交流電源電圧から負荷電流を出力するまでの処理動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0079】
1 電力調整装置
16 零クロス信号出力回路(零クロス信号出力手段)
17 位相制御回路(位相制御手段)
17A 三角波信号生成部(三角波信号生成手段)
18 トリガ回路(トリガ信号出力手段)
19 トライアック(スイッチング制御素子)
31 零クロス信号出力制御部(零クロス信号出力制御手段)
31A 電圧判定部(電圧判定手段)
31B 極性反転電圧判定部(極性反転電圧判定手段)
31C 第1コンパレート信号出力部(第1コンパレート信号出力手段)
31D 第2コンパレート信号出力部(第2コンパレート信号出力手段)
31E AND回路(零クロス信号出力制御手段)
32 修正用零クロス信号出力制御部(修正用零クロス信号出力制御手段)
41 零クロス信号出力制御部(零クロス信号出力制御手段)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源電圧の零位相を検出して零クロス信号を出力する零クロス信号出力手段と、この零クロス信号に基づき三角波信号を生成し、この三角波信号及び指令信号に基づき、前記交流電源電圧の位相を制御する位相制御信号を出力する位相制御手段と、この位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、このトリガ信号に対応した交流電源電圧分の負荷電流を出力するスイッチング制御素子とを有する電力調整装置であって、
前記零クロス信号出力手段は、
前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了すると共に、
前記極性反転電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号の出力を開始し、前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号の出力を終了する零クロス信号出力制御手段を有することを特徴とする電力調整装置。
【請求項2】
前記零クロス信号出力制御手段は、
前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のマイナス側設定電圧閾値以下になったか否かを判定すると共に、前記交流電源電圧の内、前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近のプラス側設定電圧閾値以上になったか否かを判定する電圧判定手段と、
前記交流電源電圧の極性反転電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になったか否かを判定すると共に、前記極性反転電圧の内、前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になったか否かを判定する極性反転電圧判定手段と、
前記電圧判定手段にて前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、第1コンパレート信号の出力を開始し、前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、前記第1コンパレート信号の出力を終了する第1コンパレート信号出力手段と、
前記極性反転電圧判定手段にて前記マイナス電位からプラス電位に移行する前記極性反転電圧が前記プラス側設定電圧閾値以上になると、第2コンパレート信号の出力を終了し、前記プラス電位からマイナス電位に移行する前記極性反転電圧が前記マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記第2コンパレート信号の出力を開始する第2コンパレート信号出力手段とを有し、
前記第1コンパレート信号の出力と前記第2コンパレート信号の出力とのAND条件で前記零クロス信号を出力することを特徴とする請求項1記載の電力調整装置。
【請求項3】
前記零クロス信号出力手段は、
前記交流電源電圧の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する前記全波整流電圧が前記零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、前記全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する前記全波整流電圧が前記プラス側固定電圧閾値以上になると、前記修正用零クロス信号の出力を終了する修正用零クロス信号出力制御手段を有し、
前記位相制御手段は、
前記零クロス信号出力制御手段の前記零クロス信号及び前記修正用零クロス信号出力制御手段の前記修正用零クロス信号に基づき、前記三角波信号を生成する三角波信号生成手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電力調整装置。
【請求項4】
前記三角波信号生成手段は、
前記零クロス信号の出力終了タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を開始し、前記修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を終了することを特徴とする請求項3記載の電力調整装置。
【請求項5】
交流電源電圧の零位相を検出して零クロス信号を出力する零クロス信号出力手段と、この零クロス信号に基づき三角波信号を生成し、この三角波信号及び指令信号に基づき、前記交流電源電圧の位相を制御する位相制御信号を出力する位相制御手段と、この位相制御信号に対応したトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、このトリガ信号に対応した交流電源電圧分の負荷電流を出力するスイッチング制御素子とを有する電力調整装置であって、
前記零クロス信号出力手段は、
前記交流電源電圧の内、マイナス電位からプラス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近の第1プラス側設定電圧閾値以上になると、前記零クロス信号としてプラス電位側零クロス信号の出力を開始し、前記第1プラス側設定電圧閾値以上、かつ前記零位相付近の第2プラス側設定電圧閾値以上になると、前記プラス電位側零クロス信号の出力を終了すると共に、
前記交流電源電圧の内、プラス電位からマイナス電位に移行する前記交流電源電圧が前記零位相付近の第1マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記零クロス信号としてマイナス電位側零クロス信号の出力を開始し、前記第1マイナス側設定電圧閾値以下、かつ前記零位相付近の第2マイナス側設定電圧閾値以下になると、前記マイナス電位側零クロス信号の出力を終了する零クロス信号出力制御手段を有し、
この零クロス信号出力制御手段は、
前記プラス電位側零クロス信号の出力終了後、前記マイナス電位側零クロス信号の出力を終了するまで前記第1プラス側設定電圧閾値及び前記第2プラス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止し、前記マイナス電位側零クロス信号の出力終了後、前記プラス電位側零クロス信号の出力を終了するまで前記第1マイナス側設定電圧閾値及び前記第2マイナス側設定電圧閾値の電圧閾値判定動作を禁止することを特徴とする電力調整装置。
【請求項6】
前記零クロス信号出力手段は、
前記交流電源電圧の全波整流電圧の内、高電位から低電位に移行する前記全波整流電圧が前記零位相付近のプラス側固定電圧閾値以下になると、修正用零クロス信号の出力を開始し、前記全波整流電圧の内、低電位から高電位に移行する前記全波整流電圧が前記プラス側固定電圧閾値以上になると、前記修正用零クロス信号の出力を終了する修正用零クロス信号出力制御手段を有し、
前記位相制御手段は、
前記零クロス信号出力制御手段の前記零クロス信号及び前記修正用零クロス信号出力制御手段の前記修正用零クロス信号に基づき、前記三角波信号を生成する三角波信号生成手段を有することを特徴とする請求項5記載の電力調整装置。
【請求項7】
前記三角波信号生成手段は、
前記零クロス信号の出力終了タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を開始し、前記修正用零クロス信号の出力開始タイミングに応じて、前記三角波信号の生成を終了することを特徴とする請求項6記載の電力調整装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−226002(P2008−226002A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−65209(P2007−65209)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】