説明

電子カメラ、画像処理装置、および画像処理プログラム

【課題】 複数の画像に対する評価を行う際に、主要被写体が変化する場合であっても、評価における尺度のバラツキを抑えること。
【解決手段】 被写体を撮像して、時間的に連続する複数の画像を生成する撮像部と、複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出部と、第1検出部により主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出部と、主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、第1評価値と第2評価値との少なくとも一方に基づいて、記録媒体に記録された複数の画像の評価を行う評価部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カメラ、画像処理装置、および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の画像を生成して記録媒体に記録した後に、露出、コントラスト、ボケなどの観点から画像の評価を行い、評価が所定の基準より低い画像を、上述した記録媒体から削除する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の発明では、露出条件評価、コントラスト評価、ボケ、焦点ボケの評価などにより画像評価処理を実行している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−50494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した画像評価には、撮影者、または、鑑賞者にとっての主要被写体の状態が大きな影響を及ぼすことが知られている。そこで、上述した画像評価において、主要被写体領域を検出し、画像評価に利用することが考えられる。
【0006】
しかし、主要被写体が動きのある被写体である場合や、主要被写体の一部が隠れてしまう場合など、時系列に連続した複数の画像間で主要被写体の部分に物理的な変化が生じる場合、単純に主要被写体領域を検出して画像評価を行っても、評価における尺度がばらついてしまうため、正確な評価を行うことができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数の画像に対する評価を行う際に、主要被写体が変化する場合であっても、評価における尺度のバラツキを抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電子カメラは、被写体を撮像して、時間的に連続する複数の画像を生成する撮像部と、前記複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出部と、前記第1検出部により前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出部と、前記主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、前記第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づいて、前記複数の画像の評価を行う評価部とを備える。
【0009】
なお、前記評価部は、前記第1評価値と前記第2評価値との何れか一方の評価値に基づいて前記評価を行った後に、他方の前記評価値に基づいて前記評価を再び行っても良い。
【0010】
また、前記評価部は、前記第1評価値と前記第2評価値とに所定の重み付けを行って、前記評価を行っても良い。
【0011】
また、前記複数の画像のそれぞれについて、シーン認識を行う認識部を備え、前記評価部は、前記認識部による認識結果に基づいて、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づく前記評価の方法を決定しても良い。
【0012】
また、前記第2検出部は、前記第1検出部により前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域内の特徴点を抽出し、前記特徴点に基づいて、前記主要被写体領域を変形させた後に、重複する部分を前記第2主要被写体領域として検出しても良い。
【0013】
また、前記第1検出部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する際に、任意の画像において前記主要被写体領域が検出できない場合には、その画像と時間的に連続する少なくとも1枚の画像において検出された前記主要被写体領域に基づいて、前記任意の画像における前記主要被写体領域を検出しても良い。
【0014】
また、前記評価部による評価結果に基づいて、記録媒体に記録された複数の画像のうち、一部の画像を削除する削除部を備えても良い。
【0015】
また、前記第1検出部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する際に、前記主要被写体領域が検出できない画像が所定の枚数以上連続する場合には、それらの画像における前記主要被写体領域の検出を中止し、前記評価部は、前記主要被写体領域が検出できない複数枚の画像に関する前記第1評価値を、前記主要被写体領域が検出できないことを示す所定の値としても良い。
【0016】
また、前記第1検出部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する際に、時間的に連続する前記複数の画像のうち、時系列の端部において、前記主要被写体領域が検出できない画像が所定の枚数以上連続する場合には、それらの画像における前記主要被写体領域の検出を中止し、前記評価部は、前記主要被写体領域が検出できない複数枚の画像に関する前記第1評価値を、前記主要被写体領域が検出できないことを示す所定の値としても良い。
【0017】
本発明の画像処理装置は、処理対象の画像として、複数の画像を取得する取得部と、前記取得部により取得した前記複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出部と、前記第1検出部により前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出部と、前記主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、前記第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づいて、前記取得部により取得した前記複数の画像の評価を行う評価部と、前記評価部による評価結果に基づいて、前記取得部により取得した前記複数の画像のうち、一部の画像を選択する選択部とを備える。
【0018】
なお、前取得部により取得した前記複数の画像を記録媒体に記録する記録部と、前記記録媒体に記録された複数の画像のうち、前記選択部により選択された前記一部の画像を削除する削除部とを備え、前記取得部は、前記複数の画像として、時間的に連続して撮像および生成された複数の画像を取得し、前記第1検出部は、前記記録媒体に記録された前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出しても良い。
【0019】
本発明の画像処理プログラムは、処理対象の画像に対する画像処理をコンピュータで実現するための画像処理プログラムであって、前記処理対象の画像として、複数の画像を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得した前記複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出ステップと、前記第1検出ステップにおいて前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出ステップと、前記主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、前記第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づいて、前記取得ステップにおいて取得した前記複数の画像の評価を行う評価ステップと、前記評価ステップにおける評価結果に基づいて、前記取得ステップにおいて取得した前記複数の画像のうち、一部の画像を選択する選択ステップとを備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数の画像に対する評価を行う際に、主要被写体が変化する場合であっても、評価における尺度のバラツキを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一の実施形態における電子カメラの構成例を示すブロック図
【図2】一の実施形態における電子カメラの動作を示す流れ図
【図3】一の実施形態における処理の流れを説明する模式
【図4】一の実施形態における主要被写体領域の検出について説明する図
【図5】一の実施形態における主要被写体領域の検出について説明する別の図
【図6】一の実施形態における主要被写体領域の検出について説明する別の図
【図7】一の実施形態における第2主要被写体領域の検出について説明する別の図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、一の実施形態における電子カメラ10の構成例を示すブロック図である。電子カメラ10は、撮像レンズ11と、シャッタ12と、撮像素子13と、AFE14と、画像処理部15と、第1メモリ16と、第2メモリ17と、記録I/F18と、CPU19と、操作部20と、バス21とを備えている。ここで、画像処理部15、第1メモリ16、第2メモリ17、記録I/F18、CPU19は、バス21を介してそれぞれ接続されている。また、シャッタ11、撮像素子13、AFE14、操作部20は、それぞれCPU19と接続されている。
【0023】
シャッタ12は、撮影レンズ11と撮像素子13との間に配置されるメカシャッタである。
【0024】
撮像素子13は、撮像レンズ11による結像を撮像する撮像デバイスである。一の実施形態の撮像素子13は、例えば、任意の受光素子の画像信号をランダムアクセスで読み出し可能なCMOS型の固体撮像素子で構成される。なお、撮像素子13の出力はAFE14に接続されている。
【0025】
AFE14は、撮像素子13の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE14は、相関二重サンプリングや、画像信号のゲインの調整や、画像信号のA/D変換を行う。そして、AFE14の出力は画像処理部15に接続されている。なお、CPU19は、AFE14により画像信号のゲインを調整することで、ISO感度に相当する撮像感度の調整を行う。
【0026】
画像処理部15は、AFE14から出力されたデジタルの画像信号に対して各種の画像処理(色補間処理、階調変換処理、ホワイトバランス調整など)を施す。
【0027】
第1メモリ16は、画像処理の前工程や後工程で画像のデータを一時的に記憶する。例えば、第1メモリ16は、揮発性の記憶媒体であるSDRAMにより構成される。また、第2メモリ17は、CPU19によって実行されるプログラムや、各画像信号でのSN比と撮像感度の値との対応関係を示すデータテーブルなどを記憶する不揮発性のメモリである。
【0028】
記録I/F18は、不揮発性の記憶媒体22を接続するためのコネクタを有している。そして、記録I/F18は、コネクタに接続された記憶媒体22に対して後述の本画像のデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体22は、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記憶媒体22の一例としてメモリカードを図示する。
【0029】
CPU19は、電子カメラ10の動作を統括的に制御するプロセッサである。例えば、CPU19は、被写体の撮影を行うための撮影モードでの動作時において、ユーザの撮像指示入力に応じて撮像素子13を駆動させて、不揮発性の記憶媒体22への記録を伴う本画像の撮像処理を実行する。
【0030】
また、撮影モードでのCPU19は、本画像の撮像に先立って公知の自動露出演算を実行し、撮像条件の1パラメータである撮像感度を設定する。また、CPU19は、ユーザの入力に基づいて上記の撮像感度を設定してもよい。
【0031】
操作部20は、ユーザの操作を受け付ける複数のスイッチを有している。この操作部20は、例えば、本画像の撮像指示を受け付けるレリーズ釦や、十字状のカーソルキーや、決定釦などで構成される。
【0032】
なお、電子カメラ10は、複数の画像を連続して撮像し、生成した複数の画像を一旦記録し、その後に画像評価を行って評価の低い画像を削除する、いわゆるベストショットモードを備える。このモードは、操作部20を介したユーザの操作に基づいて設定されても良いし、CPU19により自動で設定されても良い。なお、ベストショットモードにおいては、ユーザは、操作部20のレリーズ釦を1回操作することにより撮影指示を行う。
【0033】
次に、ベストショットモードでの電子カメラ10の動作例を、図2の流れ図および図3の模式図を用いて説明する。なお、図2および図3におけるステップ番号(S101〜S113)は、それぞれ対応する。
【0034】
ステップS101において、CPU19は、ユーザによる撮影指示が行われたか否かを判定する。CPU19は、操作部20を介したユーザによる撮影指示が行われるまで待機し、撮影指示が行われるとステップS102に進む。
【0035】
ステップS102において、CPU19は、各部を制御して、n枚目の画像を撮影する。なお、初回のステップS102においては、n=1である。なお、以下では、n回目の撮影により生成された画像を、Img[n]と称する。例えば、1回目の撮影により生成された画像は、Img[1]である。
【0036】
ステップS103において、CPU19は、ステップS102の撮像により生成したn枚目の画像を記録I/F18を介して記憶媒体22に記録する。なお、CPU19は、記憶媒体22に記録する代わりに、第1メモリ16に記録しても良い。
【0037】
ステップS104において、CPU19は、ステップS102からステップS103の処理をN枚分終了したか否かを判定する。CPU19は、N枚分終了していないと判定するとステップS105に進み、N枚分終了したと判定すると、後述するステップS106に進む。なお、Nとは予め定められた撮影枚数(例えばN=20)である。この枚数は、固定のものであっても良いし、CPU19により自動で定められたものであっても良いし、操作部20を介したユーザ操作により定められたものであっても良い。
【0038】
ステップS105において、CPU19は、n=n+1として、ステップS102に戻る。すなわち、CPU19は、N回の撮影を繰り返し(ステップS102)、N枚の画像を記録する(ステップS103)。
【0039】
ステップS106において、CPU19は、記憶媒体22に記録されたN枚の画像のそれぞれについて、主要被写体領域S[n]を検出する。なお、以下では、n枚目の画像について検出された主要被写体領域を、主要被写体領域S[n]と称する。例えば、1枚目の画像について検出された主要被写体領域は、主要被写体領域S[1]である。なお、主要被写体領域の検出は、例えば、輝度情報、焦点情報、コントラスト情報、エッジ情報などに基づいて、公知技術と同様に行われる。
【0040】
ただし、CPU19は、主要被写体領域S[n]の検出を適切に行うことができない場合には、以下の処理を行う。
【0041】
(1)任意の画像Img[X]において、主要被写体領域S[X]が検出できない場合。
【0042】
例えば、図4に示すように、画像Img[X]において、主要被写体領域S[X]が検出できない場合、CPU19は、画像Img[X]と時間的に連続する少なくとも1枚の画像において検出された主要被写体領域(例えば、主要被写体領域S[X−1]および主要被写体領域S[X+1])に基づいて、内挿処理を行うことにより、主要被写体領域S[X]を検出する。なお、このとき、画像Img[X]と時間的に連続する少なくとも1枚の画像として、時間的に前側に連続する画像、または、後側に連続する画像において検出された主要被写体領域(例えば、主要被写体領域S[X−1]または主要被写体領域S[X+1])に基づいて、一方向のみからの内挿処理を行うことにより、主要被写体領域S[X]を検出しても良い。
【0043】
また、内挿に用いる前後の画像の枚数は何枚であっても良い。例えば、CPU19は、主要被写体領域S[X−1]および主要被写体領域S[X−2]の2枚の画像に基づいて内挿処理を行っても良いし、主要被写体領域S[X+1]および主要被写体領域S[X+2]の2枚の画像に基づいて内挿処理を行っても良い。さらに、CPU19は、例えば、主要被写体領域S[X−1]、主要被写体領域S[X−2]、主要被写体領域S[X+1]、主要被写体領域S[X+2]の4枚の画像に基づいて内挿処理を行っても良い。
【0044】
また、内挿以外の方法を用いても良い。
【0045】
(2)主要被写体領域S[n]が検出できない画像が所定の枚数(例えば、3枚)以上連続する場合。
【0046】
例えば、図5に示すように、画像Img[X−1]からImg[X+1]までの3枚の画像において主要被写体領域S[n]が検出できない場合、CPU19は、主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断し、これら3枚の画像における主要被写体領域S[n]の検出を中止する。
【0047】
(3)N枚の画像のうち、時系列の端部(最初、または、最後の部分)において、主要被写体領域S[n]が検出できない画像が所定の枚数(例えば、3枚)以上連続する場合。
【0048】
例えば、図6に示すように、N枚の画像のうち、時系列の最初側の端部である画像Img[1]からImg[3]までの3枚の画像において主要被写体領域S[n]が検出できない場合、CPU19は、上述した(2)と同様に、主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断し、これら3枚の画像における主要被写体領域S[n]の検出を中止する。
【0049】
(4)N枚の画像の全てにおいて、主要被写体領域S[n]が検出できない場合。
【0050】
CPU19は、N枚の画像のそれぞれについて、画面全体を主要被写体領域S[n]とするか、または、固定領域(例えば、中央領域など)を主要被写体領域S[n]とする。
【0051】
なお、上述した(1)から(3)において、処理を簡略化するために、任意の画像Img[X]において主要被写体領域S[X]を検出できない場合に、主要被写体領域S[n]を検出できた画像のうち、任意の画像Img[X]と最も時間的に近い画像における主要被写体領域S[n]を、任意の画像Img[X]における主要被写体領域S[X]としても良い。
【0052】
また、上述した(1)から(4)では、主要被写体領域S[n]の検出を適切に行うことができない場合を例に挙げて説明したが、検出された主要被写体領域S[n]の信頼性に疑いがある場合にも、同様の処理を行っても良い。例えば、任意の画像Img[X]において検出した主要被写体領域S[X]と、前後に連続する画像において検出された主要被写体領域S[n]とで、その位置や大きさが著しく異なる場合には、誤検出などの可能性が高く、主要被写体領域S[X]の信頼性に疑いがある。このような場合、CPU19は、上述した(1)から(4)と同様の処理を行っても良い。
【0053】
ステップS107において、CPU19は、記憶媒体22に記録されたN枚の画像のそれぞれについて、ステップS104で検出した主要被写体領域S[n]に基づき、第1評価値E[n]を算出する。なお、以下では、n枚目の画像について算出された評価値を、第1評価値E[n]と称する。例えば、1枚目の画像について算出された評価値は、第1評価値E[1]である。評価値の算出は、例えば、輝度情報、焦点情報、コントラスト情報、エッジ情報などと、主要被写体領域S[n]内の画素値とに基づいて、公知技術と同様に行われる。
【0054】
ただし、ステップS104の(2)および(3)で説明したように、主要被写体領域の検出を中止した画像について、CPU19は、その画像に関する第1評価値E[n]を、主要被写体領域が検出できないことを示す所定の値とする。主要被写体領域が検出できないことを示す値は、どのようなものであっても良く、例えば、第1評価値E[n]が取り得る値の最小値などが考えられる。また、第1評価値E[n]が取り得る値のうち、比較的低い値を、主要被写体領域が検出できないことを示す値としても良い。
【0055】
また、ステップS106で説明した主要被写体領域S[n]の検出において、内挿処理などを行って主要被写体領域S[n]を検出した場合には、内挿処理を行わずに主要被写体領域S[n]を検出した場合に比べて評価値E[n]が低くなるように、評価値E[n]を調整しても良い。
【0056】
ステップS108において、CPU19は、第2主要被写体領域Scを検出する。第2主要被写体領域Scは、ステップS106で説明したN枚の画像のそれぞれにおいて検出した主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]が重複する部分に相当する。例えば、N=20である場合には、ステップS106で検出した主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[20]が重複する部分が第2主要被写体領域Scである。
【0057】
図7に、第2主要被写体領域Scを例示する。図7では、簡単のため、主要被写体領域S[X−1]から主要被写体領域S[X+1]の重複する部分として第2主要被写体領域Scを図示している。また、図7では、説明を分かり易くするため、第2主要被写体領域Scを拡大して図示している。図7に示すように、主要被写体領域S[X−1]から主要被写体領域S[X+1]は、主要被写体の動きに合わせて、異なる形状を示す。例えば、主要被写体領域S[X+1]は、本来の主要被写体である人物の部分と、背景のヨットの部分との両方が主要被写体領域として検出されている。一方、第2主要被写体領域Scは、主要被写体領域S[X−1]から主要被写体領域S[X+1]の重複する部分であるため、本来の主要被写体である人物の部分のみを含む。
【0058】
なお、CPU19は、ステップS106で検出した主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]に対して、例えば、位置合わせ処理を施した後に重ね合わせ処理を行い、第2主要被写体領域Scを検出する。このとき、CPU19は、主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]に関して、主要被写体領域内の特徴点を抽出し、特徴点に基づいて、主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]をそれぞれ変形させた後に、重複する部分を第2主要被写体領域Scとして検出しても良い。変形処理としては、例えば、公知技術と同様に、回転処理、拡大縮小処理、ひずみ処理(非線形的なゆがませ処理)などが考えられる。
【0059】
また、CPU19は、主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]の全てではなく、一部の画像に基づく主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域Scとして検出しても良い。例えば、ステップS106で説明したN枚の画像のうち、1枚おきの画像において検出された主要被写体領域S[n]が重複する部分を第2主要被写体領域Scとして検出しても良い。また、主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]を相対比較し、類似度の高いものについては、重複する部分を検出する対象から除外しても良い。何れの場合も、重複する部分を検出する対象となる主要被写体領域S[n]の数を減らすことにより、第2主要被写体領域Scを検出する処理を簡略化することができる。
【0060】
また、CPU19は、第2主要被写体領域Scの検出を適切に行うことができない場合には、以下のような処理を行っても良い。
・主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]が重複する部分が適切に検出できない場合、すべての画像(ステップS106で説明したN枚の画像)に基づく主要被写体領域が重複する部分の代わりに、一部の画像(例えば、ステップS106で説明したN枚の画像のうち、8割程度の枚数の画像)に基づく主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域Scとして検出しても良い。
・主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]が重複する部分が適切に検出できない場合、ステップS106で説明したN枚の画像を、時系列、あるいは、主要被写体領域S[N]の変化量などに応じて複数のグループに分割する。そして、グループごとに、そのグループに含まれる画像に基づく主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域Scとして検出しても良い。この場合、上述した複数のグループごとに形状の異なる第2主要被写体領域Scが検出されることになる。さらに、上述したように、グループごとに検出した複数の第2主要被写体領域Scを総合する(加算、選択等)ことにより、1つの第2主要被写体領域Scを検出しても良い。
・第2主要被写体領域Scの面積が、主要被写体領域S[1]から主要被写体領域S[N]の面積と比較して非常に小さい場合には、第2主要被写体領域Scの検出を中止しても良いし、すべての画像(ステップS106で説明したN枚の画像)に基づく主要被写体領域が重複する部分の代わりに、一部の画像(例えば、ステップS106で説明したN枚の画像のうち、8割程度の枚数の画像)に基づく主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域Scとして検出しても良いし、上述したグループ分けを行ってもよい。なお、第2主要被写体領域Scの検出を中止する際には、後述するステップS109において、第2評価値Ec[n]を算出する際に、CPU19は、各画像に関する第2評価値Ec[n]を、第2主要被写体領域が検出できないことを示す所定の値とする(ステップS107の第1評価値E[n]参照)。
【0061】
ステップS109において、CPU19は、記憶媒体22に記録されたN枚の画像のそれぞれについて、ステップS108で検出した第2主要被写体領域Scに基づき、第2評価値Ec[n]を算出する。なお、以下では、n枚目の画像について算出された第2評価値を、第2評価値Ec[n]と称する。例えば、1枚目の画像について算出された第2評価値は、第2評価値Ec[1]である。第2評価値の算出は、ステップS107で説明した第1評価値E[n]と同様に、例えば、輝度情報、焦点情報、コントラスト情報、エッジ情報などと、第2主要被写体領域Sc内の画素値とに基づいて、公知技術と同様に行われる。
【0062】
ステップS110において、CPU19は、シーン認識を行う。CPU19は、記憶媒体22に記録されたN枚の画像に基づいて、公知技術と同様にシーン認識を行う。このシーン認識は、主要被写体が変化するか否か、さらには、どのように変化するかを推測するためのものである。例えば、ポートレートのようなシーンにおいては、主要被写体は変化が少ないと推測できる。また、例えば、図7に例示したようなシーンにおいては、主要被写体自体が変化しつつ移動することが推測できる。
【0063】
ステップS111において、CPU19は、記憶媒体22に記録されたN枚の画像のそれぞれについて、ステップS107で算出した第1評価値E[n]と、ステップS109で算出した第2評価値Ec[n]との少なくとも一方に基づいて、画像の評価を行う。
【0064】
画像の評価については、以下のような方法がある。
【0065】
(1)第1評価値E[n]に基づいて評価を行った後に第2評価値Ec[n]に基づいて評価を行う。
【0066】
このような順番で評価を行うことにより、絶対評価に好適な第1評価値E[n]に基づいて、主要被写体領域における映りが良い画像を選択し、さらに、相対評価に好適な第2評価値Ec[n]に基づいて、相対的に映りが良い画像を選択することができる。
【0067】
この選択方法は、ポートレートのような主要被写体自体の変化が少ないシーンにおいて有用である。
【0068】
(2)第2評価値Ec[n]に基づいて評価を行った後に第1評価値E[n]に基づいて評価を行う。
【0069】
このような順番で評価を行うことにより、相対評価に好適な第2評価値Ec[n]に基づいて、相対的に映りが良い画像を選択し、さらに、絶対評価に好適な第1評価値E[n]に基づいて、主要被写体領域における映りが良い画像を選択することができる。
【0070】
この選択方法は、図7に例示したような主要被写体自体が変化しつつ移動するシーンにおいて有用である。
【0071】
(3)第1評価値E[n]および第2評価値Ec[n]に所定の重み付けを行った後に評価を行う。
【0072】
このような方法で評価を行うことにより、絶対評価に好適な第1評価値E[n]と、相対評価に好適な第2評価値Ec[n]とをバランスよく用いて好適な評価を行うことができる。なお、ポートレートのような主要被写体自体の変化が少ないシーンにおいては、絶対評価に好適な第1評価値E[n]の重みを多くし、図7に例示したような主要被写体自体が変化しつつ移動するシーンにおいては、相対評価に好適な第2評価値Ec[n]の重みを多くすると良い。
【0073】
(4)第1評価値E[n]または第2評価値Ec[n]のいずれか一方に基づいて評価を行う。
【0074】
第1評価値E[n]のみに基づいて評価を行うことにより、絶対評価による画像の評価が可能となり、第2評価値Ec[n]のみに基づいて評価を行うことにより、相対評価による画像の評価が可能となる。
【0075】
CPU19は、上述した(1)から(4)のいずれかの方法で評価を行い、評価値を算出する。評価値の算出は公知技術と同様に行われる。なお、上述した(1)から(4)のいずれの方法を用いるかは、CPU19により選択されても良いし、操作部20を介したユーザ操作により選択されても良い。CPU19により自動で選択する際には、CPU19は、例えば、ステップS110で行ったシーン認識の結果に基づいて選択を行う。
【0076】
ステップS112において、CPU19は、削除する画像を決定する。CPU19は、ステップS111で算出した評価値に基づき、評価の低い方から所定の枚数(例えば、15枚)の画像を削除する画像として選択する。このような選択を行うことにより、評価の高い画像を選択的に残すことができる。なお、削除する画像の枚数は、固定のものであっても良いし、CPU19により自動で定められたものであっても良いし、操作部20を介したユーザ操作により定められたものであっても良い。
【0077】
ステップS113において、CPU19は、ステップS112で決定した画像を記録媒体22から削除して、一連の処理を終了する。
【0078】
なお、ステップS103において、撮影により生成した画像を第1メモリ16に記録した場合には、CPU19は、第1メモリから画像を削除し、残りの画像を記録I/F18を介して記憶媒体22に記録する。
【0079】
以上説明したように、本実施形態によれば、被写体を撮像して、時間的に連続する複数の画像を生成し、生成した複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出するとともに、主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する。さらも。主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、第1評価値と第2評価値との少なくとも一方に基づいて、記録媒体に記録された複数の画像の評価を行う。したがって、複数の画像に対する評価を行う際に、主要被写体が変化する場合であっても、評価における尺度のバラツキを抑えることができる。
【0080】
特に、本実施形態によれば、時系列に連続撮影した一連の画像群のうち、一部の画像で主要被写体が検出できない場合や、主要被写体が動被写体で、かつ、主要被写体自体に物理的な変化が生じる場合(動被写体が回転する場合、主要被写体の一部がフレームアウトするはみ出し量が変化する場合、主要被写体の手前で通行人等が横切り、主要被写体の一部が隠れてしまう場合など)であっても、略同一の尺度で評価を行うことができる。そして、このような評価の結果、好適な画像の選択および削除を行うことができるので、ベストショットモードにおいて、最適な画像を残すことができる。
【0081】
なお、本実施形態では、N枚の画像を撮影(ステップS102)および記録(ステップS103)した後に、主要被写体領域S[n]の検出(ステップS106)および第1評価値E[n]の算出(ステップS107)を行う例を示したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、N枚の画像を撮影(ステップS102)した後すぐに、主要被写体領域S[n]の検出(ステップS106)および第1評価値E[n]の算出(ステップS107)を開始しても良い。
【0082】
また、本実施形態では、主要被写体領域S[n]の検出(ステップS106)において、主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断する際の例として、主要被写体領域S[n]の検出対象の画像が時系列の端部にある場合と、時系列の端部に無い場合とで同じ枚数(3枚)を基準に判断する例を示した。しかし、CPU19は、主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断する基準の枚数を、主要被写体領域S[n]の検出対象の画像が時系列の端部にある場合と、時系列の端部に無い場合とで変えても良い。例えば、CPU19は、時系列の端部において、主要被写体領域S[n]が検出できない画像が2枚連続した場合に主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断し、主要被写体領域S[n]の検出対象の画像が時系列の端部に無い場合には、主要被写体領域S[n]が検出できない画像が3枚連続した場合に主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断してもよい。
【0083】
また、例えば、CPU19は、時系列の端部において、主要被写体領域S[n]が検出できない画像が4枚連続した場合に主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断し、主要被写体領域S[n]の検出対象の画像が時系列の端部に無い場合には、主要被写体領域S[n]が検出できない画像が3枚連続した場合に主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断してもよい。
【0084】
なお、上述した「主要被写体が対象画像のフレーム外に出たと判断する基準となる所定の枚数」は、操作部20を介したユーザの操作に基づいて設定されても良いし、CPU19により自動で設定されても良い。CPU19により自動で設定する際には、撮像時に設定された撮影モードの種類や撮影条件などによって、適当な枚数を設定する構成としてもよい。
【0085】
また、本実施形態では、ステップS110において、シーン認識を行う例を示したが、シーン認識は必ずしも行わなくても良い。
【0086】
また、本実施形態では、ベストショットモード時に図2のフローチャートに示した一連の処理を行う例を示したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、連写モードにおいて複数の画像を生成する場合にも本発明を同様に適用することができる。また、ユーザにより選択された複数の画像を対象として、ステップS106以降の処理を行っても良い。
【0087】
また、上述した実施形態では、本発明の技術を図1に示した電子カメラ10において実現する例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、図1に示した電子カメラ10以外の構成の電子カメラにも本発明を同様に適用することができる。
【0088】
また、コンピュータと画像処理プログラムとにより、上記実施形態で説明した画像処理装置をソフトウェア的に実現しても良い。この場合、図2のフローチャートで説明したステップS106以降の処理の一部または全部をコンピュータで実現する構成とすれば良い。
【0089】
さらに、上述したコンピュータ以外にも、デジタルの画像の再生表示機能やレタッチ機能を有する電子機器(例えば、フォトビューアー、デジタルフォトフレーム、写真の印刷装置など)などに本発明を同様に適用することができる。また、上述した実施形態で説明した電子カメラ10は、携帯電話端末などのカメラモジュールとして実装されるものであってもよい。
【0090】
また、上述した実施形態では、各処理をソフトウェア的に実現する例を説明したが、ASIC等によってこれらの各処理をハードウエア的に実現しても勿論かまわない。
【符号の説明】
【0091】
10…電子カメラ、13…撮像素子、14…AFE、16…第1メモリ、17…第2メモリ、19…CPU、22…記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して、時間的に連続する複数の画像を生成する撮像部と、
前記複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出部と、
前記第1検出部により前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出部と、
前記主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、前記第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づいて、前記複数の画像の評価を行う評価部と
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記評価部は、前記第1評価値と前記第2評価値との何れか一方の評価値に基づいて前記評価を行った後に、他方の前記評価値に基づいて前記評価を再び行う
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記評価部は、前記第1評価値と前記第2評価値とに所定の重み付けを行って、前記評価を行う
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記複数の画像のそれぞれについて、シーン認識を行う認識部を備え、
前記評価部は、前記認識部による認識結果に基づいて、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づく前記評価の方法を決定する
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記第2検出部は、前記第1検出部により前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域内の特徴点を抽出し、前記特徴点に基づいて、前記主要被写体領域を変形させた後に、重複する部分を前記第2主要被写体領域として検出する
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記第1検出部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する際に、任意の画像において前記主要被写体領域が検出できない場合には、その画像と時間的に連続する少なくとも1枚の画像において検出された前記主要被写体領域に基づいて、前記任意の画像における前記主要被写体領域を検出する
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記評価部による評価結果に基づいて、記録媒体に記録された複数の画像のうち、一部の画像を削除する削除部を備える
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の電子カメラにおいて、
前記第1検出部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する際に、前記主要被写体領域が検出できない画像が所定の枚数以上連続する場合には、それらの画像における前記主要被写体領域の検出を中止し、
前記評価部は、前記主要被写体領域が検出できない複数枚の画像に関する前記第1評価値を、前記主要被写体領域が検出できないことを示す所定の値とする
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】
請求項6または請求項7に記載の電子カメラにおいて、
前記第1検出部は、前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する際に、時間的に連続する前記複数の画像のうち、時系列の端部において、前記主要被写体領域が検出できない画像が所定の枚数以上連続する場合には、それらの画像における前記主要被写体領域の検出を中止し、
前記評価部は、前記主要被写体領域が検出できない複数枚の画像に関する前記第1評価値を、前記主要被写体領域が検出できないことを示す所定の値とする
ことを特徴とする電子カメラ。
【請求項10】
処理対象の画像として、複数の画像を取得する取得部と、
前記取得部により取得した前記複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出部と、
前記第1検出部により前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出部と、
前記主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、前記第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づいて、前記取得部により取得した前記複数の画像の評価を行う評価部と、
前記評価部による評価結果に基づいて、前記取得部により取得した前記複数の画像のうち、一部の画像を選択する選択部と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の画像処理装置において、
前取得部により取得した前記複数の画像を記録媒体に記録する記録部と、
前記記録媒体に記録された複数の画像のうち、前記選択部により選択された前記一部の画像を削除する削除部とを備え、
前記取得部は、前記複数の画像として、時間的に連続して撮像および生成された複数の画像を取得し、
前記第1検出部は、前記記録媒体に記録された前記複数の画像のそれぞれについて、前記主要被写体領域を検出する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
処理対象の画像に対する画像処理をコンピュータで実現するための画像処理プログラムであって、
前記処理対象の画像として、複数の画像を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得した前記複数の画像のそれぞれについて、主要被写体領域を検出する第1検出ステップと、
前記第1検出ステップにおいて前記主要被写体領域の検出が行われた複数の画像について、前記主要被写体領域が重複する部分を第2主要被写体領域として検出する第2検出ステップと、
前記主要被写体領域の画像に基づく第1評価値と、前記第2主要被写体領域の画像に基づく第2評価値とを算出し、前記第1評価値と前記第2評価値との少なくとも一方に基づいて、前記取得ステップにおいて取得した前記複数の画像の評価を行う評価ステップと、
前記評価ステップにおける評価結果に基づいて、前記取得ステップにおいて取得した前記複数の画像のうち、一部の画像を選択する選択ステップと
を備えたことを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−55456(P2013−55456A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191543(P2011−191543)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】