説明

電子ゲーム装置、電子ゲーム方法、及び電子ゲームプログラム

【課題】 盤面ゲームを3次元の電子ゲームに適用した場合における操作上の問題を解決し、より娯楽性が高い電子ゲームを提供することができる電子ゲーム装置を提供する。
【解決手段】 電子ゲーム装置は、マーカ表示制御部153の制御のもとに、盤面ゲームの進行中に、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、盤面表示制御部152の制御のもとに、対戦相手がマーカを設定したのに応じて、プレイヤが前回設定したマーカの位置が、表示画面内でプレイヤが視認可能な位置に表示されるように3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行する電子ゲーム装置、電子ゲーム方法、及び電子ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、五目並べ、連珠、囲碁、オセロ(登録商標)、将棋、チェス等、盤面上に碁石や駒を載置することによって遊戯する様々な盤面ゲームが世界的に知られている。一方、近年では、コンピュータ技術の発達にともない、このような盤面ゲームを画面上で実現し、コンピュータを相手として対戦したり、ネットワーク上で複数のプレイヤが対戦したりする電子ゲームも開発されている。
【0003】
このような電子ゲームは、通常、盤面を模擬した2次元座標上に碁石や駒を模擬したマーカを設定することによって実現される。しかしながら、近年の電子ゲームにおいては、例えば特許文献1に記載された技術のように、仮想的な3次元空間をフィールドとするとともに、そのフィールドに表示させるオブジェクトとして3次元画像を生成して表示させることが一般的に行われている。したがって、従来の2次元の電子盤面ゲームについても、より娯楽性を高める上で3次元に拡張することが要求されており、例えば特許文献2に記載された技術のように、3次元に拡張することにともなう新たなゲームも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開2003−242521号公報
【特許文献2】 特開2004−73589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、通常の盤面ゲームは、あくまでも2次元の盤面上で遊戯することを想定しているため、これを単に3次元に拡張した場合には、ルールの変更を余儀なくされる可能性がある。特に、盤面ゲームを3次元の電子ゲームに適用した場合には、ルールの変更はもちろんのこと、操作上の便宜を緻密に考慮した実装を行わなければ、実用に耐え得るゲームを実現することはできない。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、盤面ゲームを3次元の電子ゲームに適用した場合における操作上の問題を解決し、より娯楽性が高い電子ゲームを提供することができる電子ゲーム装置、電子ゲーム方法、及び電子ゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる電子ゲーム装置は、所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行する電子ゲーム装置であって、前記プレイヤが操作する操作手段と、前記電子ゲームとして、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲーム用のプログラムを格納するメモリと、前記操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて前記メモリから前記プログラムを読み出して実行し、前記盤面ゲームの動作を制御して前記盤面ゲームの実行結果を前記表示画面に表示させる制御手段とを備える。前記制御手段は、前記マーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成手段と、前記格子データ生成手段によって生成された前記格子データに基づいて前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させるとともに、前記マーカを設定するためのカーソルを前記3次元盤面上に表示させる盤面表示制御手段と、前記プレイヤが前記操作手段を介して、前記盤面表示制御手段の制御のもとに前記表示画面に表示された前記3次元盤面上で前記カーソルを移動させて前記マーカを設定する操作を行うのに応じて、前記マーカを前記3次元盤面上に描画して前記表示画面に表示させるマーカ表示制御手段と、前記3次元盤面上への前記プレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、前記盤面ゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定手段とを有する。そして、前記マーカ表示制御手段は、前記盤面ゲームの進行中に、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、前記盤面表示制御手段は、前記対戦相手がマーカを設定したのに応じて、前記プレイヤが前回設定したマーカの位置が、前記表示画面内で前記プレイヤが視認可能な位置に表示されるように前記3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前記前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させることを特徴としている。
【0008】
また、本発明にかかる電子ゲーム方法は、所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行する電子ゲーム方法であって、前記電子ゲームを実行する電子ゲーム装置の制御手段が、操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記電子ゲームとして、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲーム用のプログラムをメモリから読み出して実行し、前記マーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成ステップと、前記制御手段が、前記格子データ生成ステップにて生成された前記格子データに基づいて前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させるとともに、前記マーカを設定するためのカーソルを前記3次元盤面上に表示させる盤面表示制御ステップと、前記プレイヤが前記操作手段を介して、前記盤面表示制御ステップにて前記表示画面に表示された前記3次元盤面上で前記カーソルを移動させて前記マーカを設定する操作を行うのに応じて、前記制御手段が、前記マーカを前記3次元盤面上に描画して前記表示画面に表示させるマーカ表示制御ステップと、前記3次元盤面上への前記プレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、前記制御手段が、前記盤面ゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定ステップとを備える。そして、本発明にかかる電子ゲーム方法において、前記マーカ表示制御ステップでは、前記盤面ゲームの進行中に、前記制御手段が、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、前記盤面表示制御ステップでは、前記対戦相手がマーカを設定したのに応じて、前記プレイヤが前回設定したマーカの位置が、前記表示画面内で前記プレイヤが視認可能な位置に表示されるように前記制御手段が前記3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前記前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させることを特徴としている。
【0009】
さらに、本発明にかかる電子ゲームプログラムは、所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行するコンピュータ実行可能な電子ゲームプログラムであって、前記コンピュータを、操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記電子ゲームとして、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲーム用のプログラムをメモリから読み出して実行し、前記マーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成手段、前記格子データ生成手段によって生成された前記格子データに基づいて前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させるとともに、前記マーカを設定するためのカーソルを前記3次元盤面上に表示させる盤面表示制御手段、前記プレイヤが前記操作手段を介して、前記盤面表示制御手段によって前記表示画面に表示された前記3次元盤面上で前記カーソルを移動させて前記マーカを設定する操作を行うのに応じて、前記マーカを前記3次元盤面上に描画して前記表示画面に表示させるマーカ表示制御手段、及び、前記3次元盤面上への前記プレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、前記盤面ゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定手段として機能させる。そして、本発明にかかる電子ゲームプログラムにおいては、前記マーカ表示制御手段が、前記盤面ゲームの進行中に、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、前記盤面表示制御手段が、前記対戦相手がマーカを設定したのに応じて、前記プレイヤが前回設定したマーカの位置が、前記表示画面内で前記プレイヤが視認可能な位置に表示されるように前記3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前記前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させるように機能させることを特徴としている。
【0010】
このような本発明にかかる電子ゲーム装置、電子ゲーム方法、及び電子ゲームプログラムは、盤面ゲームの進行中に、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させることにより、最後に設定されたマーカを強調表示させる。これに加え、本発明にかかる電子ゲーム装置、電子ゲーム方法、及び電子ゲームプログラムは、対戦相手がマーカを設定したのに応じて、プレイヤが前回設定したマーカの位置が、表示画面内でプレイヤが視認可能な位置に表示されるように3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前回設定したマーカの位置にカーソルを表示させることにより、プレイヤが前回設定したマーカMが視認できるように視点移動を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明においては、3次元盤面を利用したゲームを行う場合に最も問題となるマーカの設定位置の認識しにくさを確実に解消することができ、ゲームの進行に支障を生じることなくゲームの娯楽性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】 本発明の実施の形態として示す電子ゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態として示す電子ゲーム装置における主制御部の機能を示すブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態として示す電子ゲーム装置が実行する3次元五目並べゲームの3次元盤面の具体例を示す図であり、球体からなる3次元盤面の格子データを示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態として示す電子ゲーム装置が実行する3次元五目並べゲームの3次元盤面の具体例を示す図であり、ドーナツ形状からなる3次元盤面の格子データを示す図である。
【図5】 3次元盤面の一部を拡大した図であり、カーソルについて説明するための図である。
【図6】 3次元盤面の一部を拡大した図であり、最終手マーカについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
この実施の形態は、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲームを3次元の電子ゲームに適用した場合における操作上の問題を解決した電子ゲーム装置である。ここでは、電子盤面ゲームとして五目並べゲームを採用し、電子ゲーム装置としての携帯電話機上で実行可能な五目並べゲームについて説明するものとする。
【0015】
例えば図1に示すように、電子ゲーム装置10は、利用者が携帯して発着呼可能な携帯電話機として構成され、主制御部101に対して、操作入力制御部102と、画像コーデック103と、音声コーデック104と、カメラインターフェース部105と、表示制御部106と、多重分離部107と、記録再生部108と、変復調部109とが、所定のバスを介して互いに接続されて構成される。
【0016】
主制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等から構成され、各部を統括的に制御する。また、主制御部101は、所定の操作手段を介したプレイヤの操作に応じて後述するメモリ126や記録媒体127から電子ゲームプログラムを読み出して実行し、電子盤面ゲームとしての後述する3次元五目並べゲームに関する処理・動作を制御し、画像コーデック103等を介して、ゲームの実行結果を表示部125の表示画面に表示させる。なお、この主制御部101の詳細については後述するものとする。
【0017】
操作入力制御部102は、プレイヤが操作する操作手段として本体に設けられた数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話及び電源キー、クリアキー、電子メール起動キー、カーソルキー、実行キー、各種アプリケーションプログラムを起動するためのアプリケーションキー等、複数の操作子121を介して操作入力された情報を主制御部101に供給する。例えば、操作入力制御部102は、メモリ126や記録媒体127等に記憶されている電子ゲームプログラムを起動する場合には、操作子121を介して利用者によって操作入力された起動命令を主制御部101に供給する。
【0018】
画像コーデック103は、主制御部101の制御のもとに、各種画像データを所定の符号化方式に基づいて圧縮符号化するとともに、この符号化方式に対応した復号方式によって伸長復号する。例えば、画像コーデック103は、撮像部124によって撮像された画像データを送信する場合には、カメラインターフェース部105を介して供給された画像データを所定の符号化方式に基づいて圧縮符号化し、得られた符号化画像データを多重分離部107に供給する。また、画像コーデック103は、例えばウェブサイト等にリンクされた画像ファイルのデータを受信した場合には、多重分離部107によって分離された符号化画像データを所定の復号方式によって伸長復号し、これを表示制御部106を介して表示部125に供給する。
【0019】
音声コーデック104は、主制御部101の制御のもとに、各種音声データを所定の符号化方式に基づいて符号化するとともに、この符号化方式に対応した復号方式によって復号する。例えば、音声コーデック104は、通話時には、利用者によって発話されてマイクロフォン122によって集音された音声信号をディジタル音声データに変換し、変復調部109に供給する。また、音声コーデック104は、通話相手からの音声を受話した場合には、変復調部109によって復調されたディジタル音声データを、利用者に聴取可能なアナログの音声信号に変換し、これをスピーカ123を介して外部に出力させる。
【0020】
カメラインターフェース部105は、主制御部101の制御のもとに、当該電子ゲーム装置10の本体に対して所定の角度範囲で回動自在とされるCCD(Charge Coupled Devices)カメラ等の撮像部124によって画像データが撮像されると、この画像データを画像コーデック103に供給する。
【0021】
表示制御部106は、例えば、電界強度に応じた電波の受信状態や電池残量等の各種状態、アドレス帳として登録されている相手先名や電話番号及び発信履歴、電子メールの内容、ウェブサイト、撮像部124によって撮像された画像データ、各種アプリケーションプログラムの実行画面等の各種情報を、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部125に表示させる。例えば、表示制御部106は、画像コーデック103によって復号された画像データが供給されると、これを表示部125に表示させる。
【0022】
多重分離部107は、主制御部101の制御のもとに、画像コーデック103から供給された符号化画像データと音声コーデック104から供給されたディジタル音声データとに対して所定の方式で多重化を施し、得られた多重化データを変復調部109に供給する。また、多重分離部107は、外部から動画像データを受信した場合には、主制御部101の制御のもとに、変復調部109によって所定の復調処理が施された多重化データを符号化画像データとディジタル音声データとに分離する。そして、多重分離部107は、符号化画像データを画像コーデック103に供給するとともに、ディジタル音声データを音声コーデック104に供給する。
【0023】
記録再生部108は、主制御部101の制御のもとに、当該電子ゲーム装置10に内蔵されたメモリ126や、当該電子ゲーム装置10に対して着脱自在に装着される不揮発性メモリ等の記録媒体127に対して各種情報を記録する。また、記録再生部108は、主制御部101の制御のもとに、これらメモリ126や記録媒体127に記録されている各種情報を再生する。例えば、記録再生部108は、通話相手の音声データ、外部から受信した画像データや撮像部124によって撮像された画像データ、電子メール等の各種情報を、メモリ126や記録媒体127に記録するとともに、これら情報を再生する。また、記録再生部108は、メモリ126や記録媒体127に記憶されているアプリケーションプログラムを実行する指示があった場合には、そのアプリケーションプログラムを読み出す。具体的には、記録再生部108は、メモリ126や記録媒体127に記憶されている電子ゲームプログラムを実行する指示があった場合には、主制御部101によって実行可能にその電子ゲームプログラムを読み出す。
【0024】
変復調部109は、主制御部101の制御のもとに、多重分離部107から供給された多重化データに対して所定の変調処理機能を施し、送受信部128及びアンテナ130を介して外部に送信させる。また、変復調部109は、主制御部101の制御のもとに、アンテナ130及び送受信部128を介して受信した受信信号に対して所定の復調処理を施し、得られた多重化データを多重分離部107に供給する。
【0025】
このような電子ゲーム装置10は、主制御部101の制御のもとに、所定の電子ゲームプログラムを実行することにより、所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて3次元五目並べゲームを実行する。なお、3次元五目並べゲームの対戦相手としては、電子ゲームプログラムを実行する主制御部101を仮想的な対戦相手とすることもできるが、他のプレイヤとの間でいわゆるネットワーク対戦を行うことにより、現実の他のプレイヤを対戦相手とすることもできる。後者の場合、電子ゲーム装置10は、変復調部109及び携帯電話会社が構築している所定の携帯電話通信網を介して、電子ゲームプログラムを提供するコンテンツサーバに対してアクセスすることにより、コンテンツサーバがマッチングした対戦相手との対戦を行うことができる。また、電子ゲーム装置10は、3次元五目並べゲームの勝敗結果に応じて取得したポイントをコンテンツサーバに対してアップロードすることにより、ランキング対決を行うこともできる。なお、これらのネットワーク対戦及びランキング機能は、周知の技術を利用することができる。
【0026】
具体的には、電子ゲーム装置10は、以下のような3次元五目並べゲームを実行することができる。
【0027】
まず、電子ゲーム装置10は、ユーザが所定の操作子121を操作して電子ゲームプログラムを起動して所定のモード設定を行うと、主制御部101の制御のもとに、碁石に相当するマーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用を描画してゲームを進行する。このとき、主制御部101は、図2に示すような機能を実現する。
【0028】
すなわち、主制御部101は、図2に示すように、3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成部151、3次元盤面を描画するとともにマーカを設定するためのカーソルを3次元盤面上に表示させる盤面表示制御部152、マーカを3次元盤面上に描画して表示画面に表示させるマーカ表示制御部153、3次元五目並べゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定部154、3次元五目並べゲームのモード設定を行うモード設定部155、及び、プレイヤがマーカを設定する番になってから所定時間が経過するまで計時する計時手段であるタイマ156として機能する。
【0029】
格子データ生成部151は、碁石に相当するマーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する。具体的には、格子データ生成部151は、例えば図3に示すような球体、若しくは、楕円体、又は、例えば図4に示すようなドーナツ形状等、曲面を含み且つ盤面端縁がない3次元盤面用の格子データを生成する。この格子データの各グリッドの大きさ及び個数は、表示画面の大きさや解像度等に応じて決まるが、特に球体又は楕円体の場合には、極付近のグリッドの大きさを視認可能な程度とする必要があることから、この極付近のグリッドの大きさの下限に左右される。具体的には、格子データの各グリッドの個数は、電子ゲーム装置10が通常の携帯電話機である場合には、視認性、操作性、及び、ゲーム性の観点から、3次元盤面が球体又は楕円体の場合には16個×16個程度、ドーナツ形状の場合には20個×12個程度とするのが現実的である。格子データ生成部151は、生成した格子データを盤面表示制御部152に供給する。
【0030】
盤面表示制御部152は、格子データ生成部151によって生成された格子データに基づいて3次元盤面を描画し、表示制御部106を介して表示部125の表示画面に表示させる。具体的には、盤面表示制御部152は、メモリ126や記録媒体127から盤面の格子線を含むテクスチャ素材を読み出し、格子データの形状にあわせて貼り付けることによって3次元盤面を描画する。なお、盤面表示制御部152は、後述するように、ゲーム性の向上を図るために、モード設定部155によるモード設定内容に応じて、マーカを設定可能な区域を示す格子線を消去した3次元盤面を描画することもできる。また、盤面表示制御部152は、3次元盤面を描画するとともに、例えば図5に示すように、プレイヤが盤面上にマーカMを設定するために移動可能なカーソルCを3次元盤面上に描画して表示画面に表示させる。さらに、盤面表示制御部152は、対戦を盛り上げるために、戦局に応じて盤面の背景に表示されるアニメーションを変化させたりすることもできる。
【0031】
マーカ表示制御部153は、プレイヤが操作子121を介して、盤面表示制御部152の制御のもとに表示画面に表示された3次元盤面上でカーソルCを移動させてマーカMを設定する操作を行うのに応じて、マーカMを3次元盤面上に描画して表示画面に表示させる。このとき、マーカ表示制御部153は、3次元盤面上の格子線の曲率の差異に応じてマーカMの大きさを変化させることにより、格子線の曲率の差異に応じた格子間の間隔の差異による違和感を軽減した表示を行うことができる。また、マーカ表示制御部153は、モード設定部155によるモード設定内容に応じて、球体又は楕円体の極に相当する位置にマーカMを設定可能又は設定不可能とするように制御する。さらに、マーカ表示制御部153は、モード設定部155によるモード設定内容に応じて、所定の禁じ手となる位置にマーカMを設定しようとする操作が行われた場合に、マーカMを3次元盤面上に描画せずに、禁じ手である旨を示すメッセージを表示画面に表示させたり、マーカMやカーソルCを点滅表示させたりする。さらにまた、マーカ表示制御部153は、後述するように、ゲーム性の向上を図るために、ゲームの進行にともない3次元盤面上に所定個数のマーカMが設定された場合には、所定手数前に設定された任意のマーカを他の位置に移動可能又は削除可能とすることもできる。また、マーカ表示制御部153は、ゲームの難易度を多様にするために、タイマ156による計時時間が所定時間に到達した場合に、プレイヤが以前に設定した任意のマーカを消去する処理も行う。
【0032】
勝敗結果判定部154は、3次元盤面上へのプレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、3次元五目並べゲームの勝敗結果を判定する。また、勝敗結果判定部154は、ゲームの進行中に、3つの碁石が間隔をあけずに並び且つ両端部に相手方の碁石が存在しない「三連」、間隔をあけずに並んだ2つの碁石の一端から1つの格子分の間隔をあけて1つの碁石が並び且つ両端部に相手方の碁石が存在しない「飛び三」、4つの碁石が間隔をあけずに並び且つ一端にのみ相手方の碁石が存在する「四連」、及び、間隔をあけずに並んだ3つの碁石の一端から1つの格子分の間隔をあけて1つの碁石が並び且つ3つ並んだ碁石の一端にのみ相手方の碁石が存在する「飛び四」といったリーチ状態となった場合には、点滅表示や音声出力等によってリーチ状態である旨をプレイヤに通知する。これにより、電子ゲーム装置10は、3次元表示によるプレイヤの認識しにくさに起因する見逃しを防止し、プレイヤの利便を向上させることができる。さらに、勝敗結果判定部154は、最終的に判定した勝敗結果を示すデータを、必要に応じて、メモリ126や記録媒体127に記憶させたり、変復調部109を介してコンテンツサーバに対してアップロードしたりする。
【0033】
モード設定部155は、操作子121を介したプレイヤの操作に応じて、3次元五目並べゲームのモード設定を行う。このモード設定は、主に、遊戯する3次元盤面の選択やゲームのルールの選択設定をプレイヤが任意に行うために行われるものであり、通常、ゲームの対戦開始前に行われる。
【0034】
具体的には、モード設定部155は、ゲームのルール設定の1つとして、いわゆる禁じ手の有無を設定する。既存の五目並べのルールにおいては、先手が有利であることから、先手のみに禁じ手が設けられ、禁じ手に碁石を設定した時点で負けとなる。禁じ手としては、「三連」を同時に2つ以上作る「三三禁」、「四連」を同時に2つ以上作る又は1つの「四連」とともに一端に相手方の碁石が存在する4つの碁石が並んだ状態を2つ以上作る「四四禁」、及び、6つ以上の碁石を並べる「長連」がある。しかしながら、このような禁じ手は、初心者にはわからない場合が多い。そこで、電子ゲーム装置10においては、初心者から熟練者まで幅広く遊戯するのを可能とするために、モード設定部155によって禁じ手の有無を設定する。また、電子ゲーム装置10においては、禁じ手ありの設定がなされた場合には、プレイヤをアシストするために、実際に禁じ手となる位置にカーソルCが移動された場合に、禁じ手である旨を示すメッセージを表示画面に表示させたり、マーカMやカーソルCを点滅表示させたりするモードを設定させることもできる。この場合、電子ゲーム装置10においては、上述したように、禁じ手となる位置にマーカMを設定しようとする操作が行われた場合には、マーカ表示制御部153の制御のもとに、禁じ手である旨を示すメッセージを表示画面に表示させたり、マーカMやカーソルCを点滅表示させたりすることになる。
【0035】
また、モード設定部155は、ゲームのルール設定の他の1つとして、3次元盤面が球体又は楕円体からなる場合に、球体又は楕円体の極に相当する位置にマーカMを設定可能又は設定不可能のいずれかに設定する。球体又は楕円体の極に相当する位置にマーカMを設定することは、3次元盤面を平面に展開した場合に、盤面端縁の行に複数個の碁石が同時に設定されたのと等価な状態を作り出すことになり、本来であれば五目並べのルールに反することになる。そのため、電子ゲーム装置10においては、プレイヤが既存の五目並べに近い感覚で遊戯したい場合には、極に相当する位置にマーカMを設定不可能とするようにモード設定部155によって設定させる。一方、電子ゲーム装置10においては、既存の五目並べとは異なる3次元盤面を利用したゲームならではの遊戯を楽しみたいプレイヤに対応するために、極に相当する位置にマーカMを設定可能とするモードも設け、極という集中点を使用することによる新たなゲーム要素を追加する。いずれの場合にも、電子ゲーム装置10においては、上述したように、マーカ表示制御部153により、ゲームの進行中に、極に相当する位置にマーカMを設定可能又は設定不可能とするように制御し、設定不可能な場合に極に相当する位置にマーカMを設定しようとする操作が行われた場合には、その旨を示すメッセージを表示画面に表示させたり、マーカMやカーソルCを点滅表示させたりすることになる。
【0036】
さらに、モード設定部155は、ゲームのルール設定のさらに他の1つとして、3次元盤面上においてマーカMを設定可能な区域を示す格子線を消去するモードを設定することができる。この場合、電子ゲーム装置10においては、上述したように、盤面表示制御部152の制御のもとに、マーカMを設定可能な区域を示す格子線を消去した3次元盤面を描画して表示画面に表示させることになる。電子ゲーム装置10においては、このモードを設けることにより、3次元盤面上での遊戯という難易度の向上に加え、盤面上での縦方向、横方向、斜め方向の認識をしにくくすることによるゲーム性を追加することができる。
【0037】
モード設定部155は、このようなモード設定が行われると、設定された内容を示すデータを、盤面表示制御部152及びマーカ表示制御部153に供給する。なお、電子ゲーム装置10においては、上述したネットワーク対戦を行う場合に、このようなルール設定が行われた場合には、同じルールを選択したプレイヤがコンテンツサーバによってマッチングされ、そのプレイヤを対戦相手としてゲームを行うのが望ましい。
【0038】
タイマ156は、プレイヤがマーカMを設定する番になってから所定時間が経過するまで計時する。これに応じて、マーカ表示制御部153は、上述したように、タイマ156による計時時間が所定時間に到達した場合に、プレイヤが以前に設定した任意のマーカを消去する。すなわち、電子ゲーム装置10においては、プレイヤが自己の碁石を設定するための持ち時間を設け、その持ち時間を超過すると、その罰則として任意の碁石が消去される、というルールを設けている。ここで、このような持ち時間を設けた場合における処理としては、任意の位置にマーカMを勝手に設定するという処理も考えられるが、かかる処理を採用していないのは、罰則の意味合いにもかかわらず有利となる位置にマーカMが設定されてしまう事態を回避するとともに、限られた盤面上でできる限り長く遊戯を楽しむことができるようにとの配慮によるものである。なお、消去されるマーカMの選択は、マーカ表示制御部153がランダムに決定してもよく、対戦相手が選択するようにしてもよい。電子ゲーム装置10においては、このようなルールを設けることにより、ゲームの進行を速めるとともに、ゲームの難易度を向上させることができる。
【0039】
電子ゲーム装置10は、主制御部101によってこのような機能を実現することにより、3次元盤面を利用した極めて娯楽性の高い五目並べゲームを提供することができる。
【0040】
ここで、このような3次元盤面を利用したゲームを行う場合に最も問題となるのは、マーカMの設定位置の認識しにくさであり、この問題を適切に解決するための操作上の便宜を緻密に考慮した実装を行わなければ、ゲームの娯楽性を低減させることになる。
【0041】
そこで、電子ゲーム装置10においては、各時点で最後に設定された最終手マーカと前回設定したマーカとの確実な識別を可能とすることにより、ゲームの進行に支障を生じることなくマーカMの設定位置を容易に識別することを可能としている。
【0042】
具体的には、電子ゲーム装置10は、例えば図6に示すように、マーカ表示制御部153の制御のもとに、ゲームの進行中に、各時点で最後に設定された最終手マーカLMを他のマーカMと区別可能に表示させる。最終手マーカLMの表示としては、例えば、その大きさを他のマーカよりも大きくしたり、色や形状、点灯/点滅動作を他のマーカとは異なるものとしたりすること等が考えられる。これにより、電子ゲーム装置10においては、盤面が曲面を含むことによって最終手マーカLMが視認できなくなる状態を少なくすることができる。
【0043】
しかしながら、かかる最終手マーカLMの表示を変えることのみでは、対戦相手の最終手を容易に把握することは可能であるものの、自己のマーカMとの関係を把握することができず、場合によっては自己が前回設定したマーカMの位置を忘却してしまう事態を招くこともある。
【0044】
そこで、電子ゲーム装置10は、盤面表示制御部152の制御のもとに、対戦相手がマーカM(最終手マーカLM)を設定したのに応じて、プレイヤが前回設定したマーカMの位置が、表示画面内でプレイヤが視認可能な位置に表示されるように3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前回設定したマーカMの位置にカーソルCを表示させる。すなわち、電子ゲーム装置10においては、対戦相手がマーカMを設定するのに応じて、プレイヤが前回設定したマーカMが視認できるように視点移動を行う。電子ゲーム装置10においては、上述した最終手マーカLMの表示とともに、この視点移動を行うことにより、対戦相手のマーカMの設定位置とプレイヤ自身のマーカMの設定位置との関係を適切に把握することが可能となる。
【0045】
また、電子ゲーム装置10においては、3次元盤面上に設定できるマーカMの個数に制限を設けるのが望ましい。具体的には、電子ゲーム装置10においては、マーカ表示制御部153により、所定個数までのマーカMしか設定できないように制御し、所定個数のマーカMが設定された場合には、所定手数前に設定された任意のマーカを他の位置に移動可能又は削除可能とする。これにより、電子ゲーム装置10においては、限られた盤面上でできる限り長く遊戯を楽しませることができるとともに、既存の五目並べよりも戦略的要素を高めることができ、さらには、設定できるマーカMの個数に制限がない場合に比べ、当該電子ゲーム装置10及びコンテンツサーバの処理負荷を大幅に軽減することができる。
【0046】
以上のように、電子ゲーム装置10においては、球体又は楕円体といった曲面を含み且つ盤面端縁がない3次元盤面を用いた3次元五目並べゲームを実行することにより、既存の盤面のような直線状の格子線のみならず歪みのある格子線にマーカMを設定していくことによる新たなゲーム性を追加した遊戯を提供することができる。また、電子ゲーム装置10においては、ドーナツ形状からなる3次元盤面のように、曲面を含み且つ盤面端縁がなく、さらに極がない盤面も採用することにより、ゲームの難易度を大幅に向上させることができる。特に、電子ゲーム装置10においては、例えばドーナツ形状からなる3次元盤面を利用したゲームを実行した場合には、スポンサーとなるドーナツ販売業者が提供するドーナツの広告を行う等、既存の商品とタイアップすることにより、極めて高い広告効果をもたらすこともできる。このとき、電子ゲーム装置10においては、例えばドーナツ形状からなる3次元盤面を利用したゲームを実行した場合に、碁石に相当するマーカMをドーナツ上に塗した砂糖やゴマ等を模擬したものとすることにより、広告効果を提供するとともに、より娯楽性が高いゲームを提供することができる。
【0047】
そして、電子ゲーム装置10においては、各時点で最後に設定された最終手マーカLMと前回設定したマーカMとの確実な識別を可能とすることにより、ゲームの進行に支障を生じることなくマーカMの設定位置を認識しやすくし、ゲームの娯楽性を高めることができる。
【0048】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。
【0049】
例えば、上述した実施の形態では、既存の五目並べと同様に、3次元盤面の外面を視認してマーカMを設定することを前提として説明したが、本発明は、3次元盤面の内面を視認してマーカMを設定するようにしてもよい。すなわち、電子ゲーム装置10においては、盤面表示制御部152の制御のもとに、3次元盤面の内面を、マーカMを設定する面とするように3次元盤面を描画して表示画面に表示させることにより、恰もプレイヤや対戦相手が3次元盤面によって構成される3次元空間の内部に存在して遊戯を行うようなゲームを提供することができる。これにより、電子ゲーム装置10においては、3次元盤面による空間を認識しにくくし、ゲーム性を大幅に向上させることができる。なお、電子ゲーム装置10においては、ネットワーク対戦を行う場合において、このような3次元盤面の内面にマーカMを設定するようなゲームを提供した場合には、そのゲームを観戦するプレイヤ及び対戦相手以外の観戦者の表示画面には、既存のゲームと同様に3次元盤面の外面を描画して視認させるようにしてもよく、これにより、対戦者とは異なる感覚で観戦者が楽しむことができるゲームを提供することができる。
【0050】
また、本発明は、五目並べに他のゲームの要素を加えた新たなゲームを提供するようにしてもよい。例えば、電子ゲーム装置10においては、マーカMの面に1から7までといった数字を記載しておき、マーカMを5つ並べた上で、その並べたマーカMに記載された数字の和が所定数になることを勝利条件とするといった新たなゲームを提供することができる。これにより、電子ゲーム装置10においては、ゲーム性を多様化することができるとともに、プレイヤの頭脳をよくするような新たなゲームを五目並べを利用して提供することができる。
【0051】
さらに、本発明は、2人の対戦者のみならず、3人以上の対戦とすることも容易に行うことができる。本発明においては、このような3人以上の対戦を行う場合には、対戦者同士で同盟を組ませたり、バトルロイヤル形式のルールを追加したりすることもでき、ゲーム性を複雑化することができる。
【0052】
さらにまた、本発明は、ゲームの難易度を高めるために、3次元盤面を自動回転させてもよい。
【0053】
また、上述した実施の形態では、電子ゲーム装置10が携帯電話機であるものとして説明したが、本発明は、パーソナルコンピュータとして構成してもよいことは勿論である。
【0054】
さらに、上述した実施の形態では、プレイヤが所持する電子ゲーム装置10が電子ゲームプログラムをメモリ等に格納しておき、それを実行するものとして説明したが、本発明は、ASP(Application Service Provider)のように、コンテンツサーバを電子ゲーム装置10として電子ゲームプログラムを実行し、その結果をプレイヤが所持する端末機の表示画面に表示させるようにしてもよい。
【0055】
さらにまた、上述した実施の形態では、電子盤面ゲームとして五目並べゲームを採用した場合について説明したが、本発明は、例えば、連珠、囲碁、オセロ(登録商標)、将棋、チェス等、盤面上に碁石や駒を載置することによって遊戯する様々な盤面ゲームについて適用することができる。
【0056】
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0057】
10 電子ゲーム装置
101 主制御部
102 操作入力制御部
103 画像コーデック
104 音声コーデック
105 カメラインターフェース部
106 表示制御部
107 多重分離部
108 記録再生部
109 変復調部
121 操作子
122 マイクロフォン
123 スピーカ
124 撮像部
125 表示部
126 メモリ
127 記録媒体
128 送受信部
129 無線通信部
130 アンテナ
151 格子データ生成部
152 盤面表示制御部
153 マーカ表示制御部
154 勝敗結果判定部
155 モード設定部
156 タイマ
C カーソル
LM 最終手マーカ
M マーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行する電子ゲーム装置であって、
前記プレイヤが操作する操作手段と、
前記電子ゲームとして、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲーム用のプログラムを格納するメモリと、
前記操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて前記メモリから前記プログラムを読み出して実行し、前記盤面ゲームの動作を制御して前記盤面ゲームの実行結果を前記表示画面に表示させる制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記マーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成手段と、
前記格子データ生成手段によって生成された前記格子データに基づいて前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させるとともに、前記マーカを設定するためのカーソルを前記3次元盤面上に表示させる盤面表示制御手段と、
前記プレイヤが前記操作手段を介して、前記盤面表示制御手段の制御のもとに前記表示画面に表示された前記3次元盤面上で前記カーソルを移動させて前記マーカを設定する操作を行うのに応じて、前記マーカを前記3次元盤面上に描画して前記表示画面に表示させるマーカ表示制御手段と、
前記3次元盤面上への前記プレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、前記盤面ゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定手段とを有し、
前記マーカ表示制御手段は、前記盤面ゲームの進行中に、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、
前記盤面表示制御手段は、前記対戦相手がマーカを設定したのに応じて、前記プレイヤが前回設定したマーカの位置が、前記表示画面内で前記プレイヤが視認可能な位置に表示されるように前記3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前記前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させること
を特徴とする電子ゲーム装置。
【請求項2】
前記格子データ生成手段は、曲面を含み且つ盤面端縁がない前記3次元盤面用の格子データを生成すること
を特徴とする請求項1記載の電子ゲーム装置。
【請求項3】
前記格子データ生成手段は、球体又は楕円体からなる前記3次元盤面用の格子データを生成すること
を特徴とする請求項2記載の電子ゲーム装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記盤面ゲームのモード設定を行うモード設定手段を有し、
前記マーカ表示制御手段は、前記モード設定手段によるモード設定内容に応じて、前記球体又は楕円体の極に相当する位置に前記マーカを設定不可能とするように制御すること
を特徴とする請求項3記載の電子ゲーム装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記盤面ゲームのモード設定を行うモード設定手段を有し、
前記マーカ表示制御手段は、前記モード設定手段によるモード設定内容に応じて、前記球体又は楕円体の極に相当する位置に前記マーカを設定可能とするように制御すること
を特徴とする請求項3記載の電子ゲーム装置。
【請求項6】
前記格子データ生成手段は、ドーナツ形状からなる前記3次元盤面用の格子データを生成すること
を特徴とする請求項2記載の電子ゲーム装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記盤面ゲームのモード設定を行うモード設定手段を有し、
前記盤面表示制御手段は、前記モード設定手段によるモード設定内容に応じて、前記マーカを設定可能な区域を示す格子線を消去した前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させること
を特徴とする請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項記載の電子ゲーム装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記盤面ゲームのモード設定を行うモード設定手段を有し、
前記マーカ表示制御手段は、前記モード設定手段によるモード設定内容に応じて、所定の禁じ手となる位置に前記マーカを設定しようとする操作が行われた場合に、前記マーカを前記3次元盤面上に描画せずに、禁じ手である旨を前記プレイヤに通知させること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項記載の電子ゲーム装置。
【請求項9】
前記勝敗結果判定手段は、リーチ状態になった場合に、リーチ状態である旨を前記プレイヤに通知させること
を特徴とする請求項1乃至請求項8のうちいずれか1項記載の電子ゲーム装置。
【請求項10】
前記マーカ表示制御手段は、所定個数のマーカが設定された場合には、所定手数前に設定された任意のマーカを他の位置に移動可能又は削除可能とすること
を特徴とする請求項1乃至請求項9のうちいずれか1項記載の電子ゲーム装置。
【請求項11】
前記盤面表示制御手段は、前記3次元盤面の内面を、前記マーカを設定する面とするように前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させること
を特徴とする請求項1乃至請求項10のうちいずれか1項記載の電子ゲーム装置。
【請求項12】
前記盤面表示制御手段は、前記プレイヤ及び前記対戦相手以外の前記盤面ゲームの観戦者の表示画面には前記3次元盤面の外面を描画して表示させること
を特徴とする請求項11記載の電子ゲーム装置。
【請求項13】
前記プレイヤがマーカを設定する番になってから所定時間が経過するまで計時する計時手段を備え、
前記マーカ表示制御手段は、前記計時手段による計時時間が前記所定時間に到達した場合に、前記プレイヤが以前に設定した任意のマーカを消去すること
を特徴とする請求項1乃至請求項12のうちいずれか1項記載の電子ゲーム装置。
【請求項14】
所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行する電子ゲーム方法であって、
前記電子ゲームを実行する電子ゲーム装置の制御手段が、操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記電子ゲームとして、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲーム用のプログラムをメモリから読み出して実行し、前記マーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成ステップと、
前記制御手段が、前記格子データ生成ステップにて生成された前記格子データに基づいて前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させるとともに、前記マーカを設定するためのカーソルを前記3次元盤面上に表示させる盤面表示制御ステップと、
前記プレイヤが前記操作手段を介して、前記盤面表示制御ステップにて前記表示画面に表示された前記3次元盤面上で前記カーソルを移動させて前記マーカを設定する操作を行うのに応じて、前記制御手段が、前記マーカを前記3次元盤面上に描画して前記表示画面に表示させるマーカ表示制御ステップと、
前記3次元盤面上への前記プレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、前記制御手段が、前記盤面ゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定ステップとを備え、
前記マーカ表示制御ステップでは、前記盤面ゲームの進行中に、前記制御手段が、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、
前記盤面表示制御ステップでは、前記対戦相手がマーカを設定したのに応じて、前記プレイヤが前回設定したマーカの位置が、前記表示画面内で前記プレイヤが視認可能な位置に表示されるように前記制御手段が前記3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前記前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させること
を特徴とする電子ゲーム方法。
【請求項15】
所定の表示画面に3次元画像を表示させてプレイヤの操作に応じて電子ゲームを実行するコンピュータ実行可能な電子ゲームプログラムであって、
前記コンピュータを、
操作手段を介した前記プレイヤの操作に応じて、前記電子ゲームとして、碁石又は駒に相当するマーカを所定の盤面上に設定することによってゲームを進行させる所定の盤面ゲーム用のプログラムをメモリから読み出して実行し、前記マーカを設定する所定の3次元形状からなる3次元盤面用の格子データを生成する格子データ生成手段、
前記格子データ生成手段によって生成された前記格子データに基づいて前記3次元盤面を描画して前記表示画面に表示させるとともに、前記マーカを設定するためのカーソルを前記3次元盤面上に表示させる盤面表示制御手段、
前記プレイヤが前記操作手段を介して、前記盤面表示制御手段によって前記表示画面に表示された前記3次元盤面上で前記カーソルを移動させて前記マーカを設定する操作を行うのに応じて、前記マーカを前記3次元盤面上に描画して前記表示画面に表示させるマーカ表示制御手段、及び、
前記3次元盤面上への前記プレイヤと対戦相手とのマーカの設定状況に応じて、前記盤面ゲームの勝敗結果を判定する勝敗結果判定手段として機能させ、
前記マーカ表示制御手段が、前記盤面ゲームの進行中に、各時点で最後に設定されたマーカを他のマーカと区別可能に表示させ、
前記盤面表示制御手段が、前記対戦相手がマーカを設定したのに応じて、前記プレイヤが前回設定したマーカの位置が、前記表示画面内で前記プレイヤが視認可能な位置に表示されるように前記3次元盤面を回転させて再描画するとともに、前記前回設定したマーカの位置に前記カーソルを表示させるように機能させること
を特徴とする電子ゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−62485(P2011−62485A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235716(P2009−235716)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(506230448)ウィアー・エンジニアリング株式会社 (2)
【Fターム(参考)】