電子サービスガイドのダウンロードを制御する技術
【課題】電子ガイドの対話型検索において、遅延時間を少なくする。
【解決手段】ユーザ装置102へのメディアコンテンツ配信サービス用の電子サービスガイド(ESG)のダウンロード110制御技術が提案される。第1に、ユーザ装置に関連するユーザ行動がモニタされる。第2に、モニタリングに基づき、ユーザ装置に対話形式でダウンロードされる電子サービスガイドのフラグメントのランキングが決定される。次いでランキングに基づき、ユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードが開始される。この技術は、ESGのフラグメントをダウンロードするために利用可能な送信能力が限られているとき、特に役立つ。
【解決手段】ユーザ装置102へのメディアコンテンツ配信サービス用の電子サービスガイド(ESG)のダウンロード110制御技術が提案される。第1に、ユーザ装置に関連するユーザ行動がモニタされる。第2に、モニタリングに基づき、ユーザ装置に対話形式でダウンロードされる電子サービスガイドのフラグメントのランキングが決定される。次いでランキングに基づき、ユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードが開始される。この技術は、ESGのフラグメントをダウンロードするために利用可能な送信能力が限られているとき、特に役立つ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯テレビまたは類似のサービスのための電子ガイドのダウンロードを制御する技術に関する。より具体的には、本発明は、ユーザ装置へのメディアコンテンツ配信サービスのための電子ガイドのダウンロードを制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
TV番組を放送するテレビジョン(TV)ネットワークは、チャンネル当たり少なくとも1つのTVサービスを有する相当数のチャンネルを通常備え、各サービスは連続的にその番組を放送する。通常、ネットワークは、チャンネル/サービスおよび番組に関連する情報を有する付属の電子サービスガイド(ESG)または電子番組ガイド(EPG)を提供する。ESGおよびEPGは、本明細書では同意語として使用し、多くの場合単に「電子ガイド」と呼ぶ。
【0003】
ESGは、通常、制御情報および表示情報(プレゼンテーション情報)に関するデータを備える。制御情報は、サービス/番組の受信および表示を可能とするために、ユーザ装置によって必要とされる。制御情報の例は、サービスのIPマルチキャストアドレスや、使用のコーデックに関するデータであり、例えば、特定の番組の放送時刻(例えば、「18:01:22 GMT」)などに関する時間情報等である。表示データは、例えばユーザ装置のスクリーン上などで、ユーザに表示することを意図された情報を備える。このようなチャンネル関連および/または番組関連の表示情報は、例として、番組名、番組の短い説明、例えば「19:00ドイツ時間」などのユーザ時間情報、チャンネルおよび番組に関する情報を提供するウェブページへのリンク等を備えてもよい。
【0004】
最近は携帯TVシステムが、携帯電話機、スマートフォン、PDA(携帯情報端末)、携帯TV受信用の適切なカードを備えたノート型パソコン、および類似の携帯ユーザ装置などの携帯ユーザ装置で、TVサービスの受信を可能にしようとの意図で開発されている。携帯TVシステムは、例えばDVB−H(Digital Video Broadcasting−Handheld)IPDC(IP−Data Cast)規格や、OMA(Open Mobile Alliance)BCAST(Browser and Content−Broadcast Working Group)1.0規格に準拠してもよい。
【0005】
携帯TVサービス、またより一般的には移動受信用のマルチメディアコンテンツ放送サービスを提供するネットワークは、例えばGSM(登録商標)ネットワークやUMTSネットワーク(これらは、例えばOMA BCAST規格を使用し得る)などの携帯ネットワークでもよいし、またデジタル放送TVネットワーク(これらは、例えばDVB−H規格を使用し得る)でもよい。将来の携帯TVサービスは、放送サービス、マルチキャストサービスおよびポイント・ツー・ポイント(PTP、Point-To-Point、ユニキャスト)コンテンツ配信サービスの少なくとも1つをベースとしたサービスであってもよい。放送サービスもマルチキャストサービスも、ポイント・ツー・マルチポイント(PTM)サービスと一般に呼ばれる。これらのサービスは、本明細書では広くメディアコンテンツ配信サービスと呼ぶ。
【0006】
ESGなどの電子ガイドは、例えばフラグメントなどによって表される複数の部分または項目をたいてい備える。フラグメントは、通常XML符号化データセットまたはXML符号化データファイルである。ファイル/フラグメントは、全部そろった電子ガイドを構成するためにレファレンスおよび識別子を使用してリンクされてもよい。フラグメントは、例えば、特定のサービス、チャンネルのリスト、または特定のチャンネル/サービスの番組リストに関連してもよいし、また特定の番組の内容に関連してもよい。フラグメントは、番組予告データまたは双方向性データにも関連してもよい。詳細は、例えば非特許文献1および非特許文献2に明記されている。
【0007】
電子ガイドは、ネットワークからユーザ装置へ様々な手法で配信されてもよい。例えばサービスに多重して放送されてもよい。これは、DVB−Hに規定されているメカニズムである。あるいは、電子ガイドは、ユーザ装置によって対話形式で読み出されてもよい、すなわちガイドの検索のためにネットワークのTVサーバとポイント・ツー・ポイント通信を設定することにより読み出されてもよい。このアプローチは、OMA BCASTおよび3GPP(第3世代パートナシッププロジェクト)のMBMS(マルチメディア放送/マルチキャストサービス、Multimedia Broadcast/Multicast Services)規格で取られている。
【0008】
電子ガイドの対話型検索に関しては、例えばTV供給の送信などに影響しないように、一般に限られた送信能力だけが利用可能である。電子ガイドの対話型検索における共通の手順は、ガイド全部を読み出そうとすることである。しかし、利用可能な送信能力が限られているせいで、ユーザが要求したフラグメントの少なくとも一部をユーザ装置が(まだ)入手できていないとき、この手順は、ユーザに特定のフラグメントを表示するのに時間遅延を引き起こす。
【0009】
電子ガイドの対話型検索の代替手順によれば、ユーザが要求するまでフラグメントは読み出されない。この場合、特定のフラグメントの対話型検索は、ユーザが特定のチャンネル、チャンネルの番組リストまたは特定の番組の内容説明にアクセスしようと試みる場合に開始されてもよい。このアプローチは、どんな場合でもユーザが知覚可能な遅延を引き起こす。
【0010】
一般的にTVシステムのユーザ、特に携帯TVシステムのユーザは、たいていTVチャンネル間を高速で切り替える(「ザッピング」)傾向がある。すなわち特定のチャンネルの平均視聴時間は恐らく短い。例えば進行中の番組および次の番組などについて入手可能な情報がない場合、さらに短くなるであろう。このように上記の遅延時間は、対話型電子ガイド検索を有する携帯TVネットワーク事業者およびTVサービス提供事業者に問題を投げかけている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】「携帯放送サービス(Mobile Broadcast Services)」、OMA BCAST技術仕様書(TS)
【非特許文献2】「携帯放送サービスのためのサービスガイド(Service Guide for Mobile Broadcast Services)」OMA BCAST技術仕様書(TS)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記の理由で、メディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを、ユーザ装置における電子ガイドの表示情報および制御情報の少なくとも1つを受信するために必要となる遅延時間を短縮するような手法で制御する技術に対する要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、通信ネットワークにおけるユーザ装置へのメディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを制御する方法が提供される。この方法は、ユーザ装置に関連するユーザの行動を監視(モニタ)する工程と、モニタリングに基づきユーザ装置にダウンロードされる電子ガイドのフラグメントのランキングを決定する工程と、ランキングに基づきユーザ装置に1つ以上のフラグメントのダウンロードを開始する工程とを備える。
【0014】
通信ネットワークまたは遠隔通信ネットワークに関して、メディアコンテンツ配信サービスは、例えば放送対応ネットワークなどのPTM対応ネットワーク、またはマルチキャストサービスなどの他のいずれかのPTMサービス対応ネットワークによって提供されてもよい。ネットワークは、追加または代替として、メディアコンテンツ配信用のPTPサービスの提供も可能にされてもよい。電子ガイドには、電子番組ガイド、電子サービスガイド、またはPTM対応ネットワークのコンテンツPTMサービスに関連する表示情報および制御情報の少なくとも1つを有する他のどのガイドを含んでもよい。メディアコンテンツは、映像データ、音声や音楽などのオーディオデータ、またはマルチメディアデータ/TVデータすなわち映像データ、音声データ、画像データ、リッチメディアデータの組み合わせを備えもよい。
【0015】
モニタリング工程は、ユーザ装置を使用する1人以上のユーザの未来における行動の予測を可能にする、すなわちユーザ装置によって表示/制御のために要求されている電子ガイドを構成する各フラグメントに対する確率の決定を可能にする。モニタリングは、追加または代替として、ユーザの他のユーザ装置に関連するユーザ行動のモニタリングを備えてもよい。
【0016】
ダウンロードは、対話形式で実施されてもよい。すなわちガイドの検索のためにネットワークノードとポイント・ツー・ポイント通信を設定することによって実施されてもよい。接続設定は、ユーザ装置またはネットワークノードによって要求されてもよい。ダウンロードを開始する工程では、ダウンロードのために全フラグメントを提供する代わりに、フラグメントの一部だけ、すなわち高い順位のフラグメントだけを提供してもよく、例えばこれらのフラグメントはランキングに従って高い優先順位を予め割り当てられている。フラグメントは、それらのランキングに従って連続的に提供されてもよい。
【0017】
フラグメントは、ユーザ装置のユーザへの表示およびユーザ装置の制御の少なくとも1つのために、ユーザ装置によって要求されている各フラグメントに対する確率に従ってランキング(順位)付けられてもよい。表示のための要求は、例えば、ユーザ装置のユーザがユーザ装置のキーパッドもしくは類似の入力端末に入力したチャンネルリスト、番組リストまたは特定の番組情報を表示するための要求でもよい。表示するための要求についての別の例は、例えばチャンネル変更中に新しく選択されたチャンネルについての情報を表示するように構成されている場合などの、ユーザのチャンネル変更要求である。このような表示のための要求を実行する際に、ユーザ装置は、検索、レンダリングおよび例えばデバイスのスクリーン上への表示のために、デバイスの記憶領域の中の対応するフラグメントへのアクセスを試みる。記憶領域に既に格納されている(かつ有効期限が切れていない)フラグメントは、ランキングアルゴリズムに含まれなくてもよい。
【0018】
本発明の第1の態様による方法は、ユーザ装置で実施されてもよいし、またネットワークのノード例えばネットワークのTVサーバなどで実施されてもよい。さらなる代替形態として、方法の1つ以上の工程(例えば、モニタリング工程)がユーザ装置で実施されてもよく、1つまたはいくつかの工程(例えば、決定工程およびダウンロード開始工程)がネットワークで実施されてもよい。
【0019】
電子ガイドは、ユーザ装置にプッシュされるフラグメントと対話形式でダウンロードされるフラグメントとを備えてもよい。例えば、電子ガイドの制御情報は放送されてもよいのに対して、表示情報の一部または全部が、要求があり次第ユーザ装置に提供される。ユーザ装置にプッシュされるフラグメントの少なくとも一部は、対話形式でもダウンロード可能であってもよい。この手法では、例えば、フラグメントをこれらのフラグメントの次の放送を待つ必要なしに対話形式で読み出し得る。
【0020】
モニタリング工程は、ユーザが選択したチャンネルリストの検出を備えてもよい。電子ガイドは、少なくとも1つのチャンネルリスト、すなわち利用可能な全チャンネルのリストを提供してもよい。さらなるチャンネルリスト、例えばユーザが好むチャンネルのリストなどが、構成可能であってもよい。ユーザがどのチャンネルリストもめったに選択しない場合、チャンネルリストまたはチャンネルリストの一部を表わすフラグメントは、ダウンロードのためにあまり高く順位付けられなくてもよい。
【0021】
用語「チャンネル」および「サービス」は、特に指示がなければ、本明細書では同意語として使用される。チャンネルは、サービスがそれ自体の専用チャンネルを有するように、1つのサービスだけ例えば1つのTV送信事業者/放送局などだけを有してもよいことは理解されるべきである。しかし、チャンネルは、1つを超えるサービス例えば4つのサービス/局も有してもよい。このような状況のすべてが、本明細書で使用する用語「チャンネル」に網羅されるものとする。「サービス」の代わりに用語「チャンネル」を使用するとは、特定の状況では技術的に正しくないこともあることはわかっているが、それにもかかわらずこの用語は一般に使用されている(アナログ放送の時代が起源)ので、本明細書でも追随する。
【0022】
モニタリング工程は、ユーザのチャンネル選択の検出を備えてもよい。例えば、ユーザは、チャンネルリストの中からユーザに表示された放送チャンネルの1つを選択してもよいし、またユーザは、あるチャンネルから別のチャンネル、例えば次のチャンネルへのチャンネル変更を開始してもよい。
【0023】
モニタリング工程は、代替または追加として、チャンネル選択の継続期間の検出工程を備えてもよい。チャンネルが長時間選択されている場合は、番組リストおよび番組情報を表わすフラグメントが高く順位付けられてもよいのに対して、例えばユーザがチャンネルを素早く動かすときなどに短時間だけ選択されるチャンネルに関しては、現在の番組に関連するフラグメントだけが高く順位付けされてもよい。
【0024】
モニタリング工程は、ユーザが選択した番組の検出工程を備えてもよい。この場合、この番組に関連するフラグメントは高く順位付けられてもよい。例えば、対応するサービス/チャンネルの番組予定表内における番組の位置が、検出されてもよい(ユーザは、しばしば21:00 GMTに始まる1つ以上の番組を見る)。追加または代替として、選択された番組の内容に関する特徴が検出されてもよい(ユーザは、21:00 GMTのニュース番組を見るが、21:00 GMTには他の番組はめったに見ない。ユーザは、他の開始時刻のニュース番組も見ることがある)。
【0025】
さらに、モニタリング工程は、表示のためにユーザが選択した電子ガイドの少なくとも1つのフラグメントの検出を備えてもよい。例えば、絶対時間位置(例えば開始時刻)または特定のチャンネルの番組時間割の位置が検出されてもよい、あるいはフラグメントが表わす情報の内容に関する特徴(例えば番組の種類)が、類似のフラグメントの識別を可能にするために検出されてもよい。検出工程は、追加または代替として、チャンネルリスト(またはサービスリスト)、番組リスト、および電子サービスガイドに載せている特定の番組に関連する情報の少なくとも1つの選択を検出する工程を備えてもよい。
【0026】
モニタリング工程は、ユーザ装置にダウンロードされたフラグメントの有効期限終了の検出工程も備えてもよい。例えば、番組関連フラグメントは、次の番組の開始時刻に暗黙のうちに有効期限が切れてもよいし、またそれに関係する明示的な有効期限を有してもよい。フラグメントがそのほかの点では決定工程で高く順位付けられたであろう場合でさえ、有効期限終了の場合はこのフラグメントをダウンロードすることは無駄であろうから、このことは、決定工程で考慮されてもよい。フラグメントの有効期限終了前(例えば、番組の放送時間の80%が既に終わっている)に、より低い順位もまた決定されてもよい。
【0027】
フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルに準じた、フラグメントの順位付けを備えてもよい。例えば、他の利用可能なチャンネルと比べて特定のチャンネルが頻繁に選択されている(すなわち、この特定のチャンネルをユーザが好んでいる)ことは、モニタリング工程で検出されていてもよい。この特定のチャンネルに関連するフラグメントは、他のチャンネルに関連するフラグメントより高く順位付けられてもよい。対応するフラグメントのランキングにつながるチャンネルのプリファレンス(好み)は、追加または代替として、例えばユーザプロファイルなどの決定工程における評価のためにも構成されてもよい。
【0028】
この場合、決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルの選択、選択頻度、および選択の継続期間の少なくとも1つによる、フラグメントのランキング付け工程をさらに備えてもよい。例えば、特定のチャンネルに関連するフラグメントは、そのチャンネルがユーザの好むチャンネルのリストに含まれている理由で、他のフラグメントより高く順位付けられてもよいが、追加または代替として、チャンネルがユーザによって頻繁に選択される理由で、他のフラグメントの前に順位付けられてもよい。より洗練されたランキング決定スキームでは、チャンネル(サービス)が頻繁に選択されるけれども、このチャンネルに関する選択の継続期間が短い(すなわち、ユーザが素早く通り過ぎるだけである)ことをさらに考慮してもよい。チャンネル選択の頻度の検出は、利用可能なチャンネルまたは特定のチャンネルリストにおける全チャンネルの所与の選択数内でチャンネルの選択数を決定する決定工程を含んでもよい。
【0029】
フラグメントのランキング決定工程は、電子ガイドから提供される番組リストに準じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、特定の番組リストに属するフラグメントが高い順位に決定された場合、この特定の番組リストに関連する以降のフラグメントも同様に高く順位付けられてもよい。フラグメントのランキング決定工程は、追加または代替として、フラグメントが関係するチャンネルの中の少なくとも1つのチャンネルの番組リストの選択頻度によるフラグメントの順位付け工程を備える。例えば、フラグメントが視聴のために頻繁に選択される番組リストに関連している場合、高く順位付けられてもよい。
【0030】
フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する番組によるフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、フラグメントは、対応するチャンネル/サービスの番組時間割の相対位置または絶対位置に応じて順位付けられてもよい。一例として、現在の時刻が使用時刻に近くない(現在時刻は17:00GMTである)としても、ユーザ装置の好みの使用時刻の番組に関連する情報を表わすフラグメントは高く順位付けられてもよい(すなわち、ユーザは21:00 GMTにチャンネルを見ることを好むなど)。類似の順位付けが、ユーザのモニタリングを考慮せずにチャンネルの呼び物の番組(すなわち、今晩放送される映画)に関連するフラグメントに適用されてもよい。
【0031】
この場合フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルの現在の番組に準じたフラグメントの順位付け工程をさらに備えてもよい。例えば、(ユーザによって構成されたおよび/またはユーザのモニタリングに基づき決定された好みのチャンネルのリストに載っている)すべての好みのチャンネルで現在進行中の番組に関連するフラグメントが、高く順位付けられてもよい。さらにまた、フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルの次の番組に準じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、最も好むチャンネルの次の番組は、高く順位付けられてもよい。
【0032】
ユーザ装置の電子ガイドは、階層型に編成されてもよい。トップレベルは、例えば利用可能な全チャンネルのリストなど、チャンネルリストにおけるチャンネル(サービス)を備えてもよい。さらなるチャンネルリストは、独立して編成されてもよいし、また(現在または通常)利用可能なチャンネルのリストであってもよい最も包括的なリストから派生してもよい。第2のレベルは、各チャンネル/サービスの現在の番組を備えてもよい。第3のレベルは、各チャンネルの次の番組を備えてもよく、第3のレベル以降のレベルはさらに将来の番組を備えてもよい。このようにして、階層型に編成された番組/サービスガイドのブランチは、特定のチャンネル/サービスの番組に関連する情報を有してもよい。
【0033】
このようにフラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関係する電子ガイドのレベルおよびブランチの少なくとも1つに応じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、フラグメントは、あるレベル(例えば、現在進行中の番組に相当するレベル)に関連していることに照らして、および追加としてあるブランチ(例えば、最も好むチャンネル/サービスに相当するブランチ)に関連していることに照らして、順位付けられてもよい。
【0034】
あるいは、フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが属するグループに準じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。フラグメントは、例えばOMA BCAST規格などに照らして、グループに分類されてもよく、それによってグループに属する各フラグメントはグループIDを有してもよい。例えば、他の順位付け基準のせいでフラグメントが高く順位付けられている場合は、グループに属する以降のフラグメントも同様に高く順位付けられてもよい。
【0035】
フラグメントのランキング決定工程は、好みのチャンネルグループの決定工程を備えてもよく、好みのグループの少なくとも1つは、ユーザが好むチャンネルであることを示す。一例として、決定工程は、ユーザ装置の1人以上のユーザによって構成可能な好みのチャンネルのリストの中から好みのチャンネルの決定工程を含んでもよい。追加または代替として、決定工程は、最も頻繁に選択されるこれらのチャンネルの決定工程を含んでもよい。例えば、最も頻繁に選択される3つのチャンネルが、最も好むチャンネルの選択グループを構成するように決定され、次に高い選択頻度を有する3つのチャンネルが、好みのチャンネルの選択グループを構成するように決定され、残りのチャンネルは、あまり好みでないチャンネルの選択グループ構成するように決定される。別の例では、決定工程は、少なくとも所定の閾値の頻度を有することで選択されるこれら複数のチャンネルの決定工程を有する。最も好む複数のチャンネルは、最も高い選択頻度を有するチャンネルであり、最も好む複数のチャンネルを一緒にすると、全チャンネル選択活動の少なくとも3分の2の頻度で選択される。最も好む複数のチャンネルは、ユーザ行動次第で、より少ないチャンネル数のこともあるし、より多いチャンネル数のこともある。
【0036】
チャンネルの選択グループは、例えばユーザがチャンネルリストを素早く移動するとき選択されるだけのチャンネルを除外できるようにするなどのために、チャンネル選択の継続期間も考慮して決定されてもよい。
【0037】
フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントと少なくとも2つの優先順位の中の1つの優先順位との関連付け工程を備えてもよい。例えば、フラグメントは、高、中、低の優先順位と関連付けられてもよい。また、例えばフラグメントと同数の優先順位などの、もっと多くの様々な優先順位が存在してもよい。優先順位の高いフラグメントは、ユーザ装置に最初にダウンロードされ、より低い優先順位に関係するフラグメントが続いてダウンロードされるように計画されてもよい。
【0038】
フラグメントのランキング決定工程は、ユーザ装置のディスプレイに同時に表示可能なフラグメント数に応じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。この場合、フラグメントのランキング決定工程は、ディスプレイに表示されるときの、チャンネルリストおよび番組リストの少なくとも1つの大きさに応じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。一例として、番組リストは、現在の番組、次の番組、さらに以降の番組についての情報を表わすフラグメントを備えてもよい。ユーザ装置のスクリーンは、2つの番組に関連する情報の表示だけが可能であってもよい。この場合、現在および次の番組に関連するフラグメントは、番組リストの以降のフラグメントの前に順位付けられてもよく、その理由は、現在および次の番組の表示が番組リストの要求に応じて現れる「第1の画面」になるからである。
【0039】
フラグメントのダウンロード開始工程は、フラグメントが専用の処理内で送信されるダウンロードの開始を備えてもよい。このような電子ガイド取得処理は、例えばユーザ装置からネットワークへの1つ以上のフラグメントに対する(例えばOMA BCASTに従った)専用の要求メッセージの送信処理と、ネットワークからユーザ装置への1つ以上の要求されたフラグメントを有する専用の応答メッセージの送信処理とを備えてもよい。
【0040】
代替形態では、フラグメントのダウンロード開始工程は、フラグメントをまとめて送信するダウンロード手順の開始工程を備えてもよい。例えば、ユーザ装置からネットワークへ選択したチャンネルの変更を伝えるための手順が、メディアコンテンツ配信システムから提供されてもよい。ユーザ装置の現在の状態をネットワークに伝えるために、さらなる処理が提供されてもよい。これらの処理は、フラグメント要求を送信するために使用されてもよい。ネットワークの応答メッセージは、通常一般的な肯定応答以上の情報を有さないが、この場合、1つ以上の必要なフラグメントまたは電子ガイド項目を相乗りさせてユーザ装置に送信するために使用されてもよい。
【0041】
本発明の別の態様によれば、コンピュータプログラムが1つ以上のコンピュータデバイスで実行されるとき、本明細書に記載の方法態様のいずれかの態様による工程を実行するためのプログラムコード部分を備えるコンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0042】
本発明のさらなる態様によれば、ユーザ装置へのメディアコンテンツ配信用の電子ガイドのダウンロードを制御するように適合されたユーザ装置が提案される。ユーザ装置は、ユーザ装置に関連するユーザ行動のモニタリングに基づき、対話形式でユーザ装置にダウンロードする電子ガイドのフラグメントのランキングを決定するためのランキング決定コンポーネントと、決定されたランキングに基づきユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードを開始するためのダウンロードコンポーネントとを備える。
【0043】
ユーザ装置は、ユーザ装置に関連したユーザの行動をモニタリングするためのモニタリングコンポーネントをさらに備えてもよく、ここでモニタリングコンポーネントはランキング決定コンポーネントに通信可能なように接続されている。それ故、モニタリングは、ユーザ装置自体で少なくとも一部が実行される。さらなるモニタリングが、例えば電子ガイドを提供するネットワークで実行されてもよい。
【0044】
本発明のまた別の態様によれば、メディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを受けるように適合されたユーザ装置が提案され、ユーザ装置はユーザ装置に関連するユーザ行動をモニタするためのモニタリングコンポーネントを備え、モニタリングコンポーネントは電子ガイドを提供するネットワークのネットワークノードのランキング決定コンポーネントと通信するように適合され、ランキング決定コンポーネントは対話形式でユーザ装置にダウンロードされる電子ガイドのフラグメントのランキングを決定するように適合されている。
【0045】
本発明の別の態様によれば、電子ガイドを提供するネットワークのネットワークノードが提案され、ネットワークノードは、ユーザ装置へのネットワークのメディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを制御するように適合されている。ネットワークノードは、ユーザ装置に関連するユーザの行動をモニタリングした結果に基づき、ネットワークからユーザ装置にダウンロードされる電子ガイドのフラグメントのランキングを決定するためのランキングコンポーネントと、ランキングに基づきユーザ装置に1つ以上のフラグメントのダウンロードを開始するためのダウンロードコンポーネントとを備える。
【0046】
ネットワークノードは、ユーザ装置に関連するユーザ行動をモニタするための第1のモニタリングコンポーネントをさらに備えてもよく、ここで第1のモニタリングコンポーネントは、ランキング決定コンポーネントに通信可能なように接続されている。第1のモニタリングコンポーネントは、ユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードをモニタするように適合されてもよい。
【0047】
ネットワークノードは、ユーザ装置に関連するユーザ行動をモニタするように適合されたユーザ装置の第2のモニタリングコンポーネントとインタフェースするためのインタフェースコンポーネントを備えてもよく、ここでインタフェースコンポーネントは、ランキング決定コンポーネントに通信的に接続されている。
【0048】
以下では、本発明について、図に示す実施形態例を参照してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】携帯TVの全体構成の概略図である。
【図2】ユーザ装置の携帯TVアプリケーションのコンポーネントを示す機能ブロック図である。
【図3】ネットワークの携帯TVアプリケーションの一実施形態のコンポーネントを示す機能ブロック図である。
【図4】ネットワークの携帯TVアプリケーションの別の実施形態のコンポーネントを示す機能ブロック図である。
【図5】ユーザ装置に描写される電子サービスガイドの構造の概略図である。
【図6】携帯TVアプリケーションの第1の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図7】携帯TVアプリケーションの第2の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図8】携帯TVアプリケーションの第3の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図9】携帯TVアプリケーションの第4の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図10a】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【図10b】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【図10c】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【図10d】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下の説明では、本発明の徹底的な理解を提供するために、限定のためでなく説明のために、特定のネットワークノード等を含む特定のネットワークタイプおよびネットワークトポロジなどの特定の詳細を記載する。本発明をこれらの特定の詳細から外れた他の実施形態でも実施可能であることは、当業者には明らかであろう。例えば、本発明を移動可能なユーザが参加し得るメディアコンテンツ配信サービスを提供するどのネットワークでも実施し得ることは、当業者なら理解するであろう。それ故、本発明は、例えばOMA BCAST規格や携帯TVアプリケーション用の他の規格などを実装した携帯ネットワークに適用できる。本発明は、例えばDVB−H規格またはデジタルメディアコンテンツ放送/マルチキャスト配信用の他の規格などに従うデジタルTV放送/マルチキャスト用のネットワークにも適用可能である。また、本発明は、メディアコンテンツPTM配信技術またはメディアコンテンツPTP配信技術を実施するWLANまたはBluetooth(登録商標)または類似の無線ネットワークなどの無線ネットワークにも適用可能である。
【0051】
以下に説明する実施形態例は放送対応のネットワークに基づいており、PTM送信は放送送信であるが、例えばマルチキャスト送信に基づくPTM技術または将来開発される他のPTMやPTPの技術など、他のPTMまたはPTP送信技術も用い得ることは、当業者は理解するであろう。
【0052】
また、本発明はTV PTM配信だけでなく、あらゆる種類のメディアコンテンツ配信技術にも適用可能であり、メディアコンテンツ配信技術は、例えば純粋な映像送信あるいは音声、音楽および類似のオーディオデータを含むオーディオ送信などに関連してもよい。
【0053】
以下に説明する機能が、個別のハードウェア回路を使用して、プログラマブルマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータとともに働くソフトウェアを使用して、特定用途向け集積回路(ASIC)を使用して、および/または1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して実施されてもよいことも、当業者はさらに理解するであろう。本発明が方法として説明されるとき、本発明はコンピュータプロセッサおよびプロセッサに連結したメモリの中に具体化されてもよく、ここでメモリは、プロセッサが実行するとき本明細書に開示の方法を実施する1つ以上のプログラムで符号化されることも、理解されるであろう。
【0054】
図1では、携帯TVシステム100の一実施形態が概略的に示されている。システムは、ユーザ装置102および放送対応ネットワーク104を備える。ネットワーク104は、例えばGSM(登録商標)ネットワークやUMTSネットワークなどの携帯ネットワークである。代替実施形態では、ネットワーク104は、例えばDVB−Hネットワークなどのデジタル放送ネットワークでも同様によい。また別の実施形態では、ネットワーク104はIPベースの有線または無線のネットワークである。
【0055】
ネットワーク104は、携帯TVサービスのサーバ機能を実施するネットワークノード106を備える。特に、TVサーバ106は、TVサービスの放送を制御する。これらのサービスは、専用TV受像機に対する標準TVサービスを備えてもよいし、また例えば携帯電話機、スマートフォン等のような比較的小さなスクリーンの携帯デバイスでの携帯TV受信に特に適合したサービスも備えてもよい。ネットワーク104が放送するTV番組は、矢印108で図式的に示されている。
【0056】
放送108は、アンテナ109によってユーザ装置102で受信されてもよい。ユーザ装置102は、受信した放送データすなわちTV番組を表示するスクリーン112を備える。携帯デバイス102は、携帯電話機、スマートフォン、または例えばOMA BCAST規格やDVB−H規格に準じた携帯TV受信用の挿入カードを差し込んだノートブックパソコンなどの他の携帯デバイスでもよい。
【0057】
ネットワーク104は、ユーザ装置102への送信108では放送されない電子サービスガイド(または他の実施形態では電子番組ガイド)を提供する。放送とは違って、ESGは、ユーザ装置102によってフェッチされる(対話形式で読み出される)か、またはユーザ装置102にプッシュされるか、しなければならない。検索のために、デバイス102は、TVサーバ106へのユニキャスト通信110を開始してもよい。通信110は、サーバ106へのESGの1つ以上の特定のフラグメント要求の送信を備えてもよく、そのサーバ106は、1つ以上の要求されたフラグメントを送信することにより応答する。通信110は、IP−UDP送信またはIP−TCP−HTTP接続(IP:インターネットプロトコル(Internet Protocol)、UDP:ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol)、TCP:伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol)、HTTP:ハイパーテキスト転送プロトコル(HyperText Transfer Protocol)に基づいてもよいし、FLUTE(File Delivery over Unidirectional Transport)プロトコルに基づいてもよい。各フラグメントは、XML(eXtensible Markup Language)符号化データファイルでもよい。
【0058】
通信110のデータは、ユーザ装置102のアンテナ109で受信される。例えば、データは、携帯ネットワーク104の無線インタフェースによって転送されてもよい。代替実施形態では、通信110は、TVサーバ106とユーザ装置102との間の純粋な有線接続に基づいてもよい。デバイス102は、例えば、USBインタフェース、IPベースインタフェースまたは同様のものを通じて通信を確立してもよい。
【0059】
ユーザ装置102によってフェッチされるかまたはユーザ装置102にプッシュされるESGの部分またはフラグメントは、ユーザ装置に格納され、ユーザの要求に基づきユーザに表示されてもよい。対応するコマンドをユーザ装置102に関係するキーパッド(図示せず)または類似の入力デバイスに入力時、ESGフラグメントの表示114が、スクリーン112上に生じてもよく、その表示114は、例えば現行のTV番組などのスクリーン上の他の表示にかぶさるかまたは置き換わる。
【0060】
図1に図式的に描かれるESG表示114は、例えばネットワーク104から利用可能な放送チャンネルを示すチャンネルリストを備えてもよい。チャンネルリストは、利用可能な全チャンネルのリストを備えてもよいし、および/または追加でユーザが構成可能な好みのチャンネルのサブリストを備えてもよい。例えば、好みのチャンネルリスト内には、ユーザは、自分の個人的な好みに従って利用可能な全チャンネルの全部またはサブセットを入れてもよい。
【0061】
ESG表示114は、例えばこのチャンネルの現在の番組および以降の番組などの、選択された特定のチャンネルの番組を示す番組リストも備えてもよい。番組は、番組名、番組の開始時刻、およびたぶん字幕もしくは類似の付加情報とともに表示されてもよい。表示114は、例えば、番組の題名、開始時刻、ならびに例として番組の要約または番組に関連する話題もしくは俳優のリストなどの詳細な番組説明などを含む、進行中またはこれからの番組に関連する表示も備えてもよい。
【0062】
図2は、基礎的機能要素、すなわち図1のユーザ装置102に実装される携帯TVアプリケーション200の特定のコンポーネントまたはモジュールを概略的に示す。アプリケーション200は、図1のTVサーバ106のクライアントである。アプリケーション200は、ユーザ装置102のスクリーン112上の表示114(図1参照)のために要求されたESGフラグメントのレンダリングを提供するユーザインタフェース202を備える。
【0063】
ESG管理コンポーネント204が、ESGフラグメントの検索、格納および表示に関連する管理機能を実行する。ESG管理コンポーネント204は、ユニキャスト通信110を通してESGフラグメントを読み出すように適合されたフラグメント取得コンポーネント206に接続されている。図2に示されている例では、取得コンポーネント206は、TVサーバ106からのフラグメントのHTTP検索に適合されており、すなわち通信110は、IP−TCP−HTTP接続208を通して実施される。ESGフラグメントの一部は、メディアコンテンツ送信のための放送209によっても受信されてもよい。放送209によるメディアコンテンツの受信および処理に適合されたTVアプリケーション200のさらなるコンポーネントは、明確にするために図2では省略されている。
【0064】
管理コンポーネント204は、取得コンポーネント206によって読み出されたESGフラグメントをストレージ210に格納し、このストレージ210は、TVアプリケーション200による使用専用のユーザ装置102の記憶装置の中に物理的に設けられた記憶領域でもよい。スクリーン上に1つ以上のフラグメントを表示するために、フラグメントは、管理コンポーネント204によってストレージ210から読み出され、ユーザインタフェースコンポーネント202に転送される。インタフェース202は、フラグメントによって表わされる情報のレンダリングを実施する。
【0065】
管理コンポーネントは、番組の表示に関連する制御機能も実施する。例えば、サービスの受信の制御に関する制御情報を含む各サービスのフラグメントの処理時、管理コンポーネント204は、ユーザ装置102のスクリーン112上へのネットワーク104から放送された番組の表示の制御のために、TVアプリケーション200の制御コンポーネント(図示せず)と連絡してもよい。
【0066】
モニタリングコンポーネント212、ランキングコンポーネント214およびダウンロードコンポーネント216がさらに用意されている。モニタリングコンポーネント212は、ユーザインタフェース202をモニタするように適合されている。例えば、モニタリングコンポーネント212は、ユーザ装置102(図1参照)のスクリーン上の少なくとも1つのチャンネルリスト、1つ以上の番組リスト、および1つ以上の番組の表示を検出する。モニタリングコンポーネント212は、使用状況データすなわち検出されたイベントを表わすデータをストレージコンポーネント218の中に格納する。
【0067】
ランキングコンポーネント214は、対話形式でダウンロードされるフラグメントのランキングを決定するように適合されている。ランキングコンポーネント214は、ストレージコンポーネント218に格納された使用状況データに基づきフラグメントのランキングを決定する。このランキングに基づき、ダウンロードコンポーネント216は、HTTP接続208を通してフラグメントのダウンロードを開始する。図2に描かれる実施形態では、ダウンロードコンポーネントが、ESG管理コンポーネント204への接続経由でフラグメントの取得を開始する。
【0068】
代替実施形態では、ダウンロードコンポーネント216は、フラグメントのダウンロードを開始するためにフラグメント取得コンポーネント206に直接接続もされてもよい。さらなる代替実施形態では、ランキングコンポーネント214は、モニタリングコンポーネント212と直接連絡もしてもよい。また別の代替実施形態では、モニタリングコンポーネント212は省略されてもよい。この場合ストレージコンポーネント218に格納された使用状況データは、ユーザプロファイルデータを備えてもよい。各々がESGの典型的な使用状況を表すいくつかのユーザプロファイルが、ネットワーク104の事業者によって構成されてもよい。これらのプロファイルの少なくとも1つは、使用状況データストレージ218に格納されてもよい。ユーザ装置のユーザは、ユーザプロファイルの個々の項目を選択および構成してもよい。この場合ランキングコンポーネント214は、ストレージ218に格納されたこの特定のユーザプロファイルを当てにしてもよい。
【0069】
図3は、ユーザ装置302、放送ネットワーク305の携帯TVサーバ304、および携帯TVアプリケーション306を備える携帯TVシステム300の別の実施形態を示す。この実施形態では、アプリケーション306は、ユーザ装置302に実装されず、ネットワーク305のノード(明確にするため図示せず)に実装されている。例えば、TVアプリケーション306は、TVサーバ304の一部として実装されてもよい。
【0070】
アプリケーション306は、ネットワーク305が提供する電子サービスガイドのフラグメントのランキングを決定するためのランキングコンポーネント308を備える。アプリケーション306は、ランキングコンポーネント308によって決定されるランキングに基づき、フラグメントのユーザ装置302へのダウンロードを開始するためのダウンロードコンポーネント310をさらに備える。
【0071】
アプリケーション306は、ESGフラグメント検索のために、TVサーバ304とユーザ装置302との間のポイント・ツー・ポイント(ユニキャスト)HTTP接続314をモニタするように適合されたモニタリングコンポーネント312をさらに備える。モニタリングコンポーネント312は、ユーザ装置302からTVサーバ304に送信される検索要求をモニタするように適合されている。コンポーネント312は、TVサーバ304からユーザ装置302に送信されるフラグメントをモニタするようにさらに適合されている。例えば、モニタリングコンポーネント312は、ユーザ装置によって表示目的および制御目的で要求されたフラグメントをモニタし、ユーザ装置に実際にダウンロードされるフラグメントをさらにモニタする。ダウンロードされたフラグメントは、ユーザ装置によって要求されたフラグメントに加えて、要求されずにデバイス302に送信されたフラグメント、すなわちランキングコンポーネント310によってダウンロードを決定されたフラグメントも備える。さらに、ネットワーク305の事業者の決定でユーザ装置に送信されるフラグメントがあってもよい。このようなフラグメントは、例えば、広告情報、またはニュース関連の表示情報、または携帯TVシステム300のユーザが興味を持つ他の情報を表わしてもよい。代替実施形態では、モニタリングコンポーネントは、ユーザ装置とサーバとの間の通信の一部だけ、例えばユーザ装置の検索要求だけをモニタするように適合されてもよい。
【0072】
図3の実施形態では、モニタリングコンポーネント312は、ストレージコンポーネント316にユーザ装置302に関連してモニタされたユーザ行動および/またはダウンロードの特徴を表わすデータを格納する。ランキングコンポーネント308は、ストレージ316に格納されたモニタリングデータに基づき、ユーザ装置にダウンロードされるフラグメントのランキングを決定する。ランキングコンポーネント308は、ダウンロードコンポーネント310を始動させ、それに応じてダウンロードコンポーネント310は、コンポーネント308がダウンロードを決定したフラグメントをTVサーバ304に伝える。TVサーバ304は、ネットワーク305が提供するESGに関連するフラグメントを格納するストレージ318から必要なフラグメントを読み出す。サーバ304は、接続314を通してユーザ装置302に読み出したフラグメントを送信する。
【0073】
図3に示される実施形態では、さらなるモニタリングコンポーネント320がユーザ装置302に実装されている。コンポーネント320は、デバイス302のスクリーン322上にフラグメントを表示するユーザインタフェース(図示せず)をモニタする。モニタリングコンポーネント320は、ストレージコンポーネント316に格納するために、ユニキャスト通信324を通してアプリケーション306にそのモニタリングデータを送信してもよく、このユニキャスト通信324は、例えばIP−UDP通信やXMLデータ転送用のIP−TCP−HTTP接続などでもよい。アプリケーション306は、ユーザ装置302のモニタリングコンポーネント320とインタフェースするためのインタフェースコンポーネント(図示せず)を備える。接続324が必要とするリソースを制限するために、接続324を通して転送されるデータは、選択されたモニタリングデータだけを備えてもよい。
【0074】
図4は、ユーザ装置402、放送ネットワーク405の携帯TVサーバ404、および携帯TVアプリケーション406を有する携帯TVシステム400の別の実施形態を示す。図4の実施形態は、図3に示す実施形態と多くの面で類似しているので、これらの面の説明は省略する。主な相違は、図4の実施形態では図3の実施形態のモニタリングコンポーネントが2つとも省略されている。ユーザ装置402とTVサーバ404との間のユニキャスト通信408のモニタリングは行われない。
【0075】
TVアプリケーション406のストレージコンポーネント410に格納されたデータは、所定のユーザプロファイルデータを備える。ユーザプロファイルは、一例として、チャンネルおよび/または番組に関するユーザの好み、および好みの番組に関する内容、言語または類似のユーザ行動を具体的に述べてもよい。事業者によるネットワーク405の構成の後、各々がESGの典型的な使用状況を表わすいくつかのユーザプロファイルが、TVサーバ404からストレージ410に格納される。構成のために、所定のユーザプロファイルの1つが、ユーザ装置402のユーザによって選択されてもよいし選択されなくてもよく、それに応じてストレージ410に格納されてもよい。従って、格納されたユーザプロファイルは、ユーザのグループ(全ユーザがプロファイルの1つに関係している必要がある)または単独ユーザ(各ユーザが自分用の構成のためにプロファイルを選択する必要がある)の所定の行動を表し得る。前者の個別でないユーザプロファイルの場合、ランキングコンポーネント412は、特定のユーザプロファイルに関係しているユーザに対して同時にダウンロードされるフラグメントを決定する。
【0076】
図5を参照して、次にユーザ装置に描写される電子サービスガイド500の実施形態を説明する。ESGの描写500は階層構造に従う。階層のトップレベルは、チャンネルリスト502によって形成される。チャンネルリストはユーザが構成可能、すなわちユーザはチャンネルの順序を選択し得る。代替実施形態では、チャンネルリストはチャンネルの選択頻度の測定または他の基準に従って自動的に格納されてもよい。
【0077】
各チャンネルは、1つのTVサービスだけを備える(代替実施形態では、チャンネルはいくつかのTVサービス、例えば4つのTVサービスなどを備えてもよい)。それ故、M個のチャンネルは、サービス1、2、3、…、N、…、Mを備える。各サービスは、対応するTV送信事業者に従って、例えば「CNN」「BBC」などと名付けられてもよい。各チャンネルに対して、対応する番組リスト504の描写(階層構造500のブランチ)が提供され、そこに現在の番組および以降の番組が示されてもよい。
【0078】
ユーザ装置のESG500の描写は、例えばチャンネルリスト502のすべての利用可能なチャンネル1…Mに対する記憶場所などを提供してもよい。チャンネル1…Nは、全部のチャンネル選択イベントを基にして90%の確率でユーザによって選択されてもよい。チャンネルリスト502のこれらN個のサービスに関して、関係する番組リスト1…Nに対する記憶場所が提供され、各番組リストは現在の番組および次の番組すなわち現在の番組の直後の番組を表わすフラグメントを少なくとも備える。現在の番組および次の番組の各々が番組名および予定開始時刻を示す各1つのフラグメントによって描写される場合に必要な合計の記憶装置は、2N個のフラグメントの記憶量を備える。
【0079】
たった10%の確率で選択されるサービスN+1…Mに関しては、番組リストに関連するフラグメントのための記憶場所は確保されなくてもよい。例えば、図2のユーザ装置のランキングコンポーネント214または図3もしくは図4のネットワークのランキングコンポーネント308もしくは412は、ユーザがこれらのサービス/チャンネルをめったに選択しないと決定してもよい。
【0080】
第1のサービス1…Nの中の特定のサービスに関しては、現在の番組および次の番組についての情報に対する記憶場所だけでなく、さらに以降の番組に対する記憶場所も確保される。一例として、追加の記憶場所がサービス2(「BBC」)および3(「n−tv」)に対して確保され、その中に番組#c(現在の番組)+2…#c+n’を描写する情報が確保される。これらの#c+n’番組は、表示のために番組が選択されるとき、ユーザ装置の第1の画面またはディスプレイに収まってもよい。特定のチャンネルに関しては、ユーザがESGの番組リストをスクロールする場合に備えて、ユーザ装置で追加表示する以降の番組のために、また別の記憶場所が、番組#c+n’+1…c+m’用に確保されてもよい。記憶場所は、サービス2および3以外のサービスの以降の番組#c+2…c+m’に対して確保されないが、ユーザがこれらのチャンネルに関して番組リストをめったに選択およびスクロールしないからである。ESGの描写500の全体構造は、ユーザ装置またはネットワークノードにそれをインストールする前に、携帯TVアプリケーションにプログラムされてもよいし、またネットワーク事業者によって構成されてもよい。この場合デバイスのユーザは、好みのチャンネルに相当するサービス1…Nを選択してもよい。代替形態では、ユーザが好むN個のサービスが自動的に決定されてもよい。例えば、チャンネルリスト502は、ユーザによるこれらのチャンネルの選択頻度に応じたチャンネルに相当してもよい。
【0081】
次いでESG構造500は、ユーザ装置またはネットワークのランキングコンポーネントのランキングの決定手順(順位付け手順)によって使用されてもよい、すなわちこの手順が構造500の各項目のランキングを決定し、各項目は1つ以上のフラグメントを備えてもよい。例えば、ランキング技術は、行506、508に関するフラグメントおよびサービス1…Nに関するフラグメントに、最高の優先順位を付けるように決定してもよいのに対して、サービスN+1…Mおよび/または他の行に関するフラグメントはより低い優先順位を付けられる。
【0082】
図6では、フロー図600が、ユーザ装置へのメディアコンテンツ配信サービス用の電子サービスガイドのダウンロードを制御する方法の実施形態のステップの手順を示す。ステップ602では、ユーザ装置に関連するユーザ行動がモニタされる。これには、ユーザ装置の使用状況のモニタリングを備えてもよいが、ユーザの他のユーザ装置のモニタリングも備えてもよい。ステップ604では、ネットワークからユーザ装置にダウンロードされる電子サービスガイドのフラグメントのランキングが、モニタリングに基づき決定される。ステップ606では、ユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードが、ランキングに基づき開始される。
【0083】
図7は、例えば図1のデバイス102などのユーザ装置の使用状況をモニタするためのモニタリング手順700の実施形態を示す。モニタリング手順700は、例えば図2の携帯TVアプリケーション200のモニタリングコンポーネント216や、図3のモニタリングコンポーネント312および/または320などによって実行されてもよい。
【0084】
モニタリングは、ユーザ装置の使用状況に関連するイベントによってステップ702で開始される。このようなイベントは、例えばキーパッドなどによるデバイスへの任意のデータ入力も含んでもよいが、モニタリング手順700の周期的実行を開始させるための、デバイスのタイマーサブユニットのトリガ信号も含んでもよい。
【0085】
次にステップ704で、モニタリングルーチン700は、ユーザ装置に一時的に格納されたフラグメントのいずれかの有効期限が切れているかどうかを検出する。この目的のためにステップ706で、モニタリングコンポーネントは、ユーザ装置に格納された全フラグメントをスキャンする。フラグメントは、明示的な有効期限を備えてもよいし、また有効期限切れは、モニタリングコンポーネントによって、例えば特定のフラグメントが関連してもよい番組の開始時刻および現在時刻などから計算されてもよい。検出された有効期限切れのフラグメントを識別する情報が、ステップ708で使用状況またはモニタリングデータとして格納される。
【0086】
以降のステップでは、モニタリングコンポーネントが、ユーザ装置のユーザの入力を調査する。ステップ710では、表示のためにチャンネルリストが選択されているかどうかが検出される。選択されている場合、モニタリング手順はスクリーン上に表示されるフラグメント、すなわちユーザ装置のスクリーンに収まるチャンネルリストの一部を検出するためにステップ712に続く。これは、例えばサービス1…Nおよび各チャンネルに対して現在の番組および次の番組を備える図5に示すチャンネルリスト500などでもよい。最後のステップ708では、モニタリング結果または検出結果、すなわち有効期限が切れているかまたはスクリーン上に表示されているかのどちらかのフラグメントの識別が、使用状況データストレージ218(図2参照)に格納される。
【0087】
モニタリングルーチン700がステップ710でESGのチャンネルリストが選択されていないことを検出する場合、手順は、特定のチャンネルがユーザによって選択されているかどうかを検出するためにステップ714に続く。万一選択されている場合は、ステップ716で選択された特定のチャンネルが検出される。次いで手順は、スクリーン上に表示されるチャンネル関連のESGフラグメントを検出するためにステップ712に続く。スクリーンサイズおよびESGの構成に応じて、表示は、例えば現在の番組の番組名および開始時刻を示すフラグメントなどを備えてもよい。検出されたフラグメントは、ステップ708でストレージに書き込まれる。
【0088】
チャンネルが選択されていない場合、モニタリング手順は、チャンネルの番組リストが選択されているかどうかを検出するために、ステップ714からステップ718に続く。選択されていることを検出した場合、番組リストの表示に関連するフラグメントを検出するために、ステップ712が実行される。これらのフラグメントは、第1の画面すなわちユーザが初めに番組リストを選択するときユーザに表示される最初のディスプレイまたは画面に表示されるフラグメント、表示されるフラグメント、例えば現在および次の番組に関連する情報を表わすフラグメントなどを備えてもよい。ユーザが番組リストをスクロールする場合、検出されたフラグメントは、追加または代替として、以降の番組についての情報を表わすフラグメントも備えてもよい。
【0089】
ステップ718で番組リストが選択されていない場合、ルーチン700は、番組が選択されているかどうかを検出するためにステップ720に進む。番組が選択されていることを検出した場合、ステップ722で、選択されている特定の番組が検出される。これに続くステップ712では、どのフラグメントがスクリーン上に表示されるかが検出される。
【0090】
ステップ708で図2のTVアプリケーション200のストレージ218に格納された使用状況のモニタデータは、(選択頻度の決定のために)選択結果自体に関連する情報、すなわちチャンネルリスト、チャンネル、番組リストまたは番組が選択された情報を備えてもよい。さらに、モニタリングデータは、選択されたチャンネル、選択された番組リスト、または選択された番組を識別するデータを備えてもよい。さらにまた、モニタリングデータは、ユーザ装置のスクリーン上に表示されたフラグメントおよび/または有効期限が切れたフラグメントに関連する情報を備えてもよい。
【0091】
モニタリングデータを格納して、ステップ724で、ステップ702のトリガイベント発生の場合に再びモニタリングルーチンを開始するだろうメインプログラム(図示せず)に制御が戻される。
【0092】
図8は、ダウンロードされる電子サービスガイドのフラグメントのランキングを決定するための決定ルーチン800を示すフロー図である。ルーチン800は、例えばユーザ装置の携帯TVアプリケーション200のランキングコンポーネント212などによって実施されてもよい。あるいは、ルーチン800は、図3のネットワークノード306のランキングコンポーネント308の実施形態でも実施されてもよい。
【0093】
決定手順は、ステップ802のトリガイベントによって開始される。このようなイベントは、例えばユーザ装置にESGフラグメントをダウンロードするために利用可能な送信能力があることの表示などであってもよく、表示はPTMネットワークまたはユーザ装置のコンポーネントから受信される。同様に、決定手順800は、モニタリングコンポーネントから受信した、ユーザ装置のストレージに格納されたモニタリングデータまたは使用状況データが更新されたことを示す信号によって開始されてもよい。
【0094】
ステップ804では、ルーチンは、ESGのチャンネルリストの選択頻度を決定する。格納されたモニタリングデータは、各々がユーザ装置のスクリーン上のチャンネルリストの表示を示すいくつかのデータセットを備えてもよい。データセットは、決まったデータセット総数だけを有するやり方でストレージを構成することにより明示的または暗示的にタイムスタンプされてもよく、データセットまたはレコードは周期的に上書きされる。チャンネルリスト選択の選択頻度は、チャンネルリスト選択に関連するデータレコードのサブセットから単に決定されてもよい。
【0095】
さらなるステップ806では、完全なチャンネルスキャンの頻度が決定される。チャンネルスキャン頻度は、ユーザが利用可能なすべてのチャンネルをどのくらい頻繁にザッピングするかを示す。この頻度は、ユーザ装置の1人以上のユーザのザッピング行動を表わす。さらなるステップ808では、利用可能な各チャンネルの選択頻度が決定される。選択頻度は、チャンネルリスト選択頻度の決定に関して上記の手法に従って決定されてもよい。
【0096】
さらなるステップ810では、利用可能な各チャンネルの番組リストの選択頻度が決定されてもよい。代替実施形態では、番組リスト選択頻度は、例えば最も頻繁に選択されたチャンネルなどの特定のチャンネルに関してだけ決定されてもよい。ステップ812では、その現在の番組または任意の現在の番組に関連する表示情報を表わすESGフラグメントの選択頻度が決定される。言い換えると、選択頻度は、各チャンネル別々におよび利用可能な全チャンネルの合計に関して決定される。全チャンネルの合計に関する決定は、ユーザがどの特定のチャンネルを好むかに無関係に、ESGの現在の番組表示を選択する一般的ユーザ行動を示す。
【0097】
ステップ814では、ルーチン800は、次の番組表示情報を表わすESGフラグメントの選択頻度を決定する。特定のチャンネルの番組に関連する表示情報が現在の番組を次の番組とともに表示するように構成されている場合、現在の番組表示および次の番組表示の両方の選択頻度は、互いに等しくてもよい。
【0098】
ステップ816では、好みのグループが決定される、すなわち利用可能なチャンネルはチャンネルの選択頻度に従って(すなわち、ユーザの選択の好みに従って)、グループに分類される。第1の好みのグループは、例えばチャンネル選択総数の少なくとも3分の2の割合を占める複数のチャンネルなどの、最も頻繁に選択された複数のチャンネル(すなわち最も好むチャンネル)を有してもよい。第2の好みのグループは、ユーザによってチャンネルリストの主要な位置に分類されるチャンネル(最も好むチャンネルを除く)などの好みのチャンネルを有してもよい。第3の好みのグループは、あまり好みでないチャンネル、すなわち最も好むチャンネルでも好みのチャンネルでもない利用可能な全チャンネルを有してもよい。
【0099】
決定ルーチン800は、特定のストレージに決定した頻度を格納し、この特定のストレージは、図2のTVアプリケーション200の使用状況データストレージ218に関係してもよい。決定手順のさらなる実施形態には、他のまたはさらなる決定ステップが含まれてもよい。例えば、決定ステップは、チャンネル当たりの選択の継続期間の決定に関連してもよい。
【0100】
ステップ818で、制御は、ステップ802の別のトリガイベントの場合に再び決定ルーチン800を開始させるメインプログラムに戻される。
【0101】
図9は、ダウンロードされるフラグメントを様々な優先グループに分類するための決定手順のさらなる実施形態900を示す。一般に、ユーザ装置に既に存在しているすべてのフラグメントは、分類手順900から除外される。
【0102】
ステップ902では、決定手順900の実行が、例えば図8に関して説明された決定手順のリターンステップ818などによって開始される。ステップ904では、高い優先順位でダウンロードされるフラグメントが決定される。ステップ904の中で適用されてもよい規則の一実施形態例を図10aに示す。ステップ906では、最も好むチャンネルが決定される。これらのチャンネルは、図8のステップ816で確定された好みのグループの中から決定されてもよい。次のステップ908では、最も好むチャンネルへのチャンネル変更中に現在の番組についての表示情報を表わすそれらのフラグメントが決定される。図9のステップ904の結果は、ダウンロードのためにすべてが高い優先順位を割り当てられているフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストである、すなわちこれらのフラグメントは高い順位を割り当てられている。
【0103】
ステップ910では、中位の優先順位でダウンロードされるフラグメントが決定される。ステップ910とともに実行される規則を、図10bに示す。ステップ912では、好みのチャンネル(最も好むチャンネルに対して)が決定され、これには、図8のステップ806で確定された好みのチャンネルを有する好みのグループに応じたチャンネルの決定を備えてもよい。ステップ914では、最も好む各チャンネルの番組リストの第1の画面に表示されるそれらのフラグメントが決定される。現在の番組についての情報を表わすフラグメントが、番組リストに加えてチャンネル変更中に表示される場合、ステップ904で高い優先順位でダウンロードされるフラグメントのリストに既に含まれているフラグメント以外の、それらのフラグメントだけが決定される。次のステップ916では、好みのチャンネルへのチャンネル変更中に現在の番組についての表示情報を表わすそれらのフラグメントが決定される。ステップ910の結果は、中位の優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストであってもよい、すなわちこれらのフラグメントは中位の高さの順位を割り当てられている。
【0104】
図9の決定ルーチンのステップ918では、低い優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントが決定される。ステップ918の実行中実施される規則の一例として、図10cは、その規則に従って各好みのチャンネルの番組リストの第1の画面に表示されるそれらのフラグメントが決定されるただ1つの規則920を示す。図9のステップ918の結果は、低い優先順位でダウンロードされるそれらのそれぞれのフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストである、すなわちこれらのフラグメントは低い順位を割り当てられている。
【0105】
ルーチン900のステップ922では、最も低い優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントが決定される。ステップ922を実施するための規則のセットの一例が図10dに描かれている。ステップ924では、利用可能なチャンネルの中のあまり好みでないチャンネルが決定される。このステップは、あまり好みでないチャンネルを有する、図8のルーチン800のステップ816で決定された好みのチャンネルグループの中から、あまり好みでないチャンネルの決定を備えてもよい。次のステップ926では、あまり好みでないチャンネルへのチャンネル変更中にユーザに表示される現在の番組についての表示情報を表わすそれらのフラグメントが決定される。図9のステップ922の結果は、ネットワークから最も低い優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストである、すなわちこれらのフラグメントは、利用可能な最も低い順位を割り当てられる。
【0106】
ステップ904、910、918、922が特定の順序で処理されるように図9に示されているが、他の実施形態では、これらのステップは異なる順序で処理されてもよいし、また並列にさえ処理されてもよい。決定サブルーチン900は、ステップ902のトリガイベントの発生時に再びサブルーチン900の実行を開始させるメインプログラムにステップ928で制御を戻すことにより終了する。
【0107】
ランキングコンポーネントの別の実施形態では、図7、8、9のルーチン700、800、900と類似の決定手順が、ユーザに対するESGの利用可能性を最適化するために連続的に実行されてもよい。手順は、例えば図2、3、4のランキングコンポーネント214、308または412の1つなどで実行されてもよい。この実施形態では、一般的規則のわずかに異なるセットが決定ルーチンによって実施されてもよい。
1.ユーザ装置のTVアプリケーションがチャンネル変更中にEPGデータを表示する場合:最も好むチャンネルでかつその中の現在の番組および/または次の番組のEPGデータが高い優先順位でダウンロードされる(図5では、これはサービス#1〜#Nを備える):
a.TVアプリケーションがチャンネル変更中に現在の番組についての情報だけを表示する場合、好みのチャンネルの現在の番組に関連するEPGフラグメントが高い優先順位に関係する。
b.TVアプリケーションがチャンネル変更中に現在の番組と次の番組についての情報を表示する場合、同様に最も好むチャンネルの次の番組のEPGフラグメントも高い優先順位に関係する。
2.モニタリング機能が特定のEPG番組リストへのアクセスパターンを決定した場合(例えば、ユーザは、図5のチャンネル#2とチャンネル#3のそれぞれのEPG番組リストに頻繁にアクセスする):第1のEPG番組リストGUI(グラフィカルユーザインタフェース、Graphical User Interface)または画面に収まるEPG番組項目/フラグメントは中位の優先順位に関係する。ここで、端末のスクリーンの限られたサイズが考慮されなければならず、1つの画面に表示され得る情報を表わすフラグメントだけが順位付けられる。
3.好みのチャンネルの番組リストの第1の画面またはディスプレイに表示される情報を表わす各フラグメントに低い優先順位を関係付ける。
4.このチャンネルへのチャンネル選択イベント時にあまり好みでないチャンネルの1つに対して表示される情報を表わす各フラグメントに最も低い優先順位を関係付ける。
【0108】
本発明は、例えば携帯ネットワークの無線インタフェースなどを通じて利用可能であってもよい限られた送信能力にもかかわらず、デジタルマルチメディアコンテンツPTMサービス用の電子サービス/番組ガイドの利用可能性の最適化を可能にする。ユーザに表示されるESG情報に対する短い遅延時間は、ユーザのESGの認識を高める。このことは、ESGへの暗示的アクセス(例えば、チャンネル変更およびザッピング中)または明示的アクセス(例えば、番組リストまたは詳細番組情報にアクセスするとき)に当てはまる。
【0109】
本発明は携帯TVシステムに適用可能であり、このシステムではESGは、対話形式で読み出されなければならない。本発明は、ESGが放送されるが付加的に対話形式でも読み出し得るシステムにも適用可能である。本発明は、ESGが一部放送され(例えば制御情報)、一部対話形式で配信される(例えば表示情報)システムにさらに適用可能である。
【0110】
本発明についてその好適な実施形態との関連で説明したが、この記述は説明目的であり、決して限定目的でないことは理解されるべきである。本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲によってだけ限定されるものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯テレビまたは類似のサービスのための電子ガイドのダウンロードを制御する技術に関する。より具体的には、本発明は、ユーザ装置へのメディアコンテンツ配信サービスのための電子ガイドのダウンロードを制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
TV番組を放送するテレビジョン(TV)ネットワークは、チャンネル当たり少なくとも1つのTVサービスを有する相当数のチャンネルを通常備え、各サービスは連続的にその番組を放送する。通常、ネットワークは、チャンネル/サービスおよび番組に関連する情報を有する付属の電子サービスガイド(ESG)または電子番組ガイド(EPG)を提供する。ESGおよびEPGは、本明細書では同意語として使用し、多くの場合単に「電子ガイド」と呼ぶ。
【0003】
ESGは、通常、制御情報および表示情報(プレゼンテーション情報)に関するデータを備える。制御情報は、サービス/番組の受信および表示を可能とするために、ユーザ装置によって必要とされる。制御情報の例は、サービスのIPマルチキャストアドレスや、使用のコーデックに関するデータであり、例えば、特定の番組の放送時刻(例えば、「18:01:22 GMT」)などに関する時間情報等である。表示データは、例えばユーザ装置のスクリーン上などで、ユーザに表示することを意図された情報を備える。このようなチャンネル関連および/または番組関連の表示情報は、例として、番組名、番組の短い説明、例えば「19:00ドイツ時間」などのユーザ時間情報、チャンネルおよび番組に関する情報を提供するウェブページへのリンク等を備えてもよい。
【0004】
最近は携帯TVシステムが、携帯電話機、スマートフォン、PDA(携帯情報端末)、携帯TV受信用の適切なカードを備えたノート型パソコン、および類似の携帯ユーザ装置などの携帯ユーザ装置で、TVサービスの受信を可能にしようとの意図で開発されている。携帯TVシステムは、例えばDVB−H(Digital Video Broadcasting−Handheld)IPDC(IP−Data Cast)規格や、OMA(Open Mobile Alliance)BCAST(Browser and Content−Broadcast Working Group)1.0規格に準拠してもよい。
【0005】
携帯TVサービス、またより一般的には移動受信用のマルチメディアコンテンツ放送サービスを提供するネットワークは、例えばGSM(登録商標)ネットワークやUMTSネットワーク(これらは、例えばOMA BCAST規格を使用し得る)などの携帯ネットワークでもよいし、またデジタル放送TVネットワーク(これらは、例えばDVB−H規格を使用し得る)でもよい。将来の携帯TVサービスは、放送サービス、マルチキャストサービスおよびポイント・ツー・ポイント(PTP、Point-To-Point、ユニキャスト)コンテンツ配信サービスの少なくとも1つをベースとしたサービスであってもよい。放送サービスもマルチキャストサービスも、ポイント・ツー・マルチポイント(PTM)サービスと一般に呼ばれる。これらのサービスは、本明細書では広くメディアコンテンツ配信サービスと呼ぶ。
【0006】
ESGなどの電子ガイドは、例えばフラグメントなどによって表される複数の部分または項目をたいてい備える。フラグメントは、通常XML符号化データセットまたはXML符号化データファイルである。ファイル/フラグメントは、全部そろった電子ガイドを構成するためにレファレンスおよび識別子を使用してリンクされてもよい。フラグメントは、例えば、特定のサービス、チャンネルのリスト、または特定のチャンネル/サービスの番組リストに関連してもよいし、また特定の番組の内容に関連してもよい。フラグメントは、番組予告データまたは双方向性データにも関連してもよい。詳細は、例えば非特許文献1および非特許文献2に明記されている。
【0007】
電子ガイドは、ネットワークからユーザ装置へ様々な手法で配信されてもよい。例えばサービスに多重して放送されてもよい。これは、DVB−Hに規定されているメカニズムである。あるいは、電子ガイドは、ユーザ装置によって対話形式で読み出されてもよい、すなわちガイドの検索のためにネットワークのTVサーバとポイント・ツー・ポイント通信を設定することにより読み出されてもよい。このアプローチは、OMA BCASTおよび3GPP(第3世代パートナシッププロジェクト)のMBMS(マルチメディア放送/マルチキャストサービス、Multimedia Broadcast/Multicast Services)規格で取られている。
【0008】
電子ガイドの対話型検索に関しては、例えばTV供給の送信などに影響しないように、一般に限られた送信能力だけが利用可能である。電子ガイドの対話型検索における共通の手順は、ガイド全部を読み出そうとすることである。しかし、利用可能な送信能力が限られているせいで、ユーザが要求したフラグメントの少なくとも一部をユーザ装置が(まだ)入手できていないとき、この手順は、ユーザに特定のフラグメントを表示するのに時間遅延を引き起こす。
【0009】
電子ガイドの対話型検索の代替手順によれば、ユーザが要求するまでフラグメントは読み出されない。この場合、特定のフラグメントの対話型検索は、ユーザが特定のチャンネル、チャンネルの番組リストまたは特定の番組の内容説明にアクセスしようと試みる場合に開始されてもよい。このアプローチは、どんな場合でもユーザが知覚可能な遅延を引き起こす。
【0010】
一般的にTVシステムのユーザ、特に携帯TVシステムのユーザは、たいていTVチャンネル間を高速で切り替える(「ザッピング」)傾向がある。すなわち特定のチャンネルの平均視聴時間は恐らく短い。例えば進行中の番組および次の番組などについて入手可能な情報がない場合、さらに短くなるであろう。このように上記の遅延時間は、対話型電子ガイド検索を有する携帯TVネットワーク事業者およびTVサービス提供事業者に問題を投げかけている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】「携帯放送サービス(Mobile Broadcast Services)」、OMA BCAST技術仕様書(TS)
【非特許文献2】「携帯放送サービスのためのサービスガイド(Service Guide for Mobile Broadcast Services)」OMA BCAST技術仕様書(TS)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記の理由で、メディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを、ユーザ装置における電子ガイドの表示情報および制御情報の少なくとも1つを受信するために必要となる遅延時間を短縮するような手法で制御する技術に対する要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様によれば、通信ネットワークにおけるユーザ装置へのメディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを制御する方法が提供される。この方法は、ユーザ装置に関連するユーザの行動を監視(モニタ)する工程と、モニタリングに基づきユーザ装置にダウンロードされる電子ガイドのフラグメントのランキングを決定する工程と、ランキングに基づきユーザ装置に1つ以上のフラグメントのダウンロードを開始する工程とを備える。
【0014】
通信ネットワークまたは遠隔通信ネットワークに関して、メディアコンテンツ配信サービスは、例えば放送対応ネットワークなどのPTM対応ネットワーク、またはマルチキャストサービスなどの他のいずれかのPTMサービス対応ネットワークによって提供されてもよい。ネットワークは、追加または代替として、メディアコンテンツ配信用のPTPサービスの提供も可能にされてもよい。電子ガイドには、電子番組ガイド、電子サービスガイド、またはPTM対応ネットワークのコンテンツPTMサービスに関連する表示情報および制御情報の少なくとも1つを有する他のどのガイドを含んでもよい。メディアコンテンツは、映像データ、音声や音楽などのオーディオデータ、またはマルチメディアデータ/TVデータすなわち映像データ、音声データ、画像データ、リッチメディアデータの組み合わせを備えもよい。
【0015】
モニタリング工程は、ユーザ装置を使用する1人以上のユーザの未来における行動の予測を可能にする、すなわちユーザ装置によって表示/制御のために要求されている電子ガイドを構成する各フラグメントに対する確率の決定を可能にする。モニタリングは、追加または代替として、ユーザの他のユーザ装置に関連するユーザ行動のモニタリングを備えてもよい。
【0016】
ダウンロードは、対話形式で実施されてもよい。すなわちガイドの検索のためにネットワークノードとポイント・ツー・ポイント通信を設定することによって実施されてもよい。接続設定は、ユーザ装置またはネットワークノードによって要求されてもよい。ダウンロードを開始する工程では、ダウンロードのために全フラグメントを提供する代わりに、フラグメントの一部だけ、すなわち高い順位のフラグメントだけを提供してもよく、例えばこれらのフラグメントはランキングに従って高い優先順位を予め割り当てられている。フラグメントは、それらのランキングに従って連続的に提供されてもよい。
【0017】
フラグメントは、ユーザ装置のユーザへの表示およびユーザ装置の制御の少なくとも1つのために、ユーザ装置によって要求されている各フラグメントに対する確率に従ってランキング(順位)付けられてもよい。表示のための要求は、例えば、ユーザ装置のユーザがユーザ装置のキーパッドもしくは類似の入力端末に入力したチャンネルリスト、番組リストまたは特定の番組情報を表示するための要求でもよい。表示するための要求についての別の例は、例えばチャンネル変更中に新しく選択されたチャンネルについての情報を表示するように構成されている場合などの、ユーザのチャンネル変更要求である。このような表示のための要求を実行する際に、ユーザ装置は、検索、レンダリングおよび例えばデバイスのスクリーン上への表示のために、デバイスの記憶領域の中の対応するフラグメントへのアクセスを試みる。記憶領域に既に格納されている(かつ有効期限が切れていない)フラグメントは、ランキングアルゴリズムに含まれなくてもよい。
【0018】
本発明の第1の態様による方法は、ユーザ装置で実施されてもよいし、またネットワークのノード例えばネットワークのTVサーバなどで実施されてもよい。さらなる代替形態として、方法の1つ以上の工程(例えば、モニタリング工程)がユーザ装置で実施されてもよく、1つまたはいくつかの工程(例えば、決定工程およびダウンロード開始工程)がネットワークで実施されてもよい。
【0019】
電子ガイドは、ユーザ装置にプッシュされるフラグメントと対話形式でダウンロードされるフラグメントとを備えてもよい。例えば、電子ガイドの制御情報は放送されてもよいのに対して、表示情報の一部または全部が、要求があり次第ユーザ装置に提供される。ユーザ装置にプッシュされるフラグメントの少なくとも一部は、対話形式でもダウンロード可能であってもよい。この手法では、例えば、フラグメントをこれらのフラグメントの次の放送を待つ必要なしに対話形式で読み出し得る。
【0020】
モニタリング工程は、ユーザが選択したチャンネルリストの検出を備えてもよい。電子ガイドは、少なくとも1つのチャンネルリスト、すなわち利用可能な全チャンネルのリストを提供してもよい。さらなるチャンネルリスト、例えばユーザが好むチャンネルのリストなどが、構成可能であってもよい。ユーザがどのチャンネルリストもめったに選択しない場合、チャンネルリストまたはチャンネルリストの一部を表わすフラグメントは、ダウンロードのためにあまり高く順位付けられなくてもよい。
【0021】
用語「チャンネル」および「サービス」は、特に指示がなければ、本明細書では同意語として使用される。チャンネルは、サービスがそれ自体の専用チャンネルを有するように、1つのサービスだけ例えば1つのTV送信事業者/放送局などだけを有してもよいことは理解されるべきである。しかし、チャンネルは、1つを超えるサービス例えば4つのサービス/局も有してもよい。このような状況のすべてが、本明細書で使用する用語「チャンネル」に網羅されるものとする。「サービス」の代わりに用語「チャンネル」を使用するとは、特定の状況では技術的に正しくないこともあることはわかっているが、それにもかかわらずこの用語は一般に使用されている(アナログ放送の時代が起源)ので、本明細書でも追随する。
【0022】
モニタリング工程は、ユーザのチャンネル選択の検出を備えてもよい。例えば、ユーザは、チャンネルリストの中からユーザに表示された放送チャンネルの1つを選択してもよいし、またユーザは、あるチャンネルから別のチャンネル、例えば次のチャンネルへのチャンネル変更を開始してもよい。
【0023】
モニタリング工程は、代替または追加として、チャンネル選択の継続期間の検出工程を備えてもよい。チャンネルが長時間選択されている場合は、番組リストおよび番組情報を表わすフラグメントが高く順位付けられてもよいのに対して、例えばユーザがチャンネルを素早く動かすときなどに短時間だけ選択されるチャンネルに関しては、現在の番組に関連するフラグメントだけが高く順位付けされてもよい。
【0024】
モニタリング工程は、ユーザが選択した番組の検出工程を備えてもよい。この場合、この番組に関連するフラグメントは高く順位付けられてもよい。例えば、対応するサービス/チャンネルの番組予定表内における番組の位置が、検出されてもよい(ユーザは、しばしば21:00 GMTに始まる1つ以上の番組を見る)。追加または代替として、選択された番組の内容に関する特徴が検出されてもよい(ユーザは、21:00 GMTのニュース番組を見るが、21:00 GMTには他の番組はめったに見ない。ユーザは、他の開始時刻のニュース番組も見ることがある)。
【0025】
さらに、モニタリング工程は、表示のためにユーザが選択した電子ガイドの少なくとも1つのフラグメントの検出を備えてもよい。例えば、絶対時間位置(例えば開始時刻)または特定のチャンネルの番組時間割の位置が検出されてもよい、あるいはフラグメントが表わす情報の内容に関する特徴(例えば番組の種類)が、類似のフラグメントの識別を可能にするために検出されてもよい。検出工程は、追加または代替として、チャンネルリスト(またはサービスリスト)、番組リスト、および電子サービスガイドに載せている特定の番組に関連する情報の少なくとも1つの選択を検出する工程を備えてもよい。
【0026】
モニタリング工程は、ユーザ装置にダウンロードされたフラグメントの有効期限終了の検出工程も備えてもよい。例えば、番組関連フラグメントは、次の番組の開始時刻に暗黙のうちに有効期限が切れてもよいし、またそれに関係する明示的な有効期限を有してもよい。フラグメントがそのほかの点では決定工程で高く順位付けられたであろう場合でさえ、有効期限終了の場合はこのフラグメントをダウンロードすることは無駄であろうから、このことは、決定工程で考慮されてもよい。フラグメントの有効期限終了前(例えば、番組の放送時間の80%が既に終わっている)に、より低い順位もまた決定されてもよい。
【0027】
フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルに準じた、フラグメントの順位付けを備えてもよい。例えば、他の利用可能なチャンネルと比べて特定のチャンネルが頻繁に選択されている(すなわち、この特定のチャンネルをユーザが好んでいる)ことは、モニタリング工程で検出されていてもよい。この特定のチャンネルに関連するフラグメントは、他のチャンネルに関連するフラグメントより高く順位付けられてもよい。対応するフラグメントのランキングにつながるチャンネルのプリファレンス(好み)は、追加または代替として、例えばユーザプロファイルなどの決定工程における評価のためにも構成されてもよい。
【0028】
この場合、決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルの選択、選択頻度、および選択の継続期間の少なくとも1つによる、フラグメントのランキング付け工程をさらに備えてもよい。例えば、特定のチャンネルに関連するフラグメントは、そのチャンネルがユーザの好むチャンネルのリストに含まれている理由で、他のフラグメントより高く順位付けられてもよいが、追加または代替として、チャンネルがユーザによって頻繁に選択される理由で、他のフラグメントの前に順位付けられてもよい。より洗練されたランキング決定スキームでは、チャンネル(サービス)が頻繁に選択されるけれども、このチャンネルに関する選択の継続期間が短い(すなわち、ユーザが素早く通り過ぎるだけである)ことをさらに考慮してもよい。チャンネル選択の頻度の検出は、利用可能なチャンネルまたは特定のチャンネルリストにおける全チャンネルの所与の選択数内でチャンネルの選択数を決定する決定工程を含んでもよい。
【0029】
フラグメントのランキング決定工程は、電子ガイドから提供される番組リストに準じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、特定の番組リストに属するフラグメントが高い順位に決定された場合、この特定の番組リストに関連する以降のフラグメントも同様に高く順位付けられてもよい。フラグメントのランキング決定工程は、追加または代替として、フラグメントが関係するチャンネルの中の少なくとも1つのチャンネルの番組リストの選択頻度によるフラグメントの順位付け工程を備える。例えば、フラグメントが視聴のために頻繁に選択される番組リストに関連している場合、高く順位付けられてもよい。
【0030】
フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する番組によるフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、フラグメントは、対応するチャンネル/サービスの番組時間割の相対位置または絶対位置に応じて順位付けられてもよい。一例として、現在の時刻が使用時刻に近くない(現在時刻は17:00GMTである)としても、ユーザ装置の好みの使用時刻の番組に関連する情報を表わすフラグメントは高く順位付けられてもよい(すなわち、ユーザは21:00 GMTにチャンネルを見ることを好むなど)。類似の順位付けが、ユーザのモニタリングを考慮せずにチャンネルの呼び物の番組(すなわち、今晩放送される映画)に関連するフラグメントに適用されてもよい。
【0031】
この場合フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルの現在の番組に準じたフラグメントの順位付け工程をさらに備えてもよい。例えば、(ユーザによって構成されたおよび/またはユーザのモニタリングに基づき決定された好みのチャンネルのリストに載っている)すべての好みのチャンネルで現在進行中の番組に関連するフラグメントが、高く順位付けられてもよい。さらにまた、フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関連する少なくとも1つのチャンネルの次の番組に準じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、最も好むチャンネルの次の番組は、高く順位付けられてもよい。
【0032】
ユーザ装置の電子ガイドは、階層型に編成されてもよい。トップレベルは、例えば利用可能な全チャンネルのリストなど、チャンネルリストにおけるチャンネル(サービス)を備えてもよい。さらなるチャンネルリストは、独立して編成されてもよいし、また(現在または通常)利用可能なチャンネルのリストであってもよい最も包括的なリストから派生してもよい。第2のレベルは、各チャンネル/サービスの現在の番組を備えてもよい。第3のレベルは、各チャンネルの次の番組を備えてもよく、第3のレベル以降のレベルはさらに将来の番組を備えてもよい。このようにして、階層型に編成された番組/サービスガイドのブランチは、特定のチャンネル/サービスの番組に関連する情報を有してもよい。
【0033】
このようにフラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが関係する電子ガイドのレベルおよびブランチの少なくとも1つに応じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。例えば、フラグメントは、あるレベル(例えば、現在進行中の番組に相当するレベル)に関連していることに照らして、および追加としてあるブランチ(例えば、最も好むチャンネル/サービスに相当するブランチ)に関連していることに照らして、順位付けられてもよい。
【0034】
あるいは、フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントが属するグループに準じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。フラグメントは、例えばOMA BCAST規格などに照らして、グループに分類されてもよく、それによってグループに属する各フラグメントはグループIDを有してもよい。例えば、他の順位付け基準のせいでフラグメントが高く順位付けられている場合は、グループに属する以降のフラグメントも同様に高く順位付けられてもよい。
【0035】
フラグメントのランキング決定工程は、好みのチャンネルグループの決定工程を備えてもよく、好みのグループの少なくとも1つは、ユーザが好むチャンネルであることを示す。一例として、決定工程は、ユーザ装置の1人以上のユーザによって構成可能な好みのチャンネルのリストの中から好みのチャンネルの決定工程を含んでもよい。追加または代替として、決定工程は、最も頻繁に選択されるこれらのチャンネルの決定工程を含んでもよい。例えば、最も頻繁に選択される3つのチャンネルが、最も好むチャンネルの選択グループを構成するように決定され、次に高い選択頻度を有する3つのチャンネルが、好みのチャンネルの選択グループを構成するように決定され、残りのチャンネルは、あまり好みでないチャンネルの選択グループ構成するように決定される。別の例では、決定工程は、少なくとも所定の閾値の頻度を有することで選択されるこれら複数のチャンネルの決定工程を有する。最も好む複数のチャンネルは、最も高い選択頻度を有するチャンネルであり、最も好む複数のチャンネルを一緒にすると、全チャンネル選択活動の少なくとも3分の2の頻度で選択される。最も好む複数のチャンネルは、ユーザ行動次第で、より少ないチャンネル数のこともあるし、より多いチャンネル数のこともある。
【0036】
チャンネルの選択グループは、例えばユーザがチャンネルリストを素早く移動するとき選択されるだけのチャンネルを除外できるようにするなどのために、チャンネル選択の継続期間も考慮して決定されてもよい。
【0037】
フラグメントのランキング決定工程は、フラグメントと少なくとも2つの優先順位の中の1つの優先順位との関連付け工程を備えてもよい。例えば、フラグメントは、高、中、低の優先順位と関連付けられてもよい。また、例えばフラグメントと同数の優先順位などの、もっと多くの様々な優先順位が存在してもよい。優先順位の高いフラグメントは、ユーザ装置に最初にダウンロードされ、より低い優先順位に関係するフラグメントが続いてダウンロードされるように計画されてもよい。
【0038】
フラグメントのランキング決定工程は、ユーザ装置のディスプレイに同時に表示可能なフラグメント数に応じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。この場合、フラグメントのランキング決定工程は、ディスプレイに表示されるときの、チャンネルリストおよび番組リストの少なくとも1つの大きさに応じたフラグメントの順位付け工程を備えてもよい。一例として、番組リストは、現在の番組、次の番組、さらに以降の番組についての情報を表わすフラグメントを備えてもよい。ユーザ装置のスクリーンは、2つの番組に関連する情報の表示だけが可能であってもよい。この場合、現在および次の番組に関連するフラグメントは、番組リストの以降のフラグメントの前に順位付けられてもよく、その理由は、現在および次の番組の表示が番組リストの要求に応じて現れる「第1の画面」になるからである。
【0039】
フラグメントのダウンロード開始工程は、フラグメントが専用の処理内で送信されるダウンロードの開始を備えてもよい。このような電子ガイド取得処理は、例えばユーザ装置からネットワークへの1つ以上のフラグメントに対する(例えばOMA BCASTに従った)専用の要求メッセージの送信処理と、ネットワークからユーザ装置への1つ以上の要求されたフラグメントを有する専用の応答メッセージの送信処理とを備えてもよい。
【0040】
代替形態では、フラグメントのダウンロード開始工程は、フラグメントをまとめて送信するダウンロード手順の開始工程を備えてもよい。例えば、ユーザ装置からネットワークへ選択したチャンネルの変更を伝えるための手順が、メディアコンテンツ配信システムから提供されてもよい。ユーザ装置の現在の状態をネットワークに伝えるために、さらなる処理が提供されてもよい。これらの処理は、フラグメント要求を送信するために使用されてもよい。ネットワークの応答メッセージは、通常一般的な肯定応答以上の情報を有さないが、この場合、1つ以上の必要なフラグメントまたは電子ガイド項目を相乗りさせてユーザ装置に送信するために使用されてもよい。
【0041】
本発明の別の態様によれば、コンピュータプログラムが1つ以上のコンピュータデバイスで実行されるとき、本明細書に記載の方法態様のいずれかの態様による工程を実行するためのプログラムコード部分を備えるコンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0042】
本発明のさらなる態様によれば、ユーザ装置へのメディアコンテンツ配信用の電子ガイドのダウンロードを制御するように適合されたユーザ装置が提案される。ユーザ装置は、ユーザ装置に関連するユーザ行動のモニタリングに基づき、対話形式でユーザ装置にダウンロードする電子ガイドのフラグメントのランキングを決定するためのランキング決定コンポーネントと、決定されたランキングに基づきユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードを開始するためのダウンロードコンポーネントとを備える。
【0043】
ユーザ装置は、ユーザ装置に関連したユーザの行動をモニタリングするためのモニタリングコンポーネントをさらに備えてもよく、ここでモニタリングコンポーネントはランキング決定コンポーネントに通信可能なように接続されている。それ故、モニタリングは、ユーザ装置自体で少なくとも一部が実行される。さらなるモニタリングが、例えば電子ガイドを提供するネットワークで実行されてもよい。
【0044】
本発明のまた別の態様によれば、メディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを受けるように適合されたユーザ装置が提案され、ユーザ装置はユーザ装置に関連するユーザ行動をモニタするためのモニタリングコンポーネントを備え、モニタリングコンポーネントは電子ガイドを提供するネットワークのネットワークノードのランキング決定コンポーネントと通信するように適合され、ランキング決定コンポーネントは対話形式でユーザ装置にダウンロードされる電子ガイドのフラグメントのランキングを決定するように適合されている。
【0045】
本発明の別の態様によれば、電子ガイドを提供するネットワークのネットワークノードが提案され、ネットワークノードは、ユーザ装置へのネットワークのメディアコンテンツ配信サービス用の電子ガイドのダウンロードを制御するように適合されている。ネットワークノードは、ユーザ装置に関連するユーザの行動をモニタリングした結果に基づき、ネットワークからユーザ装置にダウンロードされる電子ガイドのフラグメントのランキングを決定するためのランキングコンポーネントと、ランキングに基づきユーザ装置に1つ以上のフラグメントのダウンロードを開始するためのダウンロードコンポーネントとを備える。
【0046】
ネットワークノードは、ユーザ装置に関連するユーザ行動をモニタするための第1のモニタリングコンポーネントをさらに備えてもよく、ここで第1のモニタリングコンポーネントは、ランキング決定コンポーネントに通信可能なように接続されている。第1のモニタリングコンポーネントは、ユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードをモニタするように適合されてもよい。
【0047】
ネットワークノードは、ユーザ装置に関連するユーザ行動をモニタするように適合されたユーザ装置の第2のモニタリングコンポーネントとインタフェースするためのインタフェースコンポーネントを備えてもよく、ここでインタフェースコンポーネントは、ランキング決定コンポーネントに通信的に接続されている。
【0048】
以下では、本発明について、図に示す実施形態例を参照してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】携帯TVの全体構成の概略図である。
【図2】ユーザ装置の携帯TVアプリケーションのコンポーネントを示す機能ブロック図である。
【図3】ネットワークの携帯TVアプリケーションの一実施形態のコンポーネントを示す機能ブロック図である。
【図4】ネットワークの携帯TVアプリケーションの別の実施形態のコンポーネントを示す機能ブロック図である。
【図5】ユーザ装置に描写される電子サービスガイドの構造の概略図である。
【図6】携帯TVアプリケーションの第1の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図7】携帯TVアプリケーションの第2の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図8】携帯TVアプリケーションの第3の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図9】携帯TVアプリケーションの第4の実施形態の動作手順を示すフロー図である。
【図10a】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【図10b】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【図10c】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【図10d】図9の実施形態の動作手順の詳細を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下の説明では、本発明の徹底的な理解を提供するために、限定のためでなく説明のために、特定のネットワークノード等を含む特定のネットワークタイプおよびネットワークトポロジなどの特定の詳細を記載する。本発明をこれらの特定の詳細から外れた他の実施形態でも実施可能であることは、当業者には明らかであろう。例えば、本発明を移動可能なユーザが参加し得るメディアコンテンツ配信サービスを提供するどのネットワークでも実施し得ることは、当業者なら理解するであろう。それ故、本発明は、例えばOMA BCAST規格や携帯TVアプリケーション用の他の規格などを実装した携帯ネットワークに適用できる。本発明は、例えばDVB−H規格またはデジタルメディアコンテンツ放送/マルチキャスト配信用の他の規格などに従うデジタルTV放送/マルチキャスト用のネットワークにも適用可能である。また、本発明は、メディアコンテンツPTM配信技術またはメディアコンテンツPTP配信技術を実施するWLANまたはBluetooth(登録商標)または類似の無線ネットワークなどの無線ネットワークにも適用可能である。
【0051】
以下に説明する実施形態例は放送対応のネットワークに基づいており、PTM送信は放送送信であるが、例えばマルチキャスト送信に基づくPTM技術または将来開発される他のPTMやPTPの技術など、他のPTMまたはPTP送信技術も用い得ることは、当業者は理解するであろう。
【0052】
また、本発明はTV PTM配信だけでなく、あらゆる種類のメディアコンテンツ配信技術にも適用可能であり、メディアコンテンツ配信技術は、例えば純粋な映像送信あるいは音声、音楽および類似のオーディオデータを含むオーディオ送信などに関連してもよい。
【0053】
以下に説明する機能が、個別のハードウェア回路を使用して、プログラマブルマイクロプロセッサまたは汎用コンピュータとともに働くソフトウェアを使用して、特定用途向け集積回路(ASIC)を使用して、および/または1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して実施されてもよいことも、当業者はさらに理解するであろう。本発明が方法として説明されるとき、本発明はコンピュータプロセッサおよびプロセッサに連結したメモリの中に具体化されてもよく、ここでメモリは、プロセッサが実行するとき本明細書に開示の方法を実施する1つ以上のプログラムで符号化されることも、理解されるであろう。
【0054】
図1では、携帯TVシステム100の一実施形態が概略的に示されている。システムは、ユーザ装置102および放送対応ネットワーク104を備える。ネットワーク104は、例えばGSM(登録商標)ネットワークやUMTSネットワークなどの携帯ネットワークである。代替実施形態では、ネットワーク104は、例えばDVB−Hネットワークなどのデジタル放送ネットワークでも同様によい。また別の実施形態では、ネットワーク104はIPベースの有線または無線のネットワークである。
【0055】
ネットワーク104は、携帯TVサービスのサーバ機能を実施するネットワークノード106を備える。特に、TVサーバ106は、TVサービスの放送を制御する。これらのサービスは、専用TV受像機に対する標準TVサービスを備えてもよいし、また例えば携帯電話機、スマートフォン等のような比較的小さなスクリーンの携帯デバイスでの携帯TV受信に特に適合したサービスも備えてもよい。ネットワーク104が放送するTV番組は、矢印108で図式的に示されている。
【0056】
放送108は、アンテナ109によってユーザ装置102で受信されてもよい。ユーザ装置102は、受信した放送データすなわちTV番組を表示するスクリーン112を備える。携帯デバイス102は、携帯電話機、スマートフォン、または例えばOMA BCAST規格やDVB−H規格に準じた携帯TV受信用の挿入カードを差し込んだノートブックパソコンなどの他の携帯デバイスでもよい。
【0057】
ネットワーク104は、ユーザ装置102への送信108では放送されない電子サービスガイド(または他の実施形態では電子番組ガイド)を提供する。放送とは違って、ESGは、ユーザ装置102によってフェッチされる(対話形式で読み出される)か、またはユーザ装置102にプッシュされるか、しなければならない。検索のために、デバイス102は、TVサーバ106へのユニキャスト通信110を開始してもよい。通信110は、サーバ106へのESGの1つ以上の特定のフラグメント要求の送信を備えてもよく、そのサーバ106は、1つ以上の要求されたフラグメントを送信することにより応答する。通信110は、IP−UDP送信またはIP−TCP−HTTP接続(IP:インターネットプロトコル(Internet Protocol)、UDP:ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol)、TCP:伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol)、HTTP:ハイパーテキスト転送プロトコル(HyperText Transfer Protocol)に基づいてもよいし、FLUTE(File Delivery over Unidirectional Transport)プロトコルに基づいてもよい。各フラグメントは、XML(eXtensible Markup Language)符号化データファイルでもよい。
【0058】
通信110のデータは、ユーザ装置102のアンテナ109で受信される。例えば、データは、携帯ネットワーク104の無線インタフェースによって転送されてもよい。代替実施形態では、通信110は、TVサーバ106とユーザ装置102との間の純粋な有線接続に基づいてもよい。デバイス102は、例えば、USBインタフェース、IPベースインタフェースまたは同様のものを通じて通信を確立してもよい。
【0059】
ユーザ装置102によってフェッチされるかまたはユーザ装置102にプッシュされるESGの部分またはフラグメントは、ユーザ装置に格納され、ユーザの要求に基づきユーザに表示されてもよい。対応するコマンドをユーザ装置102に関係するキーパッド(図示せず)または類似の入力デバイスに入力時、ESGフラグメントの表示114が、スクリーン112上に生じてもよく、その表示114は、例えば現行のTV番組などのスクリーン上の他の表示にかぶさるかまたは置き換わる。
【0060】
図1に図式的に描かれるESG表示114は、例えばネットワーク104から利用可能な放送チャンネルを示すチャンネルリストを備えてもよい。チャンネルリストは、利用可能な全チャンネルのリストを備えてもよいし、および/または追加でユーザが構成可能な好みのチャンネルのサブリストを備えてもよい。例えば、好みのチャンネルリスト内には、ユーザは、自分の個人的な好みに従って利用可能な全チャンネルの全部またはサブセットを入れてもよい。
【0061】
ESG表示114は、例えばこのチャンネルの現在の番組および以降の番組などの、選択された特定のチャンネルの番組を示す番組リストも備えてもよい。番組は、番組名、番組の開始時刻、およびたぶん字幕もしくは類似の付加情報とともに表示されてもよい。表示114は、例えば、番組の題名、開始時刻、ならびに例として番組の要約または番組に関連する話題もしくは俳優のリストなどの詳細な番組説明などを含む、進行中またはこれからの番組に関連する表示も備えてもよい。
【0062】
図2は、基礎的機能要素、すなわち図1のユーザ装置102に実装される携帯TVアプリケーション200の特定のコンポーネントまたはモジュールを概略的に示す。アプリケーション200は、図1のTVサーバ106のクライアントである。アプリケーション200は、ユーザ装置102のスクリーン112上の表示114(図1参照)のために要求されたESGフラグメントのレンダリングを提供するユーザインタフェース202を備える。
【0063】
ESG管理コンポーネント204が、ESGフラグメントの検索、格納および表示に関連する管理機能を実行する。ESG管理コンポーネント204は、ユニキャスト通信110を通してESGフラグメントを読み出すように適合されたフラグメント取得コンポーネント206に接続されている。図2に示されている例では、取得コンポーネント206は、TVサーバ106からのフラグメントのHTTP検索に適合されており、すなわち通信110は、IP−TCP−HTTP接続208を通して実施される。ESGフラグメントの一部は、メディアコンテンツ送信のための放送209によっても受信されてもよい。放送209によるメディアコンテンツの受信および処理に適合されたTVアプリケーション200のさらなるコンポーネントは、明確にするために図2では省略されている。
【0064】
管理コンポーネント204は、取得コンポーネント206によって読み出されたESGフラグメントをストレージ210に格納し、このストレージ210は、TVアプリケーション200による使用専用のユーザ装置102の記憶装置の中に物理的に設けられた記憶領域でもよい。スクリーン上に1つ以上のフラグメントを表示するために、フラグメントは、管理コンポーネント204によってストレージ210から読み出され、ユーザインタフェースコンポーネント202に転送される。インタフェース202は、フラグメントによって表わされる情報のレンダリングを実施する。
【0065】
管理コンポーネントは、番組の表示に関連する制御機能も実施する。例えば、サービスの受信の制御に関する制御情報を含む各サービスのフラグメントの処理時、管理コンポーネント204は、ユーザ装置102のスクリーン112上へのネットワーク104から放送された番組の表示の制御のために、TVアプリケーション200の制御コンポーネント(図示せず)と連絡してもよい。
【0066】
モニタリングコンポーネント212、ランキングコンポーネント214およびダウンロードコンポーネント216がさらに用意されている。モニタリングコンポーネント212は、ユーザインタフェース202をモニタするように適合されている。例えば、モニタリングコンポーネント212は、ユーザ装置102(図1参照)のスクリーン上の少なくとも1つのチャンネルリスト、1つ以上の番組リスト、および1つ以上の番組の表示を検出する。モニタリングコンポーネント212は、使用状況データすなわち検出されたイベントを表わすデータをストレージコンポーネント218の中に格納する。
【0067】
ランキングコンポーネント214は、対話形式でダウンロードされるフラグメントのランキングを決定するように適合されている。ランキングコンポーネント214は、ストレージコンポーネント218に格納された使用状況データに基づきフラグメントのランキングを決定する。このランキングに基づき、ダウンロードコンポーネント216は、HTTP接続208を通してフラグメントのダウンロードを開始する。図2に描かれる実施形態では、ダウンロードコンポーネントが、ESG管理コンポーネント204への接続経由でフラグメントの取得を開始する。
【0068】
代替実施形態では、ダウンロードコンポーネント216は、フラグメントのダウンロードを開始するためにフラグメント取得コンポーネント206に直接接続もされてもよい。さらなる代替実施形態では、ランキングコンポーネント214は、モニタリングコンポーネント212と直接連絡もしてもよい。また別の代替実施形態では、モニタリングコンポーネント212は省略されてもよい。この場合ストレージコンポーネント218に格納された使用状況データは、ユーザプロファイルデータを備えてもよい。各々がESGの典型的な使用状況を表すいくつかのユーザプロファイルが、ネットワーク104の事業者によって構成されてもよい。これらのプロファイルの少なくとも1つは、使用状況データストレージ218に格納されてもよい。ユーザ装置のユーザは、ユーザプロファイルの個々の項目を選択および構成してもよい。この場合ランキングコンポーネント214は、ストレージ218に格納されたこの特定のユーザプロファイルを当てにしてもよい。
【0069】
図3は、ユーザ装置302、放送ネットワーク305の携帯TVサーバ304、および携帯TVアプリケーション306を備える携帯TVシステム300の別の実施形態を示す。この実施形態では、アプリケーション306は、ユーザ装置302に実装されず、ネットワーク305のノード(明確にするため図示せず)に実装されている。例えば、TVアプリケーション306は、TVサーバ304の一部として実装されてもよい。
【0070】
アプリケーション306は、ネットワーク305が提供する電子サービスガイドのフラグメントのランキングを決定するためのランキングコンポーネント308を備える。アプリケーション306は、ランキングコンポーネント308によって決定されるランキングに基づき、フラグメントのユーザ装置302へのダウンロードを開始するためのダウンロードコンポーネント310をさらに備える。
【0071】
アプリケーション306は、ESGフラグメント検索のために、TVサーバ304とユーザ装置302との間のポイント・ツー・ポイント(ユニキャスト)HTTP接続314をモニタするように適合されたモニタリングコンポーネント312をさらに備える。モニタリングコンポーネント312は、ユーザ装置302からTVサーバ304に送信される検索要求をモニタするように適合されている。コンポーネント312は、TVサーバ304からユーザ装置302に送信されるフラグメントをモニタするようにさらに適合されている。例えば、モニタリングコンポーネント312は、ユーザ装置によって表示目的および制御目的で要求されたフラグメントをモニタし、ユーザ装置に実際にダウンロードされるフラグメントをさらにモニタする。ダウンロードされたフラグメントは、ユーザ装置によって要求されたフラグメントに加えて、要求されずにデバイス302に送信されたフラグメント、すなわちランキングコンポーネント310によってダウンロードを決定されたフラグメントも備える。さらに、ネットワーク305の事業者の決定でユーザ装置に送信されるフラグメントがあってもよい。このようなフラグメントは、例えば、広告情報、またはニュース関連の表示情報、または携帯TVシステム300のユーザが興味を持つ他の情報を表わしてもよい。代替実施形態では、モニタリングコンポーネントは、ユーザ装置とサーバとの間の通信の一部だけ、例えばユーザ装置の検索要求だけをモニタするように適合されてもよい。
【0072】
図3の実施形態では、モニタリングコンポーネント312は、ストレージコンポーネント316にユーザ装置302に関連してモニタされたユーザ行動および/またはダウンロードの特徴を表わすデータを格納する。ランキングコンポーネント308は、ストレージ316に格納されたモニタリングデータに基づき、ユーザ装置にダウンロードされるフラグメントのランキングを決定する。ランキングコンポーネント308は、ダウンロードコンポーネント310を始動させ、それに応じてダウンロードコンポーネント310は、コンポーネント308がダウンロードを決定したフラグメントをTVサーバ304に伝える。TVサーバ304は、ネットワーク305が提供するESGに関連するフラグメントを格納するストレージ318から必要なフラグメントを読み出す。サーバ304は、接続314を通してユーザ装置302に読み出したフラグメントを送信する。
【0073】
図3に示される実施形態では、さらなるモニタリングコンポーネント320がユーザ装置302に実装されている。コンポーネント320は、デバイス302のスクリーン322上にフラグメントを表示するユーザインタフェース(図示せず)をモニタする。モニタリングコンポーネント320は、ストレージコンポーネント316に格納するために、ユニキャスト通信324を通してアプリケーション306にそのモニタリングデータを送信してもよく、このユニキャスト通信324は、例えばIP−UDP通信やXMLデータ転送用のIP−TCP−HTTP接続などでもよい。アプリケーション306は、ユーザ装置302のモニタリングコンポーネント320とインタフェースするためのインタフェースコンポーネント(図示せず)を備える。接続324が必要とするリソースを制限するために、接続324を通して転送されるデータは、選択されたモニタリングデータだけを備えてもよい。
【0074】
図4は、ユーザ装置402、放送ネットワーク405の携帯TVサーバ404、および携帯TVアプリケーション406を有する携帯TVシステム400の別の実施形態を示す。図4の実施形態は、図3に示す実施形態と多くの面で類似しているので、これらの面の説明は省略する。主な相違は、図4の実施形態では図3の実施形態のモニタリングコンポーネントが2つとも省略されている。ユーザ装置402とTVサーバ404との間のユニキャスト通信408のモニタリングは行われない。
【0075】
TVアプリケーション406のストレージコンポーネント410に格納されたデータは、所定のユーザプロファイルデータを備える。ユーザプロファイルは、一例として、チャンネルおよび/または番組に関するユーザの好み、および好みの番組に関する内容、言語または類似のユーザ行動を具体的に述べてもよい。事業者によるネットワーク405の構成の後、各々がESGの典型的な使用状況を表わすいくつかのユーザプロファイルが、TVサーバ404からストレージ410に格納される。構成のために、所定のユーザプロファイルの1つが、ユーザ装置402のユーザによって選択されてもよいし選択されなくてもよく、それに応じてストレージ410に格納されてもよい。従って、格納されたユーザプロファイルは、ユーザのグループ(全ユーザがプロファイルの1つに関係している必要がある)または単独ユーザ(各ユーザが自分用の構成のためにプロファイルを選択する必要がある)の所定の行動を表し得る。前者の個別でないユーザプロファイルの場合、ランキングコンポーネント412は、特定のユーザプロファイルに関係しているユーザに対して同時にダウンロードされるフラグメントを決定する。
【0076】
図5を参照して、次にユーザ装置に描写される電子サービスガイド500の実施形態を説明する。ESGの描写500は階層構造に従う。階層のトップレベルは、チャンネルリスト502によって形成される。チャンネルリストはユーザが構成可能、すなわちユーザはチャンネルの順序を選択し得る。代替実施形態では、チャンネルリストはチャンネルの選択頻度の測定または他の基準に従って自動的に格納されてもよい。
【0077】
各チャンネルは、1つのTVサービスだけを備える(代替実施形態では、チャンネルはいくつかのTVサービス、例えば4つのTVサービスなどを備えてもよい)。それ故、M個のチャンネルは、サービス1、2、3、…、N、…、Mを備える。各サービスは、対応するTV送信事業者に従って、例えば「CNN」「BBC」などと名付けられてもよい。各チャンネルに対して、対応する番組リスト504の描写(階層構造500のブランチ)が提供され、そこに現在の番組および以降の番組が示されてもよい。
【0078】
ユーザ装置のESG500の描写は、例えばチャンネルリスト502のすべての利用可能なチャンネル1…Mに対する記憶場所などを提供してもよい。チャンネル1…Nは、全部のチャンネル選択イベントを基にして90%の確率でユーザによって選択されてもよい。チャンネルリスト502のこれらN個のサービスに関して、関係する番組リスト1…Nに対する記憶場所が提供され、各番組リストは現在の番組および次の番組すなわち現在の番組の直後の番組を表わすフラグメントを少なくとも備える。現在の番組および次の番組の各々が番組名および予定開始時刻を示す各1つのフラグメントによって描写される場合に必要な合計の記憶装置は、2N個のフラグメントの記憶量を備える。
【0079】
たった10%の確率で選択されるサービスN+1…Mに関しては、番組リストに関連するフラグメントのための記憶場所は確保されなくてもよい。例えば、図2のユーザ装置のランキングコンポーネント214または図3もしくは図4のネットワークのランキングコンポーネント308もしくは412は、ユーザがこれらのサービス/チャンネルをめったに選択しないと決定してもよい。
【0080】
第1のサービス1…Nの中の特定のサービスに関しては、現在の番組および次の番組についての情報に対する記憶場所だけでなく、さらに以降の番組に対する記憶場所も確保される。一例として、追加の記憶場所がサービス2(「BBC」)および3(「n−tv」)に対して確保され、その中に番組#c(現在の番組)+2…#c+n’を描写する情報が確保される。これらの#c+n’番組は、表示のために番組が選択されるとき、ユーザ装置の第1の画面またはディスプレイに収まってもよい。特定のチャンネルに関しては、ユーザがESGの番組リストをスクロールする場合に備えて、ユーザ装置で追加表示する以降の番組のために、また別の記憶場所が、番組#c+n’+1…c+m’用に確保されてもよい。記憶場所は、サービス2および3以外のサービスの以降の番組#c+2…c+m’に対して確保されないが、ユーザがこれらのチャンネルに関して番組リストをめったに選択およびスクロールしないからである。ESGの描写500の全体構造は、ユーザ装置またはネットワークノードにそれをインストールする前に、携帯TVアプリケーションにプログラムされてもよいし、またネットワーク事業者によって構成されてもよい。この場合デバイスのユーザは、好みのチャンネルに相当するサービス1…Nを選択してもよい。代替形態では、ユーザが好むN個のサービスが自動的に決定されてもよい。例えば、チャンネルリスト502は、ユーザによるこれらのチャンネルの選択頻度に応じたチャンネルに相当してもよい。
【0081】
次いでESG構造500は、ユーザ装置またはネットワークのランキングコンポーネントのランキングの決定手順(順位付け手順)によって使用されてもよい、すなわちこの手順が構造500の各項目のランキングを決定し、各項目は1つ以上のフラグメントを備えてもよい。例えば、ランキング技術は、行506、508に関するフラグメントおよびサービス1…Nに関するフラグメントに、最高の優先順位を付けるように決定してもよいのに対して、サービスN+1…Mおよび/または他の行に関するフラグメントはより低い優先順位を付けられる。
【0082】
図6では、フロー図600が、ユーザ装置へのメディアコンテンツ配信サービス用の電子サービスガイドのダウンロードを制御する方法の実施形態のステップの手順を示す。ステップ602では、ユーザ装置に関連するユーザ行動がモニタされる。これには、ユーザ装置の使用状況のモニタリングを備えてもよいが、ユーザの他のユーザ装置のモニタリングも備えてもよい。ステップ604では、ネットワークからユーザ装置にダウンロードされる電子サービスガイドのフラグメントのランキングが、モニタリングに基づき決定される。ステップ606では、ユーザ装置への1つ以上のフラグメントのダウンロードが、ランキングに基づき開始される。
【0083】
図7は、例えば図1のデバイス102などのユーザ装置の使用状況をモニタするためのモニタリング手順700の実施形態を示す。モニタリング手順700は、例えば図2の携帯TVアプリケーション200のモニタリングコンポーネント216や、図3のモニタリングコンポーネント312および/または320などによって実行されてもよい。
【0084】
モニタリングは、ユーザ装置の使用状況に関連するイベントによってステップ702で開始される。このようなイベントは、例えばキーパッドなどによるデバイスへの任意のデータ入力も含んでもよいが、モニタリング手順700の周期的実行を開始させるための、デバイスのタイマーサブユニットのトリガ信号も含んでもよい。
【0085】
次にステップ704で、モニタリングルーチン700は、ユーザ装置に一時的に格納されたフラグメントのいずれかの有効期限が切れているかどうかを検出する。この目的のためにステップ706で、モニタリングコンポーネントは、ユーザ装置に格納された全フラグメントをスキャンする。フラグメントは、明示的な有効期限を備えてもよいし、また有効期限切れは、モニタリングコンポーネントによって、例えば特定のフラグメントが関連してもよい番組の開始時刻および現在時刻などから計算されてもよい。検出された有効期限切れのフラグメントを識別する情報が、ステップ708で使用状況またはモニタリングデータとして格納される。
【0086】
以降のステップでは、モニタリングコンポーネントが、ユーザ装置のユーザの入力を調査する。ステップ710では、表示のためにチャンネルリストが選択されているかどうかが検出される。選択されている場合、モニタリング手順はスクリーン上に表示されるフラグメント、すなわちユーザ装置のスクリーンに収まるチャンネルリストの一部を検出するためにステップ712に続く。これは、例えばサービス1…Nおよび各チャンネルに対して現在の番組および次の番組を備える図5に示すチャンネルリスト500などでもよい。最後のステップ708では、モニタリング結果または検出結果、すなわち有効期限が切れているかまたはスクリーン上に表示されているかのどちらかのフラグメントの識別が、使用状況データストレージ218(図2参照)に格納される。
【0087】
モニタリングルーチン700がステップ710でESGのチャンネルリストが選択されていないことを検出する場合、手順は、特定のチャンネルがユーザによって選択されているかどうかを検出するためにステップ714に続く。万一選択されている場合は、ステップ716で選択された特定のチャンネルが検出される。次いで手順は、スクリーン上に表示されるチャンネル関連のESGフラグメントを検出するためにステップ712に続く。スクリーンサイズおよびESGの構成に応じて、表示は、例えば現在の番組の番組名および開始時刻を示すフラグメントなどを備えてもよい。検出されたフラグメントは、ステップ708でストレージに書き込まれる。
【0088】
チャンネルが選択されていない場合、モニタリング手順は、チャンネルの番組リストが選択されているかどうかを検出するために、ステップ714からステップ718に続く。選択されていることを検出した場合、番組リストの表示に関連するフラグメントを検出するために、ステップ712が実行される。これらのフラグメントは、第1の画面すなわちユーザが初めに番組リストを選択するときユーザに表示される最初のディスプレイまたは画面に表示されるフラグメント、表示されるフラグメント、例えば現在および次の番組に関連する情報を表わすフラグメントなどを備えてもよい。ユーザが番組リストをスクロールする場合、検出されたフラグメントは、追加または代替として、以降の番組についての情報を表わすフラグメントも備えてもよい。
【0089】
ステップ718で番組リストが選択されていない場合、ルーチン700は、番組が選択されているかどうかを検出するためにステップ720に進む。番組が選択されていることを検出した場合、ステップ722で、選択されている特定の番組が検出される。これに続くステップ712では、どのフラグメントがスクリーン上に表示されるかが検出される。
【0090】
ステップ708で図2のTVアプリケーション200のストレージ218に格納された使用状況のモニタデータは、(選択頻度の決定のために)選択結果自体に関連する情報、すなわちチャンネルリスト、チャンネル、番組リストまたは番組が選択された情報を備えてもよい。さらに、モニタリングデータは、選択されたチャンネル、選択された番組リスト、または選択された番組を識別するデータを備えてもよい。さらにまた、モニタリングデータは、ユーザ装置のスクリーン上に表示されたフラグメントおよび/または有効期限が切れたフラグメントに関連する情報を備えてもよい。
【0091】
モニタリングデータを格納して、ステップ724で、ステップ702のトリガイベント発生の場合に再びモニタリングルーチンを開始するだろうメインプログラム(図示せず)に制御が戻される。
【0092】
図8は、ダウンロードされる電子サービスガイドのフラグメントのランキングを決定するための決定ルーチン800を示すフロー図である。ルーチン800は、例えばユーザ装置の携帯TVアプリケーション200のランキングコンポーネント212などによって実施されてもよい。あるいは、ルーチン800は、図3のネットワークノード306のランキングコンポーネント308の実施形態でも実施されてもよい。
【0093】
決定手順は、ステップ802のトリガイベントによって開始される。このようなイベントは、例えばユーザ装置にESGフラグメントをダウンロードするために利用可能な送信能力があることの表示などであってもよく、表示はPTMネットワークまたはユーザ装置のコンポーネントから受信される。同様に、決定手順800は、モニタリングコンポーネントから受信した、ユーザ装置のストレージに格納されたモニタリングデータまたは使用状況データが更新されたことを示す信号によって開始されてもよい。
【0094】
ステップ804では、ルーチンは、ESGのチャンネルリストの選択頻度を決定する。格納されたモニタリングデータは、各々がユーザ装置のスクリーン上のチャンネルリストの表示を示すいくつかのデータセットを備えてもよい。データセットは、決まったデータセット総数だけを有するやり方でストレージを構成することにより明示的または暗示的にタイムスタンプされてもよく、データセットまたはレコードは周期的に上書きされる。チャンネルリスト選択の選択頻度は、チャンネルリスト選択に関連するデータレコードのサブセットから単に決定されてもよい。
【0095】
さらなるステップ806では、完全なチャンネルスキャンの頻度が決定される。チャンネルスキャン頻度は、ユーザが利用可能なすべてのチャンネルをどのくらい頻繁にザッピングするかを示す。この頻度は、ユーザ装置の1人以上のユーザのザッピング行動を表わす。さらなるステップ808では、利用可能な各チャンネルの選択頻度が決定される。選択頻度は、チャンネルリスト選択頻度の決定に関して上記の手法に従って決定されてもよい。
【0096】
さらなるステップ810では、利用可能な各チャンネルの番組リストの選択頻度が決定されてもよい。代替実施形態では、番組リスト選択頻度は、例えば最も頻繁に選択されたチャンネルなどの特定のチャンネルに関してだけ決定されてもよい。ステップ812では、その現在の番組または任意の現在の番組に関連する表示情報を表わすESGフラグメントの選択頻度が決定される。言い換えると、選択頻度は、各チャンネル別々におよび利用可能な全チャンネルの合計に関して決定される。全チャンネルの合計に関する決定は、ユーザがどの特定のチャンネルを好むかに無関係に、ESGの現在の番組表示を選択する一般的ユーザ行動を示す。
【0097】
ステップ814では、ルーチン800は、次の番組表示情報を表わすESGフラグメントの選択頻度を決定する。特定のチャンネルの番組に関連する表示情報が現在の番組を次の番組とともに表示するように構成されている場合、現在の番組表示および次の番組表示の両方の選択頻度は、互いに等しくてもよい。
【0098】
ステップ816では、好みのグループが決定される、すなわち利用可能なチャンネルはチャンネルの選択頻度に従って(すなわち、ユーザの選択の好みに従って)、グループに分類される。第1の好みのグループは、例えばチャンネル選択総数の少なくとも3分の2の割合を占める複数のチャンネルなどの、最も頻繁に選択された複数のチャンネル(すなわち最も好むチャンネル)を有してもよい。第2の好みのグループは、ユーザによってチャンネルリストの主要な位置に分類されるチャンネル(最も好むチャンネルを除く)などの好みのチャンネルを有してもよい。第3の好みのグループは、あまり好みでないチャンネル、すなわち最も好むチャンネルでも好みのチャンネルでもない利用可能な全チャンネルを有してもよい。
【0099】
決定ルーチン800は、特定のストレージに決定した頻度を格納し、この特定のストレージは、図2のTVアプリケーション200の使用状況データストレージ218に関係してもよい。決定手順のさらなる実施形態には、他のまたはさらなる決定ステップが含まれてもよい。例えば、決定ステップは、チャンネル当たりの選択の継続期間の決定に関連してもよい。
【0100】
ステップ818で、制御は、ステップ802の別のトリガイベントの場合に再び決定ルーチン800を開始させるメインプログラムに戻される。
【0101】
図9は、ダウンロードされるフラグメントを様々な優先グループに分類するための決定手順のさらなる実施形態900を示す。一般に、ユーザ装置に既に存在しているすべてのフラグメントは、分類手順900から除外される。
【0102】
ステップ902では、決定手順900の実行が、例えば図8に関して説明された決定手順のリターンステップ818などによって開始される。ステップ904では、高い優先順位でダウンロードされるフラグメントが決定される。ステップ904の中で適用されてもよい規則の一実施形態例を図10aに示す。ステップ906では、最も好むチャンネルが決定される。これらのチャンネルは、図8のステップ816で確定された好みのグループの中から決定されてもよい。次のステップ908では、最も好むチャンネルへのチャンネル変更中に現在の番組についての表示情報を表わすそれらのフラグメントが決定される。図9のステップ904の結果は、ダウンロードのためにすべてが高い優先順位を割り当てられているフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストである、すなわちこれらのフラグメントは高い順位を割り当てられている。
【0103】
ステップ910では、中位の優先順位でダウンロードされるフラグメントが決定される。ステップ910とともに実行される規則を、図10bに示す。ステップ912では、好みのチャンネル(最も好むチャンネルに対して)が決定され、これには、図8のステップ806で確定された好みのチャンネルを有する好みのグループに応じたチャンネルの決定を備えてもよい。ステップ914では、最も好む各チャンネルの番組リストの第1の画面に表示されるそれらのフラグメントが決定される。現在の番組についての情報を表わすフラグメントが、番組リストに加えてチャンネル変更中に表示される場合、ステップ904で高い優先順位でダウンロードされるフラグメントのリストに既に含まれているフラグメント以外の、それらのフラグメントだけが決定される。次のステップ916では、好みのチャンネルへのチャンネル変更中に現在の番組についての表示情報を表わすそれらのフラグメントが決定される。ステップ910の結果は、中位の優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストであってもよい、すなわちこれらのフラグメントは中位の高さの順位を割り当てられている。
【0104】
図9の決定ルーチンのステップ918では、低い優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントが決定される。ステップ918の実行中実施される規則の一例として、図10cは、その規則に従って各好みのチャンネルの番組リストの第1の画面に表示されるそれらのフラグメントが決定されるただ1つの規則920を示す。図9のステップ918の結果は、低い優先順位でダウンロードされるそれらのそれぞれのフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストである、すなわちこれらのフラグメントは低い順位を割り当てられている。
【0105】
ルーチン900のステップ922では、最も低い優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントが決定される。ステップ922を実施するための規則のセットの一例が図10dに描かれている。ステップ924では、利用可能なチャンネルの中のあまり好みでないチャンネルが決定される。このステップは、あまり好みでないチャンネルを有する、図8のルーチン800のステップ816で決定された好みのチャンネルグループの中から、あまり好みでないチャンネルの決定を備えてもよい。次のステップ926では、あまり好みでないチャンネルへのチャンネル変更中にユーザに表示される現在の番組についての表示情報を表わすそれらのフラグメントが決定される。図9のステップ922の結果は、ネットワークから最も低い優先順位でダウンロードされるそれらのフラグメントIDによって識別されるフラグメントのリストである、すなわちこれらのフラグメントは、利用可能な最も低い順位を割り当てられる。
【0106】
ステップ904、910、918、922が特定の順序で処理されるように図9に示されているが、他の実施形態では、これらのステップは異なる順序で処理されてもよいし、また並列にさえ処理されてもよい。決定サブルーチン900は、ステップ902のトリガイベントの発生時に再びサブルーチン900の実行を開始させるメインプログラムにステップ928で制御を戻すことにより終了する。
【0107】
ランキングコンポーネントの別の実施形態では、図7、8、9のルーチン700、800、900と類似の決定手順が、ユーザに対するESGの利用可能性を最適化するために連続的に実行されてもよい。手順は、例えば図2、3、4のランキングコンポーネント214、308または412の1つなどで実行されてもよい。この実施形態では、一般的規則のわずかに異なるセットが決定ルーチンによって実施されてもよい。
1.ユーザ装置のTVアプリケーションがチャンネル変更中にEPGデータを表示する場合:最も好むチャンネルでかつその中の現在の番組および/または次の番組のEPGデータが高い優先順位でダウンロードされる(図5では、これはサービス#1〜#Nを備える):
a.TVアプリケーションがチャンネル変更中に現在の番組についての情報だけを表示する場合、好みのチャンネルの現在の番組に関連するEPGフラグメントが高い優先順位に関係する。
b.TVアプリケーションがチャンネル変更中に現在の番組と次の番組についての情報を表示する場合、同様に最も好むチャンネルの次の番組のEPGフラグメントも高い優先順位に関係する。
2.モニタリング機能が特定のEPG番組リストへのアクセスパターンを決定した場合(例えば、ユーザは、図5のチャンネル#2とチャンネル#3のそれぞれのEPG番組リストに頻繁にアクセスする):第1のEPG番組リストGUI(グラフィカルユーザインタフェース、Graphical User Interface)または画面に収まるEPG番組項目/フラグメントは中位の優先順位に関係する。ここで、端末のスクリーンの限られたサイズが考慮されなければならず、1つの画面に表示され得る情報を表わすフラグメントだけが順位付けられる。
3.好みのチャンネルの番組リストの第1の画面またはディスプレイに表示される情報を表わす各フラグメントに低い優先順位を関係付ける。
4.このチャンネルへのチャンネル選択イベント時にあまり好みでないチャンネルの1つに対して表示される情報を表わす各フラグメントに最も低い優先順位を関係付ける。
【0108】
本発明は、例えば携帯ネットワークの無線インタフェースなどを通じて利用可能であってもよい限られた送信能力にもかかわらず、デジタルマルチメディアコンテンツPTMサービス用の電子サービス/番組ガイドの利用可能性の最適化を可能にする。ユーザに表示されるESG情報に対する短い遅延時間は、ユーザのESGの認識を高める。このことは、ESGへの暗示的アクセス(例えば、チャンネル変更およびザッピング中)または明示的アクセス(例えば、番組リストまたは詳細番組情報にアクセスするとき)に当てはまる。
【0109】
本発明は携帯TVシステムに適用可能であり、このシステムではESGは、対話形式で読み出されなければならない。本発明は、ESGが放送されるが付加的に対話形式でも読み出し得るシステムにも適用可能である。本発明は、ESGが一部放送され(例えば制御情報)、一部対話形式で配信される(例えば表示情報)システムにさらに適用可能である。
【0110】
本発明についてその好適な実施形態との関連で説明したが、この記述は説明目的であり、決して限定目的でないことは理解されるべきである。本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲によってだけ限定されるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークにおいて提供される少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイド(500)をユーザ装置(102、302、402)へダウンロードすることを制御する方法であって、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするステップ(700)と、
前記モニタリングの結果に基づいて、前記ユーザ装置へのダウンロード対象となっている前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するステップ(800、900)と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のフラグメントのうちの1つ以上のフラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロード(110、314、403)を開始するステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記複数のフラグメントは、各フラグメントにおける前記ユーザ装置(102)によってリクエストされた確率にしたがってランキングが決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子ガイドは、前記ユーザ装置へとプッシュされるフラグメントと、インタラクティブでダウンロードされるフラグメントとを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ装置へとプッシュされる少なくとも1つのフラグメントは、インタラクティブでもダウンロード可能なフラグメントであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記モニタリングするステップは、
前記ユーザによって選択されたチャネルリストと、前記ユーザによって選択されたチャネルの選択情報と、チャネルの選択間隔と、前記ユーザによって選択された番組とのうちの少なくとも1つと、
表示するために前記ユーザによって選択された前記電子ガイドに係る少なくとも1つのフラグメントと、
前記ユーザ装置にダウンロードされたフラグメントについての有効期限と
を検出するステップをさらに有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
前記フラグメントに関連した、チャネル、番組リスト及び番組の少なくとも1つにしたがって該フラグメントのランキングを決定するステップを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
前記フラグメントに関連した、前記電子ガイドのレベルとブランチとの少なくとも1つにしたがって、該フラグメントのランキングを決定するステップを有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
複数のチャネルについての好みのグループを決定するステップを有し、
前記好みのグループのうちの少なくとも1つは、前記ユーザによって好ましいとされたチャネルを示している
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
前記ユーザ装置が備えるディスプレイ装置によって同時並行的に表示することが可能な複数のフラグメントの数にしたがって前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップを有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記フラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロードを開始するステップは、
前記複数のフラグメントを抱き合わせでダウンロードすることを開始するステップを有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータプログラムであって、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載された前記方法に記載の各ステップをコンピュータ装置(102、302、304、404)に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項12】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
請求項11に記載の前記コンピュータプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイドのユーザ装置(102)へのダウンロード(110)を制御するように構成された該ユーザ装置であって、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングした結果に基づいて、該ユーザ装置へのダウンロード対象となっている前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するランキング決定コンポーネント(214)と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のフラグメントのうちの1つ以上のフラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロードを開始するダウンロードコンポーネント(216)と
を備えていることを特徴とするユーザ装置。
【請求項14】
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするモニタリングコンポーネント(212)をさらに備え、
前記モニタリングコンポーネントは前記ランキング決定コンポーネントと通信可能に接続されていることを特徴とする請求項13に記載のユーザ装置。
【請求項15】
少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイドをダウンロードにより受信するユーザ装置(302)であって、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするモニタリングコンポーネント(320)を備え、
前記モニタリングコンポーネントは、前記電子ガイドを提供するネットワークにおけるネットワークノード(304)に備えられたランキング決定コンポーネント(308)と通信するように構成されており、
前記ランキング決定コンポーネントは、前記ユーザ装置へとインタラクティブでダウンロードされる前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するように構成されている
ことを特徴とするユーザ装置。
【請求項16】
電子ガイドを提供するネットワーク(305、405)におけるネットワークノード(304、404)であって、該ネットワークノードは、前記ネットワークにおいて提供される少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイドをユーザ装置(302、402)へダウンロードすることを制御するように構成されており、
さらに、前記ネットワークノードは、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングした結果に基づいて、該ユーザ装置へのインタラクティブでのダウンロード対象となっている前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するランキング決定コンポーネント(306、412)と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のフラグメントのうちの1つ以上のフラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロードを開始するダウンロードコンポーネント(310、414)と
を備えることを特徴とするネットワークノード。
【請求項17】
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングする第1のモニタリングコンポーネント(212)をさらに備え、
前記第1のモニタリングコンポーネントは、前記ランキング決定コンポーネントと通信可能に接続されていることを特徴とする請求項16に記載のネットワークノード。
【請求項18】
前記ユーザ装置が備える第2のモニタリングコンポーネント(320)とインタフェースするためのインタフェースコンポーネント(324)をさらに備え、
前記第2のモニタリングコンポーネントは、前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするように構成されており、
前記インタフェースコンポーネントは、前記ランキング決定コンポーネントと通信可能に接続されていることを特徴とする請求項16または17に記載のネットワークノード。
【請求項1】
通信ネットワークにおいて提供される少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイド(500)をユーザ装置(102、302、402)へダウンロードすることを制御する方法であって、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするステップ(700)と、
前記モニタリングの結果に基づいて、前記ユーザ装置へのダウンロード対象となっている前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するステップ(800、900)と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のフラグメントのうちの1つ以上のフラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロード(110、314、403)を開始するステップと
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記複数のフラグメントは、各フラグメントにおける前記ユーザ装置(102)によってリクエストされた確率にしたがってランキングが決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子ガイドは、前記ユーザ装置へとプッシュされるフラグメントと、インタラクティブでダウンロードされるフラグメントとを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ装置へとプッシュされる少なくとも1つのフラグメントは、インタラクティブでもダウンロード可能なフラグメントであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記モニタリングするステップは、
前記ユーザによって選択されたチャネルリストと、前記ユーザによって選択されたチャネルの選択情報と、チャネルの選択間隔と、前記ユーザによって選択された番組とのうちの少なくとも1つと、
表示するために前記ユーザによって選択された前記電子ガイドに係る少なくとも1つのフラグメントと、
前記ユーザ装置にダウンロードされたフラグメントについての有効期限と
を検出するステップをさらに有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
前記フラグメントに関連した、チャネル、番組リスト及び番組の少なくとも1つにしたがって該フラグメントのランキングを決定するステップを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
前記フラグメントに関連した、前記電子ガイドのレベルとブランチとの少なくとも1つにしたがって、該フラグメントのランキングを決定するステップを有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
複数のチャネルについての好みのグループを決定するステップを有し、
前記好みのグループのうちの少なくとも1つは、前記ユーザによって好ましいとされたチャネルを示している
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップは、
前記ユーザ装置が備えるディスプレイ装置によって同時並行的に表示することが可能な複数のフラグメントの数にしたがって前記複数のフラグメントのランキングを決定するステップを有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記フラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロードを開始するステップは、
前記複数のフラグメントを抱き合わせでダウンロードすることを開始するステップを有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータプログラムであって、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載された前記方法に記載の各ステップをコンピュータ装置(102、302、304、404)に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項12】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
請求項11に記載の前記コンピュータプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイドのユーザ装置(102)へのダウンロード(110)を制御するように構成された該ユーザ装置であって、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングした結果に基づいて、該ユーザ装置へのダウンロード対象となっている前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するランキング決定コンポーネント(214)と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のフラグメントのうちの1つ以上のフラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロードを開始するダウンロードコンポーネント(216)と
を備えていることを特徴とするユーザ装置。
【請求項14】
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするモニタリングコンポーネント(212)をさらに備え、
前記モニタリングコンポーネントは前記ランキング決定コンポーネントと通信可能に接続されていることを特徴とする請求項13に記載のユーザ装置。
【請求項15】
少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイドをダウンロードにより受信するユーザ装置(302)であって、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするモニタリングコンポーネント(320)を備え、
前記モニタリングコンポーネントは、前記電子ガイドを提供するネットワークにおけるネットワークノード(304)に備えられたランキング決定コンポーネント(308)と通信するように構成されており、
前記ランキング決定コンポーネントは、前記ユーザ装置へとインタラクティブでダウンロードされる前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するように構成されている
ことを特徴とするユーザ装置。
【請求項16】
電子ガイドを提供するネットワーク(305、405)におけるネットワークノード(304、404)であって、該ネットワークノードは、前記ネットワークにおいて提供される少なくとも1つのメディアコンテンツ配信サービスについての電子ガイドをユーザ装置(302、402)へダウンロードすることを制御するように構成されており、
さらに、前記ネットワークノードは、
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングした結果に基づいて、該ユーザ装置へのインタラクティブでのダウンロード対象となっている前記電子ガイドに係る複数のフラグメントのランキングを決定するランキング決定コンポーネント(306、412)と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のフラグメントのうちの1つ以上のフラグメントの前記ユーザ装置へのダウンロードを開始するダウンロードコンポーネント(310、414)と
を備えることを特徴とするネットワークノード。
【請求項17】
前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングする第1のモニタリングコンポーネント(212)をさらに備え、
前記第1のモニタリングコンポーネントは、前記ランキング決定コンポーネントと通信可能に接続されていることを特徴とする請求項16に記載のネットワークノード。
【請求項18】
前記ユーザ装置が備える第2のモニタリングコンポーネント(320)とインタフェースするためのインタフェースコンポーネント(324)をさらに備え、
前記第2のモニタリングコンポーネントは、前記ユーザ装置に関連したユーザの動作をモニタリングするように構成されており、
前記インタフェースコンポーネントは、前記ランキング決定コンポーネントと通信可能に接続されていることを特徴とする請求項16または17に記載のネットワークノード。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【公開番号】特開2012−147462(P2012−147462A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−50876(P2012−50876)
【出願日】平成24年3月7日(2012.3.7)
【分割の表示】特願2009−523150(P2009−523150)の分割
【原出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−50876(P2012−50876)
【出願日】平成24年3月7日(2012.3.7)
【分割の表示】特願2009−523150(P2009−523150)の分割
【原出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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