説明

電子ユーティリティメータへのタワーマルチキャストアドレスの割当て

【課題】電子ユーティリティメータへのタワーマルチキャストアドレスの割当てを提供する。
【解決手段】第1の無線周波数(RF)タワーにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、第1のRFタワーを介して通信する複数の電子ユーティリティメータのそれぞれにタワーマルチキャストアドレスを割り当てるように構成されたコンピュータデバイスを含み、複数の電子ユーティリティメータがそれぞれ、通信用の無線周波数(RF)モデムを含むシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、電子ユーティリティメータに関し、より詳細には、電子ユーティリティメータにタワーマルチキャストアドレスを割り当てるためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照すると、電子ユーティリティメータとの通信用の知られているスター型ネットワークのブロック図が示されている。スター型ネットワーク102は、少なくとも1つの専用タワー108a〜bに通信を送るヘッドエンドサーバ104を含んでよい。ヘッドエンドサーバ104は、高度計測基盤106と共に含まれてよい。それぞれの専用タワー108a〜bは、各専用タワー108a〜bに関連付けられた複数の電子ユーティリティメータ110a〜fのそれぞれと次々に通信する。それぞれの電子ユーティリティメータ110a〜fは、専用タワー108a〜bと通信してよく、専用タワー108a〜bは、ヘッドエンドサーバ104と通信してよい。専用タワー108a〜bは、「取出し点(take out point)」や「集線装置」などの用語で知られていることがある。ヘッドエンドサーバ104は、インターネットプロトコルアドレスを使用して、インターネットによって専用タワー108a〜bと通信してよい。専用タワー108a〜bは、900Mhz無線伝送、400Mhz無線伝送、または他の知られている専用無線周波数伝送を使用して、電子ユーティリティメータ110a〜fと通信してよい。
【0003】
専用タワー108a〜bは典型的に、公益事業会社によって所有されており、ほぼ電子ユーティリティメータ110a〜fとの通信のためだけに使用される、独自仕様のタワーである。専用タワー108a〜bは、電子ユーティリティメータ110a〜fの特定のグループとの通信を円滑に進めることができる。たとえば、専用タワー108aは、電子ユーティリティメータ110a〜cだけと通信する。この例を使用すると、公益事業会社が電子ユーティリティメータ110a〜cを使用して計画停電について近隣に通知する必要がある場合、専用タワー108aを使用して、それぞれの電子ユーティリティメータ110a〜cにそのメッセージを通信することができる。しかし、専用タワー108a〜bは、それが独自仕様の性質のものであるため、このタイプの通信を達成するための高価な選択肢であり得る。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様は、第1の無線周波数(RF)タワーにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、第1のRFタワーを介して通信する複数の電子ユーティリティメータのそれぞれにタワーマルチキャストアドレスを割り当てるように構成されたコンピュータデバイスを備えるシステムを含む。
【0005】
本発明の第2の態様は、それぞれが第1の無線周波数(RF)タワーを介して通信する複数の電子ユーティリティメータと、第1のRFタワーにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、第1のRFタワーを介して通信する複数の電子ユーティリティメータのそれぞれにタワーマルチキャストアドレスを割り当てるように構成されたコンピュータデバイスとを備えるシステムを含む。
【0006】
本発明の第3の態様は、それぞれが通信およびメータ識別情報送信のための無線周波数(RF)モデムを含む複数の電子ユーティリティメータと、タワー識別情報を送信するように構成された第1の無線周波数(RF)タワーと、第1の無線周波数(RF)タワーにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、複数の電子ユーティリティメータのそれぞれにタワーマルチキャストアドレスを割り当てるように構成されたコンピュータデバイスとを備えるシステムを含む。
【0007】
本発明のこれらおよび他の特徴は、本発明の様々な実施形態を示す添付の図面と併せ読めば、本発明の様々な実施形態についての下記の詳細な説明からより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】電子ユーティリティメータとの通信用の知られているスター型ネットワークのブロック図である。
【図2】本発明によるシステムの一実施形態のブロック図である。
【図3】本発明によるシステムの一実施形態のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による方法について述べるのに使用するフローチャートである。
【図5】本発明によるシステムの一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書の図面は、一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。図面は、本発明の典型的な態様を示すものにすぎず、したがって、本発明の範囲を限定するものと見なすべきでない。図面では、同じ番号は、図面間で同様の要素を表す。
【0010】
図2を参照すると、本発明によるメータ通信システム202の一実施形態のブロック図が示されている。コンピュータデバイス204は、タワーマルチキャストアドレスシステム216を含んでよく、このタワーマルチキャストアドレスシステム216によってコンピュータデバイス204は、メータ識別情報およびタワー識別情報を受信し、メータ−タワー関連付けを識別し、タワーマルチキャストアドレスを生成し、複数の無線周波数(RF)タワー208a〜bにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、RFタワー208a〜bを介した複数の電子ユーティリティメータ210a〜cへのマルチキャスト通信のために複数の電子ユーティリティメータ210a〜fにタワーマルチキャストアドレスを割り当て、現在のメータ−タワー関連付けを前のメータ−タワー関連付けと比較し、新しいメータ−タワー関連付けを識別し、新しいメータ−タワー関連付けを有する電子ユーティリティメータからタワーマルチキャストアドレスを割当て解除するように動作可能になる。図2に示されたように、タワーマルチキャストアドレス生成システム217、タワーマルチキャストアドレス割当てシステム218、メータ−タワー関連付け識別システム219、メータ−タワー関連付け比較器システム220、およびタワーマルチキャストアドレス割当て解除システム221は、タワーマルチキャストアドレスシステム216内の任意選択のコンポーネント(またはモジュール)であってよい。あるいは、タワーマルチキャストアドレス生成システム217、タワーマルチキャストアドレス割当てシステム218、メータ−タワー関連付け識別システム219、メータ−タワー関連付け比較器システム220、およびタワーマルチキャストアドレス割当て解除システム221は、本明細書に述べられた諸機能を実施できる外部システムの一部であってよい。
【0011】
コンピュータデバイス204が、ユーザ222と通信しているのが示されている。ユーザ222は、人間、たとえばプログラマやオペレータ、および/またはタワーマルチキャストアドレスシステム216と対話するコンピュータ化されたシステムであってよい。ユーザ222とコンピュータデバイス204の間の通信は、グラフィカルインターフェース、アプリケーションプログラミングインターフェース(API:application programming interface)および/または同類物など、任意の解決策を使用して実施することができる。さらに、通信は、公設網および/または私設網の任意の組合せを使用することができる。コンピュータデバイス204は、処理コンポーネント226(たとえば1つまたは複数のプロセッサ)、データベース228、メモリ230、入出力(I/O)コンポーネント232(たとえば1つまたは複数のI/Oインターフェースおよび/またはデバイス)、ならびに通信経路234を含むのが示されている。一実施形態では、処理コンポーネント226は、メモリ230で少なくとも部分的に具現化されるタワーマルチキャストアドレスシステム216など、プログラムコードを実行する。プログラムコードを実行する間、処理コンポーネント226は、データを処理することができ、それによって、さらなる処理のためにデータベース228、メモリ230および/またはI/Oコンポーネント232に対してデータが読み出され、かつ/または書き込まれることになり得る。通信経路234は、コンピュータデバイス204内の各コンポーネント間の通信リンクを提供する。I/Oコンポーネント232は、ユーザ222がコンピュータデバイス204と対話することを可能にする1つまたは複数のヒューマンI/Oデバイスまたは記憶デバイス、および/またはユーザ222が任意のタイプの通信リンクを使用してコンピュータデバイス204と通信することを可能にする1つまたは複数の通信デバイスを備えてよい。この点で、タワーマルチキャストアドレスシステム216は、人間および/またはシステムがタワーマルチキャストアドレスシステム216と対話することを可能にする1組のインターフェース(たとえばグラフィカルユーザインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース、および/または同類物)を管理することができる。
【0012】
いずれの場合でも、コンピュータデバイス204は、そこにインストールされたプログラムコードを実行できる1つまたは複数の汎用コンピューティング製品(たとえばコンピューティングデバイス)を備えることができる。本明細書では、「プログラムコード」は、情報処理能力を有するコンピューティングデバイスに特定の機能を直接的に実施させ、あるいは(a)別の言語、コードまたは表記への変換、(b)異なる素材の形の再生、および/または(c)圧縮解除の任意の組合せを行った後に実施させる任意の言語、コードまたは表記の命令の任意の集合を意味することが理解されよう。この点で、タワーマルチキャストアドレスシステム216は、システムソフトウェアおよび/またはアプリケーションソフトウェアの任意の組合せとして具現化することができる。いずれの場合でも、タワーマルチキャストアドレスシステム216の技術的効果は、メータ識別情報およびタワー識別情報を受信し、メータ−タワー関連付けを識別し、タワーマルチキャストアドレスを生成し、複数のRFタワー208a〜bにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、RFタワー208a〜bを介した複数の電子ユーティリティメータ210a〜cへのマルチキャスト通信のために複数の電子ユーティリティメータ210a〜fにタワーマルチキャストアドレスを割り当て、現在のメータ−タワー関連付けを前のメータ−タワー関連付けと比較し、新しいメータ−タワー関連付けを識別し、新しいメータ−タワー関連付けを有する電子ユーティリティメータからタワーマルチキャストアドレスを割当て解除することである。
【0013】
さらに、タワーマルチキャストアドレスシステム216は、1組のモジュール236を使用して実装することができる。この場合、モジュール236は、タワーマルチキャストアドレスシステム216によって使用される1組のタスクをコンピュータデバイス204が実施することを可能にすることができ、またタワーマルチキャストアドレスシステム216の他の部分とは別に個別に開発し、かつ/または実装することができる。タワーマルチキャストアドレスシステム216は、特定用途マシン/ハードウェアおよび/またはソフトウェアを備えるモジュール236を含んでよい。ともかく、2つ以上のモジュールおよび/またはシステムは、そのそれぞれのハードウェアおよび/またはソフトウェアの一部/すべてを共有してよいことが理解されよう。さらに、本明細書に論じられた機能の一部は実装されないことがあり、また追加の機能性が、コンピュータデバイス204の一部として含まれてよいことが理解されよう。
【0014】
コンピュータデバイス204が複数のコンピューティングデバイスを備える場合、それぞれのコンピューティングデバイスは、タワーマルチキャストアドレスシステム216の一部だけをコンピューティングデバイス(たとえば1つまたは複数のモジュール236)上で具現化させてよい。しかし、コンピュータデバイス204およびタワーマルチキャストアドレスシステム216は、本明細書に述べられたプロセスを実施できる様々な可能な等価のコンピューティングデバイスを表すものにすぎないことが理解されよう。この点で、他の実施形態では、コンピュータデバイス204およびタワーマルチキャストアドレスシステム216によって提供された機能性は、プログラムコードを備えたまたは備えない汎用および/または特定目的のハードウェアの任意の組合せを含む1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって少なくとも部分的に実装することができる。各実施形態では、ハードウェアおよびプログラムコードは、含まれるならば、それぞれ標準のエンジニアリングおよびプログラミング技法を使用して作成することができる。
【0015】
ともかく、コンピュータデバイス204が複数のコンピューティングデバイスを含む場合、それらのコンピューティングデバイスは、任意のタイプの通信リンクを介して通信することができる。さらに、本明細書に述べられたプロセスを実施する間、コンピュータデバイス204は、任意のタイプの通信リンクを使用して1つまたは複数の他のコンピュータシステムと通信することができる。いずれの場合も、通信リンクは、様々なタイプの有線および/または無線リンクの任意の組合せを備えてもよいし、1つまたは複数のタイプのネットワークの任意の組合せを備えてもよいし、かつ/または、様々なタイプの伝送技術およびプロトコルの任意の組合せを使用してもよい。
【0016】
本明細書に論じられたように、タワーマルチキャストアドレスシステム216は、コンピュータデバイス204がメータ識別情報およびタワー識別情報を受信し、メータ−タワー関連付けを識別し、タワーマルチキャストアドレスを生成し、タワーマルチキャストアドレスを複数のRFタワー208a〜bに関連付け、RFタワー208a〜bを介した複数の電子ユーティリティメータ210a〜cへのマルチキャスト通信のために複数の電子ユーティリティメータ210a〜fにタワーマルチキャストアドレスを割り当て、現在のメータ−タワー関連付けを前のメータ−タワー関連付けと比較し、新しいメータ−タワー関連付けを識別し、新しいメータ−タワー関連付けを有する電子ユーティリティメータからタワーマルチキャストアドレスを割当て解除することを可能にする。タワーマルチキャストアドレスシステム216は、下記の機能を含み得る論理を含んでよい:タワーマルチキャストアドレス生成システム217、タワーマルチキャストアドレス割当てシステム218、メータ−タワー関連付け識別システム219、メータ−タワー関連付け比較器システム220、およびタワーマルチキャストアドレス割当て解除システム221。一実施形態では、タワーマルチキャストアドレスシステム216は、後述された諸機能を実施する論理を含んでよい。構造的には、論理は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、または本明細書に述べられた諸機能を実施できる他の任意の特定用途マシン構造など、様々な形のいずれかを取ってよい。論理は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアなど、様々な形のいずれかを取ってよい。しかし、例示するために、タワーマルチキャストアドレスシステム216、およびそこに含まれた論理は、本明細書では特定用途マシンとして述べられる。説明から理解されるように、論理は、上述された諸機能のそれぞれを含むものとして示されているが、添付の特許請求の範囲に記載された本明細書の教示によれば、諸機能のすべてが必ずしも必要とは限らない。
【0017】
一実施形態では、本発明は、少なくとも1つのコンピュータ読取り可能記憶媒体で具現化されたコンピュータプログラムを提供し、このコンピュータプログラムは、実行されたとき、コンピュータシステム(たとえばコンピュータデバイス204)がメータ識別情報およびタワー識別情報を受信し、メータ−タワー関連付けを識別し、タワーマルチキャストアドレスを生成し、タワーマルチキャストアドレスを複数のRFタワー208a〜bに関連付け、RFタワー208a〜bを介した複数の電子ユーティリティメータ210a〜cへのマルチキャスト通信のために複数の電子ユーティリティメータ210a〜fにタワーマルチキャストアドレスを割り当て、現在のメータ−タワー関連付けを前のメータ−タワー関連付けと比較し、新しいメータ−タワー関連付けを識別し、新しいメータ−タワー関連付けを有する電子ユーティリティメータからタワーマルチキャストアドレスを割当て解除することを可能にする。この点で、コンピュータ読取り可能記憶媒体は、本明細書に述べられたプロセスの一部またはすべてを実施するタワーマルチキャストアドレスシステム216などのプログラムコードを含む。用語「コンピュータ読取り可能記憶媒体」は、1つのプログラムコードを具現化できる表現の任意のタイプの有形媒体(たとえば物理的な実施形態)のうちの1つまたは複数を備えることが理解されよう。たとえば、コンピュータ読取り可能記憶媒体は、1つまたは複数の携帯型の記憶装置製品、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のメモリ/記憶装置コンポーネント、紙、および/または同類物を備えてよい。コンピュータ読取り可能記憶媒体は、たとえばそれだけに限らないが、電子、磁気、光、電磁気、赤外線または半導体システム、装置もしくはデバイス、または上記内容の任意の適切な組合せであってよい。コンピュータ読取り可能記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、下記を含む:1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、読取り専用メモリ(ROM:read−only memory)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、携帯型コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM:portable compact disc read−only memory)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の任意の適切な組合せ。本文献の文脈では、コンピュータ読取り可能記憶媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスによって、またはそれに接続して使用されるプログラムを含み、または格納できるいずれかの有形媒体であってよい。
【0018】
別の実施形態では、本発明は、本明細書に述べられたプロセスの一部またはすべてを実施するタワーマルチキャストアドレスシステム216など、1つのプログラムコードを提供する方法を提供する。この場合、コンピュータシステムは、第2の別個の位置で受信するために、その特性のうちの1つまたは複数が、データ信号のセット内の1つのプログラムコードを符号化するようなやり方で設定され、かつ/または変更されたデータ信号のセットを生成し送信することができる。同様に、本発明の一実施形態は、本明細書に述べられたプロセスのうちの一部またはすべてを実施するプログラムコードのコピーを取得する方法を提供し、この方法は、コンピュータシステムが、本明細書に述べられたデータ信号のセットを受信するステップと、データ信号のセットを、少なくとも1つのコンピュータ読取り可能媒体で具現化されたコンピュータプログラムのコピーに変換するステップとを含む。いずれの場合も、データ信号のセットは、任意のタイプの通信リンクを使用して送受信することができる。
【0019】
別の実施形態では、本発明は、メータ識別情報およびタワー識別情報を受信し、メータ−タワー関連付けを識別し、タワーマルチキャストアドレスを生成し、複数のRFタワー208a〜bにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、RFタワー208a〜bを介した複数の電子ユーティリティメータ210a〜fへのマルチキャスト通信のために複数の電子ユーティリティメータ210a〜fにタワーマルチキャストアドレスを割り当て、現在のメータ−タワー関連付けを前のメータ−タワー関連付けと比較し、新しいメータ−タワー関連付けを識別し、新しいメータ−タワー関連付けを有する電子ユーティリティメータからタワーマルチキャストアドレスを割当て解除する方法を提供する。この場合、コンピュータデバイス204などのコンピュータシステムを取得することができ(たとえば作成し、維持し、使用可能にすることなどができ)、また本明細書に述べられたプロセスを実施するための1つまたは複数のモジュールを取得し(たとえば作成、購入、使用、修正などを行い)、コンピュータデバイス204に展開することができる。この点で、展開は、下記のうちの1つまたは複数を備えることができる:(1)コンピュータ読取り可能媒体からプログラムコードをコンピューティングデバイスにインストールすること、(2)コンピュータデバイス204に1つまたは複数のコンピューティングデバイスおよび/またはI/Oデバイスを追加すること、および(3)本明細書に述べられたプロセスを、コンピュータデバイス204が実施することを可能にするように、コンピュータデバイス204を組み込み、かつ/または修正すること。
【0020】
図3を参照すると、本発明によるメータ通信システム302の一実施形態が示されている。メータ通信システム302は、タワーマルチキャストアドレスシステム216を含むコンピュータデバイス204を含んでよい。メータ通信システム302は、少なくとも1つの無線周波数(RF)タワー208a〜bと、複数の電子ユーティリティメータ210a〜fとをさらに含んでよい。RFタワー208a〜bは、免許帯域または無免許帯域、セルラ帯域、900Mhz帯域および400Mhz帯域を含んでよい。RFタワー208a〜bは、私設網または公衆網の一部であってよい。RFタワー208a〜bは、高度計測基盤ネットワークの一部であってよい。RFタワー208a〜bは、データ、音声、ビデオおよび/またはメータデータを通信する能力を含んでよい。図3は、2つのRFタワー208a〜b(すなわち第1のRFタワー208aおよび第2のRFタワー208b)を示しており、それぞれのタワーが、電子ユーティリティメータのグループ(それぞれ電子ユーティリティメータ210a〜c、および電子ユーティリティメータ210d〜f)と通信している。本発明は、電子ユーティリティメータ210a〜fのそれぞれのグループと通信する任意の数のRFタワー208a〜bを含んでよいことが当業者には容易に認識されよう。複数の電子ユーティリティメータ210a〜fはそれぞれ、無線周波数(RF)モデム212を含んでよい。システム無線周波数(RF)モデム238(図2)を使用するコンピュータデバイス204は、第1のRFタワー208aを介して複数の電子ユーティリティメータ210a〜cと、かつ/または第2のRFタワー208bを介して複数の電子ユーティリティメータ210d〜fと通信することができる。RFモデム212とシステムRFモデム238は、RFタワー208a〜bとの通信のために互換性があってよい。
【0021】
コンピュータデバイス204は、ヘッドエンドサーバ104(図1)の一部であってもよいし、ヘッドエンドサーバ104(図1)とは別個のものであってもよい。ヘッドエンドサーバ104(図1)は、高度計測基盤(AMI)206の一部であってよい。
【0022】
引き続き図3を、また図4を参照すると、本発明の一実施形態による方法について述べるのに使用するフローチャートが示されている。S1で、コンピュータデバイス204は、各電子ユーティリティメータ210a〜fから、そのそれぞれのRFタワー208a〜bを介してメータ識別情報を受信してよい。S1とほぼ同じとき、S2で、コンピュータデバイス204は、RFタワー208a〜bからタワー識別情報を受信してよい。「メータ識別情報」および「タワー識別情報」は、ユニキャストデータ通信プロトコルアドレス、たとえばインターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)アドレスやメディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)アドレスを含んでよい。S3で、メータ−タワー関連付け識別システム219(図2)は、それぞれの電子ユーティリティメータ210a〜fについてメータ−タワー関連付けを識別することができる。たとえば、メータ−タワー関連付けの識別は、それぞれの電子ユーティリティメータ210a〜cのメータ識別情報を第1のRFタワー208aのタワー識別情報と対にすることを含んでよく、かつ/またはそれぞれの電子ユーティリティメータ210d〜fのメータ識別情報を第2のRFタワー208bのタワー識別情報と対にすることを含んでよい。
【0023】
データ通信プロトコルアドレスを用いたデバイスからの通信およびデバイスへの通信は、ユニキャスト形式、ブロードキャスト形式およびマルチキャスト形式を含んでよい。ユニキャスト形式は、別の単独の(singular)データ通信プロトコルアドレスと通信する単独のデータ通信プロトコルアドレスである。ブロードキャスト形式は、所与の通信領域内のすべてのデータ通信プロトコルアドレスと通信する単独のデータ通信プロトコルアドレスである。マルチキャスト形式は、所与の通信領域内の特定のデータ通信プロトコルアドレス群と通信する単独のデータ通信プロトコルアドレスである。
【0024】
S4で、タワーマルチキャストアドレス生成システム217(図2)は、タワーマルチキャストアドレスを生成してよい。「タワーマルチキャストアドレス」は、各RFタワー208a〜bを介して通信する電子ユーティリティメータ210a〜fに対して、各RFタワー208a〜bを介した単一のマルチキャスト通信を使用したマルチキャスト通信を可能にするデータ通信プロトコルアドレスであってよい。たとえば、タワーマルチキャストアドレス生成システム217は、第1のRFタワー208、および第1のRFタワー208aを介して通信する各電子ユーティリティメータ210a〜cに一意である、第1のRFタワー208aのタワーマルチキャストアドレスを生成することができる。生成された各タワーマルチキャストアドレスは、各RFタワー208a〜b、およびそれぞれ各RFタワー208a〜bを介して通信する電子ユーティリティメータ210a〜fに一意であることを容易に理解されたい。タワーマルチキャストアドレス割当てシステム218は、タワーマルチキャストアドレスを各RFタワー208a〜bに関連付け、タワーマルチキャストアドレスを、各RFタワー208a〜bを介して通信する各電子ユーティリティメータ210a〜fに割り当てることができる。たとえば、S5およびS6で、タワーマルチキャストアドレス割当てシステム218は、第1のRFタワー208aにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、第1のRFタワー208aを介して通信する各電子ユーティリティメータ210a〜cにタワーマルチキャストアドレスを割り当て、第2のRFタワー208bにタワーマルチキャストアドレスを関連付け、第2のRFタワー208bを介して通信する各電子ユーティリティメータ210d〜fに第2のマルチキャストアドレスを割り当てる。
【0025】
S7で、コンピュータデバイス204は、第1のRFタワー208aに一意のタワーマルチキャストアドレスを使用して第1のRFタワー208aを介して各電子ユーティリティメータ210a〜cに、かつ/または第2のRFタワー208bに一意のタワーマルチキャストアドレスを使用して第2のRFタワー208bを介して各電子ユーティリティメータ210d〜fに単一のマルチキャスト通信を送ってよい。電子ユーティリティメータ210a〜fとのマルチキャスト通信は、コンピュータデバイス204と各電子ユーティリティメータ210a〜fとの間で個々に行われる従来のユニキャスト通信ほど高価でないことがある。さらに、電子ユーティリティメータ210a〜fとのマルチキャスト通信は、ブロードキャスト通信がメッセージ受信を実際に必要とするものより多くの電子のユーティリティメータ210a〜fに送信され得るので、ブロードキャスト通信よりも効率が高まり得る。電子ユーティリティメータ210a〜fとの通信のためにRFタワー208a〜bを使用することによって、専用タワー108a〜b(図1)を使用するのではなく、無線周波数(RF)会社によって所有された機器を使用することを可能にすることができる。
【0026】
図5を参照すると本発明によるシステムの一実施形態のブロック図が、また図4を参照すると、本発明の一実施形態による方法について述べるのに使用するフローチャートが示されている。電子ユーティリティメータ210a〜fは一般に、住宅用顧客または商用顧客のユーティリィティ使用量を計測し、それ自体が一般に、構造物に接続されている。その結果、電子ユーティリティメータ210a〜fは一般に、ある地理的な位置にとどまる傾向がある。電子ユーティリティメータ210a〜fのこの静的な地理的な位置によって、電子ユーティリティメータ210a〜fとのマルチキャスト通信のためにタワーマルチキャストアドレスを使用することが容易になる。電子ユーティリティメータ210a〜fのほとんどは、時間を通じて同じRFタワー208a〜bに関連付けられたままである。たとえば、図3および図5を参照すると、電子ユーティリティメータ210a〜bは、RFタワー208aに関連付けられており、電子ユーティリティメータ210a〜bは、RFタワー208bに関連付けられている。しかし、一部の電子ユーティリティメータ210a〜f、たとえば電子ユーティリティメータ210cが2つのRFタワー(たとえば第1のRFタワー208aおよび第2のRFタワー208b)の通信範囲の周辺にある可能性がある。図3および5を参照すると、電子ユーティリティメータ210cは、その関連付けを第1のRFタワー208aから第2のRFタワー208bに変更している。
【0027】
したがって、タワーマルチキャストアドレスシステム216は、タワー識別情報およびメータ識別情報を周期的に受信してよい(図4のS1およびS2参照)。周期的にとは、ユーザ222によって決定される一定のまたはランダムの時間間隔を含み得る。S8で、メータ−タワー比較器システム220は、各電子ユーティリティメータ210a〜fの現在のメータ−タワー関連付けを、各電子ユーティリティメータ210a〜fの前のメータ−タワー関連付けと比較する。S9で、各電子ユーティリティメータ210a〜fについて、現在のメータ−タワー関連付けと前のメータ−タワー関連付けが同じであることに応答して、措置は不要であり、また講じられないことがある。S10で、少なくとも1つの電子ユーティリティメータ210a〜fについて、現在のメータ−タワー関連付けと前のメータ−タワー関連付けが異なることに応答して、新しいメータ−タワー関連付けを識別する。S11で、新しいメータ−タワー関連付けの識別に応答して、タワーマルチキャストアドレス割当て解除システム221は、新しいメータ−タワー関連付けを有する少なくとも1つの電子ユーティリティメータ210a〜fからタワーマルチキャストアドレスを割当て解除してよい。S12で、タワーマルチキャストアドレス割当てシステム218は、新しいメータ−タワー関連付けを有する少なくとも1つの電子ユーティリティメータ210a〜fに、第2のRFタワーのタワーマルチキャストアドレスを割り当てることができる。S11とS12は、実質的に同時に完了させることができる。S11およびS12の後に続いて、単一のマルチキャスト通信は、S7(図4)について述べられたように継続してよい。
【0028】
本明細書に用いられた用語は、特定の実施形態について説明するためのものにすぎず、本開示を限定することは意図していない。本明細書では、単数形「一(a、an、the)」は、文脈により明らかに示されていない限り、複数形をも含むことが意図されている。用語「備える(comprisesおよび/またはcomprising)」は、本明細書では、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素および/またはコンポーネントが存在することを指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネントおよび/またはそのグループの存在または追加を除外するものでないことがさらに理解されよう。
【0029】
記載されたこの説明は、ベストモードを含めて本発明を開示し、また任意のデバイスまたはシステムを作成し使用し、組み込まれたいずれかの方法を実施することを含めて当業者が本発明を実施することを可能にするために、実施例を用いている。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に想起される他の実施例を含み得る。他のこうした実施例は、特許請求の範囲の文言とは異ならない構造的要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言とわずかにしか異ならない均等な構造的要素を含む場合は、特許請求の範囲内のものとする。
【符号の説明】
【0030】
102 スター型ネットワーク
104 ヘッドエンドサーバ
106 高度計測基盤
108a〜b 専用タワー
110a〜f 電子ユーティリティメータ
202 メータ通信システム
204 コンピュータデバイス
206 高度計測基盤
208a〜b 無線周波数(RF)タワー
210a〜f 電子ユーティリティメータ
216 タワーマルチキャストアドレスシステム
217 タワーマルチキャストアドレス生成システム
218 タワーマルチキャストアドレス割当てシステム
219 メータ−タワー関連付け識別システム
220 メータ−タワー関連付け比較器システム
221 タワーマルチキャストアドレス割当て解除システム
222 ユーザ
226 処理コンポーネント
228 データベース
230 メモリ
232 入出力(I/O)コンポーネント
234 通信経路
236 モジュール
238 システム無線周波数(RF)モデム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線周波数(RF)タワー(208a〜b)にタワーマルチキャストアドレスを関連付け、
前記第1のRFタワー(208a〜b)を介して通信する複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれに前記タワーマルチキャストアドレスを割り当てる
ように構成されたコンピュータデバイス(204)
を備えるシステム。
【請求項2】
前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)がそれぞれ、通信用の無線周波数(RF)モデムを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピュータデバイス(204)が、
前記第1のRFタワー(208a〜b)を介して通信する前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれについてメータ−タワー関連付けを識別するようにさらに構成され、前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれへの前記タワーマルチキャストアドレスの前記割当てが、前記メータ−タワー関連付けの前記識別に応答して行われる、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記メータ−タワー関連付けが、前記第1のRFタワー(208a〜b)を介して通信する前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれから受信されたメータ識別情報と、前記第1のRFタワー(208a〜b)から受信されたタワー識別情報とを対にすることを含む、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピュータデバイス(204)が、単一のマルチキャスト通信を使用して、前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれと前記第1のRFタワー(208a〜b)を介して通信するようにさらに構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記コンピュータデバイス(204)が、
現在のメータ−タワー関連付けと前のメータ−タワー関連付けを比較し、
前記比較に応答して、第2の無線周波数(RF)タワー(208a〜b)を介して通信する少なくとも1つの電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)について新しいメータ−タワー関連付けを識別し、
前記新しいメータ−タワー関連付けを有する少なくとも1つの電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)に前記第2のRFタワー(208a〜b)のタワーマルチキャストアドレスを割り当てるようにさらに構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記新しいメータ−タワー関連付けを識別すること応答して、前記タワーマルチキャストアドレスが、前記新しいメータ−タワー関連付けを有する前記少なくとも1つの電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)から割当て解除され、前記新しいメータ−タワー関連付けを有する少なくとも1つの電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)に、前記第2のタワー(208a〜b)の前記タワーマルチキャストアドレスが割り当てられる、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
それぞれが第1の無線周波数(RF)タワー(208a〜b)を介して通信する複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)と、
前記第1の無線周波数(RF)タワー(208a〜b)にタワーマルチキャストアドレスを関連付け、
前記第1のRFタワー(208a〜b)を介して通信する複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれに前記タワーマルチキャストアドレスを割り当てる
ように構成されたコンピュータデバイス(204)と
を備えるシステム。
【請求項9】
前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)がそれぞれ、通信用の無線周波数(RF)モデムを含む、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピュータデバイス(204)が、
前記第1のRFタワー(208a〜b)を介して通信する前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれについてメータ−タワー関連付けを識別するようにさらに構成され、前記複数の電子ユーティリティメータ(110a〜f、210a〜f)のそれぞれへの前記タワーマルチキャストアドレスの前記割当てが、前記メータ−タワー関連付けの前記識別に応答して行われる、請求項8記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−5441(P2013−5441A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−132438(P2012−132438)
【出願日】平成24年6月12日(2012.6.12)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】