説明

電子写真用現像剤

【課題】長期にわたり高画質画像を出力し、しかも高耐久性を有する現像剤を得る。
【解決手段】少なくともトナーとキャリアからなる電子写真用現像剤において、該キャリアが少なくとも芯材を樹脂でコートしたものであり、該キャリアのコート樹脂を機械的衝撃力により芯材にコーティングし、且つ、該芯材中の空隙率が5〜12%であることを特徴とする電子写真用現像剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高水準の画質とそれを常に保つことが出来る長期安定性を有する電子写真用現像剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、電子写真方式による画像形成方法が、商業印刷分野特に軽印刷分野で使用されるようになってきた。この様に電子写真技術の適用分野が広がったことにより、より高水準の画質とそれを常に保つことが出来る長期安定性が求められるように成ってきた。
【0003】
上記市場動向により、現像剤に対しても更に商品価値が高いもの、即ち、より低コストで高品位な画像を長期にわたり出力できる長寿命なものが、求められている。
【0004】
現像剤には、トナーのみを用いる1成分現像剤とトナーとキャリアを用いる2成分現像剤があるが、高画質画像を長期に亘り安定して得るためには2成分現像剤が有利である。
【0005】
この2成分現像剤のさらなる長寿命化のための方策の一つとして、現像剤へのストレスの低減が挙げられ、キャリアを低比重にすることにより現像剤へのストレスを低減することができる。この低比重キャリアを得るためには、空隙を持つキャリア芯材に樹脂を充填した樹脂充填型キャリアがすでに公開され、公知の技術として存在する(特許文献1及び2)。
【0006】
しかし、上記の樹脂充填型キャリアは芯材中にも樹脂が存在するため、キャリアの抵抗が高くなる傾向があり、その結果、トナー現像後のキャリア表面の電荷がリークし難く、特に長期使用により、画質が悪化してしまうという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−337579号公報
【特許文献2】特開2008−224882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記課題を解決する為になされた。
【0009】
即ち、本発明の目的は、長期にわたり高画質画像を出力し、しかも高耐久性を有する現像剤を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、キャリア芯材中に空隙が存在する樹脂コーティングキャリアを作製することが出来れば達成することができる。芯材中に空隙が存在することによって、キャリアとして適度な抵抗値が得られからである。しかも、キャリアの比重を下げることができるから、現像器中での撹拌による衝撃も低下させることが出来、長期使用時のキャリアやトナーへのダメージを弱めることが出来るので、長寿命化には極めて有利である。
【0011】
しかし、空隙が存在するキャリア芯材を湿式コートにより樹脂コートすると、空隙にも樹脂が入り込むため樹脂充填型キャリアとなってしまい、キャリアとして高抵抗化し、高画質な画像が得られない。しかしながら、空隙が存在するキャリア芯材を乾式法により樹脂コートしてみると、空隙の中には樹脂が充填されず、キャリア芯材中に空隙が存在する樹脂コートキャリアの作製が可能であった。
【0012】
即ち、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成することが出来ることが判明した。
【0013】
(1)
少なくともトナーとキャリアからなる電子写真用現像剤において、該キャリアが少なくとも芯材を樹脂でコートしたものであり、該キャリアのコート樹脂を機械的衝撃力により芯材にコーティングし、且つ、該芯材中の空隙率が5〜12%であることを特徴とする電子写真用現像剤。
【0014】
(2)
キャリアのコート層が2層以上からなり、最も芯材に近い層の樹脂のガラス転移点が50〜90℃であることを特徴とする(1)に記載の電子写真用現像剤。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、長期にわたり高画質画像を出力し、しかも高耐久性を有する現像剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】撹拌羽根付高速撹拌混合機の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明につき更に説明する。
【0018】
本発明の目的は、衝撃力により樹脂層を乾式コーティングし、キャリア中の空隙率が5〜12%であるキャリアにより達成される。更に、樹脂コート層が2層以上からなり、もっとも芯材に近い層の樹脂のガラス転移点が50〜90℃であることにより、より好ましい結果が得られる。
【0019】
空隙率の測定については下記の方法にて行った。
【0020】
芯材粒子の空隙率は、クロスセクションポリッシャ(日本電子社製)にてキャリア粒子の断面を作製し、走査型電子顕微鏡にてキャリア1個の断面を倍率2000倍で撮影した後、スキャナーにて撮影した画像を取り込み、画像解析装置「LUZEX AP」(ニレコ社製)により解析して求める。具体的にはキャリア芯材中の空隙箇所を2値化処理し、キャリア芯材の空隙の面積率を算出し、この操作を100個のキャリア粒子について行い、その平均値を空隙率とした。
【0021】
芯材の空隙率が5〜12%の範囲が適正である理由は、空隙率が5%より少ないとコート樹脂層が徐々に磨耗し、長期使用での耐久性が不十分となる。しかし、空隙率が12%より多いとキャリアの強度が低下して現像器内のストレスでキャリアが破壊される傾向が出てくる。
【0022】
空隙を有するキャリア芯材に樹脂層を機械的衝撃力にてコーティングすることにより、芯材中に適度の空隙を残したまま、樹脂層を芯材表面に成膜することができるが、さらに、溶剤コートと比較して高い成膜強度を得ることができる。この場合、最も芯材に近い層の樹脂のガラス転移点を、より表面側の層よりも低いガラス転移点(Tg)とするとさらによい特性が得られる。又、最も芯材に近い層の樹脂のガラス転移点は50〜90℃にすることで芯材と樹脂層との接着性がより向上することが判明した。
【0023】
Tgが50℃より低い、またはTgが90℃より高いと芯材とコート層との接着性がやや低下し、実用範囲内ではあるが、カブリが多くなる傾向が出てくる。さらに好ましくはTgが60〜80℃である。
【0024】
因みに、より表面層のコーティング樹脂はTgが100〜150℃が好ましい。より好ましくは110〜145℃であることである。
【0025】
キャリア芯材に樹脂をコートする際、機械的衝撃力によるコートを行うことで、キャリア芯材中に空隙を残しまたまま、樹脂をコートすることができるが、樹脂粒子の平均粒径は70〜200nmが好ましい。更には100〜150nmが好ましく、これにより比較的容易に少なくとも膜厚が50nm以上で、芯材に樹脂がコートされる。好ましい膜厚範囲は50〜4000nmである。
【0026】
〔キャリアの磁性粒子(芯材粒子)〕
本発明で用いられる樹脂被覆キャリア用の芯材粒子としては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト系粒子またはそれらを樹脂中に分散したものを挙げることができる。好ましくはマグネタイトや各種フェライト粒子である。フェライトとしては、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライトやアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトが好ましい。
【0027】
芯材粒子の空隙率をコントロールする方法としては、配合する原料種、原料の粉砕度合い、仮焼成の有無、仮焼成温度、仮焼成時間、スプレードライヤーによる造粒時のバインダー量、水分量、乾燥度合い、焼成方法、焼成温度、焼成時間、解砕方法、水素ガスによる還元等、様々な方法で行うことができる。これらのコントロール方法は特に限定されるものではない。下記に空隙率のコントロール方法の一例を記す。
【0028】
配合する原料種として、水酸化物や炭酸化物を用いた方が、酸化物を用いた場合に比べて、空隙率が高くなりやすい。また、仮焼成を行わない方が空隙率が高く、仮焼成を行った場合でも、その温度が低い方が、空隙率が高くなりやすい。スプレードライヤーによる造粒においては、原料をスラリー化する際の水分量を多くした方が、空隙率が高く、焼成時には温度を低くした方が、空隙率が高くなりやすい。
【0029】
所望の空隙率を得るために、これらのコントロール方法を、単独もしくは組み合わせて使用することができる。
【0030】
飽和磁化については20〜120Am/kgが好ましく、飽和磁化は、「直流磁化特性自動記録装置3257−35」(横河電機株式会社製)により測定できる。
【0031】
〔キャリア樹脂層〕
本発明の静電荷像現像用キャリアの樹脂被覆層形成に好適な樹脂は、トナーに適正な帯電量を付与できる樹脂であればよい。特にはアクリル系樹脂がよく、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体より得られる重合体をあげることができる。
【0032】
さらに、これらメタクリル酸エステルやアクリル酸エステルの単量体に対して、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンあるいはスチレン誘導体を共重合あるいは単独重合させてもよい。しかし、この場合、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル成分(これを「主成分」という)が樹脂全体の60質量%以上含有している必要がある。
【0033】
コート層の膜厚の測定は下記方法にて行うことが出来る。
【0034】
クロスセクションポリッシャ(日本電子社製)にてキャリア粒子の断面を作製し、走査型電子顕微鏡にてキャリア1個の断面を倍率2000倍で撮影した後、その視野における最大膜厚となる部分と最小膜厚となる部分の平均値を100個のキャリア粒子について算出し、100個の測定値の平均を樹脂層のコート層の膜厚とした。
【0035】
なお、キャリアの体積平均粒径は、20〜70μmが好ましく、より好ましくは25〜60μmである。この体積平均粒径は、湿式分散器を備えてなるレーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパテック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。
【0036】
〔キャリア樹脂層の作製〕
樹脂層の具体的作製法としては、乾式コート法が挙げられる。
【0037】
乾式コート法としては、前記した如く、機械的衝撃や熱を加えてコートする方法があり、下記の如き工程によりコート層を形成する。
1:被覆しようとする芯材粒子、被覆用樹脂粒子及び固形物を分散したコート材を、機械的に撹拌し、芯材粒子表面にコート材を付着させる。
2:その後、機械的衝撃と必要により熱も加えて芯材粒子表面に付着した被覆用樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着し、コート層を形成する。
3:必要に応じ1〜2の工程を繰り返し、所望の厚さのコート層を形成する。
【0038】
機械的衝撃や熱を加えてコートする方法の装置としては、例えば「ターボミル」(ターボ工業社製)、ピンミル、「クリプトロン」(川崎重工社製)等のローターとライナーを有する摩砕機又は撹拌羽根付高速撹拌混合機を挙げることができ、これらの中では撹拌羽根付高速撹拌混合機が良好にコート層を形成でき好ましい。
【0039】
加熱する場合には、60〜125℃が好ましい。前記範囲の温度で加熱するとキャリア同士の凝集が発生せず、芯材粒子表面にアクリル樹脂を固着させることができる。
【0040】
図1は、撹拌羽根付高速撹拌混合機の一例を示す概略図である。
【0041】
図1において、11は本体上蓋で、該上蓋11には原料投入口12、投入弁13、フィルター14、点検口15が設けられている。原料投入口12より所定量の芯材粒子及び被覆用樹脂粒子が投入され、投入された前記原料はモーター22により駆動される水平方向回転体18により撹拌される。該回転体18はその中心部18dに互いに120°の角度間隔で配置された撹拌羽根18a、18b及び18cが結合されていて、これらの羽根は底部10aの面に対して約35°傾けて取り付けられている。このため前記撹拌羽根18a、18b及び18cを高速回転させると、前記原料は上方へ掻き上げられ、本体容器10の上部内壁に衝突して落下するが途中、水平方向回転体19に衝突し、原料の撹拌の促進及び凝集の解砕が行われる。尚17は調温用ジャケット、16は温度計、20は製品取出口、21及び24は排出弁、23は容器内排気口である。
【0042】
〔トナー〕
本発明の2成分現像剤に用いられるトナーは、トナー母体粒子に外添剤を混合して得られたものが好ましい。
【0043】
(トナー母体粒子)
トナー母体粒子は、樹脂と着色剤と離型剤を含有するものが好ましいが、トナー母体粒子を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、乳化分散法、懸濁重合法、分散重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、その他の公知の方法などが挙げられる。特に、微粉の形成が抑制され、また、小粒径のものを容易に得ることができるため、乳化重合凝集法によって得られたトナー母体粒子を用いることが好ましい。
【0044】
(トナー樹脂)
トナー母体粒子が粉砕法、乳化分散法などによって製造される場合には、トナー母体粒子を構成する樹脂として、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルホン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0045】
一方、トナー母体粒子が懸濁重合法、分散重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法などによって製造される場合には、トナー母体粒子を構成する樹脂を得るための重合性単量体として、例えばスチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸エステル誘導体、アクリル酸またはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量体を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0046】
また、重合性単量体として例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などのイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。
【0047】
さらに、重合性単量体として、多官能性ビニル類を用いて架橋構造の結着樹脂を得ることもできる。
【0048】
(着色剤)
トナー母体粒子が含有する着色剤としては特に限定されず、公知の種々のものを用いることができる。
【0049】
着色剤の添加量は、トナー100質量部に対して0.5〜20質量部添加されていることが好ましく、より好ましくは2〜10質量部である。
【0050】
(離型剤)
トナー母体粒子が含有する離型剤としては特に限定されず、公知の種々のワックスを用いることができる。
【0051】
このようにトナー母体粒子が離型剤を含有するものとして構成されることにより、トナーの定着性が向上される。
【0052】
離型剤の添加量は、トナー100質量部に対して0.1〜30質量部添加されていることが好ましく、より好ましくは1〜15質量部である。
【0053】
(外添剤)
外添剤としては、特に限定されず、公知の種々の外添剤を用いることができる。例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸カルシウムなどよりなる無機酸化物や、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0054】
これら無機化合物はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
【0055】
外添剤の添加量は、トナー母体粒子100質量部に対して0.05〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部とされる。
【0056】
(トナー粒子の粒径)
トナー粒子の粒径は、体積基準のメディアン径(D50)で2.5〜7.5μmであることが好ましい。体積基準のメディアン径が2.5〜7.5μmと小径であることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できて高画質の印画物が得られる。
【0057】
トナーの体積基準のメディアン径(D50)は「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。
【0058】
具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が5〜10%になるまでピペットにて注入する。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメディアン径とされる。
【0059】
〔二成分現像剤の作製〕
次に、二成分現像剤の作製について説明する。
【0060】
二成分現像剤は、キャリアとトナーを混合することで作製することができる。キャリアとトナーの混合比は、キャリア100質量部に対してトナー2〜15質量部が好ましい。キャリアとトナーの混合は、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用することができる。
【0061】
〔画像形成方法〕
本発明の二成分現像剤は、像担持体上に均一な帯電電位を付与する帯電工程、均一な帯電電位が付与された像担持体上に静電潜像を形成する露光工程、静電潜像をトナーにより現像してトナー像に顕像化する現像工程、トナー像を転写材上に転写する転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも有する、一般的な電子写真方式のモノクロおよびフルカラーの画像形成方法に用いることが出来る。
【実施例】
【0062】
次に、本発明の代表的な実施態様とその効果を示しさらに説明するが、無論、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
【0063】
〈芯材粒子の作製〉
(芯材粒子1の作製)
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、水と混合した後、湿式のメディアミルで5時間粉砕してスラリーを得た。
【0064】
得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥し、真球状の粒子を得た。空隙率を調整するために、粒子を粒度調整した後、950℃で2時間加熱し、仮焼成を行った。
【0065】
次いで、空隙率を高めにしつつ適度な流動性を得るために、直径0.3cmのステンレスビーズを用いて湿式ボールミルで1時間粉砕したのち、さらに直径0.15cmのステンレスビーズを用いて4時間粉砕した。このスラリーに分散剤を適量添加し、又造粒される粒子の強度を確保し、空隙率ならびに連続空隙度を調整する目的で、バインダーとしてPVA(ポリビニルアルコール)を固形分に対して1.5質量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて、温度1100℃、酸素濃度0体積%環境で3.5時間保持し、本焼成を行った。
【0066】
その後、解砕し、さらに分級して粒度調整し、その後磁力選鉱により低磁力品を分別し、芯材粒子1を得た。
【0067】
得られた芯材粒子1の空隙率は5%であった。尚、空隙率の測定は前記の方法で行った。
【0068】
また、得られた芯材粒子の体積平均粒径は30μmであった。なお、体積平均粒径は湿式分散器を備えてなるレーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパテック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。
【0069】
(芯材粒子2の作製)
PVAを固形分に対して2.5質量%添加した以外は芯材粒子1と同様にして芯材粒子2を作製した。
【0070】
(芯材粒子3の作製)
PVAを固形分に対して5.6質量%添加した以外は芯材粒子1と同様にして芯材粒子3を作製した。
【0071】
(芯材粒子4の作製)
PVAを固形分に対して0.7質量%添加した以外は芯材粒子1と同様にして芯材粒子4を作製した。
【0072】
(芯材粒子5の作製)
PVAを固形分に対して7.0質量%添加した以外は芯材粒子1と同様にして芯材粒子5を作製した。
【0073】
(芯材粒子6の作製)
縮合架橋型シリコーン樹脂(SR−2411、東レ・ダウコーニング株式会社製)を固形分換算で30質量部を、トルエン1500質量部に溶解させ充填樹脂溶液を得た。芯材粒子1を3000質量部、一軸式間接加熱型の乾燥機に入れ、75℃に保持し撹拌ながら、上述の樹脂溶液を滴下した。トルエンが充分揮発したことを確認した後、撹拌を続けながら200℃まで昇温し、2時間保持した。その後、乾燥機から取り出し、凝集した粒子を解し、粒度調整を行った。その後磁力選鉱により低磁力品を分別し、空隙に樹脂が充填された芯材粒子6を得た。
【0074】
【表1】

【0075】
〈コーティング用樹脂粒子の作製方法〉
(樹脂粒子1の作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、アニオン性界面活性剤、ドデシル硫酸ナトリウム1.7質量部を加えたイオン交換水3000質量部用意し、この界面活性剤溶液を、窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。その後、前記界面活性剤溶液中に、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させてなる開始剤溶液を添加し、液温を80℃にして、下記「単量体混合溶液」を2時間かけて滴下した。
【0076】
そして、80℃の下で2時間かけて加熱、撹拌処理することにより重合を行い、「コーティング樹脂粒子1分散液」を作製した。なお、単量体混合溶液は、
シクロヘキシルメタクリレート 400質量部
メチルメタクリレート 400質量部
よりなるものである。
【0077】
作製したコーティング樹脂粒子1分散液を、限外濾過装置を用いて水洗し、スプレードライヤーにて乾燥させ、樹脂粒子1を得た。
【0078】
作製した樹脂粒子1のガラス転移点(Tg)は示差走査熱量分析方法により測定することができる。具体的には、DSC−7示差走査カロリメーター(パーキンエルマー社製)、TAC7/DX熱分析装置コントローラー(パーキンエルマー社製)を用いて行った。
【0079】
測定手順としては、樹脂4.5〜5.0mgを0.01mgまで精秤しアルミニウム製パンに封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−Cool−Heatの温度制御で行い、その2nd Heatにおけるデータをもとに解析を行う。
【0080】
Tgは第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をTgとする。
【0081】
得られた樹脂粒子1のTgは110℃であった。
【0082】
(樹脂粒子2の作製)
単量体混合溶液を
ブチルアクリレート 450質量部
メチルメタクリレート 350質量部
とした以外は、樹脂粒子1と同様にして作製した。
【0083】
得られた樹脂粒子2のTgは50℃であった。
【0084】
(樹脂粒子3の作製)
単量体混合溶液を
ブチルアクリレート 400質量部
メチルメタクリレート 400質量部
とした以外は、樹脂粒子1と同様にして作製した。
【0085】
得られた樹脂粒子3のTgは60℃であった。
【0086】
(樹脂粒子4の作製)
単量体混合溶液を
シクロヘキシルメタクリレート 160質量部
ブチルアクリレート 240質量部
メチルメタクリレート 400質量部
とした以外は、樹脂粒子1と同様にして作製した。
【0087】
得られた樹脂粒子4のTgは90℃であった。
【0088】
〈樹脂コートキャリアの作製方法〉
(キャリア1の作製)
芯材粒子1を3000質量部と樹脂粒子1を105質量部とを、水平回転翼型混合機に投入し、水平回転翼の周速が8m/秒となる条件で、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃に加熱し40分間撹拌してキャリア1を製造した。
【0089】
(キャリア2の作製)
芯材粒子2を使用した以外はキャリア1と同様にしてキャリア2を作製した。
【0090】
(キャリア3の作製)
芯材粒子3を使用した以外はキャリア1と同様にしてキャリア3を作製した。
【0091】
(キャリア4の作製)
芯材粒子2を3000質量部と樹脂粒子2を30質量部とを、水平回転翼型混合機に投入し、水平回転翼の周速が8m/秒となる条件で、22℃で15分間混合撹拌した後、さらに樹脂粒子1を75質量部投入し22℃で15分間混合撹拌した。その後、120℃に加熱し40分間撹拌してキャリア4を製造した。
【0092】
(キャリア5の作製)
樹脂粒子2を樹脂粒子3に変更した以外はキャリア4と同様の製造方法にてキャリア5を製造した。
【0093】
(キャリア6の作製)
樹脂粒子2を樹脂粒子4に変更した以外はキャリア4と同様の製造方法にてキャリア6を製造した。
【0094】
(キャリア7の作製)
芯材粒子4を使用した以外はキャリア1と同様にしてキャリア7を作製した。
【0095】
(キャリア8の作製)
芯材粒子5を使用した以外はキャリア1と同様にしてキャリア8を作製した。
【0096】
(キャリア9の作製)
樹脂粒子1を105質量部、トルエン210質量部に溶解させた混合溶液を作製した。流動層攪拌装置に芯材粒子2を3000質量部添加し攪拌しながら、前記混合溶液をスプレーコートし、芯材粒子に塗布することで、キャリア9を作製した。
【0097】
(キャリア10の作製)
芯材粒子6を使用した以外はキャリア1と同様にしてキャリア10を作製した。
【0098】
以上のごとくして作製したキャリア1〜10の作製方法と性質をまとめて表2に記載する。
【0099】
【表2】

【0100】
〔トナー及び現像剤の作製〕
〈トナーの作製〉
トナーは以下のようにして作製した。
【0101】
(コア粒子用ラテックスの作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素吸入管を装着した反応容器中に、純水3,000質量部、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4質量部を投入し、75℃に昇温させて界面活性剤溶液を調製した。次いで、この界面活性剤溶液に5%過硫酸カリウム水溶液60質量部を添加した後、さらに
スチレン 560質量部
n−ブチルアクリレート 160質量部
メタクリル酸 85質量部
からなる混合液を3時間かけて滴下し、その後、窒素雰囲気下で1時間の重合反応を行うことにより、ラテックス〔1〕を調製した。
【0102】
次に、反応容器中に、純水1,000質量部にポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム2質量部と上記のラテックス〔1〕180質量部を投入し、混合することにより、ラテックス〔1A〕を調製した。
【0103】
一方、別の反応容器に、
スチレン 168質量部
n−ブチルアクリレート 78質量部
メタクリル酸 26質量部
n−オクチルメルカプタン 4質量部
からなる混合液を投入し、70℃に昇温させた後、撹拌しながら脂肪酸エステル系化合物であるベヘン酸ベヘニル118質量部を少量ずつ添加することにより、ワックス含有モノマー溶液〔W〕を調製した。
【0104】
上記のラテックス〔1A〕を窒素雰囲気下で撹拌しながら73℃に昇温させた後、上記のワックス含有モノマー溶液〔W〕を添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック社製)によって10分間分散処理を行うことにより、乳化分散液を得た。この乳化分散液を投入した反応容器に、撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素吸入管を装着し、窒素雰囲気下で撹拌しながら78℃に昇温させた。さらに5%過硫酸カリウム水溶液80質量部を投入し、その10分間後にn−オクチルメルカプタン4質量部を投入した後、1時間かけて重合反応を行うことにより、ラテックス〔2〕を調製した。
【0105】
さらに、この反応系を35分間かけて80℃まで昇温させ、その後、5%過硫酸カリウム水溶液125質量部を添加し、さらに、
スチレン 270質量部
n−ブチルアクリレート 125質量部
メタクリル酸 43質量部
n−オクチルメルカプタン 7質量部
からなる混合液を1時間かけて滴下し、85℃まで昇温させた後、1時間半かけて重合反応を行うことにより、コア粒子用ラテックス〔3〕を調製した。
【0106】
(シェル層用ラテックスの作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素吸入管を装着した反応容器中に、純水3,000質量部、ドデシル硫酸ナトリウム7質量部を投入し、80℃に昇温させて界面活性剤溶液を調製した。次いで、この界面活性剤溶液に5%過硫酸カリウム水溶液200質量部を添加した後、さらに
スチレン 500質量部
n−ブチルアクリレート 185質量部
メタクリル酸 175質量部
n−オクチルメルカプタン 14質量部
からなる混合液を3時間かけて滴下し、さらに、90℃に昇温した後、窒素雰囲気下で1時間の重合反応を行い、その後、冷却処理を行うことにより、シェル層用ラテックス〔4〕を調製した。
【0107】
(着色剤粒子分散液の調製)
ドデシル硫酸ナトリウムの10質量%水溶液900質量部を撹拌しながら、着色剤として「C.I.Pigment Blue 15:3」210質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「SCミル」(三井鉱山社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子分散液を調製した。この着色剤粒子分散液中の着色剤粒子の体積平均分散径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、190nmであった。
【0108】
〈トナー母体粒子の作製〉
(コア粒子の形成)
撹拌装置、温度センサ、冷却管を取り付けた反応容器に、
コア粒子用ラテックス〔3〕 425質量部(固形分換算)
イオン交換水 900質量部
着色剤粒子分散液 25質量部(固形分換算)
を投入して撹拌し、内温を30℃に調整した後、5モル/L(リットル)の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
【0109】
次いで、塩化マグネシウム・6水和物40質量部をイオン交換水40質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて反応系に添加し、3分間放置した後に昇温を開始して、この系を60分間かけて75℃まで昇温させて会合を開始した。この状態で「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、会合粒子の粒径が体積基準のメディアン径(D50)で5.0μmとなった時点で、塩化ナトリウム40質量部をイオン交換水200質量部に溶解した水溶液を添加して粒径成長を停止させることにより、コア粒子を得た。
【0110】
(シェル層の形成)
次に、上記のコア粒子を作製した反応容器を80℃に調整し、これにシェル層用ラテックス〔4〕75質量部(固形分換算)を添加した。さらに、塩化マグネシウム・6水和物8質量部をイオン交換水8質量部に溶解した水溶液を10分間かけて添加した後、85℃(シェル化温度)まで昇温し、1時間にわたって撹拌を継続してコア粒子の表面にシェル層用ラテックス〔4〕中の微粒子を凝集・融着させ、その後、90℃で2時間熟成処理を行った。
【0111】
熟成処理後、塩化ナトリウム40質量部をイオン交換水200質量部に溶解した水溶液を添加し、30℃まで冷却することにより、トナー母体粒子が分散された分散液を得た。
【0112】
(洗浄、および、乾燥)
凝集・融着工程にて生成した粒子を、バスケット型遠心分離機により固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥してトナー母体粒子を作製した。
【0113】
(トナーの作製)
トナー母体粒子100質量部に、外添剤として疎水性シリカ(数平均一次粒子径=10nm)1.3質量部、疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.6質量部を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井鉱山社製)を用い、周速40m/secで25分間混合して「トナー」を作製した。このトナー粒子の体積基準のメディアン径(D50)は5.5μmであった。
【0114】
〈現像剤の作製〉
上記で作製した「キャリア1〜10」各93質量部と、上記で作製した「トナー」7質量部を順次V型混合機で5分間混合し、「2成分現像剤1〜10」を調製した。
【0115】
〔特性評価〕
評価装置としてデジタルカラー複合機bizhub PRO C6500(コニカミノルタ社製)を65ppmから80ppmに改造したマシンを準備し、シアンの現像装置に2成分現像剤1〜10を順次装填し、常温常湿(23℃、55%RH)の環境で評価を行った。
【0116】
シアンの印字率5%の文字画像をA4の上質紙(64g/m)に40万枚プリントを行った。プリント5千枚および40万枚終了後に、それぞれベタ白画像、シアンのハーフトーン画像(印字率25%)、シアンのベタ画像を上記の上質紙にプリントした。
【0117】
(カブリ評価)
カブリ濃度の測定は、まず印字されていない白紙について、マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。次に上記でプリントしたベタ白画像について同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。
【0118】
◎:カブリ濃度0.003未満
○:カブリ濃度0.003以上0.005未満
△:カブリ濃度0.005以上0.010未満
×:カブリ濃度0.010以上
カブリ濃度が0.010未満であれば、カブリは実用的に問題ないといえる。
【0119】
(画像濃度)
画像濃度の測定は、まず印字されていない白紙について、マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とする。次に上記でプリントしたベタ画像について同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値を画像濃度として評価した。
【0120】
◎:ベタ画像部の濃度が1.2以上で良好
○:ベタ画像部の濃度が1.2未満、1.0以上で実用上問題なし
×:ベタ画像部の濃度が1.0未満で濃度に問題あり
(ハーフトーンムラ評価)
ハーフトーン画像の濃度ムラ評価は、上記でプリントしたハーフトーン画像の画質を目視にて評価した。
【0121】
評価基準
◎:ハーフトーン画像に濃度ムラが見られない
○:ハーフトーン画像に濃度ムラがやや見られるが実用上、画質は問題ない
×:ハーフトーン画像に濃度ムラが見られ実用上、画質に問題あり
(キャリア付着)
上記プリントしたベタ画像についてキャリア付着の評価を行った。
【0122】
ベタ画像上に見られた付着キャリア粒子の個数を、拡大鏡を使用して目視により測定し、以下の判定基準により判定を行った。
【0123】
◎:ベタ画像上にキャリア付着なし
○:ベタ画像上にキャリア付着が5個未満で、実用上問題なし
×:ベタ画像上にキャリア付着が5個以上存在し、実用上問題有り
結果は、下記表3に示す。
【0124】
【表3】

【0125】
表3より明らかなように、本発明内の実施例1〜6はいずれの特性も少なくとも実用可能範囲にあるが、本発明外の比較例1〜4は少なくともいずれかの特性に問題があることがわかる。
【符号の説明】
【0126】
10 本体容器
12 原料投入口
18a、18b、18c 撹拌羽根
19 水平方向回転体
20 製品取出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともトナーとキャリアからなる電子写真用現像剤において、該キャリアが少なくとも芯材を樹脂でコートしたものであり、該キャリアのコート樹脂を機械的衝撃力により芯材にコーティングし、且つ、該芯材中の空隙率が5〜12%であることを特徴とする電子写真用現像剤。
【請求項2】
キャリアのコート層が2層以上からなり、最も芯材に近い層の樹脂のガラス転移点が50〜90℃であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用現像剤。

【図1】
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