説明

電子安定器のためのハウジング

プリント回路基板における減少した機械的ストレス、必要な場所での優れた熱的および電気的アイソレーション、ならびに優れたEMI抑圧を有する電子アセンブリを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2003年10月03日に出願した米国特許仮出願第60/508,520号の優先権を主張する。
本発明は電子アセンブリに関し、更に詳細には、電子アセンブリの簡略化に関する。更に詳細には、本発明は放電ランプのための電子安定器に関し、電子安定器は向上した熱放散、減少した部品点数、電気部品への最小化された機械的ストレス、および向上した電磁干渉(EMI)抑圧を有する。
【背景技術】
【0002】
放電ランプのための電子安定器は、旧式の磁気安定器に対する有効な代替品として周知である。小型化への趨勢が増大するにつれて、複数の追加的な問題が熱放散、電気的アイソレーション、プリント回路基板の配置における機械的ストレス、および(付近で動作する他の電気(または、電子)装置に影響を及ぼす)EMIの減少の制御において起きる。
【0003】
従って、もし従来技術の装置の問題を減少または除去できたら、当該技術分野での進歩である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、従来技術の短所を除去することである。
本発明の他の目的は、電子アセンブリのオペレーションを向上させることである。
本発明の他の目的は、放電ランプのための電子安定器のオペレーションを向上させることである。
本発明の他の目的は、そのような装置の中の機械的ストレスを減少させることである。
本発明の他の目的は、そのような装置から発生するEMIを減少させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの目的は、形状が実質的に四角形で凹部を含む第1半片および第2半片を有するハウジング;前記第2半片に形成された周辺溝;前記溝の中に配置されたOリング;前記半片がかみ合うときに前記Oリングと連結するために、前記第1半片に形成されるぶら下がり周辺フランジ;前記第1半片の中に形成された少なくとも1つの第1直立壁部および前記第2半片の中に形成された少なくとも1つの第2直立壁部であって、互いに向かい合って間に空間を定める前記第1および第2直立壁部;前記第1半片の中の前記壁部と前記第2半片の中の前記壁部の間に配置され、第1表面および第2表面を有するプリント回路基板;前記第1表面および第2表面の各々に形成され、前記第1直立壁部および前記第2直立壁部と接触する周辺導体;前記プリント回路基板を貫通して伸張し、前記第1表面および前記第2表面に形成された前記周辺導体と電気的に接触する少なくとも1つの導体;ならびに前記第1半片を通って前記第2半片に達し、それにより所望する位置に前記プリント回路基板を維持するために前記プリント回路基板に圧力が加えられ、電磁干渉が前記周辺導体と前記第1および第2半片の間の接触により抑圧される複数の保持装置を含む電子アセンブリの提供により、本発明の1側面において達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図を更に詳細に参照すると、第1半片10および第2半片12を有するハウジングを有する電子アセンブリが図1および図2に示される。第1半片10および第2半片12は形状が実質的に四角形であり、各々が凹部14,16を含む。周辺溝18が第2半片12に形成され、その中に配置されたOリング20を有する。
【0007】
図5および図6に示されるように、半片がかみ合うときにOリング20と連結するために、第1半片10にぶら下がった周辺フランジ22が形成される。
【0008】
少なくとも1つの第1直立壁部24が第1半片10の中に形成され、少なくとも1つの第2直立壁部26が第2半片12の中に形成され、複数の壁部が互いに向かい合って間に空間を定める。図5では、2つの壁部24,26が示される。
【0009】
プリント回路基板28が、第1半片の中の壁部24と第2半片の中の壁部26の間に配置される。プリント回路基板は第1表面30および第2表面32を有し、そこに形成された導電性配線の通常補足物を有する。
【0010】
加えて、第1周辺導体34が第1表面30に形成され、第2周辺導体36が第2表面32に形成される。周辺導体は、第1直立壁部24および第2直立壁部26と接触する。少なくとも1つの(複数が好ましい)導体38がプリント回路基板28を貫通して伸張し、第1表面30および第2表面32に形成された周辺導体34,36と電気的に接触する。
【0011】
複数の保持装置40(外面にネジ切りされたボルトでよい)が第1半片を通って第2半片に達し、所望する位置にプリント回路基板を維持するためにプリント回路基板に圧力を加え、それによりプリント回路基板を所定の位置に保持するための別々のネジ(または、他の保持装置)の必要性を除去し、プリント回路基板(および、そこに保持される構成要素)への機械的ストレスを大幅に減少させる。電磁干渉が、周辺導体34,36と第1および第2半片10,12の間の接触により抑圧される。
【0012】
プリント回路基板28は少なくとも1つの発熱構成要素42を含み(図6を参照)、発熱構成要素42は発熱構成要素42とプリント回路基板の間に配置された熱伝達媒体44,46を有する。発熱構成要素は電力を調節する半導体(例えば、MOSFET)であり、熱伝達媒体は、例えば、変形可能な熱伝導パテである。
【0013】
図5に示されるように、プリント回路基板28は電気部品48,50を更に含み、これらの電気部品は第1および第2ハウジング半片からエアギャップ52,54により絶縁される。
【0014】
上記の電気部品に加えて、プリント回路基板28が、2つの半片58,60を含むフェライト構成要素56を含むことは有用であり、半片58,60は、前記第1ハウジング半片または前記第2ハウジング半片の1つの表面と接触する少なくとも2つの板バネ64を含むスプリングクリップ62により結合される。図5に示される実施例では、スプリングクリップ64は第2半片12の表面66とかみ合う。
【0015】
従って、含まれるプリント回路基板における減少した機械的ストレス、必要な場所での優れた熱的および電気的アイソレーション、ならびに優れたEMI抑圧を有する電子アセンブリが提供され、優れたEMI抑圧は2つの周辺導体34,36および(2つの周辺導体34,36の間を伸張する)銅コネクタ38が第1半片10および第2半片12に接触するときに作り出されるファラデー箱の部分に由来する。
【0016】
以上、本発明の好ましい実施例について図示し記載したが、特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱することなしに種々の変形および変更がなし得ることは、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】電子アセンブリのためのハウジングの第1半片の平面図である。
【図2】電子アセンブリのためのハウジングの第2半片の平面図である。
【図3】裏返されてプリント回路基板を取り付けられた図1のハウジングの第1半片の平面図である。
【図4】図2のハウジングの第2半片の類似図である。
【図5】図1の線5−5に沿って切った断面図である。
【図6】図1の線6−6に沿って切った断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状が実質的に四角形で凹部を含む第1半片および第2半片を有するハウジング;
前記第2半片に形成された周辺溝;
前記溝の中に配置されたOリング;
前記半片がかみ合うときに前記Oリングと連結するために、前記第1半片に形成されるぶら下がり周辺フランジ;
前記第1半片の中に形成された少なくとも1つの第1直立壁部および前記第2半片の中に形成された少なくとも1つの第2直立壁部であって、互いに向かい合って間に空間を定める前記第1および第2直立壁部;
前記第1半片の中の前記壁部と前記第2半片の中の前記壁部の間に配置され、第1表面および第2表面を有するプリント回路基板;
前記第1表面および第2表面の各々に形成され、前記第1直立壁部および前記第2直立壁部と接触する周辺導体;
前記プリント回路基板を貫通して伸張し、前記第1表面および前記第2表面に形成された前記周辺導体と電気的に接触する少なくとも1つの導体;ならびに
前記第1半片を通って前記第2半片に達し、それにより所望する位置に前記プリント回路基板を維持するために前記プリント回路基板に圧力が加えられ、電磁干渉が前記周辺導体と前記第1および第2半片の間の接触により抑圧される複数の保持装置を含むことを特徴とする電子アセンブリ。
【請求項2】
前記プリント回路基板が少なくとも1つの発熱構成要素を含み、前記発熱構成要素が、配置されて前記発熱構成要素と容器を密接に結合させる変形可能な熱伝達媒体を有することを特徴とする、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項3】
前記プリント回路基板が電機部品を含み、前記電機部品が前記第1および第2ハウジング半片からエアギャップにより絶縁されることを特徴とする、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項4】
前記プリント回路基板が2つの半片を含むフェライト構成要素を含み、前記半片が、前記第1ハウジング半片または前記第2ハウジング半片の1つの表面と接触する少なくとも2つの板バネを含むスプリングクリップにより結合されることを特徴とする、請求項1に記載の電子アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−507854(P2007−507854A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534198(P2006−534198)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/032528
【国際公開番号】WO2005/034589
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】