説明

電子帳票サーバ、電子帳票サーバの処理方法及びプログラム。

【課題】既に登録されている電子帳票ファイルと置き換えることが可能である帳票データを受信した場合に、既に登録されている電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、帳票データを新たな世代の電子帳票ファイルとして登録することができる仕組みを提供すること。
【解決手段】帳票データから作成された電子帳票ファイルを登録する際に帳票データから日時情報を取得し、取得した日時情報と一致する既に記憶されている電子帳票ファイルが存在するか否かを判定し、前記日時情報と一致する電子帳票ファイルが存在する場合に、一致する電子帳票ファイルを置き換えることが可能か否かを判断し、電子帳票ファイルを置き換えることが可能であると判断される場合に、日時情報が一致する前記電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、新たな世代として前記帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子帳票ファイルを記憶する電子帳票サーバ、電子帳票サーバの処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電子帳票システムはホストからのインプットデータを元に電子帳票を生成し世代と呼ばれる単位で保存している。
【0003】
例えば売上日次帳票と呼ばれる帳票があり、そのデータが毎日ホストからファイルとして電子帳票システムにインプットされる。すると、電子帳票システムではインプットされたファイルをトリガーとして帳票を生成し帳票日時とともに1世代として電子帳票システムに保存される。世代の管理については特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−009412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、保存する世代数は帳票単位で決め、決められた世代数を超えると最も古い世代から削除していた。即ち、集計の訂正が発生し、その日に再度電子帳票システムにファイルがインプットされると下記の問題が生じていた。
【0006】
(a)閲覧時における問題点として、その日に再度電子帳票システムにファイルがインプットされるとその日の売上日次帳票の世代が2つ保存されることとなり、その一方で最も古い世代が1日分早く削除されることとなる。従って、閲覧者は同日の世代が2つリストアップされ、誤って集計訂正前の帳票を選択し閲覧してしまう可能性があった。また、最も古い世代が1日分早く削除されているため、過去世代の情報を使用して集計する場合には問題となる。
【0007】
(b)インプット時における問題点として、先に記した同一日に2つの世代が保存されないようにするためには、管理者が集計訂正前の世代を削除する必要があり、管理者が集計訂正後のファイルがインプットされる前に実施しなければならないという問題があった。また、集計訂正前の世代を削除する作業は手作業であり誤って違う帳票の世代を削除してしまう可能性がある。削除した世代を復元するためにはバックアップからリストアする必要があるため、世代削除の間違いは許されない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、既に登録されている電子帳票ファイルと置き換えることが可能である帳票データを受信した場合に、既に登録されている電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、帳票データを新たな世代の電子帳票ファイルとして登録することができる仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的を達成するために、ホスト装置から受信した帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に記憶する電子帳票サーバであって、前記帳票データから作成された電子帳票ファイルを登録する際に、帳票データから日時情報を取得する日時情報取得手段と、前記取得した日時情報と一致する既に記憶されている電子帳票ファイルが存在するか否かを判定する判定手段と、前記日時情報と一致する電子帳票ファイルが存在する場合に、一致する電子帳票ファイルを置き換えることが可能か否かを判断する置換判断手段と、前記置換判断手段で電子帳票ファイルを置き換えることが可能であると判断される場合に、日時情報が一致する前記電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、新たな世代として前記帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に登録する登録手段とを備えることを特徴とする電子帳票サーバ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、既に登録されている電子帳票ファイルと置き換えることが可能である帳票データを受信した場合に、既に登録されている電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、帳票データを新たな世代の電子帳票ファイルとして登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】電子帳票システムのシステム構成図
【図2】電子帳票サーバのハードウェア構成図
【図3】ホストファイルを示す図
【図4】データベースで保持するテーブルの一例を示すイメージ図
【図5】外部メモリで保持するデータを示す図
【図6A】電子帳票システムの全体処理のフローチャート
【図6B】電子帳票システムの全体処理のフローチャート
【図7】一時保管処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る電子帳票システムの概略構成を示す図である。図1において、電子帳票サーバ102は、電子帳票管理装置として、複数種類の電子帳票(以下、単に「帳票」と称す)のデータ(以下、「帳票データ」または「帳票ファイル」と称す)を記憶、管理し、ネットワーク103を介して情報処理装置(以下、「クライアントPC」と称す)104に対して、帳票ファイルの閲覧や検索などのサービスを提供する。
【0014】
また、電子帳票サーバ102はホスト101から電子帳票に変換するデータを受信し、電子帳票として閲覧可能な形式で保存する。
【0015】
クライアントPC104は、ネットワーク103を介して電子帳票サーバ102に通信可能に構成され、電子帳票サーバ102に対して帳票ファイルの検索要求や検索結果の閲覧などが可能である。
【0016】
ネットワーク103は、例えばLAN(Local Area Network)やインターネットなどで構成される。なお、ネットワーク103に接続される各種装置については、図示例に限らず、用途や目的に応じて様々な装置が接続されていてもよい。
【0017】
図2は、図1における電子帳票サーバ102のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
図2において、CPU(中央演算装置)201は、システムバス204に接続される各デバイスを統括的に制御するとともに、各種プログラムを実行することで様々な機能を実現する。RAM202は、CPU201の主メモリであり、ワークエリア、一時退避領域等として機能する。ROM203或いは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステム(OS)や、電子帳票サーバ102において様々な機能を実現するためのプログラム212が記憶されている。CPU201は、これらのプログラムを必要に応じてRAM202にロードして実行する。プログラム212の実行時に用いられる帳票ファイル213は、外部メモリ211に格納されている。これらについての詳細な説明は後述する。
【0019】
DB(データベース)214には、図4に示すホストファイルマスタ401、帳票マスタ402、帳票種別マスタ403、保存世代情報404が記憶されている。これらについては後述する。
【0020】
入力コントローラ205は、例えば、キーボードやマウス等で構成された入力部209からの操作入力を制御する。表示コントローラ206は、表示部210の表示を制御する。表示部210は、例えば、CRTや液晶ディスプレイ等で構成される。
【0021】
外部メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、ユーザファイル、編集ファイルを記憶する外部メモリ211へのアクセスを制御する。加えて、サーバ或いは各クライアントPCの各種機能を実現するための各種テーブル、パラメータが記憶されている。外部メモリ211は、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)、磁気テープドライブ等で構成される。
【0022】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク103を介して行われる、クライアントPC等の外部機器との通信を制御する。
【0023】
クライアントPC104は、電子帳票サーバ102と同様のハードウェア構成を有するので、その説明は省略する。なお、DB214については保持されていない。帳票ファイル213については、クライアントPCが、表示するために必要な部分のみを電子帳票サーバ102から受信するので、クライアントPC104が予め保持することない。
【0024】
クライアントPC104は、帳票ファイル213を表示するためのクライアントモジュールを保持し、帳票サーバ102内のプログラム212とは異なるプログラムを保持する。また、クライアントPC104では、帳票ファイル213の表示若しくは任意の帳票ファイル213に対する検索条件の指定等が可能である。
【0025】
図3は、ホストファイル301の構成例を示す図である。ホストファイル301は、ホスト101から送信されるファイルで、帳票における帳票日時302と、帳票テキストデータ303で構成されている。なお、電子帳票サーバはホストファイル301をもとに、不図示の帳票レイアウト定義情報から帳票の各行の位置と高さと字間とフォントが定義され、帳票テキストデータ303をマッピング、不図示の帳票フォーム罫線定義情報から帳票の罫線の位置と長さと太さと線種が定義され、帳票にオーバレイする。
【0026】
図4は、DB(データベース)214の表を示す図であり、ホストファイルマスタ401、帳票マスタ402、帳票種別マスタ403、保存世代情報404を記憶する。
【0027】
図5は、外部メモリ211に記憶する情報である。これらについての詳細な説明は後述のフローチャートの説明においてする。
【0028】
図6A、図6Bは図1の電子帳票システムにおけるホストファイル301のインプットをトリガーとして帳票を生成し帳票日時とともに1世代として保存されるまでの処理全体を示すフローチャートである。
【0029】
図6A、図6Bを参照して、フローチャートの各ステップについて説明する。
【0030】
ステップS601では、ホスト101が生成したホストファイル301を、ネットワーク103を介し電子帳票サーバ102に対して送信を行う。
【0031】
ステップS602では、ホスト101から送信されたホストファイル301を電子帳票サーバ102が受信する。
【0032】
ステップS603では、ホストファイル301から帳票日時302を取得し、外部メモリ211の帳票日時5011領域に記憶する。
【0033】
ステップS604では、DB(データベース)214に対し、ホストファイル名と帳票IDの紐付け情報を管理するホストファイルマスタ401から受信したホストファイル301のホストファイル名と同一の値をホストファイル名4011列から検索し、一致した行の帳票ID4012列の値を取得し、外部メモリ211の帳票ID5021領域に記憶する。
【0034】
ステップS605では、DB(データベース)214に対し、帳票IDとその帳票IDが持つ情報を管理する帳票マスタ402から前記ステップS604で取得した帳票ID5021と同一の値を帳票ID4021列から検索し、一致した行の帳票種別4022列の値を取得し、外部メモリ211の帳票種別5022領域に記憶する。
【0035】
ステップS606では、DB(データベース)214に対し、帳票種別とその種別が持つ情報を管理する帳票種別マスタ403から前記ステップS605で取得した帳票種別5022と同一の値を帳票種別4031列から検索し、一致した行の締切年月日4032列、締切時間4033列、一時保管日数4034列、上書可能日数4035列の値を取得し、外部メモリ211の締切年月日5023領域、締切時間5024領域、一時保管日数5025領域、上書可能日数5026領域に記憶する。
【0036】
ステップS607では、DB(データベース)214に対し、ホストファイル変換後の帳票の保存する世代情報を管理する保存世代情報404から前記ステップS604で取得した帳票種別5022と同一の値を帳票ID4041列から検索し、一致した行の帳票日時4042列、保存日時4043列、世代管理番号4044列、一時保管フラグ4045列の値を取得し、外部メモリ211の帳票日時5031a領域、保存日時5032a領域、世代管理番号領域5033a領域、一時保管フラグ5034a領域に記憶する。
【0037】
保存世代情報404から前記ステップS604で取得した帳票ID5021と同一の値を帳票ID4041列から検索し、一致する行全てに対してステップS607を繰り返す。
【0038】
ステップS608では、前記ステップS605で取得した帳票種別5022が日次帳票か否かを判断する。日次帳票と判断した場合には保存されている帳票の日時の比較をするためにステップS612に進む。日次帳票でないと判断した場合にはステップS609に進む。
【0039】
ステップS609では、前記ステップS605で取得した帳票種別5022が週次帳票か否かを判断する。週次帳票と判断した場合には保存されている帳票の日時の比較をするためにステップS613に進む。週次帳票でないと判断した場合にはステップS610に進む。
【0040】
ステップS610では、前記ステップS605で取得した帳票種別5022が月次帳票か否かを判断する。月次帳票と判断した場合には保存されている帳票の日時の比較をするためにステップS614に進む。月次帳票でないと判断した場合にはステップS611に進む。
【0041】
ステップS611では、前記ステップS605で取得した帳票種別5022が年次帳票か否かを判断する。年次帳票と判断した場合には保存されている帳票の日時の比較をするためにステップS614に進む。年次帳票でないと判断した場合にはステップS618に進む。
【0042】
ステップS612では、前記ステップS607で記憶した帳票日時5031aの年月日が、前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年月日と一致するか否かを判断する。一致と判断した場合にはステップS616に進む。ステップS612によって一致することで、ステップS602で受信したホストファイルと同じ年月日の電子帳票ファイルが特定される。つまり、例えば、10月22日09:00に日次帳票である電子帳票ファイルが一度が登録されたが、修正が入り再度、10月22日10:00に再度帳票データを受信して、電子帳票ファイルとして登録する場合に一致と判断される。
【0043】
ステップS613では、前記ステップS607で記憶した帳票日時5031aの年月日の週が、前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年月日の週と一致するか否かを判断する。一致と判断した場合にはステップS616に進む。
【0044】
ステップS614では、前記ステップS607で記憶した帳票日時5031aの年月が、前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年月と一致するか否かを判断する。一致と判断した場合にはステップS616に進む。
【0045】
ステップS615では、前記ステップS607で記憶した帳票日時5031aの年が、前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年と一致するか否かを判断する。一致と判断した場合にはステップS616に進む。
【0046】
ステップS616では、前記ステップS607で記憶した保存日時5032aに前記ステップS606で記憶した上書可能日数5026を加算した日時(例えば保存日時が2010年3月25日で上書可能日数が10日の場合には2010年4月4日)が現在の日時を超えている場合には世代保存処理を終了する。現在の日時を超えていないと判断した場合にはステップS617に進む。現在の日時を超えている場合には、既に登録されている電子帳票ファイルを上書きすることができないため、ステップS602で受信したホストファイル(帳票データ)は削除(破棄)される。この場合、管理者へ破棄されたことをメール等を用いて通知する。
【0047】
現在の日時を超えていない場合は、既に登録されている電子帳票ファイルを上書きすることができるため、ステップS602で受信したホストファイルを別世代として登録するべくステップS617の処理を実行する。
【0048】
ステップS617では、前記ステップS616で保存日時5032aに上書可能日数5026を加算した日時が現在の日時を超えていない場合に保存世代情報404の該当する行を一時保存世代として保存する処理である。これらについての詳細な説明は図7にて後述する。
【0049】
ステップS618では、ホストファイル301と不図示の帳票レイアウト定義情報と不図示の帳票フォーム罫線定義情報から電子帳票システムで管理されるファイル(以下、「帳票実績ファイル」と称す)に変換する。
【0050】
ステップS619では、ステップS618で変換した帳票の帳票日時5011、現在日時、一意の番号、論理値FALSEを記憶する領域を外部メモリ211に確保して、帳票日時5031a領域、保存日時5032a領域、世代管理番号領域5033a領域、一時保管フラグ5034a領域に記憶する。記憶した情報は帳票種別5022とともにDB(データベース)214に対し、保存世代情報404に新たに挿入する。
【0051】
図7は、図6のステップS617の処理詳細を示すフローチャートである。
【0052】
ステップS701では、前記ステップS607で記憶した一時保管フラグ5034aの値が論理値TRUEかつ保存日時5032aに前記ステップS606で記憶した一時保管日数5025を加算した日時(例えば保存日時が2010年3月25日で一時保管日数が3日の場合には2010年3月28日)が現在の日時を超えていると判断した場合にはステップS702に進む。ステップS701は、予め登録されている電子帳票ファイルが旧ファイルとして一時的に保存されているのでその電子帳票ファイルを削除するタイミングかを判断するものである。
【0053】
ステップS702では、前記ステップS701で一時保管フラグ5034aの値が論理値TRUEかつ保存日時5032aに前記ステップS606で記憶した一時保管日数5025を加算した日時が現在の日時を超えている保存世代情報404をDB(データベース)214から削除し、帳票実績ファイルを削除する。保存世代情報404から前記ステップS604で記憶した帳票ID5021と同一の値を帳票ID4041列から検索し、一致する行全てに対してステップS701〜S702を繰り返す。これにより、一時的に保存されていた古い電子帳票ファイルが削除される。
【0054】
ステップS703では、前記ステップS605で記憶した帳票種別5022が日次帳票か否かを判断する。日次帳票と判断した場合にはステップS707に進む。日次帳票でないと判断した場合にはステップS704に進む。
【0055】
ステップS704では、前記ステップS605で記憶した帳票種別5022が週次帳票か否かを判断する。週次帳票と判断した場合にはステップS708に進む。週次帳票でないと判断した場合にはステップS705に進む。
【0056】
ステップS705では、前記ステップS605で記憶した帳票種別5022が月次帳票か否かを判断する。月次帳票と判断した場合にはステップS709に進む。月次帳票でないと判断した場合にはステップS706に進む。
【0057】
ステップS706では、前記ステップS605で記憶した帳票種別5022が年次帳票か否かを判断する。年次帳票と判断した場合にはステップS710に進む。年次帳票でないと判断した場合には不整合としてステップS617の処理詳細を示すフローチャートを終了する。
【0058】
ステップS707では、前記ステップS607で記憶した保存世代情報503aの帳票日時5031aの年月日が前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年月日と一致かつ前記ステップS607で記憶した一時保管フラグ5034aの値が論理値FALSEを記憶する領域について一時保管フラグ5034aの値を論理値TRUEに更新する。記憶した情報は帳票種別5022とともにDB(データベース)214に対し、保存世代情報404の対象行を更新する。
【0059】
ステップS708では、前記ステップS607で記憶した保存世代情報503aの帳票日時5031aの年月日の週が前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年月日の週と一致かつ前記ステップS607で記憶した一時保管フラグ5034aの値が論理値FALSEを記憶する領域について一時保管フラグ5034aの値を論理値TRUEに更新する。記憶した情報は帳票種別5022とともにDB(データベース)214に対し、保存世代情報404の対象行を更新する。
【0060】
ステップS709では、前記ステップS607で記憶した保存世代情報503aの帳票日時5031aの年月が前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年月と一致かつ前記ステップS607で記憶した一時保管フラグ5034aの値が論理値FALSEを記憶する領域について一時保管フラグ5034aの値を論理値TRUEに更新する。記憶した情報は帳票種別5022とともにDB(データベース)214に対し、保存世代情報404の対象行を更新する。
【0061】
ステップS710では、前記ステップS607で記憶した保存世代情報503aの帳票日時5031aの年が前記ステップS603で記憶した帳票日時5011の年と一致かつ前記ステップS607で記憶した一時保管フラグ5034aの値が論理値FALSEを記憶する領域について一時保管フラグ5034aの値を論理値TRUEに更新する。記憶した情報は帳票種別5022とともにDB(データベース)214に対し、保存世代情報404の対象行を更新する。
【0062】
上記によれば、ホスト装置から受信した帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に記憶する電子帳票サーバで、前記帳票データから作成された電子帳票ファイルを登録する際に帳票データから日時情報を取得し、取得した日時情報と一致する既に記憶されている電子帳票ファイルが存在するか否かを判定し、前記日時情報と一致する電子帳票ファイルが存在する場合に、一致する電子帳票ファイルを置き換えることが可能か否かを判断し、電子帳票ファイルを置き換えることが可能であると判断される場合に、日時情報が一致する前記電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、新たな世代として前記帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に登録する。
【0063】
また、前記日時情報と一致する電子帳票ファイルを、一時保存ファイルとして一時保存情報を保持し、保持された一時保存情報を保持する電子帳票ファイルを、所定のタイミングで削除する。
【0064】
また、で電子帳票ファイルを置き換えることが不可能であると判断される場合に、前記受信した帳票データを削除する。
【0065】
また、日時情報と一致する既に記憶されている前記電子帳票ファイルの当該電子帳票サーバへの保存日時が所定期間経過しているか否かで判断する。
【0066】
以上の説明したように、本実施形態によれば、既に登録されている電子帳票ファイルと置き換えることが可能である帳票データを受信した場合に、既に登録されている電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、帳票データを新たな世代の電子帳票ファイルとして登録することができる。
【0067】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0068】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0069】
また、本発明におけるプログラムは、図6〜図7に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図図6〜図7の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図6〜図7の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0070】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0071】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0072】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0075】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0076】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0077】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0078】
101 ホスト
102 電子帳票サーバ
103 ネットワーク
104 クライアントPC
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 表示コントローラ
207 外部メモリコントローラ
208 通信I/Fコントローラ
209 入力部
210 表示部
211 外部メモリ
212 プログラム
213 帳票ファイル
214 DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト装置から受信した帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に記憶する電子帳票サーバであって、
前記帳票データから作成された電子帳票ファイルを登録する際に、帳票データから日時情報を取得する日時情報取得手段と、
前記取得した日時情報と一致する既に記憶されている電子帳票ファイルが存在するか否かを判定する判定手段と、
前記日時情報と一致する電子帳票ファイルが存在する場合に、一致する電子帳票ファイルを置き換えることが可能か否かを判断する置換判断手段と、
前記置換判断手段で電子帳票ファイルを置き換えることが可能であると判断される場合に、日時情報が一致する前記電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、新たな世代として前記帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に登録する登録手段と
を備えることを特徴とする電子帳票サーバ。
【請求項2】
前記日時情報と一致する電子帳票ファイルを、一時保存ファイルとして一時保存情報を保持する一時保存情報保持手段と、
前記一時保存情報保持手段で保持された一時保存情報を保持する電子帳票ファイルを、所定のタイミングで削除する削除手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電子帳票サーバ。
【請求項3】
前記置換判断手段で電子帳票ファイルを置き換えることが不可能であると判断される場合に、前記受信した帳票データを削除する削除手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子帳票サーバ。
【請求項4】
前記置換判断手段は、日時情報と一致する既に記憶されている前記電子帳票ファイルの当該電子帳票サーバへの保存日時が所定期間経過しているか否かで判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子帳票サーバ。
【請求項5】
前記所定のタイミングは、前記受信した帳票データを受信したタイミングであることを特徴とする請求項2に記載の電子帳票サーバ。
【請求項6】
前記帳票データは、日次帳票又は月次帳票又は年次帳票であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子帳票サーバ。
【請求項7】
ホスト装置から受信した帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に記憶する電子帳票サーバの処理方法であって、
前記帳票データから作成された電子帳票ファイルを登録する際に、帳票データから日時情報を取得する日時情報取得ステップと、
前記取得した日時情報と一致する既に記憶されている電子帳票ファイルが存在するか否かを判定する判定ステップと、
前記日時情報と一致する電子帳票ファイルが存在する場合に、一致する電子帳票ファイルを置き換えることが可能か否かを判断する置換判断ステップと、
前記置換判断ステップで電子帳票ファイルを置き換えることが可能であると判断される場合に、日時情報が一致する前記電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、新たな世代として前記帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に登録する登録ステップと
を含むことを特徴とする電子帳票サーバ。
【請求項8】
ホスト装置から受信した帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に記憶する電子帳票サーバで実行可能なプログラムであって、
前記電子帳票サーバを、
前記帳票データから作成された電子帳票ファイルを登録する際に、帳票データから日時情報を取得する日時情報取得手段と、
前記取得した日時情報と一致する既に記憶されている電子帳票ファイルが存在するか否かを判定する判定手段と、
前記日時情報と一致する電子帳票ファイルが存在する場合に、一致する電子帳票ファイルを置き換えることが可能か否かを判断する置換判断手段と、
前記置換判断手段で電子帳票ファイルを置き換えることが可能であると判断される場合に、日時情報が一致する前記電子帳票ファイルを一定期間削除することなく、新たな世代として前記帳票データに従って作成された電子帳票ファイルを記憶部に登録する登録手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−93884(P2012−93884A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239512(P2010−239512)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】