説明

電子広告システム用スピーカシステム

【課題】電力がむだに使われてしまうことのない電子広告システム用スピーカシステムを提供する。
【解決手段】電子広告システム用スピーカシステム100は、カメラ11と、人感センサ125と、電源供給ユニット101と、電源供給ユニット101から無線で電力の供給を受けるスピーカユニット102を備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラ11と人感センサ125により人の検知をしない場合は、電源供給ユニット101の電源部110を待機モードにし、カメラ11と人感センサ125により人の検知が行われた場合は、電源供給ユニット101の電源部110を待機モードから電源供給モードにする制御手段114を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子広告システム用スピーカシステムに関し、特に、静止画像や動画像等の画像を表示する電子広告システムに用いる電子広告システム用スピーカシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従来の印刷ポスター等に代わって平面ディスプレイ等によって映像や情報(静止画像や動画像等の画像)を表示する電子広告システムが使われ始めている。電子広告システムは、デジタルサイネージとも言われており、印刷後は表示内容が固定されるポスターと異なり、通信手段や内蔵記憶装置に多数の表示情報を保持しておくことで、表示内容を切り換えたり動画像表示を行うなど、多様な映像広告を行うことができる。
【0003】
電子広告システムは、一般に、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ等の表示装置と、映像表示制御部と記憶装置等による制御部を備えており、動画像や静止画像の情報を表示装置に表示するようになっている。電子広告システムの設置場所としては、ビルの壁面やデパート、スーパー、コンビニエンスストア、ホテル、銀行、空港、駅等があげられる。
【0004】
また、電子広告システムは、日々発展しており、一方向の広告の表示のみであったシステムが、双方向の広告、すなわち、表示画面の前にいる人の性別や年齢等の特性を検出し、その表示画面に再生する画像内容を制御する技術が開示されている。特に、画面を見る人の位置に向けられたカメラによって撮影された画像(以下では、表示装置で表示する画像と区別するために、撮影画像という用語を用いる。)からの人の顔の特徴から性別、年齢を判定し、その判定した属性の人にあった内容の画像(以下では、カメラによって撮影された画像と区別するために、表示画像という用語を用いる。この表示画像は、静止画像や動画像を含んでいる。)を表示装置に表示する表示システムが特許文献1に開示されている。
【0005】
電子広告システムでは、画像の表示のみで、音声を流さないものが多く見られるが、広告のためには、画像以外に音声を流すことも効果的である。そのためには、電子広告システム用のスピーカシステムが必要である。
【0006】
電子広告システムは、屋外の人に広告を表示することがあるが、そのときには、屋外の人に音声が聞こえるようにする必要がある。そのため、屋外にスピーカを設けなければならない。屋外にスピーカを設けるためには、電源部や音声信号をスピーカに送るために屋内に設けた電源部などからのケーブルを壁に孔をあけ、その孔を通してケーブルを配線する必要がある。
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示されるようなワイヤレススピーカシステムを用いることによって、壁等に孔を開けないでスピーカを設置する方法も考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−251170号公報
【特許文献2】特開2006−5426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
これまで開示されている電子広告システムは、一方向の広告のみであったものが、双方向、すなわち、表示画面の前にいる人の特性により、表示内容を変えるというシステムまで発展してきている。しかしながら、音声については、特に人がいるいないにかかわらず、変化させず、人がいないときでもスピーカを動作させ、音声を流しているということが一般的であった。そのため、人がいないにもかかわらず音声を流し、そのため、音声による広告の効率が悪く、また、電力がむだに使われてしまうという問題点があった。また、人の属性にかかわらず、一方的に音声を流し、そのため、その音声が人の注意をひかず、一方的に音声を流すことになり、やはり、音声による広告の効率が悪く、電力のむだ使いになってしまうという問題点があった。ここで、音声による広告の効率とは、例えば、広告を音声により出力して流した時間に対するその広告を人が聞いた時間の割合、または、特定の広告を音声により出力して流した時間に対するその特定の広告の対象となる人が聞いた時間の割合で定義する。
【0010】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、音声による広告の効率が高く、電力がむだに使われてしまうことのない電子広告システム用スピーカシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る電子広告システム用スピーカシステムは、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0012】
第1の電子広告システム用スピーカシステム(請求項1に対応)は、カメラと、人感センサと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラと人感センサにより人の検知をしない場合は、電源供給ユニットの電源部を待機モードにし、カメラと人感センサにより人の検知が行われた場合は、電源供給ユニットの電源部を待機モードから電源供給モードにする制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
第2の電子広告システム用スピーカシステム(請求項2に対応)は、カメラと、人感センサと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、カメラによって撮影された撮影画像データから顔の第1の特徴に基づいてカメラから顔までの距離を推定する距離推定手段と、距離推定手段によって推定された距離に応じて電源供給ユニットの電源部を待機モードまたは電源供給モードに制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
第3の電子広告システム用スピーカシステム(請求項3に対応)は、カメラと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、カメラによって撮影された撮影画像データから顔の第1の特徴に基づいてカメラから顔までの距離を推定する距離推定手段と、撮影画像データから顔の第2の特徴に基づいて人間の属性を推定する属性推定手段と、距離推定手段によって推定された距離が所定の距離になったときスピーカユニットによって出力する音楽またはメッセージを属性推定手段によって推定した属性に基づいて選択して出力する音声選択手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
第4の電子広告システム用スピーカシステム(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、顔の第1の特徴は、目の間隔であることを特徴とする。
【0016】
第5の電子広告システム用スピーカユニット(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、顔の第1の特徴は、顔のサイズであることを特徴とする。
【0017】
第6の電子広告システム用スピーカシステム(請求項6に対応)は、上記の構成において、好ましくは、距離推定手段は、推定した距離が所定の距離以内になった顔の数を計数する顔計数手段を備え、音声選択手段は、複数の顔の中から多数の方の属性にあう音声を選択することを特徴とする。
【0018】
第7の電子広告システム用スピーカシステム(請求項7に対応)は、集音マイクと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、集音マイクにより検出した音声からノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、ノイズレベル検出手段によって検出されたノイズレベルによって増幅出力部の増幅レベルを調整する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
第8の電子広告システム用スピーカシステム(請求項8に対応)は、2つの電源供給ユニットと、2つの電源供給ユニットからそれぞれ無線で電力の供給を受ける2つのスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、2つのスピーカユニットは、それぞれ人感センサを備え、2つの人感センサのうちいずれかが人を検出した場合、検出した側のスピーカユニットから音声を出力し、両方の人感センサが人を検出した場合は、両方のスピーカユニットから音声を出力する制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、カメラと、人感センサと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラと人感センサにより人の検知をしない場合は、電源供給ユニットの電源部を待機モードにし、カメラと人感センサにより人の検知が行われた場合は、電源供給ユニットの電源部を待機モードから電源供給モードに戻す制御手段を備えたため、人がいないときには音声の出力を抑え、人がいるときだけ音声を出力するようにしたので、音声による広告を出力して流す時間に対する人のその広告が聞こえる時間の割合、すなわち、音声による広告の効率が高くなり、また、スピーカの電力がむだに使われてしまうということがなくなる。
【0021】
また、本発明によれば、カメラと、人感センサと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、カメラによって撮影された撮影画像データから顔の第1の特徴に基づいてカメラから顔までの距離を推定する距離推定手段と、距離推定手段によって推定された距離に応じて電源供給ユニットの電源部を待機モードまたは電源供給モードに制御する制御手段と、を備えたため、人が音声を出力するスピーカシステムから遠くに位置するときには、音声の出力を抑え、人が音声を出力するスピーカシステムの近くにいるときだけ音声を出力するようにしたので、音声による広告の効率が高くなり、また、スピーカの電力がむだに使われてしまうということがなくなる。
【0022】
さらに、本発明によれば、カメラと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、カメラによって撮影された撮影画像データから顔の第1の特徴に基づいてカメラから顔までの距離を推定する距離推定手段と、撮影画像データから顔の第2の特徴に基づいて人間の属性を推定する属性推定手段と、距離推定手段によって推定された距離が所定の距離になったときスピーカユニットによって出力する音楽またはメッセージを属性推定手段によって推定した属性に基づいて選択して出力する音声選択手段と、を備えたため、人の属性に合った音声を出力するので、その音声が人の注意を引き、一方的に音声を流すことがなくすことができる。結果として、音声による人の属性にあった特定の広告を出力し流す時間に対するその特定の広告の対象となる人の聞く時間の割合、すなわち、音声による広告の効率が高くなる。
【0023】
また、本発明によれば、集音マイクと、電源供給ユニットと、電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、集音マイクにより検出した音声からノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、ノイズレベル検出手段によって検出されたノイズレベルによって増幅出力部の増幅レベルを調整する制御手段を備えたため、ノイズに打ち消されないように音声を出力することができる。結果として、音声による広告を出力し流す時間に対する人のその広告が聞こえる時間の割合、すなわち、音声による広告の効率を高くすることができる。
【0024】
さらに、本発明によれば、2つの電源供給ユニットと、2つの電源供給ユニットからそれぞれ無線で電力の供給を受ける2つのスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、2つのスピーカユニットは、それぞれ人感センサを備え、2つの人感センサのうちいずれかが人を検出した場合、検出した側のスピーカユニットから音声を出力し、両方の人感センサが人を検出した場合は、両方のスピーカユニットから音声を出力する制御手段を備えたため、人の位置に応じて2つのスピーカのうち音声を出力するスピーカが決定されるので、より人に音声を聞きやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの外観構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムを示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムのブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムを示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムのブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の第4実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムのブロック図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムの動作を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム400を備えた電子広告システムの模式図である。(a)は、電子広告システムの正面図であり、(b)は、電子広告システムを上部から見た図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムのブロック図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの外観構成を示す図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムを示すブロック図である。この電子広告システムは、人の画面からの距離を推定する距離推定手段を備え、距離推定手段によって画面からの人の距離が推定されたときに、画面に表示する表示画像を距離に応じて変えることができるシステムである。また、スピーカシステムは、カメラと人感センサにより人を検知しない場合は、電源供給ユニットの電源部を待機モードにし、カメラと人感センサにより人を検知した場合は、電源供給ユニットの電源部を待機モードから電源供給モードにするようになっている。図1では、電子広告システム10がコンビニエンスストア2に設置された例を示している。
【0028】
図1において、電子広告システム10は、カメラ11と、液晶ディスプレイからなる画像表示部12と、画像表示部12で表示する表示画像を制御する制御装置13と、記憶装置14と、電子広告システム用スピーカシステム(以下、スピーカシステム)100を備えている。図中、符号1は、人を表している。電子広告システム10の画像表示部12は、コンビニエンスストア2の入口3の近くに設置され、屋外広告の手段として利用したり、コンビニエンスストア2の店内に設置され、店内での広告の手段として利用したりすることができる。スピーカシステム100は、電源供給ユニット101が屋内に設けられ、スピーカユニット102は、ガラス103の外側に配置されている。電源供給ユニット101からの電力と音声信号は、無線によりガラス103を通してスピーカユニット102に送られ、音声を出力する。図1では、画像表示部12は、コンビニエンスストア2の入口3の近くに設置されている。また、スピーカシステム100の電源供給ユニット101は、屋内で支持パイプ104によって支えられている。また、スピーカユニット102は、支持パイプ105によって支えられている。支持パイプ104内には、電源供給ユニット101と制御装置13とを電気的に接続する配線が設けられている。
【0029】
カメラ11は、画像表示部12の画面の取り付け台に取り付けられ、画面の前方を撮影する。カメラ11で撮影された撮影画像は、制御装置13に送られ、その撮影画像内に人の顔が検出されたら、その人の顔と画面との距離に応じて、表示する表示画像が選択され、その選択された表示画像が表示される。また、その人の顔と画面との距離に応じて、スピーカシステム100から音声を出力するか否か決定される。例えば、人の顔と画面との距離が5m以上離れていた場合、5m以上離れた距離から通常の視力を持つ人が識別できる程度の文字や絵が描かれた表示画像が表示される。また、そのときは、スピーカシステム100から音声を出力せず、電源は待機モードになっている。また、人の顔と画面との距離が5m以内の場合には、5m以内の距離で通常の視力を持つ人が識別できる文字や絵で描かれた表示画像が表示される。そして、そのとき、スピーカシステム100から電源を電源供給モードにし、音声を出力するようにする。カメラ11は、画面を見ている人の注意を引きつけないように目立たない小型のものが用いられることが好ましい。
なお、ここでは、5mをしきい値としたが、カメラに人が撮影された段階で、または、人感センサ125(図3参照)によって人を検知したときに音声を出力するようにしても良い。また、ここでは、カメラ11によって撮影された顔からその人の距離を推定するようにしているが、距離センサを設けて、カメラによって撮影された人との距離を距離センサによって測定するようにしても良い。
【0030】
画像表示部12は、後述の制御部20によって制御される。制御部20は、記憶装置14に記憶された表示画像を画像表示部12に表示させる。なお、制御部20は、図示しない映像配信装置によって配信された表示画像を画像表示部12に表示させてもよい。また、制御部20は、後述の画像選択部23によって選択された表示画像を、記憶装置14から選択し、画像表示部12に表示させる。
【0031】
記憶装置14は、画像表示部12で表示する表示画像と、スピーカシステム100によって出力する音声が記憶されている。それらの表示画像と音声は、広告用の表示画像、音声等であり、また、その表示画像は、人と画面との距離に対応して表示する表示画像が記憶されている。例えば、文字情報を含む表示画像では、人と画面との距離が遠いときは、遠くでも見ることができるような大きな文字や、絵の情報でも遠くから見ることができるような大きな表示画像が記憶されている。また、人と画面との距離が近いときには、小さな文字で情報量が多い映像が見られるように、記憶されている。例えば、表示画像と音声は、コンビニエンスストア2で販売されている商品の広告用の表示画像とその音声によるメッセージや音楽であり、女性用化粧品や男性用化粧品や、菓子等の広告用の表示画像とその音声によるメッセージや音楽である。また、記憶装置14には、人の顔と画面との距離が5m以上離れている場合に表示するための化粧品や、菓子の名前とパッケージのみを大きく表示した表示画像と、人の顔と画面との距離が5m以内のときに表示するための、化粧品の名前の他に効能を細かく記載した表示画像や、菓子の名前の他に内容を細かく記載した表示画像が記憶されている。
【0032】
スピーカシステム100は、音声信号送信部と電力送信部とを有する電源供給ユニット101と、音声信号受信部と電力受信部とを有するスピーカユニット102により構成される。スピーカシステム100の電源供給ユニット101の電力送信部より無線送信された電力をスピーカユニット102の電力受信部によって受信し、スピーカユニット102の内部回路の電源とし、音声信号は、電源供給ユニット101の音声信号送信部より無線送信され、無線送信された音声信号をスピーカユニット102の音声信号受信部にて受信し、受信した音声信号を内部で処理して増幅して、音声信号に基づいた音声出力をスピーカ130より出力する。
【0033】
制御装置13は、図2に示すように、制御部20と、顔検出部21と、距離推定部22と、画像選択部23と、スピーカシステム駆動部106を備えている。図2では、記憶装置14が制御装置13の内部に含まれるように記載されているが、制御装置13の外部にあってもよい。また、制御装置13は、例えば、CPUとメモリと入出力インタフェース等から構成され、制御部20と顔検出部21と距離推定部22と画像選択部23とスピーカシステム駆動部106は、それぞれ、メモリに記憶された制御プログラム、顔検出プログラム、距離推定プログラム、画像選択プログラム、スピーカシステム駆動プログラム等のソフトウェアによってそれらの機能を果たすようにすることができる。もちろん、制御部20と顔検出部21と距離推定部22と画像選択部23とスピーカシステム駆動部106をハードウェアによる構成または、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで構成することもできる。
【0034】
制御部20は、カメラ11と画像表示部12とスピーカシステム100の動作を制御する。また、制御部20は、顔検出部21と、距離推定部22と画像選択部23と記憶装置14とスピーカシステム駆動部106を制御する。
【0035】
顔検出部21は、例えば、パターン認識処理を実行してカメラ11によって撮影された撮影画像データから顔の情報を検出する。そして、画像データから顔の情報が検出されたならば、制御部20に顔が検出されたことを知らせる信号を送る。また、顔が検出されたならば、制御部20は、顔の情報を距離推定部22へ送る指令を出力する。顔の情報を距離推定部22に送る。この顔検出部21の処理は、例えば、特開2008−191683号公報に開示された方法を用いることができる。すなわち、まず、型紙を意味するテンプレートの中心点を取得した撮影画像データのある座標点に置き、この中心点を走査しながら、テンプレートと撮影画像データとの重なり部分の類似度を計算して、類似度が最大になる位置を決定する。顔の撮影画像データから抽出されたパターンを、例えば目や耳等の形状を含むテンプレートにマッチングさせることにより、目の位置等の顔の情報を取得することができる。そして、パターン認識を用いる方法以外に、ニューラルネットワーク等による学習を用いる方法、物理的な形状における特徴のある部位を撮影画像領域から抽出する方法等、多数の方法がある。ここで、パターン認識とは、抽出されたパターンを予め定められた概念の1つに対応(マッチング)させる処理である。また、テンプレートマッチングとは、型紙を意味するテンプレートを撮影画像上で移動させながら、撮影画像とテンプレートとを比較する方法である。この方法により、目と鼻等の物理的形状を撮影画像領域から抽出する。
【0036】
距離推定部22は、顔検出部21から送られた顔の情報から目の間隔のピクセル数をカウントし、このピクセル数により目の間隔を算出する。そして、予め求めておいた目の間隔(ピクセル数)と距離との関係を示すグラフを用いて、画面から顔までの距離を推定する。推定された人と画面との間の距離の情報は、画像選択部23と、スピーカシステム駆動部106に出力される。また、サングラスやめがねをかけた人では、目の間隔を画像から得ることができないので、そのような場合には、後述するような、顔のサイズから距離を推定するようにすることができる。
【0037】
画像選択部23は、距離と記憶装置14に記憶される表示画像との対応関係を有するテーブルを記憶しており、そのテーブルを用いて、距離推定部22によって推定された人と画面との距離に対応する表示画像を選択し、その表示画像番号を制御部20に出力する。制御部20は、記憶装置14からその表示画像番号に対応する表示画像を画像表示部12に出力し、画像表示部12は、その表示画像を表示する。
【0038】
スピーカシステム駆動部106は、距離情報と人感センサ125(図3参照)からの人を検知しないかしたかの信号に基づいて、待機モードにするか否かの情報をスピーカシステム100に送る。
【0039】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム100のブロック図である。スピーカシステム100は、電源供給ユニット101とスピーカユニット102を備えている。電源供給ユニット101は、電源部110と電力送信部111と入力信号処理部112と音声信号送信部113と制御部114と信号出力部115と信号受信部116を備えている。スピーカユニット102は、電力受信部120と電源供給部121と音声信号受信部122と受信信号処理部123と増幅出力部124と人感センサ125と入力信号処理部126と信号送信部127を備えている。
【0040】
図3において、電源部110からの電力は、電力送信部111によって、マイクロ波やコイル結合によって無線でスピーカユニット102に送られ、スピーカユニット102の電力受信部120によって電力が受信される。電力受信部120によって受信された電力は、電源供給部121によって、音声信号受信部122と受信信号処理部123と増幅出力部124に送られる。また、電源供給ユニット101の電源部110は、入力信号処理部112と音声信号送信部113に電力が送られる。
【0041】
制御装置13から送られた音声信号は、入力信号処理部112から音声信号送信部113に送られ、音声信号送信部113は、赤外線により、スピーカユニット102に送られる。音声信号送信部113から送られた赤外線は、音声信号受信部122によって受信され、受信信号処理部123に送られる。受信信号処理部123では、音声信号を取り出し、増幅出力部124によって増幅されスピーカ130から音声として出力される。
【0042】
人感センサ125によって人が検知されるとセンサからの信号が入力信号処理部126に送られ、信号送信部127によって赤外線によって電源供給ユニット101に送られる。信号送信部127から送られた赤外線は信号受信部116によって受信し、信号出力部115から制御装置13に送られる。
【0043】
制御装置13では、人感センサ125からの信号出力部115を介しての信号とカメラからの人の検知を行うまでは、または、距離情報により待機モードにする位置では、スピーカシステム駆動部104から待機モードの指令を入力信号処理部112に送り、制御部114によって電源部110を待機モードにし、電力を少ない状態で電力送信部111からスピーカユニット102に送り、待機モードとなっている。そして、音声の出力はゼロとなっている。人感センサ125とカメラ11によって人を検知すると制御装置13は、スピーカシステム駆動部104から電源供給モードの指令を入力信号処理部112に送り、制御部114は、電源部110に通常モードの指令を送り、通常の動作用の電力を電力送信部111から送り、スピーカユニット102は、音声を出力する。
【0044】
次に、図4のフローチャートを用いて、本発明の第1実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システム10の動作を説明する。ここでは、化粧品の広告用表示画像と音声を具体例としてあげて説明する。まず、画像表示部12の画面には、人の顔と画面が5m以上離れていても見ることができる化粧品の名前とパッケージが大きく描かれた表示画像が表示されている。
【0045】
ステップS11:カメラ11によって画像表示部12の前方が撮影され、画像データが顔検出部21に送られる。
ステップS12:顔検出部21によって顔が検出されたか否かを判断する。顔が検出されなければ、ステップS13を実行する。
ステップS13:スピーカシステム100を待機モードにする。そして、ステップS11に戻る。
ステップS14:ステップS12で顔検出部21によって顔が検出されたならば、顔の情報が距離推定部22に送られ、その顔の情報から目の間隔のピクセル数をカウントし、目の間隔を算出する。
ステップS15:距離推定部22によって目の間隔に基づいて人と画面との距離を推定する。
ステップS16:画像選択部23にその距離情報が、所定の距離より遠いか近いかを判断する。距離が所定の距離よりも遠いならば、ステップS17を実行する。
ステップS17:情報量が少ない現在の内容を継続して表示し続ける。すなわち、画像表示部12の画面には、人の顔と画面が5m以上離れていても見ることができる化粧品の名前とパッケージが大きく描かれた表示画像が表示されたままとなる。
ステップS18:スピーカシステム100を待機モードにする。そして、リターンする。
ステップS19:ステップS16において、距離が所定の距離よりも近いならば、情報量が多い、より詳細な内容を放映(表示)する。すなわち、画面の表示画像が切り替わり、化粧品の名前の他に効能が細かく記載された表示画像が表示される。
ステップS20:スピーカシステム100を電源供給モードにし、スピーカユニット102から広告用の音声によるメッセージや音楽を出力する。
【0046】
なお、ここでは、目の間隔によって距離を推定したが、顔のサイズから距離を推定するようにしてもよい。そのときには、予め記憶装置14または制御装置13の図示しないメモリのデータ記憶領域に、顔のサイズに対応して距離が定められたテーブルを記憶しておく。また、顔の輪郭から目の位置までの長さと、目の間隔に基づいて距離を推定することもできる。このときには、顔の角度も推定し、それにより、距離を補正することができる。また、距離推定部22によって推定される目の間隔や顔のサイズの時間変化から、その人の画面に接近する速度を推定し、画面との距離が適当な位置にくるタイミングで表示画像を切り換えるようにしてもよい。そのときには、その人の画面に接近する速度を推定する速度推定部を制御装置13に設ければよい。
【0047】
また、ここでは、人の距離が所定の距離になったときに、スピーカシステム100を待機モードから電源供給モードにするようにして説明したが、カメラ11と人感センサ125によって人を検知するまでは、スピーカシステム100を待機モードにし、カメラ11と人感センサ125によって人を検知したときにスピーカシステム100が電源供給モードになりスピーカユニット102から広告用の音声によるメッセージと音楽等を出力するようにしてもよい。
【0048】
以上説明したように、本実施形態によれば、カメラと人感センサにより人の検知をしないとき、または人が所定の距離離れているときは、電源供給ユニットの電源部を待機モードにし、カメラと人感センサにより人の検知が行われたとき、または、人が所定の距離以内にいるときは、電源供給ユニットの電源部を待機モードから電源供給モードに戻す制御手段を備えたため、人がいないとき、または、人が所定の距離離れているときには、音声の出力を抑え、人がいるとき、または、人が所定の距離以内にいるときだけ音声を出力するようにしたので、音声による広告を出力して流す時間に対する人のその広告が聞こえる時間の割合、すなわち、音声による広告の効率が高くなり、また、スピーカの電力がむだに使われてしまうということがなくなる。
【0049】
図5は、本発明の第2実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システム30を示すブロック図である。この電子広告システム30は、第1実施形態と同様、人の画面からの距離を推定する距離推定手段を備え、距離推定手段によって画面からの人の距離が推定されたときに、画面に表示する表示画像を距離に応じて変えることができ、距離に応じてスピーカシステムを待機モードと電源供給モードのいずれかにするシステムである。また、この第2実施形態では、画面の前の人が男性か女性か、年齢がどのくらいか等の人の属性を推定し、その属性に対応する人の数を集計し記録する。電子広告システム30の外観は、第1実施形態と同様であるので、外観図は省略し、第1実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0050】
記憶装置32は、記憶装置14に記憶されているデータに加えて、男性向け、女性向け、高齢者向け、低年齢向け、大人向けの表示画像と、音声メッセージや音楽等の音声も記憶している。
【0051】
制御装置31は、図5に示すように、制御部33と、顔検出部21と、属性推定部34と、距離推定部22と、画像選択部23と、スピーカシステム駆動部106と、音声選択部203を備えている。制御装置31の各部は、第1実施形態と同様、メモリに記憶された顔検出プログラム、属性推定プログラム、距離推定プログラム、画像選択プログラム、スピーカシステム駆動プログラム、音声選択プログラム等のソフトウェアまたは、ハードウェア、またはそれらの組み合わせにより構成することができる。
【0052】
制御部33は、カメラ11と画像表示部12の動作を制御する。また、制御部33は、顔検出部21と、属性推定部34と、距離推定部22と画像選択部23と記憶装置32と、スピーカシステム駆動部104と、音声選択部203を制御する。
【0053】
属性推定部34は、顔検出部21から送られた顔の情報、すなわち、顔の輪郭、目と鼻、肌の色、しわ、白髪、頭部の髪の毛の量等の物理的形状から、予め集計された統計データから、その顔が男性か女性か、高齢者か低年齢か大人か等の属性を推定する。そして、推定した年代、性別と顔の数、すなわち、人数を記憶装置32に記憶する顔計数手段を備えている。
【0054】
距離推定部22は、顔検出部21から送られた顔の情報から目の間隔のピクセル数をカウントし、このピクセル数により目の間隔を算出する。そして、予め求めておいた目の間隔(ピクセル数)と距離との関係を示すグラフを用いて、画面と人までの距離を推定する。推定された人と画面との間の距離の情報は、最も近い人の距離の情報と属性が画像選択部23に出力される。また、最も近い人の距離の情報は、スピーカシステム駆動部106に出力され、最も近い人の属性は、音声選択部203に出力される。
【0055】
画像選択部23は、距離と属性と記憶装置32に記憶される表示画像との対応関係を有するテーブルを記憶しており、そのテーブルを用いて、距離推定部22によって推定された人と画面との距離と属性推定部34によって推定された属性に対応する表示画像を選択し、その表示画像番号を制御部33に出力する。制御部33は、記憶装置32からその表示画像番号に対応する表示画像を画像表示部12に出力し、画像表示部12は、その表示画像を表示する。
【0056】
音声選択部203は、属性と記憶装置32に記憶される音声との対応関係を有するテーブルを記憶しており、そのテーブルを用いて、属性推定部34によって推定された属性に対応する音声を選択し、その音声番号を制御部33に出力する。制御部33は、記憶装置32からその音声番号に対応する音声をスピーカシステム200に出力し、スピーカシステム200は、その音声を出力する。
【0057】
図6は、本発明の第2実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム200のブロック図である。スピーカシステム200は、電源供給ユニット201とスピーカユニット202を備えている。電源供給ユニット201は、電源部210と電力送信部211と入力信号処理部212と音声信号送信部213を備えている。スピーカユニット202は、電力受信部214と電源供給部215と音声信号受信部216と受信信号処理部217と増幅出力部218とスピーカ219を備えている。
【0058】
図6において、電源部210からの電力は、電力送信部211によって、マイクロ波やコイル結合により無線でスピーカユニット202に送られ、スピーカユニット202の電力受信部214によって電力が受信される。電力受信部214によって受信された電力は、電源供給部215によって、音声信号受信部216と受信信号処理部217と増幅出力部218に送られる。また、電源供給ユニット201の電源部210は、入力信号処理部212と音声信号送信部213に電力が送られる。
【0059】
制御装置から送られた音声信号は、入力信号処理部212から音声信号送信部213に送られ、音声信号送信部213は、赤外線により、音声信号がスピーカユニット202に送られる。音声信号送信部213から送られた赤外線は、音声信号受信部216によって受信され、受信信号処理部217に送られる。受信信号処理部217では、音声信号を取り出し、増幅出力部218によって増幅されスピーカ219から音声として出力される。
【0060】
制御装置30では、カメラ11からの人の検知を行うまでは、または、距離情報により待機モードにする位置では、スピーカシステム駆動部106から待機モードの指令を入力信号処理部212に送り、制御部220によって電源部210を待機モードにし、電力を少ない状態で電力送信部211からスピーカユニット202に送り、待機モードとなっている。そして、音声の出力はゼロとなっている。カメラ11によって人を検知、または、人の距離情報により所定の距離以内になったとき、制御装置30は、スピーカシステム駆動部104から電源供給モードの指令を入力信号処理部212に送り、制御部220は、電源部210に電源供給モードの指令を送り、通常の動作用の電力を電力送信部211から送り、スピーカユニット202は、音声を出力する。
【0061】
次に、図7のフローチャートを用いて、本発明の第2実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明する。
【0062】
ステップS21:カメラ11によって画像表示部12の前方が撮影され、画像データが顔検出部21に送られる。
ステップS22:顔検出部21によって顔が検出されたか否か判断する。顔が検出されなければ、ステップS23を実行する。
ステップS23:スピーカシステム100を待機モードにし、ステップ21に戻る。
ステップS24:ステップS22において、顔検出部21によって顔が検出されたならば、顔の情報が距離推定部22に送られ、目の間隔のピクセル数をカウントし、目の間隔を算出する。
ステップS25:属性推定部34によって、顔の情報から人の年代・性別が推定される。
ステップS26:属性推定部34の顔計数手段によって年代・性別・人数を記憶装置32に記録する。
ステップS27:距離推定部22によって目の間隔に基づいて距離を推定する。
ステップS28:画像選択部23にその距離情報が、所定の距離より遠いか近いかを判断する。
ステップS29:ステップS28において、距離が所定の距離よりも遠いならば、情報量が少ない現在の表示内容を継続して画像表示部12は表示し続ける。
ステップS30:スピーカシステム100を待機モードにし、リターンする。
ステップS31:ステップS28において、距離が所定の距離よりも近いならば、情報量が多い、より詳細な内容を画像表示部12は表示する。
ステップS32:スピーカシステム100を電源供給モードにし、スピーカユニット202から音声を出力する。そして、リターンする。
【0063】
なお、ここでは、目の間隔によって距離を推定したが、顔のサイズから距離を推定するようにしてもよい。そのときには、予め記憶装置32または制御装置31の図示しないメモリのデータ記憶領域に、顔のサイズに対応して距離が定められたテーブルを記憶しておく。また、顔の輪郭から目の位置までの長さと、目の間隔に基づいて距離を推定することもできる。このときには、顔の角度も推定し、それにより、距離を補正することができる。
また、顔計数手段によって記憶装置32に記録した年代、性別、人数は、マーケティング情報として用いることができる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態によれば、カメラにより人の検知をしないとき、または人が所定の距離離れているときは、電源供給ユニットの電源部を待機モードにし、カメラにより人の検知が行われたとき、または、人が所定の距離以内にいるときは、電源供給ユニットの電源部を待機モードから電源供給モードに戻す制御手段を備えたため、人がいないとき、または、人が所定の距離離れているときには、音声の出力を抑え、人がいるとき、または、人が所定の距離以内にいるときだけ音声を出力するようにしたので、スピーカの電力がむだに使われてしまうということがなくなる。また、顔計数手段によって計数した人数によってマーケティング情報を得ることができる。
【0065】
次に、本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムを説明する。図8〜図11は、本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムでの動作を示すフローチャートである。この電子広告システムは、人の画面からの距離を推定する距離推定手段を備え、距離推定手段によって画面からの人の距離が推定されたときに、画面に表示する表示画像を距離に応じて変えることができ、スピーカシステムの待機モードと通常モードの切替を距離に応じて行うシステムである。また、この実施形態では、画面の前の人が男性か女性か、年齢がどのくらいか等の人の属性を推定し、その属性に対応する映像を表示し、その属性に対応する音声メッセージや音楽等の音声をスピーカシステムから出力する。電子広告システムの外観とシステム構成は、第2実施形態と同様であるので、外観図とブロック図は、それぞれ図1と図5と図6を参照し、第2の実施形態と同様の各構成要素については、説明を省略する。ここでは、図8〜図11を用いて、本発明の第3実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを備えた電子広告システムの動作を説明する。ここでは、20代の女性が3人でコンビニエンスストア2に来店した場合を例として説明する。
【0066】
ステップS41:カメラ11によって画像表示部12の前方が撮影され、撮影画像データが顔検出部21に送られる。
ステップS42:顔検出部21によって顔が検出されたか否か判断する。
ステップS43:ステップS42において、顔が検出されなければ、スピーカシステム200を待機モードにする。そして、ステップS41に戻る。
ステップS44:ステップS42において、顔検出部21によって顔が検出されたならば、検出された人数が1人か複数人かを判断する。一人の場合には、図9で示すステップS441を実行する。複数人の場合には、ステップS45を実行する。この例では、3人の顔が検出され、ステップS45を実行する。
【0067】
図9のフローチャートを説明する。
ステップS441:一人の場合は、顔の情報が距離推定部22に送られ、目の間隔のピクセル数をカウントし、目の間隔を算出する。
ステップS442:属性推定部34によって、年代・性別が推定される。
ステップS443:属性推定部34の顔計数手段によって年代・性別・人数を記憶装置32に記録する。
ステップS444:距離推定部22によって目の間隔に基づいて距離を推定する。
ステップS445:画像選択部23によってその距離情報が、所定の距離より遠いか近いかを判断する。
ステップS446:ステップS445において、距離が所定の距離よりも遠いならば、情報量が少ないもので年代・性別に合わせた内容を放映(表示)する。
ステップS447:スピーカシステム200を待機モードにする。
ステップS448:ステップS445において、距離が所定の距離よりも近いならば、情報量が多い、年代・性別に合わせた内容を放映(表示)する。
ステップS449:スピーカシステム200は、年代・性別に合わせた内容の音声メッセージや音楽等を出力する。そして、リターンする。
【0068】
図8のフローチャートに戻り説明する。
ステップS45:ステップS44で複数人の場合(この例の場合である)は、顔の情報が距離推定部22に送られ、目の間隔のピクセル数をカウントし、目の間隔を算出する。この例では、3人の顔の目の間隔がそれぞれ算出される。
ステップS46:属性推定部34によって、年代・性別が推定される。この例では、3人とも20代で女性であると推定される。
ステップS47:属性推定部34の顔計数手段によって年代・性別・人数を記憶装置32に記録する。この例では、記憶装置32に、20代、女性、3人という情報が記録される。
ステップS48:距離推定部22によって目の間隔に基づいて距離を推定する。
ステップS49:画像選択部22によってその距離情報が、所定の距離(例えば5m)より遠いか近いかを判断する。この例では、3人が5mより近くにいるとする。近い場合は、図10に示すステップS491を実行する。遠い場合は、ステップS50を実行する。
ステップS50:スピーカシステム200を待機モードにする。
ステップS51:男性・女性いずれが多いかを判断する。
【0069】
図10のフローチャートを説明する。
ステップS491:男性と女性のいずれが多いかを判断する。男性が多い場合、ステップS4911を実行する。
ステップS4911:現在放映中の内容がターゲット層であるかいなか判断する。ターゲット層である場合、ステップS4912を実行する。ターゲット層ではない場合、ステップS4914を実行する。
ステップS4912:情報量が多いもので、男性向けでターゲット層向けの内容を放映(表示)する。
ステップS4913:スピーカシステムから男性向けでターゲット層向けの内容の音声メッセージや音楽等を出力する。
ステップS4914:情報量が多いもので、男性向けの内容を放映(表示)する。
ステップS4915:スピーカシステムから男性向けの内容の音声メッセージや音楽等を出力する。
【0070】
ステップS492:現在放映中の内容がターゲット層であるかいなか判断する。ターゲット層である場合には、ステップS4921を実行する。ターゲット層ではない場合には、ステップS4923を実行する。
ステップS4921:情報量が多いもので女性向けでターゲット層向けの内容を放映(表示)する。
ステップS4922:スピーカシステムから女性向けでターゲット層向けの内容の音声メッセージや音楽等を出力する。
ステップS4923:情報量が多いもので、女性向けの内容を放映(表示)する。この例では、女性向けの例えば女性化粧品の広告で名前の他に効能が記載された表示画像が表示され、1分間その表示画像が表示される。
ステップS4924:スピーカシステムから女性向けの内容の音声メッセージや音楽等を出力する。
【0071】
図8で示すステップS51では、男性・女性いずれが多いかを判断する。男性が多い場合、図11で示すステップS511を実行する。女性が多い場合は、ステップS52を実行する。
【0072】
図11のフローチャートを説明する。
ステップS511:現在放映中の内容がターゲット層であるかいなか判断する。ターゲット層である場合、ステップS512を実行する。ターゲット層ではない場合、ステップS513を実行する。
ステップS512:情報量の少ないもので男性向けでターゲット層向けの内容を放映(表示)する。
ステップS513:情報量の少ないもので男性向けの内容を放映(表示)する。
【0073】
図8のフローチャートに戻り説明する。
ステップS52:現在放映中の内容がターゲット層であるかいなかを判断する。ターゲット層である場合は、ステップS53を実行し、ターゲット層ではない場合には、ステップS54を実行する。ステップS53では、情報量が少ないもので、女性向けでターゲット層向けの内容を放映(表示)する。ステップS54では、情報量の少ないもので、女性向けの内容を放映(表示)する。
【0074】
なお、ここでは、目の間隔によって距離を推定したが、顔のサイズから距離を推定するようにしてもよい。そのときには、予め記憶装置32または制御装置31の図示しないメモリのデータ記憶領域に、顔のサイズに対応して距離が定められたテーブルを記憶しておく。また、顔の輪郭から目の位置までの長さと、目の間隔に基づいて距離を推定することもできる。このときには、顔の角度も推定し、それにより、距離を補正することができる。
また、記録した年代、性別、人数は、マーケティング情報として用いることができる。
【0075】
以上説明したように、本実施形態によれば、カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、カメラによって撮影された撮影画像データから顔の第1の特徴に基づいてカメラから顔までの距離を推定する距離推定手段と、撮影画像データから顔の第2の特徴に基づいて人間の属性を推定する属性推定手段と、距離推定手段によって推定された距離が所定の距離になったときスピーカユニットによって出力する音楽またはメッセージを属性推定手段によって推定した属性に基づいて選択して出力する音声選択手段と、を備えたため、人の属性に合った音声を出力するので、その音声が人の注意を引き、一方的に音声を流すことがなくすことができる。結果として、音声による人の属性にあった特定の広告を出力し流す時間に対するその特定の広告の対象となる人の聞く時間の割合、すなわち、音声による広告の効率が高くなる。
【0076】
次に、本発明の第4実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムを説明する。第4実施形態では、スピーカユニットに設けられた集音マイクでスピーカシステムの設置場所のノイズレベルを検出し、そのノイズレベルによって増幅出力部の増幅レベルを調整し、スピーカの音量を変化させる。ノイズレベルが高ければ、スピーカシステムから出力する音声を大きくし、ノイズレベルが低ければ、スピーカシステムから出力する音声を小さくして騒音の元とならないように周辺に配慮することができる。
【0077】
図12は、本発明の第4実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム300のブロック図である。スピーカユニット300は、電源供給ユニット301とスピーカユニット302を備えている。電源供給ユニット301は、電源部303と電力送信部304と入力信号処理部305と音声信号送信部306を備えている。スピーカユニット302は、電力受信部307と電源供給部308と音声信号受信部309と受信信号処理部310と増幅出力部311と集音マイク312と制御部313を備えている。
【0078】
図12において、電源部303からの電力は、電力送信部304によって、スピーカユニット302に送られ、スピーカユニット302の電力受信部307によって電力が受信される。電力受信部307によって受信された電力は、電源供給部308によって、音声信号受信部309と受信信号処理部310と増幅出力部311に送られる。また、電源供給ユニット301の電源部303は、入力信号処理部305と音声信号送信部306に電力が送られる。
【0079】
制御装置(図示せず)から送られた音声信号は、入力信号処理部305から音声信号送信部306に送られ、音声信号送信部306は、赤外線により、スピーカユニット302に送られる。音声信号送信部306から送られた赤外線は、音声信号受信部309によって受信され、受信信号処理部310に送られる。受信信号処理部310では、音声信号を取り出し、増幅出力部311によって増幅されスピーカ314から音声として出力される。
【0080】
集音マイク312によって、スピーカシステム300の設置場所の音を検出し、その音信号を制御部313に送る。制御部313では、送られた音信号からノイズレベルを検出し、そのノイズレベルによって増幅出力部311の増幅レベルを調整する。それによって、スピーカ314の音量を変化させる。
【0081】
制御部313では、検出されたノイズレベルが所定値よりも高ければ、スピーカシステム300から出力する音声を大きくする。検出されたノイズレベルが所定値よりも低ければ、スピーカシステム300から出力する音声を小さくする。それによって、騒音の元とならないように周辺に配慮することができ、その結果、スピーカシステム300での電力のむだ使いをなくすことができる。
【0082】
図13は、本発明の第4実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム300の動作を説明するフローチャートである。
【0083】
ステップS61:集音マイク312によって、周囲の音を検出する。
ステップS62:制御部313は、送られた音信号からノイズレベルを算出する。
ステップS63:算出されたノイズレベルが所定値以下か否か判断する。ノイズレベルが所定値以下ならば、ステップS64を実行する。ノイズレベルが所定値より大きければ、ステップS65を実行する。
ステップS64:制御部313は、増幅出力部311の増幅率を第1の増幅率にして音声を小さくしてスピーカシステム300から出力する。そして、リターンする。
ステップS65:制御部313は、増幅出力部311の増幅率を第1の増幅率より大きな第2の増幅率にして音声を大きくしてスピーカシステム300から出力する。そして、リターンする。
【0084】
これにより、ノイズの大きい、少ないに対応して、音声を出力する量を変化させるので、常に良好に音声を聞くことができ、また、周囲の音に対して最適の音声出力になるように電力を使うので、ノイズに打ち消されないように音声を出力することができる。結果として、音声による広告を出力し流す時間に対する人のその広告が聞こえる時間の割合、すなわち、音声による広告の効率を高くすることができる。
【0085】
次に、本発明の第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム400を説明する。図14は、第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステム400を備えた電子広告システム500の模式図である。図14(a)は、電子広告システム500の正面図であり、図14(b)は、電子広告システム500を上部から見た図である。電子広告システム500は、ガラス103の内側に設けられた画像表示部501を備えた本体502と、左スピーカユニット401と左電源供給ユニット402と、右スピーカユニット403と右電源供給ユニット404からなるスピーカシステム400を備えている。
【0086】
左スピーカユニット401と右スピーカユニット403のそれぞれには、人感センサを設け、人の検出を行う。左右のいずれかの人感センサが人を検出した場合、検出した側のスピーカユニットの音声を出力する。両方の人感センサが人を検出した場合は、両方のスピーカユニットから音声を出力する。それにより、人の位置に対して、効率よく音声を出力することができ、電力のむだ使いをなくすことができる。
【0087】
図15は、本発明の第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムのブロック図である。左右のスピーカユニットと左右の電源供給ユニットは、同じ構成なので、図15は、左右2組のうち、一方のスピーカユニットと電源供給ユニットを示している。スピーカシステム400は、電源供給ユニット401とスピーカユニット402を備えている。電源供給ユニット401は、電源部403と電力送信部404と入力信号処理部405と音声信号送信部406と信号出力部407と信号受信部408を備えている。
【0088】
スピーカユニット402は、電力受信部410と電源供給部411と音声信号受信部412と受信信号処理部413と増幅出力部414と人感センサ415と入力信号処理部416と信号送信部417を備えている。
【0089】
図15において、電源部403からの電力は、電力送信部404によって、スピーカユニット402に送られ、スピーカユニット402の電力受信部410によって電力が受信される。電力受信部410によって受信された電力は、電源供給部411によって、音声信号受信部412と受信信号処理部413と増幅出力部414に送られる。また、電源供給ユニット401の電源部403は、入力信号処理部405と音声信号送信部406に電力が送られる。
【0090】
制御装置13から送られた音声信号は、入力信号処理部405から音声信号送信部406に送られ、音声信号送信部406は、赤外線により、スピーカユニット402に送られる。音声信号送信部406から送られた赤外線は、音声信号受信部412によって受信され、受信信号処理部413に送られる。受信信号処理部413では、音声信号を取り出し、増幅出力部414によって増幅されスピーカ418から音声として出力される。
【0091】
人感センサ415によって人が検知されるとセンサからの信号が入力信号処理部416に送られ、信号送信部417によって赤外線によって電源供給ユニット401に送られる。信号送信部417から送られた赤外線は信号受信部408によって受信し、信号出力部407から制御装置13に送られる。制御装置13では、人感センサ415からの信号出力部407を介しての信号によって人の検知を行うまでは、スピーカシステム駆動部から待機モードの指令を入力信号処理部405に送り、制御部420によって電源部を待機モードにし、電力を少ない状態で電力送信部404からスピーカユニット402に送り、待機モードとなっている。そして、音声の出力はゼロとなっている。人感センサ415によって人を検知すると制御装置13は、スピーカシステム駆動部から動作モードの指令を入力信号処理部405に送り、制御部420は、電源部403に通常モードの指令を送り、通常の動作用の電力を電力送信部404から送り、スピーカユニット402は、音声を出力する。
【0092】
図16は、本発明の第5実施形態に係る電子広告システム用スピーカシステムの動作を説明するフローチャートである。
【0093】
ステップS71:左側の人感センサ415によって人が検知されたか否か判断する。人が検知されたならば、ステップS72を実行する。人が検知されないならば、ステップS73を実行する。
ステップS72:左スピーカシステム401を通常モードにし、音声を出力する。
ステップS73:左スピーカシステム401を待機モードにし、音声の出力を停止する。
ステップS74:右側の人感センサ415によって人が検知されたか否か判断する。人が検知されたならば、ステップS72を実行する。人が検知されないならば、ステップS73を実行する。
ステップS75:右スピーカシステム403を通常モードにし、音声を出力する。そして、リターンする。
ステップS76:右スピーカシステム403を待機モードにし、音声の出力を停止する。そして、リターンする。
【0094】
これにより、左右のいずれかの人感センサが人を検出した場合、検出した側のスピーカユニットの音声を出力し、両方の人感センサが人を検出した場合は、両方のスピーカユニットから音声を出力する。その結果、人の位置に対して、効率よく音声を出力することができる。
【0095】
なお、本実施形態では、電子広告システムをコンビニエンスストアに設置した場合で説明したが、電子広告システムの設置場所として、ビルの壁面やデパート、スーパー、ホテル、銀行、空港、駅等があげられる。さらに、本実施形態において、スピーカシステムの待機モードと電源供給モードの切り替えと画像表示部12で表示する表示画像の距離による切り替えを、人と画面との距離が5m以上か以内かで行ったが、それに限らず、スピーカシステムの待機モードと電源供給モードの切り替えの距離と、表示画像の切り替えの距離を自由に設定することができる。そのために、制御装置13,31には、距離設定手段を設けておくことができる。
【0096】
また、本実施形態では、スピーカユニット102を支持パイプ105によってさせるようにしたが、それに限らず、ガラス103に直接、吸盤や粘着テープ等によって固定するようにしても良い。さらに、本実施形態では、音声信号を電源供給ユニット101から赤外線により、スピーカユニット102に送るようにしたが、電子広告システム10の本体に、音声信号を無線で送信する装置を設け、電源供給ユニット101を介さずに電子広告システム10本体から音声信号を送るようにしても良い。
【0097】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)等については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【符号の説明】
【0098】
1 人
10 電子広告システム
11 カメラ
12 画像表示部
13 制御装置
14 記憶装置
20 制御部
21 顔検出部
22 距離推定部
23 画像選択部
100 電子広告システム用スピーカシステム(スピーカシステム)
101 電源供給ユニット
102 スピーカユニット
103 ガラス
104 支持パイプ
105 支持パイプ
106 スピーカシステム駆動部
110 電源部
111 電力送信部
112 入力信号処理部
113 音声信号送信部
114 制御部
115 信号出力部
116 信号受信部
120 電力受信部
121 電源供給部
122 音声信号受信部
123 受信信号処理部
124 増幅出力部
125 人感センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、人感センサと、
電源供給ユニットと、前記電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、
前記カメラと前記人感センサにより人の検知をしない場合は、前記電源供給ユニットの電源部を待機モードにし、
前記カメラと前記人感センサにより人の検知が行われた場合は、前記電源供給ユニットの前記電源部を前記待機モードから電源供給モードにする制御手段を備えたことを特徴とする電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項2】
カメラと、人感センサと、
電源供給ユニットと、前記電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、
前記カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、
前記カメラによって撮影された撮影画像データから前記顔の第1の特徴に基づいて前記カメラから前記顔までの距離を推定する距離推定手段と、
前記距離推定手段によって推定された前記距離に応じて前記電源供給ユニットの電源部を待機モードまたは電源供給モードに制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項3】
カメラと、人感センサと、
電源供給ユニットと、前記電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、
前記カメラによって撮影された撮影画像データ内において人間の顔を検出する顔検出手段と、
前記カメラによって撮影された撮影画像データから前記顔の第1の特徴に基づいて前記カメラから前記顔までの距離を推定する距離推定手段と、
前記撮影画像データから前記顔の第2の特徴に基づいて前記人間の属性を推定する属性推定手段と、
前記距離推定手段によって推定された前記距離が所定の距離になったとき前記スピーカユニットによって出力する音楽またはメッセージを前記属性推定手段によって推定した属性に基づいて選択して出力する音声選択手段と、
を備えたことを特徴とする電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項4】
前記顔の第1の特徴は、目の間隔であることを特徴とする請求項2または3記載の電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項5】
前記顔の第1の特徴は、前記顔のサイズであることを特徴とする請求項2または3記載の電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項6】
前記距離推定手段は、推定した距離が所定の距離以内になった顔の数を計数する顔計数手段を備え、
前記音声選択手段は、複数の顔の中から多数の方の属性にあう音声を選択することを特徴とする請求項3記載の電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項7】
集音マイクと、
電源供給ユニットと、前記電源供給ユニットから無線で電力の供給を受けるスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、
前記集音マイクにより検出した音声からノイズレベルを検出するノイズレベル検出手段と、
前記ノイズレベル検出手段によって検出された前記ノイズレベルによって増幅出力部の増幅レベルを調整する制御手段を備えたことを特徴とする電子広告システム用スピーカシステム。
【請求項8】
2つの電源供給ユニットと、前記2つの電源供給ユニットからそれぞれ無線で電力の供給を受ける2つのスピーカユニットを備えた電子広告システム用スピーカシステムであって、
前記2つのスピーカユニットは、それぞれ人感センサを備え、
前記2つの人感センサのうちいずれかが人を検出した場合、検出した側のスピーカユニットから音声を出力し、両方の人感センサが人を検出した場合は、両方のスピーカユニットから音声を出力する制御手段を備えたことを特徴とする電子広告システム用スピーカシステム。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図1】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−53461(P2011−53461A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−202631(P2009−202631)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(500313606)株式会社ブイシンク (9)
【Fターム(参考)】