説明

電子式セーフィングシステム

【課題】簡素な構成で診断を行うことができ、コストを抑えられる電子式セーフィングシステムを提供する。
【解決手段】電子式セーフィングシステム1は、セーフィングセンサ11と、比較回路12と、マイクロコンピュータ13とを備えている。マイクロコンピュータ13は、比較回路12の入力端子に接続され、内部レジスタの設定で入出力設定可能なA/DポートP2を有している。比較回路12を診断するとき、マイクロコンピュータ13は、入出力設定可能なA/DポートP2をアナログ出力ポートに変更し、診断のための所定電圧を出力する。そして、比較回路12の出力信号に基づいて比較回路12を診断する。これにより、診断のための回路を別途設ける必要がなく、簡素な構成で比較回路12の診断を行うことができ、コストを抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冗長性を確保して衝突を検出する電子式セーフィングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子式セーフィングシステムを備えた装置として、例えば特許文献1に開示されているエアバッグ駆動装置がある。このエアバッグ駆動装置は、第1Gセンサと、第2Gセンサと、コンパレータと、マイクロコンピュータと、統合ICとから構成されている。第1Gセンサ及び第2Gセンサは、車両の加速度を検出し、加速度に応じたアナログ信号を出力する。第1Gセンサは、マイクロコンピュータのA/D変換器に接続されている。第2Gセンサは、コンパレータに接続されている。コンパレータは、第2Gセンサの出力するアナログ信号を基準電圧と比較し、比較結果に応じたデジタル信号を出力する。コンパレータの出力するデジタル信号は、マイクロコンピュータのデジタルポートに接続されている。マイクロコンピュータは、第1Gセンサの出力するアナログ信号とコンパレータの出力するデジタル信号とに基づいて、エアバッグを展開させるか否かを判定する。そして、判定結果に基づいて統合ICによってエアバッグを展開させる。
【特許文献1】特開2004−243955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、エアバッグ駆動装置は、信頼性確保の観点から、電源投入後に各部の回路診断を行っている。例えば、図2に示すように、分圧回路Aによって基準電圧を設定している場合、抵抗R1とスイッチング素子SW1とを用いて分圧比を変えることで基準電圧を変更し、そのときのコンパレータCP1の出力信号に基づいてコンパレータCP1の診断を行っている。しかし、この場合、分圧比を変えるための回路Bが別途必要となる。そのため、構成が複雑になり、それに伴ってコストが上昇してしまうという問題があった。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で診断を行うことができ、コストを抑えられる電子式セーフィングシステム提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0005】
そこで、この課題を解決すべく、内部レジスタの設定によって入出力設定可能なA/Dポートを有するマイクロコンピュータを利用することで、別途回路を設けることなく、簡素な構成で比較回路の診断を行うことができ、コストを抑えられることを提案する。
【0006】
すなわち、請求項1に記載の電子式セーフィングシステムは、衝突に伴って変化する物理量を検出し、検出結果に応じた電圧を出力するセーフィングセンサと、セーフィングセンサの出力電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じた信号を出力する比較回路と、セーフィングセンサの出力電圧と比較回路の出力信号とに基づいて衝突を判定するマイクロコンピュータと、を備えた電子式セーフィングシステムにおいて、セーフィングセンサの出力端子は、比較回路の入力端子に接続され、マイクロコンピュータは、比較回路の入力端子に接続され、内部レジスタの設定で入出力設定可能なA/Dポートを有し、比較回路の診断のときには、入出力設定可能なA/Dポートを出力ポートに設定し、入出力設定可能なA/Dポートから診断のための所定電圧を出力するとともに、比較回路の出力信号に基づいて比較回路を診断することを特徴とする。この構成によれば、比較回路の診断のとき、マイクロコンピュータは、入出力設定可能なA/Dポートを出力ポートに変更し、このA/Dポートから診断のための所定電圧を出力する。そして、比較回路の出力信号に基づいて比較回路を診断する。そのため、診断のための回路を別途設ける必要がなく、簡素な構成で比較回路の診断を行うことができ、コストを抑えられる。
【0007】
請求項2に記載の電子式セーフィングシステムは、請求項1に記載の電子式セーフィングシステムにおいて、比較回路は、直列接続された複数の分圧抵抗からなり、一端が電源に接続されるとともに、他端が接地され、基準電圧を設定する分圧回路と、セーフィングセンサの出力電圧を、分圧回路によって設定された基準電圧と比較し、比較結果に応じた信号を出力するコンパレータと、からなることを特徴とする。この構成によれば、基準電圧を設定するとともに、セーフィングセンサの出力電圧を基準電圧と確実に比較することができる。
【0008】
請求項3に記載の電子式セーフィングシステムは、請求項2に記載の電子式セーフィングシステムにおいて、コンパレータは、反転入力端子が分圧回路を構成する複数の分圧抵抗の直列接続点のいずれかに接続されるとともに、非反転入力端子が比較回路の入力端子を、出力端子が比較回路の出力端子をそれぞれ構成することを特徴とする。この構成によれば、コンパレータによってセーフィングセンサの出力電圧を基準電圧と確実に比較することができる。
【0009】
請求項4に記載の電子式セーフィングシステムは、請求項2に記載の電子式セーフィングシステムにおいて、コンパレータは、非反転入力端子が分圧回路を構成する複数の分圧抵抗の直列接続点のいずれかに接続されるとともに、反転入力端子が比較回路の入力端子を、出力端子が比較回路の出力端子をそれぞれ構成することを特徴とする。この構成によれば、コンパレータによってセーフィングセーフィングの出力電圧を基準電圧と確実に比較することができる。
【0010】
請求項5に記載の電子式セーフィングシステムは、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電子式セーフィングシステムにおいて、マイクロコンピュータは、コンパレータの出力信号に基づいて分圧回路及びコンパレータの少なくともいずれかを診断することを特徴とする。この構成によれば、比較回路を確実に診断することができる。
【0011】
請求項6に記載の電子式セーフィングシステムは、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子式セーフィングシステムにおいて、セーフィングセンサの出力端子は、保護抵抗を介して比較回路の入力端子に接続され、マイクロコンピュータの入出力設定可能なA/Dポートは、保護抵抗の比較回路側に接続されることを特徴とする。この構成によれば、比較回路の診断のとき、マイクロコンピュータの入出力設定可能なA/Dポートから出力される電圧に伴って発生する、セーフィングセンサへの回り込みを抑えることができる。
【0012】
請求項7に記載の電子式セーフィングシステムは、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子式セーフィングシステムにおいて、車両に搭載され、車両への衝突を検出し、検出結果に基づいて乗員保護装置の起動回路に起動信号を出力することを特徴とする。この構成によれば、車両への衝突を検出する電子式セーフィングシステムにおいて、簡素な構成で比較回路の診断を行うことができ、コストを抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
【0014】
まず、図1を参照して電子式セーフィングシステムの構成について説明する。ここで、図1は、本実施形態における電子式セーフィングシステムの回路部である。
【0015】
図1に示す電子式セーフィングシステム1は、車両に搭載され、車両への衝突を検出し、検出結果に基づいて乗員保護装置の起動回路に起動信号を出力する装置である。電子式セーフィングシステム1は、メインセンサ10と、セーフィングセンサ11と、比較回路12と、マイクロコンピュータ13とから構成されている。
【0016】
メインセンサ10は、ECU内に配設され、車両への衝突に伴って変化する加速度を検出し、検出結果に応じた電圧を出力するセンサである。メインセンサ10は、5Vの電圧が供給されることで動作し、加速度が加わっていないとき、2.5Vの電圧を出力する。そして、加速度が加わると、その大きさに応じた2.5Vより高い電圧を出力する。メインセンサ10の出力端子は、マイクロコンピュータ13に接続されている。
【0017】
セーフィングセンサ11は、5Vの電圧が供給されることで動作し、加速度が加わっていないとき、2.5Vの電圧を出力する。そして、加速度が加わると、その大きさに応じた2.5Vより高い電圧を出力する。セーフィングセンサ11の出力端子は、保護抵抗110を介して比較回路12に接続されている。
【0018】
比較回路12は、セーフィングセンサ11の出力電圧を、内部で設定される基準電圧と比較し、比較結果に応じた信号を出力する回路である。比較回路12は、5Vの電圧が供給されることで動作し、比較結果に応じた信号を出力する。比較回路12は、分圧回路120と、コンパレータ121とから構成されている。
【0019】
分圧回路120は、基準電圧を設定する回路である。分圧回路120は、分圧抵抗120a、120bによって構成されている。分圧抵抗120a、120bは直列接続されている。直列接続された分圧抵抗120a、120bの一端は5V電源に接続されている。また、他端は接地されている。分圧抵抗120a、120bの直列接続点はコンパレータ121に接続されている。分圧抵抗120a、120bの抵抗値は、コンパレータ121に接続される直列接続点の電圧が、2.5Vより高い基準電圧となるように設定されている。ここで、基準電圧とは、セーフィングセンサ11の出力電圧に基づいて車両への衝突を判定をする際の閾値となる電圧である。
【0020】
コンパレータ121は、セーフィングセンサ11の出力電圧を、分圧回路120によって設定された基準電圧と比較し、比較結果に応じた信号を出力する素子である。コンパレータ121は、5Vの電圧が供給されることで動作し、0V及び5V付近の入力電圧に対しても確実に動作する。コンパレータ121の反転入力端子は、分圧抵抗120a、120bの直列接続点に接続されている。また、比較回路12の入力端子を構成するコンパレータ121の非反転入力端子は、保護抵抗110を介してセーフィングセンサ11の出力端子に接続されるとともに、マイクロコンピュータ13に接続されている。さらに、比較回路12の出力端子を構成するコンパレータ121の出力端子は、マイクロコンピュータ13に接続されている。
【0021】
マイクロコンピュータ13は、メインセンサ10出力電圧、セーフィングセンサ11の出力電圧、及び、コンパレータ121の出力信号に基づいて車両への衝突を判定し、判定結果に基づいて乗員保護装置の起動回路に起動信号を出力する素子である。マイクロコンピュータ13は、5Vの電圧が供給されることで動作し、5V電源投入直後(数秒間)に、比較回路12の診断を行う。診断において、比較回路12が正常であると判断すると、その後、車両への衝突を判定するモードに移行し、判定結果に基づいて制御信号を出力する。一方、比較回路12が異常であると判断すると、車両インパネのウォーにングランプを点灯させ、故障を報知する。
【0022】
マイクロコンピュータ13は、A/DポートP1と、入出力設定可能なA/DポートP2と、デジタル入力ポートP3と、デジタル出力ポートP4とを備えている。A/DポートP1は入力のみ可能なポートである。A/DポートP2は、内部レジスタの設定でポートを入出力ポートに設定できる入出力設定可能なポートである。デジタル入力ポートP3は信号を入力するポートである。デジタル出力ポートP4は信号を出力するポートである。マイクロコンピュータ13のA/DポートP1は、メインセンサ10の出力端子に接続されている。入出力設定可能なA/DポートP2は、保護抵抗110の比較回路12側にある、コンパレータ121の非反転入力端子に接続されている。デジタル入力ポートP3は、コンパレータ121の出力端子に接続されている。デジタル出力ポートP4は、乗員保護装置の起動回路に接続されている。
【0023】
次に、図1を参照して電子式セーフィングシステム1の動作について説明する。
【0024】
図1において、電源が投入されると、電子式セーフィングシステム1は動作を開始する。まず、電源投入直後の数秒間に比較回路12の診断を行う。
【0025】
電源投入直後は、電子式セーフィングシステム1の診断の為に、乗員保護装置の起動を禁止する。
【0026】
マイクロコンピュータ13は、入出力設定可能なA/DポートP2をアナログ出力ポートに設定する。そして、入出力可能なA/DポートP2から、基準電圧より高く、Hi電圧(5V)を出力する。この電圧は、コンパレータ121の非反転入力端子に入力される。このとき、セーフィングセンサ11の出力端子にも電圧が印加されることとなるが、保護抵抗110があるため、廻り込みによって問題が生じることはない。コンパレータ121が正常である場合、出力端子からHiレベルの信号が出力される。これに対し、出力端子からHiレベルの信号が出力さない場合は比較回路12が故障していると判断する。また、基準電圧を作っている分圧回路120の分圧抵抗120a及び120bが短絡故障又は断線故障をした場合は、コンパレータ121の出力をLoレベルに飽和させるコンパレータ121をカスタマイズしたものを使用する。(一般的なコンパレータでは、コンパレータの入力が電源電圧レベル又はGNDレベルになると出力レベルが保証されていない。)
【0027】
電源投入直後の診断において、比較回路12が正常であると判断すると、マイクロコンピュータ13は、入出力設定可能なA/DポートP2を通常のアナログ入力ポートに変更する。そして、A/DポートP1に入力されるメインセンサ10の出力電圧、入出力設定可能なA/DポートP2に入力されるセーフィングセンサ11の出力電圧、及び、デジタル入力ポートP3に入力されるコンパレータ121の出力信号に基づいて、車両への衝突を判定する。さらに、判定結果に基づいて、デジタル出力ポートP4から乗員保護装置の起動回路に起動信号を出力する。
【0028】
最後に、効果について説明する。本実施形態によれば、比較回路12の診断のとき、マイクロコンピュータ13は、入出力設定可能なA/DポートP2をアナログ出力ポートに変更し、入出力設定可能なA/DポートP2から診断のための所定電圧を出力する。そして、比較回路12の出力信号に基づいて比較回路12を診断する。そのため、車両への衝突を検出する電子式セーフィングシステム1において、診断のための回路を別途設ける必要がなく、簡素な構成で比較回路12の診断を行うことができ、コストを抑えられる。
【0029】
また、本実施形態によれば、比較回路12は、分圧回路120と、コンパレータ121とから構成されている。そのため、基準電圧を設定するとともに、セーフィングセンサ11の出力電圧を基準電圧と確実に比較することができる。
【0030】
また、本実施形態によれば、コンパレータ121の反転入力端子は、分圧抵抗120a、120bの直列接続点に接続されている。また、比較回路12の入力端子を構成するコンパレータ121の非反転入力端子は、セーフィングセンサ11の出力端子に接続されるとともに、マイクロコンピュータ13に接続されている。さらに、比較回路12の出力端子を構成するコンパレータ121の出力端子は、マイクロコンピュータ13に接続されている。そのため、コンパレータ121によってセーフィングセンサ11の出力電圧を基準電圧と確実に比較することができる。
【0031】
さらに、本実施形態によれば、マイクロコンピュータ13は、コンパレータ121の出力信号に基づいて分圧回路120及びコンパレータ121をともに診断する。そのため、比較回路12を確実に診断することができる。
【0032】
加えて、本実施形態によれば、セーフィングセンサ11の出力端子は、保護抵抗110を介してコンパレータ121の非反転入力端子に接続されている。そのため、比較回路12の診断のとき、マイクロコンピュータ13の入出力設定可能なA/DポートP2からコンパレータ121の非反転入力端子に出力される電圧に伴って発生する、セーフィングセンサ11への回り込みを抑えることができる。
【0033】
なお、本実施形態では、コンパレータ121の反転入力端子が分圧回路120に、非反転入力端子がセーフィングセンサ11及びマイクロコンピュータ13にそれぞれ接続されている例を挙げているが、これに限られるものではない。コンパレータの非反転入力端子を分圧回路に、反転入力端子をセーフィングセンサ及びマイクロコンピュータにそれそれぞれ接続してもよい。この場合、マイクロコンピュータにおいて、診断の際に出力する電圧、診断の際の論理、及び、衝突の判定の際の論理を適切に設定することで、同様の効果を得ることができる。
【0034】
また、本実施形態では、衝突に伴って変化する物理量として加速度を挙げ、加速度を検出するメインセンサ10及びセーフィングセンサ11の検出結果に基づいて衝突を検出する例を示したが、これに限られるものではない。加速度以外の物理量を検出し、その検出結果に基づいて衝突を判定するようにしてもよい。衝突に伴って変化する物理量であればよい。
【0035】
さらに、本実施形態では、分圧回路120が直列接続された2つの分圧抵抗120a、120bによって構成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。3つ以上の分圧抵抗を直列接続して構成してもよい。この場合、コンパレータは、基準電圧となる、直列接続点のいずれかに接続されていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態における電子式セーフィングシステムの回路部である。
【図2】従来のエアバッグ駆動装置におけるコンパレータ周辺の回路部である。
【符号の説明】
【0037】
1・・・電子式セーフィングシステム、10・・・メインセンサ、11・・・セーフィングセンサ、110・・・保護抵抗、12・・・比較回路、120・・・分圧回路、120a、120b・・・分圧抵抗、121・・・コンパレータ、13・・・マイクロコンピュータ、P1・・・A/Dポート、P2・・・入出力設定可能なA/Dポート、P3・・・デジタル入力ポート、P4・・・デジタル出力ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝突に伴って変化する物理量を検出し、検出結果に応じた電圧を出力するセーフィングセンサと、
前記セーフィングセンサの出力電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じた信号を出力する比較回路と、
前記セーフィングセンサの出力電圧と前記比較回路の出力信号とに基づいて衝突を判定するマイクロコンピュータと、
を備えた電子式セーフィングシステムにおいて、
前記セーフィングセンサの出力端子は、前記比較回路の入力端子に接続され、
前記マイクロコンピュータは、前記比較回路の入力端子に接続され、内部レジスタの設定で入出力設定可能なA/Dポートを有し、前記比較回路の診断のときには、入出力設定可能な前記A/Dポートを出力ポートに設定し、入出力設定可能な前記A/Dポートから診断のための所定電圧を出力するとともに、前記比較回路の出力信号に基づいて前記比較回路を診断することを特徴とする電子式セーフィングシステム。
【請求項2】
前記比較回路は、直列接続された複数の分圧抵抗からなり、一端が電源に接続されるとともに、他端が接地され、前記基準電圧を設定する分圧回路と、
前記セーフィングセンサの出力電圧を、前記分圧回路によって設定された前記基準電圧と比較し、比較結果に応じた信号を出力するコンパレータと、
からなることを特徴とする請求項1に記載の電子式セーフィングシステム。
【請求項3】
前記コンパレータは、反転入力端子が前記分圧回路を構成する複数の前記分圧抵抗の直列接続点のいずれかに接続されるとともに、非反転入力端子が前記比較回路の入力端子を、出力端子が前記比較回路の出力端子をそれぞれ構成することを特徴とする請求項2に記載の電子式セーフィングシステム。
【請求項4】
前記コンパレータは、非反転入力端子が前記分圧回路を構成する複数の前記分圧抵抗の直列接続点のいずれかに接続されるとともに、反転入力端子が前記比較回路の入力端子を、出力端子が前記比較回路の出力端子をそれぞれ構成することを特徴とする請求項2に記載の電子式セーフィングシステム。
【請求項5】
前記マイクロコンピュータは、前記コンパレータの出力信号に基づいて前記分圧回路及び前記コンパレータの少なくともいずれかを診断することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の電子式セーフィングシステム。
【請求項6】
前記セーフィングセンサの出力端子は、保護抵抗を介して前記比較回路の入力端子に接続され、
前記マイクロコンピュータの入出力設定可能な前記A/Dポートは、前記保護抵抗の前記比較回路側に接続されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子式セーフィングシステム。
【請求項7】
車両に搭載され、車両への衝突を検出し、検出結果に基づいて乗員保護装置の起動回路に起動信号を出力することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子式セーフィングシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−115967(P2010−115967A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−289031(P2008−289031)
【出願日】平成20年11月11日(2008.11.11)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】