説明

電子情報機器

【課題】タッチセンサに対する複数の態様の操作を、操作者の意図に沿うように的確に判別することができる電子情報機器を提供する。
【解決手段】電子情報機器1は、接触を検出するタッチセンサ11と、タッチ面に対する押圧荷重を検出する荷重検出部12と、タッチセンサ11が所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が所定の基準を満たす押圧荷重を検出すると所定の第1動作を行い、荷重検出部12により検出される押圧荷重がその基準を満たさないままタッチセンサ11により検出された接触の位置が移動すると第1動作とは異なる所定の第2動作を行うように制御する制御部15と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチセンサを備える電子情報機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の携帯端末において、操作者による操作を検出する部材として、タッチパネルやタッチスイッチ等のタッチセンサを備える電子情報機器が増えている。また、携帯端末以外に、電卓、券売機等の機器や、電子レンジ、テレビ、照明器具等の家電製品、産業用機器(FA機器)等、タッチセンサを備える電子情報機器は広く使用されている。
【0003】
このようなタッチセンサには、抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等の種々の方式が知られている。いずれの方式のタッチセンサも、操作者の指やスタイラスペン等による接触を検出する。タッチセンサを備えた電子情報機器は、一般的に、タッチセンサの裏面に配置した表示部の表示画面上に、操作キーやボタンなどの画像(以下、「オブジェクト」と記す)を表示する。表示画面上に表示されたオブジェクトを操作者が押圧すると、当該押圧の位置における接触をタッチセンサが検出するようになっている。
【0004】
ところで、最近の電子情報機器は、操作者が操作キーやボタンまたはアイコンなどのオブジェクトに接触する操作を検出する際、接触操作を複数の態様で検出することができる(例えば特許文献1〜3参照)。
【0005】
図10は、タッチパネルを備えた電子情報機器において検出することができる複数の態様の接触操作のうち、代表的なものを説明する図である。このような電子情報機器は、通常、表示部にオブジェクトを表示して、そのオブジェクトの位置に対する操作者の接触を、タッチセンサが検出する。
【0006】
図10(A)は、電子情報機器の表示部にアイコンなどのオブジェクト200を表示し、そのオブジェクト200の位置に対する操作者の接触を、タッチセンサ100が検出する様子を概略的に示している。また、図10(A)においては、(1)、(2)、(3)に示すような順序で、操作者が一連の動作で指を動かしてタッチパネル100を操作する様子を表している。このように、オブジェクト200に対して、操作者が1度だけ短時間触れるような接触を検出する場合、このような態様の操作は「タップ」または「シングルタップ」と呼ばれる。これは、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)のオペレーティングシステム(OS)によって提供されるデスクトップ環境において、クリック(シングルクリック)の操作に相当することが多い。
【0007】
また、図10(A)において、(2)の時点で、当該オブジェクトに対して操作者が素早く2回連続して触れるような接触を検出する場合、このような態様の操作は「ダブルタップ」と呼ばれる。これは、前述のデスクトップ環境において、ダブルクリックの操作に相当することが多い。
【0008】
このように、タップまたはダブルタップのような態様の接触が検出されると、電子情報機器は、それぞれ接触の態様に応じて、起動中のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリケーション」と記す)によって規定された所定の動作を開始する。例えば、図10(A)において、アイコンのオブジェクト200に対するシングルタップの接触が検出された場合、電子情報機器は、当該オブジェクト200を選択する。また、例えばアイコンのオブジェクト200に対するダブルタップの接触が検出された場合、電子情報機器は、当該オブジェクト200に関連付けられたアプリケーションの実行を開始する。
【0009】
上述した態様の接触以外にも、例えば図10(B)に示すように、スライド操作による接触を検出できる電子情報機器もある。図10(B)は、電子情報機器の表示部にアイコンなどのオブジェクト200を表示し、そのオブジェクト200の位置に対して操作者がスライド操作を行った際の接触を、タッチセンサ100が検出する様子を概略的に示している。また、図10(B)においても、(1)、(2)、(3)、(4)に示すような順序で、操作者が一連の動作で指を動かしてタッチパネル100を操作する様子を表している。すなわち、(1)の時点から指を動かし始めた操作者は、(2)の時点でタッチセンサ100に接触し、その接触を維持したまま(3)の時点まで接触の位置を移動させ、(3)の時点で接触を解除して(4)に至っている。
【0010】
このように、タッチセンサ上で操作者による接触が検出された後、当該接触が維持されたまま接触の位置が移動する場合、このような態様の操作は「スライド」と呼ばれる。図10(B)は、(2)の時点で操作者の指が接触した位置にあったアイコンのオブジェクト200が、上述のスライド操作により、(3)の時点で操作者の指の接触が解除された位置に移動した様子を表している。これは、前述のデスクトップ環境においては、アイコンなどのオブジェクトをドラッグする操作に相当することが多い。
【0011】
さらに、例えば図10(C)に示すように、タッチセンサ上で行われるスライド操作の態様の1つとして、フリック操作を検出できる電子情報機器もある。フリック操作とは、タッチセンサ上で操作者が素早く指を払うような(または指をはじくような)動作を行う操作であり、すなわち、タッチセンサ上で操作者による接触が検出された後、若干の勢いを伴ってスライドの動作が行われる操作である。図10(C)は、電子情報機器の表示部に項目のリストを表示し、その表示に対して操作者がフリック操作を行った際に、タッチセンサ100が接触を検出する様子を概略的に示している。すなわち、(1)の時点から指を動かし始めた操作者は、(2)の時点でタッチセンサ100に接触し、その接触を維持したまま、(3)の時点まで勢いを伴って素早く接触の位置を移動させ、(3)の時点で接触を解除して(4)に至っている。
【0012】
起動中のアプリケーションによってフリック操作に応じた動作を規定しておくことにより、電子情報機器は、このようにタッチセンサ上で操作者のフリック操作による接触の検出に応じて、フリック操作に特有の動作を行うことができる。すなわち、例えば図10(C)に示すように、表示部にリスト表示がされている際に、電子情報機器は、(2)から(3)の間に検出した接触の位置の移動の距離および速度等に応じて、(3)以降に接触が検出されなくなった後も、リスト表示のスクロールをある程度継続する。
【0013】
例えば、(2)から(3)の間における接触の位置が非常にゆっくり移動した場合、電子情報機器は、上述したスライド操作によるドラッグの場合とほぼ同様の処理を行い、(3)以降のスクロールがすぐに停止するように制御する。すなわち、この場合、(2)から(3)の位置まで、接触の位置の移動に追従してリスト表示も上方から下方に移動(スクロール)し、(3)の時点ですぐにリスト表示の移動(スクロール)は停止する。
【0014】
一方、例えば、(2)から(3)の間における接触の位置が非常に速く移動した場合、電子情報機器は、上述したスライド操作によるドラッグの場合とは異なる処理を行い、(3)以降も少しの間スクロールが停止しないように制御する。すなわち、この場合、(2)から(3)の位置まで、接触の位置の移動に追従してリスト表示も上方から下方に移動(スクロール)し、(3)の時点以降もリスト表示の移動(スクロール)は停止せずにある程度移動し続けた後に停止する。このようにして、表示部上の表示が、まるで質量を有しているかの如く、慣性の法則に従う挙動を模したような特徴的な動作を実現している。
【0015】
さらには、電子情報機器のタッチセンサによっては、複数箇所における接触を同時に検出できるものもある。このような特徴を活かして、例えば、2本の指で2点を接触したまま2点間の距離を小さくするように接触の位置を移動させる操作(ピンチイン)を検出することもできる電子情報機器もある。また、同様に、2点間の距離を大きくするように接触の位置を移動させる操作(ピンチアウト)といったような接触操作も検出することができる電子情報機器もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2009−266236号公報
【特許文献2】特表2009−525538号公報
【特許文献3】特表2010−517197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述したようなタッチセンサを備える電子情報機器は、検出される接触の態様に応じて異なる処理を関連付けることができるため、異なる態様の接触の検出に応じて複数の処理を区別して実行することができる。
【0018】
しかしながら、従来のタッチセンサを備えた電子情報機器においては、上述したタップ操作による接触と、スライド操作またはフリック操作による接触とが、適切に判別されないことがある。すなわち、操作者はタップ操作のつもりでタッチセンサに接触の操作を行ったのに、電子情報機器は、検出した接触をスライド操作またはフリック操作と判定することがある。同様に、操作者はスライド操作またはフリック操作のつもりでタッチセンサに接触の操作を行ったのに、電子情報機器は、検出した接触をタップ操作と判定することもある。
【0019】
これは、従来のタッチセンサを備えた電子情報機器は、多くの場合、接触の検出が開始された位置と、当該接触が解除された位置との間の距離が所定値未満(つまり、ほぼ同じ位置)の場合はタップ操作と判定し、当該距離が所定値以上の場合はフリック操作と判定するためである。
【0020】
したがって、操作者が表示部の画面表示をスクロールさせようとしてフリック操作を意図して接触を行ったにもかかわらず、接触を開始した位置と、接触を解除した位置との間の距離が所定値よりも小さい場合、この操作はタップ操作と判定されてしまう。この場合、操作者は表示部の表示をスクロールさせようと意図して操作を行ったのに、例えば接触を開始した位置のアイコンに関連付けられたアプリケーションが実行されてしまうなど、操作者が意図しない動作が実行されるケースがしばしば発生する。
【0021】
このようなケースが発生しにくくするために、前記所定値を例えばゼロに近いような小さな値に設定することも考えられる。しかしながら、このようにすると、今度はユーザがタップ操作を行ったにもかかわらず、接触を開始した位置と、接触を解除した位置とがわずかにずれてしまった場合、この操作はフリック操作またはスライドと判定されてしまう。この場合、操作者はアイコンに対してタップ操作をしようと意図して接触操作を行ったのに、例えば表示部の画面表示がスクロールしてしまったり、またはアイコンがドラッグにより移動してしまうなど、やはり操作者が意図しない動作が実行されるケースが発生する。
【0022】
したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、タッチセンサに対する複数の態様の操作を、操作者の意図に沿うように的確に判別することができる電子情報機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成する第1の観点に係る電子情報機器の発明は、
接触を検出するタッチセンサと、
前記タッチセンサのタッチ面に対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、
前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が所定の基準を満たす押圧荷重を検出すると、所定の第1動作を行い、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たさないまま、または前記タッチセンサが前記所定領域外における接触を検知したまま前記タッチセンサにより検出された接触の位置が移動すると、前記第1動作とは異なる所定の第2動作を行うように制御する制御部と、
を備えることを特徴とするものである。
【0024】
第2の観点に係る発明は、第1の観点に係る電子情報機器の発明において、
前記制御部は、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たさないまま、前記タッチセンサにより所定領域において検出された接触の位置が移動すると、前記第2動作を行うように制御するものである。
【0025】
第3の観点に係る発明は、第1の観点に係る電子情報機器の発明において、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記タッチセンサが当該所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、前記第1動作を行うように制御するものである。
【0026】
第4の観点に係る発明は、第3の観点に係る電子情報機器の発明において、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記タッチセンサが当該所定領域以外の位置における接触を検出したら、または前記タッチセンサが当該所定領域以外の位置における接触を検出したまま前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、前記第1動作も前記第2動作も行わないように制御するものである。
【0027】
第5の観点に係る発明は、第1の観点に係る電子情報機器の発明において、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域以外の位置における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たしたまま前記タッチセンサにより検出される接触の位置が移動すると、前記第2動作を行うように制御するものである。
【0028】
第6の観点に係る発明は、第1ないし第5の何れか1つの観点に係る電子情報機器の発明において、
前記タッチセンサのタッチ面を振動させる触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出すると、前記タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御するものである。
【0029】
第7の観点に係る発明は、第1ないし第5の何れか1つの観点に係る電子情報機器の発明において、
前記タッチセンサのタッチ面を振動させる触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記タッチセンサが当該所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、前記タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御するものである。
【0030】
第8の観点に係る発明は、第1ないし第5の何れか1つの観点に係る電子情報機器の発明において、
前記タッチセンサのタッチ面を振動させる触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たさないまま、または前記タッチセンサが前記所定領域外における接触を検知したまま前記タッチセンサにより検出された接触の位置が移動すると、前記タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御するものである。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、操作者がタッチセンサに対して行う操作の種別を判定する際の要素として、タッチセンサに対する押圧荷重も検出することにより、操作者が意図した操作を的確に判定することが可能になる。したがって、操作者が意図しない動作の発生が著しく抑制されるため、操作性を向上させたユーザインタフェースを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子情報機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子情報機器の実装構造の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子情報機器による動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態による電子情報機器が操作者の操作を検出する際の動作の具体例を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態による電子情報機器が操作者の操作を検出する際の動作の具体例を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態による電子情報機器が操作者の操作を検出する際の動作の具体例を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態による電子情報機器が操作者の操作を検出する際の動作の具体例を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態による電子情報機器が操作者の操作を検出する際の動作の具体例を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態による電子情報機器が操作者の操作を検出する際の動作の具体例を説明する図である。
【図10】タッチセンサにより検出される接触による操作の態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子情報機器の概略構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る電子情報機器は、例えば携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末のように、文字または数字を入力する操作を行う際に用いる電子情報機器とすることができる。また、本実施の形態に係る電子情報機器は、携帯端末に限定されるものではなく、銀行に設置されるATM、駅に設置される券売機に用いる電子情報機器など、タッチセンサに対する操作者の操作による接触を検知するものであれば、任意の電子情報機器に適用することができる。
【0035】
図1に示すように、本実施の形態に係る電子情報機器1は、タッチセンサ11、荷重検出部12、触感呈示部13、表示部14、制御部15、および記憶部16を備える。
【0036】
タッチセンサ11は、通常は表示部14の前面に配置して、表示部14に表示したキーやボタン等(以下、単に「キー等」という)に対する操作者の指などによる押圧入力(タッチ入力)を、対応するタッチセンサ11のタッチ面により受け付ける。このタッチセンサ11は、例えば抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等の公知の方式のもので構成する。荷重検出部12は、タッチセンサ11のタッチ面に対する押圧荷重を検出するもので、例えば、歪みゲージセンサや圧電素子等の、荷重に対してリニアに反応する素子を用いて構成する。触感呈示部13は、タッチセンサ11を振動させるもので、例えば圧電振動子等を用いて構成する。表示部14は、押しボタンスイッチ(プッシュ式ボタンスイッチ)のような入力ボタン等のオブジェクトを表示するもので、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネル等を用いて構成する。また、制御部15は、電子情報機器1全体の動作を制御および管理する。
【0037】
記憶部16は、公知技術によるメモリなどで構成することができ、各種アプリケーションおよび入力された各種情報などを記憶するとともに、ワークメモリなどとしても機能する。特に、本実施の形態において、記憶部16は、端末装置1において実行する各種のアプリケーションを記憶(インストール)しておく。
【0038】
図2は、図1に示した電子情報機器1の実装構造の一例を示すもので、図2(a)は要部断面図、図2(b)は要部平面図である。表示部14は、筐体21内に収納保持する。表示部14上には、弾性部材からなるインシュレータ22を介して、タッチセンサ11を保持する。なお、本実施の形態に係る電子情報機器1は、表示部14およびタッチセンサ11を、平面視で矩形状としてある。本実施の形態において、タッチセンサ11は、図2(b)に仮想線で示す表示部14の表示領域Aから外れた4隅に配設したインシュレータ22を介して表示部14上に保持する。
【0039】
また、筐体21には、表示部14の表示領域から外れたタッチセンサ11の表面領域を覆うようにアッパカバー23を設け、このアッパカバー23とタッチセンサ11との間に、弾性部材からなるインシュレータ24を配設する。
【0040】
なお、図2に示すタッチセンサ11は、タッチ面11aを有する表面部材を、例えば透明フィルムやガラスで構成し、裏面部材をガラスやアクリルで構成している。タッチセンサ11は、タッチ面11aが押圧されると、押圧部分が押圧力に応じて微少量撓む(歪む)、または構造体そのものが微少量撓む構造のものを用いる。
【0041】
タッチセンサ11の表面上には、アッパカバー23で覆われる各辺の近傍に、タッチセンサ11に加わる荷重(押圧力)を検出するための歪みゲージセンサ31をそれぞれ接着等により設ける。また、タッチセンサ11の裏面上には、対向する2つの辺の近傍に、タッチセンサ11を振動させるための圧電振動子32をそれぞれ接着等により設ける。すなわち、図2に示す電子情報機器は、図1に示した荷重検出部12を4つの歪みゲージセンサ31を用いて構成し、触感呈示部13を2つの圧電振動子32を用いて構成している。そして、触感呈示部13によりタッチセンサ11を振動させることにより、タッチ面11aを振動させるようにしている。なお、図2(b)は、図2(a)に示した筐体21、アッパカバー23およびインシュレータ24の図示を省略している。
【0042】
次に、本実施の形態による電子情報機器1の動作について説明する。本実施の形態において、電子情報機器1は、操作者によるタッチセンサ11の操作に応じて、第1動作と第2動作とを区別して実行する。本発明は、操作者の意図する操作を的確に判別することを主な特徴とするものである。このため、当該操作に応じて実行される第1動作または第2動作には、それぞれ任意の場面において任意の動作を規定することができる。本実施の形態においては、説明の明瞭化のために、インターネットのウェブブラウザのアプリケーションを起動中に、操作者による操作を検出した場合に行う動作について説明する。
【0043】
本実施の形態においては、例として、インターネットのハイパーリンクを含むオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対するタップの接触が検出された際に行われる、当該リンク先のウェブページにジャンプする動作を「第1動作」とする。また、他の例として、表示部14に表示されたデスクトップ上で、アイコンなどのオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対するダブルタップの接触が検出された際に行われる、当該オブジェクトに関連付けられたアプリケーションの実行を開始する動作も「第1動作」とすることができる。また、本実施の形態において、タッチセンサ11に対するスライド操作やフリック操作が検出された際に行われる、表示部14に表示された画面表示をスクロール等して移動させる動作を、「第2動作」とする。
【0044】
さらに、本実施の形態においては、第1動作または第2動作を実行する条件として、タッチセンサ11により検出される接触のみならず、荷重検出部12により検出される荷重も考慮する。すなわち、アイコンやリンク先などのオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対するタップの接触には、そのオブジェクトを「押圧する」という操作者の意図があると考えられる。したがって、電子情報機器1は、アイコンやリンク先などのオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対する接触が検出されたまま、荷重検出部12が所定の基準を満たす押圧荷重を検出した場合に、第1動作を行う。
【0045】
一方、スライド操作やフリック操作の場合、操作者がタッチセンサ11上で接触の位置を一連の動作によって移動させる操作になる。このため、特定の一点を強めに押圧するような操作にはならずに、タッチセンサ11上を軽くなぞるような操作になる。したがって、電子情報機器1は、原則として、荷重検出部12によって検出される押圧荷重が所定の基準を満たさないまま、タッチセンサ11によって検出されるスライド操作やフリック操作による接触の位置が移動した場合に、第2動作を行う。
【0046】
図3は、本実施の形態による電子情報機器1の動作について説明するフローチャートである。なお、図3のフローチャートに示す動作を開始するにあたり、タッチセンサ11のタッチ面に対する接触を検知する前に、電子情報機器1の表示部14にキー等のオブジェクトを表示しておくようにする。本実施の形態におけるオブジェクトは、タッチセンサ11において接触すべき部位を操作者に示唆する画像とすることができる。例えば、オブジェクトの画像として、所定のアプリケーションを起動するためのアイコンの画像や、数字や文字がキートップに描画されているキーやボタンなどを表す画像を表示部14に表示する。なお、以下の説明において、単に「オブジェクト」と記す場合は、タッチセンサ11において接触すべき部位を操作者に示唆する画像を意味するものとする。
【0047】
本実施の形態に係る電子情報機器1の動作が開始すると、制御部15は、タッチセンサ11に対する接触を監視するとともに、荷重検出部12で検出される荷重を監視する(ステップS11)。ステップS11において、操作者の指等の押圧対象(押圧物)によるタッチセンサ11に対する接触が検出されると、制御部15は、当該接触の位置を、例えば座標などの情報として、記憶部16に記憶する(ステップS12)。
【0048】
次に、制御部15は、荷重検出部12により検出される押圧荷重が、タッチセンサ11の押圧によって増加しながら所定の基準を満たしたか否かを判定する(ステップS13)。なお、荷重検出部12は、例えば、4つの歪みゲージセンサ31の出力の平均値から荷重を検出する。
【0049】
ここで、所定の基準を満たす荷重は、操作者が通常の押圧操作を行う際の押圧荷重に基づいて、例えば1N(ニュートン)などの値を予め設定し、その後も設定変更できるようにするのが好適である。また、この所定の基準は、操作者が意図せずタッチセンサ11に軽く触れてしまったような操作は受け付けないようにするため、および後述するリアルな触感のための圧覚を操作者に与えるために、操作者の意図に基づく押圧の際の荷重(例えば平均値など)を考慮して、過度に低い基準を設定しないようにする。
【0050】
ステップS13において所定の基準を満たす荷重を検出したら、制御部15は、タッチセンサ11により検出される接触の位置が所定領域内に存在するか否かを判定する(ステップS14)。本実施の形態の「所定領域」とは、タッチセンサ11において、アイコンまたはキーやボタンなど接触または押圧すべき領域を操作者に示唆するオブジェクトが表示部14に表示された位置に対応する領域のことである。すなわち、ステップS14においては、接触の位置が、オブジェクトの表示された位置(オブジェクト上の位置)に対応するか否かを判定する。このような位置の対応関係は、ステップS12において記憶部16に記憶した接触の位置が、表示部14に表示している画像の領域に含まれるか否かを、制御部15が判定することにより把握することができる。
【0051】
ステップS14において接触の位置がオブジェクトの位置に対応する場合、制御部15は、触感呈示部13を所定の駆動信号で駆動して、予め設定した所定の振動パターンでタッチセンサ11を振動させて触感を呈示する(ステップS15)。触感呈示部13は、例えば、2つの圧電振動子32を同相で駆動する。
【0052】
本実施の形態による電子情報機器1は、以下のような動作を行うことにより、操作者の圧覚を刺激した状態で触覚を刺激することで、操作者に対してリアルな触感(ボタンが押し下がった触感)を呈示するようにできる。
【0053】
すなわち、この場合の電子情報機器1は、荷重検出部12により検出されるタッチセンサ11に加わる荷重が、触感を呈示する基準(例えば1N)を満たすまでは、圧覚を刺激するようにし、荷重が当該基準を満たすと、触感呈示部12を構成する圧電振動子を所定の駆動信号で駆動してタッチセンサのタッチ面を振動させて触覚を刺激する。これにより、この触感呈示装置は、押しボタンスイッチ(プッシュ式ボタンスイッチ)のようなボタンスイッチを押した際に得られるのと同様な触感を、操作者に呈示することができる。したがって、操作者は、タッチセンサ上(の表示部)に描画されたオブジェクトの押しボタンスイッチであっても、現実の押しボタンスイッチを操作した場合と同様のリアルなボタンの押し下がった触感を得ながら、タッチセンサ11に対して押圧操作を行うことができるので、違和感を覚えることがない。また、タッチセンサ11を「押した」という意識との連動で操作を行うことができるので、操作ミスも防止することができる。
【0054】
上述した触感を呈示する際の駆動信号、すなわち触覚を刺激する一定周波数、周期(波長)、波形、振幅は、呈示する触感に応じて適宜設定することができる。例えば携帯端末に使用されているメタルドームスイッチに代表される触感を呈示する場合、例えば、140Hz以上の一定周波数からなる1/4〜5/4の何れかの周期分の駆動信号により触感呈示部12を駆動する。このような駆動信号により触感呈示部12を駆動させて、タッチセンサ11のタッチ面を、基準の押圧荷重が加わった状態で、約15μm振動させる。これにより、実際のキーを押し下げた場合のような、リアルな触感を操作者に呈示することができる。
【0055】
なお、ステップS15において触感を呈示する際、制御部15は、接触を検出している位置に対応するオブジェクトの表示態様を変更して表示部14に表示することもできる。ここで行うオブジェクトの表示態様の変更は、例えば、オブジェクトの描画を、機械式の押しボタンスイッチが操作者により押下された際のキーが凹んだような表示(以下、キーの「押下表示」という)に変更するなどの態様が考えられる。その他、オブジェクトの表示態様を変更する際には、オブジェクトの色や輝度などを瞬間的に変更するなどして、操作者の押圧の操作が適切に認識されたことを強調するような態様の表示を行ってもよい。
【0056】
ステップS15において触感が呈示されたら、制御部15は、荷重検出部12により検出される押圧荷重が、まだ所定の基準を満たしているか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16において、押圧荷重がもはや所定の基準を満たしていないと判断されたら、制御部15は、タッチセンサ11により検出される接触の位置が、まだ所定領域内に存在するか否かを判定する(ステップS17)。すなわち、ステップS17においては、押圧荷重が所定の基準を満たさなくなった際の接触の位置が、オブジェクトの表示された位置に対応するか否かを判定する。
【0057】
ステップS17において接触の位置がまだ所定領域内に存在すると判定されたら、制御部15は、触感呈示部13を所定の駆動信号で駆動して、予め設定した所定の振動パターンでタッチセンサ11を振動させて触感を呈示する(ステップS18)。
【0058】
なお、ステップS18において触感呈示部13が押圧対象に対して呈示する触感は、上述した押圧時のリアルな触感に対応した触感とするのが好適である。このような触感を呈示する際に触感呈示部13を駆動する駆動信号は、図3のステップS15の押圧時における駆動信号(押圧時の触感用)と同じとすることもできるし、異ならせることもできる。例えば、ステップS15における触感を呈示する際の駆動信号(押圧時の触感用)の周波数は170Hzとし、押圧解除時における駆動信号の周波数は125Hzとすることができる。これにより、実際のキーをリリースした場合のようなリアルな触感を操作者に呈示することができる。このように、押圧時の触感を呈示した後の押圧解除時に、押圧時と同様に、触感呈示部13を所定の駆動信号で駆動して、タッチセンサ11を予め設定した所定の振動パターンで振動させることにより、押しボタンスイッチのようなリアルな触感を呈示することができる。
【0059】
なお、ステップS18において触感を呈示する際にも、ステップS15の場合と同様に、制御部15は、接触を検出している位置に対応するオブジェクトの表示態様を変更して表示部14に表示することもできる。ここで行うオブジェクトの表示態様の変更は、例えば、押下表示していたオブジェクトの表示態様を、押下表示される前の元のオブジェクトの表示に戻すなどの態様が考えられる。すなわち、ステップ15にて行った押下表示のオブジェクトの描画を、機械式の押しボタンスイッチに対する操作者の押下が解除された際にキーの凹みが元に戻ったような表示に変更することができる。この場合も、操作者の押圧が解除された、すなわち押圧の操作が解除されたことを強調するために、オブジェクトの色や輝度などを瞬間的に変更するなどの態様の表示を行ってもよい。
【0060】
ステップS18において触感が呈示されたら、制御部15は、上述した第1動作を行う(ステップS19)。すなわち、インターネットのハイパーリンクを含むオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対する接触が検出されていた場合、制御部15は、当該リンク先のウェブページにジャンプする動作を行う。また、アイコンなどのオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対する接触が検出されていた場合、制御部15は、当該オブジェクトに関連付けられたアプリケーションの実行を開始する動作を行う。ステップS19において第1動作が行われたら、電子情報機器1は、本実施の形態による動作を終了する。
【0061】
なお、ステップS17において、例えば操作者がスライド操作を行った等のため、接触の位置がもはや所定領域内に存在しないと判定されたら、制御部15は、触感の呈示も第1動作も行うことなく本実施の形態による動作を終了する。
【0062】
一方、ステップS13において、荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満たさない場合、すなわち操作者がタッチセンサ11を接触している際の押圧力を強めない場合、制御部15は、タッチセンサ11により検出されている接触が解除されたか否かを判定する(ステップS20)。ここで、「接触が解除された」とは、タッチセンサ11が接触を検出しなくなったことを意味する。
【0063】
ステップS20において接触が解除されている場合、制御部15は、本実施の形態による動作を終了する。この場合も、制御部15は、触感の呈示も第1動作も行わない。また、テップS13において荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満たした場合でも、ステップS14において接触の位置がオブジェクトの位置に対応しない場合には、制御部15は、ステップS20に移行して処理を続行する。
【0064】
また、ステップS20において接触が解除されていない場合、制御部15は、タッチセンサ11により検出されている接触の位置が移動したか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において接触の位置が移動していない場合、制御部15は、ステップS13に戻って処理を続行する。
【0065】
一方、テップS21において接触の位置が移動したと判定された場合、制御部15は、触感呈示部13を所定の駆動信号で駆動して、予め設定した所定の振動パターンでタッチセンサ11を振動させて触感を呈示する(ステップS22)。ステップS22において呈示する触感は種々の態様のものとすることができるが、本実施の形態においては、第2動作が行われることを示す触感であるため、ステップS15またはステップS18において呈示する触感とは異なる触感とするのが好適である。本実施の形態において、第2動作は、操作者がタッチセンサ11において指先などを移動させるスライド操作が検出された際に呈示する触感であるため、例えばタッチセンサ11上をなぞる操作者の指などにザラザラした感触を与えるような触感を呈示するのが有利である。
【0066】
ステップS22において触感が呈示されたら、制御部15は、上述した第2動作を行う(ステップS23)。すなわち、表示部14に表示された項目を列挙した表などのオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対するスライド操作やフリック操作が検出された場合、制御部15は、の画面表示をスクロール等して移動させる動作を行う。また、アイコンなどのオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に対するスライド操作やフリック操作が検出されていた場合、制御部15は、当該オブジェクトを操作に応じて移動(スライド)させる動作を行う。
【0067】
ステップS23において第2動作が行われたら、制御部15は、タッチセンサ11により検出されている接触が解除されたか否かを判定する(ステップS24)。ステップ24において接触がまだ解除されていない場合、制御部15は、ステップS21に戻って処理を続行する。一方、ステップS20において接触が解除されている場合、制御部15は、本実施の形態による動作を終了する。
【0068】
このように、本実施の形態による動作により、電子情報機器1は、操作者によるタッチセンサ11の操作に応じて、第1動作と第2動作と明確に区別して実行することができる。以下、本実施の形態による電子情報機器1の動作をさらに説明する。
【0069】
なお、図3のフローチャートおよび以下の実施例では、ステップ15、ステップ18、およびステップ22も含めた場合について説明するが、これらのステップを省略したとしても、本発明が目的とする第1動作および第2動作の制御を実施し、本発明の効果を得ることができる。しかしながら、以下の実施例においては、より好適な例として、上記ステップを含めた例を説明する。
【0070】
また、ステップ13とステップ14の順序を変更してもよい。本発明では、ステップ13とステップ14の順番を問わず、双方においてYesに進む場合を「タッチセンサ11が表示部14の所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が所定の基準を満たす押圧荷重を検出する」と表現するものとする。そして、ステップ13またはステップ14のいずれかにおいてNoに進み、さらにステップ21においてYesに進む場合を「荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満たさないまま、またはタッチセンサ11が表示部14の所定領域外における接触を検知したままタッチセンサ11により検出された接触の位置が移動する」と表現するものとする。
【0071】
また、図3のフローチャート及び以下の実施例では、ステップ16乃至ステップ18も含めた場合について説明するが、これらのステップを省略したとしても、本発明が目的とする第1動作および第2動作の制御を実施し、本発明の効果を得ることができる。しかしながら、以下の実施例においては、より好適な例として、上記ステップを含めた例を記載する。
【0072】
また、ステップ16とステップ17の順序を変更し、ステップ16においてNoに進む際にステップ17に戻るようにしてもよい。本発明においては、ステップ16とステップ17の順番を問わず、双方においてYesに進む場合を「タッチセンサ11が表示部14の所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満さなくなる」と表現するものとする。
【0073】
さらに、ステップ16およびステップ17の代わりに、所定時間の経過を判定基準にするステップを設けることもできる。すなわち、この場合、ステップ16およびステップ17の代わりに、「所定時間経過したか?」等のステップを設けるようにする。
【0074】
図4〜9は、それぞれ、電子情報機器1の表示部14に各種の画面表示をし、その前面に重ねて配置したタッチセンサ11において、操作者の接触または押圧の操作を検出する様子を概略的に示している。
【0075】
図4は、操作者が、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置に、所定の基準を満たさない押圧荷重による軽い接触を行った際の、電子情報機器1の動作を説明する図である。図4(A)は、電子情報機器1が、例えばインターネットのブラウザのようなアプリケーションを起動して、あるアーティストの情報を掲載したウェブサイトを表示している様子を示している。表示部14に表示された画像のうち、下線を引いて示した文字列は、インターネットのハイパーリンクを含むオブジェクトを示している。
【0076】
このようなオブジェクトに対応する位置に接触が検出され、さらに所定の基準を満たす押圧荷重が検出されると、電子情報機器1は、第1動作として、オブジェクトに対応するリンク先のウェブページにジャンプする動作を行う。しかしながら、このようなオブジェクトに対する接触が検出されたとしても、所定の基準を満たす押圧荷重が検出されない場合は、第1動作は行われない。すなわち、操作者が、オブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に軽く接触したとしても、電子情報機器1は、第1動作を行わない。
【0077】
図4(B)は、操作者が、表示部14に表示された「プロフィール」のリンクが含まれるオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たさない押圧荷重による軽い接触を行っている様子を表している。このように、所定の基準を満たす押圧荷重が検出されない場合は、電子情報機器1は、第1動作を行われない。したがって、図4(C)に示すように、接触が検知されたとしても、電子情報機器1の表示部14には変化が生じない。図4に示す動作は、図3のフローチャートにおいて、ステップS13からステップS20を経て、本実施の形態による動作を終了した場合の処理の流れに対応する。
【0078】
このように、電子情報機器1は、所定の基準を満たさない押圧荷重による、タッチセンサ11に対する極めて軽い接触を検出しただけでは、第1動作も第2動作も行わない。したがって、本実施の形態の電子情報機器1によれば、操作者が不意にタッチセンサ11にごく軽く触れてしまっただけで対応する動作が開始してしまうことはないため、操作者が意図しない動作を回避することができる。しかも、この場合、触感呈示部13による触感を呈示しないため、操作者は、電子情報機器1が動作していないことを認識しやすい。
【0079】
図5は、操作者が、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置に、所定の基準を満たす押圧荷重をかけて接触を行った際の、電子情報機器1の動作を説明する図である。図5(A)は、図4(A)と同様に、電子情報機器1が、あるウェブサイトを表示している様子を示している。
【0080】
図5(B)は、操作者が、表示部14に表示された「プロフィール」のリンクが含まれるオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たす押圧荷重による押圧を行っている様子を表している。このように、所定の基準を満たす押圧荷重が検出された場合、電子情報機器1は、第1動作を行う。したがって、図5(C)に示すように、電子情報機器1は、タッチセンサ11上で接触が検知された位置に対応する「プロフィール」のオブジェクトに関連付けられたリンクに基づいて、当該リンク先のウェブページにジャンプする動作を行う。図5(C)は、電子情報機器1が、上述したアーティストのプロフィールを掲載したウェブページにジャンプした結果を表示部14に表示した様子を示している。
【0081】
図5に示す動作は、図3のフローチャートにおいて、ステップS13に続いてステップS14およびステップS17を経て、ステップS19の処理を行った場合の処理の流れに対応する。この場合、制御部15は、タッチセンサ11が所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が所定の基準を満たす押圧荷重を検出すると、所定の第1動作を行うように制御する。特に、制御部15は、タッチセンサ11が所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が基準を満たす押圧荷重を検出した後に、タッチセンサ11が当該所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、第1動作を行うように制御する。
【0082】
また、上述したように、制御部15は、タッチセンサ11が所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が基準を満たす押圧荷重を検出すると、タッチセンサ11のタッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように触感呈示部13を制御するのが好適である。さらに、制御部15は、タッチセンサ11が所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が基準を満たす押圧荷重を検出した後に、タッチセンサ11が当該所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように触感呈示部13を制御するのが好適である。
【0083】
図6は、操作者が、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置ではない位置に、所定の基準を満たす押圧荷重をかけて接触を行った際の、電子情報機器1の動作を説明する図である。図6(A)は、図4(A)と同様に、電子情報機器1が、あるウェブサイトを表示している様子を示している。
【0084】
図6(B)は、操作者が、表示部14に表示されたリンクが含まれるオブジェクトに対応する位置から外れた位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たす押圧荷重による押圧を行っている様子を表している。このように、タッチセンサ11が所定領域以外の位置における接触を検出したまま、所定の基準を満たす押圧荷重が荷重検出部12によって検出されても、電子情報機器1は、図6(C)に示すように、第1動作も第2動作も行わない。図6に示す動作は、図3のフローチャートにおいて、ステップS13を経てから、ステップS14に続いてステップS20を経て、本実施の形態による動作を終了した場合の処理の流れに対応する。したがって、本実施の形態の電子情報機器1によれば、無効な操作と判定されて画面表示に変化が生じないため、操作者が意図しない動作を回避することができる。しかも、この場合、触感呈示部13による触感を呈示しないため、操作者は、電子情報機器1が押圧により動作していないことを認識しやすい。
【0085】
図7は、操作者が、オブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たさない押圧荷重による軽い接触を行ってから、当該接触の位置を移動させた際の、電子情報機器1の動作を説明する図である。図7(A)は、図4(A)と同様に、電子情報機器1が、あるウェブサイトを表示している様子を示している。また、表示部14に表示された画像のうち、下線を引いて示した文字列は、インターネットのハイパーリンクを含むオブジェクトを示している。このようなオブジェクトに対応する位置に接触が検出され、さらに所定の基準を満たす押圧荷重が検出されないままで、当該接触の位置の移動を検出すると、電子情報機器1は、上述の第1動作とは異なる第2動作として、当該オブジェクトを含む画面表示のスクロールを行う。
【0086】
図7(B)は、操作者が、表示部14に表示された「プロフィール」のリンクが含まれるオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たさない押圧荷重による接触を行っている様子を表している。このように、所定の基準を満たさない押圧荷重による接触が検出されても、電子情報機器1は、第1動作を行わない。
【0087】
この後、操作者が当該接触の位置を上方に移動させたことにより、タッチセンサ11上で接触が検知された位置が上方に移動したことが検知されると、電子情報機器1は、第2動作を行う。図7(C)は、タッチセンサ11により接触が検知された位置が上方に移動したことにより、電子情報機器1が、当該接触位置の移動に追従させて、表示部14に表示される画面表示をスクロールさせた様子を示している。図7(C)においては、当該接触の位置が移動したぶんだけ、表示部14に表示される画面表示をスクロールさせている。
【0088】
図7(D)は、図7(C)に示した状態で操作者がタッチセンサ11における接触を解除した状態を示している。図7(D)においては、上述した第2動作により、図7(A)の段階では表示されていなかった(下方にあったため表示しきれていなかった)リンクを含むオブジェクトが新たに表示されている。このような操作により、操作者は、表示部14の表示を、見易い表示となるようにスクロールさせることができる。
【0089】
図7に示す動作は、図3のフローチャートにおいて、ステップS13に続いてステップS20およびステップS21を経て、ステップS23の処理を行った場合の処理の流れに対応する。この場合、制御部15は、荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満たさないままタッチセンサ11により検出された接触の位置が移動すると、第1動作とは異なる所定の第2動作を行うように制御する。特に、制御部15は、荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満たさないまま、タッチセンサ11により所定領域において検出された接触の位置が移動すると、第2動作を行うように制御する。さらに、制御部15は、接触の位置が移動することを検出すると、タッチセンサ11のタッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように触感呈示部13を制御するのが好適である。この場合の触感は、上述したように、第2動作が行なわれることを示す触感であるため、第1動作が行われる際の触感とは異なる触感とするのが好適である。
【0090】
図8は、操作者が、オブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たす押圧荷重をかけて接触を行ってから、当該接触の位置を移動させた際の、電子情報機器1の動作を説明する図である。図8(A)は、図4(A)と同様に、電子情報機器1が、あるウェブサイトを表示している様子を示している。
【0091】
図8(B)は、操作者が、表示部14に表示された「プロフィール」のリンクが含まれるオブジェクトに対応する位置のタッチセンサ11に、所定の基準を満たす押圧荷重による押圧を行っている様子を表している。本実施の形態による電子情報機器1は、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置に接触が検知されてから、所定の基準を満たす押圧荷重が荷重検出部12により検出された時点では、まだ第1動作を行わない(ステップS13およびステップS14)。
【0092】
この後、図8(C)に示すように、操作者が所定の基準を満たす押圧荷重を維持したまま、当該接触の位置を上方に移動させて、接触の位置がオブジェクトに対応する位置から外れた場合について説明する。タッチセンサ11上で接触が検知される位置が上方に移動し、当該接触の位置がオブジェクトに対応する位置から外れてから、荷重検出部12により検出される押圧荷重が所定の基準を満たさなくなったら、電子情報機器1は、第1動作も第2動作も行わない(ステップS16およびステップS17)。したがって、図8(D)に示すように、接触が解除された後も、電子情報機器1の表示部14には変化が生じない。なお、上述したように、ステップ16とステップ17の順番を変更した場合には、接触の位置がオブジェクトに対応する位置から外れたら、第1動作も第2動作も行わないようになる。
【0093】
このような操作により、操作者は、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置を、誤って所定の基準を満たす押圧荷重をかけて押圧してしまった場合でも、オブジェクトに対応する位置以外の位置に接触を逃すことにより、第1動作をキャンセルすることができる。
【0094】
図8に示す動作は、図3のフローチャートにおいて、ステップS13に続いてステップS14およびステップS16を経た後、ステップS17のNoを経ることにより、ステップS18およびステップS19の処理を行わずに終了した場合の処理の流れに対応する。この場合、制御部15は、タッチセンサ11が所定領域における接触を検出したまま荷重検出部12が所定の基準を満たす押圧荷重を検出した後に、タッチセンサ11が当該所定領域以外の位置における接触を検出したまま荷重検出部12により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、第1動作も第2動作も行わないように制御する。また、この場合、ステップ15により触感が呈示されるが、ステップ17においてNoに進み、ステップ18を経ずに終了する、すなわちリリース時の触感を呈示しないため、操作者は、第1動作も第2操作も行なわれていないことを認識しやすい。
【0095】
図9は、操作者が、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置以外に、所定の基準を満たす押圧荷重をかけて接触を行ってから、当該接触の位置を移動させた際の、電子情報機器1の動作を説明する図である。図9(A)は、図4(A)と同様に、電子情報機器1が、あるウェブサイトを表示している様子を示している。
【0096】
図9(B)は、操作者が、タッチセンサ11において、表示部14に表示された「プロフィール」のリンクが含まれるオブジェクトに対応する位置から少し右方に外れた位置に、所定の基準を満たす押圧荷重による押圧を行っている様子を表している。本実施の形態による電子情報機器1は、所定の基準を満たす押圧荷重が荷重検出部12により検出されても、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置以外で接触が検知されている場合、まだ第1動作を行わない(ステップS14のNo)。
【0097】
この後、操作者が所定の基準を満たす押圧荷重を維持したまま、当該接触の位置を上方に移動させた場合について説明する。タッチセンサ11上で接触が検知される位置が上方に移動した場合、電子情報機器1は、図9(C)に示すように、第2動作を行う(ステップS20を経てステップS21のYes)。したがって、図9(D)に示すように、接触が解除された後は、当該接触の位置が移動したぶんだけ、表示部14に表示される画面表示がスクロールされている。
【0098】
このような操作により、操作者は、タッチセンサ11においてオブジェクトに対応する位置以外の位置を、所定の基準を満たす押圧荷重をかけて押圧してスライド操作を行うことによっても、画面表示をスクロールさせることができる。
【0099】
図9に示す動作は、図3のフローチャートにおいて、ステップS13に続いてステップS14のNoおよびステップS20を経た後、ステップS21のYesを経ることにより、ステップS23の処理を行った場合の処理の流れに対応する。この場合、制御部15は、タッチセンサ11が所定領域以外の位置における接触を検出したまま荷重検出部12が所定の基準を満たす押圧荷重を検出した後に、荷重検出部12により検出される押圧荷重が前記基準を満たしたままタッチセンサ11により検出される接触の位置が移動すると、第2動作を行うように制御する。さらに、制御部15は、接触の位置が移動することを検出すると、タッチセンサ11のタッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように触感呈示部13を制御するのが好適である。この場合の触感は、上述したように、第2動作が行なわれることを示す触感であるため、第1動作が行われる際の触感(ステップ15やステップ18において呈示する触感)とは異なる触感とするのが好適である。
【0100】
このように、本実施の形態による電子情報機器1は、操作者がタッチセンサ11に対して行う操作の種別を判定する際の要素として、タッチセンサ11に対する押圧荷重も荷重検出部12により検出することにより考慮する。このため、本実施の形態による電子情報機器1は、タッチセンサに対する複数の態様の操作を、操作者の意図に沿うように的確に判定することができる。したがって、本実施の形態によれば、少なくとも2つの態様の操作を的確に区別して認識できるのみならず、操作者が意図しない動作の発生が著しく抑制されるため、操作性を向上させたユーザインタフェースを実現することが可能になる。
【0101】
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上述した実施の形態においては、第1または第2動作が行われる際に音声を発生させるか否かについては言及していない。しかしながら、上記第1または第2動作と共に、当該動作と連動する音声を適宜発生させるようにすれば、電子情報機器1の操作性をさらに向上させることができる。また、本実施例では、第1動作を、入力座標に基づいて特定される表示部上の表示領域に予め割当てられた機能を実行する動作、すなわちアイコン等の選択操作とし、第2動作をスクロール操作とする場合について説明した。しかし、第2動作については、表示部における表示状態を変更する動作であればよく、スクロール操作以外に、例えば接触位置近傍画面の拡大・縮小操作、画面上の所定領域部分の移動(例えば、画像の画面上の移動)操作などであってもよい。
【0102】
また、上述した各実施の形態における荷重検出部12は、任意の個数の歪みゲージセンサを用いて構成することができる。さらに、荷重検出部12は、タッチセンサにおける入力検出方式に応じて、例えば、抵抗膜方式の場合には、接触面積による抵抗変化に基づく出力信号の変化から荷重が検出できれば、歪みゲージセンサを用いることなく構成することができる。あるいは、静電容量方式の場合には、静電容量の変化に基づく出力信号の変化から荷重が検出できれば、歪みゲージセンサを用いることなく構成することができる。
【0103】
さらに、触感呈示部13は、任意の個数の圧電振動子を用いて構成したり、タッチセンサの全面に透明圧電素子を設けて構成したり、触感を呈示する振動を表現できるのであれば、偏心モータを駆動信号の1周期で1回転させるようして構成したり、することもできる。さらに、荷重検出部12および触感呈示部13は、圧電素子を用いて構成する場合は、圧電素子を共用して荷重検出部12および触感呈示部13を構成することもできる。
【0104】
また、本発明に係る電子情報機器1は、荷重検出部12により検出される押圧荷重が荷重基準を満たした際に、触感呈示部13を駆動させる。しかしながら、上記荷重検出部12により検出される押圧荷重が荷重基準を満たした際とは、荷重検出部12により検出される押圧荷重が荷重の基準値に達した際であってもよいし、荷重検出部12により検出される押圧荷重が荷重の基準値を超えた際でもよい。また、荷重検出部12により荷重の基準値が検出された際でもよい。また、制御部15は、ステップ15においてはクリック触感を呈示するように、ステップ18においてはリリース触感を呈示するように、さらにステップ22においてはスクロール操作の場合にはなぞり触感を呈示するように触感呈示部13を制御するのが好適である。この場合、触感呈示部13が発生する振動の一定周波数、周期(波長)、波形、振幅などを適宜設定することにより、電子情報機器1は、操作者にリアルな触感を呈示することができる。
【符号の説明】
【0105】
1 電子情報機器
11 タッチセンサ
11a タッチ面
12 荷重検出部
13 触感呈示部
14 表示部
15 制御部
16 記憶部
21 筐体
22 インシュレータ
23 アッパカバー
24 インシュレータ
31 歪みゲージセンサ
32 圧電振動子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触を検出するタッチセンサと、
前記タッチセンサのタッチ面に対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、
前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が所定の基準を満たす押圧荷重を検出すると、所定の第1動作を行い、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たさないまま、または前記タッチセンサが前記所定領域外における接触を検知したまま前記タッチセンサにより検出された接触の位置が移動すると、前記第1動作とは異なる所定の第2動作を行うように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする電子情報機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たさないまま、前記タッチセンサにより所定領域において検出された接触の位置が移動すると、前記第2動作を行うように制御する、請求項1に記載の電子情報機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記タッチセンサが当該所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、前記第1動作を行うように制御する、請求項1に記載の電子情報機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記タッチセンサが当該所定領域以外の位置における接触を検出したら、または前記タッチセンサが当該所定領域以外の位置における接触を検出したまま前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、前記第1動作も前記第2動作も行わないように制御する、請求項3に記載の電子情報機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域以外の位置における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たしたまま前記タッチセンサにより検出される接触の位置が移動すると、前記第2動作を行うように制御する、請求項1に記載の電子情報機器。
【請求項6】
前記タッチセンサのタッチ面を振動させる触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出すると、前記タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する、請求項1ないし5の何れか1項に記載の電子情報機器。
【請求項7】
前記タッチセンサのタッチ面を振動させる触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記タッチセンサが所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部が前記基準を満たす押圧荷重を検出した後に、前記タッチセンサが当該所定領域における接触を検出したまま前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満さなくなったら、前記タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する、請求項1ないし5の何れか1項に記載の電子情報機器。
【請求項8】
前記タッチセンサのタッチ面を振動させる触感呈示部をさらに備え、
前記制御部は、前記荷重検出部により検出される押圧荷重が前記基準を満たさないまま、または前記タッチセンサが前記所定領域外における接触を検知したまま前記タッチセンサにより検出された接触の位置が移動すると、前記タッチ面を押圧している押圧対象に対して触感を呈示するように前記触感呈示部を制御する、請求項1ないし5の何れか1項に記載の電子情報機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−68976(P2012−68976A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214168(P2010−214168)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】