説明

電子楽器

【課題】鍵盤部を除く楽器全体の空間を有効に活用することにより、楽器全体の小型化を図っても、音響空間を十分に確保できる電子楽器を提供する。
【解決手段】鍵盤シャーシ3上に鍵盤4が設けられた鍵盤部1と、鍵盤シャーシ3に取り付けられて鍵盤シャーシ1の後端部側から鍵盤4の後部上面4b側を覆う上部パネルケース2と、この上部パネルケース2の内側における鍵盤4の後方に位置する箇所に配置されたスピーカと、仕切部7の一部である仕切部材31が鍵盤4の後部における後端面から後部上面4bに沿って配置されて上部パネルケース2内における鍵盤部1の後部側に音響空間Sを形成する仕切部7とを備えた。従って、上部パネルケース2と仕切部7とによって鍵盤部1の後部側に音響空間Sを形成した際、仕切部材31によって鍵盤4の後部上面4bに対応する上方にも音響空間Sを広げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子鍵盤楽器などの電子楽器に関し、さらに詳しくはスピーカの音響空間を有する電子楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子鍵盤楽器においては、特許文献1に記載されているように、上ケースと下ケースとからなる鍵盤ケース内に鍵盤を配置すると共に、上ケース内における鍵盤の後方に位置する箇所にスピーカを取り付け、このスピーカと鍵盤との間に仕切板をほぼ垂直に設け、この仕切板、上ケース、および下ケースによってスピーカの音響空間を形成した構成のものがある。
【特許文献1】特開平08−314459号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の電子鍵盤楽器では、スピーカと鍵盤との間に仕切板を単に垂直に設けただけの構造であるから、楽器全体の小型化に伴ってスピーカの音響空間が狭くなり、音響空間を十分に確保することができないという問題がある。
また、このような電子鍵盤楽器では、楽器全体の小型化に伴ってスピーカの音響空間が狭くなるばかりか、回路基板やスイッチ部、外部接続部などの付属部品のうち、特に広い設置スペースを必要とする回路基板の設置領域も狭くなり、このため回路基板に電子部品を高密度で実装する両面配線基板や多層配線基板を用いなければならず、部品コストが高くなるという問題もある。
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、鍵盤部を除く楽器全体の空間を有効に活用することにより、楽器全体の小型化を図っても、音響空間を十分に確保できる電子楽器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
請求項1に記載の発明は、鍵盤シャーシ上に鍵盤が設けられた鍵盤部と、前記鍵盤シャーシに取り付けられて前記鍵盤シャーシの後端部側から前記鍵盤の後部上面側を覆う上部パネルケースと、この上部パネルケースの内側における前記鍵盤の後方に位置する箇所に配置されたスピーカと、少なくとも一部が前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置されて前記上部パネルケース内における前記鍵盤部の後部側に音響空間を形成する仕切部と、を備えたことを特徴とする電子楽器である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、鍵盤シャーシ上に鍵盤が設けられた鍵盤部と、前記鍵盤シャーシに取り付けられて前記鍵盤シャーシの後端部側から前記鍵盤の後部上面側を覆う上部パネルケースと、この上部パネルケースの内側における前記鍵盤の後方に位置する箇所に配置されたスピーカと、前記上部パネルケースの内側に前記スピーカと並んで配置されて一部が前記鍵盤の前記後部上面の上方に位置する回路基板と、少なくとも前記回路基板に対応する部分が前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置されて前記上部パネルケース内における前記鍵盤部の後部側に前記スピーカおよび前記回路基板を収容する音響空間を形成する仕切部と、を備えたことを特徴とする電子楽器である。
【0007】
請求項3に記載の発明は、前記仕切部が、前記上部パネルケースに一体に形成された仕切壁部と、前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置された状態で前記上部パネルケースに取り付けられる仕切部材とを備え、前記仕切壁部と前記仕切部材とが前記鍵盤部のほぼ全長に亘り連続して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子楽器である。
【0008】
請求項4に記載の発明は、前記仕切部が、少なくとも一部を前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置させた状態で、前記鍵盤部のほぼ全長に亘り連続して前記上部パネルケースに取り付けられる仕切部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子楽器である。
【0009】
請求項5に記載の発明は、前記仕切部材が、複数に分割形成されて前記上部パネルケースにそれぞれ連続した状態で取り付けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の電子楽器である。
【0010】
請求項6に記載の発明は、前記上部パネルケースに、付属部品が設置される部品設置部が設けられており、この部品設置部の周囲には、枠状リブが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子楽器である。
【0011】
請求項7に記載の発明は、前記音響空間からの空気漏れを防ぐためのパッキンを備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子楽器である。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、鍵盤シャーシの後端部から鍵盤の後部上面側を覆う上部パネルケースと、少なくとも一部が鍵盤の後部における後端面から後部上面に沿って配置される仕切部とによって、鍵盤の後部上面に対応する上方にも音響空間を広げることができる。このため、鍵盤部を除く楽器全体の空間を音響空間として有効に活用することができ、これにより楽器全体の小型化を図っても、音響空間を十分に確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図1〜図20を参照して、この発明を適用した電子鍵盤楽器の一実施形態について説明する。
この電子鍵盤楽器は、図1〜図3に示すように、鍵盤部1と、この鍵盤部1の後部側を覆う上部パネルケース2とを備えている。鍵盤部1は、図2および図3に示すように、下部ケースを兼ねる鍵盤シャーシ3上に鍵盤4を設けた構成になっている。この鍵盤4は、図1〜図3に示すように、白鍵と黒鍵とからなる多数の鍵4aと、この多数の鍵盤4aにそれぞれアクション荷重を付与するハンマー部材5とを備えている。
【0014】
この場合、鍵4aは、図2および図3に示すように、その後端部(図2では左端部)が鍵盤シャーシ3の後部上面(図2にでは左側上面)に設けられた鍵支持部3aに軸部6aによって上下方向に回転可能に取り付けられている。また、ハンマー部材5は、鍵盤シャーシ3の中間部に設けられたハンマー支持部3bに軸部6bによって上下方向に回転可能に取り付けられており、このハンマー部材5の後部(図2では左側部)には、錘部5aが設けられている。
【0015】
これにより、ハンマー部材5は、図2および図3に示すように、通常は錘部5aの重量によってハンマー部材5が軸部6bを中心に図2において反時計回りに回転することにより、ハンマー部材5の前端部(図2では右端部)が鍵4aを押し上げ、この状態で鍵4aが押鍵されると、ハンマー部材5の前端部が錘部5aの重量に抗して押し下げられ、これによりハンマー部材5が図2において時計回りに回転して、鍵4aにアクション荷重を付与するように構成されている。
【0016】
一方、上部パネルケース2は、図1〜図3に示すように、鍵盤シャーシ3の後端部(図2では左端部)に取り付けられて鍵盤4の後方(図2では左側)から鍵盤4の後部上面4b側(図2では左側上面、つまり鍵4aの後端部から黒鍵の後部側の突出部4cに接近する位置までの上面部分側)を覆うように形成されている。この上部パネルケース2には、図2、図3および図5に示すように、鍵盤4の後部側を仕切って上部パネルケース2内に後述する音響空間Sを形成するための仕切部7が設けられている。
【0017】
また、この上部パネルケース2の上面における両側部には、図1および図2に示すように、スピーカ放音孔8aが設けられていると共に、このスピーカ放音孔8aを覆うカバー部材8が設けられている。また、この上部パネルケース2の上面における中間部分には、図1および図3に示すように、譜面立てを取り付けるための譜面立て取付部9が設けられている。さらに、この上部パネルケース2の内面には、図1に示すように、左右両側のスピーカ10およびこれに対応する2つのスピーカポート11が設けられているほか、付属部品であるスイッチ部12や、図9に示す外部接続端子であるジャック端子13やコネクタ端子14が設けられている。
【0018】
すなわち、上部パネルケース2は、図1〜図3に示すように、鍵盤シャーシ3の後端部から鍵盤4よりも上方に延びる背面部2aと、この背面部2aの上端部から鍵盤4の後部上面4b(つまり、鍵4aの後端部から黒鍵の後部側の突出部4cに接近する位置までの上面部分)に対応する箇所の上方に延びる天板部2bと、この天板部2bの前端部から鍵盤4の後部上面4bの前側部(つまり、黒鍵の後部側の突出部4cに接近する位置における鍵盤4の上面部分)に向けて延びる前面部2cと、これら背面部2a、天板部2b、前面部2cの各両端部から鍵盤シャーシ3の後部における両側下部に延びる側面部2d(図5参照)とを備え、これらが合成樹脂によって一体に形成されている。
【0019】
この上部パネルケース2の内面、つまり天板部2bの下面における左右両側の後部側(図6では左右両側の手前側である下辺部側)、つまり鍵盤4の後方に位置する箇所の天板部2bの下面には、図4〜図6に示すように、スピーカ設置部15がそれぞれ設けられている。この両側のスピーカ設置部15間に位置する天板部2bの中間部における下面の手前側(図6では上辺部側)、つまり鍵盤4の後部上面4bに対応する箇所の天板部2bにおける左右方向の中間部分の下面には、図6に示すように、スイッチ設置部16とボリューム設置部17とが設けられている。
【0020】
また、ボリューム設置部17とこれに隣接するスピーカ設置部15との間に位置する天板部2bの下面における鍵盤4の後方に位置する箇所には、図6に示すように、ジャック設置部18とコネクタ設置部19とが設けられている。この場合、スピーカ設置部15を除く、スイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19は、図6に示すように、その周囲に枠状リブ20a〜20dがそれぞれ設けられ、この枠状リブ20a〜20dによって囲われている。
【0021】
以下、スピーカ設置部15、スイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19について順に説明する。
上部パネルケース2の左右両側に位置するスピーカ設置部15は、図2および図4に示すように、上部パネルケース2における鍵盤4の後方に位置する箇所の天板部2bの上面が一段低く窪んでおり、この窪んだ部分の上面にカバー部材8が設けられている。また、このスピーカ設置部15は、カバー部材8に対応する天板部2bの下面に、図2、図4〜図7に示すように、それぞれスピーカ10がスピーカ放音孔8aと対応して設けられていると共に、このスピーカ10の隣にスピーカポート11がそれぞれ設けられた構成になっている。
【0022】
上部パネルケース2のスイッチ設置部16は、図3および図6に示すように、上部パネルケース2における鍵盤4の後部上面4bに対応する箇所の天板部2bの下面に設けられており、このスイッチ設置部16には、図3および図9に示すように、スイッチ部12の各種のキー釦21が設けられている。また、このスイッチ設置部16には、図3および図10に示すように、スイッチ回路基板22がスイッチ設置部16を塞いだ状態で取り付けられている。この場合、キー釦21は、図15(a)および図15(b)に示すように、上部パネルケース2の天板部2bに固定される固定部21aと、天板部2bの孔から外部に突出する釦部21bと、この釦部21bが押された際にスイッチ回路基板22の接点に接離可能に接触する接点部21cとを備えている。
【0023】
スイッチ回路基板22は、図10および図16(a)に示すように、スイッチ設置部16にほぼ対応する大きさに形成され、図3および図10に示すように、スイッチ設置部16の枠状リブ20aの下端部にビス止めにより取り付けられてスイッチ設置部16を塞いでいる。この場合、スイッチ回路基板22は、スイッチ設置部16の枠状リブ20aの下端部に配置されたパッキン23a(図18(a)参照)を挟んで取り付けられることにより、スイッチ設置部16を密閉した状態で塞ぐように構成されている。
【0024】
また、このスイッチ回路基板22の下側には、図3および図11に示すように、第1パネル回路基板24が配置されている。この第1パネル回路基板24は、図17(a)に示すように、スイッチ回路基板22よりも面積が大きく形成され、図3および図11に示すように、その一部が鍵盤4の後部上面4bに対応する箇所の上方に延びた状態で、上部パネルケース2の天板部2bに設けられたボス24a(図11参照)にビス止めによりスイッチ回路基板22および天板部2bとほぼ平行に取り付けられている。この場合、第1パネル回路基板24に隣接する箇所の上部パネルケース2には、図11および図17(b)に示すように、第2パネル回路基板25が第1パネル回路基板24と並んだ状態で、天板部2bのボス24aにビス止めにより取り付けられている。
【0025】
上部パネルケース2のボリューム設置部17は、図6および図12に示すように、上部パネルケース2における鍵盤4の後部上面4bに対応する箇所の天板部2bの下面に設けられており、このボリューム設置部17には、スイッチ部12の音量スイッチ26が設けられている。また、このボリューム設置部17には、図10および図12に示すように、ボリューム回路基板27が取り付けられている。この場合、音量スイッチ26は、図12に示すように、上部パネルケース2の天板部2bから上方に突出する操作軸を有するボリューム本体26aと、天板部2bから上方に突出したボリューム本体26aの操作軸に取り付けられたツマミ部26bとを備えている。
【0026】
ボリューム回路基板27は、図10および図16(b)に示すように、ボリューム設置部17にほぼ対応する大きさに形成され、図10および図12に示すように、ボリューム設置部17の枠状リブ20bの下端部にビス止めにより取り付けられてボリューム設置部17を塞いでいる。この場合にも、ボリューム回路基板27は、ボリューム設置部17の枠状リブ20bの下端部に配置されたパッキン23b(図18(b)参照)を挟んで取り付けられることにより、ボリューム設置部17を密閉した状態で塞ぐように構成されている。
【0027】
上部パネルケース2のジャック設置部18は、図6および図13に示すように、上部パネルケース2における鍵盤4の後方に位置する箇所の天板部2bの下面に設けられており、このジャック設置部18には、図9および図13に示すように、イヤホンジャックなどのピンジャックが接続するジャック端子13が、上部パネルケース2の背面部2aから露出した状態で、ジャック回路基板28と共に取り付けられている。このジャック回路基板28は、図10および図16(c)に示すように、ジャック設置部18にほぼ対応する大きさに形成されており、このジャック回路基板28には、ジャック端子13が取り付けられている。
【0028】
このジャック回路基板28は、図10および図13に示すように、ジャック設置部18の枠状リブ20c内にジャック端子13を配置させた状態で、枠状リブ20cの下端部にビス止めにより取り付けられてジャック設置部18を塞いでいる。この場合にも、ジャック回路基板28は、図13に示すように、ジャック設置部18の枠状リブ20cの下端部に配置されたパッキン23c(図18(c)参照)を挟んで取り付けられることにより、ジャック設置部18を密閉した状態で塞ぐように構成されている。
【0029】
上部パネルケース2のコネクタ設置部19は、図6および図14に示すように、上部パネルケース2における鍵盤4の後方に位置する箇所の天板部2bの下面に設けられており、このコネクタ設置部19には、外部機器との間でデータの授受を行うミディ(MIDI)端子などのコネクタ端子14が、上部パネルケース2の背面部2aから露出した状態で、コネクタ回路基板29と共に取り付けられている。このコネクタ回路基板29は、図10および図16(d)に示すように、コネクタ設置部19にほぼ対応する大きさに形成されており、このコネクタ回路基板29には、コネクタ端子14が取り付けられている。
【0030】
このコネクタ回路基板29は、図10および図14に示すように、コネクタ設置部19の枠状リブ20d内にコネクタ端子14を配置させた状態で、枠状リブ20dの下端部にビス止めにより取り付けられてコネクタ設置部19を塞いでいる。この場合にも、コネクタ回路基板29は、コネクタ設置部19の枠状リブ20dの下端部に配置されたパッキン23d(図18(d)参照)を挟んで取り付けられることにより、コネクタ設置部19を密閉した状態で塞ぐように構成されている。
【0031】
ところで、上部パネルケース2内において鍵盤4の後部側を仕切る仕切部7は、図5に示すように、上部パネルケース2内における前後の中間部分に位置し、且つ上部パネルケース2の左右両側の側面部2d間に連続して設けられている。この場合、仕切部7は、図5に示すように、左右両側のスピーカ設置部15に対応する仕切壁部30と、この仕切壁部30間に位置する仕切部材31とを備えている。仕切壁部30は、図2、図5、図6に示すように、鍵盤4の後端部に対応する箇所における上部パネルケース2の天板部2bの下面に、左右両側のスピーカ設置部15における前部側の各辺部(図5では上側に位置する辺部)に沿ってそれぞれ一体に設けられている。
【0032】
この場合、仕切壁部30は、図5および図6に示すように、上部パネルケース2の側面部2dから少し離れており、この離れた仕切壁部30の端部と背面部2aとの間には、仕切リブ32が側面部2dに沿って設けられている。これにより、スピーカ設置部15は、その外周が仕切壁部30、仕切リブ32、背面部2aによってほぼコ字状に囲われ、スピーカ設置部15の互いに対向する側部が上部パネルケース2の中間部分に向けて開放されている。なお、上部パネルケース2の側面部2dと仕切リブ32との間に位置する天板部2bの下面には、上部パネルケース2を鍵盤シャーシ3上にビス止めするための取付ボス32aが設けられている。
【0033】
一方、仕切部材31は、図19および図20に示すように、2つに分割された仕切片33からなり、各仕切片33は、図19(b)に示すように、断面がほぼL字形状の帯板状に形成されている。すなわち、この仕切片33は、図3および図19(b)に示すように、鍵盤部1の鍵盤4の後端部に沿う立下り板部33aと、鍵盤4の後部上面4b(つまり鍵4aの後端部から黒鍵の後部側の突出部4cに接近する位置までの上面部分)に沿う水平板部33bとからなっている。
【0034】
これにより、仕切片33は、図5に示すように、立下り板部33aが仕切壁部30間に連続した状態で配置され、且つ図3に示すように、水平板部33bが仕切壁部30間に位置する上部パネルケース2の中間部分における前部側(図5では上部側)に配置され、この状態で上部パネルケース2に設けられた取付ボス33cに取り付けられている。すなわち、この仕切片33は、鍵盤4の後部上面4bの上方を覆う上部パネルケース2の前部側(図5では上辺部側)の内部にも空間を形成するように構成されている。
【0035】
この場合、仕切片33の互いに接合される端部は、図20に示すように、段差部33dに形成されており、この互いに対向して接合される段差部33d間には、図19(a)に示すように、パッキン34が設けられている。また、各仕切片33と各仕切壁部30とが接合される端部にも、図20に示すように、段差部33dが設けられており、この段差部33d間にも、図19(a)に示すように、パッキン34が設けられている。
【0036】
また、仕切片33の立下り板部33aの下端部と鍵盤シャーシ3の後部上面との間、および仕切片33の水平板部33bの先端部と上部パネルケース2の前面部2cの下端部との間にも、図3に示すように、それぞれパッキン34が設けられている。さらに、上部パネルケース2の背面部2aと鍵盤シャーシ3の後端部との間にも、図2および図3に示すように、パッキン34が設けられている。
【0037】
これにより、仕切部7は、図5に示すように、仕切部材31の各仕切片33の立下り板部33aと仕切壁部30とが上部パネルケース2の左右両側のほぼ全長に亘って連続し、且つ仕切部材31の各仕切片33の水平板部33bが鍵盤4の後部上面4bに沿って延びていることにより、両側のスピーカ10が設置される空間と、上部パネルケース2の中間部分に位置する空間とが連続する音響空間Sを上部パネルケース2内に形成している。すなわち、この音響空間Sは、上部パネルケース2の左右両側に配置されたスピーカ10の空間が上部パネルケース2内の中間部分に位置する空間に開放されて連続するように構成されている。
【0038】
この場合、左右両側のスピーカ10の空間、つまり左右両側のスピーカ設置部15側の空間は、図2および図5に示すように、上部パネルケース2の背面部2a、天板部2b、側面部2d側の仕切リブ32、仕切部7の仕切壁部30、および鍵盤シャーシ3の後部によって囲われているが、図5に示すように、上部パネルケース2の中間部分側に位置する各側部、つまり上部パネルケース2の中間部分側に位置する仕切壁部30の各端部とこれに対向する背面部2aの各箇所との間が、上部パネルケース2内の中間部分側の空間内に開放されている。
【0039】
また、上部パネルケース2内の中間部分に位置する空間は、図3および図5に示すように、上部パネルケース2の背面部2a、天板部2b、前面部2c、仕切部7の仕切部材31、および鍵盤シャーシ3の後部によって、鍵盤4の後部上面4bの上方に食い込んだ状態で囲われているが、図5に示すように、左右両側のスピーカ10の空間側に位置する左右両側部、つまり左右両側のスピーカ10の空間側に位置する仕切部材31の立下り板部33aの両端部とこれに対向する背面部2aの各箇所との間が、左右両側のスピーカ10の各空間内に開放され、これにより左右両側のスピーカ10の各空間と連続している。
【0040】
なお、上部パネルケース2内におけるスピーカ10が設けられていない前面部2c側の左右両側の空間、つまりスピーカ10が仕切壁部30で仕切られた上部パネルケース2内における前面部2c側の左右両側の空間は、仕切部材31における各仕切片33の水平板部33bの左右両側が上部パネルケース2内に開放されていることにより、上部パネルケース2の中間部分の空間と連続している。これにより、上部パネルケース2は、その内部のほぼ全域が音響空間Sとなるように構成されている。
【0041】
このような電子鍵盤楽器によれば、鍵盤部1の鍵盤シャーシ3の後端部から鍵盤4の後部上面4b側を覆う上部パネルケース2と、仕切部7の一部である仕切部材31が鍵盤4の後部における後端面から後部上面4bに沿って配置されて上部パネルケース2の後部側に音響空間Sを形成する仕切部7とによって、鍵盤4の後部上面4bに対応する上方にも音響空間Sを広げることができる。このため、鍵盤部1を除く楽器全体の空間を音響空間Sとして有効に活用することができ、これにより楽器全体の小型化を図っても、音響空間Sを十分に確保することができる。
【0042】
すなわち、仕切部7は、仕切壁部30と仕切部材31とを備え、仕切部材31の各仕切片33の立下り板部33aと仕切壁部30とが上部パネルケース2の左右両側のほぼ全長に亘って連続し、且つ仕切部材31の各仕切片33の水平板部33bが鍵盤4の後端部から後部上面4bに沿って配置されていることにより、上部パネルケース2内における左右両側のスピーカ10が設置される空間と、上部パネルケース2内の中間部分に位置する空間とが連続する音響空間Sを形成することができると共に、上部パネルケース2内の中間部分に位置する空間を鍵盤4の後部上面4bに対応する上方に食い込ませることができ、これにより音響空間Sを広げることができる。
【0043】
このため、鍵盤部1を除く楽器全体の空間を音響空間Sとして有効に活用することができるので、楽器全体の小型化を図っても、音響空間Sを十分に確保することができる。この場合、音響空間Sは、上部パネルケース2の天板部2b、前面部2c、仕切部7の仕切部材31によって、鍵盤4の後部上面4bに対応する上方に食い込んだ状態で形成されているので、この食い込んだ領域内にスイッチ回路基板22および第1パネル回路基板24を上下に重ねた状態で、天板部2bとほぼ平行に組み込むことができ、これにより音響空間Sをスイッチ回路基板22および第1、第2パネル回路基板24、25の設置スペースとしても有効に利用することができる。
【0044】
このため、楽器全体をコンパクトに構成しても、第1、第2パネル回路基板24、25の全体の大きさを左右両側のスピーカ設置部15間に位置する上部パネルケース2の天板部2bの中間部分とほぼ同じ面積の大きさに大きく形成することができる。これにより、第1、第2パネル回路基板24、25に対する電子部品の高密度実装が要求されないため、第1、第2パネル回路基板24、25として、両面配線基板や多層配線基板を用いず、片面配線基板を用いることができ、基板のコストを下げることができる。
【0045】
また、第1、第2パネル回路基板24、25を上部パネルケース2内に天板部2bとほぼ平行に配置することができることにより、第1、第2パネル回路基板24、25に対して、スイッチ回路基板22、ボリューム回路基板27、ジャック回路基板28、コネクタ回路基板29を相互に接続する際、その接続配線の引き回しが容易にできる。これにより、接続配線作業が容易になり、組立て作業性が良く、生産性の向上を図り、低コスト化をも図ることができる。
【0046】
また、音響空間Sは、スイッチ部12、ジャック端子13、コネクタ端子14などの付属部品を設置するためのスイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19などの設置スペースとしても利用することができる。この場合、スイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19は、その周囲にそれぞれ枠状リブ20a〜20dが設けられ、この枠状リブ20a〜20dがそれぞれスイッチ回路基板22、ボリューム回路基板27、ジャック回路基板28、コネクタ回路基板29によって塞がれているので、音響空間S内にスイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19を設けても、音響空間Sを良好に密閉することができる。
【0047】
この場合、スイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19の各枠状リブ20a〜20dと、スイッチ回路基板22、ボリューム回路基板27、ジャック回路基板28、コネクタ回路基板29との各間には、パッキン23a〜23dが設けられているので、スイッチ設置部16、ボリューム設置部17、ジャック設置部18、コネクタ設置部19を上部パネルケース2に設けても、パッキン23a〜23dによって音響空間Sの気密性を確保することができる。
【0048】
また、音響空間Sを形成するための仕切部7は、上部パネルケース2に一体に設けられた仕切壁部30と、上部パネルケース2と別体に形成された仕切部材31とからなり、仕切壁部30が左右両側のスピーカ設置部15に対応して設けられ、仕切部材31が左右両側の仕切壁部30間に位置して鍵盤4の後部上面4bに対応する箇所の上方に食い込んで配置され、この状態で上部パネルケース2に取り付けられる構成であるから、組立て作業性が良く、生産性の向上が図れる。
【0049】
すなわち、仕切壁部30は、スピーカ10の組み付け作業に影響を与えないので、上部パネルケース2に一体に形成して部品点数の削減を図り、組立て作業の簡素化を図ることができる。また、仕切部材31は、上部パネルケース2と別体に形成されていることにより、スイッチ部12のキー釦21および音量スイッチ26を上部パネルケース2に組み付け、且つスイッチ回路基板22、ボリューム回路基板27、ジャック端子13、ジャック回路基板28、コネクタ端子14、コネクタ回路基板29を上部パネルケース2に組み付けた後に、仕切部材31を上部パネルケース2に取り付けることができる。
【0050】
これにより、上部パネルケース2のユニット化を図ることができ、このため仕切部材31が鍵盤4の後部上面4bに対応する箇所の上方に食い込んでいても、ユニット化された上部パネルケース2を鍵盤シャーシ3に取り付けるだけで良いので、組立て作業性が良く、生産性の向上を図ることができる。この場合、仕切部材31は、左右2つの仕切片33に分割されているので、1つの連続する長尺の仕切部材を製作する場合に比べて、成形用金型による生産性が良く、製造コストを大幅に削減することができる。
【0051】
この場合にも、仕切部材31の各仕切片33は、互いに接合する端部に段差部33dが形成され、この段差部33d間にパッキン34が設けられており、また各仕切片33と各仕切壁部30とが接合される端部にも段差部33dが設けられ、この段差部33d間にも、パッキン34が設けられており、さらに仕切片33の立下り板部33aの下端部と鍵盤シャーシ3の後部上面との間、および仕切部材31、41の水平板部33bの先端部と上部パネルケース2の前面部2cの下部内面との間、並びに上部パネルケース2の背面部2aと鍵盤シャーシ3の後端部との間にも、図3に示すように、パッキン34がそれぞれ設けられているので、仕切部材31を上部パネルケース2と別体に形成して上部パネルケース2に取り付ける構成であっても、各パッキン34によって音響空間Sの気密性を確保することができる。
【0052】
なお、上記実施形態では、仕切部7が仕切壁部30と仕切部材31とを備え、且つ仕切部材31が2つの仕切片33に分割形成されている場合について述べたが、これに限らず、例えば図21に示す第1変形例、または図22に示す第2変形例のように構成しても良い。すなわち、図21(a)および図21(b)に示された第1変形例は、仕切部材40を2つに分割することなく、左右の仕切壁部30の間に連続する長さで一体に形成した構成になっている。このように構成しても、上記実施形態とほぼ同様の作用効果がある。
【0053】
また、図22(a)および図22(b)に示された第2変形例の仕切部は、上部パネルケース2に仕切壁部30を一体に形成せず、上部パネルケース2の左右の全長とほぼ同じ長さで仕切部材41を別体に形成し、この仕切部材41を上部パネルケース2に取り付ける構成になっている。この場合、仕切部材41は、図22(a)に示すように、上記実施形態の仕切部材31と同じ形状に形成しても良く、また、図22(b)に示すように、両側のみを上記実施形態の仕切壁部30と同じ形状に形成しても良い。
【0054】
すなわち、図22(b)に示した仕切部材41は、その両側を上記実施形態の仕切壁部30と同じ形状、つまり仕切部材41の両側はほぼ垂直に形成し、中間部を上記実施形態の仕切部材31と同じ形状、つまり鍵盤部1の鍵盤4の後端部に沿う立下り板部と、鍵盤4の後部上面4b(つまり鍵4aの後端部から黒鍵の後部側の突出部4cに接近する位置までの上面部分)に沿う水平板部とからなる断面ほぼL字形状に形成した構成になっている。このようないずれの構成においても、上記実施形態とほぼ同様の作用効果がある。
【0055】
なおまた、上記実施形態では、音響空間Sをパッキン23a〜23d、34によってほぼ完全に密閉した場合について述べたが、必ずしもパッキン23a〜23d、34で密閉する必要はなく、例えば仕切部材31、41の立下り板部33aの下端部に凸部(または凹部)を設け、これに対応する鍵盤シャーシ3の後部上面に凹部(または凸部)を設け、これら凸部と凹部とを密着嵌合させると共に、仕切部材31、41の水平板部33bの先端部に凸部(または凹部)を設け、これに対応する上部パネルケース2の前面部2cの下部内面に凹部(または凸部)を設け、これら凸部と凹部とを密着嵌合させるように構成しても良い。
【0056】
このように構成すれば、仕切部材31、41の立下り板部33aの下端部と鍵盤シャーシ3の後部上面との間、および仕切部材31、41の水平板部33bの先端部と上部パネルケース2の前面部2cの下部内面との間に、それぞれパッキン34を設けなくても、仕切部材31、41の箇所における鍵盤4の後部上面4bの上方に食い込んだ上部パネルケース2内の空間を密閉することができ、これにより音響空間Sの気密性を確保することができるので、部品点数の削減をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明を適用した電子鍵盤楽器の一実施形態を示した平面図である。
【図2】図1のA−A矢視における拡大断面図である。
【図3】図1のB−B矢視における拡大断面図である。
【図4】図1のスピーカに対応するカバー部材を取り外した状態を示した上部パネルケースの平面図である。
【図5】図4の上部パネルケースを下側から見た裏面図である。
【図6】図5の上部パネルケースから仕切部材および各種の付属部品を取り外した状態の裏面図である。
【図7】図6の上部パネルケースにおけるスピーカ設置部を示した要部の拡大裏面図である。
【図8】図6の上部パネルケースの中間部分における付属部品の設置部分を示した要部の拡大裏面図である。
【図9】図8の上部パネルケースに付属部品を取り付けた状態における要部の拡大裏面図である。
【図10】図9の上部パネルケースにおいて付属部品の設置部分にそれぞれ回路基板を取り付けた状態における要部の拡大裏面図である。
【図11】図10の上部パネルケースに更に第1、第2パネル回路基板を取り付けた状態における要部の拡大裏面図である。
【図12】図10のC−C矢視において上下を反転させて示した要部の拡大断面図である。
【図13】図10のD−D矢視において上下を反転させて示した要部の拡大断面図である。
【図14】図10のE−E矢視において上下を反転させて示した要部の拡大断面図である。
【図15】図9のスイッチ部におけるキー釦を拡大して示し、(a)はその拡大平面図、(b)はその拡大裏面図である。
【図16】図10の各回路基板を示し、(a)はスイッチ回路基板を示した拡大裏面図、(b)はボリューム回路基板を示した拡大裏面図、(c)はジャック回路基板を示した拡大裏面図、(d)はコネクタ回路基板を示した拡大裏面図である。
【図17】図11の各回路基板を示し、(a)は第1パネル回路基板を示した拡大裏面図、(b)は第2パネル回路基板を示した拡大裏面図である。
【図18】図10の各設置部と各回路基板との間に配置されるパッキンを拡大して示し、(a)はスイッチ設置部に配置されるパッキンを示した拡大平面図、(b)はボリューム設置部に配置されるパッキンを示した拡大平面図、(c)はジャック設置部に配置されるパッキンを示した拡大平面図、(d)はコネクタ設置部に配置されるパッキンを示した拡大平面図である。
【図19】図5の仕切部における仕切部材を示し、(a)はその拡大平面図、(b)はその拡大側面図である。
【図20】図19の仕切部材を2つに分割した状態を示した拡大平面図である。
【図21】この発明の仕切部における仕切部材の第1変形例を示し、(a)はその拡大平面図、(b)はその拡大側面図である。
【図22】この発明の仕切部の第2変形例を示し、(a)は図19と同じ形状の仕切部材を示した平面図、(b)は両側を仕切壁部と同じ形状に形成した仕切部材を示した平面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 鍵盤部
2 上部パネルケース
2a 背面部
2b 天板部
2c 前面部
2d 側面部
3 鍵盤シャーシ
4 鍵盤
4a 鍵
4b 鍵の後部上面
7 仕切部
10 スピーカ
12 スイッチ部
13 ジャック端子
14 コネクタ端子
15 スピーカ設置部
16 スイッチ設置部
17 ボリューム設置部
18 ジャック設置部
19 コネクタ設置部
20a〜20d 枠状リブ
21 キー釦
22 スイッチ回路基板
23a〜23d、34 パッキン
24、25 第1、第2パネル回路基板
26 音量スイッチ
27 ボリューム回路基板
28 ジャック回路基板
29 コネクタ回路基板
30 仕切壁部
31、40、41 仕切部材
33 仕切片
S 音響空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍵盤シャーシ上に鍵盤が設けられた鍵盤部と、
前記鍵盤シャーシに取り付けられて前記鍵盤シャーシの後端部側から前記鍵盤の後部上面側を覆う上部パネルケースと、
この上部パネルケースの内側における前記鍵盤の後方に位置する箇所に配置されたスピーカと、
少なくとも一部が前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置されて前記上部パネルケース内における前記鍵盤部の後部側に音響空間を形成する仕切部と、
を備えたことを特徴とする電子楽器。
【請求項2】
鍵盤シャーシ上に鍵盤が設けられた鍵盤部と、
前記鍵盤シャーシに取り付けられて前記鍵盤シャーシの後端部側から前記鍵盤の後部上面側を覆う上部パネルケースと、
この上部パネルケースの内側における前記鍵盤の後方に位置する箇所に配置されたスピーカと、
前記上部パネルケースの内側に前記スピーカと並んで配置されて一部が前記鍵盤の前記後部上面の上方に位置する回路基板と、
少なくとも前記回路基板に対応する部分が前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置されて前記上部パネルケース内における前記鍵盤部の後部側に前記スピーカおよび前記回路基板を収容する音響空間を形成する仕切部と、
を備えたことを特徴とする電子楽器。
【請求項3】
前記仕切部は、前記上部パネルケースに一体に形成された仕切壁部と、前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置された状態で前記上部パネルケースに取り付けられる仕切部材とを備え、前記仕切壁部と前記仕切部材とが前記鍵盤部のほぼ全長に亘り連続して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子楽器。
【請求項4】
前記仕切部は、少なくとも一部が前記鍵盤の後部における後端面から前記後部上面に沿って配置された状態で、前記鍵盤部のほぼ全長に亘り連続して前記上部パネルケースに取り付けられる仕切部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子楽器。
【請求項5】
前記仕切部材は、複数に分割形成されて前記上部パネルケースにそれぞれ連続した状態で取り付けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の電子楽器。
【請求項6】
前記上部パネルケースには、付属部品が設置される部品設置部が設けられており、この部品設置部の周囲には、枠状リブが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子楽器。
【請求項7】
前記音響空間からの空気漏れを防ぐためのパッキンを備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子楽器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−304721(P2008−304721A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152211(P2007−152211)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】