説明

電子楽音発生器

【課題】 各メモリを外部に接続するのに比べてチップのピン数が少なくて済み、且つマイコンと音源を1チップに集積化しても、マイコンの処理スピードが犠牲にならない電子楽音発生器を提供する。
【解決手段】 電子楽器の電源投入時に、マイコン110は、ブートROM150に記憶された起動プログラムを実行し、マイコン110自身により、プログラム/波形データメモリ130に記憶されている制御プログラムをDRAM140転送させた後、次に、自分自身の動作制御を、該DRAM140に記憶された前記制御プログラムを元にした制御に移行させると共に、前記プログラム/波形データメモリ130へのアクセスタイミングを音源100に占有させるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DRAM制御回路、音源及び該音源を制御可能なマイコンを1チップ上に集積した集積回路を備えた電子楽音発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
後述する特許文献1などの従来の電子楽音発生器では、音源とマイコンを1チップにしてバスが共有される構成が示されている。すなわち、図9に示すように、マイコン110が実行する処理プログラム(制御プログラム)が波形データと共に、1つの波形メモリROM134内に記憶されており、1チップ上に集積された音源100とマイコン110とが、夫々制御プログラムと波形データに時分割でアクセスする構成となっていた。
【0003】
このように1つの波形メモリ134に、制御プログラムと波形データとが記憶されているのは、仮にプログラム専用のメモリと波形データ記憶専用のメモリを1チップの集積回路の外部に夫々用意した場合、例えばアドレス用に24ビット、データ用に16ビットずつ、計40ビットが1つのメモリに必要になるため、2つのメモリではチップのピン数が多くなってしまい、回路をいたずらに複雑化してしまうからである。すなわち、処理プログラム(制御プログラム)と波形データとを、波形メモリ134に格納することで、1チップ化してしまい、ピン数を少なくできることによるものである。
【特許文献1】特開平02−126296
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、マイコン110と音源100は、上記波形メモリ134に対し、時分割でアクセスできるようにするか、音源100のアクセスの方を優先させ、その空いた時間にマイコン110にアクセスを許すような方法をとるしかなかった。従って、マイコン110の処理速度に犠牲を強いることになるという問題を生じていた。
【0005】
本発明は、以上のような問題に鑑み創案されたもので、各メモリを外部に接続するのに比べてチップのピン数が少なくて済み、且つマイコンと音源を1チップに集積化しても、マイコンの処理スピードが犠牲にならない電子楽音発生器を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の構成は、
DRAM制御回路、音源及び該音源を制御可能なマイコンを1チップ上に集積した集積回路を備えた電子楽音発生器において、
前記音源が発音するための楽音波形と、前記マイコンが動作するための制御プログラムとを、一連のアドレスにわたって記憶する第1の記憶回路と、
前記制御プログラムの読み込みにより、該制御プログラムを記憶することが可能であり、前記DRAM制御回路を通じて前記マイコンが読み書き可能な第2の記憶回路と、
前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンに最初に読み出されて実行され、第1の記憶回路から前記制御プログラムを読み出して前記第2の記憶回路に記憶させる起動プログラムを記憶した第3の記憶回路とを有しており、
前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンは、第3の記憶回路に記憶された起動プログラムを実行することで、まず、該マイコン自身により前記制御プログラムを第2の記憶回路へ読み出し・記憶させた後、次に、自分自身の動作制御を、前記第2の記憶回路に記憶された前記制御プログラムを元にした制御に移行させると共に、前記第1の記憶回路へのアクセスタイミングを前記音源に占有させるように制御する
ことを基本的特徴としている。
【0007】
上記構成によれば、電子楽音発生器起動時に、マイコンが第3の記憶回路に記憶された起動プログラムを読み出して実行することにより、次に、第1の記憶回路から、制御プログラムのみを読み出して、第2の記憶回路へ記憶させており(転送させており)、以後、マイコンはDRAM制御回路を介して第2の記憶回路に自由にアクセスできるようになって、マイコン自身の制御はそこに記憶された制御プログラムに基づき常になされるようになる。そのため、音源の第1の記憶回路にアクセス時においても、マイコンの処理スピードを送らせることなく、制御プログラムに基づく制御を実行できるようになる。
【0008】
本願の第2の発明は、第3の記憶回路を設けることなく、上記制御プログラム中に、起動プログラムを含ませた構成である。すなわち、
DRAM制御回路、音源及び該音源を制御可能なマイコンを1チップ上に集積した集積回路を備えた電子楽音発生器において、
前記音源が発音するための楽音波形と、前記マイコンが動作するための制御プログラムとを、一連のアドレスにわたって記憶する第1の記憶回路と、
前記制御プログラムの読み込みにより、該制御プログラムを記憶することが可能であり、前記DRAM制御回路を通じて前記マイコンが読み書き可能な第2の記憶回路とを有しており、
前記制御プログラム中には、前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンに最初に読み出されて実行され、第1の記憶回路から前記制御プログラムを読み出して前記第2の記憶回路に記憶させる起動プログラムが含まれており、
前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンは、第1の記憶回路に記憶された制御プログラム中の起動プログラムを実行することで、まず、該マイコン自身により前記制御プログラムを第2の記憶回路へ読み出し・記憶させた後、次に、自分自身の動作制御を、前記第2の記憶回路に記憶された前記制御プログラムを元にした制御に移行させると共に、前記第1の記憶回路へのアクセスタイミングを前記音源に占有させるように制御する
ことを特徴としている。
【0009】
上記構成によれば、電子楽音発生器起動時に、マイコンが第1の記憶回路に記憶された制御プログラム中の起動プログラムを読み出して実行することにより、第1の記憶回路から、制御プログラムを読み出して、第2の記憶回路へ記憶させており(転送させており)、以後、マイコンはDRAM制御回路を介して第2の記憶回路に自由にアクセスできるようになって、マイコン自身の制御はそこに記憶された制御プログラムに基づき常になされるようになる。そのため、音源の第1の記憶回路へのアクセス時においても、マイコンの処理スピードを送らせることなく、制御プログラムに基づく制御を実行できるようになる。
【発明の効果】
【0010】
以上のような本発明の構成によれば、マイコンと音源のアクセスが競合せず、夫々に、制御プログラム及び波形データにアクセスできるようになり、且つマイコンと音源を1チップ上に集積しながら、集積回路のピン数を最小限に抑えつつ、第1の記憶回路への音源のアクセス時間が許す限りの同時発音数を発生させることが可能となるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図7を使用して、説明する。
【実施例1】
【0012】
これらの図は、本願第1の発明が適用された電子楽器に係る実施例の回路概要図、及び該回路の作動状態を示すフローチャートである。
【0013】
まず図1に示されるように、音源100、該音源100を制御可能なマイコン110、DRAMコントローラ120が、インターナルバス10を介して、夫々がアクセス可能な状態でつながっており、これらの回路が1チップ上に集積された集積回路で構成されている。
【0014】
上記音源100は、第1のエクスターナルバス20を介して、1チップ集積回路外部にあって、本発明で言う第1の記憶回路である、プログラム/波形データメモリ130にアクセスできるように接続されている。そして、所望の読み出しアドレスを与えて、波形データを読み出すことで、楽音を発生し、後述するDSP210側に出力する。
【0015】
上記マイコン110は、本電子楽器全体の制御を行うプロセッサであって、1チップ集積回路外部のインターフェース200に接続されており、外部からの或いは外部への入出力ができるようになっている。その一つが電子楽器の鍵盤(図示無し)からの演奏情報やMIDI演奏情報であり、また外部へ装置の各状態を表示させるディスプレイ(図示無し)や該ディスプレイと一部は重ねて設置されるパネルスイッチ(図示無し)などの設定情報が入出力される。また、後述するDSP210に、該インターフェース200を介し、音源100から出力される楽音データに対し、種々の音響効果(ディレイなどを含む)を付加する指令を送っている。
【0016】
上記DRAMコントローラ120は、1チップ集積回路外部にあって、本発明で言う第2の記憶回路である、DRAM140に接続されている。後に説明するように、本装置起動時にブートROM150に記憶された起動プログラム(ブートプログラム)がマイコン110によって読み出され実行されることで、該マイコン110自身により前記制御プログラムがDRAM140へ読み出され・記憶され、該DRAMコントローラ120は、マイコン110とDRAM140との間で、該起動プログラム及びその実行に伴うテンポラリデータなどの転送を司ることになる。
【0017】
本発明構成では、さらに、上記インターナルバス10に、本発明で言う第3の記憶回路である、ブートROM150が接続されている。該ブートROM150には、起動プログラム(ブートプログラム)が記憶されており、本装置の起動時にマイコン110により最初にブートROM150の起動プログラムが読み出される。すると、該起動プログラムが実行されるマイコン110の制御により、第1の記憶回路である、プログラム/波形データメモリ130がアクセスされ、そこから、上記制御プログラムがDRAM140側に転送される。
【0018】
他方、上記のように、第1のエクスターナルバス20を介して音源100とつながっている、本発明で言うところの、第1の記憶回路である、プログラム/波形データメモリ130には、上述のように、音源100が発音するための楽音波形データと、前記マイコン110が動作するための制御プログラムとが、一連のアドレスにわたって記憶されている。
【0019】
本発明の第2の記憶回路であるDRAM140は、制御プログラムの読み込みにより、該制御プログラムがそこに記憶され、且つ前記DRAM制御回路120を介して前記マイコン110により該制御プログラム及びその実行に伴うテンポラリデータなどが読み書きができるようになる。
【0020】
また音源100からの出力を受信するDSP210は、1チップ集積回路外部にあって、第2のエクスターナルバス30を介して、ディレイメモリ212に接続されており、音源100からの出力があった時に、マイコン110からの指令に基づいて、楽音データに、ディレイを含む音響効果を付与する。
【0021】
その音響効果の付与された楽音データは、次のDAC220でデジタル−アナログ変換され、さらに、アンプ230で増幅されて、スピーカ240から、外部に放音されることになる。
【0022】
以上のような構成からなる本実施例構成では、1チップ集積回路上にある前記マイコン110は、本装置の起動時に、図2に示すように、ブートROM150に記憶された起動プログラムを実行することで、まず、該マイコン110自身により、前記制御プログラムを、図3に示すように、プログラム/波形データメモリ130からDRAM140へ読み出し・記憶させるように作動する。この時点では、音源100は休止状態にあって、前記プログラム/波形データメモリ130へのアクセスは行われない。
【0023】
次に、マイコン110自身の動作制御を、図4に示すように、DRAM140に記憶された前記制御プログラムを元にした制御に移行させる。
【0024】
それと共に、同図に示すように、前記プログラム/波形データメモリ130へのアクセスタイミングを前記音源100に占有させるように、マイコン110自身が制御する。
【0025】
その結果、マイコン110はDRAM制御回路120を介してDRAM140に自由にアクセスできるようになって、マイコン110自身の制御はそこに記憶された制御プログラムに基づき常になされるようになり、音源100のプログラム/波形データメモリ130へのアクセス時においても、マイコン110の処理スピードを送らせることなく、制御プログラムに基づく制御を実行できるようになる。
【0026】
従って、マイコン110と音源100のアクセスが競合せず、夫々に、制御プログラム及び波形データにアクセスできるようになり、且つマイコン110と音源100を1チップ上に集積しながら、集積回路のピン数を最小限に抑えつつ、プログラム/波形データメモリ130への音源100のアクセス時間が許す限りの同時発音数を発生させることが可能となる。
【0027】
ここで、本実施例では、さらにDRAM140の「アドレスバスの上位と下位を時分割で同一のアドレスバスから受信する」という性質を利用していることが、ピン数を少なくするために貢献しているので、それについて詳述する。
【0028】
すなわち、図9で示す従来構成において、音源100とマイコン110がバスを共有していない場合、同図には示していないが、音源100用のバス10とマイコン110用のバス10とが夫々別に存在していて、音源100は、例えば(アドレス24ピン、データは16ピンであれば、)合計40ピンであり、マイコン110は、例えば(アドレス24ピン、データは16ピンであれば、)合計40ピンであって、総合計のバスに使用されるピン数は80ピンになる。
【0029】
同じく図9に示す従来構成であって、音源100とマイコン110がバス10を単純に共有する場合、音源100は、例えば(アドレス24ピン、データは16ピンであれば、)合計40ピンであり、マイコン110は、音源100と同じバスを共有するため0ピンであって、総合計のバスに使用されるピン数は40ピンである。
【0030】
一方本実施例構成では、初期の制御プログラムの読み出し時に、第1のエクスターナルバス20を音源100とマイコン110が共有するだけであり、その後はDRAMコントローラ120とDRAM140との間にあるバス(図1に図示せず)は、そのバスをマイコン110が単独で使用するので、音源100は、例えば(アドレス24ピン、データは16ピンであれば、)合計40ピンであり、マイコン110は、例えば(アドレス12ピン、データは16ピンであれば、)合計28ピンであって、総合計のバスに使用されるピン数は68ピンになる。
【0031】
以上のように、バス共有しない場合に比べて格段にピン数は少なく、かつ動作速度は共有する場合の理論上2倍であって、バス共有しない場合と同じになる。
【0032】
さらに、他用途に使用できないROMを一つにまとめることで、部品点数がバス単純共有の場合同様に少なく(バス単純共有の場合もマイコン110のワークエリアのために、結局DRAM140は必要なので、部品点数は同じに)なる。
【0033】
図5は、本電子楽器における電源を入れて起動した際の、起動プログラムの処理手順を示すフローチャートである。まず音源が停止されローにリセットされる(ステップS100)。次にDRAMコントローラ120によりDRAM140の初期化がなされる(ステップS102)。そして、マイコン110により、ブートROM150から、起動プログラムが読み出され、それが実行されることになる(ステップS104)。すなわち、本電子楽器起動時に、マイコン110によって、プログラム/波形データメモリ130に記憶された制御プログラムを読み出されて、DRAM140へ転送され、該マイコン110は、制御プログラムによる制御に移行する。
【0034】
図6は、その制御プログラムの処理手順を示すフローチャートである。まず、マイコン110の初期化がなされ(ステップS200)、さらに音源100の初期化(ステップS202)及び変数の初期化(ステップS204)が行われる。そして、鍵盤、MIDIなどの演奏イベントやパネルイベントなどのチェックが行われる(ステップS206)。
【0035】
これらのイベントがある場合(ステップS206;Y)、マイコン110によるイベント処理が行われる(ステップS208)。この処理の後、或いは上記ステップS206で、イベントがない場合(ステップS206;N)、マイコン110による非イベント処理が行われる(ステップS210)。そして上記ステップS206に復帰し、以上の処理を繰り返す。
【0036】
ここで、非イベント処理とは、イベント処理以外の処理を行うことであって、具体的には「発音中の音のピッチ/振幅/カットオフ周波数エンベロープの到達状態を監視し、到達していればエンベロープフェーズを進行させる」「モジュレーションのLFO波形を進行させる」「ボリューム、各種ペダル、各種ホイールなどのアナログ操作子の操作状況を図示しないADCを通じて監視し、操作があれば現発音・それ以降の発音に反映させる」など、外部からの操作に拠らずに内部的に処理を開始するものを言う。
【0037】
図7は、本装置が稼働している間に行われるタイマ割込処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、該タイマ割込処理は、タイマカウンタが初期化され(ステップS300)、次にそのタイマカウンタがインクリメントされ(ステップS302)、その処理が終了される。
【実施例2】
【0038】
図8は、第2の発明に係る電子楽器の回路構成概略図である。実施例1との違いは、ブートROM150がなく、起動プログラムが、起動・制御プログラム/波形データメモリ132中の制御プログラム中に含まれており、本電子楽器の起動時に、マイコン110により、起動・制御プログラム/波形データメモリ132中の起動プログラムが読み出されることになる。そして、該プログラムがマイコン110により実行されることで、起動・制御プログラム/波形データメモリ132から、制御プログラムが読み出されて、DRAM140へ転送され、マイコン110はDRAM制御回路120を介してDRAM140に自由にアクセスできるようになって、マイコン110自身の制御はそこに記憶された制御プログラムに基づき常になされるようになることである。それによって、音源100の起動・制御プログラム/波形データメモリ132へのアクセス時においても、マイコン110の処理スピードを送らせることなく、制御プログラムに基づく制御が実行されるようになる。
【0039】
他は、実施例1と同じであるので、その詳細については省略しており、同じ構成については、同じ番号で示している。
【0040】
尚、本発明の電子楽音発生器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の電子楽音発生器は、マイコン内蔵音源に利用されるものであって、例えば、パーソナルコンピュータの音源ボード等にも適用可能なことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1の発明に係る電子楽器の回路構成概略図である。
【図2】上記構成の処理手順のうち、マイコンが起動プログラムを読み出している状態を示す説明図である。
【図3】マイコン110で起動プログラムが実行され、制御プログラムがDRAM140側に転送されている状態を示す説明図である。
【図4】DRAM140に記憶された制御プログラムにマイコン110が自由にアクセスできるようになり、それに基づく制御が行われると共に、音源100がプログラム/波形データメモリ130へのアクセスタイミングを占有されるようになった状態を示す説明図である。
【図5】本電子楽器における電源を入れて起動した際の、起動プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】その制御プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本装置が稼働している間に行われるタイマ割込処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の発明に係る電子楽器の回路構成概略図である。
【図9】制御プログラムが波形データと共に1つの波形メモリROM130内に記憶されていて、1チップ上に集積された音源100とマイコン110とが、夫々制御プログラムと波形データに時分割でアクセスする従来の構成の説明図である。
【符号の説明】
【0043】
10 インターナルバス
20 第1のエクスターナルバス
30 第2のエクスターナルバス
100 音源
110 マイコン
120 DRAMコントローラ
130 制御プログラム/波形データメモリ
132 起動・制御プログラム/波形データメモリ
134 波形メモリ
140 DRAM
200 インターフェース
210 DSP
212 ディレイメモリ
220 DAC
230 アンプ
240 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DRAM制御回路、音源及び該音源を制御可能なマイコンを1チップ上に集積した集積回路を備えた電子楽音発生器において、
前記音源が発音するための楽音波形と、前記マイコンが動作するための制御プログラムとを、一連のアドレスにわたって記憶する第1の記憶回路と、
前記制御プログラムの読み込みにより、該制御プログラムを記憶することが可能であり、前記DRAM制御回路を通じて前記マイコンが読み書き可能な第2の記憶回路と、
前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンに最初に読み出されて実行され、第1の記憶回路から前記制御プログラムを読み出して前記第2の記憶回路に記憶させる起動プログラムを記憶した第3の記憶回路とを有しており、
前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンは、第3の記憶回路に記憶された起動プログラムを実行することで、まず、該マイコン自身により前記制御プログラムを第2の記憶回路へ読み出し・記憶させた後、次に、自分自身の動作制御を、前記第2の記憶回路に記憶された前記制御プログラムを元にした制御に移行させると共に、前記第1の記憶回路へのアクセスタイミングを前記音源に占有させるように制御する
ことを特徴とする電子楽音発生器。
【請求項2】
DRAM制御回路、音源及び該音源を制御可能なマイコンを1チップ上に集積した集積回路を備えた電子楽音発生器において、
前記音源が発音するための楽音波形と、前記マイコンが動作するための制御プログラムとを、一連のアドレスにわたって記憶する第1の記憶回路と、
前記制御プログラムの読み込みにより、該制御プログラムを記憶することが可能であり、前記DRAM制御回路を通じて前記マイコンが読み書き可能な第2の記憶回路とを有しており、
前記制御プログラム中には、前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンに最初に読み出されて実行され、第1の記憶回路から前記制御プログラムを読み出して前記第2の記憶回路に記憶させる起動プログラムが含まれており、
前記電子楽音発生器の電源投入時に、前記マイコンは、第1の記憶回路に記憶された制御プログラム中の起動プログラムを実行することで、まず、該マイコン自身により前記制御プログラムを第2の記憶回路へ読み出し・記憶させた後、次に、自分自身の動作制御を、前記第2の記憶回路に記憶された前記制御プログラムを元にした制御に移行させると共に、前記第1の記憶回路へのアクセスタイミングを前記音源に占有させるように制御する
ことを特徴とする電子楽音発生器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−237494(P2010−237494A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−86114(P2009−86114)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000001410)株式会社河合楽器製作所 (563)
【Fターム(参考)】