電子機器、その制御方法、および、その制御プログラム
【課題】電子機器において、ユーザが予約機能を復活させるための操作をし忘れることを防止する。
【解決手段】本発明に従って携帯電話機では、期間を設定すると、予約テーブルの中で当該期間に含まれる予約時刻が抽出されてLCDに表示され、各予約時刻について、予約スキップ情報のON/OFF(スキップを実行する/しない)を設定できる。また、本発明に従った携帯電話機では、予め設定された期間について、一括して、予約スキップ情報のON/OFFを設定することができる。
【解決手段】本発明に従って携帯電話機では、期間を設定すると、予約テーブルの中で当該期間に含まれる予約時刻が抽出されてLCDに表示され、各予約時刻について、予約スキップ情報のON/OFF(スキップを実行する/しない)を設定できる。また、本発明に従った携帯電話機では、予め設定された期間について、一括して、予約スキップ情報のON/OFFを設定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器における予約機能の実現に関し、特に、予約機能の登録のために煩雑な操作をすることなくユーザの意図する態様で予約機能を実現するための電子機器、その制御装置、その制御方法、および、その制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器には、予め設定された日時や曜日に予め設定された動作を実行する、いわゆる予約機能を備えるものがあった。このような電子機器の予約機能によると、たとえば図20に示されるような処理が実行される。
【0003】
図20を参照して、まずステップS10において現在時刻が取得され、次にステップS20において予約テーブル(予め設定された日時および動作が記憶されているテーブル)が読込まれ、ステップS30において、現在時刻が予約テーブルに記憶されている日時(予約時刻)に到達しているか否かが判断される。そして、到達していると判断されると、予約テーブルにおいて当該予約時刻に関連付けられている処理(動作)が実行される(ステップS40)。そして、予約テーブルにおいて、実行された動作に関する情報を更新(情報の削除、または、動作を実行した旨の情報を追加)して、処理がステップS10に戻される。
【0004】
このような予約機能における日や曜日の設定内容としては、たとえば「**年*月*日」「毎週*曜日」「月〜土曜日」「月〜金曜日」「毎日」などがある。日が設定されれば、設定された日(の別途設定された時刻)に、予め設定された動作が実行される。
【0005】
また、曜日が設定されれば、設定された曜日において予め設定された動作が繰り返し実行される。また、「毎日」が設定された場合には、予約動作は毎日繰り返される。つまり、従来の電子機器は、設定内容によっては、一度の設定操作によって、繰り返し予約された動作を実行する。
【0006】
予約機能を備えた電子機器の一例が、たとえば特許文献1に開示されている。具体的には、特許文献1には、本体の電源オン/オフに拘わらず、登録したスケジュールに基づいてアラームを鳴らす等の動作が可能なパーソナルコンピュータが開示されている。
【0007】
また、従来の電子機器には、予約機能自体をオン/オフできるものもあった。このような電子機器では、連休中等の一定期間日常生活のスケジュールが変更される場合、予約機能をオフさせることもできた。つまり、従来の電子機器では、一度の設定操作によって繰り返し予約動作を実施させることができ、さらに、予約機能のオン/オフを設定することによって、そのような繰り返しの予約動作をオン/オフを制御することもできた。
【特許文献1】特開平4−248607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の電子機器では、ユーザは、上記のように予約機能を一度オフさせた場合であって予約機能を復活させたい場合、当該予約機能をオン(復活)させるための操作をしなければならなかった。
【0009】
具体的には、たとえば、電子機器において月曜日から金曜日の所定の時刻にアラーム音を鳴らすような予約機能の設定がなされている場合であって、連休中には月曜日から金曜日であってもその時刻にアラーム音を鳴らすことをユーザが希望しない場合には、連休中には予約機能をオフさせるような操作を行なえば良かった。しかし、予約機能を一度オフさせると、ユーザは、連休終了後に上記の予約機能を復活させたい場合には、連休終了後に、予約機能を復活させるための操作を行なうことを必要とされていた。
【0010】
このような予約機能を復活させるための操作は煩雑であるため、ユーザはこの「復活させるための操作」を忘れてしまうことがあった。そして、このような操作が忘れられた場合、ユーザは、予定(会社の出勤時刻等)に遅れてしまったり、見たい番組を取り逃したりなどの、取り返しのつかない事象を起こしてしまう可能性があった。
【0011】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、電子機器において、ユーザが予約機能を復活させるための操作をし忘れることを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に従った電子機器は、予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器であって、前記予約記憶部は、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報をさらに記憶し、前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるスキップ情報入力部をさらに含み、前記予約機能実行部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断し、スキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、当該動作をスキップすることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に従った電子機器は、表示部をさらに含み、前記スキップ情報入力部は、期間の入力を受付ける期間入力部と、前記予約記憶部から、前記期間入力部に入力された期間に含まれる日時に関連付けられた情報を抽出する抽出部とを備え、前記抽出部が抽出した情報を、前記表示部に、前記スキップ情報の入力が可能な態様で表示させることが好ましい。
【0014】
また、本発明に従った電子機器は、タイマをさらに含み、前記期間入力部は、前記タイマの計時する現在時刻から所定の期間を、デフォルトで前記表示部に表示することが好ましい。
【0015】
また、本発明に従った電子機器では、前記予約記憶部は、前記記憶された各動作に関連付けて前記スキップ情報を記憶し、前記スキップ情報入力部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について前記スキップ情報の入力を受付けることが好ましい。
【0016】
本発明に従った電子機器の制御方法は、予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御方法であって、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に従った電子機器の制御プログラムは、予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御プログラムであって、前記電子機器に、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、予約記憶部において記憶された動作の少なくとも一部に対してその実行をスキップする情報を記憶させることができるため、毎週※曜日等のように繰り返し予約動作を行なうような設定がなされている場合でも、当該繰り返しの予約動作の中の一部のみに対してそのような情報を記憶させて予約動作をスキップさせることができる。
【0019】
したがって、電子機器において、繰り返しの予約動作が設定されている場合でも、予約機能をオフさせることなく、その中の一部の予約動作の実行をスキップさせることができるため、ユーザは、予約機能を復活させるための操作を必要とされなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、図1〜図3を参照して、携帯電話機1の概略構成について説明する。図1には、携帯電話機1の外観が示され、図2には、携帯電話機1のハードウェア構成が示され、図3には、携帯電話機1の本発明の特徴部分に関する制御ブロック図が示されている。
【0021】
図1を主に参照して、携帯電話機1は、その外郭をケース1Aで覆われている。そして、ケース1Aの表面には、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD)2、内蔵されたマイク30に音声を通すためのマイク孔3、内蔵されたスピーカ40から出力される音声を通すためのスピーカ孔4、および、複数のキーから構成されるキー入力部5が設けられている。キー入力部5は、1〜0の数字および※や♯という記号を入力するためのダイヤルキー50、LCD2に表示されたカーソル(後述するカーソル200を含む)を左右または上下に移動させるための右キー51および左キー52、実行キー53、ならびに、キャンセルキー54を含む。携帯電話機1では、通話の際には、マイク30とスピーカ40が利用されて音声の入力および出力される。つまり、通話の際には、マイク孔3を介して入力された音声が通話相手に送信され、通話相手からの音声はスピーカ孔4を介して出力される。
【0022】
図2を主に参照して、携帯電話機1は、当該携帯電話機1の動作を全体的に制御する制御部10を含む。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)と当該CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)を含む。また、携帯電話機1は、上記したキー入力部5、マイク30、スピーカ40の他に、タイマ20、他の機器との間での通信動作を制御する通信制御部60、アンテナ61、制御部10が実行するプログラムおよび種々のデータを記憶する記憶部70、および、アラーム音等の音声を出力するスピーカ80を含む。ケース1Aには、たとえばその裏面に、スピーカ80が出力する音声を通すための孔(図示略)が形成されている。
【0023】
携帯電話機1では、アラームやスケジュール等の予約動作が可能である。具体的には、ユーザが入力する等して携帯電話機1にタイミング(日付および時刻)と動作が設定されていれば、携帯電話機1は、当該設定されているタイミングで設定されている動作を実行する。以下、本明細書では、携帯電話機1における、設定されているタイミングで設定されている動作を実行する機能を予約機能と呼ぶ。また、予約機能に関して、設定されているタイミングを予約時刻と呼び、設定されている動作を予約動作と呼ぶ。
【0024】
図3を主に参照して、携帯電話機1では、予約管理部11が、予約時刻および予約動作を管理する。なお、予約管理部11は、予約テーブル記憶部71に予約時刻および予約動作を特定する情報を記憶する。また、予約管理部11は、タイマ20が計時する時刻を参照する。そして、携帯電話機1では、ユーザがキー入力部5のいずれかのキーを操作することによって、キー制御部12が、操作されたキーに応じた情報を予約管理部11に入力し、予約管理部11は、LCD制御部13を介してLCD2に予約機能に基づく情報を表示させ、出力音声制御部14を介してスピーカ80に予約機能に基づく音声を出力させる。
【0025】
また、携帯電話機1は、電子メールの送受信が可能であり、予約管理部11は、メール処理部15に予約機能に基づく電子メールの送信動作を実行させる。
【0026】
また、携帯電話機1は、通信制御部60を介してテレビ放送の受信が可能であり、予約管理部11は、録画処理部16に予約機能に基づくテレビ番組の録画データ記憶部72への録画のための処理を実行させる。
【0027】
携帯電話機1では、予約管理部11、キー制御部12、LCD制御部13、出力音声制御部14、メール処理部15、および、録画処理部16が、制御部10によって構成される。なお、これらの各構成要素は、すべてまたは少なくとも一部が、専用のLSI(Large Scale Integration)等のハードウェアによって実現されても良いし、ソフトウェアによって実現されても良い。また、携帯電話機1では、予約テーブル記憶部71および録画データ記憶部72は、記憶部70によって構成される。
【0028】
図4に、予約テーブル記憶部71に記憶される、予約時刻および予約動作の内容(予約テーブル)の一例を示す。
【0029】
図4を参照して、予約テーブルには、日時(予約時刻)、携帯電話機1の動作の内容(予約動作)、アラーム音による報知の設定状態(ONまたはOFF)に関する情報(以下、アラーム情報と略す)、動作の内容のガイダンス表示の設定状態(ONまたはOFF)に関する情報(以下、ガイダンス情報と略す)、および、予約動作をスキップするか否かの情報(以下、予約スキップ情報と略す)が互いに関連付けられて記憶されている。なお、予約テーブルでは、予約時刻が早いものから順にソートして予約動作が記憶されている。
【0030】
携帯電話機1では、予約時刻、予約動作、アラーム情報、および、ガイダンス情報を予約テーブルに記憶させる場合、従来の電子機器において採用されてきた予約時刻や予約動作を記憶させる技術を適用することができるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
【0031】
次に、予約テーブルに予約スキップ情報を設定する際に実行される処理の内容を、図5を参照して説明する。図5は、このような処理の内容を示すフローチャートである。なお、この処理は、たとえばキー入力部5に対して所定の操作(予約スキップ情報を設定するための操作)がなされたことによって開始され、たとえば図6に示されるメニュー画面においてカーソル200が「予約スキップ」というメニューに合わせられた状態で実行キー53が押圧されたことによって開始される。なお、ユーザは、たとえば上述したように右キー51および左キー52を操作することにより、カーソル200を移動させることができる。
【0032】
予約スキップ情報を設定する処理では、まず、ステップSA10で、予約管理部11は、LCD2に、予約スキップ情報を設定するための画面(予約スキップサブ画面)を表示させる。なお、予約スキップサブ画面の一例を図7に示す。
【0033】
図7を参照して、予約スキップサブ画面には、「設定」というメニューが表示され、その次に予約スキップ情報についてこれから設定する内容(ONまたはOFF)が表示されている。また、予約スキップサブ画面には、「スキップ期間」というメニューが表示され、その次に予約スキップ情報をこれから変更する期間についての情報が表示されている。なお、この「期間についての情報」は、未入力の場合には、その旨の記号(たとえば、「***」)で表示される。
【0034】
予約スキップサブ画面では、ユーザは、「設定」にカーソル200を合わせて実行キー53を押圧することにより、予約テーブルに記憶された予約動作についての予約スキップ情報をどのように変更するか(「スキップする」に変更するのか「スキップしない」に変更するのか)を入力することができ、または、「スキップ期間」にカーソル200を合わせて実行キー53を押圧することにより、予約テーブルに記憶された予約動作について予約スキップ情報を変更する期間を入力することができる。
【0035】
そして、予約管理部11は、ステップSA20において、「設定」が選択された(カーソル200が合わされて実行キー53が押圧された)か否かを判断し、そうであると判断するとステップSA30へ処理を進める。一方、そうではないと判断するとステップSA70に処理を進める。
【0036】
ステップSA30では、予約管理部11は、現状のON(「スキップする」に対応)またはOFF(「スキップしない」に対応)の設定を読み込み、そして、ステップSA40で、設定内容をLCD2に表示させる。なお、この設定は、制御部10内のRAMに記憶されている。また、図8に、この時点でLCD2に表示される画面の一例を示す。図8を参照して、LCD2に表示される画面には、ONおよびOFFという項目が丸印とともに表示され、そして、現在設定されている方の丸印は塗り潰されている。なお、ここで、ユーザは、カーソル200をONまたはOFFのいずれかに合わせて実行キー53を押圧することにより、現状の設定を変更することができる。図8では、ONが設定されている状態が示されている。図9に、OFFが設定されている場合(または、OFFに設定が変更された場合)にLCD2に表示される画面の一例を示す。ONまたはOFFの設定が変更されるたびに、LCD2に表示される画面は、図8または図9のいずれかに適宜更新される。
【0037】
そして、ステップSA50で、予約管理部11は、キー入力部5において予約テーブルの設定を変更する操作がなされたか否かを判断し、操作がなされたと判断するとステップSA60に処理を進める。
【0038】
一方、そのような操作ではなく、ONまたはOFFの設定の変更を終了させるための操作がなされたと判断すると、予約管理部11は、ステップSA10に処理を戻す。なお、このように判断した場合、予約管理部11は、予約スキップ情報を設定する処理自体を終了させても良い。
【0039】
ステップSA60では、予約管理部11は、予約テーブルにおいて、その時点で予約スキップ情報を変更するために設定されている期間の予約スキップ情報を、その時点で設定されている内容(ONまたはOFFに対応する内容)に変更して、ステップSA10に処理を戻す。なお、ステップSA60の処理が終了した後、予約管理部11は、予約スキップ情報を設定する処理自体を終了させても良い。
【0040】
なお、ここで、「その時点で予約スキップ情報を変更するために設定されている期間」とは、別途(後述するステップSA80からステップSA100のような処理によって)設定されている。たとえば、ここでの期間は、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始等、別途ユーザによって設定されていても良い。そして、予約管理部11は、このように別途設定されている期間に関する情報を参照して、ステップSA60の処理を実行しても良い。また、このように別途設定されている期間を参照する場合、予約管理部11は、ステップSA60において、当該設定されている期間が有効であるか無効であるかをユーザに問合せ、ユーザから無効である旨の情報が入力された場合、ユーザに対して期間の設定を促す処理を実行しても良い。
【0041】
ステップSA60における処理を具体的に説明すると、まず、図7に示されたように、「その時点で予約スキップ情報を変更するために設定されている期間」とは、2006年4月29日から同年5月7日までの期間である。したがって、予約テーブルでは、図10に示されるように、上記の期間に含まれる情報が、予約スキップを変更される対象となる情報である。
【0042】
そして、ステップSA60では、予約管理部11は、この期間の予約動作に関連付けられた予約スキップ情報を、その時点で設定されている内容(ONまたはOFF)に基づいて変更する。たとえば、その時点で「ON」に設定されている場合には、予約管理部11は、図10に示された予約テーブルを、図11に示されるように(つまり、変更の対象となる期間の予約スキップ情報を「スキップする」に)、変更する。
【0043】
再度図5を参照して、ステップSA70では、予約管理部11は、たとえば図12に示されるように、予約スキップサブ画面において「スキップ期間」にカーソル20が合わせられた状態で実行キー53を押圧されたか否かを判断し、そして、そうであったと判断すると、ステップSA80に処理を進める。なお、そうではなかったと判断すると、予約管理部11は、ステップSA10に処理を戻す。
【0044】
ステップSA80では、予約管理部11は、現在の日時を読み込む。そして、予約管理部11は、ステップSA90で、LCD2にスキップ期間設定画面を表示させる。図13に、スキップ期間設定画面の一例を示す。
【0045】
図13を参照して、スキップ期間設定画面は、予約スキップ情報を変更する期間を入力するための画面であり、期間の開始時刻を特定するための年月日および時刻を入力するための欄と、期間の終了時刻を特定するための年月日および時刻を入力するための欄が表示されている。ユーザは、キー入力部5に含まれるキーを適宜操作することにより、各欄に数値を入力することによって、スキップ期間を設定できる。
【0046】
再度図5を参照して、ステップSA100で、予約管理部11は、キー入力部5において予約テーブルの設定を変更する操作がなされたか否かを判断し、操作がなされたと判断するとステップSA110に処理を進める。
【0047】
予約管理部11は、ステップSA110で、予約テーブルからスキップ期間設定画面において設定された期間に含まれる予約時刻を抽出し、ステップSA120で、抽出した予約時刻をLCD2に表示させる。なお、予約管理部11は、ステップSA110において抽出を行なっている際には、たとえば図14に示すような、抽出中であることを示すメッセージを示すウィンドウ210をLCD2に表示させる。また、図10に変更対象として示された期間が設定されていた場合には、予約管理部11は、ステップSA120において、LCD2に、図15に示すような一覧表示画面を表示させる。
【0048】
図15を参照して、一覧表示画面では、変更対象となる期間に含まれる各予約時刻が、チェックボックス201〜207とともに表示されている。チェックボックス201〜207は、対応する予約時刻の予約スキップ情報が「スキップしない」である場合に塗り潰されて表示される。ステップSA110で、予約管理部11は、各予約時刻に対応する予約スキップ情報の内容を制御部10のRAMに記憶させ、ステップSA120では、RAMの記憶内容に応じてチェックボックス201〜207の表示態様を決定する。なお、一覧表示画面においてカーソル200をチェックボックス201〜207のいずれかに合わされた状態で実行キー53を押圧されることにより、予約管理部11は、制御部10のRAM上の対応する予約時刻についての予約スキップ情報を「スキップする」と「スキップしない」の間で入れ替えるとともに、チェックボックス201〜207の中の対応するチェックボックスの表示内容も「塗り潰さない」と「塗り潰す」の間で入れ替える。たとえば、図16では、図15に示された状態から、4月30日18時という予約時刻に対応する予約スキップ情報が「スキップする」に入れ替えられた状態が示されている。
【0049】
そして、予約管理部11は、ステップSA130で、キー入力部5においてスキップするデータを決定する操作がなされたか否かを判断し、そのような操作がなされたと判断するとステップSA140に処理を進める。
【0050】
ステップSA140では、予約テーブルの、ステップSA110で抽出された予約時刻に対応する各予約スキップ情報を、その時点で上記のRAMに記憶されている情報に更新して、ステップSA10に処理を戻す。予約管理部11は、更新している期間中、図17に示されるように、LCD2に、更新中である旨のメッセージを含むウィンドウ211を表示させても良い。なお、ステップSA60の処理が終了した後、予約管理部11は、予約スキップ情報を設定する処理自体を終了させても良い。
【0051】
次に、携帯電話機1において予約機能が実現される際に実行される処理(予約実行処理)内容を、当該処理のフローチャートである図18を参照して説明する。
【0052】
図18を参照して、予約実行処理では、まずステップSB10で、予約管理部11は、タイマ20を参照して現在時刻を取得する。
【0053】
次に、予約管理部11は、ステップSB20において、予約テーブルを読込む。
次に、予約管理部11は、ステップSB30において、現在時刻が予約テーブルに記憶されている予約時刻に到達しているか否かが判断し、到達していると判断すると、ステップSB31に処理を進める。
【0054】
ステップSB31では、予約管理部11は、ステップSB30で到達していると判断した予約時刻に関連付けられた予約スキップ情報の内容がスキップするものであるかしないものであるかを判断し、スキップするものであると判断するとステップSB32へ、スキップしないものであると判断するとステップSB40へ、それぞれ処理を進める。
【0055】
ステップSB40では、ステップSB30で到達していると判断した予約時刻に関連付けられた予約動作を実行し、ステップSB50に処理を進める。
【0056】
ステップSB40の処理内容を説明すると、予約動作として「目覚まし」が設定されている場合、予約管理部11は、予約テーブルにおける「アラーム」および「ガイダンス表示」の欄を参照し、「アラーム」がONになっていればスピーカ80にアラーム音を出力させ、OFFになっていれば音声を出力させず、また、「ガイダンス表示」がONになっていればLCD2に「時間ですよ!」などのメッセージを含む画面等を表示させ、OFFになっていればLCD2における表示内容を変更させない。また、予約動作として「メール送信」が設定されている場合、メール処理部15を適宜制御することにより、LCD2にメール作成用の画面を表示させたり、予め設定されている送信先に予め設定されている内容の電子メールを送信させたりする。
【0057】
ステップSB50では、予約管理部11は、予約テーブルを、ステップSB40で実行した予約動作に関連する情報を削除するように更新して、ステップSB10に処理を戻す。
【0058】
一方、ステップSB32では、予約管理部11は、予約テーブルを、ステップSB30で到達したと判断した予約時刻に関連する情報を削除するように更新して、ステップSB10に処理を戻す。
【0059】
以上説明した本実施の形態では、ステップSA70からステップSA140の処理により、期間を設定すると、予約テーブルの中で当該期間に含まれる予約時刻が抽出されてLCD2に表示され、各予約時刻について、予約スキップ情報のON/OFF(スキップを実行する/しない)を設定できる。つまり、本実施の形態では、各予約動作ごとに予約スキップ情報のON/OFFを切り替えることができるため、図19に示されるように、予約テーブルにおいて変更対象となった期間の中で一部の予約動作に対応する予約スキップ情報のみが「スキップする」とされることも考えられる。
【0060】
なお、期間を設定する場合、ユーザは、図13に示されるような画面に対して期間を入力するが、このような画面をLCD2に表示する場合、予約管理部11は、開始時刻に現在時刻を、終了時刻に現在時刻から所定の期間(たとえば1週間)後の時刻を、それぞれデフォルトで表示させても良い。
【0061】
また、以上説明した本実施の形態では、ステップSA20からステップSA60の処理により、設定された期間について、一括して、予約スキップ情報のON/OFFを設定することができる。
【0062】
また、以上説明した本実施の形態では、予約テーブルにおいて、各予約動作に関連付けられて予約スキップ情報が関連付けられていたが、本発明の電子機器の予約テーブルは必ずしもこのようなものに限定されない。所定の種類の予約動作(たとえば、電子メールの送信)に関連してのみ予約スキップ情報が関連付けられていても良い。
【0063】
また、以上説明した本実施の形態では、携帯電話機1は、図5を参照して説明したような予約スキップ設定処理を実行する際に、キー入力部5に対して予め設定されたパスワードの入力を要求し、正確なパスワードが入力されたことを条件に、当該処理を実行するように構成されても良い。
【0064】
また、以上説明した本実施の形態では、携帯電話機1のキー入力部5に対して操作がなされることによって、予約スキップ設定処理が実行されたが、予約スキップ設定処理は、携帯電話機1に対してネットワークを介して入力される情報に従って実行されても良い。つまり、ネットワークを介して、携帯電話機1に、予約スキップ設定処理を実行させても良い。
【0065】
このようなネットワークを介して入力される情報に従って予約スキップ設定処理が実行されることについて、具体的に説明する。
【0066】
たとえば、携帯電話機1において、全世界で使用できかつテレビが録画できるような場合であって、月曜日から土曜日に、日本の朝、所定のチャンネルで放送される連続ドラマの録画予約設定がなされている場合を考える。このような携帯電話機1では、予約テーブルに、携帯電話機1が日本に位置するか否かによって予約動作をスキップするか否かを決定する情報が記憶されている。具体的には、携帯電話機1が、日本に位置する場合には予約動作をスキップせず、日本以外の国に位置する場合には予約をスキップするような情報が記憶されている。携帯電話機1では、基地局と定期的に電波の送受信を行なうことから、自機の位置情報を認識することが可能である。そして、自機が日本(つまり、録画予約設定がなされている地域)に位置するかそれ以外の地域(外国)に位置するかによって、予約管理部11は、上記した連続ドラマの予約をスキップさせるか否かを判断する。
【0067】
なお、携帯電話機1がネットワークに接続している録画装置と接続可能であり、当該録画装置における録画動作が携帯電話機1の位置情報に基づいて制御される場合には、予約テーブル中の上記の連続ドラマの録画に関し、携帯電話機1が日本に位置する場合には予約がスキップされ、携帯電話機1が外国に位置する場合には予約をスキップしないように、録画装置の録画動作が制御されることも考えられる。
【0068】
また、携帯電話機1にアラーム機能が搭載されている場合であって、第1の時刻のアラーム予約と第2の時刻のアラーム予約の2種類のアラーム動作が予約テーブルに記憶されている場合であって、携帯電話機1が第1の国(地域)に位置する場合には第1の時刻のアラーム予約がスキップされず第2の時刻のアラーム予約がスキップされ、また、携帯電話機1が第2の国(地域)に位置する場合には第1の時刻のアラーム予約がスキップされ第2の時刻のアラーム予約がスキップされないように構成されることも考えられる。このように構成されれば、携帯電話機1のユーザの日本支社と海外支社で出勤時刻が異なる場合であっても、当該ユーザが出社する支社の出勤時刻に合わせて、携帯電話機1にアラーム動作を行なわせることができる。
【0069】
また、ネットワークを介して入力される情報の他の例としては、EPG(Electronic Program Guide)が挙げられる。つまり、EPGのデータに含まれる、番組名、出演者、ジャンルなどの情報に基づいて、予約テーブルにおける予約をスキップさせるか否かを設定することが考えられる。具体的には、たとえば、「毎週日曜日の夜8時から1時間放送される歌番組を録画したいが、当該曜日の当該時刻にプロ野球が放送される場合には、そのような場合だけ、録画予約をスキップさせたい」という情報が予約テーブルに設定されている場合が考えられる。このような場合、予約管理部11は、EPGの番組名を参照し、「プロ野球」および/または「中継」という文字列が含まれていれば、上記の歌番組の予約(つまり、日曜日夜8時から1時間の録画予約をスキップさせ、含まれていなければ録画予約をスキップしないように動作する。
【0070】
また、本実施の形態では、電子機器の一例として携帯電話機を挙げたが、本発明は、予約(スケジュール)機能を有する電子機器全般に適用可能であると考えられる。具体的には、HDD(ハードディスクドライブ)レコーダーにおける録画動作等についての予約機能、チューナ付きパーソナルコンピュータにおける録画動作等についての予約機能、パーソナルコンピュータにおけるウィルススキャンソフトウェアの自動update動作についての予約機能、ラジオにおける録音予約機能、携帯AV(Audio Visual)機器における録画動作等についての予約機能、自動シャッターカメラにおけるシャッター予約機能、監視カメラにおける録画予約機能、目覚まし時計におけるアラーム機能、電灯における点灯/消灯についての予約機能、エアコンのON/OFFについての予約機能、風呂における給湯/追炊についての予約機能、カーテンや窓の自動開閉についての予約機能、および、電話機におけるモーニングコール機能などが挙げられる。たとえば、窓の開閉の予約については、「外出している間には換気しておいて欲しいが、自宅にいる場合や雨が降っている場合には閉めたままにして欲しい」という場合、月曜日から金曜日までは午前中の所定の時間帯に開放する予約動作が設定されていることが考えられる。そして、このような予約内容が予約テーブルに登録されている場合であっても、ユーザが平日に会社を休んだ場合には、その旨の情報が電子機器に登録されれば、当該電子機器の予約管理部は、平日であっても予約をスキップさせて窓の開放についての予約動作を停止させる。
【0071】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の電子機器の一実施の形態である携帯電話機の外観図である。
【図2】図1の携帯電話機のハードウェア構成を示す図である。
【図3】図1の携帯電話機における本発明の特徴部分の制御ブロック図である。
【図4】図3の予約テーブル記憶部に記憶される予約テーブルの一例を示す図である。
【図5】図1の携帯電話機において予約テーブルに予約スキップ情報を設定する際に実行される処理のフローチャートである。
【図6】図1の携帯電話機のLCDの表示内容の一例を示す図である。
【図7】図1の携帯電話機のLCDに表示される予約スキップサブ画面の一例を示す図である。
【図8】図1の携帯電話機のLCDに表示される、予約スキップ情報のONまたはOFFを設定するための画面の一例を示す図である。
【図9】図1の携帯電話機のLCDに表示される、予約スキップ情報のONまたはOFFを設定するための画面の他の例を示す図である。
【図10】図4の予約テーブルにおいて設定内容が変更される対象を示す図である。
【図11】図10の予約テーブルの、情報を変更された後の状態を示す図である。
【図12】図1の携帯電話機のLCDに表示される予約スキップサブ画面の他の例を示す図である。
【図13】図1の携帯電話機のLCDに表示されるスキップ期間設定画面の一例を示す図である。
【図14】図1の携帯電話機のLCDに表示される、予約テーブルにおいて情報を検索していることを示すウィンドウの一例を示す図である。
【図15】図1の携帯電話機のLCDに表示される、一覧表示画面の一例を示す図である。
【図16】図1の携帯電話機のLCDに表示される、一覧表示画面の他の例を示す図である。
【図17】図1の携帯電話機のLCDに表示される、一覧表示画面のさらに他の例を示す図である。
【図18】図1の携帯電話機において実行される予約実行処理のフローチャートである。
【図19】図10の予約テーブルの変形例を示す図である。
【図20】従来の電子機器において予約機能を実行するための処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1 携帯電話機、1A ケース、2 LCD、3 マイク孔、4 スピーカ孔、5 キー入力部、10 制御部、11 予約管理部、12 キー制御部、13 LCD制御部、14 出力音声制御部、15 メール処理部、16 録画処理部、20 タイマ、30 マイク、40,80 スピーカ、50 ダイヤルキー、51 右キー、52 左キー、53 実行キー、54 キャンセルキー、60 通信制御部、61 アンテナ、70 記憶部、71 予約テーブル記憶部、72 録画データ記憶部、200 カーソル、201〜207 チェックボックス、210,211 ウィンドウ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器における予約機能の実現に関し、特に、予約機能の登録のために煩雑な操作をすることなくユーザの意図する態様で予約機能を実現するための電子機器、その制御装置、その制御方法、および、その制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器には、予め設定された日時や曜日に予め設定された動作を実行する、いわゆる予約機能を備えるものがあった。このような電子機器の予約機能によると、たとえば図20に示されるような処理が実行される。
【0003】
図20を参照して、まずステップS10において現在時刻が取得され、次にステップS20において予約テーブル(予め設定された日時および動作が記憶されているテーブル)が読込まれ、ステップS30において、現在時刻が予約テーブルに記憶されている日時(予約時刻)に到達しているか否かが判断される。そして、到達していると判断されると、予約テーブルにおいて当該予約時刻に関連付けられている処理(動作)が実行される(ステップS40)。そして、予約テーブルにおいて、実行された動作に関する情報を更新(情報の削除、または、動作を実行した旨の情報を追加)して、処理がステップS10に戻される。
【0004】
このような予約機能における日や曜日の設定内容としては、たとえば「**年*月*日」「毎週*曜日」「月〜土曜日」「月〜金曜日」「毎日」などがある。日が設定されれば、設定された日(の別途設定された時刻)に、予め設定された動作が実行される。
【0005】
また、曜日が設定されれば、設定された曜日において予め設定された動作が繰り返し実行される。また、「毎日」が設定された場合には、予約動作は毎日繰り返される。つまり、従来の電子機器は、設定内容によっては、一度の設定操作によって、繰り返し予約された動作を実行する。
【0006】
予約機能を備えた電子機器の一例が、たとえば特許文献1に開示されている。具体的には、特許文献1には、本体の電源オン/オフに拘わらず、登録したスケジュールに基づいてアラームを鳴らす等の動作が可能なパーソナルコンピュータが開示されている。
【0007】
また、従来の電子機器には、予約機能自体をオン/オフできるものもあった。このような電子機器では、連休中等の一定期間日常生活のスケジュールが変更される場合、予約機能をオフさせることもできた。つまり、従来の電子機器では、一度の設定操作によって繰り返し予約動作を実施させることができ、さらに、予約機能のオン/オフを設定することによって、そのような繰り返しの予約動作をオン/オフを制御することもできた。
【特許文献1】特開平4−248607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の電子機器では、ユーザは、上記のように予約機能を一度オフさせた場合であって予約機能を復活させたい場合、当該予約機能をオン(復活)させるための操作をしなければならなかった。
【0009】
具体的には、たとえば、電子機器において月曜日から金曜日の所定の時刻にアラーム音を鳴らすような予約機能の設定がなされている場合であって、連休中には月曜日から金曜日であってもその時刻にアラーム音を鳴らすことをユーザが希望しない場合には、連休中には予約機能をオフさせるような操作を行なえば良かった。しかし、予約機能を一度オフさせると、ユーザは、連休終了後に上記の予約機能を復活させたい場合には、連休終了後に、予約機能を復活させるための操作を行なうことを必要とされていた。
【0010】
このような予約機能を復活させるための操作は煩雑であるため、ユーザはこの「復活させるための操作」を忘れてしまうことがあった。そして、このような操作が忘れられた場合、ユーザは、予定(会社の出勤時刻等)に遅れてしまったり、見たい番組を取り逃したりなどの、取り返しのつかない事象を起こしてしまう可能性があった。
【0011】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、電子機器において、ユーザが予約機能を復活させるための操作をし忘れることを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に従った電子機器は、予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器であって、前記予約記憶部は、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報をさらに記憶し、前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるスキップ情報入力部をさらに含み、前記予約機能実行部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断し、スキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、当該動作をスキップすることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に従った電子機器は、表示部をさらに含み、前記スキップ情報入力部は、期間の入力を受付ける期間入力部と、前記予約記憶部から、前記期間入力部に入力された期間に含まれる日時に関連付けられた情報を抽出する抽出部とを備え、前記抽出部が抽出した情報を、前記表示部に、前記スキップ情報の入力が可能な態様で表示させることが好ましい。
【0014】
また、本発明に従った電子機器は、タイマをさらに含み、前記期間入力部は、前記タイマの計時する現在時刻から所定の期間を、デフォルトで前記表示部に表示することが好ましい。
【0015】
また、本発明に従った電子機器では、前記予約記憶部は、前記記憶された各動作に関連付けて前記スキップ情報を記憶し、前記スキップ情報入力部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について前記スキップ情報の入力を受付けることが好ましい。
【0016】
本発明に従った電子機器の制御方法は、予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御方法であって、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に従った電子機器の制御プログラムは、予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御プログラムであって、前記電子機器に、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、予約記憶部において記憶された動作の少なくとも一部に対してその実行をスキップする情報を記憶させることができるため、毎週※曜日等のように繰り返し予約動作を行なうような設定がなされている場合でも、当該繰り返しの予約動作の中の一部のみに対してそのような情報を記憶させて予約動作をスキップさせることができる。
【0019】
したがって、電子機器において、繰り返しの予約動作が設定されている場合でも、予約機能をオフさせることなく、その中の一部の予約動作の実行をスキップさせることができるため、ユーザは、予約機能を復活させるための操作を必要とされなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、図1〜図3を参照して、携帯電話機1の概略構成について説明する。図1には、携帯電話機1の外観が示され、図2には、携帯電話機1のハードウェア構成が示され、図3には、携帯電話機1の本発明の特徴部分に関する制御ブロック図が示されている。
【0021】
図1を主に参照して、携帯電話機1は、その外郭をケース1Aで覆われている。そして、ケース1Aの表面には、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD)2、内蔵されたマイク30に音声を通すためのマイク孔3、内蔵されたスピーカ40から出力される音声を通すためのスピーカ孔4、および、複数のキーから構成されるキー入力部5が設けられている。キー入力部5は、1〜0の数字および※や♯という記号を入力するためのダイヤルキー50、LCD2に表示されたカーソル(後述するカーソル200を含む)を左右または上下に移動させるための右キー51および左キー52、実行キー53、ならびに、キャンセルキー54を含む。携帯電話機1では、通話の際には、マイク30とスピーカ40が利用されて音声の入力および出力される。つまり、通話の際には、マイク孔3を介して入力された音声が通話相手に送信され、通話相手からの音声はスピーカ孔4を介して出力される。
【0022】
図2を主に参照して、携帯電話機1は、当該携帯電話機1の動作を全体的に制御する制御部10を含む。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)と当該CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)を含む。また、携帯電話機1は、上記したキー入力部5、マイク30、スピーカ40の他に、タイマ20、他の機器との間での通信動作を制御する通信制御部60、アンテナ61、制御部10が実行するプログラムおよび種々のデータを記憶する記憶部70、および、アラーム音等の音声を出力するスピーカ80を含む。ケース1Aには、たとえばその裏面に、スピーカ80が出力する音声を通すための孔(図示略)が形成されている。
【0023】
携帯電話機1では、アラームやスケジュール等の予約動作が可能である。具体的には、ユーザが入力する等して携帯電話機1にタイミング(日付および時刻)と動作が設定されていれば、携帯電話機1は、当該設定されているタイミングで設定されている動作を実行する。以下、本明細書では、携帯電話機1における、設定されているタイミングで設定されている動作を実行する機能を予約機能と呼ぶ。また、予約機能に関して、設定されているタイミングを予約時刻と呼び、設定されている動作を予約動作と呼ぶ。
【0024】
図3を主に参照して、携帯電話機1では、予約管理部11が、予約時刻および予約動作を管理する。なお、予約管理部11は、予約テーブル記憶部71に予約時刻および予約動作を特定する情報を記憶する。また、予約管理部11は、タイマ20が計時する時刻を参照する。そして、携帯電話機1では、ユーザがキー入力部5のいずれかのキーを操作することによって、キー制御部12が、操作されたキーに応じた情報を予約管理部11に入力し、予約管理部11は、LCD制御部13を介してLCD2に予約機能に基づく情報を表示させ、出力音声制御部14を介してスピーカ80に予約機能に基づく音声を出力させる。
【0025】
また、携帯電話機1は、電子メールの送受信が可能であり、予約管理部11は、メール処理部15に予約機能に基づく電子メールの送信動作を実行させる。
【0026】
また、携帯電話機1は、通信制御部60を介してテレビ放送の受信が可能であり、予約管理部11は、録画処理部16に予約機能に基づくテレビ番組の録画データ記憶部72への録画のための処理を実行させる。
【0027】
携帯電話機1では、予約管理部11、キー制御部12、LCD制御部13、出力音声制御部14、メール処理部15、および、録画処理部16が、制御部10によって構成される。なお、これらの各構成要素は、すべてまたは少なくとも一部が、専用のLSI(Large Scale Integration)等のハードウェアによって実現されても良いし、ソフトウェアによって実現されても良い。また、携帯電話機1では、予約テーブル記憶部71および録画データ記憶部72は、記憶部70によって構成される。
【0028】
図4に、予約テーブル記憶部71に記憶される、予約時刻および予約動作の内容(予約テーブル)の一例を示す。
【0029】
図4を参照して、予約テーブルには、日時(予約時刻)、携帯電話機1の動作の内容(予約動作)、アラーム音による報知の設定状態(ONまたはOFF)に関する情報(以下、アラーム情報と略す)、動作の内容のガイダンス表示の設定状態(ONまたはOFF)に関する情報(以下、ガイダンス情報と略す)、および、予約動作をスキップするか否かの情報(以下、予約スキップ情報と略す)が互いに関連付けられて記憶されている。なお、予約テーブルでは、予約時刻が早いものから順にソートして予約動作が記憶されている。
【0030】
携帯電話機1では、予約時刻、予約動作、アラーム情報、および、ガイダンス情報を予約テーブルに記憶させる場合、従来の電子機器において採用されてきた予約時刻や予約動作を記憶させる技術を適用することができるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
【0031】
次に、予約テーブルに予約スキップ情報を設定する際に実行される処理の内容を、図5を参照して説明する。図5は、このような処理の内容を示すフローチャートである。なお、この処理は、たとえばキー入力部5に対して所定の操作(予約スキップ情報を設定するための操作)がなされたことによって開始され、たとえば図6に示されるメニュー画面においてカーソル200が「予約スキップ」というメニューに合わせられた状態で実行キー53が押圧されたことによって開始される。なお、ユーザは、たとえば上述したように右キー51および左キー52を操作することにより、カーソル200を移動させることができる。
【0032】
予約スキップ情報を設定する処理では、まず、ステップSA10で、予約管理部11は、LCD2に、予約スキップ情報を設定するための画面(予約スキップサブ画面)を表示させる。なお、予約スキップサブ画面の一例を図7に示す。
【0033】
図7を参照して、予約スキップサブ画面には、「設定」というメニューが表示され、その次に予約スキップ情報についてこれから設定する内容(ONまたはOFF)が表示されている。また、予約スキップサブ画面には、「スキップ期間」というメニューが表示され、その次に予約スキップ情報をこれから変更する期間についての情報が表示されている。なお、この「期間についての情報」は、未入力の場合には、その旨の記号(たとえば、「***」)で表示される。
【0034】
予約スキップサブ画面では、ユーザは、「設定」にカーソル200を合わせて実行キー53を押圧することにより、予約テーブルに記憶された予約動作についての予約スキップ情報をどのように変更するか(「スキップする」に変更するのか「スキップしない」に変更するのか)を入力することができ、または、「スキップ期間」にカーソル200を合わせて実行キー53を押圧することにより、予約テーブルに記憶された予約動作について予約スキップ情報を変更する期間を入力することができる。
【0035】
そして、予約管理部11は、ステップSA20において、「設定」が選択された(カーソル200が合わされて実行キー53が押圧された)か否かを判断し、そうであると判断するとステップSA30へ処理を進める。一方、そうではないと判断するとステップSA70に処理を進める。
【0036】
ステップSA30では、予約管理部11は、現状のON(「スキップする」に対応)またはOFF(「スキップしない」に対応)の設定を読み込み、そして、ステップSA40で、設定内容をLCD2に表示させる。なお、この設定は、制御部10内のRAMに記憶されている。また、図8に、この時点でLCD2に表示される画面の一例を示す。図8を参照して、LCD2に表示される画面には、ONおよびOFFという項目が丸印とともに表示され、そして、現在設定されている方の丸印は塗り潰されている。なお、ここで、ユーザは、カーソル200をONまたはOFFのいずれかに合わせて実行キー53を押圧することにより、現状の設定を変更することができる。図8では、ONが設定されている状態が示されている。図9に、OFFが設定されている場合(または、OFFに設定が変更された場合)にLCD2に表示される画面の一例を示す。ONまたはOFFの設定が変更されるたびに、LCD2に表示される画面は、図8または図9のいずれかに適宜更新される。
【0037】
そして、ステップSA50で、予約管理部11は、キー入力部5において予約テーブルの設定を変更する操作がなされたか否かを判断し、操作がなされたと判断するとステップSA60に処理を進める。
【0038】
一方、そのような操作ではなく、ONまたはOFFの設定の変更を終了させるための操作がなされたと判断すると、予約管理部11は、ステップSA10に処理を戻す。なお、このように判断した場合、予約管理部11は、予約スキップ情報を設定する処理自体を終了させても良い。
【0039】
ステップSA60では、予約管理部11は、予約テーブルにおいて、その時点で予約スキップ情報を変更するために設定されている期間の予約スキップ情報を、その時点で設定されている内容(ONまたはOFFに対応する内容)に変更して、ステップSA10に処理を戻す。なお、ステップSA60の処理が終了した後、予約管理部11は、予約スキップ情報を設定する処理自体を終了させても良い。
【0040】
なお、ここで、「その時点で予約スキップ情報を変更するために設定されている期間」とは、別途(後述するステップSA80からステップSA100のような処理によって)設定されている。たとえば、ここでの期間は、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始等、別途ユーザによって設定されていても良い。そして、予約管理部11は、このように別途設定されている期間に関する情報を参照して、ステップSA60の処理を実行しても良い。また、このように別途設定されている期間を参照する場合、予約管理部11は、ステップSA60において、当該設定されている期間が有効であるか無効であるかをユーザに問合せ、ユーザから無効である旨の情報が入力された場合、ユーザに対して期間の設定を促す処理を実行しても良い。
【0041】
ステップSA60における処理を具体的に説明すると、まず、図7に示されたように、「その時点で予約スキップ情報を変更するために設定されている期間」とは、2006年4月29日から同年5月7日までの期間である。したがって、予約テーブルでは、図10に示されるように、上記の期間に含まれる情報が、予約スキップを変更される対象となる情報である。
【0042】
そして、ステップSA60では、予約管理部11は、この期間の予約動作に関連付けられた予約スキップ情報を、その時点で設定されている内容(ONまたはOFF)に基づいて変更する。たとえば、その時点で「ON」に設定されている場合には、予約管理部11は、図10に示された予約テーブルを、図11に示されるように(つまり、変更の対象となる期間の予約スキップ情報を「スキップする」に)、変更する。
【0043】
再度図5を参照して、ステップSA70では、予約管理部11は、たとえば図12に示されるように、予約スキップサブ画面において「スキップ期間」にカーソル20が合わせられた状態で実行キー53を押圧されたか否かを判断し、そして、そうであったと判断すると、ステップSA80に処理を進める。なお、そうではなかったと判断すると、予約管理部11は、ステップSA10に処理を戻す。
【0044】
ステップSA80では、予約管理部11は、現在の日時を読み込む。そして、予約管理部11は、ステップSA90で、LCD2にスキップ期間設定画面を表示させる。図13に、スキップ期間設定画面の一例を示す。
【0045】
図13を参照して、スキップ期間設定画面は、予約スキップ情報を変更する期間を入力するための画面であり、期間の開始時刻を特定するための年月日および時刻を入力するための欄と、期間の終了時刻を特定するための年月日および時刻を入力するための欄が表示されている。ユーザは、キー入力部5に含まれるキーを適宜操作することにより、各欄に数値を入力することによって、スキップ期間を設定できる。
【0046】
再度図5を参照して、ステップSA100で、予約管理部11は、キー入力部5において予約テーブルの設定を変更する操作がなされたか否かを判断し、操作がなされたと判断するとステップSA110に処理を進める。
【0047】
予約管理部11は、ステップSA110で、予約テーブルからスキップ期間設定画面において設定された期間に含まれる予約時刻を抽出し、ステップSA120で、抽出した予約時刻をLCD2に表示させる。なお、予約管理部11は、ステップSA110において抽出を行なっている際には、たとえば図14に示すような、抽出中であることを示すメッセージを示すウィンドウ210をLCD2に表示させる。また、図10に変更対象として示された期間が設定されていた場合には、予約管理部11は、ステップSA120において、LCD2に、図15に示すような一覧表示画面を表示させる。
【0048】
図15を参照して、一覧表示画面では、変更対象となる期間に含まれる各予約時刻が、チェックボックス201〜207とともに表示されている。チェックボックス201〜207は、対応する予約時刻の予約スキップ情報が「スキップしない」である場合に塗り潰されて表示される。ステップSA110で、予約管理部11は、各予約時刻に対応する予約スキップ情報の内容を制御部10のRAMに記憶させ、ステップSA120では、RAMの記憶内容に応じてチェックボックス201〜207の表示態様を決定する。なお、一覧表示画面においてカーソル200をチェックボックス201〜207のいずれかに合わされた状態で実行キー53を押圧されることにより、予約管理部11は、制御部10のRAM上の対応する予約時刻についての予約スキップ情報を「スキップする」と「スキップしない」の間で入れ替えるとともに、チェックボックス201〜207の中の対応するチェックボックスの表示内容も「塗り潰さない」と「塗り潰す」の間で入れ替える。たとえば、図16では、図15に示された状態から、4月30日18時という予約時刻に対応する予約スキップ情報が「スキップする」に入れ替えられた状態が示されている。
【0049】
そして、予約管理部11は、ステップSA130で、キー入力部5においてスキップするデータを決定する操作がなされたか否かを判断し、そのような操作がなされたと判断するとステップSA140に処理を進める。
【0050】
ステップSA140では、予約テーブルの、ステップSA110で抽出された予約時刻に対応する各予約スキップ情報を、その時点で上記のRAMに記憶されている情報に更新して、ステップSA10に処理を戻す。予約管理部11は、更新している期間中、図17に示されるように、LCD2に、更新中である旨のメッセージを含むウィンドウ211を表示させても良い。なお、ステップSA60の処理が終了した後、予約管理部11は、予約スキップ情報を設定する処理自体を終了させても良い。
【0051】
次に、携帯電話機1において予約機能が実現される際に実行される処理(予約実行処理)内容を、当該処理のフローチャートである図18を参照して説明する。
【0052】
図18を参照して、予約実行処理では、まずステップSB10で、予約管理部11は、タイマ20を参照して現在時刻を取得する。
【0053】
次に、予約管理部11は、ステップSB20において、予約テーブルを読込む。
次に、予約管理部11は、ステップSB30において、現在時刻が予約テーブルに記憶されている予約時刻に到達しているか否かが判断し、到達していると判断すると、ステップSB31に処理を進める。
【0054】
ステップSB31では、予約管理部11は、ステップSB30で到達していると判断した予約時刻に関連付けられた予約スキップ情報の内容がスキップするものであるかしないものであるかを判断し、スキップするものであると判断するとステップSB32へ、スキップしないものであると判断するとステップSB40へ、それぞれ処理を進める。
【0055】
ステップSB40では、ステップSB30で到達していると判断した予約時刻に関連付けられた予約動作を実行し、ステップSB50に処理を進める。
【0056】
ステップSB40の処理内容を説明すると、予約動作として「目覚まし」が設定されている場合、予約管理部11は、予約テーブルにおける「アラーム」および「ガイダンス表示」の欄を参照し、「アラーム」がONになっていればスピーカ80にアラーム音を出力させ、OFFになっていれば音声を出力させず、また、「ガイダンス表示」がONになっていればLCD2に「時間ですよ!」などのメッセージを含む画面等を表示させ、OFFになっていればLCD2における表示内容を変更させない。また、予約動作として「メール送信」が設定されている場合、メール処理部15を適宜制御することにより、LCD2にメール作成用の画面を表示させたり、予め設定されている送信先に予め設定されている内容の電子メールを送信させたりする。
【0057】
ステップSB50では、予約管理部11は、予約テーブルを、ステップSB40で実行した予約動作に関連する情報を削除するように更新して、ステップSB10に処理を戻す。
【0058】
一方、ステップSB32では、予約管理部11は、予約テーブルを、ステップSB30で到達したと判断した予約時刻に関連する情報を削除するように更新して、ステップSB10に処理を戻す。
【0059】
以上説明した本実施の形態では、ステップSA70からステップSA140の処理により、期間を設定すると、予約テーブルの中で当該期間に含まれる予約時刻が抽出されてLCD2に表示され、各予約時刻について、予約スキップ情報のON/OFF(スキップを実行する/しない)を設定できる。つまり、本実施の形態では、各予約動作ごとに予約スキップ情報のON/OFFを切り替えることができるため、図19に示されるように、予約テーブルにおいて変更対象となった期間の中で一部の予約動作に対応する予約スキップ情報のみが「スキップする」とされることも考えられる。
【0060】
なお、期間を設定する場合、ユーザは、図13に示されるような画面に対して期間を入力するが、このような画面をLCD2に表示する場合、予約管理部11は、開始時刻に現在時刻を、終了時刻に現在時刻から所定の期間(たとえば1週間)後の時刻を、それぞれデフォルトで表示させても良い。
【0061】
また、以上説明した本実施の形態では、ステップSA20からステップSA60の処理により、設定された期間について、一括して、予約スキップ情報のON/OFFを設定することができる。
【0062】
また、以上説明した本実施の形態では、予約テーブルにおいて、各予約動作に関連付けられて予約スキップ情報が関連付けられていたが、本発明の電子機器の予約テーブルは必ずしもこのようなものに限定されない。所定の種類の予約動作(たとえば、電子メールの送信)に関連してのみ予約スキップ情報が関連付けられていても良い。
【0063】
また、以上説明した本実施の形態では、携帯電話機1は、図5を参照して説明したような予約スキップ設定処理を実行する際に、キー入力部5に対して予め設定されたパスワードの入力を要求し、正確なパスワードが入力されたことを条件に、当該処理を実行するように構成されても良い。
【0064】
また、以上説明した本実施の形態では、携帯電話機1のキー入力部5に対して操作がなされることによって、予約スキップ設定処理が実行されたが、予約スキップ設定処理は、携帯電話機1に対してネットワークを介して入力される情報に従って実行されても良い。つまり、ネットワークを介して、携帯電話機1に、予約スキップ設定処理を実行させても良い。
【0065】
このようなネットワークを介して入力される情報に従って予約スキップ設定処理が実行されることについて、具体的に説明する。
【0066】
たとえば、携帯電話機1において、全世界で使用できかつテレビが録画できるような場合であって、月曜日から土曜日に、日本の朝、所定のチャンネルで放送される連続ドラマの録画予約設定がなされている場合を考える。このような携帯電話機1では、予約テーブルに、携帯電話機1が日本に位置するか否かによって予約動作をスキップするか否かを決定する情報が記憶されている。具体的には、携帯電話機1が、日本に位置する場合には予約動作をスキップせず、日本以外の国に位置する場合には予約をスキップするような情報が記憶されている。携帯電話機1では、基地局と定期的に電波の送受信を行なうことから、自機の位置情報を認識することが可能である。そして、自機が日本(つまり、録画予約設定がなされている地域)に位置するかそれ以外の地域(外国)に位置するかによって、予約管理部11は、上記した連続ドラマの予約をスキップさせるか否かを判断する。
【0067】
なお、携帯電話機1がネットワークに接続している録画装置と接続可能であり、当該録画装置における録画動作が携帯電話機1の位置情報に基づいて制御される場合には、予約テーブル中の上記の連続ドラマの録画に関し、携帯電話機1が日本に位置する場合には予約がスキップされ、携帯電話機1が外国に位置する場合には予約をスキップしないように、録画装置の録画動作が制御されることも考えられる。
【0068】
また、携帯電話機1にアラーム機能が搭載されている場合であって、第1の時刻のアラーム予約と第2の時刻のアラーム予約の2種類のアラーム動作が予約テーブルに記憶されている場合であって、携帯電話機1が第1の国(地域)に位置する場合には第1の時刻のアラーム予約がスキップされず第2の時刻のアラーム予約がスキップされ、また、携帯電話機1が第2の国(地域)に位置する場合には第1の時刻のアラーム予約がスキップされ第2の時刻のアラーム予約がスキップされないように構成されることも考えられる。このように構成されれば、携帯電話機1のユーザの日本支社と海外支社で出勤時刻が異なる場合であっても、当該ユーザが出社する支社の出勤時刻に合わせて、携帯電話機1にアラーム動作を行なわせることができる。
【0069】
また、ネットワークを介して入力される情報の他の例としては、EPG(Electronic Program Guide)が挙げられる。つまり、EPGのデータに含まれる、番組名、出演者、ジャンルなどの情報に基づいて、予約テーブルにおける予約をスキップさせるか否かを設定することが考えられる。具体的には、たとえば、「毎週日曜日の夜8時から1時間放送される歌番組を録画したいが、当該曜日の当該時刻にプロ野球が放送される場合には、そのような場合だけ、録画予約をスキップさせたい」という情報が予約テーブルに設定されている場合が考えられる。このような場合、予約管理部11は、EPGの番組名を参照し、「プロ野球」および/または「中継」という文字列が含まれていれば、上記の歌番組の予約(つまり、日曜日夜8時から1時間の録画予約をスキップさせ、含まれていなければ録画予約をスキップしないように動作する。
【0070】
また、本実施の形態では、電子機器の一例として携帯電話機を挙げたが、本発明は、予約(スケジュール)機能を有する電子機器全般に適用可能であると考えられる。具体的には、HDD(ハードディスクドライブ)レコーダーにおける録画動作等についての予約機能、チューナ付きパーソナルコンピュータにおける録画動作等についての予約機能、パーソナルコンピュータにおけるウィルススキャンソフトウェアの自動update動作についての予約機能、ラジオにおける録音予約機能、携帯AV(Audio Visual)機器における録画動作等についての予約機能、自動シャッターカメラにおけるシャッター予約機能、監視カメラにおける録画予約機能、目覚まし時計におけるアラーム機能、電灯における点灯/消灯についての予約機能、エアコンのON/OFFについての予約機能、風呂における給湯/追炊についての予約機能、カーテンや窓の自動開閉についての予約機能、および、電話機におけるモーニングコール機能などが挙げられる。たとえば、窓の開閉の予約については、「外出している間には換気しておいて欲しいが、自宅にいる場合や雨が降っている場合には閉めたままにして欲しい」という場合、月曜日から金曜日までは午前中の所定の時間帯に開放する予約動作が設定されていることが考えられる。そして、このような予約内容が予約テーブルに登録されている場合であっても、ユーザが平日に会社を休んだ場合には、その旨の情報が電子機器に登録されれば、当該電子機器の予約管理部は、平日であっても予約をスキップさせて窓の開放についての予約動作を停止させる。
【0071】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の電子機器の一実施の形態である携帯電話機の外観図である。
【図2】図1の携帯電話機のハードウェア構成を示す図である。
【図3】図1の携帯電話機における本発明の特徴部分の制御ブロック図である。
【図4】図3の予約テーブル記憶部に記憶される予約テーブルの一例を示す図である。
【図5】図1の携帯電話機において予約テーブルに予約スキップ情報を設定する際に実行される処理のフローチャートである。
【図6】図1の携帯電話機のLCDの表示内容の一例を示す図である。
【図7】図1の携帯電話機のLCDに表示される予約スキップサブ画面の一例を示す図である。
【図8】図1の携帯電話機のLCDに表示される、予約スキップ情報のONまたはOFFを設定するための画面の一例を示す図である。
【図9】図1の携帯電話機のLCDに表示される、予約スキップ情報のONまたはOFFを設定するための画面の他の例を示す図である。
【図10】図4の予約テーブルにおいて設定内容が変更される対象を示す図である。
【図11】図10の予約テーブルの、情報を変更された後の状態を示す図である。
【図12】図1の携帯電話機のLCDに表示される予約スキップサブ画面の他の例を示す図である。
【図13】図1の携帯電話機のLCDに表示されるスキップ期間設定画面の一例を示す図である。
【図14】図1の携帯電話機のLCDに表示される、予約テーブルにおいて情報を検索していることを示すウィンドウの一例を示す図である。
【図15】図1の携帯電話機のLCDに表示される、一覧表示画面の一例を示す図である。
【図16】図1の携帯電話機のLCDに表示される、一覧表示画面の他の例を示す図である。
【図17】図1の携帯電話機のLCDに表示される、一覧表示画面のさらに他の例を示す図である。
【図18】図1の携帯電話機において実行される予約実行処理のフローチャートである。
【図19】図10の予約テーブルの変形例を示す図である。
【図20】従来の電子機器において予約機能を実行するための処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1 携帯電話機、1A ケース、2 LCD、3 マイク孔、4 スピーカ孔、5 キー入力部、10 制御部、11 予約管理部、12 キー制御部、13 LCD制御部、14 出力音声制御部、15 メール処理部、16 録画処理部、20 タイマ、30 マイク、40,80 スピーカ、50 ダイヤルキー、51 右キー、52 左キー、53 実行キー、54 キャンセルキー、60 通信制御部、61 アンテナ、70 記憶部、71 予約テーブル記憶部、72 録画データ記憶部、200 カーソル、201〜207 チェックボックス、210,211 ウィンドウ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器であって、
前記予約記憶部は、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報をさらに記憶し、
前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるスキップ情報入力部をさらに含み、
前記予約機能実行部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断し、スキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、当該動作をスキップする、電子機器。
【請求項2】
表示部をさらに含み、
前記スキップ情報入力部は、
期間の入力を受付ける期間入力部と、
前記予約記憶部から、前記期間入力部に入力された期間に含まれる日時に関連付けられた情報を抽出する抽出部とを備え、
前記抽出部が抽出した情報を、前記表示部に、前記スキップ情報の入力が可能な態様で表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
タイマをさらに含み、
前記期間入力部は、前記タイマの計時する現在時刻から所定の期間を、デフォルトで前記表示部に表示する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記予約記憶部は、前記記憶された各動作に関連付けて前記スキップ情報を記憶し、
前記スキップ情報入力部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について前記スキップ情報の入力を受付ける、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御方法であって、
前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、
前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、
前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを含む、電子機器の制御方法。
【請求項6】
予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御プログラムであって、
前記電子機器に、
前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、
前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、
前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを実行させる、電子機器の制御プログラム。
【請求項1】
予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器であって、
前記予約記憶部は、前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報をさらに記憶し、
前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるスキップ情報入力部をさらに含み、
前記予約機能実行部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断し、スキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、当該動作をスキップする、電子機器。
【請求項2】
表示部をさらに含み、
前記スキップ情報入力部は、
期間の入力を受付ける期間入力部と、
前記予約記憶部から、前記期間入力部に入力された期間に含まれる日時に関連付けられた情報を抽出する抽出部とを備え、
前記抽出部が抽出した情報を、前記表示部に、前記スキップ情報の入力が可能な態様で表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
タイマをさらに含み、
前記期間入力部は、前記タイマの計時する現在時刻から所定の期間を、デフォルトで前記表示部に表示する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記予約記憶部は、前記記憶された各動作に関連付けて前記スキップ情報を記憶し、
前記スキップ情報入力部は、前記予約記憶部に記憶された各動作について前記スキップ情報の入力を受付ける、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御方法であって、
前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、
前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、
前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを含む、電子機器の制御方法。
【請求項6】
予約機能に関して日時と動作を関連付けて記憶する予約記憶部と、前記予約記憶部に記憶された日時に前記予約記憶部に記憶された動作を実行する予約機能実行部とを含む電子機器の制御プログラムであって、
前記電子機器に、
前記記憶された動作の少なくとも一部に関連付けて当該動作の実行をスキップするか否かの情報であるスキップ情報を記憶するステップと、
前記予約記憶部に記憶された動作の少なくとも一部に対して前記スキップ情報の入力を受付けるステップと、
前記予約記憶部に記憶された各動作について、前記スキップ情報として前記予約された動作をスキップする旨の情報が記憶されているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップにおいてスキップする旨の情報が記憶されていると判断した場合には、前記予約機能実行部に当該動作をスキップさせるステップとを実行させる、電子機器の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2008−128765(P2008−128765A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−312715(P2006−312715)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]