説明

電子機器、ネットワークシステム、および電子機器による論理アドレスの取得方法

【課題】機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合でも、ネットワークに接続された他の機器と連携して動作させることが可能な電子機器、そのような電子機器を備えたネットワークシステム、およびそのような電子機器による論理アドレスの取得方法を提供する。
【解決手段】このレコーダ2(電子機器)は、所定のインターフェース規格であるHDMI規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能なHDMI通信部23と、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部25とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器、ネットワークシステム、および電子機器による論理アドレスの取得方法に関し、特に、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能な電子機器、そのような電子機器を備えたネットワークシステム、およびそのような電子機器による論理アドレスの取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能な電子機器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、機器の種類に対応した通信用アドレス(論理アドレス)の数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能なレコーダ(電子機器)が開示されている。このレコーダは、HDMIトランスミッタ(通信部)により、ネットワークに接続可能であり、機器の種類に対応した通信用アドレスに空きがある場合に、機器の種類に対応した通信用アドレスを取得するように構成されている。また、上記特許文献1には、レコーダは、機器の種類に対応した通信用アドレスに空きがない場合には、通信用アドレスを取得することができないという点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−71396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のレコーダ(電子機器)では、機器の種類に対応した通信用アドレス(論理アドレス)に空きがない場合には、通信用アドレスを取得しないので、この場合には、レコーダをネットワークに接続された他の機器と連携して動作させることができないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合でも、ネットワークに接続された他の機器と連携して動作させることが可能な電子機器、そのような電子機器を備えたネットワークシステム、およびそのような電子機器による論理アドレスの取得方法を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による電子機器は、所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能な通信部と、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部とを備える。
【0008】
この第1の局面による電子機器では、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部を設けることによって、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合でも、複数の論理アドレスのうち、機器の種類に対応した論理アドレス以外で他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得することができるので、ネットワークに接続された他の機器と連携して動作させることができる。
【0009】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、制御部は、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、上記機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスのうち、上記機器の機能に近い論理アドレスを取得する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、機器の機能とは無関係の論理アドレスを取得する場合と異なり、ネットワーク内において機器の機能を有効に用いることができる。
【0010】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、所定のインターフェース規格は、機器間を、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な所定のケーブルにより接続して、制御信号により機器間で相互に制御することが可能なインターフェース規格である。このように構成すれば、電子機器と他の機器との間で、音声データ、映像データのみならず制御信号も容易に送信することができるので、音声データおよび映像データを用いる複数の機器、たとえば、複数のAV機器を連携して動作させることができる。
【0011】
この場合、好ましくは、所定のインターフェース規格は、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)規格であり、電子機器は、機器の種類ごとに上限が決められている論理アドレスを用いたCEC機能により他の機器と相互に制御可能に構成されている。このように構成すれば、HDMI規格に対応した通信部により、電子機器と他の機器との間で、音声データ、映像データのみならず制御信号も容易に送信することができるとともに、CEC機能により他の機器と容易に連携して動作させることができる。
【0012】
この発明の第2の局面によるネットワークシステムは、複数の電子機器を備え、複数の電子機器のうち少なくとも1つの電子機器は、所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能な通信部と、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部とを含む。
【0013】
この第2の局面によるネットワークシステムでは、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部を電子機器に設けることによって、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合でも、複数の論理アドレスのうち、機器の種類に対応した論理アドレス以外で他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを電子機器が取得することができるので、ネットワークに接続された機器同士を連携して動作させることができる。
【0014】
この発明の第3の局面による電子機器による論理アドレスの取得方法は、所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続するステップと、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御するステップとを備える。
【0015】
この第3の局面による電子機器による論理アドレスの取得方法では、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御するステップを設けることによって、機器の種類に対応した論理アドレスの空きがない場合でも、複数の論理アドレスのうち、機器の種類に対応した論理アドレス以外で他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得することができるので、電子機器をネットワークに接続された他の機器と連携して動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態によるネットワークシステムの全体構成を示した概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるネットワークシステムにおけるCECリンク上の論理アドレスの対応表を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態によるネットワークシステムのTVの構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態によるネットワークシステムのレコーダの構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態によるネットワークシステムのレコーダの論理アドレス取得機能を有効にする方法を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態によるネットワークシステムのレコーダが物理アドレスおよび論理アドレスを取得する際の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図6に示したステップS2における論理アドレス取得処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
まず、図1を参照して、本発明の実施形態によるネットワークシステム100の構成について説明する。
【0019】
本発明の一実施形態によるネットワークシステム100は、図1に示すように、TV1と、4台のレコーダ2、3、4および5と、STB(セットトップボックス)6と、DVDプレイヤー7とにより主として構成されている。機器間は、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能なHDMI規格に対応したケーブルにより接続されており、TV1、レコーダ2、3、4および5、STB6ならびにDVDプレイヤー7の間でCEC(Consumer Electronics Control)リングが構成されている。各機器は、CEC機能により機器間で相互に制御可能に構成されている。つまり、各機器は、CECリンクに接続されることにより、他の機器と連携して動作させることができる。なお、HDMI規格は、本発明の「所定のインターフェース規格」の一例であり、CECリンクは、本発明の「ネットワーク」の一例である。
【0020】
CECリンクでは、図2に示すように、機器の機能ごとに対応する論理アドレスが決められている。機器の機能としてのTV、Recording Device、Tuner、Playback Device、Audio System、Reserved、Specific UseおよびUnregisteredに対して、それぞれ対応する論理アドレス0〜15が割り当てられている。また、機能ごとに論理アドレスの数は制限されている。たとえば、録画機能では、Recording Device1に対応する論理アドレス「1」、Recording Device2に対応する論理アドレス「2」およびRecording Device3に対応する論理アドレス「9」が割り当てられており、取得できる論理アドレスの数の上限は3つである。また、その他の機能も同様にして取得できる論理アドレスの数は制限されている。なお、Unregisteredに対応する論理アドレス「15」は、複数の機器が重複して取得することが可能である。ただし、論理アドレス「15」を取得した機器を、CECリンクに接続された他の機器と連携して動作させることはできない。
【0021】
また、各機器は、CECリンク内において、互いに異なる固有の物理アドレスをそれぞれ取得している。各機器は、物理アドレスにより、CECリンク内においての接続関係が特定される。
【0022】
TV1は図3に示すように、チューナ11と、映像処理部12と、HDMI通信部13と、表示部14と、制御部15とを備えている。TV1は、HDMI通信部13によりCECリンクに接続されている。
【0023】
TV1のチューナ11は、テレビジョン信号を受信するように構成されている。また、映像処理部12は、テレビジョン信号を表示部14で表示可能なように処理するように構成されている。また、表示部14は、処理された映像を表示するように構成されている。また、TV1の制御部15は、TV1の各部の制御を行うように構成されている。
【0024】
4台のレコーダ2、3、4、および5は、互いに、同様の構成を有している。ここでは、代表してレコーダ2について説明する。レコーダ2は、図4に示すように、チューナ21と、映像処理部22と、HDMI通信部23と、映像データおよび音声データを記憶するHDD(ハードディスクドライブ)24と、制御部25とを備えている。レコーダ2は、HDMI通信部23によりCECリンクに接続されている。なお、HDMI通信部23は、本発明の「通信部」の一例である。
【0025】
レコーダ2のチューナ21は、テレビジョン信号を受信するように構成されている。また、映像処理部22は、テレビジョン信号をHDD24で録画可能なように処理するように構成されている。また、HDD24は、処理された映像を録画するように構成されている。
【0026】
レコーダ2の制御部25は、レコーダ2の各部の制御を行うように構成されている。また、制御部25は、後述する物理アドレスおよび論理アドレスを取得する処理(図6参照)を行うように構成されている。また、制御部25は、Recording Deviceに対応する論理アドレスに空きがない場合に、Recording Deviceに対応する論理アドレスに近い機能の論理アドレスを取得する処理を行うように構成されている。
【0027】
また、レコーダ2は、Recording Deviceに対応する論理アドレスに空きがない場合に、Recording Deviceに対応する論理アドレスに近い機能の論理アドレスを取得する機能を有効にするか否かをユーザにより設定可能に構成されている。具体的には、レコーダ2は、ユーザの操作のための設定画面141(図5参照)をTV1の表示部14に表示させて、ユーザの操作によりこの機能を有効にするか否かを設定できるように構成されている。
【0028】
STB6は、ケーブルテレビ放送や衛星放送などの放送信号を受信してTV1で視聴可能な信号に変換するように構成されている。また、DVDプレイヤー7は、DVDを再生するように構成されている。
【0029】
次に、図6および図7を参照して、レコーダ2が新たにCECリンクに接続された際に、制御部25による物理アドレスおよび論理アドレスを取得する処理について説明する。なお、この場合、レコーダ2が、本発明の「電子機器」の一例であり、TV1、レコーダ3、4および5、STB6ならびにDVDプレイヤー7が、本発明の「他の機器」の一例である。
【0030】
レコーダ2が新たにCECリンクに接続されると、図6のステップS1において、制御部25は、CECリンク内の物理アドレスの取得を行う。ステップS2において、制御部25は、後述する論理アドレス取得処理を行い、その後、物理アドレスおよび論理アドレスを取得する処理を終了する。
【0031】
図6のステップS2における論理アドレス取得処理について、図7を参照して詳細に説明する。図7のステップS11において、制御部25は、HDMI通信部23を介して、Recording Deviceに対応する論理アドレスを取得するためのポーリングメッセージを送信する。ここで、Recording Deviceに対応する論理アドレスは、「1」、「2」および「9」であるが、まず、そのうちの最小番号である論理アドレス「1」を取得するためのポーリングメッセージを送信する。ステップS12において、制御部25は、論理アドレスを取得するためのポーリングメッセージに対してACK(Acknowledgement)があるか否かを判断する。ACKがなければ、ポーリングメッセージを送信した論理アドレスは、他の機器に使用されていないということなので、ステップS21において、制御部25は、ポーリングメッセージを送信した論理アドレスを取得して、論理アドレス取得処理を終了する。ACKがあれば、ステップS13において、制御部25は、Recording Deviceに対応する論理アドレスの残りを確認する。具体的には、制御部は、Recording Deviceに対応する論理アドレスのうち、ポーリングメッセージをまだ送信していない残りの論理アドレスを確認する。
【0032】
次に、ステップS14において、制御部25は、Recording Deviceに対応する論理アドレスのうち、ポーリングメッセージをまだ送信していない論理アドレスがあるか否かを判断する。ポーリングメッセージをまだ送信していない残りの論理アドレスがあれば、ステップS15において、制御部25は、Recording Deviceに対応する残りの論理アドレスを取得するためのポーリングメッセージを送信する。ここで、Recording Deviceに対応する残りの論理アドレスが複数ある場合は、番号が小さい順にポーリングメッセージを送信するものとする。たとえば、論理アドレス「2」および「9」が残っていた場合は、制御部25は、論理アドレス「2」を取得するためのポーリングメッセージを送信する。その後、ステップS12に進む。
【0033】
Recording Deviceに対応する論理アドレスの残りがなければ、ステップS14の後、ステップS16において、制御部25は、次の候補の論理アドレスを取得するためのポーリングメッセージを送信する。制御部25は、次の候補の論理アドレスとして、Recording Deviceに対応する論理アドレスの機能により近い機能の論理アドレスを選択する。本実施形態では、Playback Deviceに対応する論理アドレス、Tunerに対応する論理アドレスの順にRecording Deviceにより近い機能の論理アドレスと判断する。また、Playback Deviceに対応する論理アドレスおよびTunerに対応する論理アドレスは、それぞれ、複数あるので、番号が小さい順に候補とされる。つまり、Playback Deviceに対応する論理アドレス「4」、「8」、「11」、Tunerに対応する論理アドレス「3」、「6」、「7」、「10」、の順に取得する論理アドレスの候補とされる。
【0034】
次に、ステップS17において、制御部25は、論理アドレスを取得するためのポーリングメッセージに対してACKがあるか否かを判断する。ACKがなければ、ポーリングメッセージを送信した論理アドレスは、他の機器に使用されていないということなので、ステップS21において、制御部25は、ポーリングメッセージを送信した論理アドレスを取得して、論理アドレス取得処理を終了する。ACKがあれば、ステップS18において、制御部25は、取得候補の論理アドレスの残りを確認する。具体的には、制御部は、Playback Deviceに対応する論理アドレスおよびTunerに対応する論理アドレスのうち、ポーリングメッセージをまだ送信していない残りの論理アドレスを確認する。
【0035】
次に、ステップS19において、制御部25は、取得候補の論理アドレスのうち、ポーリングメッセージをまだ送信していない論理アドレスがあるか否かを判断する。ポーリングメッセージをまだ送信していない残りの論理アドレスがあれば、ステップS16に進む。残りの論理アドレスがなければ、ステップS20において、制御部25は、Unregisteredに対応する論理アドレス「15」を取得して、論理アドレス取得処理を終了する。つまり、制御部25は、Recording Deviceに対応する論理アドレスに空きがない場合に、Playback Deviceに対応する論理アドレスまたはTunerに対応する論理アドレスに空きがある場合には、Recording Deviceに対応する論理アドレスに近い機能の論理アドレスとして、Playback Deviceに対応する論理アドレスまたはTunerに対応する論理アドレスを取得する制御を行うように構成されている。
【0036】
本実施形態では、上記のように、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてCECリンク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部25を設けることによって、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合でも、複数の論理アドレスのうち、機器の種類に対応した論理アドレス以外で他の機器と相互に制御可能な機器としてCECリンク内で認識される論理アドレスを取得することができるので、CECリンクに接続された他の機器と連携して動作させることができる。
【0037】
また、本実施形態では、制御部25を、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、上記機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器としてCECリンク内で認識される論理アドレスのうち、上記機器の機能に近い論理アドレスを取得する制御を行うように構成することによって、機器の機能とは無関係の論理アドレスを取得する場合と異なり、CECリンク内においてレコーダ2の機能を有効に用いることができる。
【0038】
また、本実施形態では、所定のインターフェース規格を、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)規格にするとともに、レコーダ2を、機器の種類ごとに上限が決められている論理アドレスを用いたCEC機能により他の機器と相互に制御可能に構成することによって、HDMI規格に対応したHDMI通信部23により、レコーダ2と他の機器との間で、音声データ、映像データのみならず制御信号も容易に送信することができるとともに、CEC機能により他の機器と容易に連携させることができる。
【0039】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0040】
たとえば、上記実施形態では、本発明の電子機器の一例としてレコーダを示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、レコーダ以外の電子機器に対しても適用可能である。たとえば、TVなどでも本発明を適用可能である。この場合、機器の機能に近い論理アドレスとして、たとえば、Tunerに対応する論理アドレスを選択してもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の機能に近い論理アドレスを取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、たとえば、空いている他の論理アドレスのうち、アドレス番号が小さい論理アドレスを取得するようにしてもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、他の機器と相互に制御可能な機器としてネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するという電子機器の機能を有効にするために、ユーザは、電子機器をメニュー画面から操作して、機能を有効にする設定をする例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、特定の組み合わせの操作ボタンを押すことにより設定可能となる隠しコマンドにより設定するようにしてもよいし、リモコン等に専用の操作ボタンを設けて設定するようにしてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、所定のインターフェース規格としてHDMI規格により各機器を接続している例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、機器間を、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な所定のケーブルにより接続して、制御信号により機器間の連携動作を行うことが可能なインターフェース規格であれば、HDMI規格以外のインターフェース規格であってもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、本発明のネットワークの一例として、CECリンクを示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークであれば、CECリンク以外のネットワークでもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 TV(他の機器)
2 レコーダ(電子機器)
3、4、5 レコーダ(他の機器)
6 STB(他の機器)
7 DVDプレイヤー(他の機器)
23 HDMI通信部(通信部)
25 制御部
100 ネットワークシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能な通信部と、
機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器として前記ネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部とを備える、電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、前記機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器として前記ネットワーク内で認識される論理アドレスのうち、前記機器の機能に近い論理アドレスを取得する制御を行うように構成されている、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記所定のインターフェース規格は、機器間を、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な所定のケーブルにより接続して、前記制御信号により機器間で相互に制御することが可能なインターフェース規格である、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記所定のインターフェース規格は、HDMI規格であり、
機器の種類ごとに上限が決められている論理アドレスを用いたCEC機能により他の機器と相互に制御可能に構成されている、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
複数の電子機器を備え、
前記複数の電子機器のうち少なくとも1つの電子機器は、所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続可能な通信部と、機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器として前記ネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御する制御部とを含む、ネットワークシステム。
【請求項6】
所定のインターフェース規格により接続された複数の機器により構成され、機器の種類に対応した論理アドレスの数に対して機器の種類ごとに上限が決められているネットワークに接続するステップと、
機器の種類に対応した論理アドレスに空きがない場合に、機器の種類に対応した論理アドレス以外の論理アドレスで、かつ、他の機器と相互に制御可能な機器として前記ネットワーク内で認識される論理アドレスを取得するように制御するステップとを備える、電子機器による論理アドレスの取得方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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