電子機器およびプログラム
【課題】機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易く確認させることができる電子機器を提供する。
【解決手段】実施形態の電子機器は、撮影手段と、表示手段と、検知手段と、表示制御手段と、を備える。撮影手段は、画像を撮影する。表示手段は、情報を表示する。検知手段は、前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する。表示制御手段は、前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる。
【解決手段】実施形態の電子機器は、撮影手段と、表示手段と、検知手段と、表示制御手段と、を備える。撮影手段は、画像を撮影する。表示手段は、情報を表示する。検知手段は、前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する。表示制御手段は、前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題に対する意識の高まりから、家電機器などの電力を消費する機器の消費電力を低減させる取り組みが注目されている。家庭内には様々な家電機器が設置されており、家電機器ごとに電力を無駄に消費しているか否かの判断材料が異なるため、家電機器の消費電力を適切に低減させるためには、その家電機器を正しく認識することが必要となる。
【0003】
家庭内に設置された様々な家電機器を認識する技術としては、例えば、各家電機器同士で、有線または無線により制御コマンドを出し合うことで、家電機器が制御コマンドへ反応することにより、家電機器のタイプを判定する技術が知られている。例えば、IEC等で標準化されている家庭なネットワーク規格である「エコーネット」や「DLNA」などを用いて判定することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−288859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
家電機器の消費電力を低減させるための行為をユーザに促すには、家電機器の消費電力に関わる情報をユーザに確認させて、ユーザの節電意識を高めることが有効である。このとき、家電機器の消費電力に関わる情報を確認するために煩雑な操作が要求されたり、情報の確認が難しかったりすると、ユーザから敬遠されるため、直感的で分かり易い方法で家電機器の消費電力に関わる情報をユーザが確認できるようにすることが求められる。しかしながら、従来技術では、家電機器の消費電力に関わる情報を、直感的で分かり易いかたちでユーザが確認することができない。
【0006】
そこで、本発明の実施形態は、一例として、機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易く確認させることができる電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の電子機器は、撮影手段と、表示手段と、検知手段と、表示制御手段と、を備える。撮影手段は、画像を撮影する。表示手段は、情報を表示する。検知手段は、前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する。表示制御手段は、前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。
【図2】図2は、第1の実施形態にかかる電子機器の外観の一例を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施形態にかかる電子機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、第1の実施形態にかかる電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、第1の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図7】図7は、第1の実施形態にかかる電子機器の動作の具体例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、第2の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。
【図9】図9は、第2の実施形態にかかる電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、第2の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図11】図11は、第2の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図12】図12は、第3の実施形態にかかる電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態にかかる電子機器およびプログラムを、図面を参照して説明する。以下で示す実施形態は、家庭内に設置された各種の家電機器の消費電力に関わる情報を、ユーザ(操作者)が容易に持ち運び可能なタブレット端末などの電子機器に表示することでユーザの節電意識を高め、節電のためのユーザの行動を喚起する家庭内システムへの適用例である。この家庭内システムは、タブレット端末などの電子機器の特性である良好な操作性を活かして、直感的で分かり易いかたちで、家電機器の消費電力に関わる情報をユーザが確認できるようにしている。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。家庭内には、家電機器の一例として、エアコン1、テレビ2、照明装置3、冷蔵庫4および洗濯乾燥機5が設置されている。本実施形態の家庭内システムは、例えば、タブレット端末として構成された電子機器10を用いて、これら各家電機器の消費電力に関わる情報を表示する。本実施形態にかかる電子機器10は、画像を撮影(入力)する機能を持ち、情報を表示する対象となる家電機器を特定するため、撮影(入力)した画像を用いる。
【0011】
また、本実施形態にかかる電子機器10は、エアコン1、テレビ2、照明装置3、冷蔵庫4および洗濯乾燥機5の各家電機器から無線通信によって情報を取得する機能を有する。例えば、各家電機器には、電子機器10との間で無線通信を行うためのアダプタ(図示せず)が接続される。電子機器10は、このアダプタを介して各家電機器との間で無線通信を行い、各家電機器から情報を取得する。なお、無線通信の規格としては、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)など、既知の様々な規格を利用できる。
【0012】
また、本実施形態にかかる電子機器10は、例えば、3G(第3世代)通信などの移動体通信技術や、WiFi経由ルータを利用してインターネットなどのネットワーク6に接続し、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から各種の情報を取得する機能を有する。電子機器10は、上述した家庭内の各家電機器やネットワーク6上の情報提供サーバ7からの情報の取得を、機器に内蔵された後述の無線通信モジュールを用いて行う。
【0013】
図2は、本実施形態にかかる電子機器10の外観の一例を示す図である。電子機器10は、ユーザが把持する薄い箱状の筐体11を備える。筐体11の前面(一方の主面)側には、情報を表示する表示部12が設けられている。表示部12は、ユーザによってタッチされた表示画面上の位置を検知するタッチパネルを備える。また、筐体11の前面側には、表示部12の下側に位置して、ユーザが各種操作を行うための操作スイッチ13が設けられている。また、筐体11の前面側には、表示部12の上側に位置して、音声出力を行うためのスピーカ14が設けられている。さらに、筐体11の上部には、画像を撮影するためのカメラモジュール15が設けられている。カメラモジュール15は、筐体11の前面側の画像を撮影する前面カメラと、筐体11の背面(他方の主面)側の画像を撮影する背面カメラとを備える。
【0014】
図3は、本実施形態にかかる電子機器10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、電子機器10は、上述の構成に加え、CPU16、システムコントローラ17、グラフィックスコントローラ18、タッチパネルコントローラ19、不揮発性メモリ20、RAM21、音声処理部22、および無線通信モジュール23を備える。
【0015】
表示部12は、ディスプレイ12aとタッチパネル12bとを組み合わせた、いわゆるタッチスクリーンとして構成される。ディスプレイ12aは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。タッチパネル12bは、ユーザの指やスタイラスペンなどによってタッチされたディスプレイ12aの表示画面上の位置(タッチ位置)を検知する。
【0016】
CPU16は、電子機器10の動作を統括的に制御するプロセッサである。CPU16は、システムコントローラ17を介して電子機器10の各部を制御する。CPU16は、例えば、不揮発性メモリ20からRAM21にロードされるオペレーションシステムや各種のアプリケーションプログラムを実行することにより、電子機器10の各部を制御するための機能を実現する。本実施形態では、特にCPU16が家電機器の消費電力に関わる情報を表示してユーザの節電意識を高めるための節電のためのアプリケーションプログラム(以下、「節電アプリ」という。)を実行することにより、後述する各機能部(図4参照)を実現する。
【0017】
不揮発性メモリ20は、オペレーションシステムや各種のアプリケーションプログラム、プログラムの実行に必要な各種データなどを記憶する。RAM21は、電子機器10のメインメモリとして、CPU16がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。
【0018】
システムコントローラ17は、不揮発性メモリ20およびRAM21に対するアクセスを制御するメモリコントローラを内蔵する。また、システムコントローラ17は、グラフィックスコントローラ18、タッチパネルコントローラ19、音声処理部22との通信を実行する機能を有する。また、システムコントローラ17は、操作スイッチ13が受け付けたユーザ操作の情報や、カメラモジュール15からの画像情報を入力する機能を有する。また、システムコントローラ17は、無線通信モジュール23を利用して電子機器10の外部から各種情報を取得する機能を有する。
【0019】
グラフィックスコントローラ18は、表示部12のディスプレイ12aを制御する表示コントローラである。タッチパネルコントローラ19は、タッチパネル12bを制御し、ユーザによるタッチ位置を示す座標データをタッチパネル12bから取得する。
【0020】
音声処理部22は、CPU16による制御のもとで、音声合成などの音声処理を施して生成した音声ガイダンスなどをスピーカ14から出力させる処理を行う。
【0021】
無線通信モジュール23は、CPU16による制御のもとで、上述したエアコン1、テレビ2、照明装置3、冷蔵庫4および洗濯乾燥機5などの各家電機器との間の無線通信や、ネットワーク6に接続するための無線通信を実行する。
【0022】
図4は、CPU16が上述した節電アプリを実行することにより実現される電子機器10の機能構成を示すブロック図である。節電アプリの実行により、電子機器10には、図4に示すように、検知部31、表示制御部32および報知部33の各機能構成が実現される。なお、節電アプリは、例えば、表示部12に表示されている節電アプリを表すアイコンをユーザがタッチすることによって起動する。
【0023】
検知部31は、カメラモジュール15により撮影された画像から、上述した各種の家電機器(電力を消費する機器)を検知する。具体的には、ユーザが例えばエアコン1の消費電力に関わる情報を確認したいと考えた場合、ユーザは、節電アプリを起動した状態で電子機器10をエアコン1にかざし、カメラモジュール15の背面カメラ(前面カメラでもよい)によりエアコン1を撮影する。なお、ここでいう撮影とは、被写体の画像を静止画として記録する動作のみを意味するものではなく、被写体の画像をカメラモジュール15により入力し、表示部12に表示させる動作も含む。ユーザ操作に応じてカメラモジュール15により被写体を含む画像が撮影(入力)されると、検知部31は、撮影(入力)された画像に対して画像処理を行い、この画像からユーザの操作に応じて撮影した被写体である家電機器(上記の例ではエアコン1)を検知する。
【0024】
カメラモジュール15により撮影(入力)された画像に対して検知部31が行う画像処理としては、例えばパターンマッチングなど、画像から物体を検知する技術として既に知られている様々な技術を利用することができる。画像に対するパターンマッチングにより家電機器を検知する場合、家庭内に設置された各家電機器それぞれの特徴量を予め記憶しておき、カメラモジュール15により入力された画像と各家電機器の特徴量とを比較して、いずれかの家電機器の特徴量にマッチングする物体が画像から抽出された場合に、その物体を家電機器として検出すればよい。
【0025】
表示制御部32は、検知部31が画像から家電機器を検知した場合に、この家電機器の消費電力を示す第1情報と、この家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを表示部12に表示させる。このとき、表示制御部32は、ユーザの操作に応じてカメラモジュール15により撮影(入力)された画像に重畳(オーバーレイ)するかたちで、第1情報や第2情報を表示部12に表示させることが望ましい。ユーザの操作に応じてカメラモジュール15により撮影(入力)された画像には、検知部31が検知した家電機器が含まれるため、この画像上に第1情報や第2情報をオーバーレイして表示部12に表示させることにより、ユーザは、家電機器と第1情報および第2情報とを直感的に関連付けて把握することが可能になる。
【0026】
第1情報は、例えば、家電機器の現在の消費電力である。家電機器の現在の消費電力は、一例として、その家電機器から取得することができる。表示制御部32は、無線通信モジュール23を用いて、検知部31が検知した家電機器から、この家電機器の現在の消費電力を取得し、表示部12に表示させる。なお、家庭内の各家電機器に電力を配分する分電盤に電力計測ユニットが接続され、この電力計測ユニットが各家電機器の消費電力をリアルタイムで計測している場合、表示制御部32は、無線通信モジュール23を用いて電力計測ユニットにアクセスし、この電力計測ユニットから、検知部31が検知した家電機器の現在の消費電力を取得して表示部12に表示させるようにしてもよい。また、家庭内の各家電機器の動作を監視しながらこれら各家電機器を統合的に制御するためのホームサーバが設けられている場合、表示制御部32は、無線通信モジュール23を用いてホームサーバにアクセスし、このホームサーバから、検知部31が検知した家電機器の現在の消費電力を取得して表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0027】
また、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバが、家電機器の過去の(例えば前日の)消費電力量を記憶する機能を持つ場合、表示制御部32は、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバから、家電機器の前日の消費電力量を取得して、家電機器の前日の消費電力を現在の消費電力と併せて第1情報として表示部12に表示させるようにしてもよい。また、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバが、現在の家電機器の消費電力から1日の予想消費電力量を算出する機能を持つ場合、表示制御部32は、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバから、1日の予想消費電力量を取得して、家電機器の1日の予想消費電力量を、現在の消費電力や前日の消費電力などとともに第1情報として表示部12に表示させるようにしてもよい。なお、第1情報の表示形態は、例えば、数値による表示やグラフ表示など、任意に定めることができる。また、第1情報の表示形態を、ユーザの設定に応じて変更できるようにしてもよい。
【0028】
第2情報は、上述したように、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための情報である。家電機器の消費電力に影響を与える操作は、その家電機器の種類ごとに様々である。したがって、第2情報は、その家電機器の種類に応じて異なった項目についての情報となる。
【0029】
検知部31が画像から検知した家電機器がエアコン1の場合、第2情報は、例えば、室温、外気温、現在および今後の天気の概況や気温変化を示す気象情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像からエアコン1を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、エアコン1が内蔵する温度センサが計測した室温の情報をエアコン1から取得するとともに、外気温の情報、気象情報などを、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得する。そして、表示制御部32は、エアコン1や情報提供サーバ7から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、エアコン1の消費電力に影響を与える操作、例えば、エアコン1の電源オン/オフ操作や設定温度を変更する操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外のエアコン1に関連する他の情報(例えば、エアコン1のフィルタの汚れ状況など)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0030】
検知部31が画像から検知した家電機器がテレビ2の場合、第2情報は、例えば、連続視聴時間(連続電源オン時間)、テレビ2が節電モード中であるか否かの情報などである。なお、節電モードとは、表示画面の輝度を低下させることでテレビ2の消費電力を低減させる動作モードである。表示制御部32は、検知部31が画像からテレビ2を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、これら連続視聴時間や節電モード中であるか否かの情報などをテレビ2から取得する。そして、表示制御部32は、テレビ2から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、テレビ2の消費電力に影響を与える操作、例えば、テレビ2の電源オン/オフ操作や節電モードと通常モードとの切り替え操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外のテレビ2に関連する他の情報(例えば、視聴中番組の番組名など)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0031】
検知部31が画像から検知した家電機器が照明装置3の場合、第2情報は、例えば、室内の明るさ、現在および今後の天気の概況や気温変化を示す気象情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像から照明装置3を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、照明装置3が内蔵する照度センサが計測した室温の明るさの情報を照明装置3から取得するとともに、気象情報などを、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得する。そして、表示制御部32は、照明装置3や情報提供サーバ7から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、照明装置3の消費電力に影響を与える操作、例えば、照明装置3の電源オン/オフ操作や明るさを切り替える操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外の照明装置3に関連する他の情報(例えば、電球の消耗度合いなど)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0032】
検知部31が画像から検知した家電機器が冷蔵庫4の場合、第2情報は、例えば、庫内温度、庫内の収納率の情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像から冷蔵庫4を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、冷蔵庫4が内蔵する温度センサが計測した庫内温度の情報や他のセンサが検知した庫内の収納率の情報などを冷蔵庫4から取得する。そして、表示制御部32は、冷蔵庫4から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、冷蔵庫4の消費電力に影響を与える操作、例えば、冷蔵庫4の設定温度を変更する操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外の冷蔵庫4に関連する他の情報(例えば、氷のストック量、製氷機の水の残量など)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0033】
検知部31が画像から検知した家電機器が洗濯乾燥機5の場合、第2情報は、例えば、乾燥終了までの残り稼動時間、現在および今後の天気の概況や気温変化を示す気象情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像から洗濯乾燥機5を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、乾燥終了までの残り稼動時間の情報を洗濯乾燥機5から取得するとともに、気象情報などを、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得する。そして、表示制御部32は、洗濯乾燥機5や情報提供サーバ7から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、洗濯乾燥機5の消費電力に影響を与える操作、例えば、洗濯乾燥機5の電源をオフして乾燥を中断し、洗濯物を外に干すべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外の洗濯乾燥機5に関連する他の情報(例えば、水の消費量など)を洗濯乾燥機5やネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0034】
本実施形態にかかる電子機器10は、家庭内の各家電機器のそれぞれについて、第2情報として表示部12に表示すべき情報の内容、第1情報や第2情報の取得先を示す情報(家電機器のアドレス情報や情報提供サーバ7のアドレス情報など)、検知部31が画像から家電機器を検知するために必要な情報(例えば、各家電機器の特徴量の情報など)などを、例えば、各家電機器のIDと対応付けて保持している。これらの情報は、例えば、不揮発性メモリ20に格納され、節電アプリの起動に伴って不揮発性メモリ20からRAM21上にロードされる。そして、例えば、検知部31がカメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知した場合に、検知部31から表示制御部32に対して、検知した家電機器のIDが渡される。表示制御部32は、この家電機器のIDをもとに第2情報として表示すべき情報の内容を特定するとともに、第1情報や第2情報の取得先を特定し、第1情報や第2情報の取得を行う。
【0035】
報知部33は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作方法を、例えば、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知する。このとき、報知部33は、表示制御部32が取得した各種情報に基づいて、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作が推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、その操作方法をユーザに報知することが望ましい。
【0036】
具体的には、例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がエアコン1の場合、報知部33は、表示制御部32が第2情報として取得した室温、外気温、気象情報などに基づいて、エアコン1の設定温度を上げる、あるいは電源をオフする操作が推奨されるか否かを判断する。そして、推奨されると判断した場合、報知部33は、音声処理部22を利用して、例えば、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」といった音声ガイダンスや、「外気温が下がってきました。エアコンを止めて窓を開けてはいかがですか?」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させる。
【0037】
また、例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がテレビ2の場合、報知部33は、表示制御部32が第2情報として取得した連続視聴時間や節電モード中であるか否かの情報などに基づいて、テレビ2の電源をオフする、あるいは動作モードを通常モードから節電モードに切り替える操作が推奨されるか否かを判断する。そして、推奨されると判断した場合、報知部33は、音声処理部22を利用して、例えば、「連続視聴時間が3時間を超えています。テレビの電源をオフしたらいかがですか?」といった音声ガイダンスや、「節電モードがオフの状態です。節電モードをオンにすると消費電力が下がります。」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させる。
【0038】
また、報知部33は、表示制御部32との協働により、上記のような音声ガイダンスに代えて、あるいは上記のような音声ガイダンスに加えて、音声ガイダンスの内容と同様のメッセージ文を表示部12に表示させることで、家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うようにしてもよい。この場合、メッセージ文は、例えば、第1情報および第2情報を表示する表示画面上にオーバーレイされる。
【0039】
上記のように報知部33がユーザに対して家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うと、表示制御部32は、この家電機器に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。つまり、表示制御部32は、上述した第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、報知部33による報知が行われると同時に、あるいは報知部33による報知が行われた後に、報知部33が報知した操作方法に従ってユーザが家電機器に対する操作を行うための操作画面を、表示部12にさらに表示させる。
【0040】
具体的には、例えば、報知部33がエアコン1の設定温度を上げることをユーザに報知した場合、表示制御部32は、エアコン1の設定温度を変更するための操作画面を表示部12にさらに表示させる。また、例えば、報知部33がエアコン1の電源をオフすることをユーザに報知した場合、表示制御部32は、エアコン1の電源オン/オフを切り替えるための操作画面を表示部12にさらに表示させる。また、例えば、報知部33がテレビ2の電源オフや節電モードへの切り替えをユーザに報知した場合、表示制御部32は、テレビ2の電源オン/オフを切り替えるための操作画面や、テレビ2の動作モードを節電モードに切り替えるための操作画面などを表示部12にさらに表示させる。これらの操作画面は、例えば、第1情報および第2情報を表示する表示画面上にオーバーレイされる。なお、表示制御部32は、報知部33による操作方法の報知の有無にかかわらず、第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後に、家電機器に対する操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させるようにしてもよい。
【0041】
表示制御部32が表示部12に表示させた操作画面を用いてユーザが家電機器に対する操作を行うと、その操作に応じた操作コマンドが、無線通信モジュール23を介して対象となる家電機器に送信される。そして、操作コマンドを受信した家電機器は、その操作コマンドに応じて動作制御される。つまり、表示制御部32が操作画面を表示部12に表示させることにより、本実施形態にかかる電子機器10を、家電機器を遠隔操作するためのリモコン端末として利用することができる。なお、タブレット端末などの電子機器10をリモコン端末として利用する技術は既に知られた技術であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0042】
本実施形態にかかる電子機器10から送信された操作コマンドに応じて家電機器が動作制御されると、その家電機器の消費電力が低減する。表示制御部32は、家電機器の消費電力が低減した場合、無線通信モジュール23を利用して、低減した後の消費電力を家電機器から取得し、表示部12に表示させている第1情報を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、ユーザは操作画面を用いた操作により家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0043】
また、報知部33は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を、例えば、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知するようにしてもよい。このとき、報知部33は、表示制御部32が取得した各種情報に基づいて、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンスが推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、そのメンテナンス方法を音声ガイダンスなどによってユーザに報知することが望ましい。
【0044】
具体的には、例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がエアコン1の場合、報知部33は、表示制御部32が取得したエアコン1のフィルタの汚れ状況を示す情報に基づいて、エアコン1のフィルタ清掃が推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、フィルタ清掃の方法を説明する音声ガイダンスなどをスピーカ14から出力させる。このとき報知部33は、エアコン1のフィルタ清掃を促す警告を行った後、フィルタ清掃の方法を説明する音声ガイダンスを出力させることが望ましい。
【0045】
次に、電子機器10の表示部12に表示される画面の具体例について説明する。図5は、エアコン1の消費電力に関わる情報を表示する場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0046】
ユーザが電子機器10をエアコン1にかざすことで、カメラモジュール15の撮影範囲内にエアコン1が入ると、図5(a)に示すように、カメラモジュール15により入力されたエアコン1を含む画像が表示部12に表示される。検知部31は、このカメラモジュール15により入力された画像からエアコン1を検知する。このとき、検知部31が家電機器を検知したことをユーザに認識させるために、検知できた家電機器の範囲を示すマークMを表示部12の表示画面に表示することが望ましい。
【0047】
検知部31が画像からエアコン1を検知すると、表示制御部32がエアコン1に関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図5(a)に示した画面から図5(b)に示す画面に遷移し、まず、検知部31により検知したエアコン1を示す「リビングルームエアコン」という表示データが表示される。
【0048】
続いて、図5(b)に示す表示画面では、第1情報D1としてエアコン1の現在の消費電力が表示され、更に、第2情報D2として、室温、外気温、現在および今後の天気の概況と気温変化、気温変化と現在の室温との関係を表すグラフなどが表示される。ユーザは、この表示画面を見て、エアコン1の現在の消費電力を認識するとともに、現在および今後の気温に対して室温が適切であるか否かを認識し、エアコン1の電源をオフしたり設定温度を変更したりすべきかどうかを的確に判断することができる。
【0049】
なお、検知部31が画像からエアコン1を検知したときに、エアコン1を含む画像を静止画として記録しておき、その後、エアコン1に関する各種情報を表示する際には、記録した静止画を背景として各種情報をオーバーレイ表示することが望ましい。これにより、検知部31が画像からエアコン1を検知した後にユーザが電子機器10を動かしたとしても、表示している各種情報がエアコン1に関する情報であることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0050】
表示制御部32がエアコン1に関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば所定時間が経過すると、報知部33が、エアコン1の消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32との協働により、エアコン1の消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32は、エアコン1に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図5(b)に示した画面から図5(c)に示す画面に遷移する。
【0051】
図5(c)に示す表示画面では、図5(b)に示した表示画面上に、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」といったメッセージ文D3と、エアコン1の設定温度を変更するための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによってエアコン1の設定温度を上げることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、エアコン1の設定温度を上げる操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10から報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10をリモコン端末として利用しながら、エアコン1の消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0052】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用してエアコン1の設定温度を上げる操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介してエアコン1に送信され、操作コマンドに応じてエアコン1の設定温度が上げられる。その結果、エアコン1の消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32は、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた設定温度の変更により低減したエアコン1の消費電力をエアコン1から取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図5(c)に示した画面から図5(d)に示す画面に遷移する。
【0053】
図5(d)に示す表示画面では、エアコン1の消費電力が850Wから837Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によってエアコン1の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0054】
図6は、テレビ2の消費電力に関わる情報を表示する場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0055】
ユーザが電子機器10をテレビ2にかざすことで、検知部31がカメラモジュール15により入力された画像からテレビ2を検知する。このとき、検知部31が家電機器を検知下ことをユーザに認識させるために、図6(a)に示すように、検知できた家電機器の範囲を示すマークMを表示部12の表示画面に表示する。
【0056】
検知部31が画像からテレビ2を検知すると、表示制御部32がテレビ2に関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図6(a)に示した画面から図6(b)に示す画面に遷移し、まず、検知部31により検知したテレビ2を示す「リビングルームテレビ」という表示データが表示される。続いて、図6(b)に示す表示画面では、第1情報D1としてテレビ2の現在の消費電力が表示され、更に、第2情報D2として、連続視聴時間、節電モード中であるか否かの情報などが表示される。ユーザは、この表示画面を見て、テレビ2の現在の消費電力を認識するとともに、これまでのテレビ2の動作状態を認識し、テレビ2の電源をオフしたり節電モードに切り替えたりすべきかどうかを的確に判断することができる。
【0057】
なお、検知部31が画像からテレビ2を検知したときに、テレビ2を含む画像を静止画として記録しておき、その後、テレビ2に関する各種情報を表示する際には、記録した静止画を背景として各種情報を表示することが望ましい。これにより、検知部31が画像からテレビ2を検知した後にユーザが電子機器10を動かしたとしても、表示している各種情報がテレビ2に関する情報であることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0058】
表示制御部32がテレビ2に関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば所定時間が経過すると、報知部33が、テレビ2の消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32との協働により、テレビ2の消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32は、テレビ2に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図6(b)に示した画面から図6(c)に示す画面に遷移する。
【0059】
図6(c)に示す表示画面では、図6(b)に示した表示画面上に、「節電モードがオフの状態です。節電モードをオンにすると消費電力が下がります。」といったメッセージ文D3と、テレビ2の動作モードを節電モードに切り替えるための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによってテレビ2の動作モードを節電モードに切り替えることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、テレビ2の動作モードを節電モードに切り替える操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10から報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10をリモコン端末として利用しながら、テレビ2の消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0060】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用してテレビ2の動作モードを節電モードに切り替える操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介してテレビ2に送信され、操作コマンドに応じてテレビ2の動作モードが通常モードから節電モードへと切り替えられる。その結果、テレビ2の消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32は、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた節電モードへの切り替えにより低減したテレビ2の消費電力をテレビ2から取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図6(c)に示した画面から図6(d)に示す画面に遷移する。
【0061】
図6(d)に示す表示画面では、テレビ2の消費電力が150Wから100Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によってテレビ2の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0062】
次に、ユーザが本実施形態にかかる電子機器10をエアコン1にかざす場合を想定して、電子機器10の動作の具体例について、図7を参照して説明する。図7は、電子機器10の動作の具体例を示すフローチャートであり、ユーザ操作に応じて節電アプリが起動されることによって開始される。
【0063】
節電アプリが起動すると、カメラモジュール15が画像の撮影(入力)を開始し、検知部31が、カメラモジュール15により入力された画像から家電機器を検知する処理を開始する(ステップS101)。このとき、ユーザが所望の家電機器に対して電子機器10をかざす行為を促すために、報知部33が、例えば、「タブレットを家電機器にかざして下さい。」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるようにしてもよい。カメラモジュール15により入力された画像は表示部12に表示されるため、ユーザは表示部12に表示される画像を確認しながら、所望の家電機器に電子機器10をかざして画像を取得することができる。本例では、ユーザが電子機器10をエアコン1にかざすことにより、カメラモジュール15によりエアコン1を被写体とする画像が入力され、検知部31が、この画像からエアコン1を検知する。
【0064】
カメラモジュール15により入力された画像からエアコン1が検知されると、表示制御部32が、検知されたエアコン1の消費電力を示す第1情報と、検知されたエアコン1の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを、エアコン1やネットワーク6上の情報処理サーバ7から取得する(ステップS102)。本例では、第2情報としては、室温、外気温、気象情報などが取得される。また、表示制御部32は、エアコン1に関する情報として、エアコン1のフィルタの汚れ状況などの情報も取得する。
【0065】
次に、表示制御部32は、ステップS102で取得した第1情報および第2情報を、表示部12に表示させる(ステップS103)。また、報知部33が、ステップS102で第2情報として取得された室温、外気温、気象情報などに基づいて、エアコン1の設定温度を上げたり電源をオフするといった、エアコン1の消費電力を低減させる操作が推奨されるか否かを判断する(ステップS104)。そして、エアコン1の消費電力を下げる操作が推奨されると判断した場合(ステップS104:Yes)、報知部33は、例えば、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」、あるいは「外気温が下がってきました。エアコンを止めて窓を開けてはいかがですか?」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させることで、エアコン1の消費電力を低減させる操作方法をユーザに対して報知する(ステップS105)。一方、エアコン1の消費電力を低減させる操作が推奨されないと判断した場合は(ステップS104:No)、ステップS109に処理を移行する。
【0066】
ステップS105で報知部33がエアコン1の消費電力を低減させる操作方法の報知を行った場合、表示制御部32は、ユーザが家電機器に対する操作を行うための操作画面、例えば、エアコン1の設定温度を変更するための操作画面や、エアコン1の電源オン/オフを切り替えるための操作画面などを表示部12に表示させ(ステップS106)、この操作画面を利用したユーザ操作を監視する(ステップS107)。そして、ユーザがこの表示部12に表示された操作画面を利用して、エアコン1の設定温度を上げる操作やエアコン1の電源をオフする操作を行った場合(ステップS107:Yes)、表示制御部32は、そのユーザ操作に対応する操作コマンドを、無線通信モジュール23を用いてエアコン1に送信する(ステップS108)。その結果、ユーザ操作に応じたエアコン1の設定温度の変更や電源オフなどが行われ、エアコン1の消費電力が低減される。このとき、ユーザ操作に応じて実際にエアコン1の消費電力が低減したことをユーザに確実に認識させるために、報知部33が、例えば、「消費電力が下がりました。」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるようにしてもよい。なお、操作画面を利用したユーザ操作がなければ(ステップS107:No)、ステップS108の処理は行わずにステップS109に移行する。
【0067】
次に、報知部33は、表示制御部32により取得されたエアコン1のフィルタの汚れ状況を示す情報に基づいて、エアコン1のフィルタ清掃が推奨されるか否かを判断する(ステップS109)。そして、エアコン1のフィルタ清掃が推奨されると判断した場合(ステップS109:Yes)、報知部33は、エアコン1のフィルタ清掃を促す警告とともに、フィルタ清掃の方法を説明する音声ガイダンスなどをスピーカ14から出力させる(ステップS110)。一方、エアコン1のフィルタ清掃は不要と判断した場合には(ステップS109:No)、ステップS110の処理は行わずにステップS111に移行する。
【0068】
上記の一連の処理が行われている間、節電アプリを終了させるユーザ操作の有無が、例えば、オペレーションシステムによって監視される(ステップS111)。そして、節電アプリを終了する操作がなされていなければ(ステップS111:No)、ステップS101〜ステップS110の処理が繰り返し実行され、節電アプリを終了する操作がなされた段階で(ステップS111:Yes)、図7のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
【0069】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態にかかる電子機器10は、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知する検知部31と、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を示す第1情報および当該家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを表示部12に表示させる表示制御部32と、を備える。本実施形態にかかる電子機器10は、これら検知部31および表示制御部32を備えることによって、電子機器10を所望の家電機器にかざす(家電機器の画像をカメラモジュール15により入力する)といった簡便な操作により、所望の家電機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易くユーザに確認させることができる。
【0070】
また、本実施形態にかかる電子機器10の表示制御部32は、第1情報および第2情報を、ユーザの操作に応じてカメラモジュール15により撮影(入力)された画像にオーバーレイして表示部12に表示させる。したがって、ユーザは、表示部12に表示された第1情報および第2情報を、対象となる家電機器と直感的に関連付けて把握することが可能になる。
【0071】
また、本実施形態にかかる電子機器10は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作方法を報知する報知部33をさらに備える。本実施形態にかかる電子機器10は、この報知部33を備えることによって、カメラモジュール15により撮影(入力)された家電機器の消費電力を低減させる操作方法をユーザに知らせ、節電に寄与する家電機器の操作をユーザに促すことができる。
【0072】
また、本実施形態にかかる電子機器10の報知部33は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を報知する。したがって、家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をユーザに認識させて、節電に寄与する家電機器のメンテナンスをユーザに促すことができる。
【0073】
また、本実施形態にかかる電子機器10の表示制御部32は、表示部12に第1情報と第2情報とを表示させた後、検知部31が画像から検知した家電機器に対する操作を受け付ける操作画面を、表示部12にさらに表示させる。したがって、ユーザは、表示部12の表示画面を見ながら節電に寄与する家電機器の操作を簡便に行うことができる。
【0074】
また、本実施形態にかかる電子機器10の表示制御部32は、表示部12の操作画面が受け付けた操作に応じて家電機器の消費電力が低減した場合に、消費電力の低減を認識できる表示形態で第1情報を表示部12に表示させる。したがって、ユーザは、操作画面を用いた操作により家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0075】
<変形例>
なお、家庭内には、電力を消費せずに人手によって状態が変化するが、その状態変化が家電機器の消費電力に影響を与える物体も存在する。例えば、人手によって開閉される窓は、それ自体が電力を消費することはないが、開放されると外気が室内に取り込まれて室内温度が外気温に近づくことになるため、エアコン1の消費電力に影響を与える物体である。また、人手によって開閉されるカーテンは、それ自体が電力を消費することはないが、開放されると外光が室内に取り込まれて室内の明るさが変化するため、照明装置3の消費電力に影響を与える物体である。
【0076】
本実施形態にかかる電子機器10は、検知部31が、カメラモジュール15により入力された画像から、家電機器だけでなく上記のような窓やカーテンといった物体も検知できるようにし、検知部31が画像からこれらの物体を検知した場合には、表示制御部32が、これらの物体の状態変化の要否を判断するための第3情報を表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0077】
具体的には、検知部31が画像から窓を検知した場合、表示制御部32は、窓に関する第3情報として、例えば、外気温、気象情報、室温などの情報を取得して、表示部12に表示させる。これらの情報は、窓を開けて外気を取り入れる、あるいは窓を閉めて外気を遮断する必要性をユーザが判断する上で有用な情報となる。また、ユーザが電子機器10を窓にかざすことで電子機器10が家の外を検知することにより、外気温、気象情報などを電子機器10に表示してユーザに知らせることも有用である。
【0078】
また、検知部31が画像からカーテンを検知した場合、表示制御部32は、カーテンに関する第3情報として、例えば、室内の明るさや、地域の計画停電に関する情報などを取得して、表示部12に表示させる。これらの情報は、カーテンを開けて外光を取り入れる、あるいはカーテンを閉めて外光を遮断する必要性をユーザが判断する上で有用な情報となる。
【0079】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、同一種類の家電機器が家庭内に複数設置されている場合の適用例である。第1の実施形態にかかる電子機器10は、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から検知部31が検知した家電機器のみを対象として、この家電機器の消費電力に関わる情報を表示部12に表示していた。これに対して、本実施形態にかかる電子機器(以下、電子機器10Aと表記する。)は、検知部31が検知した家電機器だけでなく、当該家電機器と同一種類の他の家電機器の消費電力に関わる情報も表示部12に表示する。なお、以下では、第1の実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
【0080】
図8は、第2の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。本実施形態では、リビングルームにエアコン(以下、リビングルームエアコン1aと表記する。)とテレビ(以下、リビングルームテレビ2aと表記する。)が設置され、子供部屋にエアコン(以下、子供部屋エアコン1bと表記する。)とテレビ(以下、子供部屋テレビ2bと表記する。)が設置され、寝室にエアコン(以下、寝室エアコン1cと表記する。)とテレビ(以下、寝室テレビ2cと表記する。)がそれぞれ設置されている。リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cは、同一種類の家電機器である。また、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cは、同一種類の家電機器である。
【0081】
本実施形態にかかる電子機器10Aは、第1の実施形態にかかる電子機器10と同様のハードウェア構成(図3参照)を備え、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1b、寝室エアコン1c、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cの各家電機器や、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から、各種の情報を取得することができる。
【0082】
図9は、本実施形態にかかる電子機器10AのCPU16が節電アプリを実行することにより実現される電子機器10Aの機能構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる電子機器10Aでは、図9に示すように、第1の実施形態にかかる電子機器10の機能構成に加えて特定部34が設けられ、また、第1の実施形態の表示制御部32に代えて表示制御部32A、第1の実施形態の報知部33に代えて報知部33Aが設けられる。
【0083】
特定部34は、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から検知部31が検知した家電機器と同一種類の他の家電機器を特定する。例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がリビングルームエアコン1aの場合、特定部34は、このリビングルームエアコン1aと同一種類の他の家電機器として、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cを特定する。また、検知部31が画像から検知した家電機器がリビングルームテレビ2aの場合、特定部34は、このリビングルームテレビ2aと同一種類の他の家電機器として、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cを特定する。
【0084】
本実施形態にかかる電子機器10Aは、第1の実施形態にかかる電子機器10と同様に、家庭内の各家電機器のそれぞれについて、第2情報として表示部12に表示すべき情報の内容、第1情報や第2情報の取得先を示す情報(家電機器のアドレス情報や情報提供サーバ7のアドレス情報など)、検知部31が画像から家電機器を検知するために必要な情報(例えば、各家電機器の特徴量の情報など)などを、例えば、各家電機器のIDと対応付けて保持している。また、特に本実施形態では、各家電機器のIDが、同一種類の家電機器ごとに関連付けられている。これらの情報は、例えば、不揮発性メモリ20に格納され、節電アプリの起動に伴って不揮発性メモリ20からRAM21上にロードされる。そして、例えば、検知部31がカメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知した場合に、検知部31から特定部34に対して、検知した家電機器のIDが渡される。特定部34は、検知部31から受け取った家電機器のIDに関連付けられた他の家電機器のIDを検索し、検知部31から取得した家電機器のIDと、検索によって得られた家電機器のIDとを表示制御部32Aに渡す。
【0085】
表示制御部32Aは、検知部31が画像から家電機器を検知し、特定部34が検知部31により検知された家電機器と同一種類の他の家電機器を特定した場合に、検知部31が画像から検知した家電機器についての第1情報および第2情報だけでなく、特定部34が特定した家電機器についての第1情報および第2情報も併せて表示部12に表示させる。例えば、表示制御部32Aは、特定部34からから受け取った家電機器のID、つまり、検知部31が画像から検知した家電機器のIDと、特定部34が特定した家電機器のIDとをもとに、第2情報として表示すべき情報の内容を特定するとともに、各家電機器それぞれについての第1情報や第2情報の取得先を特定し、第1情報や第2情報の取得を行う。そして、表示制御部32Aは、取得した各家電機器についての第1情報および第2情報を表示部12に表示させる。
【0086】
報知部33Aは、表示部12に第1情報および第2情報が表示された各家電機器のうち、例えば、ユーザのタッチ操作により指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法を、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知する。このとき、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、表示制御部32Aが取得した各種情報に基づいて、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作が推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、その操作方法をユーザに報知することが望ましい。
【0087】
また、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、表示制御部32Aとの協働により、音声ガイダンスに代えて、あるいは音声ガイダンスに加えて、音声ガイダンスの内容と同様のメッセージ文を表示部12に表示させることで、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うようにしてもよい。この場合、メッセージ文は、例えば、第1情報および第2情報を表示する表示画面上にオーバーレイされる。
【0088】
上記のように報知部33Aがユーザに対して、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うと、表示制御部32Aは、第1の実施形態の表示制御部32と同様に、この家電機器に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。ユーザがこの操作画面を用いて家電機器に対する操作を行うと、その操作に応じた操作コマンドが、無線通信モジュール23を介して対象となる家電機器に送信される。そして、操作コマンドを受信した家電機器は、その操作コマンドに応じて動作制御され、その家電機器の消費電力が低減する。表示制御部32Aは、家電機器の消費電力が低減した場合、無線通信モジュール23を利用して、低減した後の消費電力を家電機器から取得し、表示部12に表示させている対象となる家電機器の第1情報を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、ユーザは操作画面を用いた操作により家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0089】
また、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、例えば、ユーザのタッチ操作により指定された家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知するようにしてもよい。このとき、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、表示制御部32Aが取得した各種情報に基づいて、指定された家電機器の消費電力を低減させるメンテナンスが推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、そのメンテナンス方法を音声ガイダンスなどによってユーザに報知することが望ましい。
【0090】
次に、本実施形態にかかる電子機器10Aの表示部12に表示される画面の具体例について説明する。図10は、ユーザが電子機器10Aをリビングルームエアコン1aにかざした場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0091】
ユーザが電子機器10Aをリビングルームエアコン1aにかざすことで、カメラモジュール15の撮影範囲内にリビングルームエアコン1aが入ると、図10(a)に示すように、カメラモジュール15により入力されたリビングルームエアコン1aを含む画像が表示部12に表示される。そして、検知部31が、このカメラモジュール15により入力された画像からリビングルームエアコン1aを検知する。
【0092】
検知部31が画像からリビングルームエアコン1aを検知すると、特定部34が、リビングルームエアコン1aと同一種類の他の家電機器である子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cを特定する。そして、表示制御部32Aが、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cに関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図10(a)に示した画面から図10(b)に示す画面に遷移する。
【0093】
図10(b)に示す表示画面では、表示領域R1に、リビングルームエアコン1aに関する第1情報D1としてリビングルームエアコン1aの現在の消費電力が表示され、リビングルームエアコン1aに関する第2情報D2として、リビングルームの室温および外気温が表示されている。また、表示領域R2に、子供部屋エアコン1bに関する第1情報D1として子供部屋エアコン1bの現在の消費電力が表示され、子供部屋エアコン1bに関する第2情報D2として、子供部屋の室温および外気温が表示されている。また、表示領域R3に、寝室エアコン1cに関する第1情報D1として寝室エアコン1cの現在の消費電力が表示され、寝室エアコン1cに関する第2情報D2として、寝室の室温および外気温が表示されている。また、表示領域R1,R2,R3と重ならない領域に、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cに共通の第2情報D2として、現在および今後の天気の概況と気温変化などの気象情報が表示されている。ユーザは、この表示画面を見て、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cのそれぞれの現在の消費電力を認識するとともに、現在および今後の気温に対して各部屋の室温が適切であるか否かを認識し、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cのそれぞれについて、電源をオフしたり設定温度を変更したりすべきかどうかを的確に判断することができる。
【0094】
表示制御部32Aがリビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cに関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば、ユーザが表示領域R2をタッチ操作することで子供部屋エアコン1bを指定すると、報知部33Aが、子供部屋エアコン1bの消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32Aとの協働により、子供部屋エアコン1bの消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32Aは、子供部屋エアコン1bに対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図10(b)に示した画面から図10(c)に示す画面に遷移する。
【0095】
図10(c)に示す表示画面では、図10(b)に示した表示画面上に、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」といったメッセージ文D3と、子供部屋エアコン1bの設定温度を変更するための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによって子供部屋エアコン1bの設定温度を上げることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、子供部屋エアコン1bの設定温度を上げる操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10Aから報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10Aをリモコン端末として利用して、リビングルームにいながら子供部屋エアコン1bの消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0096】
なお、子供部屋エアコン1bの指定に応じてメッセージ文D3や操作画面D4を表示部12に表示させる場合、表示領域R1におけるリビングルームエアコン1aに関する情報や、表示領域R3における寝室エアコン1cに関する情報については、表示を終了する、もしくは図10(c)のように表示を目立たなくすることが望ましい。これにより、表示部12に表示されているメッセージ文D3や操作画面D4が子供部屋エアコン1bに関するものであることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0097】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用して子供部屋エアコン1bの設定温度を上げる操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介して子供部屋エアコン1bに送信され、操作コマンドに応じて子供部屋エアコン1bの設定温度が上げられる。その結果、子供部屋エアコン1bの消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32Aは、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた設定温度の変更により低減した子供部屋エアコン1bの消費電力を子供部屋エアコン1bから取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図10(c)に示した画面から図10(d)に示す画面に遷移する。
【0098】
図10(d)に示す表示画面では、子供部屋エアコン1bの消費電力が900Wから820Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によって子供部屋エアコン1bの消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0099】
図11は、ユーザが電子機器10Aをリビングルームテレビ2aにかざした場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0100】
ユーザが電子機器10Aをリビングルームテレビ2aにかざすことで、カメラモジュール15の撮影範囲内にリビングルームテレビ2aが入ると、図11(a)に示すように、カメラモジュール15により入力されたリビングルームテレビ2aを含む画像が表示部12に表示される。そして、検知部31が、このカメラモジュール15により入力された画像からリビングルームテレビ2aを検知する。
【0101】
検知部31が画像からリビングルームテレビ2aを検知すると、特定部34が、リビングルームテレビ2aと同一種類の他の家電機器である子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cを特定する。そして、表示制御部32Aが、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cに関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図11(a)に示した画面から図11(b)に示す画面に遷移する。
【0102】
図11(b)に示す表示画面では、表示領域R11に、リビングルームテレビ2aに関する第1情報D1としてリビングルームテレビ2aの現在の消費電力が表示され、リビングルームテレビ2aに関する第2情報D2として、リビングルームテレビ2aの連続視聴時間および節電モード中であるか否かの情報が表示されている。また、表示領域R12に、子供部屋テレビ2bに関する第1情報D1として子供部屋テレビ2bの現在の消費電力が表示され、子供部屋テレビ2bに関する第2情報D2として、子供部屋テレビ2bの連続視聴時間および節電モード中であるか否かの情報が表示されている。また、表示領域R13に、寝室テレビ2cに関する第1情報D1として寝室テレビ2cの現在の消費電力が表示され、寝室テレビ2cに関する第2情報D2として、寝室テレビ2cの連続視聴時間および節電モード中であるか否かの情報が表示されている。ユーザは、この表示画面を見て、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cのそれぞれの現在の消費電力を認識するとともに、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cのこれまでの動作状態を認識し、電源オフへの切り替えや節電モードへの切り替えを行うべきかどうかを的確に判断することができる。
【0103】
表示制御部32Aがリビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cに関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば、ユーザが表示領域R12をタッチ操作することで子供部屋テレビ2bを指定すると、報知部33Aが、子供部屋テレビ2bの消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32Aとの協働により、子供部屋テレビ2bの消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32Aは、子供部屋テレビ2bに対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図11(b)に示した画面から図11(c)に示す画面に遷移する。
【0104】
図11(c)に示す表示画面では、図11(b)に示した表示画面上に、「連続視聴時間が4時間を超えています。子供部屋テレビの電源をオフしたらいかがですか?」といったメッセージ文D3と、子供部屋テレビ2bの電源オン/オフを切り替えるための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによって子供部屋テレビ2bの電源をオフすることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、子供部屋テレビ2bの電源をオフに切り替える操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10Aから報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10Aをリモコン端末として利用して、リビングルームにいながら子供部屋テレビ2bの消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0105】
なお、子供部屋テレビ2bの指定に応じてメッセージ文D3や操作画面D4を表示部12に表示させる場合、表示領域R11におけるリビングルームテレビ2aに関する情報や、表示領域R13における寝室テレビ2cに関する情報については、表示を終了する、もしくは図11(c)のように表示を目立たなくすることが望ましい。これにより、表示部12に表示されているメッセージ文D3や操作画面D4が子供部屋テレビ2bに関するものであることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0106】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用して子供部屋テレビ2bの電源をオフする操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介して子供部屋テレビ2bに送信され、操作コマンドに応じて子供部屋テレビ2bの電源がオフされる。その結果、子供部屋テレビ2bの消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32Aは、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた設定温度の変更により低減した子供部屋テレビ2bの消費電力を子供部屋テレビ2bから取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図11(c)に示した画面から図11(d)に示す画面に遷移する。
【0107】
図11(d)に示す表示画面では、子供部屋テレビ2bの消費電力が100Wから0Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によって子供部屋テレビ2bの消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0108】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態にかかる電子機器10Aは、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から検知部31が検知した家電機器と同一種類の他の家電機器を特定する特定部34をさらに備える。そして、表示制御部32Aが、検知部31が検知した家電機器に関する第1情報および第2情報だけでなく、特定部34が特定した家電機器の第1情報および第2情報も表示部12に表示させる。したがって、本実施形態にかかる電子機器10Aによれば、ユーザが滞在している部屋に設置された家電機器の消費電力に関わる情報だけでなく、別の部屋に設置された同一種類の家電機器の消費電力に関わる情報についても、直感的で分かり易いかたちでユーザに確認させることができる。
【0109】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの報知部33Aは、表示部12の表示画面上のタッチ操作などによりユーザが指定した家電機器の消費電力を低減させる操作方法をユーザに対して報知する。したがって、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法をユーザに知らせ、節電に寄与する家電機器の操作をユーザに促すことができる。
【0110】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの報知部33Aは、表示部12の表示画面上のタッチ操作などによりユーザが指定した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を報知する。したがって、指定された家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をユーザに認識させて、節電に寄与する家電機器のメンテナンスをユーザに促すことができる。
【0111】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの表示制御部32Aは、表示部12の表示画面上のタッチ操作などによりユーザが指定した家電機器に対する操作を受け付ける操作画面を、表示部12にさらに表示させる。したがって、ユーザは、表示部12の表示画面を見ながら、例えば、自分が滞在する部屋とは別の部屋に設置された家電機器に対しても、節電に寄与する家電機器の操作を簡便に行うことができる。
【0112】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの表示制御部32Aは、表示部12の操作画面が受け付けた操作に応じて、指定された家電機器の消費電力が低減した場合に、消費電力の低減を認識できる表示形態で第1情報を表示部12に表示させる。したがって、ユーザは、操作画面を用いた操作によって、例えば、別の部屋の家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0113】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態にかかる電子機器(以下、電子機器10Bと表記する。)は、ユーザ(操作者)の属性に応じて、第1情報および第2情報の表示形態や、家電機器の操作方法、メンテナンス方法などの報知の方法を変化させるようにしている点のみが、第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態と共通の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略し、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0114】
図12は、本実施形態にかかる電子機器10BのCPU16が節電アプリを実行することにより実現される電子機器10Bの機能構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる電子機器10Bでは、図12に示すように、第1の実施形態にかかる電子機器10の機能構成に加えて属性判定部35が設けられ、また、第1の実施形態の表示制御部32に代えて表示制御部32B、第1の実施形態の報知部33に代えて報知部33Bが設けられる。
【0115】
属性判定部35は、本実施形態にかかる電子機器10Bを操作するユーザの属性を判定する。ここで、ユーザの属性とは、例えば、年齢(子供、一般、老人など)や性別、国籍などである。
【0116】
属性判定部35がユーザの属性を判定する方法としては、様々な方法が考えられる。例えば、ユーザのログインIDとユーザの属性情報とを関連付けて保持しておき、ユーザが本実施形態にかかる電子機器10Bを利用するにあたりログインIDを入力したときに、そのログインIDに基づいてユーザの属性を判定する方法が一例として挙げられる。また、例えば、ユーザの指紋などの生体情報とユーザの属性情報とを関連付けて保持しておき、表示部12の表示画面にユーザがタッチしたときに指紋などの生体情報を取得して、その生体情報に基づいてユーザの属性を判定するようにしてもよい。また、例えば、ユーザの顔の特徴とユーザの属性情報とを関連付けて保持しておき、カメラモジュール15の前面カメラでユーザの顔を撮影することで得られる顔画像に基づいて、ユーザの属性を判定するようにしてもよい。
【0117】
表示制御部32Bは、第1の実施形態の表示制御部32と同様に、検知部31が画像から検知した家電機器に関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させる。ただし、本実施形態の表示制御部32Bは、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、第1情報および第2情報を表示部12に表示させる際の表示形態を変化させる。具体的には、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が老人であった場合、表示制御部32Bは、表示部12に表示させる第1情報および第2情報の文字の大きさを、ユーザの属性が一般の場合よりも大きくする。また、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が子供であった場合、表示制御部32Bは、表示部12に表示させる第1情報および第2情報を平仮名表記や図表での表記とする。また、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が女性であった場合、表示制御部32Bは、第1情報および第2情報をキャラクタのアイコンなどを付して表示部12に表示させる。また、表示制御部32Bは、属性判定部35により判定されたユーザの国籍に応じて、表示部12に表示させる第1情報および第2情報の文字を、ユーザの使用言語に合わせる。なお、以上はユーザの属性に応じて変化させる表示形態の一例であり、これらに限定されるものではない。
【0118】
報知部33Bは、第1の実施形態の報知部33と同様に、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作方法や、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をユーザに対して報知する。ただし、本実施形態の報知部33Bは、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、家電機器の操作方法やメンテナンス方法の報知の方法を変化させる。具体的には、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が老人であった場合、報知部33Bは、スピーカ14から出力させる音声ガイダンスの音量を、ユーザの属性が一般の場合よりも大きくする。また、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が老人や子供であった場合、報知部33Bは、家電機器のメンテナンス方法を、ユーザの属性が一般の場合よりも詳細に報知する。また、報知部33Bは、属性判定部35により判定されたユーザの国籍に応じて、スピーカ14から出力させる音声ガイダンスを、ユーザの使用言語に合わせる。なお、以上はユーザの属性に応じて変化させる報知の方法の一例であり、これらに限定されるものではない。
【0119】
以上のように、本実施形態にかかる電子機器10Bは、当該電子機器10Bを操作するユーザの属性を判定する属性判定部35をさらに備える。そして、表示制御部32Bが、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、第1情報および第2情報を表示部12に表示させる際の表示形態を変化させるとともに、報知部33Bが、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、家電機器の操作方法やメンテナンス方法の報知の方法を変化させる。したがって、本実施形態にかかる電子機器10Bによれば、家電機器の消費電力に関わる情報を、より分かり易いかたちでユーザに確認させることができるとともに、節電に寄与する家電機器の操作方法やメンテナンス方法を、より分かり易くユーザに伝えることができる。
【0120】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知する検知部31と、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を示す第1情報および当該家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを表示部12に表示させる表示制御部32と、を備えることにより、電子機器10を所望の家電機器にかざすといった簡便な操作により、所望の家電機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易くユーザに確認させることができる。
【0121】
なお、上述した各実施形態にかかる電子機器10,10A,10Bの特徴的な機能は、一例として、CPU16が実行するアプリケーションプログラム(節電アプリ)により実現される。このアプリケーションプログラム(節電アプリ)は、例えば、電子機器10,10A,10B内部の不揮発性メモリ20などに予め組み込まれて提供される。また、このアプリケーションプログラム(節電アプリ)を、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、このアプリケーションプログラム(節電アプリ)を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、このアプリケーションプログラム(節電アプリ)を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0122】
上述した各実施形態にかかる電子機器10,10A,10BのCPU16が実行するアプリケーションプログラム(節電アプリ)は、上述した検知部31、表示制御部32(32A,32B)、報知部33(33A,33B)、特定部34、属性判定部35を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、CPU16が不揮発性メモリ20からアプリケーションプログラム(節電アプリ)を読み出して実行することにより、上記各部がメインメモリ(例えば、RAM21)上にロードされ、上記各部がメインメモリ上に生成されるようになっている。
【0123】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0124】
1 エアコン
1a リビングルームエアコン
1b 子供部屋エアコン
1c 寝室エアコン
2 テレビ
2a リビングルームテレビ
2b 子供部屋テレビ
2c 寝室テレビ
3 照明装置
4 冷蔵庫
5 洗濯乾燥機
6 ネットワーク
7 情報提供サーバ
10,10A,10B 電子機器
12 表示部
15 カメラモジュール
31 検知部
32,32A,32B 表示制御部
33,33A,33B 報知部
34 特定部
35 属性判定部
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題に対する意識の高まりから、家電機器などの電力を消費する機器の消費電力を低減させる取り組みが注目されている。家庭内には様々な家電機器が設置されており、家電機器ごとに電力を無駄に消費しているか否かの判断材料が異なるため、家電機器の消費電力を適切に低減させるためには、その家電機器を正しく認識することが必要となる。
【0003】
家庭内に設置された様々な家電機器を認識する技術としては、例えば、各家電機器同士で、有線または無線により制御コマンドを出し合うことで、家電機器が制御コマンドへ反応することにより、家電機器のタイプを判定する技術が知られている。例えば、IEC等で標準化されている家庭なネットワーク規格である「エコーネット」や「DLNA」などを用いて判定することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−288859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
家電機器の消費電力を低減させるための行為をユーザに促すには、家電機器の消費電力に関わる情報をユーザに確認させて、ユーザの節電意識を高めることが有効である。このとき、家電機器の消費電力に関わる情報を確認するために煩雑な操作が要求されたり、情報の確認が難しかったりすると、ユーザから敬遠されるため、直感的で分かり易い方法で家電機器の消費電力に関わる情報をユーザが確認できるようにすることが求められる。しかしながら、従来技術では、家電機器の消費電力に関わる情報を、直感的で分かり易いかたちでユーザが確認することができない。
【0006】
そこで、本発明の実施形態は、一例として、機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易く確認させることができる電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の電子機器は、撮影手段と、表示手段と、検知手段と、表示制御手段と、を備える。撮影手段は、画像を撮影する。表示手段は、情報を表示する。検知手段は、前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する。表示制御手段は、前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。
【図2】図2は、第1の実施形態にかかる電子機器の外観の一例を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施形態にかかる電子機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、第1の実施形態にかかる電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、第1の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図7】図7は、第1の実施形態にかかる電子機器の動作の具体例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、第2の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。
【図9】図9は、第2の実施形態にかかる電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、第2の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図11】図11は、第2の実施形態にかかる電子機器の表示部の画面遷移例を示す図である。
【図12】図12は、第3の実施形態にかかる電子機器の機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態にかかる電子機器およびプログラムを、図面を参照して説明する。以下で示す実施形態は、家庭内に設置された各種の家電機器の消費電力に関わる情報を、ユーザ(操作者)が容易に持ち運び可能なタブレット端末などの電子機器に表示することでユーザの節電意識を高め、節電のためのユーザの行動を喚起する家庭内システムへの適用例である。この家庭内システムは、タブレット端末などの電子機器の特性である良好な操作性を活かして、直感的で分かり易いかたちで、家電機器の消費電力に関わる情報をユーザが確認できるようにしている。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。家庭内には、家電機器の一例として、エアコン1、テレビ2、照明装置3、冷蔵庫4および洗濯乾燥機5が設置されている。本実施形態の家庭内システムは、例えば、タブレット端末として構成された電子機器10を用いて、これら各家電機器の消費電力に関わる情報を表示する。本実施形態にかかる電子機器10は、画像を撮影(入力)する機能を持ち、情報を表示する対象となる家電機器を特定するため、撮影(入力)した画像を用いる。
【0011】
また、本実施形態にかかる電子機器10は、エアコン1、テレビ2、照明装置3、冷蔵庫4および洗濯乾燥機5の各家電機器から無線通信によって情報を取得する機能を有する。例えば、各家電機器には、電子機器10との間で無線通信を行うためのアダプタ(図示せず)が接続される。電子機器10は、このアダプタを介して各家電機器との間で無線通信を行い、各家電機器から情報を取得する。なお、無線通信の規格としては、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)など、既知の様々な規格を利用できる。
【0012】
また、本実施形態にかかる電子機器10は、例えば、3G(第3世代)通信などの移動体通信技術や、WiFi経由ルータを利用してインターネットなどのネットワーク6に接続し、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から各種の情報を取得する機能を有する。電子機器10は、上述した家庭内の各家電機器やネットワーク6上の情報提供サーバ7からの情報の取得を、機器に内蔵された後述の無線通信モジュールを用いて行う。
【0013】
図2は、本実施形態にかかる電子機器10の外観の一例を示す図である。電子機器10は、ユーザが把持する薄い箱状の筐体11を備える。筐体11の前面(一方の主面)側には、情報を表示する表示部12が設けられている。表示部12は、ユーザによってタッチされた表示画面上の位置を検知するタッチパネルを備える。また、筐体11の前面側には、表示部12の下側に位置して、ユーザが各種操作を行うための操作スイッチ13が設けられている。また、筐体11の前面側には、表示部12の上側に位置して、音声出力を行うためのスピーカ14が設けられている。さらに、筐体11の上部には、画像を撮影するためのカメラモジュール15が設けられている。カメラモジュール15は、筐体11の前面側の画像を撮影する前面カメラと、筐体11の背面(他方の主面)側の画像を撮影する背面カメラとを備える。
【0014】
図3は、本実施形態にかかる電子機器10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、電子機器10は、上述の構成に加え、CPU16、システムコントローラ17、グラフィックスコントローラ18、タッチパネルコントローラ19、不揮発性メモリ20、RAM21、音声処理部22、および無線通信モジュール23を備える。
【0015】
表示部12は、ディスプレイ12aとタッチパネル12bとを組み合わせた、いわゆるタッチスクリーンとして構成される。ディスプレイ12aは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。タッチパネル12bは、ユーザの指やスタイラスペンなどによってタッチされたディスプレイ12aの表示画面上の位置(タッチ位置)を検知する。
【0016】
CPU16は、電子機器10の動作を統括的に制御するプロセッサである。CPU16は、システムコントローラ17を介して電子機器10の各部を制御する。CPU16は、例えば、不揮発性メモリ20からRAM21にロードされるオペレーションシステムや各種のアプリケーションプログラムを実行することにより、電子機器10の各部を制御するための機能を実現する。本実施形態では、特にCPU16が家電機器の消費電力に関わる情報を表示してユーザの節電意識を高めるための節電のためのアプリケーションプログラム(以下、「節電アプリ」という。)を実行することにより、後述する各機能部(図4参照)を実現する。
【0017】
不揮発性メモリ20は、オペレーションシステムや各種のアプリケーションプログラム、プログラムの実行に必要な各種データなどを記憶する。RAM21は、電子機器10のメインメモリとして、CPU16がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。
【0018】
システムコントローラ17は、不揮発性メモリ20およびRAM21に対するアクセスを制御するメモリコントローラを内蔵する。また、システムコントローラ17は、グラフィックスコントローラ18、タッチパネルコントローラ19、音声処理部22との通信を実行する機能を有する。また、システムコントローラ17は、操作スイッチ13が受け付けたユーザ操作の情報や、カメラモジュール15からの画像情報を入力する機能を有する。また、システムコントローラ17は、無線通信モジュール23を利用して電子機器10の外部から各種情報を取得する機能を有する。
【0019】
グラフィックスコントローラ18は、表示部12のディスプレイ12aを制御する表示コントローラである。タッチパネルコントローラ19は、タッチパネル12bを制御し、ユーザによるタッチ位置を示す座標データをタッチパネル12bから取得する。
【0020】
音声処理部22は、CPU16による制御のもとで、音声合成などの音声処理を施して生成した音声ガイダンスなどをスピーカ14から出力させる処理を行う。
【0021】
無線通信モジュール23は、CPU16による制御のもとで、上述したエアコン1、テレビ2、照明装置3、冷蔵庫4および洗濯乾燥機5などの各家電機器との間の無線通信や、ネットワーク6に接続するための無線通信を実行する。
【0022】
図4は、CPU16が上述した節電アプリを実行することにより実現される電子機器10の機能構成を示すブロック図である。節電アプリの実行により、電子機器10には、図4に示すように、検知部31、表示制御部32および報知部33の各機能構成が実現される。なお、節電アプリは、例えば、表示部12に表示されている節電アプリを表すアイコンをユーザがタッチすることによって起動する。
【0023】
検知部31は、カメラモジュール15により撮影された画像から、上述した各種の家電機器(電力を消費する機器)を検知する。具体的には、ユーザが例えばエアコン1の消費電力に関わる情報を確認したいと考えた場合、ユーザは、節電アプリを起動した状態で電子機器10をエアコン1にかざし、カメラモジュール15の背面カメラ(前面カメラでもよい)によりエアコン1を撮影する。なお、ここでいう撮影とは、被写体の画像を静止画として記録する動作のみを意味するものではなく、被写体の画像をカメラモジュール15により入力し、表示部12に表示させる動作も含む。ユーザ操作に応じてカメラモジュール15により被写体を含む画像が撮影(入力)されると、検知部31は、撮影(入力)された画像に対して画像処理を行い、この画像からユーザの操作に応じて撮影した被写体である家電機器(上記の例ではエアコン1)を検知する。
【0024】
カメラモジュール15により撮影(入力)された画像に対して検知部31が行う画像処理としては、例えばパターンマッチングなど、画像から物体を検知する技術として既に知られている様々な技術を利用することができる。画像に対するパターンマッチングにより家電機器を検知する場合、家庭内に設置された各家電機器それぞれの特徴量を予め記憶しておき、カメラモジュール15により入力された画像と各家電機器の特徴量とを比較して、いずれかの家電機器の特徴量にマッチングする物体が画像から抽出された場合に、その物体を家電機器として検出すればよい。
【0025】
表示制御部32は、検知部31が画像から家電機器を検知した場合に、この家電機器の消費電力を示す第1情報と、この家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを表示部12に表示させる。このとき、表示制御部32は、ユーザの操作に応じてカメラモジュール15により撮影(入力)された画像に重畳(オーバーレイ)するかたちで、第1情報や第2情報を表示部12に表示させることが望ましい。ユーザの操作に応じてカメラモジュール15により撮影(入力)された画像には、検知部31が検知した家電機器が含まれるため、この画像上に第1情報や第2情報をオーバーレイして表示部12に表示させることにより、ユーザは、家電機器と第1情報および第2情報とを直感的に関連付けて把握することが可能になる。
【0026】
第1情報は、例えば、家電機器の現在の消費電力である。家電機器の現在の消費電力は、一例として、その家電機器から取得することができる。表示制御部32は、無線通信モジュール23を用いて、検知部31が検知した家電機器から、この家電機器の現在の消費電力を取得し、表示部12に表示させる。なお、家庭内の各家電機器に電力を配分する分電盤に電力計測ユニットが接続され、この電力計測ユニットが各家電機器の消費電力をリアルタイムで計測している場合、表示制御部32は、無線通信モジュール23を用いて電力計測ユニットにアクセスし、この電力計測ユニットから、検知部31が検知した家電機器の現在の消費電力を取得して表示部12に表示させるようにしてもよい。また、家庭内の各家電機器の動作を監視しながらこれら各家電機器を統合的に制御するためのホームサーバが設けられている場合、表示制御部32は、無線通信モジュール23を用いてホームサーバにアクセスし、このホームサーバから、検知部31が検知した家電機器の現在の消費電力を取得して表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0027】
また、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバが、家電機器の過去の(例えば前日の)消費電力量を記憶する機能を持つ場合、表示制御部32は、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバから、家電機器の前日の消費電力量を取得して、家電機器の前日の消費電力を現在の消費電力と併せて第1情報として表示部12に表示させるようにしてもよい。また、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバが、現在の家電機器の消費電力から1日の予想消費電力量を算出する機能を持つ場合、表示制御部32は、家電機器または上記電力計測ユニットまたは上記ホームサーバから、1日の予想消費電力量を取得して、家電機器の1日の予想消費電力量を、現在の消費電力や前日の消費電力などとともに第1情報として表示部12に表示させるようにしてもよい。なお、第1情報の表示形態は、例えば、数値による表示やグラフ表示など、任意に定めることができる。また、第1情報の表示形態を、ユーザの設定に応じて変更できるようにしてもよい。
【0028】
第2情報は、上述したように、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための情報である。家電機器の消費電力に影響を与える操作は、その家電機器の種類ごとに様々である。したがって、第2情報は、その家電機器の種類に応じて異なった項目についての情報となる。
【0029】
検知部31が画像から検知した家電機器がエアコン1の場合、第2情報は、例えば、室温、外気温、現在および今後の天気の概況や気温変化を示す気象情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像からエアコン1を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、エアコン1が内蔵する温度センサが計測した室温の情報をエアコン1から取得するとともに、外気温の情報、気象情報などを、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得する。そして、表示制御部32は、エアコン1や情報提供サーバ7から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、エアコン1の消費電力に影響を与える操作、例えば、エアコン1の電源オン/オフ操作や設定温度を変更する操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外のエアコン1に関連する他の情報(例えば、エアコン1のフィルタの汚れ状況など)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0030】
検知部31が画像から検知した家電機器がテレビ2の場合、第2情報は、例えば、連続視聴時間(連続電源オン時間)、テレビ2が節電モード中であるか否かの情報などである。なお、節電モードとは、表示画面の輝度を低下させることでテレビ2の消費電力を低減させる動作モードである。表示制御部32は、検知部31が画像からテレビ2を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、これら連続視聴時間や節電モード中であるか否かの情報などをテレビ2から取得する。そして、表示制御部32は、テレビ2から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、テレビ2の消費電力に影響を与える操作、例えば、テレビ2の電源オン/オフ操作や節電モードと通常モードとの切り替え操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外のテレビ2に関連する他の情報(例えば、視聴中番組の番組名など)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0031】
検知部31が画像から検知した家電機器が照明装置3の場合、第2情報は、例えば、室内の明るさ、現在および今後の天気の概況や気温変化を示す気象情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像から照明装置3を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、照明装置3が内蔵する照度センサが計測した室温の明るさの情報を照明装置3から取得するとともに、気象情報などを、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得する。そして、表示制御部32は、照明装置3や情報提供サーバ7から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、照明装置3の消費電力に影響を与える操作、例えば、照明装置3の電源オン/オフ操作や明るさを切り替える操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外の照明装置3に関連する他の情報(例えば、電球の消耗度合いなど)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0032】
検知部31が画像から検知した家電機器が冷蔵庫4の場合、第2情報は、例えば、庫内温度、庫内の収納率の情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像から冷蔵庫4を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、冷蔵庫4が内蔵する温度センサが計測した庫内温度の情報や他のセンサが検知した庫内の収納率の情報などを冷蔵庫4から取得する。そして、表示制御部32は、冷蔵庫4から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、冷蔵庫4の消費電力に影響を与える操作、例えば、冷蔵庫4の設定温度を変更する操作などを行うべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外の冷蔵庫4に関連する他の情報(例えば、氷のストック量、製氷機の水の残量など)を取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0033】
検知部31が画像から検知した家電機器が洗濯乾燥機5の場合、第2情報は、例えば、乾燥終了までの残り稼動時間、現在および今後の天気の概況や気温変化を示す気象情報などである。表示制御部32は、検知部31が画像から洗濯乾燥機5を検知した場合、無線通信モジュール23を用いて、例えば、乾燥終了までの残り稼動時間の情報を洗濯乾燥機5から取得するとともに、気象情報などを、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得する。そして、表示制御部32は、洗濯乾燥機5や情報提供サーバ7から取得したこれらの情報ごとに、当該情報を示す項目を第2情報として表示部12に表示させる。これらの第2情報は、洗濯乾燥機5の消費電力に影響を与える操作、例えば、洗濯乾燥機5の電源をオフして乾燥を中断し、洗濯物を外に干すべきかどうかをユーザが判断するために有用な情報となる。なお、表示制御部32は、上記の第1情報と第2情報以外の洗濯乾燥機5に関連する他の情報(例えば、水の消費量など)を洗濯乾燥機5やネットワーク6上の情報提供サーバ7から取得して、第1情報および第2情報と併せて表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0034】
本実施形態にかかる電子機器10は、家庭内の各家電機器のそれぞれについて、第2情報として表示部12に表示すべき情報の内容、第1情報や第2情報の取得先を示す情報(家電機器のアドレス情報や情報提供サーバ7のアドレス情報など)、検知部31が画像から家電機器を検知するために必要な情報(例えば、各家電機器の特徴量の情報など)などを、例えば、各家電機器のIDと対応付けて保持している。これらの情報は、例えば、不揮発性メモリ20に格納され、節電アプリの起動に伴って不揮発性メモリ20からRAM21上にロードされる。そして、例えば、検知部31がカメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知した場合に、検知部31から表示制御部32に対して、検知した家電機器のIDが渡される。表示制御部32は、この家電機器のIDをもとに第2情報として表示すべき情報の内容を特定するとともに、第1情報や第2情報の取得先を特定し、第1情報や第2情報の取得を行う。
【0035】
報知部33は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作方法を、例えば、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知する。このとき、報知部33は、表示制御部32が取得した各種情報に基づいて、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作が推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、その操作方法をユーザに報知することが望ましい。
【0036】
具体的には、例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がエアコン1の場合、報知部33は、表示制御部32が第2情報として取得した室温、外気温、気象情報などに基づいて、エアコン1の設定温度を上げる、あるいは電源をオフする操作が推奨されるか否かを判断する。そして、推奨されると判断した場合、報知部33は、音声処理部22を利用して、例えば、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」といった音声ガイダンスや、「外気温が下がってきました。エアコンを止めて窓を開けてはいかがですか?」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させる。
【0037】
また、例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がテレビ2の場合、報知部33は、表示制御部32が第2情報として取得した連続視聴時間や節電モード中であるか否かの情報などに基づいて、テレビ2の電源をオフする、あるいは動作モードを通常モードから節電モードに切り替える操作が推奨されるか否かを判断する。そして、推奨されると判断した場合、報知部33は、音声処理部22を利用して、例えば、「連続視聴時間が3時間を超えています。テレビの電源をオフしたらいかがですか?」といった音声ガイダンスや、「節電モードがオフの状態です。節電モードをオンにすると消費電力が下がります。」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させる。
【0038】
また、報知部33は、表示制御部32との協働により、上記のような音声ガイダンスに代えて、あるいは上記のような音声ガイダンスに加えて、音声ガイダンスの内容と同様のメッセージ文を表示部12に表示させることで、家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うようにしてもよい。この場合、メッセージ文は、例えば、第1情報および第2情報を表示する表示画面上にオーバーレイされる。
【0039】
上記のように報知部33がユーザに対して家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うと、表示制御部32は、この家電機器に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。つまり、表示制御部32は、上述した第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、報知部33による報知が行われると同時に、あるいは報知部33による報知が行われた後に、報知部33が報知した操作方法に従ってユーザが家電機器に対する操作を行うための操作画面を、表示部12にさらに表示させる。
【0040】
具体的には、例えば、報知部33がエアコン1の設定温度を上げることをユーザに報知した場合、表示制御部32は、エアコン1の設定温度を変更するための操作画面を表示部12にさらに表示させる。また、例えば、報知部33がエアコン1の電源をオフすることをユーザに報知した場合、表示制御部32は、エアコン1の電源オン/オフを切り替えるための操作画面を表示部12にさらに表示させる。また、例えば、報知部33がテレビ2の電源オフや節電モードへの切り替えをユーザに報知した場合、表示制御部32は、テレビ2の電源オン/オフを切り替えるための操作画面や、テレビ2の動作モードを節電モードに切り替えるための操作画面などを表示部12にさらに表示させる。これらの操作画面は、例えば、第1情報および第2情報を表示する表示画面上にオーバーレイされる。なお、表示制御部32は、報知部33による操作方法の報知の有無にかかわらず、第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後に、家電機器に対する操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させるようにしてもよい。
【0041】
表示制御部32が表示部12に表示させた操作画面を用いてユーザが家電機器に対する操作を行うと、その操作に応じた操作コマンドが、無線通信モジュール23を介して対象となる家電機器に送信される。そして、操作コマンドを受信した家電機器は、その操作コマンドに応じて動作制御される。つまり、表示制御部32が操作画面を表示部12に表示させることにより、本実施形態にかかる電子機器10を、家電機器を遠隔操作するためのリモコン端末として利用することができる。なお、タブレット端末などの電子機器10をリモコン端末として利用する技術は既に知られた技術であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0042】
本実施形態にかかる電子機器10から送信された操作コマンドに応じて家電機器が動作制御されると、その家電機器の消費電力が低減する。表示制御部32は、家電機器の消費電力が低減した場合、無線通信モジュール23を利用して、低減した後の消費電力を家電機器から取得し、表示部12に表示させている第1情報を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、ユーザは操作画面を用いた操作により家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0043】
また、報知部33は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を、例えば、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知するようにしてもよい。このとき、報知部33は、表示制御部32が取得した各種情報に基づいて、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンスが推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、そのメンテナンス方法を音声ガイダンスなどによってユーザに報知することが望ましい。
【0044】
具体的には、例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がエアコン1の場合、報知部33は、表示制御部32が取得したエアコン1のフィルタの汚れ状況を示す情報に基づいて、エアコン1のフィルタ清掃が推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、フィルタ清掃の方法を説明する音声ガイダンスなどをスピーカ14から出力させる。このとき報知部33は、エアコン1のフィルタ清掃を促す警告を行った後、フィルタ清掃の方法を説明する音声ガイダンスを出力させることが望ましい。
【0045】
次に、電子機器10の表示部12に表示される画面の具体例について説明する。図5は、エアコン1の消費電力に関わる情報を表示する場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0046】
ユーザが電子機器10をエアコン1にかざすことで、カメラモジュール15の撮影範囲内にエアコン1が入ると、図5(a)に示すように、カメラモジュール15により入力されたエアコン1を含む画像が表示部12に表示される。検知部31は、このカメラモジュール15により入力された画像からエアコン1を検知する。このとき、検知部31が家電機器を検知したことをユーザに認識させるために、検知できた家電機器の範囲を示すマークMを表示部12の表示画面に表示することが望ましい。
【0047】
検知部31が画像からエアコン1を検知すると、表示制御部32がエアコン1に関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図5(a)に示した画面から図5(b)に示す画面に遷移し、まず、検知部31により検知したエアコン1を示す「リビングルームエアコン」という表示データが表示される。
【0048】
続いて、図5(b)に示す表示画面では、第1情報D1としてエアコン1の現在の消費電力が表示され、更に、第2情報D2として、室温、外気温、現在および今後の天気の概況と気温変化、気温変化と現在の室温との関係を表すグラフなどが表示される。ユーザは、この表示画面を見て、エアコン1の現在の消費電力を認識するとともに、現在および今後の気温に対して室温が適切であるか否かを認識し、エアコン1の電源をオフしたり設定温度を変更したりすべきかどうかを的確に判断することができる。
【0049】
なお、検知部31が画像からエアコン1を検知したときに、エアコン1を含む画像を静止画として記録しておき、その後、エアコン1に関する各種情報を表示する際には、記録した静止画を背景として各種情報をオーバーレイ表示することが望ましい。これにより、検知部31が画像からエアコン1を検知した後にユーザが電子機器10を動かしたとしても、表示している各種情報がエアコン1に関する情報であることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0050】
表示制御部32がエアコン1に関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば所定時間が経過すると、報知部33が、エアコン1の消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32との協働により、エアコン1の消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32は、エアコン1に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図5(b)に示した画面から図5(c)に示す画面に遷移する。
【0051】
図5(c)に示す表示画面では、図5(b)に示した表示画面上に、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」といったメッセージ文D3と、エアコン1の設定温度を変更するための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによってエアコン1の設定温度を上げることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、エアコン1の設定温度を上げる操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10から報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10をリモコン端末として利用しながら、エアコン1の消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0052】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用してエアコン1の設定温度を上げる操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介してエアコン1に送信され、操作コマンドに応じてエアコン1の設定温度が上げられる。その結果、エアコン1の消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32は、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた設定温度の変更により低減したエアコン1の消費電力をエアコン1から取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図5(c)に示した画面から図5(d)に示す画面に遷移する。
【0053】
図5(d)に示す表示画面では、エアコン1の消費電力が850Wから837Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によってエアコン1の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0054】
図6は、テレビ2の消費電力に関わる情報を表示する場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0055】
ユーザが電子機器10をテレビ2にかざすことで、検知部31がカメラモジュール15により入力された画像からテレビ2を検知する。このとき、検知部31が家電機器を検知下ことをユーザに認識させるために、図6(a)に示すように、検知できた家電機器の範囲を示すマークMを表示部12の表示画面に表示する。
【0056】
検知部31が画像からテレビ2を検知すると、表示制御部32がテレビ2に関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図6(a)に示した画面から図6(b)に示す画面に遷移し、まず、検知部31により検知したテレビ2を示す「リビングルームテレビ」という表示データが表示される。続いて、図6(b)に示す表示画面では、第1情報D1としてテレビ2の現在の消費電力が表示され、更に、第2情報D2として、連続視聴時間、節電モード中であるか否かの情報などが表示される。ユーザは、この表示画面を見て、テレビ2の現在の消費電力を認識するとともに、これまでのテレビ2の動作状態を認識し、テレビ2の電源をオフしたり節電モードに切り替えたりすべきかどうかを的確に判断することができる。
【0057】
なお、検知部31が画像からテレビ2を検知したときに、テレビ2を含む画像を静止画として記録しておき、その後、テレビ2に関する各種情報を表示する際には、記録した静止画を背景として各種情報を表示することが望ましい。これにより、検知部31が画像からテレビ2を検知した後にユーザが電子機器10を動かしたとしても、表示している各種情報がテレビ2に関する情報であることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0058】
表示制御部32がテレビ2に関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば所定時間が経過すると、報知部33が、テレビ2の消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32との協働により、テレビ2の消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32は、テレビ2に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図6(b)に示した画面から図6(c)に示す画面に遷移する。
【0059】
図6(c)に示す表示画面では、図6(b)に示した表示画面上に、「節電モードがオフの状態です。節電モードをオンにすると消費電力が下がります。」といったメッセージ文D3と、テレビ2の動作モードを節電モードに切り替えるための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによってテレビ2の動作モードを節電モードに切り替えることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、テレビ2の動作モードを節電モードに切り替える操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10から報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10をリモコン端末として利用しながら、テレビ2の消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0060】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用してテレビ2の動作モードを節電モードに切り替える操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介してテレビ2に送信され、操作コマンドに応じてテレビ2の動作モードが通常モードから節電モードへと切り替えられる。その結果、テレビ2の消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32は、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた節電モードへの切り替えにより低減したテレビ2の消費電力をテレビ2から取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図6(c)に示した画面から図6(d)に示す画面に遷移する。
【0061】
図6(d)に示す表示画面では、テレビ2の消費電力が150Wから100Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によってテレビ2の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0062】
次に、ユーザが本実施形態にかかる電子機器10をエアコン1にかざす場合を想定して、電子機器10の動作の具体例について、図7を参照して説明する。図7は、電子機器10の動作の具体例を示すフローチャートであり、ユーザ操作に応じて節電アプリが起動されることによって開始される。
【0063】
節電アプリが起動すると、カメラモジュール15が画像の撮影(入力)を開始し、検知部31が、カメラモジュール15により入力された画像から家電機器を検知する処理を開始する(ステップS101)。このとき、ユーザが所望の家電機器に対して電子機器10をかざす行為を促すために、報知部33が、例えば、「タブレットを家電機器にかざして下さい。」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるようにしてもよい。カメラモジュール15により入力された画像は表示部12に表示されるため、ユーザは表示部12に表示される画像を確認しながら、所望の家電機器に電子機器10をかざして画像を取得することができる。本例では、ユーザが電子機器10をエアコン1にかざすことにより、カメラモジュール15によりエアコン1を被写体とする画像が入力され、検知部31が、この画像からエアコン1を検知する。
【0064】
カメラモジュール15により入力された画像からエアコン1が検知されると、表示制御部32が、検知されたエアコン1の消費電力を示す第1情報と、検知されたエアコン1の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを、エアコン1やネットワーク6上の情報処理サーバ7から取得する(ステップS102)。本例では、第2情報としては、室温、外気温、気象情報などが取得される。また、表示制御部32は、エアコン1に関する情報として、エアコン1のフィルタの汚れ状況などの情報も取得する。
【0065】
次に、表示制御部32は、ステップS102で取得した第1情報および第2情報を、表示部12に表示させる(ステップS103)。また、報知部33が、ステップS102で第2情報として取得された室温、外気温、気象情報などに基づいて、エアコン1の設定温度を上げたり電源をオフするといった、エアコン1の消費電力を低減させる操作が推奨されるか否かを判断する(ステップS104)。そして、エアコン1の消費電力を下げる操作が推奨されると判断した場合(ステップS104:Yes)、報知部33は、例えば、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」、あるいは「外気温が下がってきました。エアコンを止めて窓を開けてはいかがですか?」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させることで、エアコン1の消費電力を低減させる操作方法をユーザに対して報知する(ステップS105)。一方、エアコン1の消費電力を低減させる操作が推奨されないと判断した場合は(ステップS104:No)、ステップS109に処理を移行する。
【0066】
ステップS105で報知部33がエアコン1の消費電力を低減させる操作方法の報知を行った場合、表示制御部32は、ユーザが家電機器に対する操作を行うための操作画面、例えば、エアコン1の設定温度を変更するための操作画面や、エアコン1の電源オン/オフを切り替えるための操作画面などを表示部12に表示させ(ステップS106)、この操作画面を利用したユーザ操作を監視する(ステップS107)。そして、ユーザがこの表示部12に表示された操作画面を利用して、エアコン1の設定温度を上げる操作やエアコン1の電源をオフする操作を行った場合(ステップS107:Yes)、表示制御部32は、そのユーザ操作に対応する操作コマンドを、無線通信モジュール23を用いてエアコン1に送信する(ステップS108)。その結果、ユーザ操作に応じたエアコン1の設定温度の変更や電源オフなどが行われ、エアコン1の消費電力が低減される。このとき、ユーザ操作に応じて実際にエアコン1の消費電力が低減したことをユーザに確実に認識させるために、報知部33が、例えば、「消費電力が下がりました。」といった音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるようにしてもよい。なお、操作画面を利用したユーザ操作がなければ(ステップS107:No)、ステップS108の処理は行わずにステップS109に移行する。
【0067】
次に、報知部33は、表示制御部32により取得されたエアコン1のフィルタの汚れ状況を示す情報に基づいて、エアコン1のフィルタ清掃が推奨されるか否かを判断する(ステップS109)。そして、エアコン1のフィルタ清掃が推奨されると判断した場合(ステップS109:Yes)、報知部33は、エアコン1のフィルタ清掃を促す警告とともに、フィルタ清掃の方法を説明する音声ガイダンスなどをスピーカ14から出力させる(ステップS110)。一方、エアコン1のフィルタ清掃は不要と判断した場合には(ステップS109:No)、ステップS110の処理は行わずにステップS111に移行する。
【0068】
上記の一連の処理が行われている間、節電アプリを終了させるユーザ操作の有無が、例えば、オペレーションシステムによって監視される(ステップS111)。そして、節電アプリを終了する操作がなされていなければ(ステップS111:No)、ステップS101〜ステップS110の処理が繰り返し実行され、節電アプリを終了する操作がなされた段階で(ステップS111:Yes)、図7のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
【0069】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態にかかる電子機器10は、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知する検知部31と、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を示す第1情報および当該家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを表示部12に表示させる表示制御部32と、を備える。本実施形態にかかる電子機器10は、これら検知部31および表示制御部32を備えることによって、電子機器10を所望の家電機器にかざす(家電機器の画像をカメラモジュール15により入力する)といった簡便な操作により、所望の家電機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易くユーザに確認させることができる。
【0070】
また、本実施形態にかかる電子機器10の表示制御部32は、第1情報および第2情報を、ユーザの操作に応じてカメラモジュール15により撮影(入力)された画像にオーバーレイして表示部12に表示させる。したがって、ユーザは、表示部12に表示された第1情報および第2情報を、対象となる家電機器と直感的に関連付けて把握することが可能になる。
【0071】
また、本実施形態にかかる電子機器10は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作方法を報知する報知部33をさらに備える。本実施形態にかかる電子機器10は、この報知部33を備えることによって、カメラモジュール15により撮影(入力)された家電機器の消費電力を低減させる操作方法をユーザに知らせ、節電に寄与する家電機器の操作をユーザに促すことができる。
【0072】
また、本実施形態にかかる電子機器10の報知部33は、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を報知する。したがって、家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をユーザに認識させて、節電に寄与する家電機器のメンテナンスをユーザに促すことができる。
【0073】
また、本実施形態にかかる電子機器10の表示制御部32は、表示部12に第1情報と第2情報とを表示させた後、検知部31が画像から検知した家電機器に対する操作を受け付ける操作画面を、表示部12にさらに表示させる。したがって、ユーザは、表示部12の表示画面を見ながら節電に寄与する家電機器の操作を簡便に行うことができる。
【0074】
また、本実施形態にかかる電子機器10の表示制御部32は、表示部12の操作画面が受け付けた操作に応じて家電機器の消費電力が低減した場合に、消費電力の低減を認識できる表示形態で第1情報を表示部12に表示させる。したがって、ユーザは、操作画面を用いた操作により家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0075】
<変形例>
なお、家庭内には、電力を消費せずに人手によって状態が変化するが、その状態変化が家電機器の消費電力に影響を与える物体も存在する。例えば、人手によって開閉される窓は、それ自体が電力を消費することはないが、開放されると外気が室内に取り込まれて室内温度が外気温に近づくことになるため、エアコン1の消費電力に影響を与える物体である。また、人手によって開閉されるカーテンは、それ自体が電力を消費することはないが、開放されると外光が室内に取り込まれて室内の明るさが変化するため、照明装置3の消費電力に影響を与える物体である。
【0076】
本実施形態にかかる電子機器10は、検知部31が、カメラモジュール15により入力された画像から、家電機器だけでなく上記のような窓やカーテンといった物体も検知できるようにし、検知部31が画像からこれらの物体を検知した場合には、表示制御部32が、これらの物体の状態変化の要否を判断するための第3情報を表示部12に表示させるようにしてもよい。
【0077】
具体的には、検知部31が画像から窓を検知した場合、表示制御部32は、窓に関する第3情報として、例えば、外気温、気象情報、室温などの情報を取得して、表示部12に表示させる。これらの情報は、窓を開けて外気を取り入れる、あるいは窓を閉めて外気を遮断する必要性をユーザが判断する上で有用な情報となる。また、ユーザが電子機器10を窓にかざすことで電子機器10が家の外を検知することにより、外気温、気象情報などを電子機器10に表示してユーザに知らせることも有用である。
【0078】
また、検知部31が画像からカーテンを検知した場合、表示制御部32は、カーテンに関する第3情報として、例えば、室内の明るさや、地域の計画停電に関する情報などを取得して、表示部12に表示させる。これらの情報は、カーテンを開けて外光を取り入れる、あるいはカーテンを閉めて外光を遮断する必要性をユーザが判断する上で有用な情報となる。
【0079】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、同一種類の家電機器が家庭内に複数設置されている場合の適用例である。第1の実施形態にかかる電子機器10は、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から検知部31が検知した家電機器のみを対象として、この家電機器の消費電力に関わる情報を表示部12に表示していた。これに対して、本実施形態にかかる電子機器(以下、電子機器10Aと表記する。)は、検知部31が検知した家電機器だけでなく、当該家電機器と同一種類の他の家電機器の消費電力に関わる情報も表示部12に表示する。なお、以下では、第1の実施形態と共通の構成については同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
【0080】
図8は、第2の実施形態にかかる家庭内システムの概要を示す模式図である。本実施形態では、リビングルームにエアコン(以下、リビングルームエアコン1aと表記する。)とテレビ(以下、リビングルームテレビ2aと表記する。)が設置され、子供部屋にエアコン(以下、子供部屋エアコン1bと表記する。)とテレビ(以下、子供部屋テレビ2bと表記する。)が設置され、寝室にエアコン(以下、寝室エアコン1cと表記する。)とテレビ(以下、寝室テレビ2cと表記する。)がそれぞれ設置されている。リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cは、同一種類の家電機器である。また、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cは、同一種類の家電機器である。
【0081】
本実施形態にかかる電子機器10Aは、第1の実施形態にかかる電子機器10と同様のハードウェア構成(図3参照)を備え、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1b、寝室エアコン1c、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cの各家電機器や、ネットワーク6上の情報提供サーバ7から、各種の情報を取得することができる。
【0082】
図9は、本実施形態にかかる電子機器10AのCPU16が節電アプリを実行することにより実現される電子機器10Aの機能構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる電子機器10Aでは、図9に示すように、第1の実施形態にかかる電子機器10の機能構成に加えて特定部34が設けられ、また、第1の実施形態の表示制御部32に代えて表示制御部32A、第1の実施形態の報知部33に代えて報知部33Aが設けられる。
【0083】
特定部34は、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から検知部31が検知した家電機器と同一種類の他の家電機器を特定する。例えば、検知部31が画像から検知した家電機器がリビングルームエアコン1aの場合、特定部34は、このリビングルームエアコン1aと同一種類の他の家電機器として、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cを特定する。また、検知部31が画像から検知した家電機器がリビングルームテレビ2aの場合、特定部34は、このリビングルームテレビ2aと同一種類の他の家電機器として、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cを特定する。
【0084】
本実施形態にかかる電子機器10Aは、第1の実施形態にかかる電子機器10と同様に、家庭内の各家電機器のそれぞれについて、第2情報として表示部12に表示すべき情報の内容、第1情報や第2情報の取得先を示す情報(家電機器のアドレス情報や情報提供サーバ7のアドレス情報など)、検知部31が画像から家電機器を検知するために必要な情報(例えば、各家電機器の特徴量の情報など)などを、例えば、各家電機器のIDと対応付けて保持している。また、特に本実施形態では、各家電機器のIDが、同一種類の家電機器ごとに関連付けられている。これらの情報は、例えば、不揮発性メモリ20に格納され、節電アプリの起動に伴って不揮発性メモリ20からRAM21上にロードされる。そして、例えば、検知部31がカメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知した場合に、検知部31から特定部34に対して、検知した家電機器のIDが渡される。特定部34は、検知部31から受け取った家電機器のIDに関連付けられた他の家電機器のIDを検索し、検知部31から取得した家電機器のIDと、検索によって得られた家電機器のIDとを表示制御部32Aに渡す。
【0085】
表示制御部32Aは、検知部31が画像から家電機器を検知し、特定部34が検知部31により検知された家電機器と同一種類の他の家電機器を特定した場合に、検知部31が画像から検知した家電機器についての第1情報および第2情報だけでなく、特定部34が特定した家電機器についての第1情報および第2情報も併せて表示部12に表示させる。例えば、表示制御部32Aは、特定部34からから受け取った家電機器のID、つまり、検知部31が画像から検知した家電機器のIDと、特定部34が特定した家電機器のIDとをもとに、第2情報として表示すべき情報の内容を特定するとともに、各家電機器それぞれについての第1情報や第2情報の取得先を特定し、第1情報や第2情報の取得を行う。そして、表示制御部32Aは、取得した各家電機器についての第1情報および第2情報を表示部12に表示させる。
【0086】
報知部33Aは、表示部12に第1情報および第2情報が表示された各家電機器のうち、例えば、ユーザのタッチ操作により指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法を、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知する。このとき、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、表示制御部32Aが取得した各種情報に基づいて、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作が推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、その操作方法をユーザに報知することが望ましい。
【0087】
また、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、表示制御部32Aとの協働により、音声ガイダンスに代えて、あるいは音声ガイダンスに加えて、音声ガイダンスの内容と同様のメッセージ文を表示部12に表示させることで、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うようにしてもよい。この場合、メッセージ文は、例えば、第1情報および第2情報を表示する表示画面上にオーバーレイされる。
【0088】
上記のように報知部33Aがユーザに対して、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法の報知を行うと、表示制御部32Aは、第1の実施形態の表示制御部32と同様に、この家電機器に対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。ユーザがこの操作画面を用いて家電機器に対する操作を行うと、その操作に応じた操作コマンドが、無線通信モジュール23を介して対象となる家電機器に送信される。そして、操作コマンドを受信した家電機器は、その操作コマンドに応じて動作制御され、その家電機器の消費電力が低減する。表示制御部32Aは、家電機器の消費電力が低減した場合、無線通信モジュール23を利用して、低減した後の消費電力を家電機器から取得し、表示部12に表示させている対象となる家電機器の第1情報を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、ユーザは操作画面を用いた操作により家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することが可能となる。
【0089】
また、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、例えば、ユーザのタッチ操作により指定された家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を、音声ガイダンスなどによってユーザに対して報知するようにしてもよい。このとき、報知部33Aは、第1の実施形態の報知部33と同様に、表示制御部32Aが取得した各種情報に基づいて、指定された家電機器の消費電力を低減させるメンテナンスが推奨されるか否かを判断し、推奨されると判断した場合に、そのメンテナンス方法を音声ガイダンスなどによってユーザに報知することが望ましい。
【0090】
次に、本実施形態にかかる電子機器10Aの表示部12に表示される画面の具体例について説明する。図10は、ユーザが電子機器10Aをリビングルームエアコン1aにかざした場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0091】
ユーザが電子機器10Aをリビングルームエアコン1aにかざすことで、カメラモジュール15の撮影範囲内にリビングルームエアコン1aが入ると、図10(a)に示すように、カメラモジュール15により入力されたリビングルームエアコン1aを含む画像が表示部12に表示される。そして、検知部31が、このカメラモジュール15により入力された画像からリビングルームエアコン1aを検知する。
【0092】
検知部31が画像からリビングルームエアコン1aを検知すると、特定部34が、リビングルームエアコン1aと同一種類の他の家電機器である子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cを特定する。そして、表示制御部32Aが、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cに関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図10(a)に示した画面から図10(b)に示す画面に遷移する。
【0093】
図10(b)に示す表示画面では、表示領域R1に、リビングルームエアコン1aに関する第1情報D1としてリビングルームエアコン1aの現在の消費電力が表示され、リビングルームエアコン1aに関する第2情報D2として、リビングルームの室温および外気温が表示されている。また、表示領域R2に、子供部屋エアコン1bに関する第1情報D1として子供部屋エアコン1bの現在の消費電力が表示され、子供部屋エアコン1bに関する第2情報D2として、子供部屋の室温および外気温が表示されている。また、表示領域R3に、寝室エアコン1cに関する第1情報D1として寝室エアコン1cの現在の消費電力が表示され、寝室エアコン1cに関する第2情報D2として、寝室の室温および外気温が表示されている。また、表示領域R1,R2,R3と重ならない領域に、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cに共通の第2情報D2として、現在および今後の天気の概況と気温変化などの気象情報が表示されている。ユーザは、この表示画面を見て、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cのそれぞれの現在の消費電力を認識するとともに、現在および今後の気温に対して各部屋の室温が適切であるか否かを認識し、リビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cのそれぞれについて、電源をオフしたり設定温度を変更したりすべきかどうかを的確に判断することができる。
【0094】
表示制御部32Aがリビングルームエアコン1a、子供部屋エアコン1bおよび寝室エアコン1cに関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば、ユーザが表示領域R2をタッチ操作することで子供部屋エアコン1bを指定すると、報知部33Aが、子供部屋エアコン1bの消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32Aとの協働により、子供部屋エアコン1bの消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32Aは、子供部屋エアコン1bに対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図10(b)に示した画面から図10(c)に示す画面に遷移する。
【0095】
図10(c)に示す表示画面では、図10(b)に示した表示画面上に、「温度設定が低すぎるようです。設定温度を上げてはいかがですか?」といったメッセージ文D3と、子供部屋エアコン1bの設定温度を変更するための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによって子供部屋エアコン1bの設定温度を上げることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、子供部屋エアコン1bの設定温度を上げる操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10Aから報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10Aをリモコン端末として利用して、リビングルームにいながら子供部屋エアコン1bの消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0096】
なお、子供部屋エアコン1bの指定に応じてメッセージ文D3や操作画面D4を表示部12に表示させる場合、表示領域R1におけるリビングルームエアコン1aに関する情報や、表示領域R3における寝室エアコン1cに関する情報については、表示を終了する、もしくは図10(c)のように表示を目立たなくすることが望ましい。これにより、表示部12に表示されているメッセージ文D3や操作画面D4が子供部屋エアコン1bに関するものであることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0097】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用して子供部屋エアコン1bの設定温度を上げる操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介して子供部屋エアコン1bに送信され、操作コマンドに応じて子供部屋エアコン1bの設定温度が上げられる。その結果、子供部屋エアコン1bの消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32Aは、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた設定温度の変更により低減した子供部屋エアコン1bの消費電力を子供部屋エアコン1bから取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図10(c)に示した画面から図10(d)に示す画面に遷移する。
【0098】
図10(d)に示す表示画面では、子供部屋エアコン1bの消費電力が900Wから820Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によって子供部屋エアコン1bの消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0099】
図11は、ユーザが電子機器10Aをリビングルームテレビ2aにかざした場合の表示部12の画面遷移の一例を示す図である。
【0100】
ユーザが電子機器10Aをリビングルームテレビ2aにかざすことで、カメラモジュール15の撮影範囲内にリビングルームテレビ2aが入ると、図11(a)に示すように、カメラモジュール15により入力されたリビングルームテレビ2aを含む画像が表示部12に表示される。そして、検知部31が、このカメラモジュール15により入力された画像からリビングルームテレビ2aを検知する。
【0101】
検知部31が画像からリビングルームテレビ2aを検知すると、特定部34が、リビングルームテレビ2aと同一種類の他の家電機器である子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cを特定する。そして、表示制御部32Aが、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cに関する第1情報および第2情報を取得して、表示部12に表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図11(a)に示した画面から図11(b)に示す画面に遷移する。
【0102】
図11(b)に示す表示画面では、表示領域R11に、リビングルームテレビ2aに関する第1情報D1としてリビングルームテレビ2aの現在の消費電力が表示され、リビングルームテレビ2aに関する第2情報D2として、リビングルームテレビ2aの連続視聴時間および節電モード中であるか否かの情報が表示されている。また、表示領域R12に、子供部屋テレビ2bに関する第1情報D1として子供部屋テレビ2bの現在の消費電力が表示され、子供部屋テレビ2bに関する第2情報D2として、子供部屋テレビ2bの連続視聴時間および節電モード中であるか否かの情報が表示されている。また、表示領域R13に、寝室テレビ2cに関する第1情報D1として寝室テレビ2cの現在の消費電力が表示され、寝室テレビ2cに関する第2情報D2として、寝室テレビ2cの連続視聴時間および節電モード中であるか否かの情報が表示されている。ユーザは、この表示画面を見て、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cのそれぞれの現在の消費電力を認識するとともに、リビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cのこれまでの動作状態を認識し、電源オフへの切り替えや節電モードへの切り替えを行うべきかどうかを的確に判断することができる。
【0103】
表示制御部32Aがリビングルームテレビ2a、子供部屋テレビ2bおよび寝室テレビ2cに関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させた後、例えば、ユーザが表示領域R12をタッチ操作することで子供部屋テレビ2bを指定すると、報知部33Aが、子供部屋テレビ2bの消費電力を低減させる操作方法をユーザに報知するための音声ガイダンスをスピーカ14から出力させるとともに、表示制御部32Aとの協働により、子供部屋テレビ2bの消費電力を低減させる操作方法を示すメッセージ文を、表示部12に表示させる。また、表示制御部32Aは、子供部屋テレビ2bに対するユーザの操作を受け付ける操作画面を表示部12にさらに表示させる。これにより、表示部12の表示画面は、図11(b)に示した画面から図11(c)に示す画面に遷移する。
【0104】
図11(c)に示す表示画面では、図11(b)に示した表示画面上に、「連続視聴時間が4時間を超えています。子供部屋テレビの電源をオフしたらいかがですか?」といったメッセージ文D3と、子供部屋テレビ2bの電源オン/オフを切り替えるための操作画面D4とがオーバーレイされている。ユーザは、この表示画面上のメッセージ文D3や音声ガイダンスなどによって子供部屋テレビ2bの電源をオフすることが望ましいことを確実に認識することができ、また、表示部12に表示された操作画面D4を利用して、子供部屋テレビ2bの電源をオフに切り替える操作を容易に行うことができる。つまり、ユーザは、電子機器10Aから報知される音声ガイダンスやメッセージ文D3に従って、電子機器10Aをリモコン端末として利用して、リビングルームにいながら子供部屋テレビ2bの消費電力を低減させるための操作を容易に行うことができる。
【0105】
なお、子供部屋テレビ2bの指定に応じてメッセージ文D3や操作画面D4を表示部12に表示させる場合、表示領域R11におけるリビングルームテレビ2aに関する情報や、表示領域R13における寝室テレビ2cに関する情報については、表示を終了する、もしくは図11(c)のように表示を目立たなくすることが望ましい。これにより、表示部12に表示されているメッセージ文D3や操作画面D4が子供部屋テレビ2bに関するものであることを、ユーザが直感的に認識することができる。
【0106】
ユーザが表示部12に表示された操作画面D4を利用して子供部屋テレビ2bの電源をオフする操作を行った場合、その操作に対応する操作コマンドが無線通信モジュール23を介して子供部屋テレビ2bに送信され、操作コマンドに応じて子供部屋テレビ2bの電源がオフされる。その結果、子供部屋テレビ2bの消費電力が低減する。また、操作画面D4を利用したユーザの操作が行われると、表示制御部32Aは、表示部12へのメッセージ文D3や操作画面D4の表示を終了するとともに、無線通信モジュール23を利用して、操作コマンドに応じた設定温度の変更により低減した子供部屋テレビ2bの消費電力を子供部屋テレビ2bから取得し、表示部12に表示させている第1情報D1を、消費電力の低減を認識できる表示形態に変化させる。これにより、表示部12の表示画面は、図11(c)に示した画面から図11(d)に示す画面に遷移する。
【0107】
図11(d)に示す表示画面では、子供部屋テレビ2bの消費電力が100Wから0Wに低減されたことが分かるように、第1情報D1が表示されている。ユーザは、この表示画面上の第1情報D1を見て、操作画面D4を用いた操作によって子供部屋テレビ2bの消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0108】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態にかかる電子機器10Aは、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から検知部31が検知した家電機器と同一種類の他の家電機器を特定する特定部34をさらに備える。そして、表示制御部32Aが、検知部31が検知した家電機器に関する第1情報および第2情報だけでなく、特定部34が特定した家電機器の第1情報および第2情報も表示部12に表示させる。したがって、本実施形態にかかる電子機器10Aによれば、ユーザが滞在している部屋に設置された家電機器の消費電力に関わる情報だけでなく、別の部屋に設置された同一種類の家電機器の消費電力に関わる情報についても、直感的で分かり易いかたちでユーザに確認させることができる。
【0109】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの報知部33Aは、表示部12の表示画面上のタッチ操作などによりユーザが指定した家電機器の消費電力を低減させる操作方法をユーザに対して報知する。したがって、指定された家電機器の消費電力を低減させる操作方法をユーザに知らせ、節電に寄与する家電機器の操作をユーザに促すことができる。
【0110】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの報知部33Aは、表示部12の表示画面上のタッチ操作などによりユーザが指定した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法を報知する。したがって、指定された家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をユーザに認識させて、節電に寄与する家電機器のメンテナンスをユーザに促すことができる。
【0111】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの表示制御部32Aは、表示部12の表示画面上のタッチ操作などによりユーザが指定した家電機器に対する操作を受け付ける操作画面を、表示部12にさらに表示させる。したがって、ユーザは、表示部12の表示画面を見ながら、例えば、自分が滞在する部屋とは別の部屋に設置された家電機器に対しても、節電に寄与する家電機器の操作を簡便に行うことができる。
【0112】
また、本実施形態にかかる電子機器10Aの表示制御部32Aは、表示部12の操作画面が受け付けた操作に応じて、指定された家電機器の消費電力が低減した場合に、消費電力の低減を認識できる表示形態で第1情報を表示部12に表示させる。したがって、ユーザは、操作画面を用いた操作によって、例えば、別の部屋の家電機器の消費電力が低減されたことを直感的に認識することができる。
【0113】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態にかかる電子機器(以下、電子機器10Bと表記する。)は、ユーザ(操作者)の属性に応じて、第1情報および第2情報の表示形態や、家電機器の操作方法、メンテナンス方法などの報知の方法を変化させるようにしている点のみが、第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態と共通の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略し、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0114】
図12は、本実施形態にかかる電子機器10BのCPU16が節電アプリを実行することにより実現される電子機器10Bの機能構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる電子機器10Bでは、図12に示すように、第1の実施形態にかかる電子機器10の機能構成に加えて属性判定部35が設けられ、また、第1の実施形態の表示制御部32に代えて表示制御部32B、第1の実施形態の報知部33に代えて報知部33Bが設けられる。
【0115】
属性判定部35は、本実施形態にかかる電子機器10Bを操作するユーザの属性を判定する。ここで、ユーザの属性とは、例えば、年齢(子供、一般、老人など)や性別、国籍などである。
【0116】
属性判定部35がユーザの属性を判定する方法としては、様々な方法が考えられる。例えば、ユーザのログインIDとユーザの属性情報とを関連付けて保持しておき、ユーザが本実施形態にかかる電子機器10Bを利用するにあたりログインIDを入力したときに、そのログインIDに基づいてユーザの属性を判定する方法が一例として挙げられる。また、例えば、ユーザの指紋などの生体情報とユーザの属性情報とを関連付けて保持しておき、表示部12の表示画面にユーザがタッチしたときに指紋などの生体情報を取得して、その生体情報に基づいてユーザの属性を判定するようにしてもよい。また、例えば、ユーザの顔の特徴とユーザの属性情報とを関連付けて保持しておき、カメラモジュール15の前面カメラでユーザの顔を撮影することで得られる顔画像に基づいて、ユーザの属性を判定するようにしてもよい。
【0117】
表示制御部32Bは、第1の実施形態の表示制御部32と同様に、検知部31が画像から検知した家電機器に関する第1情報および第2情報を表示部12に表示させる。ただし、本実施形態の表示制御部32Bは、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、第1情報および第2情報を表示部12に表示させる際の表示形態を変化させる。具体的には、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が老人であった場合、表示制御部32Bは、表示部12に表示させる第1情報および第2情報の文字の大きさを、ユーザの属性が一般の場合よりも大きくする。また、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が子供であった場合、表示制御部32Bは、表示部12に表示させる第1情報および第2情報を平仮名表記や図表での表記とする。また、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が女性であった場合、表示制御部32Bは、第1情報および第2情報をキャラクタのアイコンなどを付して表示部12に表示させる。また、表示制御部32Bは、属性判定部35により判定されたユーザの国籍に応じて、表示部12に表示させる第1情報および第2情報の文字を、ユーザの使用言語に合わせる。なお、以上はユーザの属性に応じて変化させる表示形態の一例であり、これらに限定されるものではない。
【0118】
報知部33Bは、第1の実施形態の報知部33と同様に、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させる操作方法や、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をユーザに対して報知する。ただし、本実施形態の報知部33Bは、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、家電機器の操作方法やメンテナンス方法の報知の方法を変化させる。具体的には、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が老人であった場合、報知部33Bは、スピーカ14から出力させる音声ガイダンスの音量を、ユーザの属性が一般の場合よりも大きくする。また、例えば、属性判定部35により判定されたユーザの属性が老人や子供であった場合、報知部33Bは、家電機器のメンテナンス方法を、ユーザの属性が一般の場合よりも詳細に報知する。また、報知部33Bは、属性判定部35により判定されたユーザの国籍に応じて、スピーカ14から出力させる音声ガイダンスを、ユーザの使用言語に合わせる。なお、以上はユーザの属性に応じて変化させる報知の方法の一例であり、これらに限定されるものではない。
【0119】
以上のように、本実施形態にかかる電子機器10Bは、当該電子機器10Bを操作するユーザの属性を判定する属性判定部35をさらに備える。そして、表示制御部32Bが、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、第1情報および第2情報を表示部12に表示させる際の表示形態を変化させるとともに、報知部33Bが、属性判定部35により判定されたユーザの属性に応じて、家電機器の操作方法やメンテナンス方法の報知の方法を変化させる。したがって、本実施形態にかかる電子機器10Bによれば、家電機器の消費電力に関わる情報を、より分かり易いかたちでユーザに確認させることができるとともに、節電に寄与する家電機器の操作方法やメンテナンス方法を、より分かり易くユーザに伝えることができる。
【0120】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、カメラモジュール15により撮影(入力)された画像から家電機器を検知する検知部31と、検知部31が画像から検知した家電機器の消費電力を示す第1情報および当該家電機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための第2情報とを表示部12に表示させる表示制御部32と、を備えることにより、電子機器10を所望の家電機器にかざすといった簡便な操作により、所望の家電機器の消費電力に関わる情報を直感的で分かり易くユーザに確認させることができる。
【0121】
なお、上述した各実施形態にかかる電子機器10,10A,10Bの特徴的な機能は、一例として、CPU16が実行するアプリケーションプログラム(節電アプリ)により実現される。このアプリケーションプログラム(節電アプリ)は、例えば、電子機器10,10A,10B内部の不揮発性メモリ20などに予め組み込まれて提供される。また、このアプリケーションプログラム(節電アプリ)を、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、このアプリケーションプログラム(節電アプリ)を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、このアプリケーションプログラム(節電アプリ)を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0122】
上述した各実施形態にかかる電子機器10,10A,10BのCPU16が実行するアプリケーションプログラム(節電アプリ)は、上述した検知部31、表示制御部32(32A,32B)、報知部33(33A,33B)、特定部34、属性判定部35を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、CPU16が不揮発性メモリ20からアプリケーションプログラム(節電アプリ)を読み出して実行することにより、上記各部がメインメモリ(例えば、RAM21)上にロードされ、上記各部がメインメモリ上に生成されるようになっている。
【0123】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0124】
1 エアコン
1a リビングルームエアコン
1b 子供部屋エアコン
1c 寝室エアコン
2 テレビ
2a リビングルームテレビ
2b 子供部屋テレビ
2c 寝室テレビ
3 照明装置
4 冷蔵庫
5 洗濯乾燥機
6 ネットワーク
7 情報提供サーバ
10,10A,10B 電子機器
12 表示部
15 カメラモジュール
31 検知部
32,32A,32B 表示制御部
33,33A,33B 報知部
34 特定部
35 属性判定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮影する撮影手段と、
情報を表示する表示手段と、
前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する検知手段と、
前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備える電子機器。
【請求項2】
前記機器の消費電力を低減させる操作方法を報知する報知手段をさらに備える、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記報知手段は、前記機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をさらに報知する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
操作者の属性を判定する判定手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記操作者の属性に応じて前記第1情報および前記第2情報の表示形態を変化させ、
前記報知手段は、前記操作者の属性に応じて報知の方法を変化させる、請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記表示手段に前記第1情報と前記第2情報とを表示させた後、前記機器に対する操作を受け付ける操作画面を前記表示手段にさらに表示させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記操作画面が受け付けた操作に応じて前記機器の消費電力が低減した場合に、該消費電力の低減を示す表示形態で前記第1情報を前記表示手段に表示させる、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記第1情報および前記第2情報を、前記撮影手段が撮影した画像に重畳して前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記検知手段が検知した機器と同一種類の他の機器を特定する特定手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記検知手段が検知した機器と前記特定手段が特定した機器のそれぞれについて前記第1情報と前記第2情報とを前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記検知手段は、前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費せずに手動で状態が変化し、該状態変化が機器の消費電力に影響を与える物体をさらに検知し、
前記表示制御手段は、前記検知手段が前記物体を検知した場合、該物体の状態変化の要否を判断するための第3情報を前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
画像を撮影する撮影手段と、情報を表示する表示手段と、を備える電子機器を制御するコンピュータに、
前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する機能と、
前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる機能と、を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
画像を撮影する撮影手段と、
情報を表示する表示手段と、
前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する検知手段と、
前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備える電子機器。
【請求項2】
前記機器の消費電力を低減させる操作方法を報知する報知手段をさらに備える、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記報知手段は、前記機器の消費電力を低減させるメンテナンス方法をさらに報知する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
操作者の属性を判定する判定手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記操作者の属性に応じて前記第1情報および前記第2情報の表示形態を変化させ、
前記報知手段は、前記操作者の属性に応じて報知の方法を変化させる、請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記表示手段に前記第1情報と前記第2情報とを表示させた後、前記機器に対する操作を受け付ける操作画面を前記表示手段にさらに表示させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記操作画面が受け付けた操作に応じて前記機器の消費電力が低減した場合に、該消費電力の低減を示す表示形態で前記第1情報を前記表示手段に表示させる、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記第1情報および前記第2情報を、前記撮影手段が撮影した画像に重畳して前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記検知手段が検知した機器と同一種類の他の機器を特定する特定手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記検知手段が検知した機器と前記特定手段が特定した機器のそれぞれについて前記第1情報と前記第2情報とを前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記検知手段は、前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費せずに手動で状態が変化し、該状態変化が機器の消費電力に影響を与える物体をさらに検知し、
前記表示制御手段は、前記検知手段が前記物体を検知した場合、該物体の状態変化の要否を判断するための第3情報を前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
画像を撮影する撮影手段と、情報を表示する表示手段と、を備える電子機器を制御するコンピュータに、
前記撮影手段が撮影した画像から、電力を消費する機器を検知する機能と、
前記機器の消費電力を示す第1情報と、前記機器の消費電力に影響を与える操作の要否を判断するための、前記機器の種類により項目が異なる第2情報と、を前記表示手段に表示させる機能と、を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−92811(P2013−92811A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217757(P2011−217757)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]