説明

電子機器および操作キーの割当方法

【課題】ユーザが事前にプリセットキーへの登録作業を行わなくても、外部の携帯端末に記憶されているアプリケーションに対する操作を簡単に行うことが可能な「電子機器および操作キーの割当方法」を提供する。
【解決手段】車載電子機器10に外部のスマートフォン20が接続されたときに、車載電子機器10において、スマートフォン20に記憶されているアプリケーションに関するアプリケーション情報をスマートフォン20から取得し、当該取得したアプリケーション情報に基づいて、1以上のアプリケーションを1以上のプリセットキー11A〜11Fに割り当ててタッチパネル画面11に表示することにより、車載電子機器10にスマートフォン20が接続されたときに送られてくるアプリケーション情報に基づいてプリセットキー11A〜11Fに対するアプリケーションの割り当てが自動的に行われるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器および操作キーの割当方法に関し、特に、各種のアプリケーションが記憶された携帯端末を接続可能に構成されるとともに、当該携帯端末に記憶されたアプリケーションに対する操作を行うことが可能になされた電子機器に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の機能と携帯情報端末(PDA)の機能とを融合させた携帯端末が提供されている。この種の携帯端末は、スマートフォンと呼ばれており、通常の通話機能だけでなく、PDAが得意とする各種のアプリケーション機能を持っている。多くのスマートフォンは、タッチパネル画面を備えている。このタッチパネル画面には、通話を含む複数のアプリケーションを起動するための操作キー(アイコン)が表示され、アイコンのタッチ操作によって所望のアプリケーションを簡単に起動できるようになされている。
【0003】
さらに近年、USB(Universal Serial Bus)などによってスマートフォンを接続可能に構成されるとともに、当該スマートフォンのアプリケーションに対する操作を行うことが可能になされた車載電子機器が提案されている。例えば、車載電子機器が対応するリソース(DVD、ラジオ、ハードディスク上のプレイリスト等)の1つにスマートフォンを割り当て、リソース選択画面でスマートフォンを選択することにより、スマートフォンのアプリケーションに対する操作を車載電子機器において行うことができるようになされている。
【0004】
しかしながら、従来は、スマートフォンのアプリケーションを車載電子機器から操作するためには、車載電子機器のメイン画面からリソース選択画面を呼び出し、当該リソース選択画面でスマートフォンを選択した後、当該スマートフォンが備える複数のアプリケーションをリスト表示させ、その中から所望のアプリケーションを選択して起動させる一連の操作が必要であった。そのため、操作が煩雑であり、所望のアプリケーションを探して起動するのに多くの時間がかかってしまうという問題があった。
【0005】
なお、複数のプリセットキーに異なる外部機器を登録しておき、何れかのプリセットキーが押された場合、そのプリセットキーに登録されている外部機器と接続を行うようになされた電子機器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、複数のプリセットキーに異なる検索コマンドを登録しておき、何れかのプリセットキーが押された場合、そのプリセットキーに登録されている検索コマンドを用いて、接続されている外部機器に記憶された楽曲を検索するようになされたオーディオ装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−124776号公報
【特許文献2】特開2008−27345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、電子機器のプリセットキーを操作することにより、当該電子機器に接続されている複数の外部機器の中から所望の外部機器を選択して接続することはできるが、接続した外部機器のアプリケーションをプリセットキーの操作で起動させることはできない。また、ユーザが事前に外部機器をプリセットキーに登録しておく必要があり、この登録がない外部機器はプリセットキーにより選択することができない。
【0008】
また、上記特許文献2に記載の記述では、電子機器のプリセットキーを操作することにより、当該電子機器に接続されている外部機器の中から所望の楽曲を検索することはできるが、外部機器の中から所望のアプリケーションをプリセットキーの操作で起動させることはできない。また、ユーザが事前に検索コマンドをプリセットキーに登録しておく必要があり、この登録をしない限り、プリセットキーによって外部機器の操作をすることはできない。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ユーザが事前にプリセットキーへの登録作業を行わなくても、携帯端末が接続された電子機器において、外部の携帯端末に記憶されているアプリケーションに対する操作を簡単に行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するために、本発明では、電子機器に外部の携帯端末が接続されたときに、電子機器において、携帯端末に記憶されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報を携帯端末から取得し、当該取得したアプリケーション情報に基づいて、1以上のアプリケーションを1以上のプリセットキーに割り当てるようにしている。
【発明の効果】
【0011】
上記のように構成した本発明によれば、電子機器に外部の携帯端末が接続されると、携帯端末から電子機器にアプリケーション情報が送られ、そのアプリケーション情報に基づいて電子機器のプリセットキーに対するアプリケーションの割り当てが自動的に行われる。このため、ユーザが事前にプリセットキーへのアプリケーションの登録作業を行っておかなくても、電子機器のプリセットキーの操作によって、携帯端末に記憶されているアプリケーションに対する操作を簡単に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態の電子機器を適用したシステム全体の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態による車載電子機器の機能構成例を示すブロックである。
【図3】本実施形態による車載電子機器の動作例を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態の電子機器を適用したシステム全体の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の電子機器を適用したシステム全体の構成例を示す図である。本実施形態では、電子機器の一例として車載電子機器10を用いる。車載電子機器10は、USB30を介して外部の携帯端末(例えば、スマートフォン)20を接続可能に構成されるとともに、当該スマートフォン20のアプリケーションに対する操作を行うことができるように構成されている。
【0014】
スマートフォン20は、タッチパネル画面21を備えている。このタッチパネル画面21のメイン画面(常時表示されているデスクトップ画面)には、スマートフォン20に記憶されているアプリケーションに対応する1以上のアイコン21A〜21Fが表示されている。本実施形態では、ユーザがよく使用するアプリケーションのアイコン21A〜21Fが6つ表示されているものとする。これら6つのアイコン21A〜21Fの中からユーザが所望のアイコンをタッチ操作することにより、操作したアイコンに対応するアプリケーションを起動できるようになされている。
【0015】
車載電子機器10もタッチパネル画面11を備えている。このタッチパネル画面11には、1以上のプリセットキー11A〜11Bがソフトキーとして表示される。ユーザが所望のプリセットキーをタッチ操作すると、車載電子機器10は、操作されたプリセットキーに割り当てられた処理を実行する。以下に詳しく説明するように、タッチパネル画面11に表示された1以上のプリセットキー11A〜11Fには、スマートフォン20のアプリケーションが割り当てられ、当該プリセットキー11A〜11Fの操作によってスマートフォン20のアプリケーションを起動できるようになされている。
【0016】
図2は、車載電子機器10の機能構成例を示すブロックである。図2に示すように、車載電子機器10は、その機能構成として、接続部12、アプリケーション情報取得部13、キー割当部14、割当情報記憶部14A、アイコン取得部15、アイコン記憶部15A、表示制御部16、操作受付部17およびコマンド発行部18を備えている。
【0017】
接続部12は、USB30を介してスマートフォン20と接続するインタフェース部であり、スマートフォン20との間でデータの送受信を行う。この接続部12は、スマートフォン20が接続されたか否かを判定し、その判定結果をアプリケーション情報取得部13に通知する。アプリケーション情報取得部13は、接続部12によりスマートフォン20が接続されたことが検知されたときに、スマートフォン20に記憶されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報をスマートフォン20から接続部12を介して取得する。
【0018】
本実施形態において、アプリケーション情報取得部13は、スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報をスマートフォン20から取得する。アプリケーション情報取得部13が取得するアプリケーション情報は、スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されている1以上のアプリケーションの名称および当該アイコン21A〜21Fのメイン画面上での位置情報を含む。
【0019】
キー割当部14は、アプリケーション情報取得部13により取得されたアプリケーション情報に基づいて、スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されている1以上のアプリケーションを車載電子機器10の1以上のプリセットキー11A〜11Fに割り当てる。具体的には、キー割当部14は、アプリケーション情報に含まれるアプリケーションの名称を、ソフトキーとしての1以上のプリセットキー11A〜11Fに割り当てる。キー割当部14は、プリセットキー11A〜11Fとアプリケーションとの割当関係を示す情報を割当情報記憶部14Aに記憶する。
【0020】
表示制御部16は、1以上のプリセットキー11A〜11Fをタッチパネル画面11上にソフトキーとして表示させる。例えば、表示制御部16は、1以上のプリセットキー11A〜11Fをアプリケーションに応じたアイコンとして表示させる。このとき表示制御部16は、アプリケーション情報に含まれるアイコン21A〜21Fの位置情報をタッチパネル画面11上の位置情報に変換し、アイコン21A〜21Fがメイン画面上で表示されている並び順と同じ順番で、当該アイコン21A〜21Fに対応する1以上のアプリケーションが割り当てられた1以上のプリセットキー11A〜11Fをアイコンとしてタッチパネル画面11上に表示させる。
【0021】
このように、車載電子機器10のタッチパネル画面11に1以上のプリセットキー11A〜11Fをアイコンとして表示させるために、アイコン取得部15が備えられている。アイコン取得部15は、アプリケーション情報取得部13により取得されたアプリケーション情報に含まれるアプリケーションの名称に基づいて、スマートフォン20の1以上のアプリケーションに対応した1以上のアイコンをアイコン記憶部15Aから取得する。
【0022】
アイコン記憶部15Aは、複数のアイコンをアプリケーションの名称と関連付けて記憶している。この関連付けは、例えば車載電子機器10のユーザがあらかじめ、図示しない操作部を用いて行っておく。例えば、アイコン記憶部15Aにあらかじめ記憶されている複数のアイコンの中から所望のアイコンを選択し、選択したアイコンに対して所望のアプリケーションの名称を付与してアイコン記憶部15Aに記憶させる。
【0023】
なお、ここではアイコン取得部15が車載電子機器10のアイコン記憶部15Aからアイコンを取得する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車載電子機器10をインターネットに接続可能に構成し、アプリケーションの名称に対応した1以上のアイコンをインターネット上のサーバ(図示せず)から取得するようにしてもよい。
【0024】
このように、表示制御部16が1以上のプリセットキー11A〜11Fをタッチパネル画面11にアイコンとして表示させるようにした場合、上述のキー割当部14は、アイコン取得部15により取得された1以上のアイコンを1以上のプリセットキー11A〜11Fとして用い、スマートフォン20の1以上のアプリケーションを1以上のアイコンに割り当てる。
【0025】
なお、ここでは1以上のプリセットキー11A〜11Fを、アプリケーションに応じたアイコンとして表示させる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、規定のプリセットキー11A〜11Fに対し、スマートフォン20から取得したアプリケーション情報に含まれるアプリケーションの名称を付与して表示するようにしてもよい。この場合、アイコン取得部15およびアイコン記憶部15Aは不要となる。
【0026】
操作受付部17は、タッチパネル画面11に表示された1以上のプリセットキー(アイコン)11A〜11Fに対するユーザのタッチ操作を受け付ける。コマンド発行部18は、タッチパネル画面11に表示された1以上のプリセットキー11A〜11Fの何れかが操作されたときに、割当情報記憶部14Aを参照し、操作されたプリセットキー11A〜11Fに割り当てられたアプリケーションに対する操作を実行するためのコマンドを発生し、接続部12を介してスマートフォン20に送信する。
【0027】
本実施形態では、コマンド発行部18は、アプリケーションの起動コマンドを発行する。当該起動コマンドは、アプリケーションの起動命令と、アプリケーションの名称とを含む。この起動コマンドを受け取ったスマートフォン20では、アプリケーションの名称から起動すべきアプリケーションを特定し、起動命令に従って当該アプリケーションを起動する。
【0028】
なお、起動コマンドに含めるアプリケーションの名称に代えて、当該アプリケーションに対応するアイコン21A〜21Fの位置情報を用いてもよい。この場合の位置情報は、アプリケーション情報取得部13がスマートフォン20から取得したものを用いることが可能である。例えば、キー割当部14がアイコン21A〜21Fの位置情報をプリセットキー11A〜11Fに割り当て、その割当情報を割当情報記憶部14Aに格納しておけばよい。
【0029】
次に、上記のように構成した本実施形態による車載電子機器10の動作を説明する。図3は、本実施形態による車載電子機器10の動作例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、スマートフォン20を車載電子機器10に接続したときにスタートする。
【0030】
図3において、まず接続部12は、スマートフォン20が接続されたか否かを判定する(ステップS1)。スマートフォン20が接続されたことを接続部12が検知した場合、アプリケーション情報取得部13は、スマートフォン20に記憶されている1以上のアプリケーション(スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されている1以上のアプリケーション)に関するアプリケーション情報をスマートフォン20から取得する(ステップS2)。
【0031】
アプリケーション情報取得部13がアプリケーション情報を取得すると、アイコン取得部15は、そのアプリケーション情報に含まれるアプリケーションの名称に基づいて、スマートフォン20のアプリケーションに対応するアイコンをアイコン記憶部15Aから取得する(ステップS3)。そして、キー割当部14は、アプリケーション情報に含まれるアプリケーションの名称を、アイコン取得部15により取得された1以上のアイコンに割り当てる(ステップS4)。
【0032】
表示制御部16は、アプリケーションが割り当てられた1以上のアイコンをプリセットキー11A〜11Fとしてタッチパネル画面11上に表示させる(ステップS5)。そして、操作受付部17は、タッチパネル画面11に表示されたプリセットキー11A〜11Fに対してユーザのタッチ操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS6)。
【0033】
ここで、プリセットキー11A〜11Fの何れかに対するタッチ操作を受け付けたと操作受付部17にて判断した場合、コマンド発行部18は、割当情報記憶部14Aを参照して、操作されたプリセットキー11A〜11Fに割り当てられたアプリケーションの起動コマンドを発行し、接続部12を介してスマートフォン20に送信する(ステップS7)。これにより、対応するアプリケーションがスマートフォン20にて起動され、そのアプリケーション画面が車載電子機器10に送られてタッチパネル画面11に表示される。
【0034】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、車載電子機器10に外部のスマートフォン20が接続されたときに、車載電子機器10において、スマートフォン20に記憶されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報をスマートフォン20から取得し、当該取得したアプリケーション情報に基づいて、1以上のアプリケーションを1以上のプリセットキー11A〜11Fに割り当ててタッチパネル画面11に表示するようにしている。
【0035】
このように構成した本実施形態によれば、車載電子機器10に外部のスマートフォン20が接続されると、スマートフォン20から車載電子機器10にアプリケーション情報が送られ、車載電子機器10のプリセットキー11A〜11Fに対するアプリケーションの割り当てが自動的に行われる。このため、ユーザが事前にプリセットキー11A〜11Fへのアプリケーションの登録作業を行っておかなくても、車載電子機器10のタッチパネル画面11に表示されたプリセットキー11A〜11Fの操作によって、スマートフォン20に記憶されているアプリケーションを簡単に起動することができる。
【0036】
スマートフォン20のメイン画面に表示させるアイコン21A〜21Fを変えれば、車載電子機器10のタッチパネル画面11にプリセットキー11A〜11Fとして表示されるアイコンの表示も自動的に変わる。また、車載電子機器10に接続するスマートフォン20を変えれば、接続されたスマートフォン20のメイン画面に表示されているアイコン21A〜21Fに応じて、タッチパネル画面11にプリセットキー11A〜11Fとして表示されるアイコンの表示が自動的に変わる。そのため、車載電子機器10に接続中のスマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されているアプリケーションを、当該メイン画面のアイコン21A〜21Fに合わせてタッチパネル画面11に表示されたプリセットキー11A〜11Fを操作するだけで簡単に起動することができる。
【0037】
また、上記実施形態では、スマートフォン20においてアイコン21A〜21Fがメイン画面上で表示されている並び順と同じ順番で、当該アイコン21A〜21Fに対応する1以上のアプリケーションが割り当てられたプリセットキー11A〜11Fをアイコンとしてタッチパネル画面11上に表示させている。プリセットキー11A〜11Fは必ずしもスマートフォン20のアイコン21A〜21Fと同じ並び順にする必要はないが、そのように並べて表示することにより、ユーザがスマートフォン20で見慣れているのと同様の操作環境を車載電子機器10にも実現することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されている1以上のアプリケーションに対応するアイコンを、車載電子機器10のアイコン取得部15がアイコン記憶部15Aから取得する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、アプリケーション情報取得部13が、アプリケーション情報として1以上のアプリケーションの名称およびアイコン21A〜21Fを取得するようにしてもよい。
【0039】
この場合、アイコン取得部15およびアイコン記憶部15Aは不要となる。また、キー割当部14は、アプリケーション情報取得部13により取得されたアプリケーションの名称を、同じくアプリケーション情報取得部13により取得された1以上のアイコン21A〜21Fに対して割り当てる。表示制御部16は、スマートフォン20と同じアイコン21A〜21Fをタッチパネル画面11に表示させる。なお、アプリケーション情報取得部13がアプリケーション情報としてアイコン21A〜21Fの位置情報を取得していない場合、表示制御部16は、スマートフォン20と同じアイコン21A〜21Fをタッチパネル画面11のあらかじめ決められた所定の位置に表示する。
【0040】
また、アプリケーション情報取得部13は、アプリケーション情報として、1以上のアプリケーションの名称およびアイコン21A〜21Fに加えて、当該アイコン21A〜21Fのメイン画面上での位置情報をスマートフォン20から取得するようにしてもよい。この場合、表示制御部16は、アプリケーション情報取得部13が取得したアイコンの位置情報に基づいて、スマートフォン20のメイン画面上での並び順と同じ順番でアイコン21A〜21Fを車載電子機器10のタッチパネル画面11に上に表示させる。このようにすれば、ユーザがスマートフォン20で見慣れている操作環境と酷似した操作環境を車載電子機器10にも実現することができる。
【0041】
また、上記実施形態では、スマートフォン20のアプリケーションをタッチパネル画面11上のソフトキーに割り当てる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4に示すように、車載電子機器10がハードキーとしてのプリセットキー41A〜41Fを備える場合、キー割当部14がアプリケーション情報取得部13により取得されたアプリケーション情報に基づいて、1以上のアプリケーションをハードキーとしてのプリセットキー41A〜41Fに割り当てるようにしてもよい。この場合、タッチパネル画面11に代えて普通の表示画面11’を用いるようにしてもよい。
【0042】
さらに、プリセットキー41A〜41Fをタッチパネル画面11(または普通の表示画面11’)の近傍に設けるようにする。そして、表示制御部16が、アプリケーション情報取得部13により取得された1以上のアプリケーションの名称に基づいて、ハードキーとしてのプリセットキー41A〜41Fに割り当てられたアプリケーションの名称を、当該プリセットキー41A〜41Fの位置に対応させて表示画面11’に表示させるようにしてもよい。
【0043】
図4の例では、電話、メール、Web、スケジュール、音楽、地図などのアプリケーション名称がプリセットキー41A〜41Fの直上にそれぞれ表示されている。このようにすれば、表示を変えられない固定のハードキーとしてのプリセットキー41A〜41Fにアプリケーションを割り当てた場合でも、どのプリセットキー41A〜41Fにどんなアプリケーションが割り当てられたのかを目で見て把握することができる。
【0044】
また、上記実施形態では、スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されている1以上のアプリケーションを車載電子機器10のプリセットキー11A〜11F(またはプリセットキー41A〜41F。以下同様)に割り当てる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、メイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されていないアプリケーションであっても、ユーザがよく使用するアプリケーションをプリセットキー11A〜11Fに割り当てるようにしてもよい。この場合、よく使用するアプリケーションかどうかを把握するために、各アプリケーションの起動回数をスマートフォン20の内部メモリに記憶しておく。
【0045】
また、上記実施形態では、スマートフォン20のメイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されているアプリケーションについては、その全てを車載電子機器10のプリセットキー11A〜11Fに割り当てるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、メイン画面にアイコン21A〜21Fが表示されているアプリケーションの一部だけを車載電子機器10のプリセットキー11A〜11Fに割り当てるようにしてもよい。
【0046】
より具体的には、車室内では使用する可能性の低いアプリケーションはプリセットキー11A〜11Fに割り当てないようにする。または、車室内では使用する可能性の低いアプリケーションをプリセットキー11A〜11Fに割り当てた上で、グレースケール表示にして操作を受け付けないようにする。車室内で使用する可能性が低いアプリケーションは、車載電子機器10の内部メモリにあらかじめ記憶しておく。または、車室内で使用する可能性が低いアプリケーションをユーザが設定して車載電子機器10の内部メモリに記憶するようにしてもよい。
【0047】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0048】
10 車載電子機器
11 タッチパネル画面
11A〜11F プリセットキー(ソフトキー)
41A〜41F プリセットキー(ハードキー)
12 接続部
13 アプリケーション情報取得部
14 キー割当部
14A 割当情報記憶部
15 アイコン取得部
15A アイコン記憶部
16 表示制御部
17 操作受付部
18 コマンド発行部
20 スマートフォン
21A〜21F アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の携帯端末と接続する接続部と、
上記接続部に上記携帯端末が接続されたときに、上記携帯端末に記憶されている1以上のアプリケーションに関する情報であるアプリケーション情報を上記携帯端末から取得するアプリケーション情報取得部と、
上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーション情報に基づいて、上記1以上のアプリケーションを1以上のプリセットキーに割り当てるキー割当部と、
上記1以上のプリセットキーの何れかが操作されたときに、操作されたプリセットキーに対して上記キー割当部により割り当てられたアプリケーションに対する操作を実行するためのコマンドを発行し、上記携帯端末に送信するコマンド発行部とを備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
上記アプリケーション情報取得部は、上記携帯端末のメイン画面にアイコンが表示されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報を上記携帯端末から取得することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
上記1以上のプリセットキーをタッチパネル画面上にソフトキーとして表示させる表示制御部を更に備え、
上記キー割当部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーション情報に基づいて、上記1以上のアプリケーションを上記ソフトキーとしての上記1以上のプリセットキーに割り当てることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーション情報に基づいて、上記1以上のアプリケーションに対応した1以上のアイコンを取得するアイコン取得部を更に備え、
上記キー割当部は、上記アイコン取得部により取得された1以上のアイコンを上記ソフトキーとして、上記1以上のアプリケーションを上記1以上のアイコンに割り当てることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
上記アプリケーション情報取得部は、上記携帯端末のメイン画面にアイコンが表示されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報として、上記1以上のアプリケーションの名称および上記アイコンのメイン画面上での位置情報を上記携帯端末から取得し、
上記キー割当部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーションの名称を上記ソフトキーとしての上記1以上のプリセットキーに割り当て、
上記表示制御部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アイコンの位置情報に基づき特定される上記アイコンのメイン画面上での並び順と同じ順番で、当該アイコンに対応する上記1以上のアプリケーションが割り当てられた上記1以上のプリセットキーを上記タッチパネル画面上に表示させることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項6】
上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーションの名称に基づいて、上記1以上のアプリケーションに対応した1以上のアイコンを取得するアイコン取得部を更に備え、
上記キー割当部は、上記アイコン取得部により取得された1以上のアイコンを上記1以上のプリセットキーとして、上記1以上のアプリケーションを上記1以上のアイコンに割り当てることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
上記アプリケーション情報取得部は、上記携帯端末のメイン画面にアイコンが表示されている1以上のアプリケーションに関するアプリケーション情報として、上記1以上のアプリケーションの名称および上記アイコンを上記携帯端末から取得し、
上記キー割当部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーションの名称を、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記1以上のアイコンに割り当て、
上記表示制御部は、上記1以上のアイコンを上記タッチパネル画面上に表示させることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項8】
上記アプリケーション情報取得部は、上記アプリケーション情報として、上記1以上のアプリケーションの名称および上記アイコンに加えて当該アイコンのメイン画面上での位置情報を上記携帯端末から取得し、
上記表示制御部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アイコンの位置情報に基づき特定される上記アイコンのメイン画面上での並び順と同じ順番で、当該アイコンに対応する上記1以上のアプリケーションが割り当てられた上記1以上のアイコンを上記タッチパネル画面上に表示させることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
上記キー割当部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記アプリケーション情報に基づいて、上記1以上のアプリケーションをハードキーとしての上記1以上のプリセットキーに割り当てることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
上記1以上のハードキーの近傍に備えられた表示画面に対する表示を制御する表示制御部を更に備え、
上記アプリケーション情報取得部は、上記アプリケーション情報として、上記1以上のアプリケーションの名称を上記携帯端末から取得し、
上記表示制御部は、上記アプリケーション情報取得部により取得された上記1以上のアプリケーションの名称に基づいて、上記1以上のハードキーに割り当てられたアプリケーションの名称を当該1以上のハードキーの位置に対応させて上記表示画面に表示させることを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
外部の携帯端末が電子機器に接続されたときに、上記電子機器のアプリケーション情報取得部が、上記携帯端末に記憶されている1以上のアプリケーションに関する情報であるアプリケーション情報を上記携帯端末から取得する第1のステップと、
上記電子機器のキー割当部が、上記第1のステップで取得された上記アプリケーション情報に基づいて、上記1以上のアプリケーションを1以上のプリセットキーに割り当てる第2のステップとを有することを特徴とする操作キーの割当方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−259259(P2011−259259A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132631(P2010−132631)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】