説明

電子機器および電子機器の情報呈示方法

【課題】ユーザに対して視認性が高く、かつ、操作の妨げにならない機能説明表示を提供すること。
【解決手段】キー入力デバイス(キー入力デバイス19)と、所定の情報を表示部に表示させる表示手段(LCDパネル16)と、表示手段の表示部の少なくとも一部に、キー入力デバイスの所定のキーの機能を示す情報を呈示する呈示手段(LCDドライバ15)と、呈示手段によって呈示される所定のキーの機能を示す情報を更新する更新手段(CPU11)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器および電子機器の情報呈示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ヘルプキーが操作されると、対応する機能説明文が読み出されて表示される技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平4−76613号公報(特許請求の範囲、要約書)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に示す技術では、所定のキーの機能に関する機能説明を表示させる場合には、ヘルプキーを操作する必要がある。このため、機能説明が必要な際には、常にヘルプキーを操作する必要があることから操作が煩雑であるという問題点がある。
【0005】
また、このようにして表示された機能説明は、表示部全体に表示されることから、元々表示されていた情報が覆い隠されてしまうため、操作を継続して行うことができないという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、ユーザに対して視認性が高く、かつ、操作の妨げにならない機能説明表示が可能な電子機器および電子機器の情報呈示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明の電子機器は、キー入力デバイスと、所定の情報を表示部に表示させる表示手段と、表示手段の表示部の少なくとも一部に、キー入力デバイスの所定のキーの機能を示す情報を呈示する呈示手段と、呈示手段によって呈示される所定のキーの機能を示す情報を更新する更新手段と、を有する。
【0008】
また、他の発明の電子機器は、前述の発明に加えて、情報を記憶する不揮発性の記憶手段を有し、呈示手段は、記憶手段に記憶された所定のキーの機能を示す情報を表示手段の表示部の少なくとも一部に呈示し、更新手段は、記憶手段に記憶されている所定のキーの機能を示す情報を更新する。
【0009】
また、他の発明の電子機器は、前述の発明に加えて、他の電子機器との間で情報を授受する通信手段を有し、更新手段は、通信手段によって他の電子機器から取得した情報によって、記憶手段に記憶されている所定のキーの機能を示す情報を更新する。
【0010】
また、他の発明の電子機器は、前述の発明に加えて、所定のキーの機能を示す情報は、文字または図形の情報によって構成されており、呈示手段は、対応するキーの近傍に文字または図形の情報を呈示する。
【0011】
また、本発明の電子機器の情報呈示方法は、キー入力デバイスと、所定の情報を表示部に表示させる表示手段と、を有する電子機器の情報呈示方法であって、表示手段の表示部の少なくとも一部に、キー入力デバイスの所定のキーの機能を示す情報を呈示し、呈示された所定のキーの機能を示す情報を更新する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザに対して視認性が高く、かつ、操作の妨げにならない機能説明表示が可能な電子機器および電子機器の情報呈示方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、(A)実施の形態の構成例、(B)実施の形態の動作の概要、(C)実施の形態の動作の詳細、および、(D)変形実施の態様の順に説明する。なお、本発明の電子機器の情報呈示方法については、本発明の実施の形態の電子機器の動作として説明する。
【0014】
(A)実施の形態の構成例
【0015】
図1は、本発明の実施の形態の電子機器の構成例を示す外観図である。この図に示すように、本発明の実施の形態の電子機器は、略長方形形状を有する筐体2の天面(図の上下方向の上側の面)に、アンテナ3と、操作ツマミ5とが設けられている。また、左側面(図の左右方向の左側の面)には、操作ボタン6が設けられている。また、表面(図の奥行き方向手前側の面)には、LCDパネル16、操作キー4a,4b、および、複数の通話孔7が設けられている。
【0016】
アンテナ3は、他の電子機器との間で電波によって情報を送受信する際に、他の電子機器に対して電波を発信したり、他の電子機器から送信された電波を受信したりする。
【0017】
操作ツマミ5は、例えば、通話音量を調整するためのボリューム(不図示)に接続されており、当該操作ツマミ5を操作することにより、ボリュームの駆動軸を回転させ、抵抗値を変化させることにより通話音量を調整する。
【0018】
操作ボタン6は、例えば、送話(PTT:Push-to-Talk)ボタンであり、当該ボタンを押圧することにより、他の電子機器に対して情報を送信する。
【0019】
LCDパネル16は、各種情報をその表示部に表示するための表示デバイスである。この例では、後述するように、操作キー4a,4bの機能を示すための機能表示16a,16bがなされている。
【0020】
キーとしての操作キー4aは、この例では、後述するように、ホームCHとして設定されているチャンネルを選択する際に押圧されるボタンである。また、キーとしての操作キー4bは、LCD16を照明する(バックライトを点灯する)際に押圧されるボタンである。
【0021】
通話孔7は、筐体2の表面に設けられた複数の孔であり、この通話孔7の裏側面(筐体2の内側面)には、図示せぬスピーカとマイクロフォンとが設けられており、スピーカによって他の電子機器から送信されて受信された音声信号を出力するとともに、マイクロフォンによってユーザによって発話された音声を音声信号に変換し、変調処理を施した後、他の電子機器に対して送信する。
【0022】
図2は、図1に示す電子機器の電気的な構成例を示すブロック図である。この図に示すように、電子機器1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)13、RAM(Random Access Memory)14、LCD(Liquid Crystal Display)15、LCDパネル16、I/F(Interface)17、バス18、キー入力デバイス19、および、無線送受信部20を主要な構成要素としている。
【0023】
ここで、更新手段としてのCPU11は、ROM12またはEEPROM13に格納されている不図示のプログラムに従って、装置の各部を制御するとともに、各種演算処理を実行する中央処理装置である。
【0024】
ROM12は、CPU11が実行するプログラムまたはデータを格納する半導体記憶装置である。記憶手段としてのEEPROM13は、内容を書き換えることが可能であるとともに、電源の供給が途絶えた場合であっても記憶内容を保持することが可能な不揮発性の半導体記憶装置である。なお、EEPROM13は、図1に示すように、表示用データ13aを記憶している。表示用データ13aは、LCDパネル16に機能表示16a,16b(後述する)を表示するための情報である。
【0025】
RAM14は、CPU11が処理の対象とするプログラムまたはデータを一時的に格納するための半導体記憶装置である。呈示手段としてのLCDドライバ15は、CPU11から供給された描画命令に基づいて描画処理を実行し、得られた画像データを映像信号に変換して、LCDパネル16に供給する。
【0026】
表示手段としてのLCDパネル16は、例えば、図1に示すように、筐体の表面の一部に設けられており、後述するように種々の情報をその表示部に呈示する。
【0027】
通信手段としてのI/F17は、キー入力デバイス19、無線送受信部20、および、パーソナルコンピュータ(以下「PC」(Personal Computer)と称する)との間でデータを授受する際に、データの表現形式を変換する。具体的には、I/F17は、ユーザがキー入力デバイス19を操作することによって生成されたデータを入力する。また、I/F17は、無線送受信部20に対してCPU11からの制御信号を送ってこれを制御する。さらに、I/F17は、例えば、ケーブル31によってPC30と接続された際に、PC30との間でデータを送受信する。
【0028】
バス18は、CPU11、ROM12、EEPROM13、RAM14、LCDドライバ15、および、I/F17を相互に電気的に接続し、これらの間でデータの授受を可能とするための信号線群である。
【0029】
キー入力デバイスとしてのキー入力デバイス19は、操作キー4a,4b、操作ツマミ5、および、操作ボタン6等が操作された場合に、対応するデータを生成して出力するデバイスである。
【0030】
無線送受信部20は、アンテナ3を介して、他の電子機器との間で電波によって通信を行うための機能ブロックである。具体的には、例えば、送信ブロックおよび受信ブロックから構成される。送信ブロックは、マイクロフォンからの音声信号を増幅するアンプと、増幅された音声信号に基づいて搬送波を変調する変調部と、変調された変調波を他の電子機器に向けてアンテナ3を介して送信する送信部とを主要な構成要素とする。また、受信ブロックは、他の電子機器から送信され、アンテナ3によって受信された搬送波を復調する復調部と、復調部によって得られた音声信号を増幅し、スピーカを駆動するアンプとを主要な構成要素とする。
【0031】
他の電子機器としてのPC30は、図示せぬCPU、ROM、RAM、HDD(Hard Disk Drive)、I/F、入力部、表示部等を主要な構成要素とし、後述するように、電子機器1のLCDパネル16に表示する機能表示16a,16bを変更する際に、例えば、USB(Universal Serial Bus)等のインターフェースを介してケーブル31によって接続され、機能表示を行うための情報を電子機器1に供給する。
【0032】
(B)実施の形態の動作の概要
【0033】
つぎに、本発明の実施の形態の動作の概要について説明する。図1に示すように、本発明の実施の形態では、LCDパネル16の一部に、操作キー4a,4bの機能を説明するための機能表示16a,16bが表示される。この例では、LCDパネル16の左下隅(操作キー4aの直上)には、操作キー4aの機能である「ホームチャンネルに移動すること」を示す「ホームCH」が表示されている。また、LCDパネル16の右下隅(操作キー4bの直上)には、操作キー4bの機能である「ライトを点灯すること」を示す「ライト」が表示されている。このような機能表示16a,16bは、電源が投入されてから切断されるまでの期間において恒常的に表示されている。したがって、ユーザは、このような表示を参照することにより、操作キー4a,4bの機能を直ちに理解することができる。
【0034】
また、本発明の実施の形態では、PC30をケーブル31によって電子機器1に接続することにより、機能表示16a,16bの内容を変更することができる。具体的には、例えば、機能表示16aの「ホームCH」を「緊急CH」に変更することができる。すなわち、操作キー4aが、登録された所定のチャンネルに移動する際に操作されるキーであるとすると、操作キー4aの機能は、登録されるチャンネルの種類によって異なることになる。例えば、緊急用のチャンネルが登録された場合には、操作キー4aは緊急用のチャンネルに移動するためのキーとなる。また、基地局のチャンネルが登録された場合には、操作キー4aは基地局のチャンネルに移動するためのキーとなる。したがって、登録されたチャンネルの種類に応じて、機能表示16aの内容を、例えば、「緊急CH」または「基地局CH」に変更することにより、操作キー4aの実際の機能をより正確に表すことができるため、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0035】
すなわち、本発明の実施の形態では、LCDパネル16の表示部の操作キー4a,4bの近傍に、これらのキーの機能を説明する機能表示16a,16bを恒常的に表示するようにしたので、例えば、ヘルプボタンが操作された場合にのみ情報が表示される場合に比較して、操作を中断せずに行うことが可能になる。
【0036】
また、機能表示16a,16bを任意の情報に書き換え可能としたので、ユーザの目的または嗜好に合致した情報を呈示することが可能になるため、視認性および操作性を向上させることができる。
【0037】
(C)実施の形態の動作の詳細
【0038】
つぎに、本発明の実施の形態の詳細な動作について説明する。
【0039】
図3は、例えば、図1に示す電子機器の電源が投入された場合に実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0040】
ステップS10:電子機器1の図示せぬ電源スイッチが操作されて電源が投入されると、図示せぬバッテリーから装置の各部に電源電力の供給が開始される。CPU11は、電源の供給を受けると、ROM12から所定のプログラムを読み出し、装置の各部の制御を開始する。そして、CPU11は、LCDパネル16に機能表示16a,16bを表示するか否かを判定する。具体的には、初期設定用の情報をEEPROM13から読み出し、機能表示16a,16bを表示する設定になっている場合にはステップS11に進み、それ以外の場合には図3に示す処理を終了する。なお、初期設定用の情報は、製品の出荷時においてデフォルトの情報として設定しておくようにすればよい。また、この初期設定用の情報は、ユーザによって変更可能としてもよい。これにより、ユーザの好みに応じて、機能表示16a,16bを表示したり、表示しなかったりすることができる。
【0041】
ステップS11:CPU11は、機能表示16a,16bを表示するための情報をEEPROM13から取得する。具体的には、機能表示16aを表示するための情報が格納された先頭アドレスと、機能表示16bを表示するための情報が格納された先頭アドレスとが、例えば、ROM12に格納されているので、CPU11は、先ず、機能表示16a用の情報が格納された先頭アドレスから所定の量の情報(またはEOF(End of File)までの情報)を読み出し、続いて、機能表示16b用の情報が格納された先頭アドレスから所定の量の情報(またはEOFまでの情報)を読み出す。この結果、例えば、機能表示16a用の情報として文字情報である「ホームCH」が取得され、機能表示16b用の情報として文字情報である「ライト」が取得される。
【0042】
ステップS12:CPU11は、ステップS11で取得した情報と、それぞれの機能表示の表示位置を示す情報をバス18を介してLCDドライバ15に供給する。この結果、LCDドライバ15は、機能表示16a,16bの表示を行うための情報に基づいて描画処理を実行し、得られた画像データを映像信号に変換してLCDパネル16に供給する。その結果、LCDパネル16には、図4(A)に示すように、機能表示16aとして「ホームCH」が表示され、機能表示16bとして「ライト」が表示される。
【0043】
以上の処理により、電源投入時に、初期設定用の情報に設定された情報に基づいて、機能表示16a,16bがLCDパネル16に表示される。このようにして表示された機能表示16a,16bは、図4(A)に示すように、それぞれ対応する操作キー4a,4bの直上に表示されることから、ユーザは、これらの機能表示16a,16bを参照することにより、操作キー4a,4bの機能を簡単に知ることができる。
【0044】
なお、操作キー4a,4bが操作された場合には、対応する機能表示16a,16bの表示形態を変更し(例えば、表示色を変えたり、反転表示したり、点滅表示したりし)、操作されたキーを明示するようにしてもよい。
【0045】
つぎに、図5を参照して、電子機器1にPC30を接続し、EEPROM13に格納されている機能表示16a,16bの表示内容を変更する際に実行される処理について説明する。この図に示すフローチャートの処理が実行されると、以下のステップが実行される。
【0046】
ステップS30:PC30がケーブル31によって電子機器1に接続されると、CPU11は、PC30が接続されたと判定し、ステップS31に進み、それ以外の場合には図5の処理を終了する。
【0047】
ステップS31:CPU11は、PC30の図示せぬ入力部が操作され、電子機器1のEEPROM13に格納されている表示用データ13aを書き換える指示がなされたか否かを判定する。具体的には、PC30の操作部が操作されて、機能表示16a,16bを変更する指示がなされた場合には、CPU11は、I/F17を介して、PC30からこの指示を受信する。その結果、CPU11は、書き換えが指示されたと判定してステップS32に進む。なお、指示がなされない場合には図5に示す処理を終了する。
【0048】
ステップS32:CPU11は、PC30から書き換え用のデータを取得する。具体的には、PC30の入力部が操作されて、機能表示16a,16bを書き換えるための情報が入力されると、PC30は、これをケーブル31を介して電子機器1に送信する。電子機器1では、CPU11がI/F17を介してこの情報を取得する。
【0049】
ステップS33:CPU11は、ステップS32において取得した情報により、EEPROM13に格納されている表示情報13aを上書きする。具体的には、CPU11は、ステップS32において取得した情報が機能表示16aに対応する情報である場合には、EEPROM13の対応する先頭アドレスから情報を書き込む。また、ステップS32において取得した情報が機能表示16bに対応する情報である場合には、CPU11は、EEPROM13の対応する先頭アドレスから情報を書き込む。また、双方に対応する情報が取得された場合には、上述した上書き処理を2回繰り返す。
【0050】
以上の処理により、PC30を電子機器1に接続し、EEPROM13に格納されている表示用データ13aを書き換えることが可能になる。
【0051】
例えば、操作キー4aに基地局のチャンネルを新たに登録した場合、機能表示16aとしては「ホームCH」よりも「基地局」の方が望ましい。そこで、本実施の形態では、PC30をケーブル31によって電子機器1に接続し、PC30の入力部を操作することにより、図5に示すフローチャートの処理によって、EEPROM13に格納されている「ホームCH」を「基地局」に変更することができる。また、機能表示16bとしての「ライト」についても、同様の処理によって、ユーザの好みに応じて「照明」に変更することができる。図4(B)は、図4(A)に示す機能表示16a,16bを、書き換えた結果を示す図である。この例では、機能表示16aが「基地局」に変更され、機能表示16bが「照明」に書き換えられている。これにより、ユーザは、操作キー4aに基地局のチャンネルが登録されていることを知ることができる。また、操作キー4bを操作すると、照明が点灯されることを知ることができる。
【0052】
以上の例では、機能表示16a,16bとして、文字情報を表示するようにしたが、例えば、図4(C)に示すように、画像情報を表示するようにしてもよい。この図の例では、機能表示16aとしては家の形を模した画像情報が表示されている。また、機能表示16bとしては電球の形を模した画像情報が表示されている。このような画像情報を参照することにより、ユーザは、機能表示16a,16bの下に配置されている操作キー4a,4bの機能を簡単に知ることができる。また、画像情報の場合には、ユーザが日本語を読めない場合であっても、操作キー4a,4bの機能を簡単に知ることができる。
【0053】
なお、画像情報を表示する場合には、EEPROM13に機能表示16a,16bに対応する画像データを、例えば、ビットマップデータとして格納しておき、これらの画像データを読み出してLCDドライバ15に供給し、画素の濃淡または表示/非表示情報としてLCDパネル16に表示することにより、所望の画像情報を表示することができる。また、PC30からEEPROM13に書き込む際には、PC30は画像データとしてEEPROM13に書き込むとともに、例えば、文字データまたは画像データの種別を示す情報を、併せて書き込んでおく。CPU11は、種別を示す情報を参照して、適切な展開処理を実行することにより、所望の情報をLCDパネル16に表示することができる。
【0054】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によれば、操作キー4a,4bの機能表示16a,16bをLCDパネル16のこれらのキーの近傍付近に表示するようにしたので、操作キー4a,4bの機能を簡易に知ることができる。
【0055】
また、これらの機能表示16a,16bを恒常的に表示させるようにしたので、これらの機能表示16a,16bを表示するための操作が不要となる。また、これらの機能表示16a,16bは、LCDパネル16の一部に行うようにしたので、他の表示を妨げることがない。
【0056】
(F)変形実施の態様
【0057】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0058】
例えば、以上の実施の形態では、電子機器1として、携帯用無線機を例に挙げて説明したが、本発明は、このような場合に限定されるものではなく、これ以外の電子機器に使用することが可能である。
【0059】
また、以上の実施の形態では、2つの操作キー4a,4bに対応する機能表示16a,16bを表示するようにしたが、1つの操作キーに対応する1つの機能表示を行ったり、3つ以上の操作キーに対応する3つ以上の機能表示を行ったりしてもよい。また、機能表示の数と、操作キーの数とが不一致の状態であってもよい。具体的には、操作キーが2つ存在する場合に機能表示を1つだけ表示したりしてもよい。
【0060】
また、以上の実施の形態では、PC30を接続してEEPROM13に格納されている情報を書き換えるようにしたが、PC30ではなく、例えば、携帯電話機またはPDA(Personal Digital Assistant)を接続して情報の書き換えを行うようにしてもよい。
【0061】
また、以上の実施の形態では、EEPROM13は、電子機器1に内蔵された状態としたが、これを本体から着脱可能とし、本体から取り外した状態でPC30に接続して、情報の書き換えを行うようにしてもよい。
【0062】
また、以上の実施の形態では、EEPROM13に格納されている機能表示16a,16bは1種類だけとしたが、複数の種類を予め登録しておき、登録された種類の中から選択できるようにしてもよい。選択する方法としては、例えば、操作キーに対して所定の操作がなされた場合に、対応する情報を選択するようにしたり、あるいは、ユーザ毎に情報を登録しておき、ユーザを特定するための情報(例えば、ユーザID等)が入力された場合には、当該ユーザIDに対応する情報をEEPROM13から読み出して表示したりするようにしてもよい。
【0063】
また、以上の実施の形態では、1つの操作キーについては1種類の情報を呈示するようにしたが、例えば、シフトキーの操作によってキーの機能が変化する場合には、シフトキーの操作に応じて表示内容を変更するようにしてもよい。
【0064】
また、以上の実施の形態では、ホームCHおよび照明に対する変更例を説明したが、これら以外にも、例えば、「スキャン」を「待ち受け」に変更したり、「送信」を「呼び出し」に変更したり、「グループコール」を「一斉呼び出し」に変更したりすることもできる。このような変更によれば、ユーザが自分自身が分かり易い内容に表示内容を変更することができるため、操作性を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、例えば、携帯用無線機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器の外観図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子機器の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す電子機器の電源が投入された際に実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図4】LCDパネルに表示される情報の一例を説明するための図である。
【図5】EEPROMに格納されている情報を書き換える際に実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0067】
1 電子機器
4a,4b 操作キー(キー)
11 CPU(更新手段)
13 EEPROM(記憶手段)
15 LCDドライバ(呈示手段)
16 LCDパネル(表示手段)
17 I/F(通信手段)
19 キー入力デバイス(キー入力デバイス)
30 PC(他の電子機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キー入力デバイスと、
所定の情報を表示部に表示させる表示手段と、
上記表示手段の表示部の少なくとも一部に、上記キー入力デバイスの所定のキーの機能を示す情報を呈示する呈示手段と、
上記呈示手段によって呈示される上記所定のキーの機能を示す情報を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
情報を記憶する不揮発性の記憶手段を有し、
前記呈示手段は、上記記憶手段に記憶された前記所定のキーの機能を示す情報を前記表示手段の表示部の少なくとも一部に呈示し、
前記更新手段は、上記記憶手段に記憶されている前記所定のキーの機能を示す情報を更新する、
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
他の電子機器との間で情報を授受する通信手段を有し、
前記更新手段は、上記通信手段によって上記他の電子機器から取得した情報によって、前記記憶手段に記憶されている前記所定のキーの機能を示す情報を更新する、
ことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記所定のキーの機能を示す情報は、文字または図形の情報によって構成されており、
前記呈示手段は、対応するキーの近傍に上記文字または図形の情報を呈示する、
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項5】
キー入力デバイスと、所定の情報を表示部に表示させる表示手段と、を有する電子機器の情報呈示方法であって、
上記表示手段の表示部の少なくとも一部に、上記キー入力デバイスの所定のキーの機能を示す情報を呈示し、
呈示された上記所定のキーの機能を示す情報を更新する、
ことを特徴とする電子機器の情報呈示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−234294(P2008−234294A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−72698(P2007−72698)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】