説明

電子機器付き吊具を有する移動式クレーン

【課題】移動式クレーンの吊具に電子機器を取付け、当該電子機器を作動させるバッテリーの容量が低下した時に交換や充電のためにバッテリーを外さなくする。
【解決手段】ワイヤロープ2をウインチに巻込むことで格納した伸縮ブーム1の先端側に吊具3を近接させて格納する吊具格納機能4を備えた移動式クレーンにおいて、格納した伸縮ブーム1の先端側に配置され車両の電源18と接続したブーム側接続端子12と、吊具3に配置され前記充電バッテリー10aと接続した吊具側接続端子11とを配置し、各接続端子11、12は、前記吊具格納機構4で吊具格納時に対峙し係合して接続状態となり吊具非格納時に接続状態を解除するように配置され、吊具格納時に車両側の電源18で前記充電バッテリー10aを充電させるようにしたもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器付き吊具を有する移動式クレーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の移動式クレーンは、図7に図示するように、車両上に起伏可能に配置した伸縮ブーム1を配置している。伸縮ブーム1は、基ブーム20と、基ブーム20に順次伸縮自在に嵌挿した中間ブーム21および先ブーム22を備え、各ブーム間に適宜の伸縮駆動手段を配置している。伸縮ブーム1の基端側にはウインチ(図示しない)を配置しており、ウインチからワイヤロープ2を繰出し伸縮ブーム1の先端部を経過させ、ワイヤロープ2により伸縮ブーム1の先端部から吊具3を吊下させている。そしてワイヤロープ2をウインチに巻込むことで格納した伸縮ブーム1の先端側に前記吊具3を近接させて格納する吊具格納機能4を備えている。
【0003】
具体的には、伸縮ブーム1の先ブーム22先端の両側板1c、1c間にシーブ1aを回転自在に軸支1bするとともに、吊具3の両側板3c間に軸支した支持軸により揺動自在としたフック3dを有し、両側板3c間に回転自在のシーブ3aを軸支3bしている。シーブ1aとシーブ3a間にワイヤロープ2を掛け回すとともに、ワイヤロープ2をウインチに巻込むことで縮小して格納した伸縮ブーム1の先端側に前記吊具3を近接させた時に、伸縮ブーム1先端部と吊具3の側板3c、3c間に、吊具3を伸縮ブーム1先端下面に沿って格納し保持する吊具格納機能4を設けている。伸縮ブーム1の先端下面に沿って格納された前記吊具3は、吊具3に取付けた固定部5と伸縮ブーム1の先端部に係止具6を介して取付けたクッションゴム7で衝接係止させている。(例えば特許文献1参照)
また、上記実施形態の吊具格納機能4は、ワイヤロープ2をウインチに巻込むことで格納した伸縮ブーム1の先端下面に沿って前記吊具3を近接させて格納するようにしたものであるが、図8に図示するように伸縮ブーム1の先端下部に吊具3の上部を当接させて格納状態にするようにした吊具格納機能35のものも公知である。この実施形態の吊具格納機能35では、伸縮ブーム1の先端下面と吊具3の上面には、それぞれを当接させるように当接面を備えている。(例えば特許文献2参照)
ところで、このような移動式クレーンで被吊り上げ物を移動させる場合に、吊具3に警報装置を取付け周囲に注意を促すようにしている。そして警報装置の電源として車両側の電源から供給することが困難であることから、バッテリーで行うようにしている。そしてバッテリーの容量が低下したときにバッテリーの交換や充電バッテリーを充電するためにバッテリーを外さなくてはならず、この煩わしい作業をなくするために、吊具3のシーブ3aの回転で発電する発電手段を配置し、この発電手段でバッテリーを充電するようにしたものが公知である。(例えば特許文献3参照)
【特許文献1】実用新案登録第2537761号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】実開昭61−203693号全文公報(第3頁、図6)
【特許文献3】特許第3101211号公報(第4頁、第7頁、図1〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが上記特許文献3のものは、吊具3にシーブ3aの回転を取出し、取出した回転で発電させねばならず機械的構造を要し、吊具3の構造が複雑になり全体の大きさが大きくなるといった課題がある。しかもバッテリーの充電が吊具3のシーブ3aの回転に依存していることから、吊具3の上下移動(シーブ3aの回転)を伴わない作業では充電できず確実なバッテリーの充電が保証できるものでない。
【0005】
本発明は、このような課題を解決した電子機器付き吊具を有する移動式クレーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明に係る請求項1記載の電子機器付き吊具を有する移動式クレーンは、車両上に起伏可能に配置した伸縮ブームと、伸縮ブームの基端側に配置したウインチと、ウインチから繰出し伸縮ブームの先端部を経過させたワイヤロープと、ワイヤロープにより伸縮ブームの先端部から吊下げた吊具とを備え、ワイヤロープをウインチに巻込むことで格納した伸縮ブームの先端側に前記吊具を近接させて格納する吊具格納機能を備えるとともに、充電バッテリーを有し該充電バッテリーからの電源で作動する電子機器を前記吊具に備えた電子機器付き吊具を有する移動式クレーンにおいて、格納した伸縮ブームの先端側に配置され車両の電源と接続したブーム側接続端子と、吊具に配置され前記充電バッテリーと接続した吊具側接続端子とを配置し、各接続端子は、前記吊具格納機構で吊具格納時に対峙し係合して接続状態となり吊具非格納時に接続状態を解除するように配置され、吊具格納時に車両側の電源で前記充電バッテリーを充電させるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る請求項2記載の電子機器付き吊具を有する移動式クレーンは、車両上に起伏可能に配置した伸縮ブームと、伸縮ブームの基端側に配置したウインチと、ウインチから繰出し伸縮ブームの先端部を経過させたワイヤロープと、ワイヤロープにより伸縮ブームの先端部から吊下げた吊具とを備え、ワイヤロープをウインチに巻込むことで格納した伸縮ブームの先端側に前記吊具を近接させて格納する吊具格納機能を備えるとともに、充電バッテリーを有し該充電バッテリーからの電源で作動する電子機器を前記吊具に備えた電子機器付き吊具を有する移動式クレーンにおいて、車両の電源を所定周波数の高周波に変換するインバータと、インバータからの高周波を供給され格納した伸縮ブームの先端側に配置された1次コイルと、吊具に配置され1次コイルに供給された高周波を誘起する2次コイルと、2次コイルに誘起された高周波を整流して前記充電バッテリーに接続する整流回路とを配置し、前記1次コイルと前記2次コイルとは、前記吊具格納機構で吊具格納時に対峙した近接位置に位置させ吊具非格納時に離間位置となるよう配置し、吊具格納時に車両側の電源で前記充電バッテリーを充電させるようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る請求項1記載の電子機器付き吊具を有する移動式クレーンは、前記吊具格納機構で吊具を格納した時に、ブーム側接続端子と吊具側接続端子とが対峙し係合して接続状態となり車両側の電源で前記充電バッテリーを充電させることができる。よって、移動式クレーンを使用しない時に、吊具格納機能で吊具を格納させておけば電子機器の充電バッテリーを充電することができ、バッテリーの容量が低下したときにバッテリーの交換や充電バッテリーを充電するためにバッテリーを外す煩わしい作業をしなくてもよい。また、吊具3にシーブ3aの回転を取出し、取出した回転で発電させると言った機械的構造を配置する必要もなくこの場合吊具3の構造が簡単になり全体の大きさを小さくすることができる。
【0009】
本発明に係る請求項2記載の電子機器付き吊具を有する移動式クレーンは、前記吊具格納機構で吊具を格納した時に、前記1次コイルと前記2次コイルとが対峙した近接位置に位置し、1次コイルに供給されたインバータからの高周波が2次コイルに誘起され、整流回路で誘起された高周波が整流されて、電子機器の充電バッテリーを充電することができる。よって、バッテリーの容量が低下したときにバッテリーの交換や充電バッテリーを充電するためにバッテリーを外す煩わしい作業をしなくてもよい。また、吊具3にシーブ3aの回転を取出し、取出した回転で発電させると言った機械的構造を配置する必要もなくこの場合吊具3の構造が簡単になり全体の大きさを小さくすることができる。しかも、被接触により充電バッテリーの充電を可能にするようにしたものであるから、簡単に防水構造とすることができ腐食を阻止できるとともに、接触不良などの防止が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの実施形態について、図1〜図6に図示し以下に説明する。本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンを説明するにあたって、以下の説明で符号1〜符号7、符号1a、1b、1c、符号3a、3b、3c、符号20〜符号22、符号35は、図7および図8に図示し説明したものと同じであるので、以下の説明では同じものとして詳細な説明を省略する。
【0011】
まず第1実施形態について図1および図2に図示し以下に説明する。吊具3の側板3cに電子機器10が取付けてあり、電子機器10内に充電バッテリー10aを内蔵させている。充電バッテリー10aの各電極は、電子機器10内の電子機器を動作させる電源として電力を供給するように接続している。また、充電バッテリー10aのプラス電極は、電子機器10のケースの外面に吊具側接続端子11を配置しこの端子に接続している。充電バッテリー10aのマイナス電極は、側板3cに接続している。
【0012】
電子機器10は、フック3dに作用する荷重を検出し検出した荷重値を無線で車両側に備えた安全装置に送信する荷重検出装置や、吊具3の周囲に位置する作業者に吊荷が近づいていることの注意を喚起させる警報装置等の機器として配置される。
【0013】
前記吊具格納機能4で伸縮ブーム1の先端下面に沿って前記吊具3を格納させると、格納された吊具3の側板3cに取付けた電子機器10のケースの外面に配置した吊具側接続端子11に対峙した伸縮ブーム1の先端部下面位置にブーム側接続端子12を配置している。すなわち、図2に図示するように、ブーム側接続端子12は、ケース13と、ケース13内に摺動自在に嵌挿させた接続端子12aと、ケース13内で接続端子12aを下方に付勢させるスプリング14で構成している。ケース13は、絶縁材15、16を介して基ブーム20に取付けている。そして接続端子12aは、車両側の電源18のプラス電極にケーブル17を介して接続されている。
【0014】
よって各接続端子11、12aは、前記吊具格納機構4で吊具3を格納した時に、対峙し係合して接続状態となり、各接続端子11、12aはスプリング14により付勢されて接続状態を安定して維持させることができる。そして車両側の電源18のマイナス電極は車体に接続されているものだから、車両側の電源18で前記充電バッテリー10aを充電することができる。吊具3を非格納状態にしたときには、各接続端子11、12aは、接続状態を解除するので充電を停止させ、電子機器10は内蔵した充電バッテリー10aで動作する。
【0015】
このように第1実施形態における本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンは、移動式クレーンを使用しない時に、吊具格納機能4で吊具3を格納させておけば電子機器10の充電バッテリー10aを充電することができ、充電バッテリー10aの容量が低下したときに充電バッテリー10aの交換や充電バッテリー10aを充電するために充電バッテリー10aを外す煩わしい作業をしなくてもよい。また、吊具3にシーブ3aの回転を取出し、取出した回転で発電させ電子機器10の電源を確保する方法のように機械的構造を配置する必要がなくこの場合に比較して吊具3の構造が簡単になり全体の大きさを小さくすることができる。
【0016】
次に、上記実施形態では、吊具格納機能4によりワイヤロープ2をウインチに巻込むことで縮小格納した伸縮ブーム1の先端下面に沿って前記吊具3を近接させて格納するようにしたものであるが、図4に図示するように吊具格納機能35により伸縮ブーム1の先端下部に吊具3の上部を当接させて格納状態にするようにした場合にも本発明を適用できる。この場合を第2実施形態として図3および図4に図示し以下に説明する。この実施形態の吊具格納機能35は、伸縮ブーム1の先端端下面と吊具3の上面には、それぞれを当接させるように当接面35a、35bを備えている。
【0017】
吊具3の側板3c上部に電子機器10を取付け、取付けた電子機器10の上面に楔形状の吊具側接続端子31を配置している。この吊具側接続端子31には、電子機器10に内蔵の充電バッテリー10aのプラス電極を接続している。充電バッテリー10aのマイナス電極は吊具3の側板3cに接続している。
【0018】
伸縮ブーム1の先ブーム22側板1cには、図3及び図4に図示するようにワイヤロープ2をウインチに巻込むことで吊具格納機能35により先ブーム22の先端下部の当接面35aに吊具3の当接面35bを当接させて格納状態にすると、前記吊具側接続端子31に衝接して接続するブーム側接続端子32を配置している。このブーム側接続端子32は、先ブーム22側板1cに設けた枢支軸34a、34bを支点にその基端部を前後方向に揺動自在にし絶縁材で構成した一対のアーム33a、33bと、それぞれのアーム33a、33bの先端部に取付けられた接続端子32a、32bと、一対のアーム33a、33b間に配置したスプリング34とを配置している。接続端子32aには車両側電源18のプラス電極にケーブル17とコード巻取り器19(伸縮ブーム1の伸縮に対応してケーブル17の長さを変更するために配置)を介して接続している。接続端子32a、32bは、スプリング34にて付勢されて両接続端子32a、32bを接触させ閉じているが、先端部を切り欠いて前記吊具側接続端子31に衝接してハの字状に開口するようにしている。
【0019】
このように構成した第2実施形態では次のように作用する。図3の状態からウインチによりワイヤロープ2を巻取り吊具格納機能35により先ブーム22の先端下部の当接面35aに吊具3の当接面35bを当接させて格納状態にする。すると、図4に図示するように前記吊具側接続端子31がブーム側接続端子32の接続端子32a、32b間にスプリング34の付勢力に抗して衝接して嵌まり込み、前記吊具側接続端子31とブーム側接続端子32の接続端子32a、32bが接続状態で維持される。よって車両側の電源18のプラス電極がケーブル17を介して電子機器10に内蔵された充電バッテリー10aのプラス電極に接続され、車両側の電源18のマイナス電極はワイヤロープ2あるいは当接面35a、35bを介して電子機器10に内蔵された充電バッテリー10aのマイナス電極に接続され充電される。
【0020】
図4の状態でウインチによりワイヤロープ2を繰出すとブーム側接続端子32の接続端子32a、32b間に嵌まり込んでいた前記吊具側接続端子31が抜け出て図3の状態になる。よって前記吊具側接続端子31とブーム側接続端子32の接続端子32a、32bの接続状態を解除し充電を停止させ、電子機器10は内蔵した充電バッテリー10aで動作させるものである。
【0021】
このように第2実施形態における本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンにおいても第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0022】
なお、上記第1実施形態のブーム側接続端子12および吊具側接続端子11をステンレス等の防錆材質の金属を使用するとよい。同様に上記第2実施形態の吊具側接続端子31および接続端子32a、32bをステンレス等の防錆材質の金属を使用するとよい。
【0023】
また、上記各実施形態では、車両側の電源を電子機器10に内蔵された充電バッテリー10aに直接接続して充電するようにしたが、非接触により間接的に接続して充電するようにしてもよい。この場合の実施形態を第3実施形態として図5〜図6に図示し以下に説明する。
【0024】
第3実施形態では、第1実施形態の場合と同様に吊具3の側板3cに電子機器10が取付けてあり、電子機器10内に充電バッテリー10aを内蔵させている。充電バッテリーの各電極は、電子機器10内の電子機器を動作させる電源として電力を供給するように接続している。
【0025】
図6に図示するように、充電バッテリー10aのプラス電極とマイナス電極は、電子機器10のケースの外面に絶縁材で囲繞して配置した2次コイル子41に整流回路42を介して接続している。電子機器10は、フック3dに作用する荷重を検出し検出した荷重値を無線で車両側に備えた安全装置に送信する荷重検出装置や、吊具3の周囲に位置する作業者に吊荷が近づいていることの注意を喚起させる警報装置等の機器として配置される。
【0026】
前記吊具格納機能4で伸縮ブーム1の先端下面に沿って前記吊具3を格納させた時に、前記2次コイル41に対峙した伸縮ブーム1の先端部下面位置に絶縁材で囲繞した一次コイル43を配置している。一次コイル43には、車両の電源18(直流)を所定周波数の高周波(交流)に変換するインバータ44を介して高周波を供給するようにしている。インバータ44には、車両の電源18プラス電極をケーブル17で途中に充電スイッチ45を介挿させて接続しており、車両の電源18のマイナス電極を車両や伸縮ブームを介して接続されている。
【0027】
なお、一次コイル43と2次コイル子41は、絶縁材で囲繞しているが、密閉して防水と構造としている。また、2次コイル子41から充電バッテリー10aに整流回路42を介して高周波(交流)を直流に変換しているが、整流回路42の後に平滑回路を配置して充電バッテリー10aを充電するようにしてもよい。
【0028】
このように構成した第3実施形態では次のように作用する。ウインチでワイヤロープ2を巻取り、前記吊具格納機能4で伸縮ブーム1の先端下面に沿って前記吊具3を格納させ、充電スイッチ45をONにする。すると前記1次コイル41と前記2次コイル43とが対峙した近接位置に位置し、1次コイル43に供給されたインバータ44からの高周波が2次コイル41に誘起され、整流回路42で誘起された高周波が整流されて、電子機器10の充電バッテリー10aを充電することができる。また、図5の状態でウインチによりワイヤロープ2を繰出すと前記1次コイル41と前記2次コイル43とが対峙した近接位置から離間して、1次コイル43に供給されたインバータ44からの高周波が2次コイル41に誘起されなくなって充電を停止させ、電子機器10は内蔵した充電バッテリー10aで動作させるようになる。
【0029】
以上のように、充電バッテリー10aの容量が低下したときに充電バッテリー10aの交換や充電バッテリー10aを充電するために充電バッテリー10aを外す煩わしい作業をしなくてもよい。また、吊具3にシーブ3aの回転を取出し、取出した回転で発電させると言った機械的構造を配置する必要もなくこの場合吊具3の構造が簡単になり全体の大きさを小さくすることができる。しかも、被接触により充電バッテリーの充電を可能にするようにしたものであるから、簡単に防水構造とすることができ腐食を阻止できるとともに、接触不良などの防止が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの第1実施形態を説明する説明図である。
【図2】本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの第1実施形態を説明する説明図で、要部の拡大断面図である。
【図3】本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの第2実施形態を説明する説明図で、吊具を非格納状態にした時の説明図である。ある。
【図4】本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの第2実施形態を説明する説明図で、吊具格納機構で吊具を格納状態にした時の説明図である。
【図5】本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの第3実施形態を説明する説明図で、吊具格納機構で吊具を格納状態にした時の説明図である。
【図6】本発明に係る電子機器付き吊具を有する移動式クレーンの第3実施形態の回路図を説明する説明図である。
【図7】移動式クレーンにおける吊具格納機構で吊具を格納状態にした時の説明図である。
【図8】移動式クレーンにおける他の吊具格納機構で吊具を格納状態にした時の説明図である。
【符号の説明】
【0031】
1 伸縮ブーム
2 ワイヤロープ
3 吊具
4 吊具格納機構
10 電子機器
10b 充電バッテリー
11 吊具側接続端子
12 ブーム側接続端子
18 車両側の電源
31 吊具側接続端子
32 ブーム側接続端子
35 吊具格納機構
41 1次コイル
42 整流回路
43 2次コイル
44 インバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両上に起伏可能に配置した伸縮ブームと、伸縮ブームの基端側に配置したウインチと、ウインチから繰出し伸縮ブームの先端部を経過させたワイヤロープと、ワイヤロープにより伸縮ブームの先端部から吊下げた吊具とを備え、ワイヤロープをウインチに巻込むことで格納した伸縮ブームの先端側に前記吊具を近接させて格納する吊具格納機能を備えるとともに、充電バッテリーを有し該充電バッテリーからの電源で作動する電子機器を前記吊具に備えた電子機器付き吊具を有する移動式クレーンにおいて、
格納した伸縮ブームの先端側に配置され車両の電源と接続したブーム側接続端子と、吊具に配置され前記充電バッテリーと接続した吊具側接続端子とを配置し、各接続端子は、前記吊具格納機構で吊具格納時に対峙し係合して接続状態となり吊具非格納時に接続状態を解除するように配置され、吊具格納時に車両側の電源で前記充電バッテリーを充電させるようにしたことを特徴とする電子機器付き吊具を有する移動式クレーン。
【請求項2】
車両上に起伏可能に配置した伸縮ブームと、伸縮ブームの基端側に配置したウインチと、ウインチから繰出し伸縮ブームの先端部を経過させたワイヤロープと、ワイヤロープにより伸縮ブームの先端部から吊下げた吊具とを備え、ワイヤロープをウインチに巻込むことで格納した伸縮ブームの先端側に前記吊具を近接させて格納する吊具格納機能を備えるとともに、充電バッテリーを有し該充電バッテリーからの電源で作動する電子機器を前記吊具に備えた電子機器付き吊具を有する移動式クレーンにおいて、
車両の電源を所定周波数の高周波に変換するインバータと、インバータからの高周波を供給され格納した伸縮ブームの先端側に配置された1次コイルと、吊具に配置され1次コイルに供給された高周波を誘起する2次コイルと、2次コイルに誘起された高周波を整流して前記充電バッテリーに接続する整流回路とを配置し、前記1次コイルと前記2次コイルとは、前記吊具格納機構で吊具格納時に対峙した近接位置に位置させ吊具非格納時に離間位置となるよう配置し、吊具格納時に車両側の電源で前記充電バッテリーを充電させるようにしたことを特徴とする電子機器付き吊具を有する移動式クレーン。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−114936(P2008−114936A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297103(P2006−297103)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)