説明

電子機器

【課題】バックアップ用の電池電源を極めて容易に交換できるばかりか、電池電源の交換時に内部のデータが消去してしまうといったことがないようにした電子機器を提供する
【解決手段】本体ケース2の側面から挿入されるバックアップ用の電池収納ケース9には先端に係止突部9Cが形成された延出部9Bが一体形成されており、ヨーク板25、磁石26及びコイル27から構成される電磁機構によってロックピン24が係止突部19と係止する位置及び係止を解除される位置に移動することにより電池収納ケース9の位置ロック及び位置ロック解除がなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バックアップ用の電池電源を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主電源以外にバックアップ用の電池電源を備え、主電源が供給されない時にバックアップ用の電池電源で各種データが消去されないように保持する電子機器が知られている。この種のバックアップ用の電池電源は、消費電力が主電源に比べて少ないのでめったに電池交換を行う必要がなく、また、主電源が供給されていない時に取り外してしまうと保持すべきデータが消去してしまう為、簡単には取り外せない様、機器ケース内部に配置される様になっている。
例えば、カメラなどにおいては、フィルムパトローネが収納されるフィルム室の側壁にバックアップ用の電池を取り付けられており、フィルムパトローネをフィルム室に装着する為に裏蓋を開けた際に電池交換が出来るようになっている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−151042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかして、上述したカメラのように、通常使用時に一部のケース(裏蓋)が開閉出来る電子機器では、その内部にバックアップ用の電池電源を取り付けることが可能であり、電池交換も容易であるが、そのようなケースが設けられていない電子機器にあっては、内部の回路基板などに直接取り付けることになり、電池交換はケースを開けて交換しなければならず非常に手間のかかるものであった。
この発明の課題は、バックアップ用の電池電源を極めて容易に交換できる電子機器を提供することにあり、また、電池交換時に内部のデータが消去してしまうといったことがないようにした電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明による電子機器は、内部に電子回路が収納された本体ケースと、この本体ケース内部の前記電子回路に動作電圧を供給する主電源と、この主電源に替えて動作電圧を供給するバックアップ電池電源とを備えた電子機器において、前記バックアップ電池電源は前記本体ケースから外部に引き出し可能に取り付けられた電池ケースに収納されていることを特徴とする。
【0005】
請求項2は、前記主電源は外部から供給される商用電源に基づいて前記電子回路に動作電圧を供給する電源回路から成り、この電源回路から前記動作電圧が供給されていない時には前記電池ケースを引き出せないようにロックするロック手段が設けられていることを特徴とする。
【0006】
請求項3は、更に、前記商用電源が供給されていないことを検出する検出手段を設け、この検出手段による検出がなされた際には前記ロック手段によるロックが行われることを特徴とする。
【0007】
請求項4は、更に、前記商用電源に基づく前記動作電圧の供給を停止させる停止操作スイッチを設け、この操作スイッチの操作がなされた際には前記ロック手段によるロックが行われることを特徴とする。
【0008】
請求項5は、更に、前記ロック手段によるロックを解除する解除操作スイッチが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、本体ケース内部の電子回路にバックアップ用電圧を供給するバックアップ電池電源は、前記本体ケースから外部に引き出し可能に取り付けられた電池ケースに収納されているので、電池電源の交換が極めて容易に成し得る効果を有する。
【0010】
また、電池ケースの引き出しをロック及びロック解除する手段を設けたので、主電源とバックアップ用電池電源とが同時に電子回路に供給されなくなる状態になることを防止できるので、内部のデータの保護が確実に行える効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
〔第1実施例〕
以下、図1乃至図6を参照して本発明の第1の実施例を説明する。この実施例は、電子機器としてPOS端末であるキャッシュレジスタに本発明を適用した例を示したもので、図1は、本発明によるキャッシュレジスタの外観図である。
【0012】
キャッシュレジスタは、図1に示すように、ドロア1の上にキャッシュレジスタ本体ケース(以下、本体ケースと称呼する。)2を載置した構成となっている。本体ケース2の正面にはテンキー、四則演算や%計算などのファンクションキー、担当者キー等押し釦式の入力キー部3が設けられており、この入力キー部3の上方には金額などの各種情報を表示する金額表示部4が配置されている。金額表示部4の側方には、内部に図示しないレシートプリンタを収納した着脱可能なプリンタカバー5が取り付けられ、このプリンタカバー5の端部に形成されたレシート開口部6からプリントされたレシート7が排出されるようになっている。
【0013】
レシート開口部6の下方には、後述するモード鍵11が挿入されて回転操作可能なモードスイッチ8が設けられており、このモードスイッチ8は、詳細を後述する如く回転操作によってキャッシュレジスタの機能モードを切替えられるように構成されている。本体ケース2の側面下方には、後述するバックアップ用の電池電源20を収納する電池収納ケース9が外部に向けて引き出し可能に取り付けられている。また、ドロア1上面で電池収納ケース9の下面には凹部10が形成されており、この凹部10に指先或いは硬貨などを挿入して電池収納ケース9を引き出すようになっている。
【0014】
図2は、上述したキャッシュレジスタ内部の電子回路の回路構成ブロック図である。図において、制御部(CPU)30は、内部に各種処理プログラムを備え、この処理プログラムを実行させることによりバスラインを介して各部を制御するものである。表示部12は図1の金額表示部4を含み、この金額表示部4に各種データを表示させる制御部である。入力部13は図1の入力キー部3及びモードスイッチ8を含み、各種データを入力するものである。ドロア制御部14は、図1のドロア1の開閉を制御し、時計回路部15は、現在の時刻(年、月日、時分)を計時するもので、計時された時刻は、表示部12に表示されると共にレシート7に印刷される。
【0015】
記憶部16は、入力された金額データや、商品毎の累計売上金額データなどを記憶するもので、揮発性のRAM(ランダム・アクセス・メモリ)などから構成されている。印刷部17は、図1で説明したレシートプリンタなどの印刷を制御するものであり、通信制御部18は外部のPOS本体機などと接続され、売上げデータなどの送受信を制御するものである。
【0016】
電源回路部19は、上述した各部に動作電圧を供給するもので、図示しない配線コードを介して外部から商用(AC)電源が供給されると共に、図1に示した電池収納ケース9内部に収納されるバックアップ用の電池電源20からの電池電圧も供給される。電池電源20には例えば充電可能な電池が用いられ、電源回路部19に商用電源が供給されている時には充電用の電圧を電源回路部から受けて充電できるようになっている。
【0017】
電源回路部19は、詳細は図示していないが内部に上記商用電源からの電圧が供給されているか否かを検出する検出回路を備え、この検出回路によって商用電源が供給されていることが検出された際には商用電源を各部の動作電圧に変換して各部に供給する。また、上記検出回路によって商用電源からの電圧が供給されていないことが検出された際にはその検出信号Aをバスラインを介して制御部30に送ると共に、電池電源20からの電池電圧をバックアップを必要とする回路、例えば時計回路15、記憶部16、或いは、商用電源からの電圧供給がなされていない旨のメッセージを表示部12で警告表示させるのであれば表示部12にも供給する。
【0018】
図3は、図1のモードスイッチ8の正面図を示したもので、後述するモード鍵11が挿入される開口14が形成され、この開口14に挿入されたモード鍵11を回動することによって、精算モード、点検モード、登録モード、オフモード及び設定モードのいずれかがモード設定されるように構成されている。
【0019】
図4は、上述したキャッシュレジスタの動作フローチャートを示す。ステップS1では、電源回路19からの検出信号Aから商用電源が供給されているか否かを判断し、商用電源が供給されている際にはステップS2に進んでモードスイッチ8で設定されているモードに従った各種処理を行った後、次のステップS3では、電池収納ケース9のロック機構のロックを解除するために後述するロック機構に設けられている電磁機構の電流をオン(ON)にする。尚、このステップS3のロック解除に関しての詳細は後述する。
【0020】
一方、ステップS1で商用電源が供給されていないと判断された場合にはステップS4に進み、このステップS4では、電源回路19による電池電源20を用いたバックアップ電圧の供給に伴う各種処理を行う。例えば、バックアップされる回路が、時計回路部15、記憶部16、表示部12(上述した警告表示)の場合には、それ以外の回路の動作を停止させると共に、上記表示部12での警告表示処理などを実行する。そして次のステップS5では、ロック機構に供給されている電磁機構の電流をオフにしてロック機構により電池収納ケース9をケース本体2から引き出せないように設定する。
【0021】
図5及び図6は、電池収納ケース9のロック機構を説明する図であり、図5の(a)は電池収納ケース9が本体ケース2に収納されていて且つ本体ケース2から引き出せないようにロックされている状態の平面図、図5(b)はその断面図である。図5(a)に示すように、電池収納ケース9には、内部にバックアップ用の電池電源20として例えば単三形電池(図示せず)が数本並列配置できる電池収納部9Aが形成され、内部側の側壁上部には延出部9Bが一体形成され、この延出部9Bの先端に上方に立ち上がる係止突部9Cが形成されている。
【0022】
電池収納ケース9の引き出しをロックする電磁機構は、伸縮可能なバネ部材21と、このバネ部材21が収納される案内部材22と、前記バネ部材の一方端23Bが取り付けられたロックピン24と、一対のヨーク板25と、この一対のヨーク板の間に位置された永久磁石26と、前記ヨーク板に巻回されたコイル27と、このコイル27に電流を流したり(電流オン)、また停止したり(電流オフ)する電流制御部28とから構成されている。
尚、前記バネ部材21の他方端23Aは、本体ケース2内部の適宜な箇所に固定されており、また、前記ロックピン24は金属などの電磁材料からなり、その先端部であるピン先端部24Aは、前記ヨーク板25からの磁力を受けた時にヨーク板25に引きつけられる様に、一対のヨーク板に対向する幅広形状とされている。
【0023】
図5(b)において、モードスイッチ8のスイッチケース8Aの下面には、上面に図示していない固定スイッチ電極が形成された接点基板8Bが固定されており、スイッチケース8Aの内部には、モード鍵11の回動に伴って一体的に回動する回動部8Bが設けられている。この回動部8Bの下面には可動接点が形成されていて、その回転位置によって固定スイッチ電極との電気的接続が行われてモードが設定されるように構成されている。
【0024】
上記の構成においては、電流制御部28がコイル27に電流を流していない状態(電流オフ)においては、永久磁石26の磁力がヨーク板25を介して発生するため、ロックピン24のピン先端部24Aはバネ部材21のバネ力に抗してヨーク板25に引きつけられ、図5の(a)に示すような状態となる。この状態は、ロックピン24が電池収納ケース9の延出部9Bを跨った状態であり、その為、電池収納ケース9を本体ケース2から引き出そうとしても、延出部9Bの先端の係止突部9Cがロックピン24に係止されてしまい、電池収納ケース9を本体ケース2から引き出せないロック状態となる。
【0025】
即ち、図4のステップS5は、電流制御部28がコイル27に電流を流すことを停止させる処理であり、この処理によって図5(a)に示したように電池収納ケース9は引き出しの出来ないロック状態となる。従って、上記ステップS5に処理により、主電源である商用電源が供給されていない時(ステップS1、Noの時)に、バックアップ用の電源である電池電源20が取り外されてしまうことを防止でき、時計回路15や記憶部16の記憶データが消去してしまうのを防止し得る。
【0026】
一方、図4のステップS3は、電流制御部28によってコイル27に電流を流す(電流オン)処理であり、この処理によってコイル27に電流が流れると、永久磁石26の磁力がヨーク板25によって遮断されてしまい、ヨーク板25からは磁力の発生がなくなる。するとロックピン24はバネ部材21のバネ力によってヨーク板25とは反対方向に移動して図6(a)に示すように、案内部材22内に収納されてしまう。この状態は、電池収納ケース9を引き出しても、ロックピン24と係止突部9Cとが係止しないロック解除の状態であり、図6(b)に示すように電池収納ケース9を本体ケース2から引き出し可能になる。
【0027】
即ち、図4のステップS1で商用電源が供給されていることが検出された場合(ステップS1、Yesの場合)には、ステップS3でロックが解除されるため、任意の時点でバックアップ電池電源20の電池交換が出来、この時は商用電源で各部の動作が保証されているため誤動作やデータの消去が発生することが無いものである。
【0028】
〔第2実施例〕
図7は本発明の第2実施例を説明する動作フローチャートである。第1実施例では、図4に示したように商用電源が供給されていれば常に電池電源20の電池交換を可能にしたが、この第2実施例では、特定のモードの時のみバックアップ用の電池電源20の交換が出来る様にした点及び商用電源が供給されていても、主電源の供給をスイッチ操作でオフにして電子回路に商用電源に基づく動作電圧が供給されていない場合には、バックアップ用の電池電源20の交換が出来ないようにした点等が第1実施例と異なるものである。
【0029】
しかして、この第2実施例では、図4のステップS2及びS3を図7に置き換えたものであり、他の構成は第1実施例と同じであるのでその詳細な説明は省略する。
【0030】
図7において、ステップS20では、モードスイッチ8によって設定されているモードを解析して設定されているモードデータを記憶部16に記憶し、次のステップS21で記憶されたモードデータがOFFモード(主電源の供給をオフにするモード)のデータか否かを判別し、OFFモードのデータであった場合にはステップS22に進んで、バックアップすべき回路にのみ電池電源20の電圧を供給し、他の回路への電源供給を停止(OFF)する。
【0031】
次のステップS23では、電流制御部28によってコイル27への電流供給を停止させ、ロックピン24を図5(a)に示した状態に移動させ、電池電源ケース9をロック状態にする。これによって、バックアップ状態の時に電池電源ケース9が引き出されてバックアップが停止されてしまうことを防止する。
【0032】
また、ステップS21でOFFモードでないことが検出された場合には、ステップS24に進み、設定モードか否かの判断がなされる。設定モードであった場合にはステップS26に進み、入力キー部3の予め定められたキー、例えば、%計算キーと担当者キーとが同時押しされたか否かを判断し、同時押しが検出された場合には次のステップS27で電流制御部28によってコイル27に電流を供給する。これによって、ロックピン24は図6(a)の状態となり、電池交換が可能になる。
【0033】
ステップS26で、%計算キーと担当者キーとの同時押しでないことが検出された場合には、ステップS28に進み、キャッシュレジスタとして必要な他の各種設定がなされる。また、ステップS24で設定モードでないことが検出された際にはステップS25に進み、他のモード、即ち、精算、点検或いは登録などの処理がなされる。
【0034】
このように、この第2実施例では、設定モードにおける予め定められたキーの操作でのみ電源電池ケース9のロック解除を行わせているので、このモードに設定しない限り電源電池ケース9の引き出しは不可能となっており、データの保護が図られものである。尚、ステップS27で電源電池ケース9のロック解除が行われて電池交換などがなされた後は、図3に示すようにモードスイッチ8がOFFモードを介して他のモードに移行するように構成されているため、OFFモードになった時点でステップS23の処理によって電源電池ケース9はロック状態となり、その後に他のモードに移行することとなる。従って、ロック解除の状態のままで他のモードに移行することはないものである。
【0035】
〔第3実施例〕
図8及び図9は本発明の第3実施例によるロック機構を示す図である。尚、第1実施例及び第2実施例と同一構成部には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。しかして、この第3実施例では、二つの特徴的な構成を開示してある。そのうちの一つは、図8(a)及び図9(a)に示されているように、電池収納ケース9が本体ケース2内部に収納された際に、電池収納ケース9の係止突部9Cに押圧されてスイッチ入力がなされる押し釦式のマイクロスイッチ31が設けられている点である。
【0036】
即ち、図7に示した第2実施例では、設定モードのステップS27でロックが解除され、OFFモードのステップS22でバックアップがなされると共にステップS23でロック状態となる様に構成されている。しかしながら、ステップS27のロック解除状態で電池収納ケース9を引き出して電池を取り外し、その状態のままモードスイッチ8を回転操作してOFFモードに設定してしまうと、バックアップ用の電池電源20が装着されていないにもかかわらず主電源が供給されないバックアップ状態になってしまい、データが消去されてしまうものである。
【0037】
このような事態は、上記第2実施例の場合だけでなく、スイッチ操作で主電源を遮断してバックアップ電池でバックアップを行わせる電子機器一般においても起こりうるものである。そこで、上記の第3実施例では、詳細は図示していないが、モードスイッチ8の回転ロック機構を設け、マイクロスイッチ30が電池収納ケース9によってオン状態になっている時のみ、モードスイッチ8の回転ロック機構を解除し、モード鍵11による回転動作が行えるようにしたものである。このような構成とすることにより、バックアップ用の電池電源20が装着されていない状態でOFFモードに移行するのを防止でき、データの保護がはかれるものである。
【0038】
この第3実施例のもう一つの特徴は、ロックピン24によるロックを機械的に行わせる点である。即ちロックピン24には、図8に示すように立ち上がりピン24Bが一体形成されており、また、モードスイッチ8の回動部8C下面には、下方に伸びると共に先端が折曲した足部8Dが一体形成されている。
【0039】
そして、モードスイッチ8がオフモードに設定されている際には、図8(a)及び(b)に示すように、足部8Dが立ち上がりピン24Bと係止し、ロックピン24がロックを解除する位置に移動するのを機械的に禁止するようにしている。これによって電池電源20によってバックアップがなされているOFFモードにおいては、電池収納ケース9が本体ケース2から取り出されるのを機械的にも防止できる。
【0040】
また、モードスイッチ8が登録モードに設定された際には、足部8Dが図9(a)に示す位置に移動して立ち上がりピン24Bとの係止状態が解除されるのでロックピン24によるロックが解除され、図9(b)に示すように電池収納ケース9を本体ケース2から取り出すことが可能になる。
【0041】
〔第4実施例〕
図10は、本発明の第4実施例を示し、電池収納ケース9を引き出した時に電池収納ケース9が本体ケース2から外れてしまうのを防止する構造と、電池収納ケース9が本体ケース2内に挿入されている状態から抜き出てしまうのを防止した構造とを示している。
【0042】
即ち、電池収納ケース9の延出部9B先端には、図10(a)に示すように、前述した係止突部9Cが設けられると共に、下方に突出した突出部9Dが形成されている。また、本体ケース2内部には、図10(b)及び(c)に示すように、本体ケース2と一体形成され先端に固定フック部(凹部)2Bが形成された台部2A及び電池収納ケース9のガイド部材2C、2Dが設けられている。そしてガイド部材2C下面には固定フック部(凹部)2Eが形成されている。
【0043】
そして、電池収納ケース9が図10(a)に示す位置まで引き出された際には、延出部9Bの係止突部9Cが、ガイド部材2Cの固定フック部2Eに係止されて電池収納ケース9が本体ケース2から抜け出るのを防止し、電池収納ケース9が図10(b)に示す位置まで挿入された際には、延出部9Bの突出部9Dが、台座2Aの固定フック部2Bに係止されて電池収納ケース9が本体ケース2から抜け出るのを防止できる。
【0044】
尚、上記各実施例では、本発明をキャッシュレジスタに適用した例について述べたが、本発明はパーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA、ノートパソコン、撮像装置など、主電源とバックアップ電源とを備える電子機器であれば適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明を適用したキャッシュレジスタの外観斜視図。
【図2】図1のキャッシュレジスタの回路構成図。
【図3】図1のキャッシュレジスタのモードスイッチ8の正面図。
【図4】図1のキャッシュレジスタの動作フローチャート。
【図5】キャッシュレジスタ内部の電池収納ケース9のロック機構を示す平面図と断面図。
【図6】電池収納ケース9のロック機構が解除された状態を示す平面図と断面図。
【図7】本発明の第2実施例を説明した動作フローチャート。
【図8】本発明の第3実施例であるロック機構の平面図と断面図。
【図9】同じくロック機構の平面図と断面図。
【図10】本発明の第4実施例である電池収納ケース9の構造図。
【符号の説明】
【0046】
1 ドロア
2 本体ケース
3 入力キー部
8 モードスイッチ
9 電池収納ケース
19 電源回路
20 電池電源
21 バネ部材
22 ロックピン
25 ヨーク板
26 永久磁石
28 電流制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に電子回路が収納された本体ケースと、この本体ケース内部の前記電子回路に動作電圧を供給する主電源と、この主電源に替えて動作電圧を供給するバックアップ電池電源とを備えた電子機器において、
前記バックアップ電池電源は前記本体ケースから外部に引き出し可能に取り付けられた電池ケースに収納されていることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記主電源は外部から供給される商用電源に基づいて前記電子回路に動作電圧を供給する電源回路から成り、この電源回路から前記動作電圧が供給されていない時には前記電池ケースを引き出せないようにロックするロック手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
更に、前記商用電源が供給されていないことを検出する検出手段を設け、この検出手段による検出がなされた際には前記ロック手段によるロックが行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
更に、前記商用電源に基づく動作電圧の供給を停止させる停止操作スイッチを設け、この操作スイッチの操作がなされた際には前記ロック手段によるロックが行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項5】
更に、前記ロック手段によるロックを解除する解除操作スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−200766(P2007−200766A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−19382(P2006−19382)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】