説明

電子機器

【課題】本発明は、専用のガイド部材を設けることなく、筐体の開口部に挿入された挿入部品を筐体の正規の位置に確実に導くことができる電子機器を得ることにある。
【解決手段】電子機器は、側壁(4c)に挿入部品(23)が取り出し可能に挿入される開口部(30)が形成された筐体(4)と、筐体(4)の側壁(4c)に沿うように筐体(4)の内部に設けられた補強金具(41)とを備えている。補強金具(41)は、開口部(30)を横切るとともに、開口部(30)から筐体(4)の内部に挿入される挿入部品(23)の挿入方向をガイドするガイド部(55)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばICカードのような挿入部品を筐体内に挿入するための開口部を備えた電子機器に係り、特に開口部に挿入された挿入部品を筐体内の正規の位置に導くための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の一例であるポータブルコンピュータは、キーボードを有するコンピュータ本体と、液晶表示パネルを有する表示ユニットとを備えている。
【0003】
表示ユニットは、左右のヒンジ装置を介してコンピュータ本体の筐体に支持されている。ヒンジ装置は、筐体の内部に固定された第1のブラケットと、表示ユニットの内部に固定された第2のブラケットと、第1のブラケットの端部と第2のブラケットの端部との間を連結するヒンジ軸とを備えている。したがって、表示ユニットは、ヒンジ軸を支点として筐体の上に横たわる閉じ位置と、筐体の後端部から起立する開き位置との間で回動可能となっている。
【0004】
ところで、最近のポータブルコンピュータは、液晶表示パネルの大型化に伴って表示ユニットの重量が増加する傾向にある。このため、ヒンジ装置にしても表示ユニットを開き位置に確実に保持したり、表示ユニットの回動をスムーズに行うために第1および第2のブラケットの大型化が図られている。
【0005】
例えば特許文献1に開示されたヒンジ装置では、第1のブラケットのヒンジ軸と反対側の部分が筐体の前端部まで延長されており、この第1のブラケットが筐体の側壁に沿って延びている。
【0006】
一方、例えばスマート・カード或いはSDカードのようなICカードを装着可能なポータブルコンピュータは、筐体の内部にカード接続装置を装備している。カード接続装置は、ICカードを挿入するためのカードスロットを備えている。この種のカードスロットは、筐体の側壁に開口されていることが多い。
【特許文献1】特開2005−217297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されたポータブルコンピュータでは、ヒンジ装置の第1のブラケットが筐体の側壁に沿って延びている。
【0008】
しかしながら、この特許文献1は、筐体の側壁に開口するカードスロットと第1のブラケットとの相対的な位置関係を何等開示しておらず、第1のブラケットを利用してカードスロットに挿入されたICカードを筐体の内部の正規の位置に導くことを想定していない。
【0009】
そのため、特に第1のブラケットがカードスロットとカード接続装置の間を横切るような場合には、カードスロットに挿入されたICカードをカード接続装置に導く専用のガイド部材を準備しなくてはならない。
【0010】
このため、ガイド部材の存在によりポータブルコンピュータの部品点数が増大したり、筐体の薄型化を妨げる要因となるといった不具合が生じてくる。
【0011】
本発明の目的は、専用のガイド部材を設けることなく、筐体の開口部に挿入された挿入部品を筐体の正規の位置に確実に導くことができる電子機器を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、
周壁を有するとともに、この周壁に挿入部品が取り出し可能に挿入される開口部が形成された筐体と、
上記筐体の周壁に沿うように上記筐体内に設けられ、上記開口部を横切る補強金具と、を備えており、
上記補強金具は、上記開口部から上記筐体の内部に挿入される上記挿入部品の挿入方向をガイドするガイド面を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、補強金具が挿入部品の挿入方向をガイドする機能を兼用するので、専用のガイド部材が不要となるとともに、開口部に挿入された挿入部品を筐体内の正規の位置に確実に導くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、電子機器の一例であるポータブルコンピュータ1を開示している。ポータブルコンピュータ1は、本体ユニット2と表示ユニット3とを備えている。
【0016】
本体ユニット2は、合成樹脂製の第1の筐体4を有している。第1の筐体4は、底壁4a、前壁4b、左右の側壁4cおよび上壁4dを有する偏平な箱状をなしている。側壁4cは、周壁の一例であって、底壁4aの側縁と上壁4dの側縁との間に跨るように起立している。
【0017】
図1および図3に示すように、第1の筐体4は、ベース5とカバー6とで構成されている。ベース5は、底壁4aおよび周壁部7aを有している。周壁部7aは、底壁4aの周縁から立ち上がっている。カバー6は、上壁4dおよび周壁部7bを有している。周壁部7bは、上壁4dの周縁から下向きに延びている。
【0018】
カバー6は、ベース5の上に被せられるとともに、図示しない複数のねじを介してベース5に連結されている。この連結により、ベース5の周壁部7aとカバー6の周壁部7bとが互いに突き合わされて、第1の筐体4の前壁4bおよび側壁4cを構成している。
【0019】
カバー6の上壁4dの表面にパームレスト9およびキーボード取り付け部10が形成されている。パームレスト9は、上壁4dの前半部に位置するとともに、第1の筐体4の幅方向に延びている。キーボード取り付け部10は、上壁4dの表面に開口する長方形状の凹みであって、パームレスト9の背後に位置している。キーボード取り付け部10にキーボード11が支持されている。キーボード11は、複数のキートップ12を有している。キートップ12は、第1の筐体4の上壁4dの上に露出している。
【0020】
図2ないし図4に示すように、第1の筐体4の内部に光ディスク装置14が収容されている。光ディスク装置14は、パームレスト9およびキーボード11の前半部の下方に位置している。光ディスク装置14は、偏平な箱状のケース15と、光ディスクを受けるトレイ16とを備えている。トレイ16は、ケース15内に格納されるローディング位置と、ケース15の外に引き出されるアンローディング位置との間で移動可能であり、このトレイ16の前端にベゼル17が設けられている。
【0021】
図3に示すように、第1の筐体4の左側の側壁4cの前半部にディスク装着口19が形成されている。ディスク装着口19は、光ディスク装置14のトレイ16を出し入れするためのものであり、第1の筐体4の奥行き方向に細長い開口形状を有している。ディスク装着口19は、トレイ16がローディング位置に移動された時に、ベセル17によって閉じられる。
【0022】
本実施の形態では、ディスク装着口19はベース5の周壁部7aに形成されている。ベース5の周壁部7aは、ディスク装着口19の開口上縁を規定する部分にガイド壁20を有している。ガイド壁20は、ディスク装着口19に対するベセル17の挿入を案内するためのもので、周壁部7aに一体に形成されている。ガイド壁20は、ディスク装着口19の開口上縁からベース5の内側に向けて水平に張り出すとともに、ベース5とカバー6との境界に位置している。ガイド壁20の上面は、凹凸の無いフラットな第1のガイド面20aとなっている。
【0023】
図2および図4に示すように、第1の筐体4の内部にカード接続装置22が収容されている。カード接続装置22は、例えばスマート・カードのようなICカード23を取り出し可能に装着するためのものである。ICカード23は、第1の筐体4の内部に差し込まれる挿入部品の一例である。ICカード23は、スマート・カードに限らず、例えばスマートメディア(R)、SDメモリカード、メモリスティック(R)、xDピクチャーカードおよび図示しないMMCカードのようなその他のカード型記録媒体を用いることができる。
【0024】
カード接続装置22は、偏平な箱状の装置本体24を備えている。装置本体24は、プリント配線板(図示せず)に実装されて、光ディスク装置14とパームレスト9との間に配置されている。
【0025】
図4および図5に最も良く示されるように、装置本体24は、ICカード23が差し込まれるカード収容部25と、カード収容部25に連なるスリット状の挿入口26とを有している。
【0026】
装置本体24の上壁24aに、ICカード23の電極(図示せず)に接する複数の接続端子27が配置されている。接続端子27は、データの読み書きを実行する図示しないコントローラに電気的に接続されている。コントローラは、上記プリント配線板に実装されている。
【0027】
挿入口26は、カード収容部25の一端に位置するとともに、第1の筐体4の左側の側壁4cに向けて開口している。左側の側壁4cにカードスロット30が形成されている。カードスロット30は、ICカード23が取り出し可能に挿入される開口部の一例であって、カード接続装置22の挿入口26と向かい合っている。
【0028】
図3および図4に示すように、カードスロット30は、ベース5の周壁部7aとカバー6の周壁部7bとの間に跨るように形成されている。具体的には、ベース5の左側の周壁部7aの上縁に切り欠き31が形成されている。切り欠き31は、カバー6の左側の周壁部7bの下縁と向かい合うように上向きに開口している。そのため、切り欠き31は、カバー6の周壁部7bの下縁と協働してカードスロット30を形成している。
【0029】
さらに、カードスロット30は、上記ベース5のガイド壁20を間に挟んでカード接続装置22の挿入口26と向かい合っている。ガイド壁20の第1のガイド面20aは、カードスロット30の開口下縁と挿入口26の開口下縁との間を結んでいる。言い換えると、カードスロット30の開口下縁は、第1のガイド面20aを通じて挿入口26の開口下縁に連なっている。
【0030】
一方、上記表示ユニット3は、第2の筐体33を有している。第2の筐体33は、第1の筐体4と略同じ大きさの偏平な箱状をなしている。第2の筐体33は、液晶表示パネル34を収容している。液晶表示パネル34は、文字情報や画像情報を表示する表示面34aを有している。表示面34aは、第2の筐体33の前面から表示ユニット3の外に露出している。
【0031】
表示ユニット3は、左右のヒンジ装置40を介して本体ユニット2の後端部に連結されている。左右のヒンジ装置40は、主要な構成が共通であるため、左側のヒンジ装置40を代表して説明する。
【0032】
図6に示すように、ヒンジ装置40は、第1のブラケット41、第2のブラケット42およびヒンジ軸43を備えている。第1および第2のブラケット41,42は、例えばアルミニウム合金のような金属材料をダイカスト成形したものであり、充分な機械的強度と剛性を有している。
【0033】
第1のブラケット41は、ベース5の左側の周壁部7aに沿うようにしてベース5の底壁4aの内面に固定されている。詳しく述べると、第1のブラケット41は、スピーカ支持部44とアーム部45とを有している。スピーカ支持部44は、四角い板状をなすとともに、その周縁部の複数個所がベース5の底壁4aの後端部にねじ止めされている。スピーカ支持部44は、図示しないスピーカを支持している。スピーカは、カバー6の上壁4dに開けた複数の放音用の通孔46と向かい合っている。
【0034】
アーム部45は、スピーカ支持部44からベース5の前端に向けて一直線状に延びている。図7に示すように、アーム部45は、予め決められた幅寸法を有する帯状に形成されており、このアーム部45の長さ方向の中間部に下向きに突出するボス部47が形成されている。ボス部47は、ベース5の底壁4aにねじ止めされている。
【0035】
それとともに、図2ないし図4に示すように、アーム部45のうちボス部47よりもベース5の前端に向けて延びる前半部分45aは、ディスク装着口19の開口上縁を規定するガイド壁20の上を通過している。言い換えると、アーム部45の前半部分45aは、カードスロット30とカード接続装置22の挿入口26との間を横切ってベース5の前端にまで達している。
【0036】
アーム部45の前端部に下向き突出する固定部48が形成されている。固定部48は、ベース5の底壁4aから突出するボス部49の上にねじ50を介して固定されている。
【0037】
さらに、アーム部45の幅方向に沿う両側縁部に、夫々リブ52が一体に形成されている。リブ52は、アーム部45の長手方向に延びているとともに、アーム部45の上面および下面から突出している。そのため、アーム部45は、剛性を確保する上で有利なH形の断面形状を有するとともに、リブ52の上端は、カバー6の上壁4dの内面に接している。
【0038】
このことから、金属製の第1のブラケット41は、ベース5およびカバー6に結合されて、これら両者を第1の筐体4の内側から補強する補強金具としての機能を兼ね備えている。
【0039】
第2のブラケット42は、表示ユニット3の第2の筐体33の内部に収容されている。第2のブラケット42は、第2の筐体33の左側部に沿って延びているとともに、第2の筐体33に固定されている。
【0040】
ヒンジ軸43は、第1のブラケット41のスピーカ支持部44と第2のブラケット42の一端との間に架け渡されて、これら両者を回動可能に連結している。ヒンジ軸43は、ポータブルコンピュータ1の幅方向に延びる水平な回転軸線O1を有している。第1および第2のブラケット41,42とヒンジ軸43との連結部分は、図1に示すヒンジカバー53によって覆い隠されている。
【0041】
このことから、表示ユニット3は、ヒンジ軸43を支点として、閉じ位置と開き位置との間で回動可能となっている。閉じ位置では、表示ユニット3は、パームレスト9やキーボード11を上方から覆うように本体ユニット2の上に横たわる。開き位置では、表示ユニット3は、パームレスト9、キーボード11および液晶表示パネル34の表示面34aを露出させるように本体ユニット2の後端部から起立する。
【0042】
図2、図4および図5に示すように、ヒンジ装置40の第1のブラケット41は、カードスロット30とカード接続装置22の挿入口26との間を横切る箇所にガイド部55を有している。ガイド部55は、アーム部45の前半部分45aに一体に形成されて、ベース5のガイド壁20の上方に位置している。
【0043】
図7に示すように、ガイド部55は、カードスロット30に対するICカード23の挿入方向に沿う幅寸法W1を有している。ガイド部55の幅寸法W1は、アーム部45の長手方向と直交する方向の幅寸法W2よりも大きく設定されている。
【0044】
ガイド部55は、第2のガイド面55aを有している。第2のガイド面55aは、第1のガイド面20aと向かい合うとともに、この第1のガイド面20aと平行に配置されている。
【0045】
さらに、第2のガイド面55aに対応する位置では、リブ52が削除されている。そのため、第2のガイド面55aは、凹凸のないフラットな面に仕上げられて、カード接続装置22の挿入口26の開口上縁に対し段差を有することなく連続している。第2のガイド面55aは、第1のガイド面20aとの間にICカード23の通過を許容する隙間56を規定しており、この隙間56はカードスロット30に連なっている。
【0046】
図4および図5に示すように、ガイド部55の上面は、パームレスト9の内面に接触してこのパームレスト9を第1の筐体4の内側から支えている。ガイド部55の上面のうち、カードスロット30と向かい合う側の縁部に一段低い段差部57が形成されている。段差部57は、ガイド部55の全長に亘って延びている。
【0047】
ガイド部55の段差部57に合成樹脂製の化粧部材58が取り付けられている。化粧部材58は、ガイド部55の全長に亘って延びている。化粧部材58は、カードスロット30内に入り込む先端部59を有している。先端部59は、カードスロット30の開口上縁に沿って延びており、このカードスロット30に臨むガイド部55の縁部をカードスロット30の方向から覆い隠している。化粧部材58の先端部59は、カードスロット30の開口下縁との間にICカード23の通過を許容する隙間60を規定している。
【0048】
このような構成において、ICカード23は、側壁4cに開口するカードスロット30を通じて第1の筐体4の内部のカード接続装置22に導かれる。
【0049】
この際、カードスロット30の開口下縁とカード接続装置22の挿入口26の開口下縁との間は、ベース5のガイド壁20の上面に位置する第1のガイド面20aによって結ばれている。このため、カードスロット30に挿入されたICカード23は、第1のガイド面20aに摺動可能に接触するとともに、この第1のガイド面20aによって下方からガイドされた状態でカード接続装置22の挿入口26に向けて導かれる。
【0050】
さらに、カード接続装置22とカードスロット30との間を横切るヒンジ装置40の第1のブラケット41は、第1のガイド面20aと向かい合う第2のガイド面55aを有している。第2のガイド面55aは、挿入口26の開口上縁に段差を有することなく連なっている。このため、カードスロット30に挿入されたICカード23は、第2のガイド面55aに摺動可能に接触するとともに、この第2のガイド面55aによって上方からガイドされた状態でカード接続装置22の挿入口26に向けて導かれる。
【0051】
この結果、ヒンジ装置40の第1のブラケット41がICカード23の挿入方向をガイドする機能を兼用することになり、カードスロット30に挿入されたICカード23が上下方向に傾いたり、上下にずれ動くのを確実に防止できる。したがって、カードスロット30に挿入されたICカード23をカード接続装置22に向けて真っ直ぐに導くことができ、ICカード23の挿入作業をスムーズに行うことができる。
【0052】
さらに、ICカード専用のガイド部材が不要となるので、第1の筐体4の内部にガイド部材を収容するスペースを確保する必要がないとともに、ポータブルコンピュータ1の部品点数を削減して、コストを低減することができる。
【0053】
加えて、ベース5のガイド壁20および第1のブラケット41のガイド部55によってICカード23の挿入方向が定まるので、正規の向き以外でのICカード23の挿入を未然に防止できる。このため、ICカード23の誤挿入を回避することができ、この誤挿入に基づくICカード23の破損を防止できる。
【0054】
それとともに、カードスロット30の内側を金属製の第1のブラケット41が横切っているので、第1のブラケット41を利用して第1の筐体4のうちカードスロット30が開口する部分を補強することができる。このため、カードスロット30の周囲の強度が向上し、例えばICカード30をカードスロット30に対して傾いた状態で無理やり押し込んだとしても、第1の筐体4の損傷を防止することができる。
【0055】
上記構成によると、第1のブラケット41のアーム部45のうち、第2のガイド面55aに対応する位置ではリブ52が削除されているので、ガイド部55の肉厚を薄くできる。そのため、ガイド部55をパームレスト9とガイド壁20との間の限られたスペースに無理なく収めることができ、第1の筐体4の薄型化が損なわれずに済む。
【0056】
さらに、第1のブラケット41はダイカスト成形品であるので、第2のガイド面55aからリブ52が削除されていれば、成形用金型の構造を簡略化できるといった利点がある。
【0057】
なお、本発明は上記実施の形態に特定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施可能である。
【0058】
例えば、挿入部品はスマート・カードのようなカード型記録媒体に特定されるものではなく、例えば筐体内の収容部に交換可能に収容されるディスク装置であってもよい。
【0059】
さらに、本発明に係る電子機器は、表示ユニットを有するポータブルコンピュータに限らず、例えば回動可能な表示ユニットを持たないペン入力タイプのポータブルコンピュータあるいは薄型テレビであっても同様に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】本発明の実施の形態において、ICカードが挿入されるカードスロット、カード接続装置およびヒンジ装置の第1のブラケットの位置関係を示す斜視図。
【図3】本発明の実施の形態において、カードスロットが形成されたコンピュータ本体の側面図。
【図4】図3のF4-F4線に沿う断面図。
【図5】本発明の実施の形態において、カードスロットを介してカード接続装置にICカードを挿入した状態を示す断面図。
【図6】本発明の実施の形態で用いるヒンジ装置の斜視図。
【図7】本発明の実施の形態において、ガイド部を有する第1のブラケットの斜視図。
【符号の説明】
【0061】
4…筐体(第1の筐体)、4c…周壁(側壁)、23…挿入部品(ICカード)、30…開口部(カードスロット)、33…第2の筐体、40…ヒンジ装置、41…第1のブラケット、42…第2のブラケット、43…ヒンジ軸、55…ガイド部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周壁を有するとともに、この周壁に挿入部品が取り出し可能に挿入される開口部が形成された筐体と、
上記筐体の周壁に沿うように上記筐体内に設けられ、上記開口部を横切る補強金具と、を具備し、
上記補強金具は、上記開口部から上記筐体の内部に挿入される上記挿入部品の挿入方向をガイドするガイド部を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1の記載において、上記補強金具は、上記筐体の側壁に沿って延びるアーム部を有し、上記ガイド部は、上記アーム部に一体に形成されているとともに、上記挿入部品の挿入方向に沿う幅寸法が上記アーム部の幅寸法よりも大きいことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2の記載において、上記ガイド部は、上記挿入部品が接するフラットなガイド面を有することを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項3の記載において、上記開口部に臨む上記ガイド部の縁部を上記開口部の方向から覆い隠す化粧部材をさらに備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4の記載において、上記筐体は、ベースと、このベースに被せられたカバーとを含み、上記ベースおよび上記カバーは、夫々周壁部を有するとともに、上記ベースの周壁部と上記カバーの周壁部とは、互いに突き合わすことで上記筐体の周壁を形成し、上記開口部は上記ベースの周壁部と上記カバーの周壁部との間に跨って形成されていることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5の記載において、上記カバーは、上記周壁部の上縁に連続する上壁を有し、上記補強金具は、上記上壁の内面に重なり合うとともに上記上壁を上記筐体の内側から支えていることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
第1の筐体と、
第2の筐体と、
上記第1の筐体内に設けられた金属製の第1のブラケットと、上記第2の筐体内に設けられた第2のブラケットと、上記第1のブラケットと第2のブラケットとの間を回動可能に連結するヒンジ軸とを有し、上記ヒンジ軸を支点として上記第1の筐体と第2の筐体とを相対的に回動可能に連結するヒンジ装置と、を具備し、
上記第1の筐体は、挿入部品が取り出し可能に挿入される開口部が形成された側壁を有し、上記ヒンジ装置の第1のブラケットは、上記開口部を横切るように上記側壁に沿って延びているとともに、上記開口部に対応する位置に上記開口部から上記筐体の内部に挿入される上記挿入部品の挿入方向をガイドするガイド部を有することを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項7の記載において、上記ガイド部は、上記第1のブラケットに一体に形成されているとともに、上記挿入部品の挿入方向に沿う幅寸法が上記第1のブラケットの幅寸法よりも大きいことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
請求項8の記載において、上記ガイド部は、上記挿入部品が接するフラットなガイド面を有することを特徴とする電子機器。
【請求項10】
請求項9の記載において、上記開口部に臨む上記ガイド部の縁部を上記開口部の方向から覆い隠す化粧部材をさらに備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項11】
請求項10の記載において、上記化粧部材は、上記第1のブラケットに取り付けられていることを特徴とする電子機器。
【請求項12】
請求項11の記載において、上記第1の筐体は、上記側壁の上縁に連続する上壁を有し、上記第1のブラケットは、上記上壁の内面に重なり合うとともに上記上壁を上記第1の筐体の内側から支えていることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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