電子機器
【課題】電子回路基板を収容した筐体と電源回路基板を収容した筐体との間の煽り熱の影響を低減する電子機器を提供することである。
【解決手段】電子回路基板と、該電子回路基板を収容する第1筐体11と、電源回路基板と、該電源回路基板を収容する第2筐体13とを備えたブースター(電子機器)10において、第1筐体11と第2筐体13との間に空間32を設けた構成とする。この空間32を設けるために、例えば、第1筐体11と第2筐体13との間に複数のスペーサー31を設ける。
【解決手段】電子回路基板と、該電子回路基板を収容する第1筐体11と、電源回路基板と、該電源回路基板を収容する第2筐体13とを備えたブースター(電子機器)10において、第1筐体11と第2筐体13との間に空間32を設けた構成とする。この空間32を設けるために、例えば、第1筐体11と第2筐体13との間に複数のスペーサー31を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に、電子回路基板を収容する筐体と、電源回路基板を収容する筐体とを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にブースターは、増幅回路等からなる増幅部と、電源回路等からなる電源部とが主要な構成となっている。そして、ブースターの小型化が求められる中では、増幅部と電源部とが近接することになるが、ここで、増幅部と電源部の熱の影響が問題となる。電源部が発熱体であるとの一般的な認識においては、電源部からの煽り熱対策や放熱対策が施される。
【0003】
しかし、電源部の熱損失より増幅部の熱損失が大きいものにおいては、増幅部に放熱器を設けると増幅部の熱は効率的に放熱されるが、一方、電源部は増幅部(放熱器)からの煽り熱を受けることになる。そのため、電源部の雰囲気温度が上昇し、電源部内の電解コンデンサ等の寿命が短くなるという問題がある。これらの熱問題については様々な対策が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、電子回路を複数の独立ブロックで構成し、それぞれのブロック間をシールドして組み込んだケース本体と、当該ケース本体を収納するカバーとからなる電子機器筐体において、当該電子機器筐体の取付け面を底面とした場合、ケース本体の一側面側に複数の接続端子を敷設するよう構成され、上記各ブロックは,当該ケース本体と係止手段によって係止されると共に、当該係止手段部分以外はケース本体の底面、上面及び上記一側面以外の側面との間に空間を備えるように構成されている。これにより、各ブロックとケース本体との間に空間が生じることになり、プリント基板に装着された電子部品による発熱を効率よく放熱できるということである。
【0005】
また特許文献2では、電子回路と電源回路とを有し,壁面取付け可能なケース本体を備えた電子機器において、前記ケース本体を壁面に取付けたときに、前記電子回路と,前記電源回路とが,ケース本体内部において水平方向に並列に配置されるよう構成している。これにより、電子回路を構成するトランジスター等の発熱による、電源回路の周囲温度上昇の影響を抑えることができるということである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4197985号公報
【特許文献2】特開2003−298263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、集合住宅などではブースターを他の機器と一緒に同じ壁面に設置することが多く、機器を設置するのに大きな壁面が必要になる。そこでブースターの小型化の一環として、設置面積(前面投影面積)を小さくすることが求められている。しかしながら、上記特許文献1、2ではこの問題は解決できない。
【0008】
この問題に対応するためには、増幅部の背面に電源部を取り付けた構成のブースターなどを採用する必要がある。しかしながら、このブースターを採用すると、上述したような増幅部からの電源部への煽り熱の影響の問題が解決できない。
【0009】
このような問題は、ブースターに限らず、電子回路基板を収容した筐体と、電源回路基板を収容した筐体とを備えた電子機器一般に共通する。しかしながら、一般に熱対策といえば、熱を逃がすための放熱構造にとらわれ、熱をどのようにして効率的に伝えて放熱するかに目がいく。
【0010】
本発明は、電子回路基板を収容した筐体と電源回路基板を収容した筐体との間の煽り熱の影響を低減する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、電子回路基板と、該電子回路基板を収容する第1筐体と、電源回路基板と、該電源回路基板を収容する第2筐体とを備えた電子機器において、前記第1筐体と前記第2筐体との間に空間を設けたことを特徴とする。
【0012】
この構成によると、空間が熱抵抗となり第1筐体と第2筐体とを断熱(遮熱)する。
【0013】
上記の電子機器において、断熱性(遮熱性)を向上させる観点から、前記第2筐体の前記第1筐体側が覆われていることが望ましい。
【0014】
また上記の電子機器において、空間を設けるために例えば、前記第1筐体と前記第2筐体との間に複数のスペーサーを設けることが望ましい。
【0015】
また上記の電子機器において、壁面等への設置面積(前面投影面積)を小さくする観点から、前記第2筐体が前記第1筐体の背面に設けられていることが望ましい。
【0016】
なお、前記第2筐体が前記第1筐体の側面に設けられていてもよい。
【0017】
また上記の電子機器において、空間の排熱効果を向上させる観点から、前記第1筐体、前記空間、前記第2筐体が鉛直方向に対して並列に設けられ、前記空間の下面が前記空間の上面より広いことが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
従来のように、熱源となる電子回路と電源回路とを1つの空間(筐体)に収納すると、放熱器などによる放熱対策は容易であるが、煽り熱対策は難しく、多くの煽り熱を受ける側の電解コンデンサ等の寿命が短くなる。
【0019】
本発明によると、第1筐体と第2筐体との間に空間を設けることにより、空気層が熱抵抗となり、電子回路基板と電源回路基板との間の煽り熱を効率よく遮断することができ、電子回路基板又は電源回路基板の使用温度が下がり、電解コンデンサをはじめとする回路基板の寿命が延びる。その結果、製品である電子機器の寿命が延びることに繋がる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のブースターの外観斜視図である。
【図2】本発明のブースターの他の方向の外観斜視図である。
【図3】本発明のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】図3の左側面図である。
【図6】比較例のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【図7】図6の背面図である。
【図8】本発明のブースターと比較例のブースターにおける各部の温度を測定した結果である。
【図9】本発明の他の形態のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【図10】図9の背面図である。
【図11】図9の左側面図である。
【図12】本発明のさらに他の形態のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本発明は、本体と電源部とが別体である電子機器に適用することができるが、ここでは、電子機器の一例としてブースターを例に説明する。
【0022】
図1は、本発明のブースターの外観斜視図であり、図2は、本発明のブースターの他の方向の外観斜視図である。ブースター10は、第1筐体11に電子回路基板(不図示)が収容されて構成される増幅部12と、第2筐体13に電源回路基板(不図示)が収容されて構成される電源部14と、増幅部12及び電源部14を覆うカバー15と、建物の壁面等に取り付けるための2つの脚部16a、16bとを備えている。
【0023】
このブースター10は、通常、建物の壁面に取り付けて使用されるので、以下ではブースター10において、脚部16a、16bの取り付け面を背面20、背面に対向する面を前面21、設置した状態で向かって右側の面を右側面22、設置した状態で向かって左側の面を左側面23、設置した状態で鉛直方向の下側の面を下面24、設置した状態で鉛直方向の上側の面を上面25と呼ぶ。
【0024】
第1筐体11は、ブースター10の大部分を占める本体であり、例えば、ブリキ、アルミニウム、鉄などの金属材料や樹脂等からなる略直方体の箱体内に、増幅回路等の電子回路基板を収納し、背面20側に放熱フィン30aが形成されている。この放熱フィン30aは、第1筐体11の背面20側のシャーシ30と一体に複数の板状のフィンが鉛直方向に沿って形成されてなり、例えば、アルミなどの高熱伝導性材料で形成することが望ましい。第1筐体11内から発生する熱は主にこの放熱フィン30aから放熱される。また、第1筐体11の前面21及び下面24からは、各種端子T1〜T8が突出している。
【0025】
第2筐体13は、例えば、ブリキ、アルミニウム、鉄などの金属材料や樹脂等からなる略直方体の箱体内に、電源回路基板等を収納し、第1筐体11の背面20側であるシャーシ30に取り付けられている。つまり、第2筐体13は、放熱フィン30aに並設されている。このように、第2筐体13を第1筐体11の背面に配設することで、設置面積(前面投影面積)を小さくすることができる。
【0026】
なお、第2筐体13は、第1筐体11の背面のうち、第1筐体11内の熱源(例えば増幅回路)から遠くに配設することが望ましい。例えば、ここでは第1筐体11内の右側面付近に熱源(例えば増幅回路)があることが望ましい。
【0027】
また、第1筐体11と第2筐体13との間には空間が設けられている。この空間を設けるため、例えば、第1筐体11と第2筐体13との間に複数のスペーサー(例えば、5mm厚や10mm厚)31を設けている。図2では、スペーサー31はネジで固定されているが、他に接着剤で固定しても構わない。図3に、ブースター10の増幅部12と電源部14との簡略化した下面図を、図4にその背面図を、図5にその左側面図を示す。スペーサー31は、金属や樹脂からなり、第2筐体13の四隅にそれぞれ設けられている。スペーサー31の大きさや形状には特に限定はなく、例えば、直方体等の角柱、円柱などを採用できる。なお、スペーサー31は、第2筐体の一部を板金するなどして第2筐体と一体成型してもよく、その数にも限定はない。
【0028】
このスペーサー31により、第1筐体11と第2筐体13との間に空間32が形成される。空間32の大きさはスペーサー31の厚みによって決まり、スペーサー31の厚みの違いによる熱の影響については後述する。
【0029】
また第2筐体13の第1筐体11側は、ブリキ、アルミニウム、鉄などの金属材料や樹脂等からなる蓋材(不図示)によって覆われていることが望ましい。蓋材があることにより、第1筐体11内と第2筐体13内との間には、シャーシ30と空間32の空気層と蓋材とが配置されることになり、断熱(遮熱)効果が向上する。
【0030】
カバー15は、増幅部12及び電源部14の前面21、右側面22及び左側面23を覆うコ字型の板金部材であり、第1筐体11に複数のネジで固定されている。カバー15の右側面22及び左側面23にはそれぞれスリット15a、15aが形成され、前面21には端子T1〜T4に対向する部分に開口部H1〜H4が形成されている。
【0031】
脚部16a、16bは、コ字型の板金部材であり、第1筐体11に複数のネジで固定されている。脚部16a、16bには、建物の壁面等にネジ等で取り付けるための複数の貫通孔16c、16c・・・が形成されている。
【0032】
次に、このような構成のブースター10の熱対策について説明する。ブースター10においては、電源部14の熱損失より増幅部12の熱損失が大きい。そのため、電源部14が増幅部12からの煽り熱を受けることになる。その結果、電源部14の雰囲気温度が上昇し、その上昇温度に応じて電源部14内の電解コンデンサの寿命が決まる。
【0033】
そこで、空間32の広さ、つまり、スペーサー31の厚みの違いによる熱の影響を検証した。ここで比較例として、空間32及び第2筐体13の蓋材がないブースターを用いた。
【0034】
図6は比較例のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図であり、図7はその背面図である。比較例のブースター100が本発明のブースター10と異なる点は、第2筐体113の蓋材がないこと、スペーサー31がないことであり、第1筐体11内と第2筐体113内との間はシャーシ30のみで区切られている。その他の構成は本発明のブースター10と同様であるので同等の部材については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0035】
図8は、本発明のブースター10と比較例のブースター100における各部の温度を測定した結果である。本発明のブースター10については、スペーサー31の厚みが5mmの実施例1と、スペーサー31の厚みが10mmの実施例2とを用いた。使用時の電源部14内の第1の所定部分の雰囲気温度をA、第1所定部分から十分に離れた第2の所定部分の雰囲気温度をB、所定の電解コンデンサの温度をC、外部温度をTaとする。そして、A、B又はCとTaとの差分も示す。
【0036】
図8において、電解コンデンサの温度Cを見ると、実施例1が比較例よりも4.2低く、実施例2が比較例よりも5.6℃低くなっている。差分C−Taを見ても、実施例1が比較例よりも6.3℃低く、実施例2が比較例よりも7.2℃低くなっている。また、A、A−Ta、B、B−Taについても同様に実施例1及び2が比較例よりも低い傾向が見られる。
【0037】
したがって、実施例1及び2が比較例よりも、電源部14と増幅部12間の断熱(遮熱)効果が高く、電源部14が増幅部12からの煽り熱を受けにくいといえる。また、実施例1と実施例2との効果の差はあるが、実施例1でも十分な効果が得られているといえる。一般に、電解コンデンサの寿命は使用温度が10℃下がれば2倍の寿命になるので、実施例1及び2と比較例のように、電解コンデンサの使用温度が約5℃下がれば、実施例1及び2の電解コンデンサは比較例の電解コンデンサの1.5倍の寿命があるといえる。
【0038】
このように、スペーサー31などを用いて第1筐体11と第2筐体13との間に空間32を設けることにより、空気層が熱抵抗となり、増幅部12から電源部14への煽り熱を効率よく遮断することができ、電源部14の電解コンデンサの使用温度が下がり、電解コンデンサの寿命が延びる。その結果、製品であるブースター10の寿命が延びることに繋がる。
【0039】
次に、本発明の他の実施形態について、ブースターを例に説明する。図9に、本発明の他の形態のブースター40の増幅部12と電源部14との簡略化した下面図を、図10にその背面図を、図11にその左側面図を示す。このブースター40がブースター10と異なる点は、スペーサー31を省略し、第2筐体13の四隅の突片をL字型に折り曲げて形成した4つの係止部41・・・を設け、係止部41で第2筐体13と第1筐体11とをネジ止めし、第2筐体13の上面の第1筐体11に接する部分を四角に切り欠き、第2筐体13の下面の第1筐体11に接する部分を上面の切り欠きよりも大きく四角に切り欠き、それらの切り欠きに被せるように第2筐体13の第1筐体11側をコ字型の蓋材43で斜めに覆ってネジ止めした点である。その他の構成はブースター10と同様であるので同等の部材については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0040】
ブースター40においては、第1筐体11、空間42、第2筐体13が上下方向(鉛直方向)に対して並列(図11では紙面の左から右方向)に設けられ、空間42の下面が空間42の上面より広くなっている。
【0041】
そのため、第2筐体13の下面の切り欠きが上面の切り欠きより大きくなっている。これにより、蓋材43が第1筐体11の背面に対して斜めに取り付けられることになる。したがって、空間42は、下側の断面積が大きく、上側に向かって断面積が徐々に小さくなる。その結果、ブースター10によって得られる効果に加え、空間42が筒状になることで煙突効果によって空間42内で上昇気流が発生するとともに、断面積が徐々に小さくなっていることで等間隔の場合よりも空間42内の上昇する空気の流れが速くなり、排熱効果が向上する。
【0042】
次に、本発明のさらに他の実施形態について、ブースターを例に説明する。図12は、本発明のさらに他の形態のブースター50の増幅部12と電源部14との簡略化した下面図である。このブースター50がブースター10と異なる点は、大きくは第2筐体13’を第1筐体11’の側面に設けた点である。ブースター10と同等の部材については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0043】
ブースター50においては、第2筐体13’が第1筐体11’の右側面の放熱フィン30a’に4つのスペーサー51・・・を介して設けられ、空間52が形成されている。第1筐体11’は背面に第2筐体13’の設置スペースを必要としないため、上述のブースター10の第1筐体11よりも小型化されている。したがって、ブースター50全体としての大きさは上述のブースター10の大きさとほぼ等しい。
【0044】
ここでも、第2筐体13’は第1筐体11’内の熱源(例えば増幅回路)から遠くに配設することが望ましい。つまり、第1筐体11’内の左側面付近に熱源(例えば増幅回路)があることが望ましい。
【0045】
このように、第2筐体13’を第1筐体11’の側面に設けた場合でも、空間52によって増幅部12’から電源部14’のへ煽り熱を遮断することができるので、ブースター10と同様の効果を得ることができる。
【0046】
本発明は上記の実施形態に限定されることはなく、電子回路基板と電源回路基板とが互いに煽り熱を抑制するように、第1筐体と第2筐体とを配設する構成であればよい。
【0047】
上記の実施形態では、電源部14の熱損失より増幅部12の熱損失が大きい場合、つまり、電子回路基板から電源回路基板への煽り熱の影響が大きい場合を例に説明したが、電子機器全般においては、電源回路基板から電子回路基板への煽り熱の影響が大きい場合もあり、この場合にも本発明を適用できる。
【0048】
よって本発明によれば、第1筐体と第2筐体との間に空間を設けることにより、空気層が熱抵抗となり、電子回路基板と電源回路基板との間の煽り熱を効率よく遮断することができ、電子回路基板又は電源回路基板の使用温度が下がり、電解コンデンサをはじめとする回路基板の寿命が延びる。その結果、製品である電子機器の寿命が延びることに繋がる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、ブースターをはじめ、電子回路基板を収容する筐体と電源回路基板を収容する筐体とを備えた電子機器に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
10、40、50 ブースター(電子機器)
11、11’ 第1筐体
13、13’ 第2筐体
31、51 スペーサー
32、42、52 空間
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に、電子回路基板を収容する筐体と、電源回路基板を収容する筐体とを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にブースターは、増幅回路等からなる増幅部と、電源回路等からなる電源部とが主要な構成となっている。そして、ブースターの小型化が求められる中では、増幅部と電源部とが近接することになるが、ここで、増幅部と電源部の熱の影響が問題となる。電源部が発熱体であるとの一般的な認識においては、電源部からの煽り熱対策や放熱対策が施される。
【0003】
しかし、電源部の熱損失より増幅部の熱損失が大きいものにおいては、増幅部に放熱器を設けると増幅部の熱は効率的に放熱されるが、一方、電源部は増幅部(放熱器)からの煽り熱を受けることになる。そのため、電源部の雰囲気温度が上昇し、電源部内の電解コンデンサ等の寿命が短くなるという問題がある。これらの熱問題については様々な対策が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、電子回路を複数の独立ブロックで構成し、それぞれのブロック間をシールドして組み込んだケース本体と、当該ケース本体を収納するカバーとからなる電子機器筐体において、当該電子機器筐体の取付け面を底面とした場合、ケース本体の一側面側に複数の接続端子を敷設するよう構成され、上記各ブロックは,当該ケース本体と係止手段によって係止されると共に、当該係止手段部分以外はケース本体の底面、上面及び上記一側面以外の側面との間に空間を備えるように構成されている。これにより、各ブロックとケース本体との間に空間が生じることになり、プリント基板に装着された電子部品による発熱を効率よく放熱できるということである。
【0005】
また特許文献2では、電子回路と電源回路とを有し,壁面取付け可能なケース本体を備えた電子機器において、前記ケース本体を壁面に取付けたときに、前記電子回路と,前記電源回路とが,ケース本体内部において水平方向に並列に配置されるよう構成している。これにより、電子回路を構成するトランジスター等の発熱による、電源回路の周囲温度上昇の影響を抑えることができるということである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4197985号公報
【特許文献2】特開2003−298263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、集合住宅などではブースターを他の機器と一緒に同じ壁面に設置することが多く、機器を設置するのに大きな壁面が必要になる。そこでブースターの小型化の一環として、設置面積(前面投影面積)を小さくすることが求められている。しかしながら、上記特許文献1、2ではこの問題は解決できない。
【0008】
この問題に対応するためには、増幅部の背面に電源部を取り付けた構成のブースターなどを採用する必要がある。しかしながら、このブースターを採用すると、上述したような増幅部からの電源部への煽り熱の影響の問題が解決できない。
【0009】
このような問題は、ブースターに限らず、電子回路基板を収容した筐体と、電源回路基板を収容した筐体とを備えた電子機器一般に共通する。しかしながら、一般に熱対策といえば、熱を逃がすための放熱構造にとらわれ、熱をどのようにして効率的に伝えて放熱するかに目がいく。
【0010】
本発明は、電子回路基板を収容した筐体と電源回路基板を収容した筐体との間の煽り熱の影響を低減する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、電子回路基板と、該電子回路基板を収容する第1筐体と、電源回路基板と、該電源回路基板を収容する第2筐体とを備えた電子機器において、前記第1筐体と前記第2筐体との間に空間を設けたことを特徴とする。
【0012】
この構成によると、空間が熱抵抗となり第1筐体と第2筐体とを断熱(遮熱)する。
【0013】
上記の電子機器において、断熱性(遮熱性)を向上させる観点から、前記第2筐体の前記第1筐体側が覆われていることが望ましい。
【0014】
また上記の電子機器において、空間を設けるために例えば、前記第1筐体と前記第2筐体との間に複数のスペーサーを設けることが望ましい。
【0015】
また上記の電子機器において、壁面等への設置面積(前面投影面積)を小さくする観点から、前記第2筐体が前記第1筐体の背面に設けられていることが望ましい。
【0016】
なお、前記第2筐体が前記第1筐体の側面に設けられていてもよい。
【0017】
また上記の電子機器において、空間の排熱効果を向上させる観点から、前記第1筐体、前記空間、前記第2筐体が鉛直方向に対して並列に設けられ、前記空間の下面が前記空間の上面より広いことが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
従来のように、熱源となる電子回路と電源回路とを1つの空間(筐体)に収納すると、放熱器などによる放熱対策は容易であるが、煽り熱対策は難しく、多くの煽り熱を受ける側の電解コンデンサ等の寿命が短くなる。
【0019】
本発明によると、第1筐体と第2筐体との間に空間を設けることにより、空気層が熱抵抗となり、電子回路基板と電源回路基板との間の煽り熱を効率よく遮断することができ、電子回路基板又は電源回路基板の使用温度が下がり、電解コンデンサをはじめとする回路基板の寿命が延びる。その結果、製品である電子機器の寿命が延びることに繋がる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のブースターの外観斜視図である。
【図2】本発明のブースターの他の方向の外観斜視図である。
【図3】本発明のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【図4】図3の背面図である。
【図5】図3の左側面図である。
【図6】比較例のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【図7】図6の背面図である。
【図8】本発明のブースターと比較例のブースターにおける各部の温度を測定した結果である。
【図9】本発明の他の形態のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【図10】図9の背面図である。
【図11】図9の左側面図である。
【図12】本発明のさらに他の形態のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本発明は、本体と電源部とが別体である電子機器に適用することができるが、ここでは、電子機器の一例としてブースターを例に説明する。
【0022】
図1は、本発明のブースターの外観斜視図であり、図2は、本発明のブースターの他の方向の外観斜視図である。ブースター10は、第1筐体11に電子回路基板(不図示)が収容されて構成される増幅部12と、第2筐体13に電源回路基板(不図示)が収容されて構成される電源部14と、増幅部12及び電源部14を覆うカバー15と、建物の壁面等に取り付けるための2つの脚部16a、16bとを備えている。
【0023】
このブースター10は、通常、建物の壁面に取り付けて使用されるので、以下ではブースター10において、脚部16a、16bの取り付け面を背面20、背面に対向する面を前面21、設置した状態で向かって右側の面を右側面22、設置した状態で向かって左側の面を左側面23、設置した状態で鉛直方向の下側の面を下面24、設置した状態で鉛直方向の上側の面を上面25と呼ぶ。
【0024】
第1筐体11は、ブースター10の大部分を占める本体であり、例えば、ブリキ、アルミニウム、鉄などの金属材料や樹脂等からなる略直方体の箱体内に、増幅回路等の電子回路基板を収納し、背面20側に放熱フィン30aが形成されている。この放熱フィン30aは、第1筐体11の背面20側のシャーシ30と一体に複数の板状のフィンが鉛直方向に沿って形成されてなり、例えば、アルミなどの高熱伝導性材料で形成することが望ましい。第1筐体11内から発生する熱は主にこの放熱フィン30aから放熱される。また、第1筐体11の前面21及び下面24からは、各種端子T1〜T8が突出している。
【0025】
第2筐体13は、例えば、ブリキ、アルミニウム、鉄などの金属材料や樹脂等からなる略直方体の箱体内に、電源回路基板等を収納し、第1筐体11の背面20側であるシャーシ30に取り付けられている。つまり、第2筐体13は、放熱フィン30aに並設されている。このように、第2筐体13を第1筐体11の背面に配設することで、設置面積(前面投影面積)を小さくすることができる。
【0026】
なお、第2筐体13は、第1筐体11の背面のうち、第1筐体11内の熱源(例えば増幅回路)から遠くに配設することが望ましい。例えば、ここでは第1筐体11内の右側面付近に熱源(例えば増幅回路)があることが望ましい。
【0027】
また、第1筐体11と第2筐体13との間には空間が設けられている。この空間を設けるため、例えば、第1筐体11と第2筐体13との間に複数のスペーサー(例えば、5mm厚や10mm厚)31を設けている。図2では、スペーサー31はネジで固定されているが、他に接着剤で固定しても構わない。図3に、ブースター10の増幅部12と電源部14との簡略化した下面図を、図4にその背面図を、図5にその左側面図を示す。スペーサー31は、金属や樹脂からなり、第2筐体13の四隅にそれぞれ設けられている。スペーサー31の大きさや形状には特に限定はなく、例えば、直方体等の角柱、円柱などを採用できる。なお、スペーサー31は、第2筐体の一部を板金するなどして第2筐体と一体成型してもよく、その数にも限定はない。
【0028】
このスペーサー31により、第1筐体11と第2筐体13との間に空間32が形成される。空間32の大きさはスペーサー31の厚みによって決まり、スペーサー31の厚みの違いによる熱の影響については後述する。
【0029】
また第2筐体13の第1筐体11側は、ブリキ、アルミニウム、鉄などの金属材料や樹脂等からなる蓋材(不図示)によって覆われていることが望ましい。蓋材があることにより、第1筐体11内と第2筐体13内との間には、シャーシ30と空間32の空気層と蓋材とが配置されることになり、断熱(遮熱)効果が向上する。
【0030】
カバー15は、増幅部12及び電源部14の前面21、右側面22及び左側面23を覆うコ字型の板金部材であり、第1筐体11に複数のネジで固定されている。カバー15の右側面22及び左側面23にはそれぞれスリット15a、15aが形成され、前面21には端子T1〜T4に対向する部分に開口部H1〜H4が形成されている。
【0031】
脚部16a、16bは、コ字型の板金部材であり、第1筐体11に複数のネジで固定されている。脚部16a、16bには、建物の壁面等にネジ等で取り付けるための複数の貫通孔16c、16c・・・が形成されている。
【0032】
次に、このような構成のブースター10の熱対策について説明する。ブースター10においては、電源部14の熱損失より増幅部12の熱損失が大きい。そのため、電源部14が増幅部12からの煽り熱を受けることになる。その結果、電源部14の雰囲気温度が上昇し、その上昇温度に応じて電源部14内の電解コンデンサの寿命が決まる。
【0033】
そこで、空間32の広さ、つまり、スペーサー31の厚みの違いによる熱の影響を検証した。ここで比較例として、空間32及び第2筐体13の蓋材がないブースターを用いた。
【0034】
図6は比較例のブースターの増幅部と電源部との簡略化した下面図であり、図7はその背面図である。比較例のブースター100が本発明のブースター10と異なる点は、第2筐体113の蓋材がないこと、スペーサー31がないことであり、第1筐体11内と第2筐体113内との間はシャーシ30のみで区切られている。その他の構成は本発明のブースター10と同様であるので同等の部材については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0035】
図8は、本発明のブースター10と比較例のブースター100における各部の温度を測定した結果である。本発明のブースター10については、スペーサー31の厚みが5mmの実施例1と、スペーサー31の厚みが10mmの実施例2とを用いた。使用時の電源部14内の第1の所定部分の雰囲気温度をA、第1所定部分から十分に離れた第2の所定部分の雰囲気温度をB、所定の電解コンデンサの温度をC、外部温度をTaとする。そして、A、B又はCとTaとの差分も示す。
【0036】
図8において、電解コンデンサの温度Cを見ると、実施例1が比較例よりも4.2低く、実施例2が比較例よりも5.6℃低くなっている。差分C−Taを見ても、実施例1が比較例よりも6.3℃低く、実施例2が比較例よりも7.2℃低くなっている。また、A、A−Ta、B、B−Taについても同様に実施例1及び2が比較例よりも低い傾向が見られる。
【0037】
したがって、実施例1及び2が比較例よりも、電源部14と増幅部12間の断熱(遮熱)効果が高く、電源部14が増幅部12からの煽り熱を受けにくいといえる。また、実施例1と実施例2との効果の差はあるが、実施例1でも十分な効果が得られているといえる。一般に、電解コンデンサの寿命は使用温度が10℃下がれば2倍の寿命になるので、実施例1及び2と比較例のように、電解コンデンサの使用温度が約5℃下がれば、実施例1及び2の電解コンデンサは比較例の電解コンデンサの1.5倍の寿命があるといえる。
【0038】
このように、スペーサー31などを用いて第1筐体11と第2筐体13との間に空間32を設けることにより、空気層が熱抵抗となり、増幅部12から電源部14への煽り熱を効率よく遮断することができ、電源部14の電解コンデンサの使用温度が下がり、電解コンデンサの寿命が延びる。その結果、製品であるブースター10の寿命が延びることに繋がる。
【0039】
次に、本発明の他の実施形態について、ブースターを例に説明する。図9に、本発明の他の形態のブースター40の増幅部12と電源部14との簡略化した下面図を、図10にその背面図を、図11にその左側面図を示す。このブースター40がブースター10と異なる点は、スペーサー31を省略し、第2筐体13の四隅の突片をL字型に折り曲げて形成した4つの係止部41・・・を設け、係止部41で第2筐体13と第1筐体11とをネジ止めし、第2筐体13の上面の第1筐体11に接する部分を四角に切り欠き、第2筐体13の下面の第1筐体11に接する部分を上面の切り欠きよりも大きく四角に切り欠き、それらの切り欠きに被せるように第2筐体13の第1筐体11側をコ字型の蓋材43で斜めに覆ってネジ止めした点である。その他の構成はブースター10と同様であるので同等の部材については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0040】
ブースター40においては、第1筐体11、空間42、第2筐体13が上下方向(鉛直方向)に対して並列(図11では紙面の左から右方向)に設けられ、空間42の下面が空間42の上面より広くなっている。
【0041】
そのため、第2筐体13の下面の切り欠きが上面の切り欠きより大きくなっている。これにより、蓋材43が第1筐体11の背面に対して斜めに取り付けられることになる。したがって、空間42は、下側の断面積が大きく、上側に向かって断面積が徐々に小さくなる。その結果、ブースター10によって得られる効果に加え、空間42が筒状になることで煙突効果によって空間42内で上昇気流が発生するとともに、断面積が徐々に小さくなっていることで等間隔の場合よりも空間42内の上昇する空気の流れが速くなり、排熱効果が向上する。
【0042】
次に、本発明のさらに他の実施形態について、ブースターを例に説明する。図12は、本発明のさらに他の形態のブースター50の増幅部12と電源部14との簡略化した下面図である。このブースター50がブースター10と異なる点は、大きくは第2筐体13’を第1筐体11’の側面に設けた点である。ブースター10と同等の部材については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0043】
ブースター50においては、第2筐体13’が第1筐体11’の右側面の放熱フィン30a’に4つのスペーサー51・・・を介して設けられ、空間52が形成されている。第1筐体11’は背面に第2筐体13’の設置スペースを必要としないため、上述のブースター10の第1筐体11よりも小型化されている。したがって、ブースター50全体としての大きさは上述のブースター10の大きさとほぼ等しい。
【0044】
ここでも、第2筐体13’は第1筐体11’内の熱源(例えば増幅回路)から遠くに配設することが望ましい。つまり、第1筐体11’内の左側面付近に熱源(例えば増幅回路)があることが望ましい。
【0045】
このように、第2筐体13’を第1筐体11’の側面に設けた場合でも、空間52によって増幅部12’から電源部14’のへ煽り熱を遮断することができるので、ブースター10と同様の効果を得ることができる。
【0046】
本発明は上記の実施形態に限定されることはなく、電子回路基板と電源回路基板とが互いに煽り熱を抑制するように、第1筐体と第2筐体とを配設する構成であればよい。
【0047】
上記の実施形態では、電源部14の熱損失より増幅部12の熱損失が大きい場合、つまり、電子回路基板から電源回路基板への煽り熱の影響が大きい場合を例に説明したが、電子機器全般においては、電源回路基板から電子回路基板への煽り熱の影響が大きい場合もあり、この場合にも本発明を適用できる。
【0048】
よって本発明によれば、第1筐体と第2筐体との間に空間を設けることにより、空気層が熱抵抗となり、電子回路基板と電源回路基板との間の煽り熱を効率よく遮断することができ、電子回路基板又は電源回路基板の使用温度が下がり、電解コンデンサをはじめとする回路基板の寿命が延びる。その結果、製品である電子機器の寿命が延びることに繋がる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、ブースターをはじめ、電子回路基板を収容する筐体と電源回路基板を収容する筐体とを備えた電子機器に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
10、40、50 ブースター(電子機器)
11、11’ 第1筐体
13、13’ 第2筐体
31、51 スペーサー
32、42、52 空間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子回路基板と、該電子回路基板を収容する第1筐体と、電源回路基板と、該電源回路基板を収容する第2筐体とを備えた電子機器において、
前記第1筐体と前記第2筐体との間に空間を設けたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記第2筐体の前記第1筐体側が覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1筐体と前記第2筐体との間に複数のスペーサーを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2筐体が前記第1筐体の背面に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子機器。
【請求項5】
前記第2筐体が前記第1筐体の側面に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1筐体、前記空間、前記第2筐体が鉛直方向に対して並列に設けられ、
前記空間の下面が前記空間の上面より広いことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子機器。
【請求項1】
電子回路基板と、該電子回路基板を収容する第1筐体と、電源回路基板と、該電源回路基板を収容する第2筐体とを備えた電子機器において、
前記第1筐体と前記第2筐体との間に空間を設けたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記第2筐体の前記第1筐体側が覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1筐体と前記第2筐体との間に複数のスペーサーを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2筐体が前記第1筐体の背面に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子機器。
【請求項5】
前記第2筐体が前記第1筐体の側面に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1筐体、前記空間、前記第2筐体が鉛直方向に対して並列に設けられ、
前記空間の下面が前記空間の上面より広いことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−181562(P2011−181562A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41786(P2010−41786)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】
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