説明

電子部品取付構造

【課題】衝撃を受ける工具に搭載する電子部品を安価で小型軽量化し得る電子部品取付構造を、提供する。
【解決手段】薄膜形状の電子部品である加速度センサ(圧電素子)48を回路基板44のスルーホール45上に対応するように半田付けさせる。例えば挟持用の2つの専用部品が不要で、且つ加速度を十分に検出できる性能を十分に発揮できるように取付けられる。その為、簡素な構成で安定した性能が得られると共に、安価で小型軽量化できる。重量のある電子部品の電池52は、導線を介して接続されると共に収納部35に浮動状態で収納される。即ち、電池52の端子などが回路基板44に半田付けなどで固定されていないので、電池52に衝撃が加わっても、慣性による局部的な荷重を受ける部分が無くなる。従って、電池52は収納部35内で安定した状態で保持されると共に、耐衝撃性が高くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量のある又は薄膜形状の電子部品を回路基板に取付ける電子部品取付構造に関するものであり、特に衝撃を受ける工具に搭載する電子部品の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば釘打機等の手持ち式止具連続供給工具(以下、単に工具とも言う)は、釘またはねじを止具として工具本体のマガジンに装填し、止具を射出させる。しかし、作業者が止具を使い切ったことに気づかない場合には、空打ちとなり、例えばドライバビットによって石膏ボードなどの被止具を傷つけるおそれがある。
【0003】
これを解決する手段として、空打ちを防止する空打ち防止機構を工具本体に設けることが考えられるが、この空打ち防止機構を工具本体に設けると重量が増加し重くなる。そのため、使い勝手が悪くなどの不都合が生ずる。一方、センサなどの電子部品を用いて止具の残量を検出する空打ち防止用の電子装置を工具本体に搭載させることも考えられる。
【0004】
この空打ち防止用の電子装置を工具本体に搭載させる場合、CPUまたはセンサなどの電子部品は小型で軽量な部品を用いることができるが、電池などの電源部品は上記電子部品に比べると大型で且つ重い。そのため、電池の端子を回路基板に半田付けなどで実装すると、止具を射出させる際の衝撃で、電池の端子部分から折れることが想定される。即ち、重量のある電池の慣性により、上記端子部分に荷重が局部的に加わるので、折り易くなる。
【0005】
また、薄膜形状の電子部品たとえば加速度センサまたはブザーなどに使用する圧電振動板を電子部品に取付ける場合、例えば家電製品などでは圧電振動板の外周縁を2つの部品で挟み込んで押さえる方法が一般的に用いられている。
【0006】
なお、従来では、マガジン内にステーブル残量がないか又は少なくなったことを検知する検知装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、従来では、ステーブルが消費されていく際にステーブルの供給を監視するセンサを備えるステーブル打ち装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、従来では、ステーブル打込み動作に追動して前進するステーブルの移動を検出するステーブル打ち機の作動検出装置が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】実開平3−33077公報
【特許文献2】特開昭57−89572公報
【特許文献3】特開平8−164503公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述した電池端子部分が折れるなど破損を回避する手段として、電池を回路基板にマウントした後、シリコン系樹脂などで更に接着する方法も考えられるが、実装工程が自動化しにくく、例えば接着不十分なものが発生するなど接着量の管理が難しい。更に、実装工程が増えるので、実装作業が煩雑になると共に、実装コストも高価となる。
【0008】
また、薄膜形状の電子部品の場合、手持ち式止具連続供給工具などのハンドツールに上述した一般的方法を用いると、挟み込むための専用部品(2つの部品)が必要となるので、工具全体の重量が増加する。更に、既にある部品を転用して挟み込む方法も考えられるが、圧電振動板が例えば加速度を十分に検出できる又はブザー音が響くように鳴るなどの性能を十分に発揮できるように取付けられるとは限らない。
【0009】
なお、特許文献1乃至特許文献3に係る技術は、ベース上に載置する電動ホツチキス・複写機に内蔵するステーブル打ち装置・自動制御によってステーブルを打込む自動ステーブル打込み装置に関するもので、手持ち式工具に関する技術ではない。
【0010】
そこで、本発明は、衝撃を受ける工具に搭載する電子部品の取付構造を安価で小型軽量化し得る電子部品取付構造を、提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る電子部品取付構造は、重量のある電子部品を回路基板に接続する電子部品取付構造において、上記電子部品を上記回路基板に導線を介して接続させると共に、上記電子部品を収納部に浮動状態で収納させることを特徴とする。
【0012】
ここで、重量のある電子部品とは、例えば電池などの電源部品などである。また、浮動状態とは、電池の端子などを回路基板に直接に接続(固定)することなく、収納部の収納空間内に移動可能に配置(収納)させることである。即ち、電池などは、収納部にも固定していないフリー状態を意味する。
【0013】
本発明に係る電子部品取付構造は、薄膜形状の電子部品を、回路基板に設ける取付孔に対応するように配置させることを特徴とする。ここで、薄膜形状の電子部品とは、例えば加速度センサまたはブザーに使用する圧電振動板などである。また、取付孔は、例えば孔の周面が銅箔になっているスルーホールなどをも含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る電子部品取付構造では、電子部品の端子などが回路基板に半田付けなどで固定されておらず、電子部品は導線を介して接続され且つ収納部に浮動状態で収納されているので、電子部品に衝撃が加わっても、慣性による局部的な荷重を受ける部分が無くなる。即ち、本発明によれば、電子部品は導線を介して接続されると共に収納部に浮動状態で収納されているので、電子部品は収納部内で安定した状態で保持されると共に、耐衝撃性が高くなる。また、本発明によれば、例えばシリコン系樹脂などで接着する場合に比べ、安価となる。
【0015】
本発明に係る電子部品取付構造では、薄膜形状の電子部品を回路基板に設ける取付孔に対応するように配置させるので、簡素な構成で安定した性能が得られると共に、安価で小型軽量化できる。即ち、本発明によれば、薄膜形状の電子部品を回路基板に設ける取付孔に対応するように配置させるので、例えば挟持用の2つの専用部品が不要で、且つ例えば加速度を十分に検出できる又はブザー音が響くように鳴るなどの性能を十分に発揮できるように取付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1の実施形態)
以下、図1乃至図13に基づいて、第1実施形態に係る手持ち式止具連続供給工具に搭載する電子部品の取付構造について説明する。なお、本実施形態における手持ち式止具連続供給工具は図1に示す手持ち式の空気駆動型ネジ打込み機10として説明し、止具はネジとして説明する。
【0017】
また、図1はネジ打込み機10の側面図、図2はネジ打込み機10の斜視図、図3はネジ打込み機10の要部を示す断面図、図4は止具残量検出機構の要部を示す斜視図、図6及び図7は止具残量検出機構の検出レバーがネジWを検出している状態を示す図、図9及び図10は検出レバーの初期状態(釘を検出していない状態)を示す図である。
【0018】
(ネジ打込み機10の概略構成)
図1に示すネジ打込み機10は、図示しない打撃機構及びねじ締め込み機構を備える。上記打撃機構には打撃シリンダと、打撃シリンダ内に摺動自在に設けられた打撃ピストンと、打撃ピストンに一体に結合されたドライバビット12(図3の2点鎖線参照)を備える。そして、図1に示すように、トリガ14が引き操作されると、圧縮エアを貯留するエアチャンバ(エア供給源に接続している)16から打撃シリンダ内に圧縮エアが供給され、図3に示すドライバビット12は打込み作動する。なお、図1に示すように、エアチャンバ16は、把持部15の内部に形成されている。
【0019】
ねじ締め込み機構(図示省略)は、エアモータの動力によってドライバビット12(図3参照)を締め込み作動させるものである。即ち、上記打撃機構の作動開始とほぼ同時に、図1に示すエアチャンバ16から流入した圧縮空気の一部は、図3に示すように、エアモータ18に供給され、ドライバビット12をその軸心回りに回転させる。そして、回転するドライバビット12により、射出口に位置する(即ち、射出位置にある)ネジW(図3の2点鎖線参照)は、図示しない被締込部材たとえば石膏ボードなどに締込まれる。
【0020】
なお、上述した射出口は、後述するノーズ部20に形成される。また、上述の打撃機構とねじ締め込み機構は、特開2001−353671号公報等による従来公知の構成と同様であるので、これ以上の詳述は省略する。
【0021】
図3に示すように、ネジ打込み機10には、ネジWを射出するノーズ部20と、このノーズ部20に摺動可能に配置される安全装置としてのコンタクト部材22を備える。コンタクト部材22はネジWの打込み側に突出するように付勢され、コンタクト部材22を被締込部材に押付けたときにのみトリガ14(図1参照)の操作が有効となるように構成されている。また、コンタクト部材22は、上記押付け時にコンタクトストッパ(図示省略)に対し一時的に係止する。そして、上記打撃機構が作動し、コンタクトストッパが移動することにより、再び打込み側に突出できるように構成されている。
【0022】
(ネジ残量検出機構Sに関する構成)
図3に示すように、ネジ打込み機10には、ネジ送り装置24およびマガジン26が、ノーズ部20に連続して配置されている。マガジン26内の複数のネジWは、ネジ送り装置24によって、順次ノーズ部20の射出位置へ供給される。なお、ネジ送り装置24は、図2に示すネジ送り用のエアー部25などを備える。
【0023】
マガジン26には、図2に示すカバー28が回転可能に配置されている。そして、カバー28は、図6に示すガイド部30を被蔽する。なお、図6に示すように、複数のネジWは長尺状に連結される連結帯WNにそれぞれ取付けられ、この連結帯WNがロール状に巻かれた状態でマガジン26に収納される。
【0024】
また、図6に示すように、回転可能なカバー32は、ネジ送り装置24のネジ送り部24Aを被蔽する。そして、図6および図7に示すように、カバー28または32がロックされた状態では、カバー28または32が連結帯WNをガイド部30側またはネジ送り部24A側に押圧し、ネジWを所定の高さで保持している。
【0025】
ネジ残量検出機構Sは、図4乃至図7に示すように、複数の検出部品たとえば後述する回路基板44などを収納する検出ボックス34および検出レバー36などを備える。残量検出手段の一部を構成する検出レバー36は、軸38を中心に所定範囲に亘り回転し、ガイド部30に位置するネジWに当接する。即ち、図6および図9に示すように、検出レバー36は、常にバネ40によってガイド部30側すなわちガイド部30に位置するネジW(図6参照)側に付勢される。検出レバー36には、残量検出手段の一部を構成するマグネット42が配置されている。なお、軸38は、マガジン26のガイド部30に配置されている。
【0026】
一方、図4及び図5に示すように、検出ボックス34内には回路基板44が配置されており、この回路基板44上には残量検出手段の一部を構成するホール素子46などの電子部品が実装されている。図4及び図7に示すように、ホール素子46は、検出レバー36がガイド部30に供給されるネジWを検出する場合に、マグネット42に対向するように、配置されている。
【0027】
即ち、ネジWがガイド部30に供給される場合には、検出レバー36はバネ40の付勢力に抗して押戻されマグネット42とホール素子46とが対向するオン状態(図6乃至図8に示す状態)となる。一方、図9及び図10に示すように、ネジWがガイド部30に位置しない場合すなわちネジWの残量が少なくなる場合には、検出レバー36はバネ40の付勢力によってカバー28付近まで付勢されるオフ状態(マグネット42がホール素子46と離間している状態)となる。
【0028】
図4に示すように、回路基板44には圧電素子(ピエゾ素子)である加速度センサ48が配置されており、直径10乃至30mmで薄膜状の加速度センサ48は上述した打撃機構によりネジWが打撃されることを検出する。即ち、射出検出手段の一部を構成する加速度センサ48は、圧電体に加えられる力(衝撃力)を電圧に変換するものである。そして、加速度センサ48は、ネジ打込み機10からネジWが実打される衝撃で検出信号(オン信号)を出力する構成となっている。
【0029】
ここで、図11に基づき、電子部品である加速度センサ44を回路基板44に取付ける取付構造について説明する。回路基板44には、取付孔であるスルーホール45が加速度センサ48よりも若干小径の孔として開口されている。ここで、取付孔はスルーホール45として構成されるので、孔の周面には銅箔45Aが付されている。なお、取付孔は、スルーホールの他に、単なる開口孔としてに良い。
【0030】
そして、スルーホール45を形成する回路基板44の外縁部44Aに、加速度センサ48を載せ、半田付けを行う。なお、本実施形態においては、半田付けの代わりに、接着させるようにしても良い。但し、一般的には、半田付けする方が、接着させるよりも安価に製造できる。
【0031】
なお、図示しない一対の導線は、図11に示すように、加速度センサ48の外周部と内周部とにそれぞれ半田付け48A、48Bされ、接続される。加速度センサ48は、この接続により衝撃時の変換電圧を後述するCPU90に供給し、CPU90は実打をカウントする。
【0032】
本実施形態においては、加速度センサ48を回路基板44のスルーホール45上に対応するように半田付けされるので、簡素な構成で安定した性能が得られると共に、安価で小型軽量化できる。即ち、本実施形態によれば、加速度センサ48を回路基板44に設けるスルーホール45に対応するように配置されるので、例えば挟持用の2つの専用部品が不要で、且つ加速度を十分に検出できる性能を十分に発揮できるように取付けられる。
【0033】
また、検出ボックス34にはボタン形状の電池52が配置されており、電源である電池52によってLED50等の電子部品に
電力を供給する。ここで、図12および図4に基づき、電子部品である電池52を回路基板44に接続し、検出ボックス34に形成される収納部35に収納する取付構造について説明する。図12は、電池52を回路基板44に接続する構造を説明する図であるので、上述したスルーホール45が開口などされていない。
【0034】
図12に示すように、電池52および回路基板44は、タブ端子54A及び54B、導線56A及び56B、コネクタ58A及び58Bを介して接続されている。そして、図4および図5に示すように、検出ボックス34には回路基板44で仕切られる収納部35内に電池52が浮動状態で収納されている。
【0035】
ここで、タブ端子54は電池52にスポット溶接で固着され、導線56の一端はタブ端子54に半田付けされる。また、導線56の他端はコネクタ58Aに接続され、コネクタ58Aと58Bとが連結されることによって電力が回路基板44上の電子部品などに供給される。
【0036】
なお、電池52は、図示しない係止部材により、収納部35から脱落しないように保持されている。また、図4および図5には、図12に示す導線56A及び56B、コネクタ58A及び58Bは図示されていない。
【0037】
本実施形態においては、電池52の端子などが回路基板44に半田付けなどで固定されておらず、電池52は導線56を介して接続され且つ収納部35に浮動状態で収納されているので、電池52に衝撃が加わっても、慣性による局部的な荷重を受ける部分が無くなる。即ち、本実施形態によれば、電池52は導線56を介して接続されると共に収納部35に浮動状態で収納されているので、電池52は収納部35内で安定した状態で保持されると共に、耐衝撃性が高くなる。また、本実施形態によれば、例えばシリコン系樹脂などで接着する場合に比べ、安価となる。
【0038】
さらに、図1乃至図3に示すように、ネジ打込み機10には、そのマガジン26の上側にLED50が配置されている。このLED50は、ネジWの残量が少なくなると、点滅する警告手段の一部を構成する。LED50の照射方向は、ネジWの射出方向と同一となっている。
【0039】
なお、ネジ残量検出機構Sに関する構成部品は、図4に示すようなボタン式の電池52・圧電素子である加速度センサ48・ホール素子46・マグネット42など軽量であるので、ネジ打込み機10の重量は必要最小限に抑えられている。
【0040】
(ネジ残量検出機構Sの制御系に関する構成)
図13に示すように、ネジ残量検出機構Sは、CPU90と、ROM92と、RAM94と、ホール素子46と、加速度センサ48と、LED50を備える。
【0041】
CPU90は、ネジ残量検出機構Sの全体的な動作を司り、たとえばネジWを打撃機構によって打撃した場合にネジWの残量をカウントするなどの処理を行う。
【0042】
ROM92は、各種の処理を制御するプログラムを記憶する。RAM94は、各種データの読み書き用の記録域を有し、この記録域に打撃データなどが記録される。
【0043】
(本実施形態の作用)
図14に示すフローチャートに基づき、ネジ残量検出モードに関する処理を説明する。なお、図1に示すネジ打込み機10における処理は、CPU90によって実行され、図14のフローチャートで表される。これらのプログラムは、予めROM92(図13参照)のプログラム領域に記憶されている。
【0044】
(ネジ残量検出モード)
図14に示すステップ100において、CPU90は検出オフか否かを判断する。例えば、図6および図7に示すように、検出レバー36がネジWを検出する場合は、マグネット42がホール素子46に対向するので、ホール素子46からの検出信号はオンとなる。即ち、ステップ100は否定となり、検出信号がオフとなるまでステップ100の処理は続けられる。
【0045】
一方、図9および図10に示すように、ガイド部30上にネジWが無い場合すなわちネジWの残量が少ない場合には、検出レバー36はカバー28付近まで回転し、マグネット42とホール素子46とが離間するので、ホール素子46からの検出信号はオフとなる。そのため、ステップ100は肯定となるので、ステップ102において、CPU90は図1乃至図3に示すLED50を所定時間に亘って点滅させる。ステップ102の処理後、ステップ100に戻る。
【0046】
なお、検出信号がオフとなるネジWの残り本数(例えば6本)は、ホール素子46からの検出信号がオフになることによって判断される。これ以降の本数は、図4に示す加速度センサ48に基づいてカウントされる。また、上記実施形態において説明したプログラムの処理の流れ(図14参照)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。
【0047】
(第2の実施形態)
以下、図15及び図16に基づいて、本発明の第2実施形態である検出ボックス60について説明する。なお、第1実施形態と同一部品については、同一の部品番号を付す。この検出ボックス60は、第1実施形態とは異なり、検出レバー36の他にLED50をも検出ボックス60に配置させた例である。
【0048】
本実施形態の検出ボックス60は、図15に示すように、検出レバー36をも内装する例であり、既製品のネジ打込み機に後付できるように構成されている。即ち、本実施形態は、複数の検出部品たとえば検出レバー36およびLED50などを単体の組立完成品(アセンブリ)としている。従って、本実施形態においては、検出ボックス60の着脱を容易にし得るように構成したので、各種のメンテナンスまたは交換などが容易にできる。
【0049】
また、検出ボックス60は、ネジWの残量を検出できる場所(ネジの移送路上)であるなら、任意に変更でき例えばネジWの射出側(図16に示す位置)などに設けるようにしても良い。その他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0050】
(その他の変形例)
本実施形態では導線56の他端をコネクタ58Aに接続させる例であるが、導線56の回路基板44に直接半田付けしても良い。即ち、導線56の接続方法は、電池52および回路基板44を接続し得る方法であれば、いずれの方法も問わない。
【0051】
また、本実施形態では電池52が導線56を介して接続され且つ収納部35に浮動状態で収納する例であるが、例えば電池52を回路基板44に実装し回路基板44全体をスポンジなどの緩衝部材で包み工具本体に収納させるようにしても良い。
【0052】
本実施形態では手持ち式工具をネジ打込み機とする例であるが、本発明に係る電子部品取付構造は例えば釘・ホツチキス・ステーブルなどの止具を連続的に供給する工具または打撃のみを行う打撃工具(振動し易い工具を含む)などにも適用できる。また、本実施形態では圧縮空気駆動型の手持ち式止具連続供給工具の例であるが、本発明に係る薄膜状電子部品の取付構造については簡素な構成で安定した性能が得られ且つ安価で小型軽量化し得るので電動式の手持ち式工具にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係る一実施形態のネジ打込み機の側面図である。
【図2】図1に示すネジ打込み機の正面から見た斜視図である。
【図3】図1に示すネジ打込み機の要部を示す断面図である。
【図4】図3に示すネジ残量検出機構の要部を示す斜視図である。
【図5】図3に示すネジ残量検出機構を拡大した断面図である。
【図6】図4に示すネジ残量検出機構がネジを検出する場合の使用状態図である。
【図7】図6に示す7−7線の断面図である。
【図8】図7に示す検出レバーのオン状態を示す斜視図である。
【図9】図4に示すネジ残量検出機構がネジを検出しない場合の使用状態図である。
【図10】図9に示す10−10線の断面図である。
【図11】図4に示す加速度センサの取付構造を示す説明図である。
【図12】図4に示す電池の取付構造を示す説明図である。
【図13】図1に示すネジ打込み機のブロック図である。
【図14】図13に示すネジ打込み機のネジ残量検出モードに関するフローチャート図である。
【図15】第2実施形態に係る検出ボックスの全体斜視図である。
【図16】図15に示す検出ボックスを既存のネジ打込み機に後付けした状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
10 ネジ打込み機(手持ち式止具連続供給工具)
34 検出ボックス
35 収納部
44 回路基板
45 スルーホール(取付孔)
48 加速度センサ(薄膜形状の電子部品)
52 電池(重量のある電子部品)
56 導線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量のある電子部品を回路基板に接続する電子部品取付構造において、
上記電子部品を上記回路基板に導線を介して接続させると共に、上記電子部品を収納部に浮動状態で収納させることを特徴とする電子部品取付構造。
【請求項2】
薄膜形状の電子部品を、回路基板に設ける取付孔に対応するように配置させることを特徴とする電子部品取付構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2009−188214(P2009−188214A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26993(P2008−26993)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】