説明

電子関数グラフ表示装置、座標取得装置、電子関数グラフ表示方法、座標取得方法、及びプログラム

【課題】表示されたグラフ上の点に応じた座標を取得する電子関数グラフ表示装置を提供する。
【解決手段】x軸とy軸を有する座標系画像データ、関数y=f(x)のグラフ画像データが記憶される画像データ記憶部11、座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部12、受け付けられた位置に応じたx軸数値「a」を取得する数値取得部13、そのaを用いて、y軸数値「f(a)」を算出する算出部14、x軸数値、y軸数値に対応する座標系上の位置を示すポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データを生成する画像生成部15、記憶されている画像データや、生成された画像データを表示する画像表示部16を備え、位置指定受付部12は、画像表示部16が表示した座標系画像データの座標系上において、GUIを介して位置の指定を受け付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座標系上で指定された位置に応じてグラフ上の座標値を取得等する電子関数グラフ表示装置等や、2次元平面上に表示された3次元の座標系で指定された位置に応じた3次元座標系での座標を取得する座標取得装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スライダによって数値を入力し、その入力した数値に応じた演算結果を出力するソフトウェア等が知られている。例えば、スライダによって摂氏の温度を入力すると、その摂氏の温度に応じた華氏の温度が表示されるソフトウェアが知られている。
【0003】
また、2次元の座標系において、マウスポインタ等で指定した位置に応じた値を取得し、表示する機能を有するソフトウェアも知られている(例えば、非特許文献1参照)。そのソフトウェアの機能を使えば、ユーザは、2次元の座標系上の任意の位置の座標を取得することができる。
【0004】
また、2次元の座標系に表示されたグラフ上の一部の点の値を取得し、表示する機能を有するソフトウェアも知られている(例えば、非特許文献2参照)。そのソフトウェアの機能を使えば、グラフ上の所定の位置に対応する座標を取得することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「プロット内の点の座標を得る方法」、[2009年6月19日検索]、[オンライン]、<URL:http://reference.wolfram.com/mathematica/howto/GetCoordinatesForPointsInAPlot.html>
【非特許文献2】「Data Cursor-Displaying Data Values Interactively」、[2009年6月19日検索]、[オンライン]、<URL:http://www.mathworks.com/access/helpdesk/help/techdoc/creating_plots/f4−44221.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のスライダによっては、関数y=f(x)のxを入力してyの値を出力することができるが、その関数y=f(x)がどのような関数であるのかを可視化できないという問題があった。したがって、スライダの移動に応じた入力値xの変化に応じた、出力値yの変化を見ることによって、その関数がどのような変化をする関数であるのかを想像するしかなかった。
【0007】
また、前述した非特許文献1では、座標系上の任意の点の座標を取得することができるが、関数y=f(x)のグラフ上の点のみを取得することはできなかった。ユーザがマウスポインタ等を関数y=f(x)のグラフ上で移動させることによって、そのグラフに近い座標を取得することはできるが、厳密には、その関数y=f(x)上の値を取得することは不可能である。
また、前述した非特許文献2では、あらかじめ定義した値しか読み出すことができないため、読み出すことができる値はグラフ上の離散的な値になる。したがって、グラフ上の任意の点の座標を取得することはできなかった。
【0008】
一般的に言えば、座標系に表示されたグラフ上の任意の点に応じた座標を取得することができないという問題があった。
【0009】
また、3次元の座標系を2次元平面上に表示した場合には、1次元分の情報が失われることになる。したがって、その2次元平面上で1点を指定したとしても、その点は3次元の座標系では2以上の点に対応することになり、3次元の座標系での座標を一意に特定することができないという問題もあった。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その一の目的は、座標系に表示されたグラフ上の任意の点に応じた座標を取得することができる電子関数グラフ表示装置等を提供することである。また、他の目的は、2次元平面上に表示された3次元の座標系で指定された位置に応じた3次元座標系での座標を一意に特定して取得する座標取得装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明による電子関数グラフ表示装置は、x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたx軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)を取得する数値取得部と、数値取得部が取得したx軸数値を用いて、y=f(a)の値であるy軸数値を算出する算出部と、数値取得部が取得したx軸数値、及び算出部が算出したy軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部と、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を介して位置の指定を受け付ける、ものである。
【0012】
このような構成により、2次元の座標系に表示されたグラフのx軸の値を、GUIを用いて指定することによって、その値に対応するグラフ上の位置にポイント図形を表示することができ、そのポイント図形に対応するグラフ上の座標も表示することができる。その表示された座標は、確実にグラフ上の点に対応する値となる。また、任意の点を指定することによって、グラフ上の任意の点に対応する値が表示されることになる。また、グラフも表示されるため、関数y=f(x)がどのような関数であるのかを簡単に把握することができるようになる。
【0013】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)またはg(x、y)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する数値取得部と、数値取得部が取得したy軸数値を関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部と、数値取得部が取得したy軸数値、及び算出部が算出したx軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部と、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付けてもよい。
【0014】
このような構成により、2次元の座標系に表示されたグラフのy軸の値を、GUIを用いて指定することによって、その値に対応するグラフ上の位置にポイント図形を表示することができ、そのポイント図形に対応するグラフ上の座標も表示することができる。その表示された座標は、確実にグラフ上の点に対応する値となる。また、任意の点を指定することによって、グラフ上の任意の点に対応する値が表示されることになる。また、グラフも表示されるため、関数y=f(x)やg(x、y)=cがどのような関数であるのかを簡単に把握することができるようになる。
【0015】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、座標系上のxy座標平面上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、x軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)と、y軸の値であるy軸数値(このy軸数値が「b」であるとする)とを取得する数値取得部と、数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値を用いて、z=f(a、b)の値であるz軸数値を算出する算出部と、数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値、並びに算出部が算出したz軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部と、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付けてもよい。
【0016】
このような構成により、3次元の座標系に表示されたグラフのx軸とy軸の値を、GUIを用いて指定することによって、それらの値に対応するグラフ上の位置にポイント図形を表示することができ、そのポイント図形に対応するグラフ上の座標も表示することができる。その表示された座標は、確実にグラフ上の点に対応する値となる。また、任意の点を指定することによって、グラフ上の任意の点に対応する値が表示されることになる。また、グラフも表示されるため、関数z=f(x、y)がどのような関数であるのかを簡単に把握することができるようになる。
【0017】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、座標系上の位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付部と、第1の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたz軸の値であるz軸数値を取得する第1の数値取得部と、第1の数値取得部が取得したz軸数値を関数に代入した際のx軸の値とy軸の値との関係に応じた2次元のグラフと、2次元のグラフが存在するxy座標平面との画像データであるxy座標平面画像データを生成する第1の画像生成部と、xy座標平面上の位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付部と、第2の位置指定受付部が受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する第2の数値取得部と、第1の数値取得部が取得したz軸数値と第2の数値取得部が取得したy軸数値とを関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部と、第1の数値取得部が取得したz軸数値と第2の数値取得部が取得したy軸数値と算出部が算出したx軸数値とに対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する第2の画像生成部と、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、第1の画像生成部が生成したxy座標平面画像データと、第2の画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、第1の位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、第2の位置指定受付部は、画像表示部が表示したxy座標平面画像データのxy座標平面上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付けてもよい。
【0018】
このような構成により、3次元の座標系に表示されたグラフのz軸の値を、GUIを用いて指定し、さらに、そのz軸の値に対応する2次元のグラフのy軸の値を、GUIを用いて指定することによって、それらの値に対応するグラフ上の位置にポイント図形を表示することができ、そのポイント図形に対応するグラフ上の座標も表示することができる。その表示された座標は、確実にグラフ上の点に対応する値となる。また、任意の点を指定することによって、グラフ上の任意の点に対応する値が表示されることになる。また、グラフも表示されるため、関数z=f(x、y)やg(x、y、z)=cがどのような関数であるのかを簡単に把握することができるようになる。
【0019】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、座標系における直線の式を取得する直線取得部と、直線取得部が取得した直線の式と、関数との交点を算出する算出部と、算出部が算出した交点に対応する、x軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、z軸の値であるz軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部と、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付けてもよい。
【0020】
このような構成により、3次元の座標系に表示されたグラフ上の点を指定することによって、その点に対応する位置にポイント図形を表示することができ、そのポイント図形に対応するグラフ上の座標も表示することができる。その表示された座標は、確実にグラフ上の点に対応する値となる。また、任意の点を指定することによって、グラフ上の任意の点に対応する値が表示されることになる。また、グラフも表示されるため、関数z=f(x、y)やg(x、y、z)=cがどのような関数であるのかを簡単に把握することができるようになる。
【0021】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、画像生成部は、算出部が算出した交点が2以上の点である場合に、2以上の点に対応する補助線の画像データである補助線画像データをも生成し、画像表示部は、画像生成部が生成した補助線画像データをも表示し、位置指定受付部は、補助線上の位置の指定を受け付け、位置指定受付部が受け付けた補助線上の位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得する数値取得部をさらに備え、画像生成部は、数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値にそれぞれ応じたx軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データをも生成してもよい。
【0022】
このような構成により、グラフ上で指定した点に対応するグラフ上の座標が2個以上存在する場合に、補助線を用いて、1個の点を特定することができるようになる。
【0023】
また、本発明による座標取得装置では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部と、座標系上の位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付部と、第1の位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、座標系における直線の式を取得する直線取得部と、第1の位置指定受付部が受け付けた位置を通る補助線の画像データである補助線画像データを生成する画像生成部と、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データと、画像生成部が生成した補助線画像データとを表示する画像表示部と、補助線上の位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付部と、直線取得部が取得した直線の式、及び第2の位置指定受付部が受け付けた位置を用いて、第1の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、及びz軸の値であるz軸数値を取得する数値取得部と、数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を出力する数値出力部と、を備え、第1の位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、第2の位置指定受付部は、画像表示部が表示した補助線画像データの補助線上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付けてもよい。
【0024】
このような構成により、2次元平面上に表示された3次元の座標系で指定された位置に応じた3次元座標系での座標を一意に特定して取得することができる。
【0025】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、補助線は、直線取得部が取得した直線の式に応じた直線をxy平面に投影したものであり、数値取得部は、第2の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸数値及びy軸数値の少なくとも一方を取得し、x軸数値及びy軸数値の少なくとも一方を直線の式に代入することによって、x軸数値、y軸数値、及びz軸数値を取得してもよい。
このような構成により、xy平面に投影された直線を補助線とすることによって、3次元の座標系での座標を一意に特定することができる。
【0026】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、補助線は、直線取得部が取得した直線の式に応じた直線を、座標系に応じた視線方向とは異なる視線方向で表示するものであり、数値取得部は、第2の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を取得してもよい。
【0027】
このような構成により、視線方向を変更することによって、指定された位置に対応する直線を2次元平面上で直線の補助線として表示することができ、その補助線を用いることによって、3次元の座標系での座標を一意に特定することができる。
【0028】
また、本発明による電子関数グラフ表示装置では、画像生成部は、数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、z軸数値にそれぞれ応じたx軸上、y軸上、z軸上の位置を特定するための特定図形の画像データである特定図形画像データをも生成し、画像表示部は、特定図形画像データをも表示してもよい。
このような構成により、2次元平面上に表示された3次元の座標系において、指定された位置に対応する各軸の値が特定図形によって示されるようにすることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明による電子関数グラフ表示装置等によれば、座標系に表示されたグラフ上の任意の点に応じた座標を取得することができるようになる。また、本発明による座標取得装置等によれば、2次元平面上に表示された3次元の座標系で指定された位置に応じた3次元座標系での座標を一意に特定して取得することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1による電子関数グラフ表示装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図3】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図5】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図6】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の他の構成の一例を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態2による電子関数グラフ表示装置の構成を示すブロック図
【図8】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図9】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図10】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図11】本発明の実施の形態3による電子関数グラフ表示装置の構成を示すブロック図
【図12】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図13】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図14】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図15】本発明の実施の形態4による電子関数グラフ表示装置の構成を示すブロック図
【図16】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図17】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図18】同実施の形態による電子関数グラフ表示装置の動作を示すフローチャート
【図19】同実施の形態における直線の式の取得について説明するための図
【図20】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図21】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図22】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図23】本発明の実施の形態5による座標取得装置の構成を示すブロック図
【図24】同実施の形態による座標取得装置の動作を示すフローチャート
【図25】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図26】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図27】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図28】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図29】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図30】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図31】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明による電子関数グラフ表示装置や座標取得装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0032】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による電子関数グラフ表示装置1について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置1は、2次元の座標系に表示されたグラフ上の位置を指定し、その指定した位置に対応する座標を取得するものである。
【0033】
図1は、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置1は、画像データ記憶部11と、位置指定受付部12と、数値取得部13と、算出部14と、画像生成部15と、画像表示部16とを備える。
【0034】
画像データ記憶部11では、x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。また、画像データ記憶部11では、関数y=f(x)のグラフの画像データであるグラフ画像データが記憶される。x軸とy軸とは、直交座標系を構成するものであってもよく、あるいは、そうでなくてもよい(例えば、x軸、y軸は、斜交座標系を構成するものであってもよい)。また、座標系画像データにおいて、x軸の近傍に、そのx軸に対応する変数の名称を示す文字列(例えば、「身長(cm)」等)が含まれてもよい。また、座標系画像データにおいて、y軸の近傍に、そのy軸に対応する変数の名称を示す文字列(例えば、「体重(kg)」等)が含まれてもよい。また、座標系画像データにおいて、x軸、y軸に変数の目盛の図形や、その目盛の一部または全部に応じた数値が含まれてもよい。また、グラフ画像データは、座標系画像データの座標系のx軸、y軸の範囲内に表示されるグラフの画像データであるとする。すなわち、そのグラフの最大のxの値、最小のxの値、最大のyの値、最小のyの値は、座標系画像データのx軸、y軸の範囲に含まれていることが好適である。座標系画像データ、及びグラフ画像データは、結果として2次元の座標系の画像や、関数y=f(x)のグラフの画像を表示できるデータであればよく、例えば、ラスタデータのように画像そのものであってもよく、ベクタデータのようにラスタライズされることによって画像になるデータであってもよく、あるいは、キャラクタベースのデータであってもよい。このことは、他の実施の形態における座標系画像データやグラフ画像データについても同様であるとする。
【0035】
画像データ記憶部11に座標系画像データ等が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して座標系画像データ等が画像データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された座標系画像データ等が画像データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された座標系画像データ等が画像データ記憶部11で記憶されるようになってもよい。画像データ記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。前者の場合には、例えば、画像データ記憶部11は、表示前の画像データがバッファリングされるVRAMであると考えてもよい。その場合には、後述する画像生成部15や、その他の構成要素が、その画像データを画像データ記憶部11に蓄積してもよい。画像データ記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0036】
位置指定受付部12は、座標系上の位置の指定を受け付ける。この座標系上の位置の受け付けは、画像表示部16が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を介してなされる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指定であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。
【0037】
位置指定受付部12は、例えば、ポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール、ペンタブレット、タッチパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、など)から入力された位置の指定を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置の指定を受信してもよい。なお、位置指定受付部12は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、位置指定受付部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0038】
数値取得部13は、位置指定受付部12が受け付けた座標系上の位置に応じたx軸の値であるx軸数値(このx軸数値を「a」とする)を取得する。数値取得部13は、例えば、位置指定受付部12が受け付けた、表示画面上の位置を検出し、その位置を2次元の座標系上の位置に換算することによって、x軸数値「a」を取得してもよい。なお、本実施の形態では、位置指定受付部12が受け付けた表示画面上の位置を検出し、その位置を2次元の座標系上の位置に換算することによってx軸数値「a」を取得する場合について説明する。なお、このx軸数値を取得する具体的な方法については後述する。
【0039】
算出部14は、数値取得部13が取得したx軸数値を用いて、関数y=f(x)のxにx軸数値「a」を代入した値、すなわちy=f(a)の値であるy軸数値を算出する。なお、関数y=f(x)を示す情報が図示しない記録媒体において記憶されており、算出部14は、その記録媒体から関数y=f(x)を示す情報を読み出し、数値取得部13が取得したx軸数値「a」を代入することによって、y軸数値「f(a)」を算出してもよい。
【0040】
画像生成部15は、ポイント図形画像データと、x軸数値画像データと、y軸数値画像データとを生成する。なお、これらのデータについて、後述する図4を参照しながら説明する。
【0041】
ポイント図形画像データは、ポイント図形105の画像データである。ポイント図形105は、座標系画像データの示す2次元の座標系画像100上の位置を示す図形である。このポイント図形105は、関数y=f(x)のグラフ画像103上に表示される。したがって、このポイント図形105を見ることによって、関数y=f(x)のグラフ上の位置を視覚的に確認することができる。ポイント図形105は、図4で示されるように、点の図形(丸の図形)であってもよく、あるいは、その他の十字や三角、四角等の図形であってもよい。なお、ポイント図形105の形状がどのようなものであってもよいことは、他の実施の形態におけるポイント図形についても同様であるとする。
【0042】
なお、画像生成部15は、数値取得部13が取得したx軸数値、及び算出部14が算出したy軸数値に対応する座標系上の位置に、ポイント図形105の画像データであるポイント図形画像データを生成する。位置指定受付部12が新たな位置の指定を受け付けた場合には、それまでに表示されていたポイント図形105に対応するポイント図形画像データが消去され、新たに指定された位置に対応するポイント図形画像データが生成されてもよい。なお、ある位置に対応するポイント図形画像データを生成するとは、その位置にポイント図形105を表示するためのポイント図形画像データを生成することである。
【0043】
また、ポイント図形画像データは、ポイント図形105の画像データであり、最終的にポイント図形105を表示することができる画像データであれば、例えば、ラスタデータのように画像そのものであってもよく、ベクタデータのようにラスタライズされることによって画像となるデータであってもよく、キャラクタベースのデータでもよい。また、このポイント図形画像データは、座標系画像データの示す2次元の座標系画像100上に生成されてもよく、座標系画像100とは別途、生成されてもよい。後者の場合には、2次元の座標系画像100上の表示位置を示す情報をポイント図形画像データが有していることが好適である。また、このポイント図形画像データは、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよく、あるいは、画像データ記憶部11において一時的に記憶されてもよい。この段落に記載したことは、画像生成部15が生成する他の画像データについても同様であるとする。また、この段落に記載したことは、他の実施の形態における画像生成部が生成するポイント図形画像データや他の画像データについても同様であるとする。
【0044】
x軸数値画像データは、x軸数値106の画像データである。x軸数値は、数値取得部13によって取得されたものである。このx軸数値106が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するx軸101の値を知ることができる。なお、このx軸数値106は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するx軸101の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、x軸数値106の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。x軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0045】
y軸数値画像データは、y軸数値107の画像データである。y軸数値は、算出部14によって算出されたものである。このy軸数値107が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するy軸102の値を知ることができる。なお、このy軸数値107は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するy軸102の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、y軸数値107の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。y軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0046】
画像生成部15は、ポイント図形画像データ等を生成する際に、図示しない記録媒体であらかじめ記憶されている元画像データを用いて、その生成を行ってもよい。元画像データは、例えば、ポイント図形として用いられる図形(例えば、丸の形の図形等)の画像データであってもよく、x軸数値画像データ等の生成の際に用いされる枠の画像データであってもよく、「身長:」「体重:」等の画像データであってもよく、その他の画像データであってもよい。この段落に記載したことは、他の実施の形態における画像生成部が画像データを生成する際にも同様であるとする。
【0047】
なお、画像生成部15は、生成した画像データを、後述する画像表示部16が画像データを読み出す記録媒体に順次、蓄積していってもよい。この場合に、あらかじめ座標系画像データやグラフ画像データもその記録媒体に蓄積しておくことによって、画像表示部16は、その記録媒体から画像データを読み出して表示するのみで、画像データの表示を行うことができるようになる。その場合には、その記録媒体が画像データ記憶部11であってもよい。この段落に記載したことは、他の実施の形態における画像生成部が画像データを生成する際にも同様であるとする。
【0048】
画像表示部16は、画像データ記憶部11から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部15が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する。画像表示部16は、座標系画像データ等に関する画像表示が最終的に行われるための表示出力を行うものであるとする。したがって、画像表示部16は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に対して画像データ等を送信する送信部であってもよい。また、画像表示部16は、それらの表示を行う表示デバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、画像表示部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0049】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)画像表示部16は、座標系画像データ等を表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、表示すると判断するまでステップS101の処理を繰り返す。なお、画像表示部16は、例えば、座標系画像データ等を表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等を表示すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データ等を表示すると判断してもよい。
【0050】
(ステップS102)画像表示部16は、画像データ記憶部11から読み出した座標系画像データやグラフ画像データ、画像生成部15が生成した画像データを表示する。なお、はじめて座標系画像データ等を表示する場合には、画像表示部16は、座標系画像データとグラフ画像データのみを表示してもよく、あるいは、あらかじめ決められている位置のポイント図形のポイント図形画像データや、そのポイント図形に対応するx軸数値画像データ、y軸数値画像データも表示してもよい。
【0051】
(ステップS103)位置指定受付部12は、位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、位置の指定を受け付けた場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、位置の指定を受け付けるまでステップS103の処理を繰り返す。
【0052】
(ステップS104)画像生成部15等は、位置指定受付部12が受け付けた位置の指定に応じて、ポイント図形画像データを生成する処理等を行う。この処理の詳細については、図3のフローチャートを用いて後述する。そして、ステップS102に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0053】
図3は、図2のフローチャートにおける画像の生成等の処理(ステップS104)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS201)数値取得部13は、位置指定受付部12が受け付けた位置に応じたx軸数値を取得する。そのx軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0054】
ここで、この数値の取得について簡単に説明する。数値取得部13は、まず、指定された位置に対応するスクリーン座標の座標値を取得する。この座標値の取得は、例えば、オペレーションシステム(OS)によってなされてもよい。また、スクリーン座標とは、例えば、図4の座標系画像100等が表示される表示画面の左上の端点を原点として、X軸が右方向、Y軸が下方向にとられた座標系である。また、例えば、図4で示される座標系の左上の端点、すなわち、(身長、体重)=(140、100)の点を原点として、X軸が右方向、Y軸が下方向にとられた座標系であるクライアント座標が設定されているものとする。このクライアント座標は、(身長、体重)=(140、100)、(140、30)、(190、30)、(190、100)の各点を頂点とする矩形の領域であるとする。また、そのクライアント座標の領域の左下の端点が、(身長、体重)=(140、30)であり、右上の端点が(身長、体重)=(190、100)であることが設定されているものとする。そして、数値取得部13は、取得したスクリーン座標の座標値を、クライアント座標の座標値に変換する。最後に、数値取得部13は、そのクライアント座標を(身長、体重)の座標値に変換することによって、身長の値と、体重の値とを取得することができる。なお、スクリーン座標の座標値からクライアント座標の座標値への変換についてはすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。また、クライアント座標の座標値から、座標値(身長や体重)への変換についても、簡単な座標変換で行うことができる。例えば、(身長、体重)の座標系が図4で示されるように設定されており、クライアント座標のX軸の最大値がAであり、Y軸の最大値がBであるとする。そして、クライアント座標の座標値が(X、Y)である場合には、次のようになる。
(身長、体重)=(140+50×X/A、100−70×Y/B)
【0055】
なお、数値取得部13は、x軸数値のみを取得すればよいため、上記説明のうち、x軸数値(図4の例の場合には身長の値)を取得する処理のみを行えばよいことになる。
また、このように座標値を取得する処理は、前述の非特許文献1等においてすでに知られている処理である。
【0056】
(ステップS202)算出部14は、数値取得部13が取得したx軸数値を代入した関数の値であるy軸数値を算出する。そのy軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0057】
(ステップS203)画像生成部15は、数値取得部13が取得したx軸数値、及び算出部14が算出したy軸数値に対応する座標系上の位置にポイント図形を表示するためのポイント図形画像データを生成する。画像生成部15は、例えば、そのx軸数値、y軸数値をクライアント座標やスクリーン座標等に変換することによって、そのポイント図形を表示する位置を取得することができる。なお、座標値を用いて、その座標値に対応する位置に図形を表示する方法はグラフ描画ソフトウェア等においてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。このことは、他の実施の形態で、画像生成部がポイント図形画像データを生成する際にも同様である。
【0058】
(ステップS204)画像生成部15は、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する。そして、図2のフローチャートに戻る。
【0059】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、画像表示部16が各画像データをディスプレイに表示するものとする。
【0060】
また、この具体例では、関数y=f(x)は、BMI=22の関数であるとする。すなわち、xは身長(cm)であり、yは体重(kg)であり、y=f(x)=22×x/10000であるとする。なお、BMI(Body Mass Index)は、肥満度の指標である。また、標準的な体重に応じたBMIは「22」であるとされている。したがって、BMI=22の関数に応じたx軸数値とy軸数値とを読み出すことによって、標準的な体重の身長と体重との対応を知ることができるようになる。
【0061】
まず、ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、2次元の座標系画像100を出力する旨の指示を電子関数グラフ表示装置1に入力したとする。すると、画像表示部16は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS101)、画像データ記憶部11から座標系画像データとグラフ画像データとを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS102)。その結果、図4で示される2次元の座標系であって、ポイント図形105やx軸数値106、y軸数値107の表示のない画面、すなわち、x軸101、y軸102を有する2次元の座標系画像100と、グラフ画像103とがディスプレイ上に表示されることになる。
【0062】
次に、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104を座標平面上のある点に移動させ、その位置でマウスをクリックしたとする。すると、位置指定受付部12は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS103)。そして、画像生成部15等は、マウスでクリックされた位置に対応する画像データの生成等を行う(ステップS104)。
【0063】
具体的には、身長「170(cm)」の位置がクリックされたとする。すると、数値取得部13は、そのクリックされた位置を示すスクリーン座標のx座標の座標値を、クライアント座標の座標値に変換し、さらに、x軸数値に変換することによって、x軸数値「170」を取得する(ステップS201)。そのx軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
【0064】
次に、算出部14は、前述の関数y=22×x/10000を図示しない記録媒体から読み出し、そのxの値として、数値取得部13が取得した「170」を代入し、yの値を算出する(ステップS202)。そのyの値、すなわちy軸数値は、「63.58(kg)」である。
【0065】
その後、画像生成部15は、x軸数値「170」、y軸数値「63.58」に対応する位置に、ポイント図形画像データを生成する(ステップS203)。また、画像生成部15は、それらのx軸数値、及びy軸数値にそれぞれ対応するx軸数値画像データ、及びy軸数値画像データを生成する(ステップS204)。なお、この具体例では、画像生成部15は、ポイント図形の近傍にx軸数値、及びy軸数値が表示されるように、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データを生成するものとする。より具体的には、図示しない記録媒体において、ポイント図形の位置を基準としたx軸数値画像データ及びy軸数値画像データの相対的な位置を示す情報が記憶されており、画像生成部15は、ポイント図形の位置と、その情報とを用いて、x軸数値画像データ及びy軸数値画像データの位置を決定するものとする。
【0066】
画像表示部16は、画像生成部15が生成したポイント図形画像データ等をディスプレイに表示する(ステップS102)。その結果、図4で示される表示が行われることになる。図4において、x軸数値106とy軸数値107とが矩形の枠で囲われているが、画像生成部15は、そのような枠などの画像も適宜、生成してもよい。
【0067】
なお、ユーザが、図4の表示を見て、マウスポインタ104で別の位置をクリックしたり、ポイント図形105をドラッグしたりすることによって、ポイント図形105を移動させることができる。そして、そのように移動させた場合には、前述の説明と同様にして、新たな位置のx軸数値が取得され(ステップS201)、そのx軸数値に対応するy軸数値が計算され(ステップS202)、新たな位置にポイント図形画像データが生成され(ステップS203)、新たなx軸数値等に対応したx軸数値画像データ等が生成されて(ステップS204)、それらの画像がディスプレイに表示されることになる(ステップS102)。
【0068】
また、この具体例において、画像生成部15は、他の画像データをも生成してもよい。例えば、画像生成部15は、ポイント図形105からx軸、y軸の対応する位置にまで延びるドロップライン(落下線)を生成してもよい。例えば、ポイント図形105に対応するスクリーン座標のX軸の値がAであり、Y軸の値がBであり、x軸101がスクリーン座標のY軸がCである直線上に存在し、y軸102がスクリーン座標のX軸がDである直線上に存在する場合に、画像生成部15は、(A,B)から(A,C)までの線分であるドロップライン図形を表示するためのドロップライン図形画像データを生成してもよい。同様に、画像生成部15は、(A,B)から(D,B)までの線分であるドロップライン図形を表示するためのドロップライン図形画像データを生成してもよい。また、スクリーン座標の代わりにクライアント座標を用いてもよい。
【0069】
以上のように、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置1によれば、座標系上に表示されたグラフの画像によって、関数y=f(x)を可視化している状態で、そのグラフ上の点を指定し、その点に応じたx軸数値とy軸数値とを知ることができるようになる。特に、そのグラフ上の点の指定を、x軸の値を指定することによって行うことができる。前述の具体例の場合には、標準的な体重のBMI(=22)に対応する身長と体重の関係を、表示されたグラフを見ることによって知ることができると共に、マウスポインタで指定したグラフ上の点(ポイント図形)に対応する身長と体重とを知ることができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、数値取得部13が位置指定受付部12が受け付けた位置に応じたx軸数値を取得する場合について説明したが、そうでなくてもよい。数値取得部13は、位置指定受付部12が受け付けた座標系上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得してもよい。その場合には、算出部14は、数値取得部13が取得したy軸数値を関数y=f(x)に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出することになる。この場合には、算出部14が算出するx軸数値は、単数の場合もあるが、離散した複数の値である場合もあり、あるいは連続した範囲を有する値の場合もありうる。また、この場合にも、画像生成部15は、数値取得部13が取得したy軸数値、及び算出部14が算出したx軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する。なお、算出部14が算出したx軸数値が離散した複数の値である場合には、複数のポイント図形画像データが生成されることになる。また、算出部14が算出したx軸数値が連続した範囲を有する値である場合には、連続した長さを有する線分または曲線のポイント図形画像データが生成されることになる。この場合であっても、数値取得部13がy軸の値を取得し、算出部14がx軸の値を算出する以外、前述の説明と同様であり、その詳細な説明を省略する。例えば、前述の具体例と同様の状況において、図5で示されるように、ユーザがマウスポインタ104で体重「71.28(kg)」の位置をクリックすると、それに応じてy軸数値「71.28」が取得され、x軸数値「180(cm)」が算出され、それらの値に対応する位置にポイント図形105が表示されると共に、それらの値がポイント図形105の近傍に表示されることになる。
【0071】
また、本実施の形態では、関数y=f(x)のグラフ画像データが表示され、その関数を用いて、数値取得部13が取得したx軸数値に対応するy軸数値が計算される場合について説明したが、関数は、y=f(x)でなくてもよく、例えば、関数g(x、y)=cであってもよい。ここで、「c」は、定数である。また、その「c」は実数であることが好適である。この場合には、画像データ記憶部11において、関数g(x、y)=cのグラフ画像データが記憶されることになり、また、算出部14がアクセス可能な図示しない記録媒体において、関数g(x、y)=cが記憶されることになる。また、関数y=f(x)に代えて関数g(x、y)=cを用いた場合にも、ポイント図形が、2以上の点になったり、連続した長さを有する線分や曲線になったりする可能性がある。
【0072】
また、表示される座標系の範囲は変更されてもよい。その変更は、例えば、表示される定義域や値域の変更であってもよく、拡大・縮小であってもよく、その他の変更であってもよい。その場合には、座標系画像データやグラフ画像データを変更するために、電子関数グラフ表示装置1は、図6で示されるように、変更受付部17と、グラフ生成部18とをさらに備えてもよい。変更受付部17は、表示される座標系の変更に関する指示を受け付ける。例えば、その指示は、前述のように、x軸の表示範囲を移動する旨の指示や、y軸の表示範囲を移動する旨の指示、x軸の表示範囲を拡大・縮小する旨の指示、y軸の表示範囲を拡大・縮小する旨の指示であってもよい。グラフ生成部18は、変更受付部17が受け付けた指示に応じて、新たな座標系画像データや、グラフ画像データを生成し、画像データ記憶部11に蓄積する。例えば、変更受付部17がx軸の表示範囲を全体的に50だけ大きくする旨の変更に関する指示を受け付けた場合には、グラフ生成部18は、x軸が全体的に「+50」された座標系画像データを生成し、画像データ記憶部11に蓄積する。例えば、変更前の座標系画像データが図4で示されるものである場合には、変更後の座標系画像データのx軸の範囲は、190〜240(cm)となる。また、グラフ生成部18は、そのx軸の範囲に応じたグラフ画像データを生成し、画像データ記憶部11に蓄積する。座標系やグラフの変更については、市販のグラフ描画ソフトウェア等においてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0073】
また、本実施の形態では、1個のグラフが表示される場合についてのみ説明したが、2個以上のグラフが表示されてもよい。すなわち、画像データ記憶部11において、2以上のグラフ画像データが記憶されており、画像表示部16は、それらの2個以上のグラフ画像データを表示してもよい。なお、2個以上のグラフ画像データが表示されている場合には、数値取得部13は、位置指定受付部12が受け付けた位置に最も近いグラフに関する数値の取得を行い、また、算出部14も、そのグラフの関数を用いた算出を行うようにしてもよい。
【0074】
また、算出部14が数値取得部13によって取得されたx軸数値やy軸数値を用いて、y軸数値やx軸数値を算出する際に、座標系画像データの定義域や値域の範囲において算出を行えばよい。すなわち、算出部14が算出する結果のy軸数値やx軸数値が座標系画像データの定義域や値域の範囲を超える場合には、算出部14は、その算出結果の値を用いないようにしてもよい。その値に対応するポイント図形を座標系上に表示することができないからである。また、算出結果が2以上存在する場合や、算出結果が連続した範囲を有するものである場合にも、同様に、座標系の定義域や値域の範囲において算出を行えばよい。また、算出部14は、解析的に算出することが困難な場合には、数値計算によって有限ステップで近似的な算出を行うようにしてもよい。
【0075】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による電子関数グラフ表示装置2について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置2は、3次元の座標系において、x軸とy軸の値を指定し、それに応じたz軸の値を算出して、それらの値を表示すると共に、対応する位置にポイント図形を表示するものである。
【0076】
図7は、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置2の構成を示すブロック図である。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置2は、画像データ記憶部21と、位置指定受付部22と、数値取得部23と、算出部24と、画像生成部25と、画像表示部26とを備える。
【0077】
画像データ記憶部21では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。また、画像データ記憶部21では、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データが記憶される。その座標系の各軸、すなわち、x軸、y軸、z軸は、直交座標系を構成するものであってもよく、あるいは、そうでなくてもよい。なお、その座標系が直交座標系である場合でも、3次元の座標系を2次元平面に表示する都合上、図10で示されるように、各軸は直交していなくてもよい。また、各軸の近傍に、その軸に対応する変数の名称を示す文字列が含まれていてもよく、各軸に変数の目盛の図形や、そのメモリに応じた数値が含まれていてもよいことは実施の形態1と同様である。また、グラフ画像データは、座標系画像データの座標系のx軸、y軸、z軸の範囲内に表示されるグラフの画像データであるとする。すなわち、そのグラフの最大のxの値、最小のxの値、最大のyの値、最小のyの値、最大のzの値、最小のzの値は、座標系画像データのx軸、y軸、z軸の範囲に含まれていることが好適である。
【0078】
画像データ記憶部21に座標系画像データ等が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して座標系画像データ等が画像データ記憶部21で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された座標系画像データ等が画像データ記憶部21で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された座標系画像データ等が画像データ記憶部21で記憶されるようになってもよい。画像データ記憶部21での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。前者の場合には、例えば、画像データ記憶部21は、表示前の画像データがバッファリングされるVRAMであると考えてもよい。画像データ記憶部21は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0079】
位置指定受付部22は、座標系上のxy座標平面上の位置の指定を受け付ける。この座標系上の位置の受け付けは、画像表示部26が表示した座標系画像データの座標系上において、GUIを介してなされる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指定であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。なお、画像表示部26が表示したxy座標平面は、通常、斜交座標系となる。3次元の座標系を2次元平面に表示した場合には、通常、斜交座標系となるからである。
【0080】
位置指定受付部22は、例えば、ポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール、ペンタブレット、タッチパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、など)から入力された位置の指定を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置の指定を受信してもよい。なお、位置指定受付部22は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、位置指定受付部22は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0081】
数値取得部23は、位置指定受付部22が受け付けた座標系上の位置に応じた、x軸の値であるx軸数値(このx軸数値を「a」とする)と、y軸の値であるy軸数値(このy軸数値を「b」とする)とを取得する。数値取得部23は、例えば、位置指定受付部22が受け付けた表示画面上の位置を検出し、その位置をxy座標平面上の位置に換算することによって、x軸数値「a」とy軸数値「b」とを取得することができる。この処理は、実施の形態1で説明した、スクリーン座標からクライアント座標への変換と、クライアント座標からxy座標平面への変換とによって行うことができる。ただし、クライアント座標からxy座標平面への変換の際には、斜交座標系への変換を行うことになる。例えば、直交座標系(X,Y)における座標値が(A,B)であれば、斜交座標系(x、y)における座標値(C,D)は、(C,D)=(A−B/tanθ,B/sinθ)となる。ただし、X軸とx軸とは同じ向きにとっており、両座標系での原点は一致するとしており、x軸とy軸とのなす角度をθとしている。なお、y軸は、直交座標系の第1象限、または第2象限に存在することが好適である。したがって、実施の形態1で説明したようにして直交座標系での座標値を算出した後に、その座標値を斜交座標系での座標値に変換することによって、数値取得部23は、x軸数値「a」とy軸数値「b」とを取得するも可能である。なお、斜交座標系において指定された位置の座標値を取得する処理はすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0082】
算出部24は、数値取得部23が取得したx軸数値及びy軸数値を用いて、関数z=f(x、y)にx軸数値「a」と、y軸数値「b」とを代入した値、すなわち、f(a、b)の値であるz軸数値を算出する。なお、関数z=f(x、y)を示す情報が図示しない記録媒体において記憶されており、算出部24は、その記録媒体から関数z=f(x、y)を示す情報を読み出し、数値取得部23が取得したx軸数値「a」、y軸数値「b」を代入することによって、z軸数値「f(a、b)」を算出してもよい。
【0083】
画像生成部25は、ポイント図形画像データと、x軸数値画像データと、y軸数値画像データと、z軸数値画像データとを生成する。なお、これらのデータについて、後述する図10を参照しながら説明する。
【0084】
ポイント図形画像データは、ポイント図形105の画像データである。ポイント図形105は、座標系画像データの示す3次元の座標系画像100上の位置を示す図形である。このポイント図形105は、関数z=f(x、y)のグラフ画像103上に表示される。したがって、このポイント図形105を見ることによって、関数z=f(x、y)のグラフ上の位置を視覚的に確認することができる。
【0085】
なお、画像生成部25は、数値取得部23が取得したx軸数値及びy軸数値、並びに算出部24が算出したz軸数値に対応する座標系上の位置に、ポイント図形105の画像データであるポイント図形画像データを生成する。位置指定受付部22が新たな位置の指定を受け付けた場合には、それまでに表示されていたポイント図形105に対応するポイント図形画像データが消去され、新たに指定された位置に対応するポイント図形画像データが生成されてもよい。なお、ある位置に対応するポイント図形画像データを生成するとは、その位置にポイント図形105を表示するためのポイント図形画像データを生成することである。
【0086】
x軸数値画像データは、x軸数値106の画像データである。x軸数値は、数値取得部23によって取得されたものである。このx軸数値106が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するx軸101の値を知ることができる。なお、このx軸数値106は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するx軸101の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、x軸数値106の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。x軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0087】
y軸数値画像データは、y軸数値107の画像データである。y軸数値は、数値取得部23によって取得されたものである。このy軸数値107が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するy軸102の値を知ることができる。なお、このy軸数値107は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するy軸102の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、y軸数値107の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。y軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0088】
z軸数値画像データは、z軸数値111の画像データである。z軸数値は、算出部24によって算出されたものである。このz軸数値111が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するz軸110の値を知ることができる。なお、このz軸数値111は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するz軸110の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、z軸数値111の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。z軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0089】
画像表示部26は、画像データ記憶部21から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部25が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する。画像表示部26は、座標系画像データ等に関する画像表示が最終的に行われるための表示出力を行うものであるとする。したがって、画像表示部26は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に対して画像データ等を送信する送信部であってもよい。また、画像表示部26は、それらの表示を行う表示デバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、画像表示部26は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0090】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置2の動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)画像表示部26は、座標系画像データ等を表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、表示すると判断するまでステップS301の処理を繰り返す。なお、画像表示部26は、例えば、座標系画像データ等を表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等を表示すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データ等を表示すると判断してもよい。
【0091】
(ステップS302)画像表示部26は、画像データ記憶部21から読み出した座標系画像データやグラフ画像データ、画像生成部25が生成した画像データを表示する。なお、はじめて座標系画像データ等を表示する場合には、画像表示部26は、座標系画像データとグラフ画像データのみを表示してもよく、あるいは、あらかじめ決められている位置のポイント図形のポイント図形画像データや、そのポイント図形に対応するx軸数値画像データ等も表示してもよい。
【0092】
(ステップS303)位置指定受付部22は、位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、位置の指定を受け付けた場合には、ステップS304に進み、そうでない場合には、位置の指定を受け付けるまでステップS303の処理を繰り返す。
【0093】
(ステップS304)画像生成部25等は、位置指定受付部22が受け付けた位置の指定に応じて、ポイント図形画像データを生成する処理等を行う。この処理の詳細については、図9のフローチャートを用いて後述する。そして、ステップS302に戻る。
なお、図8のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0094】
図9は、図8のフローチャートにおける画像の生成等の処理(ステップS304)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS401)数値取得部23は、位置指定受付部22が受け付けた位置に応じたx軸数値、y軸数値を取得する。そのx軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。この処理は、実施の形態1と同様に、スクリーン座標からクライアント座標への変換と、クライアント座標からxy座標平面への変換とを行うことによって実現することができる。
【0095】
(ステップS402)算出部24は、数値取得部23が取得したx軸数値、y軸数値を代入した関数の値であるz軸数値を算出する。そのz軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0096】
(ステップS403)画像生成部25は、数値取得部23が取得したx軸数値、及びy軸数値、並びに算出部24が算出したz軸数値に対応する座標系上の位置にポイント図形を表示するためのポイント図形画像データを生成する。画像生成部25が、x軸数値、y軸数値、z軸数値を用いて、それらの座標値に対応する位置に図形を表示する方法はグラフ描画ソフトウェア等においてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。画像生成部25は、例えば、x軸数値等をクライアント座標に変換することによって、ポイント図形の表示位置を取得することができる。
【0097】
(ステップS404)画像生成部25は、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する。そして、図8のフローチャートに戻る。
【0098】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置2の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、画像表示部26が各画像データをディスプレイに表示するものとする。
【0099】
また、この具体例では、ローンの元利均等返済における年利と、返済年数と、借入金額(万円)とをx軸、y軸、z軸の各軸の値とする関数z=f(x、y)を用いる場合について説明する。なお、その関数z=f(x、y)は次の通りである。なお、借入金額は、元金とも言うことができる。また、返済年数は、借入年数とも言うことができる。本実施の形態では、M=20であるとする。
【0100】
z=f(x、y)={1−(1+x/12)−12×y}×(12/x)×M
x:年利
y:返済年数
z:借入金額(万円)
M:月返済額(万円)
【0101】
まず、ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、3次元の座標系画像100を出力する旨の指示を電子関数グラフ表示装置2に入力したとする。すると、画像表示部26は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS301)、画像データ記憶部21から座標系画像データとグラフ画像データとを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS302)。その結果、図10で示される3次元の座標系であって、ポイント図形105やx軸数値106、y軸数値107、z軸数値111の表示のない画面、すなわち、x軸101、y軸102、z軸110を有する3次元の座標系画像100と、グラフ画像103とがディスプレイ上に表示されることになる。
【0102】
次に、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104をxy座標平面上のある点に移動させ、その位置でマウスをクリックしたとする。すると、位置指定受付部22は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS303)。そして、画像生成部25等は、マウスでクリックされた位置に対応する画像データの生成等を行う(ステップS304)。
【0103】
具体的には、年利「0.04」、返済年数「40」の位置がクリックされたとする。すると、数値取得部23は、そのクリックされた位置を示すスクリーン座標のX座標、Y座標の座標値を、クライアント座標の座標値に変換し、さらに、x軸数値、y軸数値に変換することによって、x軸数値「0.04」、y軸数値「40」を取得する(ステップS401)。そのx軸数値等は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
【0104】
次に、算出部24は、前述の関数z={1−(1+x/12)−12×y}×(12/x)×20を図示しない記録媒体から読み出し、そのx、yの値として、数値取得部23が取得した「0.04」「40」をそれぞれ代入し、zの値を算出する(ステップS402)。そのzの値、すなわちz軸数値は、「4785(万円)」である。なお、この算出の際に、1万円未満の値を四捨五入している。
【0105】
その後、画像生成部25は、x軸数値「0.04」、y軸数値「40」、z軸数値「4785」に対応する位置に、ポイント図形画像データを生成する(ステップS403)。また、画像生成部25は、それらのx軸数値、y軸数値、及びz軸数値にそれぞれ対応するx軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを生成する(ステップS404)。なお、この具体例では、画像生成部25は、ポイント図形の近傍にx軸数値、y軸数値、及びz軸数値が表示されるように、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを生成するものとする。
【0106】
画像表示部26は、画像生成部25が生成したポイント図形画像データ等をディスプレイに表示する(ステップS302)。その結果、図10で示される表示が行われることになる。図10において、x軸数値106、y軸数値107、z軸数値111が矩形の枠で囲われているが、画像生成部25は、そのような枠などの画像も適宜、生成してもよい。また、図10において、ポイント図形105の位置から、z軸数値に対応するz軸110上の点まで延びるドロップライン115と、ポイント図形105の位置から、xy座標平面上の対応する点にまで延びるドロップライン112と、そのドロップライン112のxy座標平面上の点から、x軸数値に対応するx軸101上の点、及びy軸数値に対応するy軸102上の点までそれぞれ延びるドロップライン113、114とも表示されているが、画像生成部25は、それらの画像も適宜、生成してもよい。
【0107】
なお、ユーザが、図10の表示を見て、マウスポインタ104でxy座標平面上の別の位置をクリックすることによって、ポイント図形105を移動させることができる。そして、そのように移動させた場合には、前述の説明と同様にして、新たな位置のx軸数値、y軸数値が取得され(ステップS401)、そのx軸数値、y軸数値に対応するz軸数値が計算され(ステップS402)、新たな位置にポイント図形画像データが生成され(ステップS403)、新たなx軸数値等に対応したx軸数値画像データ等が生成されて(ステップS404)、それらの画像がディスプレイに表示されることになる(ステップS302)。
【0108】
以上のように、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置2によれば、xy座標平面上の位置を指定することによって、その位置に応じた関数z=f(x、y)上の点にポイント図形を表示することができ、また、そのポイント図形に応じた各座標軸の値も表示することができる。例えば、前述の具体例の場合には、図10の表示を見ることによって、月返済額が20万円である場合に、年利を0.04として、返済年数を40年とすると、4785万円まで借りることができることが分かる。また、表示されているグラフ画像103を見ることによって、年利が減少すると、借入金額を大きく増やすことができるが、返済年数を増やしたとしても、あまり借入金額を増やすことができないことを視覚的に把握することができる。
【0109】
なお、本実施の形態において、xy座標平面上の位置を指定する際に、グラフ画像データやz軸が表示されていると紛らわしいため、xy座標平面上の位置を指定する際には、画像表示部26がグラフ画像データや、座標系画像データのz軸を薄く表示したり、表示しないようにしたりしてもよい。その場合であっても、xy座標平面上の位置の指定の後には、グラフ画像データやz軸を元通りに表示することが好適である。
【0110】
また、本実施の形態では、関数z=f(x、y)のグラフ画像データが表示され、その関数を用いて、算出部24がz軸数値を算出する場合について説明したが、関数は、z=f(x、y)でなくてもよく、例えば、関数g(x、y、z)=cであってもよい。ここで、「c」は、定数である。また、その「c」は実数であることが好適である。この場合には、画像データ記憶部21において、関数g(x、y、z)=cのグラフ画像データが記憶されることになり、また、算出部24等がアクセス可能な図示しない記録媒体において、関数g(x、y、z)=cが記憶されることになる。また、この場合には、z軸数値が複数の値であることもあり、また、範囲を有する連続的な値であることもある。したがって、その場合には、例えば、画像生成部25が、2以上のポイント図形画像データを生成してもよく、連続した長さを有する線分や曲線のポイント図形画像データを生成してもよい。
【0111】
また、算出部24が数値取得部23によって取得されたx軸数値、y軸数値を用いて、z軸数値を算出する際に、座標系画像データのx軸、y軸、z軸の範囲において算出を行えばよい。すなわち、算出部24が算出する結果のz軸数値が座標系画像データの各軸の範囲を超える場合には、算出部24は、その算出結果の値を用いないようにしてもよい。その値に対応するポイント図形を座標系上に表示することができないからである。また、算出結果が2以上存在する場合や、算出結果が連続した範囲を有するものである場合にも、同様に、座標系の各軸の範囲において算出を行えばよい。また、算出部24は、解析的に算出することが困難な場合には、数値計算によって有限ステップで近似的な算出を行うようにしてもよい。
【0112】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3による電子関数グラフ表示装置3について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置3は、3次元の座標系において、z軸の値を指定し、それに応じたxy座標平面上のグラフにおいてy軸の値を指定し、それらに応じたx軸の値を算出して、それらの値を表示すると共に、対応する位置にポイント図形を表示するものである。
【0113】
図11は、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置3の構成を示すブロック図である。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置3は、画像データ記憶部31と、第1の位置指定受付部32と、第1の数値取得部33と、第1の画像生成部34と、第2の位置指定受付部35と、第2の数値取得部36と、算出部37と、第2の画像生成部38と、画像表示部39とを備える。
【0114】
画像データ記憶部31では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。また、画像データ記憶部31では、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データが記憶される。その座標系の各軸、すなわち、x軸、y軸、z軸は、直交座標系を構成するものであってもよく、あるいは、そうでなくてもよい。なお、その座標系が直交座標系である場合でも、3次元の座標系を2次元平面に表示する都合上、図14で示されるように、各軸は直交していなくてもよい。また、各軸の近傍に、その軸に対応する変数の名称を示す文字列が含まれていてもよく、各軸に変数の目盛の図形や、そのメモリに応じた数値が含まれていてもよいことは実施の形態1と同様である。また、グラフ画像データは、座標系画像データの座標系のx軸、y軸、z軸の範囲内に表示されるグラフの画像データであるとする。すなわち、そのグラフの最大のxの値、最小のxの値、最大のyの値、最小のyの値、最大のzの値、最小のzの値は、座標系画像データのx軸、y軸、z軸の範囲に含まれていることが好適である。
【0115】
画像データ記憶部31に座標系画像データ等が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して座標系画像データ等が画像データ記憶部31で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された座標系画像データ等が画像データ記憶部31で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された座標系画像データ等が画像データ記憶部31で記憶されるようになってもよい。画像データ記憶部31での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。前者の場合には、例えば、画像データ記憶部31は、表示前の画像データがバッファリングされるVRAMであると考えてもよい。画像データ記憶部31は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0116】
第1の位置指定受付部32は、座標系上の位置の指定を受け付ける。この座標系上の位置の受け付けは、画像表示部39が表示した座標系画像データの座標系上において、GUIを介して行われる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指定であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。
【0117】
第1の位置指定受付部32は、例えば、ポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール、ペンタブレット、タッチパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、など)から入力された位置の指定を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置の指定を受信してもよい。なお、第1の位置指定受付部32は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、第1の位置指定受付部32は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0118】
第1の数値取得部33は、第1の位置指定受付部32が受け付けた位置に応じたz軸の値であるz軸数値を取得する。第1の数値取得部33は、例えば、第1の位置指定受付部32が受け付けた表示画面上の位置を検出し、その位置を座標系のz軸方向の位置に換算することによって、z軸数値を取得することができる。この処理は、実施の形態1で説明した、スクリーン座標からクライアント座標への変換と、クライアント座標からz軸方向への変換とによって行うことができる。例えば、z軸110の両端点の数値(例えば、小さい方の値が「L1」であり、大きい方の値が「H1」であるとする)と、その両端点のクライアント座標での座標値(例えば、z軸110の小さい方の値の端点に対応する座標値が(A,B)であり、大きい方の値の端点に対応する座標値が(C,D)であるとする)とがあらかじめ図示しない記録媒体に設定されているものとする。すると、z軸110上のクライアント座標の座標値(X,Y)が指定された際のz軸110の値は、次のようにして求めることができる。
L1+(H1−L1)×
{(X−A)+(Y−B)1/2/{(C−A)+(D−B)1/2
【0119】
なお、この求め方は一例であって、(X,Y)がz軸110上にあることが確実であるのなら、次のようにして求めてもよい。
L1+(H1−L1)×(X−A)/(C−A) (ただし、A≠Cとする)
または、次のようにして求めてもよい。図14で示されるように、z軸がクライアント座標のY座標と同じ向きである場合には、次の式を用いることが好適である。
L1+(H1−L1)×(Y−B)/(D−B) (ただし、B≠Dとする)
【0120】
第1の画像生成部34は、z=z軸数値の平面に関するxy座標平面画像データを生成する。xy座標平面画像データは、第1の数値取得部33が取得したz軸数値を、関数z=f(x、y)に代入した際のx軸の値とy軸の値との関係に応じた2次元のグラフと、その2次元のグラフが存在する平面であって、z=z軸数値においてx軸とy軸とによって定められる平面であるxy座標平面との画像データである。第1の画像生成部34は、画像データ記憶部31で記憶されている座標系画像データの示す3次元の座標系の一部に対応するxy座標平面画像データ(すなわち、グラフ画像データに対応する3次元のグラフを「z=z軸数値」の平面で切り取った断面上の2次元のグラフとxy座標平面の画像データ)を生成してもよく、あるいは、座標系画像データとは関係なくxy座標平面画像データを生成してもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。すなわち、本実施の形態では、第1の画像生成部34は、座標系画像データに対応する「z=z軸数値」の平面上にxy座標平面を表示する画像データを生成する。それは、例えば、図14で示されるように、座標系画像データにおけるx軸101、y軸102を、z軸数値だけ移動させたものであってもよい。そのxy座標平面は、通常、斜交座標系となる。また、第1の画像生成部34は、関数「f(x、y)=z軸数値」のグラフを、そのxy座標平面上に表示する画像データを生成する。
【0121】
第2の位置指定受付部35は、第1の画像生成部34が生成したxy座標平面画像データのxy座標平面上の位置の指定を受け付ける。このxy座標平面上の位置の受け付けは、画像表示部39が表示したxy座標平面画像データのxy座標平面上において、GUIを介して行われる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指定であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。この位置の指定の受け付けは、例えば、実施の形態2の位置指定受付部22と同様にして行われる。このように、第2の位置指定受付部35は、実施の形態2の位置指定受付部22と同様のものであり、その詳細な説明を省略する。
【0122】
第2の数値取得部36は、第2の位置指定受付部35が受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する。第2の数値取得部36は、例えば、第2の位置指定受付部35が受け付けた表示画面上の位置を検出し、その位置をxy座標平面上の位置に換算することによって、y軸数値を取得することができる。この処理は、実施の形態2の数値取得部23と同様にして行うことができる。
【0123】
算出部37は、第1の数値取得部33が取得したz軸数値と、第2の数値取得部36が取得したy軸数値とを関数z=f(x、y)に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する。なお、関数z=f(x、y)を示す情報が図示しない記録媒体において記憶されており、算出部37は、その記録媒体から関数z=f(x、y)を示す情報を読み出し、第1の数値取得部33が取得したz軸数値と、第2の数値取得部36が取得したy軸数値とを代入することによって、x軸数値を算出してもよい。このx軸数値は、複数の値であることもあり、また、範囲を有する連続的な値であることもある。なお、本実施の形態では、主に1個のx軸数値が算出される場合について説明する。
【0124】
第2の画像生成部38は、ポイント図形画像データと、x軸数値画像データと、y軸数値画像データと、z軸数値画像データとを生成する。なお、これらのデータについて、後述する図14を参照しながら説明する。
【0125】
ポイント図形画像データは、ポイント図形105の画像データである。ポイント図形105は、座標系画像データの示す3次元の座標系画像100上の位置を示す図形である。このポイント図形105は、関数z=f(x、y)のグラフ画像103上に表示される。したがって、このポイント図形105を見ることによって、関数z=f(x、y)のグラフ上の位置を視覚的に確認することができる。なお、算出部37の算出したx軸数値が複数の値であったり、連続した範囲を有する値であったりする場合には、2以上のポイント図形画像データや、連続した長さを有する線分または曲線のポイント図形画像データが生成されることになる。
【0126】
なお、第2の画像生成部38は、第1の数値取得部33が取得したz軸数値と、第2の数値取得部36が取得したy軸数値と、算出部37が算出したx軸数値とに対応する座標系上の位置に、ポイント図形105の画像データであるポイント図形画像データを生成する。第1の位置指定受付部32や第2の位置指定受付部35が新たな位置の指定を受け付けた場合には、それまでに表示されていたポイント図形105に対応するポイント図形画像データが消去され、新たに指定された位置に対応するポイント図形画像データが生成されてもよい。なお、ある位置に対応するポイント図形画像データを生成するとは、その位置にポイント図形105を表示するためのポイント図形画像データを生成することである。
【0127】
x軸数値画像データは、x軸数値106の画像データである。x軸数値は、算出部37によって算出されたものである。このx軸数値106が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するx軸101の値を知ることができる。なお、このx軸数値106は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するx軸101の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、x軸数値106の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。x軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0128】
y軸数値画像データは、y軸数値107の画像データである。y軸数値は、第2の数値取得部36によって取得されたものである。このy軸数値107が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するy軸102の値を知ることができる。なお、このy軸数値107は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するy軸102の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、y軸数値107の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。y軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0129】
z軸数値画像データは、z軸数値111の画像データである。z軸数値は、第1の数値取得部33によって取得されたものである。このz軸数値111が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するz軸110の値を知ることができる。なお、このz軸数値111は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するz軸110の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、z軸数値111の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。z軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0130】
画像表示部39は、画像データ記憶部31から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、第1の画像生成部34が生成したxy座標平面画像データと、第2の画像生成部38が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する。画像表示部39は、座標系画像データ等に関する画像表示が最終的に行われるための表示出力を行うものであるとする。したがって、画像表示部39は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に対して画像データ等を送信する送信部であってもよい。また、画像表示部39は、それらの表示を行う表示デバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、画像表示部39は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0131】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置3の動作について、図12のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)画像表示部39は、座標系画像データ等を表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、表示すると判断するまでステップS501の処理を繰り返す。なお、画像表示部39は、例えば、座標系画像データ等を表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等を表示すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データ等を表示すると判断してもよい。
【0132】
(ステップS502)画像表示部39は、画像データ記憶部31から読み出した座標系画像データやグラフ画像データ、第1の画像生成部34や第2の画像生成部38が生成した画像データを表示する。なお、はじめて座標系画像データ等を表示する場合には、画像表示部39は、座標系画像データとグラフ画像データのみを表示してもよく、あるいは、あらかじめ決められている位置のポイント図形のポイント図形画像データや、そのポイント図形に対応するx軸数値画像データ等も表示してもよい。
【0133】
(ステップS503)第1の位置指定受付部32は、位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、位置の指定を受け付けた場合には、ステップS504に進み、そうでない場合には、位置の指定を受け付けるまでステップS503の処理を繰り返す。
【0134】
(ステップS504)第1の画像生成部34等は、第1の位置指定受付部32が受け付けた位置の指定等に応じて、ポイント図形画像データを生成する処理等を行う。この処理の詳細については、図13のフローチャートを用いて後述する。そして、ステップS502に戻る。
なお、図12のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0135】
図13は、図12のフローチャートにおける画像の生成等の処理(ステップS504)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS601)第1の数値取得部33は、第1の位置指定受付部32が受け付けた位置に応じたz軸数値を取得する。そのz軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。例えば、第1の位置指定受付部32がz軸上の位置を受け付けた場合には、第1の数値取得部33は、前述のようにして、そのz軸上の位置に応じたz軸数値を取得してもよい。また、例えば、第1の位置指定受付部32がz軸からかなり離れた位置を受け付けた場合には、第1の数値取得部33は、その位置からz軸に対して法線を引いた際の法線とz軸との交点の位置について、前述のようにしてz軸数値を取得してもよい。その交点の位置の算出は、例えば、クライアント座標において行ってもよい。
【0136】
(ステップS602)第1の画像生成部34は、「f(x、y)=z軸数値」となる2次元のグラフと、そのグラフが存在するxy座標平面との画像データであるxy座標平面画像データを生成する。
【0137】
(ステップS603)画像表示部39は、第1の画像生成部34が生成したxy座標平面画像データを表示する。
【0138】
(ステップS604)第2の位置指定受付部35は、位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、位置の指定を受け付けた場合には、ステップS605に進み、そうでない場合には、位置の指定を受け付けるまでステップS604の処理を繰り返す。
【0139】
(ステップS605)第2の数値取得部36は、第2の位置指定受付部35が受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸数値を取得する。そのy軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。この処理は、実施の形態1と同様に、スクリーン座標からクライアント座標への変換と、クライアント座標からxy座標平面への変換とを行うことによって実現することができる。
【0140】
(ステップS606)算出部37は、第1の数値取得部33が取得したz軸数値と、第2の数値取得部36が取得したy軸数値とを関数に代入し、代入した後の式をx軸数値について解くことによってx軸数値を算出する。そのx軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0141】
(ステップS607)第2の画像生成部38は、算出部37が算出したx軸数値、第2の数値取得部36が取得したy軸数値、及び第1の数値取得部33が取得したz軸数値に対応する座標系上の位置にポイント図形を生成する。第2の画像生成部38が、x軸数値、y軸数値、z軸数値を用いて、それらの座標値に対応する位置に図形を表示する方法はグラフ描画ソフトウェア等においてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0142】
(ステップS608)第2の画像生成部38は、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する。そして、図12のフローチャートに戻る。
【0143】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置3の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、画像表示部39が各画像データをディスプレイに表示するものとする。
【0144】
また、この具体例でも、実施の形態2の具体例と同様に、ローンの元利均等返済における年利と、返済年数と、借入金額(万円)とをx軸、y軸、z軸の各軸の値とする関数z=f(x、y)を用いる場合について説明する。なお、その関数z=f(x、y)は前述の通りである。また、この具体例でも、月返済額M=20(万円)であるとする。
【0145】
まず、ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、3次元の座標系画像100を出力する旨の指示を電子関数グラフ表示装置3に入力したとする。すると、画像表示部39は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS501)、画像データ記憶部31から座標系画像データとグラフ画像データとを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS502)。その結果、図14で示される3次元の座標系であって、ポイント図形105やx軸数値106、y軸数値107、z軸数値111等の表示のない画面、すなわち、x軸101、y軸102、z軸110を有する3次元の座標系画像100と、グラフ画像103とがディスプレイ上に表示されることになる。
【0146】
次に、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104をz軸110上の借入金額が4000万円の位置に移動させ、そこでマウスをクリックしたとする。すると、第1の位置指定受付部32は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS503)。そして、第1の画像生成部34等は、画像データの生成等を行う(ステップS504)。
【0147】
具体的には、第1の数値取得部33は、そのクリックされた位置のスクリーン座標のX座標、Y座標の座標値をクライアント座標の座標値に変換し、さらにz軸数値に変換することによって、z軸数値「4000(万円)」を取得する(ステップS601)。そのz軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
【0148】
次に、第1の画像生成部34は、前述の関数z={1−(1+x/12)−12×y}×(12/x)×20を図示しない記録媒体から読み出し、そのzの値として、第1の数値取得部33が取得した「4000」を代入し、xとyとの関係を示す式を算出する。また、第1の画像生成部34は、x軸101とy軸102とをz軸数値「4000(万円)」だけ移動させたところにxy座標平面を表示し、そのxy座標平面上に、算出したxとyとの関係を示すグラフを表示するためのxy座標平面画像データを生成する(ステップS602)。画像表示部39は、そのようにして生成されたxy座標平面画像データをも表示する(ステップS603)。その結果、図14で示される3次元の座標系であって、3次元の空間座標系の座標系画像100と、グラフ画像103と、xy座標平面120と、2次元のグラフ画像121とがディスプレイ上に表示されることになる。
【0149】
次に、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104をxy座標平面120の返済年数が30年の位置、すなわち、y=30の位置に移動させ、そこでマウスをクリックしたとする。すると、第2の位置指定受付部35は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS604)。そして、第2の位置指定受付部35は、そのクリックされた位置のスクリーン座標のX座標、Y座標の座標値をクライアント座標の座標値に変換し、さらにy軸数値に変換することによって、y軸数値「30」を取得する(ステップS605)。そのy軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
【0150】
次に、算出部37は、前述の関数z={1−(1+x/12)−12×y}×(12/x)×20を図示しない記録媒体から読み出し、そのy、zの値として、第2の数値取得部36や第1の数値取得部33が取得した「30」「4000」をそれぞれ代入し、xの値を算出する(ステップS606)。そのxの値、すなわちx軸数値は、「0.044」である。なお、この算出の際に、小数点以下第4位の値を四捨五入している。
【0151】
その後、第2の画像生成部38は、x軸数値「0.044」、y軸数値「30」、z軸数値「4000」に対応する位置に、ポイント図形画像データを生成する(ステップS607)。また、第2の画像生成部38は、それらのx軸数値、y軸数値、及びz軸数値にそれぞれ対応するx軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを生成する(ステップS608)。なお、この具体例では、第2の画像生成部38は、ポイント図形の近傍にx軸数値、y軸数値、及びz軸数値が表示されるように、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを生成するものとする。
【0152】
画像表示部39は、第2の画像生成部38が生成したポイント図形画像データ等をディスプレイに表示する(ステップS502)。その結果、図14で示される表示が行われることになる。図14において、x軸数値106、y軸数値107、z軸数値111が矩形の枠で囲われているが、第2の画像生成部38は、そのような枠などの画像も適宜、生成してもよい。
【0153】
なお、ユーザが、図14の表示を見て、マウスポインタ104でz軸110上の別の位置をクリックすることによって、再度、新たなxy座標平面画像データを表示させ、そのxy座標平面上で任意の位置をクリックすることによって、ポイント図形105を移動させることができる。そして、そのように移動させた場合には、前述の説明と同様にして、新たな位置のz軸数値、y軸数値が取得され(ステップS601、S605)、そのz軸数値、y軸数値に対応するx軸数値が計算され(ステップS606)、新たな位置にポイント図形画像データが生成され(ステップS607)、新たなx軸数値等に対応したx軸数値画像データ等が生成されて(ステップS608)、それらの画像がディスプレイに表示されることになる(ステップS502)。
【0154】
以上のように、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置3によれば、z軸上の位置を指定し、次にその指定したz軸に応じたxy座標平面上の位置を指定することによって、その位置に応じた関数z=f(x、y)上の点にポイント図形を表示することができ、また、そのポイント図形に応じた各座標軸の値も表示することができる。例えば、前述の具体例の場合には、図14の表示を見ることによって、月返済額が20万円である場合に、借入金額を4000万円として、返済年数を30年とすると、年利が0.044になることが分かる。また、表示されているグラフ画像103や2次元のグラフ画像121を見ることによって、例えば、返済年数の下限が17年ぐらいであり、年利の上限が0.6ぐらいであることを視覚的に把握することができる。
【0155】
なお、本実施の形態において、xy座標平面上での位置の指定が終了した後には、xy座標平面画像データを表示しないようにしてもよい。また、xy座標平面上での位置の指定が終了した後にもxy座標平面画像データを表示している場合には、そのxy座標平面上での位置の指定に応じて、そのxy座標平面上において、ポイント図形の位置を移動できるようにしてもよい。また、xy座標平面画像データを一時的にしか表示しない場合には、その表示の際に、グラフ画像データを表示しないようにしてもよい。
【0156】
また、本実施の形態では、関数z=f(x、y)のグラフ画像データが表示され、その関数を用いて、第1の画像生成部34がxy座標平面画像データを生成したり、算出部37がx軸数値を算出したりする場合について説明したが、関数は、z=f(x、y)でなくてもよく、例えば、関数g(x、y、z)=cであってもよい。ここで、「c」は、定数である。また、その「c」は実数であることが好適である。この場合には、画像データ記憶部31において、関数g(x、y、z)=cのグラフ画像データが記憶されることになり、また、第1の画像生成部34等がアクセス可能な図示しない記録媒体において、関数g(x、y、z)=cが記憶されることになる。また、関数g(x、y、z)=cを用いた場合には、取得されたり、算出されたりするx軸数値、y軸数値の各値は、複数の値であることもあり、また、範囲を有する連続的な値であることもある。したがって、その場合には、例えば、ポイント図形が2以上存在することもあり、またポイント図形が連続した線分や曲線であることもある。
【0157】
また、本実施の形態では、第2の数値取得部36がy軸数値を取得する場合について説明したが、第2の数値取得部36は、x軸数値を取得してもよい。その場合には、算出部37は、第1の数値取得部33が取得したz軸数値と、第2の数値取得部36が取得したx軸数値とを関数に代入し、その結果をy軸数値について解くことによってy軸数値を算出してもよい。なお、単に座標軸を特定するために2個の軸をx軸、y軸と呼んでいるだけであるため、それらの軸の名称を入れ替えることによって、本実施の形態の電子関数グラフ表示装置3は、x軸数値を取得し、y軸数値を算出するものとなる。
【0158】
また、本実施の形態において、第1の位置指定受付部32と、第2の位置指定受付部35とが、1個の位置指定受付部として構成されてもよいことは言うまでもない。その場合には、その1個の位置指定受付部は、z軸に関する位置の指定を受け付ける際には、第1の位置指定受付部32として機能し、xy座標平面上での位置の指定を受け付ける際には、第2の位置指定受付部35として機能することになる。
【0159】
また、算出部37が、第1の数値取得部33によって取得されたz軸数値、第2の数値取得部36によって取得されたy軸数値を用いて、x軸数値を算出する際に、座標系画像データのx軸、y軸、z軸の範囲において算出を行えばよい。すなわち、算出部37が算出する結果のx軸数値が座標系画像データの各軸の範囲を超える場合には、算出部37は、その算出結果の値を用いないようにしてもよい。その値に対応するポイント図形を座標系上に表示することができないからである。また、算出結果が2以上存在する場合や、算出結果が連続した範囲を有するものである場合にも、同様に、座標系の各軸の範囲において算出を行えばよい。また、算出部37は、解析的に算出することが困難な場合には、数値計算によって有限ステップで近似的な算出を行うようにしてもよい。
【0160】
また、本実施の形態において、まれにxy座標平面画像データによって示される2次元のグラフが領域を示すものとなる関数がありうる。その場合には、算出部37は、第2の数値取得部36によって取得されたy軸数値に応じて、範囲を有するx軸数値を取得することになる。したがって、その場合には、範囲を有するx軸数値に応じて、範囲を有する値を示すx軸数値画像データや、連続した長さを有する線分や曲線であるポイント図形のポイント図形画像データが生成され、表示されることになる。
【0161】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4による電子関数グラフ表示装置4について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置4は、3次元のグラフ上において、3次元の座標値を直接指定するものである。
【0162】
図15は、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置4の構成を示すブロック図である。本実施の形態による電子関数グラフ表示装置4は、画像データ記憶部41と、位置指定受付部42と、直線取得部43と、算出部44と、数値取得部45と、画像生成部46と、画像表示部47とを備える。
【0163】
画像データ記憶部41では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。また、画像データ記憶部41では、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データが記憶される。この画像データ記憶部41や、座標系画像データ、グラフ画像データについては、実施の形態2の画像データ記憶部21に関する説明と同様であり、その説明を省略する。
【0164】
位置指定受付部42は、座標系上の位置の指定を受け付ける。この座標系上の位置の受け付けは、画像表示部47が表示した座標系画像データの座標系上において、GUIを介してなされる。また、位置指定受付部42は、後述する補助線上の位置の指定をも受け付けるものである。この位置の指定の受け付けも、GUIを介してなされる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指定であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。
【0165】
位置指定受付部42は、例えば、ポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール、ペンタブレット、タッチパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、など)から入力された位置の指定を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置の指定を受信してもよい。なお、位置指定受付部42は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、位置指定受付部42は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0166】
直線取得部43は、位置指定受付部42が受け付けた座標系上の位置に応じた、座標系における直線の式を取得する。3次元の座標系を2次元の平面上に表示した場合には、1次元分の情報が失われているため、その2次元の平面上で1点を指定したとしても、その点は3次元の座標系において直線に対応することになる。その直線の式を取得するのが直線取得部43である。3次元空間の座標系を2次元平面に表示する際には、その3次元空間の座標系を、ある視線方向で見た際の座標系の表示となる。したがって、その場合には、その視線方向に延びる直線は、表示上は1点となってしまう。この直線取得部43が取得する直線の式は、指定された位置を通り、その視線方向に延びる直線の式である。この直線の式の取得方法については後述する。
【0167】
算出部44は、直線取得部43が取得した直線の式と、関数z=f(x、y)との交点を算出する。例えば、算出部44は、直線の式からx=h(z)、y=k(z)の式を算出し、それらの式をz=f(x、y)に代入してzの値、すなわち、z軸数値を算出し、そのzの値をx=h(z)、y=k(z)に代入することによって、xの値、yの値、すなわち、x軸数値、y軸数値を算出してもよい。なお、通常、このようにして算出されたx軸数値、y軸数値、z軸数値は、それぞれ単一の値であるが、場合によっては、複数の値、あるいは、連続した範囲を有する値である場合もある。
【0168】
数値取得部45は、位置指定受付部42が受け付けた、後述する補助線上の位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得する。数値取得部45は、例えば、位置指定受付部42が受け付けた表示画面上の位置を検出し、その位置を補助線上の位置に換算することによって、その補助線上の位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得することができる。この処理は、実施の形態1等で説明した、スクリーン座標からクライアント座標への変換と、クライアント座標から補助線上の座標値への変換とによって行うことができる。
【0169】
画像生成部46は、ポイント図形画像データと、x軸数値画像データと、y軸数値画像データと、z軸数値画像データと、補助線画像データとを生成する。なお、これらのデータについて、後述する図20を参照しながら説明する。
【0170】
ポイント図形画像データは、ポイント図形105の画像データである。ポイント図形105は、座標系画像データの示す3次元の座標系画像100上の位置を示す図形である。このポイント図形105は、関数z=f(x、y)のグラフ画像103上に表示される。したがって、このポイント図形105を見ることによって、関数z=f(x、y)のグラフ上の位置を視覚的に確認することができる。
【0171】
なお、画像生成部46は、算出部44が算出した交点に対応する、x軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、z軸の値であるz軸数値に対応する座標系上の位置に、ポイント図形105の画像データであるポイント図形画像データを生成する。この場合に、結果としてそのようになればよい。本実施の形態の場合、表示画面上で指定された位置そのものが、算出部44が算出した交点のx軸数値、y軸数値、z軸数値に対応する座標系上の位置となるため、画像生成部46は、位置指定受付部42が受け付けた座標系上の位置そのものにポイント図形画像データを生成するようにしてもよい。位置指定受付部42が新たな位置の指定を受け付けた場合には、それまでに表示されていたポイント図形105に対応するポイント図形画像データが消去され、新たに指定された位置に対応するポイント図形画像データが生成されてもよい。なお、ある位置に対応するポイント図形画像データを生成するとは、その位置にポイント図形105を表示するためのポイント図形画像データを生成することである。
【0172】
x軸数値画像データは、x軸数値106の画像データである。x軸数値は、算出部44によって算出されたものである。このx軸数値106が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するx軸101の値を知ることができる。なお、このx軸数値106は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するx軸101の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、x軸数値106の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。x軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0173】
y軸数値画像データ、z軸数値画像データはそれぞれ、y軸数値107、z軸数値111の画像データである。y軸数値、z軸数値はそれぞれ、算出部44によって算出されたものである。それらの数値の表示位置等に関しては、x軸数値の場合と同様であり、その説明を省略する。
【0174】
また、画像生成部46は、後述する補助線画像データが表示され、その補助線上の位置の指定が受け付けられ、その位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値が数値取得部45によって取得された場合に、その取得されたx軸数値、y軸数値、z軸数値にそれぞれ対応するx軸数値画像データ、y軸数値画像データ、z軸数値画像データをも生成してもよい。
【0175】
補助線画像データは、算出部44が算出した交点が2以上の点である場合に生成されるものである。そして、その補助線画像データは、その2以上の点に対応する補助線の画像データであり、その2以上の点から、いずれか1点の選択を行うために表示されるものである。その2以上の点は離散的な有限個の点であってもよく、連続した無数の点、すなわち、連続した長さを有する線分または曲線であってもよい。その補助線は、直線取得部43が取得した直線の式に応じた直線をある平面に投影したものであってもよい。その平面は、例えば、xy平面であってもよく、yz平面であってもよく、xz平面であってもよく、あるいは、その他の平面であってもよい。本実施の形態では、その平面がxy平面である場合について説明する。直線の式に応じた直線をxy平面に投影した場合における、そのxy平面上の直線の式は、3次元空間上の直線の式から、xとyとの関係を示す式を取り出すことによって、取得することができる。具体的には、3次元空間上の直線の式は、a×x+b=c×y+d=e×z+fというように記述することができる(ただし、a〜fは実数である)。したがって、xy平面に投影された直線の式は、a×x+b=c×y+dとなる。画像生成部46は、この式に応じた直線を、3次元の座標系におけるxy座標平面上に表示する補助線の画像データを生成することによって、補助線画像データを生成することができる。なお、その補助線において、算出部44が算出した交点に対応する位置が、他の箇所と視覚的に区別可能になっていることが好適である。補助線上の交点に対応する位置を容易に確認することができるようにするためである。視覚的に区別可能であるとは、例えば、交点に対応する補助線上の位置が、他の箇所と色が異なることであってもよく、交点に対応する補助線上の位置に丸や四角、三角等の図形が配置されることであってもよく、交点に対応する補助線上の位置の補助線の太さが異なってもよく、その他のものであってもよい。
【0176】
画像表示部47は、画像データ記憶部41から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部46が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データと、画像生成部46が生成した補助線画像データとを表示する。画像表示部47は、座標系画像データ等に関する画像表示が最終的に行われるための表示出力を行うものであるとする。したがって、画像表示部47は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に対して画像データ等を送信する送信部であってもよい。また、画像表示部47は、それらの表示を行う表示デバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、画像表示部47は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0177】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置4の動作について、図16のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS701)画像表示部47は、座標系画像データ等を表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS702に進み、そうでない場合には、表示すると判断するまでステップS701の処理を繰り返す。なお、画像表示部47は、例えば、座標系画像データ等を表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等を表示すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データ等を表示すると判断してもよい。
【0178】
(ステップS702)画像表示部47は、画像データ記憶部41から読み出した座標系画像データやグラフ画像データ、画像生成部46が生成した画像データを表示する。なお、はじめて座標系画像データ等を表示する場合には、画像表示部47は、座標系画像データとグラフ画像データのみを表示してもよく、あるいは、あらかじめ決められている位置のポイント図形のポイント図形画像データや、そのポイント図形に対応するx軸数値画像データ等も表示してもよい。
【0179】
(ステップS703)位置指定受付部42は、位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、位置の指定を受け付けた場合には、ステップS704に進み、そうでない場合には、ステップS705に進む。
【0180】
(ステップS704)画像生成部46等は、位置指定受付部42が受け付けた位置の指定に応じて、ポイント図形画像データを生成する処理等を行う。この処理の詳細については、図17のフローチャートを用いて後述する。そして、ステップS702に戻る。
【0181】
(ステップS705)画像生成部46は、算出部44が算出した交点が2以上であるかどうか判断する。そして、交点が2以上ある場合には、ステップS706に進み、そうでない場合、すなわち、交点が1個である場合には、ステップS703に戻る。なお、画像生成部46は、その判断時点において画像表示部47が表示している座標系の範囲において交点の個数を判断してもよい。この場合には、表示の範囲外において交点が存在したとしても、表示の範囲内において交点が1個しかないのであれば、2以上の交点がないと判断されることになる。
【0182】
(ステップS706)画像生成部46等は、補助線画像データの生成等を行うことによって、2以上の交点のうち、いずれか1点を特定する。この処理の詳細については、図18のフローチャートを用いて後述する。そして、ステップS702に戻る。
なお、図16のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0183】
図17は、図16のフローチャートにおける画像の生成等の処理(ステップS704)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS801)直線取得部43は、位置指定受付部42が受け付けた座標系上の位置に応じた直線の式を取得する。その直線の式は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0184】
(ステップS802)算出部44は、直線取得部43が直線の式を取得した直線と、関数z=f(x、y)との交点を算出する。この交点は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0185】
(ステップS803)画像生成部46は、その交点に対応する座標系上の位置にポイント図形を表示するためのポイント図形画像データを生成する。なお、このポイント図形画像データの生成は、位置指定受付部42が受け付けた位置に応じて行ってもよいことは前述の通りである。
【0186】
(ステップS804)画像生成部46は、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する。そして、図16のフローチャートに戻る。
【0187】
図18は、図16のフローチャートにおける交点の特定の処理(ステップS706)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS901)画像生成部46は、2以上の交点に応じた補助線画像データを生成する。
【0188】
(ステップS902)画像表示部47は、画像生成部46が生成した補助線画像データを表示する。
【0189】
(ステップS903)位置指定受付部42は、補助線上の位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS904に進み、そうでない場合には、補助線上の位置の指定を受け付けるまでステップS903の処理を繰り返す。
【0190】
(ステップS904)数値取得部45は、指定された補助線上の位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得する。これらの数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0191】
(ステップS905)画像生成部46は、ステップS904で取得されたx軸数値等に対応するx軸数値画像データ等を生成する。そして、図16のフローチャートに戻る。その結果、ステップS804で生成されたx軸数値画像データ等に代えて、ステップS905で生成されたx軸数値画像データ等が表示されることになる。
【0192】
ここで、指定された位置に応じた直線の式を取得する方法について説明する。図19で示される3次元の座標系における、ある点Pについて考える。その点Pがxy座標平面上に存在する(すなわち、z座標が0である)と考えた場合に、その点Pの座標が(a、b、0)であるとする。また、その点Pがyz座標平面上に存在する(すなわち、x座標が0である)と考えた場合に、その点Pの座標が(0、c、−d)であるとする。すると、3次元の座標系における点Pに対応する直線の式は、次のようになる。
(x−a)/a=(y−b)/(b−c)=z/d
【0193】
直線取得部43は、位置指定受付部42が受け付けた位置が3次元の座標系におけるxy座標平面上に存在するとして、前述のa、bの値を取得し、その位置が3次元の座標系におけるyz座標平面上に存在するとして、前述のc、dの値を取得することができる。これらの値の取得方法は、例えば、実施の形態2で説明した2次元の斜交座標系における座標値の取得の方法と同じである。直線取得部43は、そのようにして取得したa〜dの値を前述の式に代入することによって、直線の式を取得することができる。このように、a〜dの値が決まれば直線が決まるため、直線の式の取得は、そのa〜dの値の取得であってもよい。
【0194】
なお、前述の直線の式は一例であって、他の値を用いて直線の式を記述することもできる。例えば、各軸の間の角度(2次元の平面に表示した際の角度)等を用いて記述することもできる。
【0195】
次に、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置4の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、画像表示部47が各画像データをディスプレイに表示するものとする。
【0196】
また、この具体例でも、実施の形態2の具体例と同様に、ローンの元利均等返済における年利と、返済年数と、借入金額(万円)とをx軸、y軸、z軸の各軸の値とする関数z=f(x、y)を用いる場合について説明する。なお、その関数z=f(x、y)は前述の通りである。また、この具体例でも、月返済額M=20(万円)であるとする。
【0197】
まず、ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、3次元の座標系画像100を出力する旨の指示を電子関数グラフ表示装置4に入力したとする。すると、画像表示部47は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS701)、画像データ記憶部41から座標系画像データとグラフ画像データとを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS702)。その結果、図20で示される3次元の座標系であって、ポイント図形105やx軸数値106、y軸数値107、z軸数値111等の表示のない画面、すなわち、x軸101、y軸102、z軸110を有する3次元の座標系画像100と、グラフ画像103とがディスプレイ上に表示されることになる。
【0198】
次に、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104を座標平面上のある点に移動させ、その位置でマウスをクリックしたとする。すると、位置指定受付部42は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS703)。そして、画像生成部46等は、マウスでクリックされた位置に対応する画像データの生成等を行う(ステップS704)。
【0199】
具体的には、直線取得部43は、そのクリックされた位置のスクリーン座標のX座標、Y座標の座標値をクライアント座標の座標値に変換し、さらにxy座標平面上の座標値と、yz座標平面上の座標値とに変換することによって、前述したa〜dの値を取得し、それらの値を前述の直線の式に代入することによって、直線の式を取得する(ステップS801)。その直線の式は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
【0200】
次に、算出部44は、前述の関数z={1−(1+x/12)−12×y}×(12/x)×20を図示しない記録媒体から読み出し、直線取得部43が取得した直線の式と、その関数とを用いて、直線と曲面との交点を算出する(ステップS802)。この算出は、解析的に行われてもよく、あるいは、数値計算によって有限ステップで近似的に行われてもよい。その交点に対応するx軸数値、y軸数値、z軸数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。また、算出部44は、座標系画像データのx軸、y軸、z軸の範囲において算出を行ってもよい。すなわち、算出部44が算出する結果のx軸数値やy軸数値、z軸数値が座標系画像データの各軸の範囲を超える場合には、算出部44は、その算出結果の値を用いないようにしてもよい。その値に対応するポイント図形を座標系上に表示することができないからである。また、算出結果が2以上存在する場合や、算出結果が連続した範囲を有するものである場合にも、同様に、座標系の各軸の範囲において算出を行えばよい。
【0201】
次に、画像生成部46は、位置指定受付部42が指定を受け付けた位置、すなわち、クリックされた位置に、ポイント図形画像データを生成する(ステップS803)。また、画像生成部46は、算出部44が算出したx軸数値、y軸数値、z軸数値にそれぞれ対応するx軸数値画像データ等を生成する(ステップS804)。なお、この具体例でも、画像生成部46は、ポイント図形の近傍にx軸数値等が表示されるように、x軸数値画像データ等を生成するものとする。
【0202】
画像表示部47は、画像生成部46が生成したポイント図形画像データ等をディスプレイに表示する(ステップS702)。その結果、図20で示される表示が行われることになる。図20において、x軸数値106、y軸数値107、z軸数値111が矩形の枠で囲われているが、画像生成部46は、そのような枠などの画像も適宜、生成してもよい。
なお、この場合には、交点が1個であるため、交点の特定の処理(ステップS705,S706)は行われないことになる。
【0203】
次に、交点が2個以上になる場合に交点を特定する処理について説明する。関数は、z=sin(x)×y/10であるとする。なお、座標系における位置の指定が受け付けられ、それに応じてポイント図形画像データやx軸数値画像データ等が生成され、表示されるまでの処理は、前述の具体例と同様であり、その説明を省略する。この場合には、図21で示されるように、ポイント図形105に対応するx軸数値、y軸数値、z軸数値の組が2個取得され、表示されている。また、交点が2個存在するため、画像生成部46は、2以上の交点が存在すると判断する(ステップS705)。そして、交点を特定する処理が行われる(ステップS706)。
【0204】
具体的には、画像生成部46は、補助線画像データを生成する(ステップS901)。その補助線画像データは、画像表示部47によって、図21で示されるように表示される(ステップS902)。なお、この補助線131は、ポイント図形105の位置に対応する直線をxy座標平面に投影したものである。具体的には、画像生成部46は、ポイント図形105の位置を通り、z軸110に平行な直線の図形の画像データを生成することによって、補助線画像データを生成することができる。また、その補助線131において、ポイント図形105に対応する2個の点に対応するxy座標平面上の位置に、四角の図形が表示されている。画像生成部46は、算出部44が算出した2個の交点の座標のうち、x軸数値とy軸数値との2個の組み合わせに対応するxy座標平面上の位置に、その四角の図形を有する補助線画像データを生成すればよい。また、ポイント図形105に対応する2個のxy座標平面上の位置から、x軸101と、y軸102とに対して、それぞれドロップライン132〜135が延びている。ポイント図形105に対応するxy座標平面上の点が、(x、y)=(a,b)であるとすると、画像生成部46は、(a,b)から、(0,b)及び(a,0)にそれぞれ延びるドロップライン図形の画像データを生成すればよい。なお、画像生成部46は、xy座標平面上の座標値を、クライアント座標やスクリーン座標等に変換した座標値を用いて、ドロップライン図形の画像データを生成してもよい。このドロップライン132〜135が表示されることによって、補助線131上の点がxy座標平面に存在するものであることが容易に認識されることになる。また、そのドロップライン132〜135を用いて、補助線131上の点に対応するx軸の値、y軸の値を知ることができるようになる。なお、交点に対応する補助線131上の位置が連続している場合には、画像生成部46は、その連続している範囲の端点についてのみドロップラインを生成するようにしてもよい。
【0205】
ユーザは、図21の表示において、その四角の図形のうち、いずれか一方の位置をクリックすることによって、交点を選択することができる。ここでは、図22で示されるように、ユーザが下側の四角の図形をマウスポインタ104でクリックしたとする。すると、その位置の指定が位置指定受付部42で受け付けられ(ステップS903)、数値取得部45は、その位置に応じたxy座標平面上の座標値、すなわち、x軸数値とy軸数値とを取得する。なお、この場合に、交点に対応する補助線上の位置とは厳密には異なる位置がクリックされたとしても、数値取得部45は、そのクリックされた位置に最も近い、交点に対応する補助線上の位置の数値を取得するようにしてもよい。また、数値取得部45は、関数z=sin(x)×y/10に取得したx軸数値、y軸数値を代入することによって、z軸数値を取得する(ステップS904)。また、画像生成部46は、そのようにして取得されたx軸数値、y軸数値、z軸数値にそれぞれ対応するx軸数値画像データ等を生成する(ステップS905)。その結果、図22で示されるように、補助線131を用いて取得されたx軸数値等に対応するx軸数値画像データ等が表示されることになる。
【0206】
なお、数値取得部45が取得する数値は、算出部44が算出したいずれかの交点に対応する数値となる。したがって、数値取得部45は、位置指定受付部42が受け付けた補助線上の位置に応じた数値を直接算出するのではなく、その位置に最も近い交点の値を選択することによって数値を取得してもよい。また、交点に対応する補助線131上の位置が連続している場合には、数値取得部45は、位置指定受付部42が受け付けたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値のいずれか一方のみを取得し、その取得したx軸数値、またはy軸数値を直線取得部43が取得した直線の式に代入することによって、y軸数値とz軸数値、またはx軸数値とz軸数値を算出してもよい。また、この具体例では、画像生成部46がドロップライン図形の画像データをも生成する場合について説明したが、そうでなくてもよい。
【0207】
以上のように、本実施の形態による電子関数グラフ表示装置4によれば、座標系上の位置を指定し、その位置に対応する直線の式を取得して、その直線と関数z=f(x、y)のグラフとの交点を算出することによって、その指定された位置に対応するグラフ上の座標を取得することができる。そして、その取得したx軸数値等や、指定された位置に対応するポイント図形等を表示することができる。例えば、図20の表示を見ることによって、月返済額が20万円である場合における、クリックした位置に対応する年利と、返済年数と、借入金額との関係を知ることができる。また、直線とグラフとの交点が複数になった場合には、補助線を用いることによって、いずれかの交点を選択することができる。そして、その選択結果のx軸数値等が表示されるようになる。
【0208】
また、本実施の形態では、関数z=f(x、y)のグラフ画像データが表示され、その関数を用いて、算出部44が直線との交点を算出する場合について説明したが、関数は、z=f(x、y)でなくてもよく、例えば、関数g(x、y、z)=cであってもよい。ここで、「c」は、定数である。また、その「c」は実数であることが好適である。この場合には、画像データ記憶部41において、関数g(x、y、z)=cのグラフ画像データが記憶されることになり、また、算出部44等がアクセス可能な図示しない記録媒体において、関数g(x、y、z)=cが記憶されることになる。
【0209】
また、本実施の形態では、2以上の交点が算出された場合に、補助線を表示し、その補助線上で指定された位置を用いて1個の交点を特定する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、2以上の交点が算出された場合であっても、1個の交点の特定を行わなくてもよい。その場合には、電子関数グラフ表示装置4は、数値取得部45を備えていなくてもよい。また、画像生成部46は、補助線画像データを生成しなくてもよく、また画像表示部47は、補助線画像データを表示しなくてもよい。
【0210】
また、実施の形態2〜4において、各電子関数グラフ表示装置2〜4は、図6で示される電子関数グラフ表示装置1と同様に、表示された座標系の変更に関する指示を受け付ける変更受付部と、その変更に関する指示に応じて、新たな座標系画像データや、グラフ画像データを生成し、画像データ記憶部に蓄積するグラフ生成部とをさらに備えてもよい。その変更の指示は、表示する座標軸の範囲の変更の指示であってもよく、拡大・縮小の指示であってもよく、その他の変更の指示であってもよい。また、変更受付部が受け付けた変更の指示に応じて、変更後の座標系やグラフの画像を生成する方法は、市販のグラフ描画ソフトウェア等においてすでに公知であり、その説明を省略する。なお、変更受付部は、変更後の座標軸の範囲を示す情報、例えば、x軸の範囲が0〜100であり、y軸の範囲が100〜200であり、z軸の範囲が0〜10であることを示す情報を受け付け、グラフ生成部が、その範囲に応じた座標系やグラフを生成するようにしてもよい。
【0211】
また、実施の形態1〜4において、各電子関数グラフ表示装置1〜4は、数値取得部によって取得されたり、算出部によって算出されたりした、x軸数値、y軸数値、z軸数値を出力する出力部をさらに備えてもよい。この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、その出力部は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、その出力部は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0212】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5による座標取得装置5について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による座標取得装置5は、3次元の座標系を2次元平面上に表示した場合であっても、指定された位置に応じて3次元座標系における座標を一意に特定して取得するものである。
【0213】
図23は、本実施の形態による座標取得装置5の構成を示すブロック図である。本実施の形態による座標取得装置5は、画像データ記憶部51と、第1の位置指定受付部52と、直線取得部53と、画像生成部54と、画像表示部55と、第2の位置指定受付部56と、数値取得部57と、数値出力部58とを備える。
【0214】
画像データ記憶部51では、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。この画像データ記憶部51や、座標系画像データについては、実施の形態2の画像データ記憶部21に関する説明と同様であり、その説明を省略する。
【0215】
第1の位置指定受付部52は、座標系上の位置の指定を受け付ける。この座標系上の位置の受け付けは、画像表示部55が表示した座標系画像データの座標系上において、GUIを介してなされる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指示であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。
【0216】
第1の位置指定受付部52は、例えば、ポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール、ペンタブレット、タッチパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、など)から入力された位置の指定を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置の指定を受信してもよい。なお、第1の位置指定受付部52は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、第1の位置指定受付部52は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0217】
直線取得部53は、第1の位置指定受付部52が受け付けた座標系上の位置に応じた、座標系における直線の式を取得する。この直線の式の取得方法は、実施の形態4の直線取得部43と同様であり、その説明を省略する。
【0218】
画像生成部54は、ポイント図形画像データと、x軸数値画像データと、y軸数値画像データと、z軸数値画像データと、補助線画像データとを生成する。なお、これらのデータについて、後述する図25〜図27を参照しながら説明する。
【0219】
ポイント図形画像データは、例えば、図25で示されるように、ポイント図形105の画像データである。ポイント図形105は、座標系画像データの示す3次元の座標系画像100上の位置を示す図形である。なお、画像生成部54は、後述する数値取得部57が取得したx軸数値、y軸数値、z軸数値に対応する座標系上の位置に、ポイント図形105の画像データであるポイント図形画像データを生成する。なお、結果としてそのようになればよい。本実施の形態の場合、表示画面上で指定された位置そのものが、数値取得部57が取得したx軸数値、y軸数値、z軸数値に対応する座標系上の位置となるため、画像生成部54は、第1の位置指定受付部52が受け付けた座標系上の位置そのものにポイント図形画像データを生成するようにしてもよい。第1の位置指定受付部52が新たな位置の指定を受け付けた場合には、それまでに表示されていたポイント図形105に対応するポイント図形画像データが消去され、新たに指定された位置に対応するポイント図形画像データが生成されてもよい。なお、ある位置に対応するポイント図形画像データを生成するとは、その位置にポイント図形105を表示するためのポイント図形画像データを生成することである。
【0220】
x軸数値画像データは、例えば、図26で示されるように、x軸数値106の画像データである。x軸数値は、数値取得部57によって取得されたものである。このx軸数値106が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形105に対応するx軸101の値を知ることができる。なお、このx軸数値106は、例えば、ポイント図形105の近傍に表示されてもよく、その値に対応するx軸101の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、その他の位置に表示されてもよい。また、x軸数値106の表示位置は、ポイント図形105の移動に応じて移動してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。x軸数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
【0221】
y軸数値画像データ、z軸数値画像データはそれぞれ、例えば、図26で示されるように、y軸数値107、z軸数値111の画像データである。y軸数値、z軸数値はそれぞれ、数値取得部57によって取得されたものである。それらの数値の表示位置等に関しては、x軸数値の場合と同様であり、その説明を省略する。
【0222】
補助線画像データは、例えば、図25〜図27で示されるように、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置を通る補助線141の画像データである。前述のように、3次元の座標系を2次元平面上に表示した場合には、その2次元平面上で1点が指定されたとしても、その点は、3次元の座標系における、視線方向に延びる直線に対応することになる。したがって、その直線上の点を特定するために表示されるのが、この補助線である。本実施の形態では、2種類の補助線について説明する。
【0223】
(1)平面に投影された補助線
補助線は、直線取得部53が取得した直線の式に応じた直線をある平面に投影したものであってもよい(例えば、図25参照)。その平面は、例えば、xy平面であってもよく、yz平面であってもよく、xz平面であってもよく、あるいは、その他の平面であってもよい。その他の平面としては、例えば、あらかじめ式等によって定義されている平面であってもよい(例えば、2x+3y+4z=1といった平面であってもよい)。本実施の形態では、その平面がxy平面である場合について説明する。直線の式に応じた直線をxy平面に投影した場合における、そのxy平面上の直線の式は、3次元空間上の直線の式から、xとyとの関係を示す式を取り出すことによって、取得することができる。具体的には、3次元空間上の直線の式は、a×x+b=c×y+d=e×z+fというように記述することができる(ただし、a〜fは実数である)。したがって、xy平面に投影された直線の式は、a×x+b=c×y+dとなる。画像生成部54は、この式に応じた直線を、3次元の座標系におけるxy座標平面上に表示する補助線の画像データを生成することによって、補助線画像データを生成することができる。なお、その補助線は、通常、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置を通り、z軸に平行な直線となる。
【0224】
(2)視線方向を変更した補助線
補助線は、直線取得部53が取得した直線の式に応じた直線を、画像データ記憶部51で記憶されている座標系画像データの座標系に応じた視線方向とは異なる視線方向で表示するものであってもよい(例えば、図27参照)。直線取得部53が取得した直線の式に応じた直線は、座標系画像データの座標系に応じた視線方向の場合には点に表示されるが、異なる視線方向を導入することによって、直線の補助線として表示することができる。この補助線は、3次元の座標系における直線の式に応じた直線を、新たな視線方向でレンダリングすることによって生成することができる。一方、新たな視線方向が一意に決まっている場合には、レンダリング後の補助線は同じ直線となる。したがって、画像生成部54は、その補助線の情報を保持しておき、その補助線の情報を用いて補助線画像データを生成してもよい。その補助線の情報は、補助線画像データそのものであってもよく、補助線画像データを生成するための補助線の傾き等を示す情報であってもよい。なお、座標系画像データ等で示される座標系等は一般にパースペクティブ(遠近法)を用いない図であるため、視点位置は無限遠の位置にあると考えることができる。また、画像生成部54が生成する補助線は、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置を通るものであることが好適である。また、画像生成部54は、視線方向を変更した後の補助線に対応する座標系画像データをも生成してもよい。また、画像生成部54は、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置を補助線が通るように、補助線画像データを生成するものとする。
【0225】
画像表示部55は、画像データ記憶部51から読み出した座標系画像データと、画像生成部54が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、z軸数値画像データ、補助線画像データとを表示する。画像表示部55は、座標系画像データ等に関する画像表示が最終的に行われるための表示出力を行うものであるとする。したがって、画像表示部55は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に対して画像データ等を送信する送信部であってもよい。また、画像表示部55は、それらの表示を行う表示デバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、画像表示部55は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0226】
第2の位置指定受付部56は、画像表示部55が表示した補助線上の位置の指定を受け付ける。この座標系上の位置の受け付けは、画像表示部55が表示した補助線画像データの補助線上において、GUIを介してなされる。GUIを介して入力される位置の指定は、例えば、ドラッグによる移動の指示であってもよく、クリックによる位置の指定であってもよく、その他の位置を指定するものであってもよい。
【0227】
第2の位置指定受付部56は、例えば、ポインティングデバイス(例えば、マウスやトラックボール、ペンタブレット、タッチパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、など)から入力された位置の指定を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置の指定を受信してもよい。なお、第2の位置指定受付部56は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、第2の位置指定受付部56は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0228】
数値取得部57は、直線取得部53が取得した直線の式、及び第2の位置指定受付部56が受け付けた位置を用いて、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置に応じたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、及びz軸の値であるz軸数値を取得する。このx軸数値等の取得方法について、前述の2個の補助線の場合について具体的に説明する。
【0229】
(1)平面に投影された補助線の場合
この場合には、数値取得部57は、平面に投影された補助線上の指定された位置を取得する。この位置の取得は、例えば、前述の実施の形態で説明したように、xy座標平面上での位置の取得と同様にして行うことができる。具体的には、指定された位置に対応するある軸(例えば、y軸)の値を取得し、その値に対応する補助線上の他の軸(例えば、x軸)の値を算出してもよい。そして、その平面上の位置と、直線取得部53が取得した直線の式とを用いることによって、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得することができる。例えば、補助線がxy平面上の直線である場合には、数値取得部57は、x軸数値とy軸数値との両方を取得するのではなく、一方のみを取得してもよい。すなわち、数値取得部57は、第2の位置指定受付部56が受け付けた位置に応じたx軸数値及びy軸数値の少なくとも一方を取得してもよい。そして、数値取得部57は、x軸数値及びy軸数値の少なくとも一方を直線の式に代入することによって、x軸数値、y軸数値、及びz軸数値を取得してもよい。このようにすることで、算出後のx軸数値、y軸数値、z軸数値が、確実に直線取得部53が取得した直線上の点となる。
【0230】
(2)視線方向を変更した補助線の場合
この場合には、数値取得部57は、視線方向を変更した後の座標系において、直線取得部53と同様に、その指定された補助線上の位置に対応する直線の式を取得する。そして、数値取得部57は、そのようにして取得した直線の式と、直線取得部53が取得した直線の式とを用いることによって、両直線の交点を算出する。その交点の座標が、x軸数値、y軸数値、z軸数値となる。
【0231】
なお、2次元平面上に表示された3次元空間上の任意の一点を指定したとしても、3次元の座標系での座標を一意に特定することができないことは前述の通りであるが、2次元平面上に表示された3次元空間の直線上の任意の一点を指定した場合には、その指定に応じて、直線上の3次元の座標系での座標を一意に特定することも可能である。そのことについて説明する。視線方向を変更した補助線の場合に、画像生成部54は、補助線画像データを生成する際に、その補助線上の位置(この位置は2次元平面上の位置である。例えば、クライアント座標やスクリーン座標で示されてもよい)と、直線取得部53が取得した直線の式に応じた直線上の位置(この位置は3次元空間上の位置である)との対応関係を知ることができる。したがって、画像生成部54は、その対応関係の情報を用いることによって、2次元平面上の位置(例えば、クライアント座標やスクリーン座標で示されてもよい)を、3次元空間の直線上の位置に変換して、その3次元空間上の位置に対応する座標値、すなわち、x軸数値、y軸数値、z軸数値を取得することができる。したがって、数値取得部57は、このようにしてx軸数値等を取得してもよい。
【0232】
また、視線方向を変更した補助線上の指定された位置に対応するx軸数値等を取得する際にも、その取得したx軸数値等が確実に補助線上の数値となるようにすることが好適である。そのため、視線方向を変更した補助線の場合に、数値取得部57は、例えば、次のようにしてx軸数値等を取得してもよい。具体的には、数値取得部57は、第2の位置指定受付部56が受け付けた位置に応じたクライアント座標のX座標の値またはY座標の値を、直線取得部53が取得した直線の式(この式は3次元空間上の直線の式である)に対応するクライアント座標での直線(補助線)の式(この式は2次元平面上のX,Yの式である)に代入することによって、クライアント座標のY座標の値またはX座標の値を取得することができ、補助線上の位置に確実に対応するクライアント座標の座標値を取得することができる。数値取得部57は、その座標値を前述のようにして3次元空間の直線上の位置に変換することによって、x軸数値等を取得することができる。また、例えば、数値取得部57は、第2の位置指定受付部56が受け付けた位置に応じた3次元空間上での直線の式(これは視線方向が変更された後の3次元の座標系において、視線方向に延びる直線の式である。直線取得部53が取得した直線の式と区別するために、「第2の直線の式」と称することにする)を取得することができる。そして、数値取得部57は、直線取得部53が取得した直線の式における2個の座標軸に関する式(例えば、x軸とy軸との式)と、第2の直線の式の同じ2個の座標軸に関する式(例えば、x軸とy軸との式)とを用いて、両者の式に対応する直線の交点を算出することができる(例えば、交点に対応するx軸数値、y軸数値を算出することができる)。そして、その交点の値を直線取得部53が取得した直線の式に代入することによって、数値取得部57は、残りの座標軸の値(例えば、z軸数値)を取得することができる。
【0233】
数値出力部58は、数値取得部57が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を出力する。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、数値出力部58は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、数値出力部58は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0234】
次に、本実施の形態による座標取得装置5の動作について、図24のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS1001)画像表示部55は、座標系画像データを表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS1002に進み、そうでない場合には、表示すると判断するまでステップS1001の処理を繰り返す。なお、画像表示部55は、例えば、座標系画像データを表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データを表示すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データを表示すると判断してもよい。
【0235】
(ステップS1002)画像表示部55は、画像データ記憶部51から読み出した座標系画像データを表示する。
【0236】
(ステップS1003)第1の位置指定受付部52は、画像表示部55が表示した座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、位置の指定を受け付けた場合には、ステップS1004に進み、そうでない場合には、位置の指定を受け付けるまでステップS1003の処理を繰り返す。
【0237】
(ステップS1004)画像生成部54は、第1の位置指定受付部52が受け付けた座標系上の位置に、ポイント図形画像データを生成する。
【0238】
(ステップS1005)直線取得部53は、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置に対応する直線の式を取得する。その直線の式は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0239】
(ステップS1006)画像生成部54は、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置を通る補助線の画像データである補助線画像データを生成する。
【0240】
(ステップS1007)画像表示部55は、ポイント図形画像データや補助線画像データを表示する。
【0241】
(ステップS1008)第2の位置指定受付部56は、画像表示部55が表示した補助線画像データの補助線上の位置の指定を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS1009に進み、そうでない場合には、位置の指定を受け付けるまでステップS1008の処理を繰り返す。
【0242】
(ステップS1009)数値取得部57は、直線取得部53が取得した直線の式と、第2の位置指定受付部56が受け付けた位置とを用いて、第1の位置指定受付部52が受け付けた位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得する。これらのx軸数値等は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0243】
(ステップS1010)数値出力部58は、数値取得部57が取得したx軸数値、y軸数値、z軸数値を出力する。
【0244】
(ステップS1011)画像生成部54は、数値取得部57が取得したx軸数値等に対応するx軸数値画像データ等を生成する。
【0245】
(ステップS1012)画像表示部55は、画像生成部54が生成したx軸数値画像データ等をも表示する。なお、この表示の際に、補助線画像データを表示しないようにしてもよい。すなわち、数値取得部57によるx軸数値等の取得が終了した後には、補助線画像データの表示を終了してもよい。そして、ステップS1003に戻る。
なお、図24のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0246】
次に、本実施の形態による座標取得装置5の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、画像表示部55が各画像データをディスプレイに表示するものとする。まず、前述の(1)の補助線の場合について説明する。
【0247】
ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、3次元の座標系画像100を出力する旨の指示を座標取得装置5に入力したとする。すると、画像表示部55は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS1001)、画像データ記憶部51から座標系画像データを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS1002)。その結果、図25で示される3次元の座標系であって、ポイント図形105や補助線141の表示のない画面、すなわち、x軸101、y軸102、z軸110を有する3次元の座標系画像100がディスプレイ上に表示されることになる。
【0248】
次に、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104を図25で示される位置に移動させ、そこでマウスをクリックしたとする。すると、第1の位置指定受付部52は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS1003)。そして、画像生成部54は、その指定された位置にポイント図形画像データを生成する(ステップS1004)。また、直線取得部53は、その指定された位置に応じた直線の式を取得する(ステップS1005)。その直線の式は、次のようであったとする。
4x−80=−4y=5z−150
【0249】
また、画像生成部54は、その直線がxy平面に投影された補助線の画像データである補助線画像データを生成する(ステップS1006)。その補助線の式は、次のようである。
y=−x+20
【0250】
画像表示部55は、画像生成部54が生成したポイント図形画像データと、補助線画像データとをディスプレイに表示する(ステップS1007)。その結果、図25で示される表示が行われることになる。その表示がなされている状態において、ユーザがマウスを操作することによって、マウスポインタ104を図26で示される位置に移動させ、そこでマウスをクリックしたとする。すると、第2の位置指定受付部56は、位置の指定を受け付けたと判断する(ステップS1008)。そして、数値取得部57は、x軸数値「10」と、y軸数値「10」とを取得する。また、数値取得部57は、そのx軸数値を前述の直線の式に代入し、zについて解くことによって、z軸数値「22」を取得する(ステップS1009)。数値出力部58は、数値取得部57が取得したx軸数値等を図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS1010)。また、画像生成部54は、そのx軸数値等に対応するx軸数値画像データ等を生成し(ステップS1011)、画像表示部55は、そのx軸数値画像データ等をもディスプレイに表示する(ステップS1012)。その結果、図26で示される表示が行われることになる。この具体例の場合には、ポイント図形105に対応する座標値として、(x、y、z)=(10,10,22)が取得されたことになる。なお、前述のように、図26の表示が行われる際には、補助線画像データを消去するようにしてもよい。また、補助線141上での位置の指定を容易に行うことができるように、マウスポインタ104が補助線141上に位置した場合には、画像生成部54は、その位置からx軸101、y軸102に延びるドロップラインの画像データを生成し、画像表示部55がそのドロップラインの画像データをも表示するようにしてもよい。
【0251】
次に、前述の(2)の補助線が生成される場合について説明する。(1)の補助線の場合と同様にして、座標系画像データが表示され(ステップS1001、S1002)、その表示において、図25で示されるマウスポインタ104の位置でマウスがクリックされ(ステップS1003)、その位置にポイント図形画像データが生成され(ステップS1004)、前述の直線の式が取得されたとする(ステップS1005)。その後、画像生成部54は、直線の式に応じた直線と、座標系画像データの座標系とを、あらかじめ決められた角度だけ変更した視線方向で表示する補助線画像データと、変更後の座標系画像データとを生成し(ステップS1006)、画像表示部55は、それらの画像を表示したとする(ステップS1007)。図27は、そのようにして表示された補助線141と、変更後の座標系145とを示す図である。なお、図27において、はじめから表示されていた座標系画像100を薄い色で表示しているが、変更の前後の座標系画像を区別できるのであれば、異なる色で表示することであってもよい。
【0252】
なお、この具体例では、ユーザがマウスポインタ104を補助線141上に移動させると、その位置に応じたx軸の値、y軸の値、z軸の値を数値取得部57が取得し、それに応じたドロップラインを画像生成部54が生成して、画像表示部55が表示するものとする。例えば、(x、y、z)=(a,b,c)が取得されたとすると、画像生成部54は、ポイント図形105の位置から、(x、y、z)=(a,b,0)までのドロップライン142の画像データを生成する。また、画像生成部54は、そのドロップライン142のxy座標平面上の位置からx軸上の点(x、y、z)=(a,0,0)まで延びるドロップライン143の画像データと、そのxy座標平面上の位置からy軸上の点(x、y、z)=(0,b,0)まで延びるドロップライン144の画像データとを生成する。そして、画像表示部55がそれらのドロップラインを表示する。その結果、ユーザは、マウスポインタ104の位置に対応するx、y、zの値を視覚的に知ることができることになる。そして、マウスポインタ104が補助線141上の図27で示される位置に存在する場合に、ユーザがマウスをクリックしたとする。すると、第2の位置指定受付部56は、位置の指定を受け付けたと判断し(ステップS1008)、数値取得部57は、その位置に対応するx軸数値「15」、y軸数値「5」、z軸数値「34」を取得する(ステップS1009)。そして、数値取得部57は、それらの数値を図示しない記録媒体に蓄積し(ステップS1010)、画像生成部54は、そのx軸数値等に対応するx軸数値画像データ等を生成し(ステップS1011)、画像表示部55は、そのx軸数値画像データ等を図26の場合と同様に表示する(ステップS1012)。なお、この表示の際には、補助線141と、変更後の座標系145とは消去され、図28で示される表示がなされるものとする。
【0253】
なお、x軸数値画像データ等が表示されている際に、ユーザが座標系上の別の位置をクリックすると、それに応じて、それまでのポイント図形105が消去されて新たな位置にポイント図形105が表示されると共に、補助線141が表示され、その補助線141上の位置の指定が行われる。そして、新たなx軸数値等が取得され、新たなx軸数値画像データ等が表示されることになる。
【0254】
この具体例において、(1)の補助線を表示する際には、その補助線がxy平面上の直線であることを明確にするため、z軸を表示しないようにしてもよい。また、(2)の補助線を表示する際には、それまでに表示されていた座標系、すなわち、画像データ記憶部51で記憶されている座標系画像データの座標系を表示しないようにしてもよい。
【0255】
以上のように、本実施の形態による座標取得装置5によれば、3次元の座標系を2次元平面上に表示した場合であっても、2次元平面上に表示された3次元の座標系での位置の指定と、補助線上での位置の指定とを行うことによって、3次元座標系における座標を一意に特定して取得することができる。また、2回目の位置の指定は、1回目の位置の指定に対応する直線(すなわち、補助線)の上での位置の指定となるため、1回目の位置の指定においても一意に決まらなかった範囲のさらなる指定を行うことによって、最終的に3次元空間上における一点を特定することができる。したがって、ユーザは、直感的に3次元空間上における一点を特定することができる。
【0256】
なお、本実施の形態において、画像生成部54は、数値取得部57が取得したx軸数値、y軸数値、z軸数値にそれぞれ応じたx軸上、y軸上、z軸上の位置を特定するための特定図形の画像データである特定図形画像データをも生成してもよい。そして、画像表示部55は、画像生成部54が生成した特定図形画像データをも表示してもよい。ここで、特定図形とは、表示された特定図形をユーザが見ることによって、x軸、y軸、z軸の値を知ることができる図形であるとする。特定図形は、例えば、図29で示されるようなドロップライン151〜154であってもよい。ユーザは、それらのドロップラインとx軸、y軸、z軸との交点によって、ポイント図形105に対応するx軸、y軸、z軸の値を知ることができるようになる。なお、特定図形は、図29で示されるドロップライン151のみであってもよい。そのドロップライン151のxy平面上の端点によって、ユーザはxy座標平面上でのxy座標を知ることができ、また、そのドロップライン151のz軸方向の高さによって、z軸の値を知ることができるからである。また、特定図形は、ドロップライン以外の図形であってもよい。例えば、特定図形は、数値取得部57が取得したx軸数値等に対応するx軸上の位置に配置される図形(例えば、丸や四角、三角等の形状)であってもよい。また、画像生成部54は、図24のフローチャートのステップS1011において、x軸数値画像データ等と共に、あるいは、x軸数値画像データ等に代えて特定図形画像データを生成してもよい。特定図形画像データがドロップラインの画像データであり、数値取得部57が取得したx軸数値が「a」であり、y軸数値が「b」であり、z軸数値が「c」である場合には、画像生成部54は、例えば、ポイント図形105の位置から、(x、y、z)=(a,b,0)までのドロップライン151の画像データを生成する。また、画像生成部54は、そのドロップライン151のxy座標平面上の位置からx軸上の点(x、y、z)=(a,0,0)まで延びるドロップライン152の画像データと、そのxy座標平面上の位置からy軸上の点(x、y、z)=(0,b,0)まで延びるドロップライン153の画像データとを生成する。また、画像生成部54は、ポイント図形105の位置から、(x、y、z)=(0,0,c)まで延びるドロップライン154の画像データを生成する。なお、3次元の空間座標系におけるドロップラインの座標位置をスクリーン座標等に変換して表示する方法は、グラフ描画ソフトウェア等においてすでに知られており、その詳細な説明を省略する。また、この場合には、補助線とドロップラインとが紛らわしくなるため、画像表示部55は、図24のフローチャートにおけるステップS1012において、補助線画像データを表示しないようにすることが好適である。
【0257】
また、実施の形態1〜5において、画像データを記憶している画像データ記憶部がVRAMである場合には、画像生成部は、そのVRAMである画像データ記憶部に座標系画像データやグラフ画像データを蓄積する処理を行ってもよい。なお、座標系やグラフの画像データを生成する処理は、すでに公知であるグラフ描画ソフトウェア等において知られており、その説明を省略する。
【0258】
また、上記実施の形態において、BMIのグラフや、ローン返済のグラフを表示する場合について主に説明したが、そのグラフの種類が限定されないことは言うまでもない。また、上記実施の形態において、各軸がx軸、y軸、z軸である場合について説明したが、それらは単に各軸を特定するための称呼であって、各軸の名称がx軸等に限定されないことは言うまでもない。
【0259】
また、上記実施の形態では、電子関数グラフ表示装置1〜4や座標取得装置5がスタンドアロンである場合について説明したが、電子関数グラフ表示装置1〜4や座標取得装置5は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を出力したりしてもよい。
【0260】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0261】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0262】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0263】
また、上記実施の形態において、電子関数グラフ表示装置1〜4や座標取得装置5に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
【0264】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における電子関数グラフ表示装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたx軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)を取得する数値取得部、数値取得部が取得したx軸数値を用いて、y=f(a)の値であるy軸数値を算出する算出部、数値取得部が取得したx軸数値、及び算出部が算出したy軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラムである。
【0265】
また、そのソフトウェアは、以下のようなプログラムであってもよい。つまり、このプログラムは、コンピュータを、x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)またはg(x、y)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する数値取得部、数値取得部が取得したy軸数値を関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部、数値取得部が取得したy軸数値、及び算出部が算出したx軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラムでもよい。
【0266】
また、上記実施の形態における電子関数グラフ表示装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データの座標系上のxy座標平面上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、x軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)と、y軸の値であるy軸数値(このy軸数値が「b」であるとする)とを取得する数値取得部、数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値を用いて、z=f(a、b)の値であるz軸数値を算出する算出部、数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値、並びに算出部が算出したz軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラムである。
【0267】
また、上記実施の形態における電子関数グラフ表示装置3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける第1位置指定受付部、第1位置指定受付部が受け付けた位置に応じたz軸の値であるz軸数値を取得する第1数値取得部、第1数値取得部が取得したz軸数値を関数に代入した際のx軸の値とy軸の値との関係に応じた2次元のグラフと、2次元のグラフが存在するxy座標平面との画像データであるxy座標平面画像データを生成する第1画像生成部、xy座標平面上の位置の指定を受け付ける第2位置指定受付部、第2位置指定受付部が受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する第2数値取得部、第1数値取得部が取得したz軸数値と第2数値取得部が取得したy軸数値とを関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部、第1数値取得部が取得したz軸数値と第2数値取得部が取得したy軸数値と算出部が算出したx軸数値とに対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する第2画像生成部、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、第1画像生成部が生成したxy座標平面画像データと、第2画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、第1位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、第2位置指定受付部は、画像表示部が表示したxy座標平面画像データのxy座標平面上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラムである。
【0268】
また、上記実施の形態における電子関数グラフ表示装置4を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、座標系における直線の式を取得する直線取得部、直線取得部が取得した直線の式と、関数との交点を算出する算出部、算出部が算出した交点に対応する、x軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、z軸の値であるz軸数値に対応する座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラムである。
【0269】
また、上記実施の形態における座標取得装置5を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける第1位置指定受付部、第1位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、座標系における直線の式を取得する直線取得部、第1位置指定受付部が受け付けた位置を通る補助線の画像データである補助線画像データを生成する画像生成部、画像データ記憶部から読み出した座標系画像データと、画像生成部が生成した補助線画像データとを表示する画像表示部、補助線上の位置の指定を受け付ける第2位置指定受付部、直線取得部が取得した直線の式、及び第2位置指定受付部が受け付けた位置を用いて、第1位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、及びz軸の値であるz軸数値を取得する数値取得部、数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を出力する数値出力部、として機能させ、第1位置指定受付部は、画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、第2位置指定受付部は、画像表示部が表示した補助線画像データの補助線上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラムである。
【0270】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0271】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0272】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0273】
図30は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による電子関数グラフ表示装置1〜4、座標取得装置5を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0274】
図30において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0275】
図31は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図31において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0276】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による電子関数グラフ表示装置1〜4、座標取得装置5の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0277】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による電子関数グラフ表示装置1〜4、座標取得装置5の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0278】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0279】
以上より、本発明による電子関数グラフ表示装置等によれば、例えば、座標系に表示されたグラフ上の任意の点に応じた座標を取得できるという効果が得られ、例えば、グラフ上の値を読み出す装置等として有用である。また、本発明による座標取得装置等によれば、2次元平面上に表示された3次元の座標系で指定された位置に応じた3次元座標系での座標を一意に特定して取得できるという効果が得られ、例えば、2次元平面上に表示された3次元の座標系を用いて3次元空間上の座標値を入力する装置等として有用である。
【符号の説明】
【0280】
1、2、3、4 電子関数グラフ表示装置
5 座標取得装置
11、21、31、41、51 画像データ記憶部
12、22、42 位置指定受付部
13、23、45、57 数値取得部
14、24、37、44 算出部
15、25、46、54 画像生成部
16、26、39、47、55 画像表示部
17 変更受付部
18 グラフ生成部
32、52 第1の位置指定受付部
33 第1の数値取得部
34 第1の画像生成部
35、56 第2の位置指定受付部
36 第2の数値取得部
38 第2の画像生成部
43、53 直線取得部
58 数値出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、
前記座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたx軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)を取得する数値取得部と、
前記数値取得部が取得したx軸数値を用いて、y=f(a)の値であるy軸数値を算出する算出部と、
前記数値取得部が取得したx軸数値、及び前記算出部が算出したy軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部と、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、電子関数グラフ表示装置。
【請求項2】
x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)またはg(x、y)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、
前記座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する数値取得部と、
前記数値取得部が取得したy軸数値を前記関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部と、
前記数値取得部が取得したy軸数値、及び前記算出部が算出したx軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部と、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、電子関数グラフ表示装置。
【請求項3】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、
前記座標系上のxy座標平面上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、x軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)と、y軸の値であるy軸数値(このy軸数値が「b」であるとする)とを取得する数値取得部と、
前記数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値を用いて、z=f(a、b)の値であるz軸数値を算出する算出部と、
前記数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値、並びに前記算出部が算出したz軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部と、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、電子関数グラフ表示装置。
【請求項4】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、
前記座標系上の位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付部と、
前記第1の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたz軸の値であるz軸数値を取得する第1の数値取得部と、
前記第1の数値取得部が取得したz軸数値を前記関数に代入した際のx軸の値とy軸の値との関係に応じた2次元のグラフと、当該2次元のグラフが存在するxy座標平面との画像データであるxy座標平面画像データを生成する第1の画像生成部と、
前記xy座標平面上の位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付部と、
前記第2の位置指定受付部が受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する第2の数値取得部と、
前記第1の数値取得部が取得したz軸数値と前記第2の数値取得部が取得したy軸数値とを前記関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部と、
前記第1の数値取得部が取得したz軸数値と前記第2の数値取得部が取得したy軸数値と前記算出部が算出したx軸数値とに対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する第2の画像生成部と、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記第1の画像生成部が生成したxy座標平面画像データと、前記第2の画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、
前記第1の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、
前記第2の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示したxy座標平面画像データのxy座標平面上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、電子関数グラフ表示装置。
【請求項5】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、
前記座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部と、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、前記座標系における直線の式を取得する直線取得部と、
前記直線取得部が取得した直線の式と、前記関数との交点を算出する算出部と、
前記算出部が算出した交点に対応する、x軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、z軸の値であるz軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部と、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部と、を備え、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、電子関数グラフ表示装置。
【請求項6】
前記画像生成部は、前記算出部が算出した交点が2以上の点である場合に、当該2以上の点に対応する補助線の画像データである補助線画像データをも生成し、
前記画像表示部は、前記画像生成部が生成した補助線画像データをも表示し、
前記位置指定受付部は、前記補助線上の位置の指定を受け付け、
前記位置指定受付部が受け付けた補助線上の位置に応じたx軸数値、y軸数値、z軸数値を取得する数値取得部をさらに備え、
前記画像生成部は、前記数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値にそれぞれ応じたx軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データをも生成する、請求項5記載の電子関数グラフ表示装置。
【請求項7】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部と、
前記座標系上の位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付部と、
前記第1の位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、前記座標系における直線の式を取得する直線取得部と、
前記第1の位置指定受付部が受け付けた位置を通る補助線の画像データである補助線画像データを生成する画像生成部と、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データと、前記画像生成部が生成した補助線画像データとを表示する画像表示部と、
前記補助線上の位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付部と、
前記直線取得部が取得した直線の式、及び前記第2の位置指定受付部が受け付けた位置を用いて、前記第1の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、及びz軸の値であるz軸数値を取得する数値取得部と、
前記数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を出力する数値出力部と、を備え、
前記第1の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、
前記第2の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した補助線画像データの補助線上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、座標取得装置。
【請求項8】
前記補助線は、前記直線取得部が取得した直線の式に応じた直線をxy平面に投影したものであり、
前記数値取得部は、前記第2の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸数値及びy軸数値の少なくとも一方を取得し、当該x軸数値及びy軸数値の少なくとも一方を前記直線の式に代入することによって、x軸数値、y軸数値、及びz軸数値を取得する、請求項7記載の座標取得装置。
【請求項9】
前記補助線は、前記直線取得部が取得した直線の式に応じた直線を、前記座標系に応じた視線方向とは異なる視線方向で表示するものであり、
前記数値取得部は、前記第2の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を取得する、請求項7記載の座標取得装置。
【請求項10】
前記画像生成部は、前記数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、z軸数値にそれぞれ応じたx軸上、y軸上、z軸上の位置を特定するための特定図形の画像データである特定図形画像データをも生成し、
前記画像表示部は、前記特定図形画像データをも表示する、請求項7から請求項9のいずれか記載の座標取得装置。
【請求項11】
x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、位置指定受付部と、数値取得部と、算出部と、画像生成部と、画像表示部とを用いて処理される電子関数グラフ表示方法であって、
前記画像表示部が、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データを表示する第1の画像表示ステップと、
前記位置指定受付部が、前記第1の画像表示ステップで表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける位置指定受付ステップと、
前記数値取得部が、前記位置指定受付ステップで受け付けた座標系上の位置に応じたx軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)を取得する数値取得ステップと、
前記算出部が、前記数値取得ステップで取得したx軸数値を用いて、y=f(a)の値であるy軸数値を算出する算出ステップと、
前記画像生成部が、前記数値取得ステップで取得したx軸数値、及び前記算出ステップで算出したy軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記画像生成ステップで生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データを表示する第2の画像表示ステップと、を備えた電子関数グラフ表示方法。
【請求項12】
x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)またはg(x、y)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、位置指定受付部と、数値取得部と、算出部と、画像生成部と、画像表示部とを用いて処理される電子関数グラフ表示方法であって、
前記画像表示部が、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データを表示する第1の画像表示ステップと、
前記位置指定受付部が、前記第1の画像表示ステップで表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける位置指定受付ステップと、
前記数値取得部が、前記位置指定受付ステップで受け付けた座標系上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する数値取得ステップと、
前記算出部が、前記数値取得ステップで取得したy軸数値を前記関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出ステップと、
前記画像生成部が、前記数値取得ステップで取得したy軸数値、及び前記算出ステップで算出したx軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記画像生成ステップで生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データを表示する第2の画像表示ステップと、を備えた電子関数グラフ表示方法。
【請求項13】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、位置指定受付部と、数値取得部と、算出部と、画像生成部と、画像表示部とを用いて処理される電子関数グラフ表示方法であって、
前記画像表示部が、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データを表示する第1の画像表示ステップと、
前記位置指定受付部が、前記第1の画像表示ステップで表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける位置指定受付ステップと、
前記数値取得部が、前記位置指定受付ステップで受け付けた座標系上の位置に応じた、x軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)と、y軸の値であるy軸数値(このy軸数値が「b」であるとする)とを取得する数値取得ステップと、
前記算出部が、前記数値取得ステップで取得したx軸数値及びy軸数値を用いて、z=f(a、b)の値であるz軸数値を算出する算出ステップと、
前記画像生成部が、前記数値取得ステップで取得したx軸数値及びy軸数値、並びに前記算出ステップで算出したz軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記画像生成ステップで生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを表示する第2の画像表示ステップと、を備えた電子関数グラフ表示方法。
【請求項14】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、第1の位置指定受付部と、第1の数値取得部と、第1の画像生成部と、第2の位置指定受付部と、第2の数値取得部と、算出部と、第2の画像生成部と、画像表示部とを用いて処理される電子関数グラフ表示方法であって、
前記画像表示部が、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データを表示する第1の画像表示ステップと、
前記第1の位置指定受付部が、前記第1の画像表示ステップで表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付ステップと、
前記第1の数値取得部が、前記第1の位置指定受付ステップで受け付けた位置に応じたz軸の値であるz軸数値を取得する第1の数値取得ステップと、
前記第1の画像生成部が、前記第1の数値取得ステップで取得したz軸数値を前記関数に代入した際のx軸の値とy軸の値との関係に応じた2次元のグラフと、当該2次元のグラフが存在するxy座標平面との画像データであるxy座標平面画像データを生成する第1の画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記第1の画像生成ステップで生成したxy座標平面画像データを表示する第2の画像表示ステップと、
前記第2の位置指定受付部が、前記第2の画像表示ステップで表示したxy座標平面画像データのxy座標平面上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付ステップと、
前記第2の数値取得部が、前記第2の位置指定受付ステップで受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する第2の数値取得ステップと、
前記算出部が、前記第1の数値取得ステップで取得したz軸数値と前記第2の数値取得ステップで取得したy軸数値とを前記関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出ステップと、
前記第2の画像生成部が、前記第1の数値取得ステップで取得したz軸数値と前記第2の数値取得ステップで取得したy軸数値と前記算出ステップで算出したx軸数値とに対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する第2の画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記第2の画像生成ステップで生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを表示する第3の画像表示ステップと、を備えた電子関数グラフ表示方法。
【請求項15】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部と、位置指定受付部と、直線取得部と、算出部と、画像生成部と、画像表示部とを用いて処理される電子関数グラフ表示方法であって、
前記画像表示部が、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データを表示する第1の画像表示ステップと、
前記位置指定受付部が、前記第1の画像表示ステップで表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける位置指定受付ステップと、
前記直線取得部が、前記位置指定受付ステップで受け付けた座標系上の位置に応じた、前記座標系における直線の式を取得する直線取得ステップと、
前記算出部が、前記直線取得ステップで取得した直線の式と、前記関数との交点を算出する算出ステップと、
前記画像生成部が、前記算出ステップで算出した交点に対応する、x軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、z軸の値であるz軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記画像生成ステップで生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データを表示する第2の画像表示ステップと、を備えた電子関数グラフ表示方法。
【請求項16】
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部と、第1の位置指定受付部と、直線取得部と、画像生成部と、画像表示部と、第2の位置指定受付部と、数値取得部と、数値出力部とを用いて処理される電子関数グラフ表示方法であって、
前記画像表示部が、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データを表示する第1の画像表示ステップと、
前記第1の位置指定受付部が、前記第1の画像表示ステップで表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付ステップと、
前記直線取得部が、前記第1の位置指定受付ステップで受け付けた座標系上の位置に応じた、前記座標系における直線の式を取得する直線取得ステップと、
前記画像生成部が、前記第1の位置指定受付ステップで受け付けた位置を通る補助線の画像データである補助線画像データを生成する画像生成ステップと、
前記画像表示部が、前記画像生成ステップで生成した補助線画像データを表示する第2の画像表示ステップと、
前記第2の位置指定受付部が、前記第2の画像表示ステップで表示した補助線画像データの補助線上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付ステップと、
前記数値取得部が、前記直線取得ステップで取得した直線の式、及び前記第2の位置指定受付ステップで受け付けた位置を用いて、前記第1の位置指定受付ステップで受け付けた位置に応じたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、及びz軸の値であるz軸数値を取得する数値取得ステップと、
前記数値出力部が、前記数値取得ステップで取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を出力する数値出力ステップと、を備えた座標取得方法。
【請求項17】
コンピュータを、
x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている前記座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたx軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)を取得する数値取得部、
前記数値取得部が取得したx軸数値を用いて、y=f(a)の値であるy軸数値を算出する算出部、
前記数値取得部が取得したx軸数値、及び前記算出部が算出したy軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラム。
【請求項18】
コンピュータを、
x軸とy軸とを有する2次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数y=f(x)またはg(x、y)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている前記座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する数値取得部、
前記数値取得部が取得したy軸数値を前記関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部、
前記数値取得部が取得したy軸数値、及び前記算出部が算出したx軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データとを生成する画像生成部、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、及びy軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラム。
【請求項19】
コンピュータを、
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている前記座標系画像データの座標系上のxy座標平面上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、x軸の値であるx軸数値(このx軸数値が「a」であるとする)と、y軸の値であるy軸数値(このy軸数値が「b」であるとする)とを取得する数値取得部、
前記数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値を用いて、z=f(a、b)の値であるz軸数値を算出する算出部、
前記数値取得部が取得したx軸数値及びy軸数値、並びに前記算出部が算出したz軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラム。
【請求項20】
コンピュータを、
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている前記座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付部、
前記第1の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたz軸の値であるz軸数値を取得する第1の数値取得部、
前記第1の数値取得部が取得したz軸数値を前記関数に代入した際のx軸の値とy軸の値との関係に応じた2次元のグラフと、当該2次元のグラフが存在するxy座標平面との画像データであるxy座標平面画像データを生成する第1の画像生成部、
前記xy座標平面上の位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付部、
前記第2の位置指定受付部が受け付けたxy座標平面上の位置に応じたy軸の値であるy軸数値を取得する第2の数値取得部、
前記第1の数値取得部が取得したz軸数値と前記第2の数値取得部が取得したy軸数値とを前記関数に代入した際のx軸の値であるx軸数値を算出する算出部、
前記第1の数値取得部が取得したz軸数値と前記第2の数値取得部が取得したy軸数値と前記算出部が算出したx軸数値とに対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する第2の画像生成部、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記第1の画像生成部が生成したxy座標平面画像データと、前記第2の画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、
前記第1の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、
前記第2の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示したxy座標平面画像データのxy座標平面上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラム。
【請求項21】
コンピュータを、
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データと、関数z=f(x、y)またはg(x、y、z)=c(ただし、cは定数である)のグラフの画像データであるグラフ画像データとが記憶される画像データ記憶部で記憶されている前記座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける位置指定受付部、
前記位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、前記座標系における直線の式を取得する直線取得部、
前記直線取得部が取得した直線の式と、前記関数との交点を算出する算出部、
前記算出部が算出した交点に対応する、x軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、z軸の値であるz軸数値に対応する前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の画像データであるポイント図形画像データと、前記x軸数値の画像データであるx軸数値画像データと、前記y軸数値の画像データであるy軸数値画像データと、前記z軸数値の画像データであるz軸数値画像データとを生成する画像生成部、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データ及びグラフ画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データ、x軸数値画像データ、y軸数値画像データ、及びz軸数値画像データとを表示する画像表示部、として機能させ、
前記位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラム。
【請求項22】
コンピュータを、
x軸とy軸とz軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部で記憶されている前記座標系画像データの座標系上の位置の指定を受け付ける第1の位置指定受付部、
前記第1の位置指定受付部が受け付けた座標系上の位置に応じた、前記座標系における直線の式を取得する直線取得部、
前記第1の位置指定受付部が受け付けた位置を通る補助線の画像データである補助線画像データを生成する画像生成部、
前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データと、前記画像生成部が生成した補助線画像データとを表示する画像表示部、
前記補助線上の位置の指定を受け付ける第2の位置指定受付部、
前記直線取得部が取得した直線の式、及び前記第2の位置指定受付部が受け付けた位置を用いて、前記第1の位置指定受付部が受け付けた位置に応じたx軸の値であるx軸数値、y軸の値であるy軸数値、及びz軸の値であるz軸数値を取得する数値取得部、
前記数値取得部が取得したx軸数値、y軸数値、及びz軸数値を出力する数値出力部、として機能させ、
前記第1の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した座標系画像データの座標系上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付け、
前記第2の位置指定受付部は、前記画像表示部が表示した補助線画像データの補助線上において、グラフィカルユーザーインターフェースを介して位置の指定を受け付ける、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図27】
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