電気コンタクト、及び、電気コネクタ
【課題】トーションタイプの電気コンタクトにおいて、更なる狭ピッチ化をすることなく、接点数を増大させることができる。
【解決手段】コンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10を備えている。各コンタクトエレメント10は、複数のコンタクト梁部15とコンタクト連結部16を有する。コンタクト梁部15は、プラグ接触部21とソケット接触部22を有する。プラグ接触部21とソケット接触部22は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3がコンタクト梁部15を挟んで対向した際に、コンタクト梁部15がコンタクト連結部16に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。コンタクトユニット8は、一方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、他方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、が交互に並ぶように一対のコンタクトエレメント10を組み合わせることで構成されている。
【解決手段】コンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10を備えている。各コンタクトエレメント10は、複数のコンタクト梁部15とコンタクト連結部16を有する。コンタクト梁部15は、プラグ接触部21とソケット接触部22を有する。プラグ接触部21とソケット接触部22は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3がコンタクト梁部15を挟んで対向した際に、コンタクト梁部15がコンタクト連結部16に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。コンタクトユニット8は、一方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、他方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、が交互に並ぶように一対のコンタクトエレメント10を組み合わせることで構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コンタクト、及び、電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、特許文献1は、本願の図11に示すように、開口された中空部50を有するメス接触子51の内周に接触するべく外側に突き出た外側接触部52と、中空部50に挿入されるオス接触子53の外周に接触するべく内側に突き出た内側接触部54と、両接触部52,54の接触により変形して接触圧を生じる応力変形部55とを有する電気コンタクト56を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−135275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献1の電気コンタクト56は、応力変形部55における捻れ変形を利用して接触圧を確保する所謂トーションタイプに分類されるものである。この種の電気コンタクトは狭ピッチ化の限界を既に迎えており、接点数増大による接触抵抗の低減効果は頭打ちとなっていた。
【0005】
本願発明の目的は、トーションタイプの電気コンタクトにおいて、接点数増大についてのブレークスルー技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の観点によれば、第1導電性部品と第2導電性部品との間に介在して、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品を相互に導通させるための電気コンタクトは、以下のように構成される。即ち、前記電気コンタクトは、第1コンタクトと第2コンタクトを備えている。前記第1コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第1コンタクト梁部と、前記複数の第1コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第1コンタクト梁部を連結する第1コンタクト連結部と、を有する。前記第1コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第2接触部と、を有する。前記第1コンタクト梁部第1接触部と前記第1コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第1コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第1コンタクト梁部が前記第1コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。前記第2コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第2コンタクト梁部と、前記複数の第2コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第2コンタクト梁部を連結する第2コンタクト連結部と、を有する。前記第2コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第2接触部と、を有する。前記第2コンタクト梁部第1接触部と前記第2コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第2コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第2コンタクト梁部が前記第2コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。前記電気コンタクトは、前記第1コンタクトの前記複数の第1コンタクト梁部と、前記第2コンタクトの前記複数の第2コンタクト梁部と、が交互に並ぶように前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせて成る。
また、前記第1コンタクト梁部は、第1コンタクト梁部本体部を有し、前記第1コンタクト梁部本体部は、前記第1コンタクト梁部第1接触部及び前記第1コンタクト梁部第2接触部が形成される傾斜部と、前記第1コンタクト連結部に対して捻られるように形成される捻り部を有する。
また、前記第1コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向とは、逆になるように設定されている。
また、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第1接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している。
また、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第2接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第2接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している。
また、前記第1コンタクト梁部は前記第1コンタクト連結部に支持された片持ち梁状に形成されている。
また、前記第1コンタクト梁部の自由端には係合部が形成されている。前記第2コンタクト連結部には、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記係合部が係合する被係合部が形成されている。
また、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトは、同一形状である。
また、前記第1導電性部品と、前記第2導電性部品と、上記の電気コンタクトと、を含む電気コネクタが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、トーションタイプの電気コンタクトにおいて、更なる狭ピッチ化をすることなく、接点数を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、大電流用コネクタの分解斜視図である。
【図2】図2は、レセプタクルコネクタの斜視図である。
【図3】図3は、内周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図4】図4は、外周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図5】図5は、内周側から見たコンタクトエレメントの展開図である。
【図6】図6は、図5のA矢視図である。
【図7】図7は、図5のB矢視図である。
【図8】図8は、コンタクトエレメントの打ち抜き加工図である。
【図9】図9は、内周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図10】図10は、外周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図11】図11は、特許文献1の図1に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1〜10を参照しつつ、本願発明の好適な実施形態を説明する。
【0010】
(大電流用コネクタ1:図1、2)
図1に示す大電流用コネクタ1(電気コネクタ)は、例えばブスバーなどの導電部品に取り付けられるプラグコネクタ2(第1導電性部品)と、他の導電部品に取り付けられるレセプタクルコネクタ3(第2導電性部品)と、コンタクトユニット8(電気コンタクト)と、によって構成されている。
【0011】
プラグコネクタ2は、導電部品に取り付けられる被固定部4と、被固定部4から突出して形成されるピン形状(円柱形状)のプラグ部5と、によって構成されている。
【0012】
レセプタクルコネクタ3は、導電部品に取り付けられる被固定部6と、被固定部6から突出して形成される円筒形状のソケット部7と、によって構成されている。
【0013】
コンタクトユニット8は、図2に示すようにソケット部7の内周面7aに形成されている窪みに取り付けられて用いられる。
【0014】
以上の構成で、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を嵌合するには、図2に示すようにレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aにコンタクトユニット8を予め取り付けた状態で、図1のプラグコネクタ2のプラグ部5をレセプタクルコネクタ3のソケット部7に挿入する。すると、コンタクトユニット8は、プラグ部5の外周面5aとソケット部7の内周面7aとの間に介在しつつ、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を相互に導通させるようになっている。
【0015】
(コンタクトユニット8:図3、4)
図3及び図4は、コンタクトユニット8の部分展開図である。図1及び図2に示すように、本実施形態においてコンタクトユニット8は略C字状に丸められた状態で使用されるが、説明の便宜上、図3及び図4には、コンタクトユニット8の展開された状態を描いている。詳しくは、図3にはプラグ部5側から見たコンタクトユニット8の展開状態を示しており、図4にはソケット部7側から見たコンタクトユニット8の展開状態を示している。なお、図3及び図4において二点鎖線は、コンタクトユニット8を部分的に図示するための仮想切断線である。
【0016】
図3及び図4に示すように、コンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10(第1コンタクト、第2コンタクト)の2部品を重ね合わせるようにして構成されている。また、本実施形態においてコンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10を完全同一形状としている。従って、先ずはコンタクトエレメント10単体の形状を説明し、次いで、図3及び図4に示すような一対のコンタクトエレメント10の結合状態を説明することとする。
【0017】
(コンタクトエレメント10:図5〜8)
図5に示すように、コンタクトエレメント10は、各々が細長い形状を有する複数のコンタクト梁部15(第1コンタクト梁部、第2コンタクト梁部)と、複数のコンタクト梁部15が相互に略平行となるように複数のコンタクト梁部15を連結するコンタクト連結部16(第1コンタクト連結部、第2コンタクト連結部)と、によって構成されている。
【0018】
ここで、説明の便宜上、図5〜7において、「周方向」及び「軸方向」、「内周側(第1導電性部品側)」、「外周側(第2導電性部品側)」を定義する。即ち、図5及び図6において「周方向」とあるのは、図2に示すようにコンタクトユニット8が丸められてソケット部7内に取り付けられた状態におけるソケット部7の周方向に相当している。図5及び図6に示すように、コンタクト連結部16は周方向に延びて形成されている。また、図5及び図7において「軸方向」とあるのは、図2に示すようにコンタクトユニット8が丸められてソケット部7内に取り付けられた状態におけるソケット部7の軸方向に相当している。図5及び図7に示すように、コンタクト梁部15は軸方向に延びて形成されている。図6及び図7において「内周側」とあるのは、プラグ部5側に相当している。同様に、図6及び図7において「外周側」とあるのは、ソケット部7側に相当している。
【0019】
(コンタクト梁部15)
図5に示すように、複数のコンタクト梁部15は、相互に略平行となるように一定の間隔をあけて並べて配置されている。また、各コンタクト梁部15は、コンタクト連結部16に支持された片持ち梁状に形成されている。
【0020】
各コンタクト梁部15は、本体部20(第1コンタクト梁部本体部、第2コンタクト梁部本体部)とプラグ接触部21(第1コンタクト梁部第1接触部、第2コンタクト梁部第1接触部)、ソケット接触部22(第1コンタクト梁部第2接触部、第2コンタクト梁部第2接触部)、係合部23を有している。
【0021】
(本体部20)
本体部20は、コンタクト梁部15の基礎となる部分であって、軸方向に延びて形成されている。本体部20は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bに向かって順に、捻り部20aと傾斜部20b、反捻り部20cによって構成されている。
【0022】
捻り部20aは、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに、コンタクトエレメント10の無負荷状態で、コンタクト連結部16を基準として反時計回りに捻られるように形成されている。
【0023】
傾斜部20bは、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに、コンタクトエレメント10の無負荷状態で、コンタクト連結部16を基準として反時計回りに傾斜するように形成されている(図6も併せて参照)。
【0024】
反捻り部20cは、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに、コンタクトエレメント10の無負荷状態で、コンタクト連結部16を基準として時計回りに捻られるように形成されている。
【0025】
このように本体部20が捻り部20aと傾斜部20b、反捻り部20cによって構成されていることで、本体部20は、両端を除く中途部(プラグ接触部21及びソケット接触部22を含む。)のみが傾斜したような形状となっている。
【0026】
(プラグ接触部21、ソケット接触部22)
プラグ接触部21は、本体部20の傾斜部20bに形成されている。プラグ接触部21は、本体部20の傾斜部20bのうち捻り部20aの近傍に形成されている。
【0027】
ソケット接触部22は、本体部20の傾斜部20bに形成されている。ソケット接触部22は、本体部20の傾斜部20bのうち反捻り部20cの近傍に形成されている。
【0028】
そして、プラグ接触部21とソケット接触部22は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに(図6も併せて参照)、本体部20(傾斜部20b)を挟んで反対側となるように配置されている。
【0029】
プラグ接触部21は、プラグコネクタ2をレセプタクルコネクタ3に嵌合した際に、図1に示すプラグコネクタ2のプラグ部5の外周面5aに対して接触する部分である。プラグ接触部21は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに(図6も併せて参照)、内周側に膨らみ出るように湾曲して形成されている。
【0030】
ソケット接触部22は、コンタクトユニット8がレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aの窪みに取り付けられた際に、図1に示すレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aに対して接触する部分である。ソケット接触部22は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに(図6も併せて参照)、コンタクト連結部16に対して略平行となるように、本体部20(傾斜部20b)に対して傾斜して形成されている。
【0031】
(係合部23)
係合部23は、コンタクト梁部15の自由端15bに形成されている。係合部23は、図7に示すように、本体部20に対して折り曲げられて形成されている。係合部23は、外周側に向かって折り曲げられて形成されている。
【0032】
そして、図5及び図6に示すように、複数のコンタクト梁部15は、何れも同じ姿勢となるように、コンタクト連結部16に支持されている。
【0033】
(コンタクト連結部16)
コンタクト連結部16には、複数の被係合孔24が形成されている。各被係合孔24は、詳しくは、コンタクト連結部16のうち、コンタクト梁部15の固定端15aと、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の固定端15aと、から略等しい距離となる部分に形成されている。
【0034】
以上に説明したコンタクトエレメント10は、図8に示すように、例えばベリリウム銅板などの導電性板材をパンチ加工及び折り曲げ加工し、その後に銀メッキ処理を施すことで形成される。コンタクト梁部15の周方向におけるピッチは例えば2.5mmとされ、コンタクト梁部15の軸方向における長さは例えば10〜13mmとされる。
【0035】
(一対のコンタクトエレメント10の結合状態:図9、10)
次に、一対のコンタクトエレメント10の結合状態について説明する。
【0036】
一対のコンタクトエレメント10を結合するに際しては、図9及び図10に示すように、先ず、一方のコンタクトエレメント10を他方のコンタクトエレメント10に対して180度、向きを変える。即ち、一方のコンタクトエレメント10のコンタクト連結部16と、他方のコンタクトエレメント10のコンタクト連結部16と、の間にすべてのコンタクト梁部15が収まるように、一方のコンタクトエレメント10を他方のコンタクトエレメント10に対して向きを変える。
【0037】
次に、一方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、他方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、が同じような間隔で交互に並ぶように、一対のコンタクトエレメント10を位置決めする。このとき、図9に示すように、各コンタクト梁部15のプラグ接触部21が、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の本体部20から見て内周側に位置するように留意する。また、図10に示すように、各コンタクト梁部15のソケット接触部22が、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の本体部20から見て外周側に位置するように留意する。そして、各コンタクトエレメント10の各コンタクト梁部15の係合部23は、他方のコンタクトエレメント10のコンタクト連結部16の各被係合孔24に係合させる。以上により、一対のコンタクトエレメント10の結合は完了する。
【0038】
このように一対のコンタクトエレメント10を結合させると、図9及び図10に示すように、一対のコンタクトエレメント10を組み合わせた状態で、コンタクト梁部15のプラグ接触部21と、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15のプラグ接触部21とは、コンタクト梁部15の長手方向(即ち、軸方向)においてズレて位置しており、もって、プラグ接触部21同士の物理的な相互干渉が効果的に回避されている。同様に、一対のコンタクトエレメント10を組み合わせた状態で、コンタクト梁部15のソケット接触部22と、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15のソケット接触部22とは、コンタクト梁部15の長手方向(即ち、軸方向)においてズレて位置しており、もって、ソケット接触部22同士の物理的な相互干渉が効果的に回避されている。
【0039】
(作動)
次に、大電流用コネクタ1の作動を説明する。先ず、図3及び図4、図9、図10に示すようにコンタクトユニット8を組み立てたら、コンタクトユニット8を強く湾曲させ、図2に示すレセプタクルコネクタ3のソケット部7内に挿入する。すると、コンタクトユニット8は、自己弾性復元力によってソケット部7の内周面7aに張り付き、図示しない内フランジによってコンタクトユニット8のソケット部7からの抜脱は禁止される。
【0040】
この状態で、レセプタクルコネクタ3のソケット部7にプラグコネクタ2のプラグ部5を挿入する。すると、プラグコネクタ2のプラグ部5は、コンタクトユニット8の複数のプラグ接触部21に対して接触すると共に、複数のプラグ接触部21を外周側へと押圧する。そして、この押圧により、第1に、プラグコネクタ2のプラグ部5の外周面5aと、コンタクトユニット8の各プラグ接触部21との十分な接圧が確保される。第2に、レセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aと、コンタクトユニット8の各ソケット接触部22との十分な接圧が確保される。第1及び第2の事象により、プラグコネクタ2はレセプタクルコネクタ3と導通する。そして、第3に、プラグコネクタ2のプラグ部5の外周面5aの外径と、レセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aの内径と、の間の嵌合隙間量に応じて、各コンタクト梁部15のプラグ接触部21がレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aに対して近づくように、各コンタクト梁部15の本体部20がコンタクト連結部16に対して相対的に捻れ変形する。
【0041】
ここで、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間の主たる導通経路は、単一のコンタクト梁部15内で完結している。即ち、プラグコネクタ2のプラグ部5に供給された電荷は、コンタクト梁部15のプラグ接触部21と、コンタクト梁部15の本体部20と、コンタクト梁部15のソケット接触部22と、を介してレセプタクルコネクタ3のソケット部7に移動する。もし、プラグコネクタ2のプラグ部5による押圧によってコンタクト梁部15の本体部20が強く傾斜したことでコンタクト梁部15のプラグ接触部21がこのコンタクト梁部15に対して隣り合う他のコンタクト梁部15の本体部20に対して接触していた場合は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間の導通経路として、以下の経路が追加される。即ち、プラグコネクタ2のプラグ部5に供給された電荷は、コンタクト梁部15のプラグ接触部21と、このコンタクト梁部15に対して隣り合う他のコンタクト梁部15の本体部20及びソケット接触部22と、を介してレセプタクルコネクタ3のソケット部7に移動することにより、より短い導電経路が追加される。
【0042】
以上に、本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は、要するに、以下の特長を有している。
【0043】
即ち、コンタクトユニット8(電気コンタクト)は、プラグコネクタ2(第1導電性部品)とレセプタクルコネクタ3(第2導電性部品)との間に介在して、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を相互に導通させるためのものである。コンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10(第1コンタクト、第2コンタクト)を備えている。各コンタクトエレメント10は、各々が細長い形状を有する複数のコンタクト梁部15(第1コンタクト梁部、第2コンタクト梁部)と、複数のコンタクト梁部15が相互に略平行となるように複数のコンタクト梁部15を連結するコンタクト連結部16(第1コンタクト連結部、第2コンタクト連結部)と、を有する。コンタクト梁部15は、プラグコネクタ2に接触可能なプラグ接触部21(第1コンタクト梁部第1接触部、第2コンタクト梁部第1接触部)と、レセプタクルコネクタ3に接触可能なソケット接触部22(第1コンタクト梁部第2接触部、第2コンタクト梁部第2接触部)と、を有する。プラグ接触部21とソケット接触部22は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3がコンタクト梁部15を挟んで対向した際に、プラグコネクタ2がプラグ接触部21に接触し、レセプタクルコネクタ3がソケット接触部22により強く接触することで、コンタクト梁部15がコンタクト連結部16に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。具体的には、プラグ接触部21とソケット接触部22は、本体部20を挟んで反対側に配置されている。そして、コンタクトユニット8は、一方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、他方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、が交互に並ぶように一対のコンタクトエレメント10を組み合わせることで構成されている。以上の構成によれば、トーションタイプの電気コンタクト(コンタクトユニット8)において、更なる狭ピッチ化をすることなく、接点数を増大させることができる。具体的に本実施形態では、例えば図3や図4、図9、図10に示すように、接点数を2倍にすることができた。これは即ち、実質的には接点の周方向におけるピッチが1/2となったことに相当する。そして、このように接点数が増大したことにより、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間の導電経路が増加し、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間における接続抵抗が飛躍的に改善された。従って、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間には従来の電流値を大幅に上回る大電流も過度に発熱することなく円滑に流せるようになった。つまり、導電効率が改善されたと言うことができる。
【0044】
また、プラグコネクタ2をレセプタクルコネクタ3に嵌合させた際の、コンタクト梁部15の捻れ変形の捻れ方向と、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の捻れ変形の捻れ方向とは、例えば、図9や図10に示すように、逆になるように設定されている。
【0045】
また、例えば図5に示すように、コンタクト梁部15の自由端15bには係合部23が形成されている。コンタクト連結部16には、例えば図5や図9、図10に示すように、一対のコンタクトエレメント10を組み合わせた状態で、コンタクト梁部15の係合部23が係合する被係合孔24が形成されている。以上の構成によれば、コンタクト梁部15の支持態様を実質的に両端支持にすることができる。
【0046】
また、コンタクトユニット8を構成する一対のコンタクトエレメント10は、同一形状である。以上の構成によれば、コンタクトユニット8を低コストで製造することができる。
【0047】
以上に本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は例えば以下のように変更できる。
【0048】
(1)上記実施形態では、コンタクトユニット8は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を相互に導通させるものとしたが、これに代えて、コンタクトユニット8は、ブスバーなどの導電性板材を相互に導通させるものとして使用してもよい。この場合は、コンタクトユニット8を例えば図1や図2に示すように湾曲させる必要はない。
【0049】
(2)上記実施形態では、例えば図5に示すように、コンタクト梁部15はコンタクト連結部16によって片持ち梁状に支持されるものとしたが、これに代えて、以下の構成を採用することもできる。即ち、図5を参照して、コンタクトエレメント10を、複数のコンタクト梁部15と、複数のコンタクト梁部15が相互に略平行となるように複数のコンタクト梁部15を両端支持する一対のコンタクト連結部16と、を備えるものとする。即ち、コンタクトエレメント10のバリエーションとして、コンタクト梁部15を単一のコンタクト連結部16で片持ち梁状に支持させるか、コンタクト梁部15を一対のコンタクト連結部16で両端支持させるか、は任意に選択することができる。
【0050】
(3)上記実施形態において一対のコンタクトエレメント10は同一形状であるとしたが、これに代えて、一対のコンタクトエレメント10を異なる形状としてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 大電流用コネクタ(電気コネクタ)
2 プラグコネクタ(第1導電性部品又は第2導電性部品)
3 レセプタクルコネクタ(第2導電性部品又は第1導電性部品)
4 被固定部
5 プラグ部
5a 外周面
6 被固定部
7 ソケット部
7a 内周面
8 コンタクトユニット(電気コンタクト)
10 コンタクトエレメント(第1コンタクト、第2コンタクト)
15 コンタクト梁部(第1コンタクト梁部、第2コンタクト梁部)
15a 固定端
15b 自由端
16 コンタクト連結部(第1コンタクト連結部、第2コンタクト連結部)
20 本体部(第1コンタクト梁部本体部、第2コンタクト梁部本体部)
20a 捻り部
20b 傾斜部
20c 反捻り部
21 プラグ接触部(第1コンタクト梁部第1接触部、第2コンタクト梁部第1接触部)
22 ソケット接触部(第1コンタクト梁部第2接触部、第2コンタクト梁部第2接触部)
23 係合部
24 被係合孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コンタクト、及び、電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、特許文献1は、本願の図11に示すように、開口された中空部50を有するメス接触子51の内周に接触するべく外側に突き出た外側接触部52と、中空部50に挿入されるオス接触子53の外周に接触するべく内側に突き出た内側接触部54と、両接触部52,54の接触により変形して接触圧を生じる応力変形部55とを有する電気コンタクト56を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−135275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献1の電気コンタクト56は、応力変形部55における捻れ変形を利用して接触圧を確保する所謂トーションタイプに分類されるものである。この種の電気コンタクトは狭ピッチ化の限界を既に迎えており、接点数増大による接触抵抗の低減効果は頭打ちとなっていた。
【0005】
本願発明の目的は、トーションタイプの電気コンタクトにおいて、接点数増大についてのブレークスルー技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の観点によれば、第1導電性部品と第2導電性部品との間に介在して、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品を相互に導通させるための電気コンタクトは、以下のように構成される。即ち、前記電気コンタクトは、第1コンタクトと第2コンタクトを備えている。前記第1コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第1コンタクト梁部と、前記複数の第1コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第1コンタクト梁部を連結する第1コンタクト連結部と、を有する。前記第1コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第2接触部と、を有する。前記第1コンタクト梁部第1接触部と前記第1コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第1コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第1コンタクト梁部が前記第1コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。前記第2コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第2コンタクト梁部と、前記複数の第2コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第2コンタクト梁部を連結する第2コンタクト連結部と、を有する。前記第2コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第2接触部と、を有する。前記第2コンタクト梁部第1接触部と前記第2コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第2コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第2コンタクト梁部が前記第2コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。前記電気コンタクトは、前記第1コンタクトの前記複数の第1コンタクト梁部と、前記第2コンタクトの前記複数の第2コンタクト梁部と、が交互に並ぶように前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせて成る。
また、前記第1コンタクト梁部は、第1コンタクト梁部本体部を有し、前記第1コンタクト梁部本体部は、前記第1コンタクト梁部第1接触部及び前記第1コンタクト梁部第2接触部が形成される傾斜部と、前記第1コンタクト連結部に対して捻られるように形成される捻り部を有する。
また、前記第1コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向とは、逆になるように設定されている。
また、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第1接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している。
また、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第2接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第2接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している。
また、前記第1コンタクト梁部は前記第1コンタクト連結部に支持された片持ち梁状に形成されている。
また、前記第1コンタクト梁部の自由端には係合部が形成されている。前記第2コンタクト連結部には、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記係合部が係合する被係合部が形成されている。
また、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトは、同一形状である。
また、前記第1導電性部品と、前記第2導電性部品と、上記の電気コンタクトと、を含む電気コネクタが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、トーションタイプの電気コンタクトにおいて、更なる狭ピッチ化をすることなく、接点数を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、大電流用コネクタの分解斜視図である。
【図2】図2は、レセプタクルコネクタの斜視図である。
【図3】図3は、内周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図4】図4は、外周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図5】図5は、内周側から見たコンタクトエレメントの展開図である。
【図6】図6は、図5のA矢視図である。
【図7】図7は、図5のB矢視図である。
【図8】図8は、コンタクトエレメントの打ち抜き加工図である。
【図9】図9は、内周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図10】図10は、外周側から見たコンタクトユニットの展開図である。
【図11】図11は、特許文献1の図1に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1〜10を参照しつつ、本願発明の好適な実施形態を説明する。
【0010】
(大電流用コネクタ1:図1、2)
図1に示す大電流用コネクタ1(電気コネクタ)は、例えばブスバーなどの導電部品に取り付けられるプラグコネクタ2(第1導電性部品)と、他の導電部品に取り付けられるレセプタクルコネクタ3(第2導電性部品)と、コンタクトユニット8(電気コンタクト)と、によって構成されている。
【0011】
プラグコネクタ2は、導電部品に取り付けられる被固定部4と、被固定部4から突出して形成されるピン形状(円柱形状)のプラグ部5と、によって構成されている。
【0012】
レセプタクルコネクタ3は、導電部品に取り付けられる被固定部6と、被固定部6から突出して形成される円筒形状のソケット部7と、によって構成されている。
【0013】
コンタクトユニット8は、図2に示すようにソケット部7の内周面7aに形成されている窪みに取り付けられて用いられる。
【0014】
以上の構成で、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を嵌合するには、図2に示すようにレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aにコンタクトユニット8を予め取り付けた状態で、図1のプラグコネクタ2のプラグ部5をレセプタクルコネクタ3のソケット部7に挿入する。すると、コンタクトユニット8は、プラグ部5の外周面5aとソケット部7の内周面7aとの間に介在しつつ、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を相互に導通させるようになっている。
【0015】
(コンタクトユニット8:図3、4)
図3及び図4は、コンタクトユニット8の部分展開図である。図1及び図2に示すように、本実施形態においてコンタクトユニット8は略C字状に丸められた状態で使用されるが、説明の便宜上、図3及び図4には、コンタクトユニット8の展開された状態を描いている。詳しくは、図3にはプラグ部5側から見たコンタクトユニット8の展開状態を示しており、図4にはソケット部7側から見たコンタクトユニット8の展開状態を示している。なお、図3及び図4において二点鎖線は、コンタクトユニット8を部分的に図示するための仮想切断線である。
【0016】
図3及び図4に示すように、コンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10(第1コンタクト、第2コンタクト)の2部品を重ね合わせるようにして構成されている。また、本実施形態においてコンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10を完全同一形状としている。従って、先ずはコンタクトエレメント10単体の形状を説明し、次いで、図3及び図4に示すような一対のコンタクトエレメント10の結合状態を説明することとする。
【0017】
(コンタクトエレメント10:図5〜8)
図5に示すように、コンタクトエレメント10は、各々が細長い形状を有する複数のコンタクト梁部15(第1コンタクト梁部、第2コンタクト梁部)と、複数のコンタクト梁部15が相互に略平行となるように複数のコンタクト梁部15を連結するコンタクト連結部16(第1コンタクト連結部、第2コンタクト連結部)と、によって構成されている。
【0018】
ここで、説明の便宜上、図5〜7において、「周方向」及び「軸方向」、「内周側(第1導電性部品側)」、「外周側(第2導電性部品側)」を定義する。即ち、図5及び図6において「周方向」とあるのは、図2に示すようにコンタクトユニット8が丸められてソケット部7内に取り付けられた状態におけるソケット部7の周方向に相当している。図5及び図6に示すように、コンタクト連結部16は周方向に延びて形成されている。また、図5及び図7において「軸方向」とあるのは、図2に示すようにコンタクトユニット8が丸められてソケット部7内に取り付けられた状態におけるソケット部7の軸方向に相当している。図5及び図7に示すように、コンタクト梁部15は軸方向に延びて形成されている。図6及び図7において「内周側」とあるのは、プラグ部5側に相当している。同様に、図6及び図7において「外周側」とあるのは、ソケット部7側に相当している。
【0019】
(コンタクト梁部15)
図5に示すように、複数のコンタクト梁部15は、相互に略平行となるように一定の間隔をあけて並べて配置されている。また、各コンタクト梁部15は、コンタクト連結部16に支持された片持ち梁状に形成されている。
【0020】
各コンタクト梁部15は、本体部20(第1コンタクト梁部本体部、第2コンタクト梁部本体部)とプラグ接触部21(第1コンタクト梁部第1接触部、第2コンタクト梁部第1接触部)、ソケット接触部22(第1コンタクト梁部第2接触部、第2コンタクト梁部第2接触部)、係合部23を有している。
【0021】
(本体部20)
本体部20は、コンタクト梁部15の基礎となる部分であって、軸方向に延びて形成されている。本体部20は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bに向かって順に、捻り部20aと傾斜部20b、反捻り部20cによって構成されている。
【0022】
捻り部20aは、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに、コンタクトエレメント10の無負荷状態で、コンタクト連結部16を基準として反時計回りに捻られるように形成されている。
【0023】
傾斜部20bは、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに、コンタクトエレメント10の無負荷状態で、コンタクト連結部16を基準として反時計回りに傾斜するように形成されている(図6も併せて参照)。
【0024】
反捻り部20cは、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに、コンタクトエレメント10の無負荷状態で、コンタクト連結部16を基準として時計回りに捻られるように形成されている。
【0025】
このように本体部20が捻り部20aと傾斜部20b、反捻り部20cによって構成されていることで、本体部20は、両端を除く中途部(プラグ接触部21及びソケット接触部22を含む。)のみが傾斜したような形状となっている。
【0026】
(プラグ接触部21、ソケット接触部22)
プラグ接触部21は、本体部20の傾斜部20bに形成されている。プラグ接触部21は、本体部20の傾斜部20bのうち捻り部20aの近傍に形成されている。
【0027】
ソケット接触部22は、本体部20の傾斜部20bに形成されている。ソケット接触部22は、本体部20の傾斜部20bのうち反捻り部20cの近傍に形成されている。
【0028】
そして、プラグ接触部21とソケット接触部22は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに(図6も併せて参照)、本体部20(傾斜部20b)を挟んで反対側となるように配置されている。
【0029】
プラグ接触部21は、プラグコネクタ2をレセプタクルコネクタ3に嵌合した際に、図1に示すプラグコネクタ2のプラグ部5の外周面5aに対して接触する部分である。プラグ接触部21は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに(図6も併せて参照)、内周側に膨らみ出るように湾曲して形成されている。
【0030】
ソケット接触部22は、コンタクトユニット8がレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aの窪みに取り付けられた際に、図1に示すレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aに対して接触する部分である。ソケット接触部22は、コンタクト梁部15の固定端15aから自由端15bを見たときに(図6も併せて参照)、コンタクト連結部16に対して略平行となるように、本体部20(傾斜部20b)に対して傾斜して形成されている。
【0031】
(係合部23)
係合部23は、コンタクト梁部15の自由端15bに形成されている。係合部23は、図7に示すように、本体部20に対して折り曲げられて形成されている。係合部23は、外周側に向かって折り曲げられて形成されている。
【0032】
そして、図5及び図6に示すように、複数のコンタクト梁部15は、何れも同じ姿勢となるように、コンタクト連結部16に支持されている。
【0033】
(コンタクト連結部16)
コンタクト連結部16には、複数の被係合孔24が形成されている。各被係合孔24は、詳しくは、コンタクト連結部16のうち、コンタクト梁部15の固定端15aと、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の固定端15aと、から略等しい距離となる部分に形成されている。
【0034】
以上に説明したコンタクトエレメント10は、図8に示すように、例えばベリリウム銅板などの導電性板材をパンチ加工及び折り曲げ加工し、その後に銀メッキ処理を施すことで形成される。コンタクト梁部15の周方向におけるピッチは例えば2.5mmとされ、コンタクト梁部15の軸方向における長さは例えば10〜13mmとされる。
【0035】
(一対のコンタクトエレメント10の結合状態:図9、10)
次に、一対のコンタクトエレメント10の結合状態について説明する。
【0036】
一対のコンタクトエレメント10を結合するに際しては、図9及び図10に示すように、先ず、一方のコンタクトエレメント10を他方のコンタクトエレメント10に対して180度、向きを変える。即ち、一方のコンタクトエレメント10のコンタクト連結部16と、他方のコンタクトエレメント10のコンタクト連結部16と、の間にすべてのコンタクト梁部15が収まるように、一方のコンタクトエレメント10を他方のコンタクトエレメント10に対して向きを変える。
【0037】
次に、一方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、他方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、が同じような間隔で交互に並ぶように、一対のコンタクトエレメント10を位置決めする。このとき、図9に示すように、各コンタクト梁部15のプラグ接触部21が、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の本体部20から見て内周側に位置するように留意する。また、図10に示すように、各コンタクト梁部15のソケット接触部22が、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の本体部20から見て外周側に位置するように留意する。そして、各コンタクトエレメント10の各コンタクト梁部15の係合部23は、他方のコンタクトエレメント10のコンタクト連結部16の各被係合孔24に係合させる。以上により、一対のコンタクトエレメント10の結合は完了する。
【0038】
このように一対のコンタクトエレメント10を結合させると、図9及び図10に示すように、一対のコンタクトエレメント10を組み合わせた状態で、コンタクト梁部15のプラグ接触部21と、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15のプラグ接触部21とは、コンタクト梁部15の長手方向(即ち、軸方向)においてズレて位置しており、もって、プラグ接触部21同士の物理的な相互干渉が効果的に回避されている。同様に、一対のコンタクトエレメント10を組み合わせた状態で、コンタクト梁部15のソケット接触部22と、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15のソケット接触部22とは、コンタクト梁部15の長手方向(即ち、軸方向)においてズレて位置しており、もって、ソケット接触部22同士の物理的な相互干渉が効果的に回避されている。
【0039】
(作動)
次に、大電流用コネクタ1の作動を説明する。先ず、図3及び図4、図9、図10に示すようにコンタクトユニット8を組み立てたら、コンタクトユニット8を強く湾曲させ、図2に示すレセプタクルコネクタ3のソケット部7内に挿入する。すると、コンタクトユニット8は、自己弾性復元力によってソケット部7の内周面7aに張り付き、図示しない内フランジによってコンタクトユニット8のソケット部7からの抜脱は禁止される。
【0040】
この状態で、レセプタクルコネクタ3のソケット部7にプラグコネクタ2のプラグ部5を挿入する。すると、プラグコネクタ2のプラグ部5は、コンタクトユニット8の複数のプラグ接触部21に対して接触すると共に、複数のプラグ接触部21を外周側へと押圧する。そして、この押圧により、第1に、プラグコネクタ2のプラグ部5の外周面5aと、コンタクトユニット8の各プラグ接触部21との十分な接圧が確保される。第2に、レセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aと、コンタクトユニット8の各ソケット接触部22との十分な接圧が確保される。第1及び第2の事象により、プラグコネクタ2はレセプタクルコネクタ3と導通する。そして、第3に、プラグコネクタ2のプラグ部5の外周面5aの外径と、レセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aの内径と、の間の嵌合隙間量に応じて、各コンタクト梁部15のプラグ接触部21がレセプタクルコネクタ3のソケット部7の内周面7aに対して近づくように、各コンタクト梁部15の本体部20がコンタクト連結部16に対して相対的に捻れ変形する。
【0041】
ここで、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間の主たる導通経路は、単一のコンタクト梁部15内で完結している。即ち、プラグコネクタ2のプラグ部5に供給された電荷は、コンタクト梁部15のプラグ接触部21と、コンタクト梁部15の本体部20と、コンタクト梁部15のソケット接触部22と、を介してレセプタクルコネクタ3のソケット部7に移動する。もし、プラグコネクタ2のプラグ部5による押圧によってコンタクト梁部15の本体部20が強く傾斜したことでコンタクト梁部15のプラグ接触部21がこのコンタクト梁部15に対して隣り合う他のコンタクト梁部15の本体部20に対して接触していた場合は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間の導通経路として、以下の経路が追加される。即ち、プラグコネクタ2のプラグ部5に供給された電荷は、コンタクト梁部15のプラグ接触部21と、このコンタクト梁部15に対して隣り合う他のコンタクト梁部15の本体部20及びソケット接触部22と、を介してレセプタクルコネクタ3のソケット部7に移動することにより、より短い導電経路が追加される。
【0042】
以上に、本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は、要するに、以下の特長を有している。
【0043】
即ち、コンタクトユニット8(電気コンタクト)は、プラグコネクタ2(第1導電性部品)とレセプタクルコネクタ3(第2導電性部品)との間に介在して、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を相互に導通させるためのものである。コンタクトユニット8は、一対のコンタクトエレメント10(第1コンタクト、第2コンタクト)を備えている。各コンタクトエレメント10は、各々が細長い形状を有する複数のコンタクト梁部15(第1コンタクト梁部、第2コンタクト梁部)と、複数のコンタクト梁部15が相互に略平行となるように複数のコンタクト梁部15を連結するコンタクト連結部16(第1コンタクト連結部、第2コンタクト連結部)と、を有する。コンタクト梁部15は、プラグコネクタ2に接触可能なプラグ接触部21(第1コンタクト梁部第1接触部、第2コンタクト梁部第1接触部)と、レセプタクルコネクタ3に接触可能なソケット接触部22(第1コンタクト梁部第2接触部、第2コンタクト梁部第2接触部)と、を有する。プラグ接触部21とソケット接触部22は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3がコンタクト梁部15を挟んで対向した際に、プラグコネクタ2がプラグ接触部21に接触し、レセプタクルコネクタ3がソケット接触部22により強く接触することで、コンタクト梁部15がコンタクト連結部16に対して相対的な捻れ変形をするように配置されている。具体的には、プラグ接触部21とソケット接触部22は、本体部20を挟んで反対側に配置されている。そして、コンタクトユニット8は、一方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、他方のコンタクトエレメント10の複数のコンタクト梁部15と、が交互に並ぶように一対のコンタクトエレメント10を組み合わせることで構成されている。以上の構成によれば、トーションタイプの電気コンタクト(コンタクトユニット8)において、更なる狭ピッチ化をすることなく、接点数を増大させることができる。具体的に本実施形態では、例えば図3や図4、図9、図10に示すように、接点数を2倍にすることができた。これは即ち、実質的には接点の周方向におけるピッチが1/2となったことに相当する。そして、このように接点数が増大したことにより、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間の導電経路が増加し、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間における接続抵抗が飛躍的に改善された。従って、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3との間には従来の電流値を大幅に上回る大電流も過度に発熱することなく円滑に流せるようになった。つまり、導電効率が改善されたと言うことができる。
【0044】
また、プラグコネクタ2をレセプタクルコネクタ3に嵌合させた際の、コンタクト梁部15の捻れ変形の捻れ方向と、このコンタクト梁部15に対して隣り合うコンタクト梁部15の捻れ変形の捻れ方向とは、例えば、図9や図10に示すように、逆になるように設定されている。
【0045】
また、例えば図5に示すように、コンタクト梁部15の自由端15bには係合部23が形成されている。コンタクト連結部16には、例えば図5や図9、図10に示すように、一対のコンタクトエレメント10を組み合わせた状態で、コンタクト梁部15の係合部23が係合する被係合孔24が形成されている。以上の構成によれば、コンタクト梁部15の支持態様を実質的に両端支持にすることができる。
【0046】
また、コンタクトユニット8を構成する一対のコンタクトエレメント10は、同一形状である。以上の構成によれば、コンタクトユニット8を低コストで製造することができる。
【0047】
以上に本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は例えば以下のように変更できる。
【0048】
(1)上記実施形態では、コンタクトユニット8は、プラグコネクタ2とレセプタクルコネクタ3を相互に導通させるものとしたが、これに代えて、コンタクトユニット8は、ブスバーなどの導電性板材を相互に導通させるものとして使用してもよい。この場合は、コンタクトユニット8を例えば図1や図2に示すように湾曲させる必要はない。
【0049】
(2)上記実施形態では、例えば図5に示すように、コンタクト梁部15はコンタクト連結部16によって片持ち梁状に支持されるものとしたが、これに代えて、以下の構成を採用することもできる。即ち、図5を参照して、コンタクトエレメント10を、複数のコンタクト梁部15と、複数のコンタクト梁部15が相互に略平行となるように複数のコンタクト梁部15を両端支持する一対のコンタクト連結部16と、を備えるものとする。即ち、コンタクトエレメント10のバリエーションとして、コンタクト梁部15を単一のコンタクト連結部16で片持ち梁状に支持させるか、コンタクト梁部15を一対のコンタクト連結部16で両端支持させるか、は任意に選択することができる。
【0050】
(3)上記実施形態において一対のコンタクトエレメント10は同一形状であるとしたが、これに代えて、一対のコンタクトエレメント10を異なる形状としてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 大電流用コネクタ(電気コネクタ)
2 プラグコネクタ(第1導電性部品又は第2導電性部品)
3 レセプタクルコネクタ(第2導電性部品又は第1導電性部品)
4 被固定部
5 プラグ部
5a 外周面
6 被固定部
7 ソケット部
7a 内周面
8 コンタクトユニット(電気コンタクト)
10 コンタクトエレメント(第1コンタクト、第2コンタクト)
15 コンタクト梁部(第1コンタクト梁部、第2コンタクト梁部)
15a 固定端
15b 自由端
16 コンタクト連結部(第1コンタクト連結部、第2コンタクト連結部)
20 本体部(第1コンタクト梁部本体部、第2コンタクト梁部本体部)
20a 捻り部
20b 傾斜部
20c 反捻り部
21 プラグ接触部(第1コンタクト梁部第1接触部、第2コンタクト梁部第1接触部)
22 ソケット接触部(第1コンタクト梁部第2接触部、第2コンタクト梁部第2接触部)
23 係合部
24 被係合孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電性部品と第2導電性部品との間に介在して、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品を相互に導通させるための電気コンタクトであって、
第1コンタクトと第2コンタクトを備えており、
前記第1コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第1コンタクト梁部と、前記複数の第1コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第1コンタクト梁部を連結する第1コンタクト連結部と、を有し、
前記第1コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第2接触部と、を有し、
前記第1コンタクト梁部第1接触部と前記第1コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第1コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第1コンタクト梁部が前記第1コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されており、
前記第2コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第2コンタクト梁部と、前記複数の第2コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第2コンタクト梁部を連結する第2コンタクト連結部と、を有し、
前記第2コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第2接触部と、を有し、
前記第2コンタクト梁部第1接触部と前記第2コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第2コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第2コンタクト梁部が前記第2コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されており、
前記第1コンタクトの前記複数の第1コンタクト梁部と、前記第2コンタクトの前記複数の第2コンタクト梁部と、が交互に並ぶように前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせて成る、
電気コンタクト。
【請求項2】
請求項1に記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部は、第1コンタクト梁部本体部を有し、
前記第1コンタクト梁部本体部は、前記第1コンタクト梁部第1接触部及び前記第1コンタクト梁部第2接触部が形成される傾斜部と、前記第1コンタクト連結部に対して捻られるように形成される捻り部を有する、
電気コンタクト。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向とは、逆になるように設定されている、
電気コンタクト。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第1接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している、
電気コンタクト。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第2接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第2接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している、
電気コンタクト。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部は前記第1コンタクト連結部に支持された片持ち梁状に形成されている、
電気コンタクト。
【請求項7】
請求項6に記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部の自由端には係合部が形成されており、
前記第2コンタクト連結部には、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記係合部が係合する被係合部が形成されている、
電気コンタクト。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトは、同一形状である、
電気コンタクト。
【請求項9】
前記第1導電性部品と、
前記第2導電性部品と、
請求項1〜8の何れかに記載の電気コンタクトと、
を含む、
電気コネクタ。
【請求項1】
第1導電性部品と第2導電性部品との間に介在して、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品を相互に導通させるための電気コンタクトであって、
第1コンタクトと第2コンタクトを備えており、
前記第1コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第1コンタクト梁部と、前記複数の第1コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第1コンタクト梁部を連結する第1コンタクト連結部と、を有し、
前記第1コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第1コンタクト梁部第2接触部と、を有し、
前記第1コンタクト梁部第1接触部と前記第1コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第1コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第1コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第1コンタクト梁部が前記第1コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されており、
前記第2コンタクトは、各々が細長い形状を有する複数の第2コンタクト梁部と、前記複数の第2コンタクト梁部が相互に略平行となるように前記複数の第2コンタクト梁部を連結する第2コンタクト連結部と、を有し、
前記第2コンタクト梁部は、前記第1導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第1接触部と、前記第2導電性部品に接触可能な第2コンタクト梁部第2接触部と、を有し、
前記第2コンタクト梁部第1接触部と前記第2コンタクト梁部第2接触部は、前記第1導電性部品と前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部を挟んで対向した際に、前記第1導電性部品が前記第2コンタクト梁部第1接触部に接触し、前記第2導電性部品が前記第2コンタクト梁部第2接触部に接触することで、前記第2コンタクト梁部が前記第2コンタクト連結部に対して相対的な捻れ変形をするように配置されており、
前記第1コンタクトの前記複数の第1コンタクト梁部と、前記第2コンタクトの前記複数の第2コンタクト梁部と、が交互に並ぶように前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせて成る、
電気コンタクト。
【請求項2】
請求項1に記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部は、第1コンタクト梁部本体部を有し、
前記第1コンタクト梁部本体部は、前記第1コンタクト梁部第1接触部及び前記第1コンタクト梁部第2接触部が形成される傾斜部と、前記第1コンタクト連結部に対して捻られるように形成される捻り部を有する、
電気コンタクト。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の捻れ変形の捻れ方向とは、逆になるように設定されている、
電気コンタクト。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第1接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第1接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している、
電気コンタクト。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記第1コンタクト梁部第2接触部と、前記第1コンタクト梁部に対して隣り合う前記第2コンタクト梁部の前記第2コンタクト梁部第2接触部とは、前記第1コンタクト梁部又は前記第2コンタクト梁部の長手方向においてズレて位置している、
電気コンタクト。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部は前記第1コンタクト連結部に支持された片持ち梁状に形成されている、
電気コンタクト。
【請求項7】
請求項6に記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクト梁部の自由端には係合部が形成されており、
前記第2コンタクト連結部には、前記第1コンタクトと前記第2コンタクトを組み合わせた状態で、前記第1コンタクト梁部の前記係合部が係合する被係合部が形成されている、
電気コンタクト。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載の電気コンタクトであって、
前記第1コンタクトと前記第2コンタクトは、同一形状である、
電気コンタクト。
【請求項9】
前記第1導電性部品と、
前記第2導電性部品と、
請求項1〜8の何れかに記載の電気コンタクトと、
を含む、
電気コネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−8511(P2013−8511A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139376(P2011−139376)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
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