説明

電気床暖房パネルの結線構造と結線方法

【課題】スペースがない場所でもパネルの実組の動きに連動してパネル間の電気接続を自動的に施工することができる電気床暖房パネルを提供することを目的とする。
【解決手段】隣接するパネル本体11の相対する凸部7と凹部8とを近接することでプラグ3とソケット4が相互接続するように、前記ソケット収納凹所4aの拡張部12と前記プラグ収納凹所3aの少なくともどちらか一方は当該のコネクタの一部分13がパネル本体11より突出する深さに形成されている。
前記ソケット収納凹所4a(拡張部12を除く)の深さUは、前記一対のパネル本体11が実組した状態で、接続した前記プラグ3とソケットが4パネル本体11内に収納される深さである。接続するプラグ3とソケット4は、パネル5Dの動作によって自動的に接続するとともに、ソケット収納凹所4aに自動的に収納することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床材一体型の電気床暖房パネルに関し、詳しくは、電気床暖房パネルの実組による組付け施工と同時に自動的に各電気床暖房パネル間の結線がされる電気床暖房パネルの結線構造と結線方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ヒータを内蔵した電気床暖房パネルを複数枚接続して床張り施工する床暖房システムが知られている。電気床暖房パネル(以下、適宜にパネルという)は、例えば、表面化粧を施した表層材と、断熱性に優れた基材合板とからなるパネル本体の内部に、電熱式のヒータが内蔵される。そして、各々のヒータに電源を供給するために、隣接するパネル間を一対のコネクタ(プラグとソケット)で結線する構造となっている。このような結線構造に関連する従来技術としては、例えば特許文献1及び2に示すような内容が知られている。
【特許文献2】実開平6−22823号公報
【特許文献1】特開平11−152888号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
矩形形状のパネル間における電源配線の結線(接続)方式としては、パネルの短辺と短辺で接続する方式や、長辺と長辺で接続する方式のほか、両方を適宜組み合わせた方式がある。
【0004】
図8に示すように、短辺で接続する方式では、対向するパネル5の短辺1のそれぞれのプラグ収納凹所3a、ソケット収納凹所4aにプラグ3とソケット4が設けられている。そして、パネル5の床張り施工時には、それぞれのプラグ収容凹所3a、ソケット収容凹所4aからプラグ3とソケット4を引き出して(矢印P方向)接続した後に、接続した状態のプラグ3とソケット4をそれぞれのプラグ収容凹所3a、ソケット収容凹所4a内に再度収納(矢印Pと逆方向)するとともにパネル5を矢印Q方向に移動することでそれぞれの短辺1が当接させていた。
【0005】
このとき、プラグ3とソケット4を接続する際にプラグ3とソケット4はそれぞれ自由に動くので、プラグ3とソケット4の各々を確実に保持する必要があるので強く掴む力が必要であった。
【0006】
また、パネルからプラグ3とソケット4を大きく引き出す必要があるので、プラグ収納凹所3a、ソケット収納凹所4a内に配線コード16の余長を収納しておく領域を広く確保する必要があった。さらに、プラグ3とソケット4の接続前後にパネルを大きくずらすスペースが必要であった。
【0007】
ところが、図9に示すように、部屋の壁際9に隣接した場所で、2枚のパネル5A、5Bを施工したのちに、パネル5Bに隣接してパネル5Cを施工し、さらにパネル5Dをパネル5Aとパネル5Cに実組により接続施工する場合がある。
【0008】
この場合、まず、パネル5Dを施工済みのパネル5Aおよびパネル5Cに近接した位置に置き、それぞれのパネルのプラグ収容凹所3a、ソケット収容凹所4aからプラグ3とソケットとを引き出して接続する。次に、パネル5Dを施工済みのパネル5Aに寄せて、それぞれの相対する長辺6を実組により接続する。続いて、パネル5Dをパネル5Cに寄せることでそれぞれの相対する短辺1が実組により接続する。このパネル5Dの動作過程に連携してプラグ3とソケット4はそれぞれパネル内部のプラグ収容凹所3a、ソケット収容凹所4a内に収納される。
【0009】
ここで、各パネル5の構造は、図10に示すように、パネル5の隣接する長辺6と短辺1にはそれぞれ凸部7が形成され、また他の隣接する長辺6と短辺1にはそれぞれ凹部8が形成されている。つまり、パネルの4辺を1周すると凸部7、凸部7、凹部8、凹部8の順番に形成される。そして、隣接する他のパネルの相対する凸部7と凹部8とを実組することで相互に接続する構造となっている。
【0010】
そのため、図9に示すようなパネル間の電源配線の接続に関しては、パネル5Dを長辺方向にずらしてプラグ3とソケット4を接続しパネル内部のそれぞれのプラグ収容凹所3a、ソケット収容凹所4a内に収納するのに必要な差し込み代R1が十分確保できないため、電源配線の接続が困難であるという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解消して、パネル間の電源配線を接続する場合に、例えば壁際等の十分にスペースがない場所でもパネルの実組の動きに連動してパネル間の電源配線を自動的に施工することができる電気床暖房パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の発明は、矩形形状のパネル本体にヒータを内蔵し、このヒータと接続する端子として、一対のパネル本体の対向する短辺に互いに接続可能な第1のコネクタと第2のコネクタとをそれぞれ備え、且つパネル本体の隣接する長辺と短辺に凸部が形成され、他の隣接する長辺と短辺に凹部が形成された構造を有する電気床暖房パネルの結線構造であって、前記一対のパネル本体には前記第1のコネクタを収容する第1コネクタ収容凹所と前記第2のコネクタを収容する第2コネクタ収容凹所とがそれぞれ設けられ、前記第2コネクタ収納凹所はその短辺方向の幅を前記第2のコネクタの幅よりも前記凸部の幅以下の幅に拡張する拡張部を備え、前記第2コネクタ収納凹所の拡張部と前記第1コネクタ収容凹所の少なくともどちらか一方は当該のコネクタの一部分がパネル本体より突出する深さに形成されることを特徴としている。
【0013】
この電気床暖房パネルの結線構造であれば、第2コネクタ収納凹所の拡張部と前記第1コネクタ収容凹所の少なくともどちらか一方の当該コネクタの一部分がパネル本体より突出して取付けられる。
【0014】
前記第2コネクタ収納凹所はその短辺方向の幅を前記第2のコネクタの幅よりも前記凸部の幅以下の幅に拡張する拡張部を備えている。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1記載の電気床暖房パネルの結線構造であって、前記第2コネクタ収納凹所(拡張部を除く)の深さは、前記一対のパネル本体が実組した状態で、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタがパネル本体内に収納される深さに形成されることを特徴としている。
【0016】
この電気床暖房パネルの結線構造であれば、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタがパネル本体内に収納されるので、前記第1のコネクタと第2のコネクタのパネル本体より突出する当該部分を前記第2コネクタ収納凹所に収納することができる。
【0017】
請求項3の発明は、矩形形状のパネル本体にヒータを内蔵し、このヒータと接続する端子として、一対のパネル本体の対向する短辺に互いに接続可能な第1のコネクタと第2のコネクタとをそれぞれ備え、且つパネル本体の隣接する長辺と短辺に凸部が形成され、他の隣接する長辺と短辺に凹部が形成された構造を有する電気床暖房パネルの結線方法であって、
前記一対のパネル本体には前記第1のコネクタを収容する第1コネクタ収容凹所と前記第2のコネクタを収容する第2コネクタ収容凹所とがそれぞれ設けられ、前記第2コネクタ収納凹所はその短辺方向の幅を前記第2のコネクタの幅よりも前記凸部の幅以下の幅に拡張する拡張部を備え、この第2コネクタ収納凹所の拡張部と前記第1コネクタ収容凹所の少なくともどちらか一方は当該のコネクタの一部分が前記パネル本体より突出する深さに形成し、
長辺方向に隣接する前記パネル本体の相対する凸部と凹部とを近接することで第1のコネクタと第2のコネクタが相互接続され、
さらに、前記第1のコネクタが設けられた前記電気床暖房パネルを前記凸部の幅分だけ短辺方向に移動したのちに隣接する前記電気床暖房パネルと実組することにより、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタが前記第2コネクタ収納凹所(拡張部を除く)に収容されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の発明によれば、少なくともどちらか一方の当該コネクタの一部分がパネル本体より突出して取付けられるので、前記第1のコネクタと第2のコネクタをパネル本体に収納した状態のままで、隣接する電気床暖房パネルの短辺を近接させるだけで前記第1のコネクタと第2のコネクタを自動的に接続することができる。そして、隣接する電気床暖房パネル間に広い差し込み代を確保する必要がない。
【0019】
前記第2コネクタ収納凹所はその短辺方向の幅を前記第2のコネクタの幅よりも前記凸部の幅以下の幅に拡張する拡張部を備えているので、第1の前記電気床暖房パネルを短辺方向に前記凸部の幅分だけスライドさせることで、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタを前記第2コネクタ収納凹所(拡張部を除く)の位置まで自動的に移動できる。
【0020】
請求項2記載の発明によれば、第1の前記電気床暖房パネルを長辺方向にスライドして第2の前記電気床暖房パネルと実組すると、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタはコネクタ収容凹所に自動的に収納することができる。
【0021】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1及び請求項2の発明の効果と同じ効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
<第1の実施形態>
<電気床暖房パネルの結線構造の構成>
以下に、本発明の第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明するが、先に説明した図9と同様に、3枚のパネル5A、5B、5Cが既に施工済みの状態で、さらにパネル5Dをパネル5Aと5Cに実組により接続して施工する場合について説明する。なお、図8〜図10に示した構成と同等部分には適宜に同一符号を付して説明する。内蔵するヒータ、接着剤の塗布や釘打ち等については説明を省略する。
【0023】
図1(a)、(b)、図2に示すように、本発明の4枚の電気床暖房パネル5(5A、5B、5C、5D)の結線構造は、部屋の壁際9に隣接した場所で、矩形形状のパネル本体11に図示しないヒータを内蔵し、このヒータの配線コード16と接続(結線)する端子として、一対のパネル5C、5Dのパネル本体11の対向する短辺1に互いに接続可能な第1のコネクタとしてのプラグ3(接続端子15付)と第2のコネクタとしてのソケット4とをそれぞれ備える。
【0024】
ここで、一対のパネル5A、5Bの図示しないプラグ、ソケットは既に接続するとともにパネル5A、5Bは実組されている。矩形形状のパネル本体11の隣接する長辺6と短辺1に凸部(雄実)7が形成され、他の隣接する長辺6と短辺1に凹部(雌実)8が形成され、この凸部(雄実)7と凹部(雌実)8によって実組される。
【0025】
さらに、前記パネル本体11には前記プラグ3用のプラグ収納凹所3aとソケット4用のソケット収納凹所4aがそれぞれ設けられ、ソケット収納凹所4aはその短辺1方向の幅を前記ソケット4の幅S2よりも前記凸部7の幅S以下の幅S1に拡張する拡張部12を備えている。
【0026】
このように、一対のパネル5C、5Dが実組する前の前記プラグ3とソケット4が対向する状態では、パネル5Dの凹部8が設けられた長辺側面6aとパネル5Aの長辺側面6bに設けられた凸部7の先端部7aとが平面視で重なる位置関係に配置される。
【0027】
そして、前記ソケット収納凹所4aの拡張部12と前記プラグ収納凹所3aの少なくともどちらか一方は当該のコネクタの一部分13がパネル本体11より突出する深さに形成される。(本実施例では両方突出している。)
このため、長辺方向に隣接するパネル本体11の相対する凸部7と凹部8とを近接(実組直前の状態)することによりプラグ3とソケット4が自動的に当接して接続することができる。
【0028】
いま、プラグ収納凹所3aは深さT1でソケット収納凹所4aの拡張部12は深さT2である。
【0029】
そして、前記ソケット収納凹所4a(拡張部12を除く)の深さUは、前記一対のパネル本体11が実組した状態で、接続した前記プラグ3とソケット4がパネル5Cとパネル5D双方のパネル本体11内に収納することができるように構成されている。そのため、前記プラグ3の突出長さT3(接続端子15は突出長さT5)、ソケット4の突出長さT4とすると、ソケット収納凹所4aの深さU=T2+(T3+T4)で決定される。
【0030】
このように、ソケット収納凹所4aとその拡張部12は幅S2、深さUの矩形形状の凹部と幅S1、深さ、T2の矩形形状の凹部が連通する凹状形状である。なお、たとえば、凸部7の幅S (平面的な突出長さ)の実寸法を5mmとすると、拡張部12の拡張した寸法S1も5mmである。
【0031】
<電気床暖房パネルの結線構造の作用>
(第1ステップ)
図3に示すように、図2の状態のパネル5Dをパネル5Aと平行に移動してパネル5Cに実組直前の状態まで寄せると、パネル5Dとパネル5Cは実組しないがプラグ3とソケット4がそれぞれのパネルから突出しているのでプラグ3とソケット4は自動的に接続する。このとき、ソケット4は拡張部12の底12aに支えられるので、プラグ3とソケット4は確実に接続できる。
【0032】
(第2ステップ)
図4に示すように、パネル5Dをパネル5Cと平行にパネル5Aに寄せることで、パネル5Dとパネル5Aは実組する。(パネル5Dの凹部6cにパネル5Aの長辺側面6bに設けられた凸部7が収まる。)
このとき、プラグ3とソケット4はその接続状態を保ったままプラグ収納凹所3aに保持されながらソケット収納凹所4aの領域に前記凸部7の幅Sだけ自動的に移動する。
【0033】
このとき、上述のように、ソケット収納凹所4aの拡張部12は前記凸部7の幅S以下の幅S1であるので、接続したプラグ3とソケット4が前記凸部7の幅Sだけ移動すると拡張部12の底12aから離れた状態になる。(今、幅S=5mm、幅S1=5mmなので、丁度離れた状態である。)
(第3ステップ)
図5に示すように、パネル5Dをパネル5Cに寄せて当接させる。これにより、パネル5Dの凸部7がパネル5Cの凹部8に収まりパネル5Dとパネル5Cが実組する。このとき、既にパネル5Dはパネル5Aと実組しているのでパネル5Dはパネル5Aに沿わせて容易に平行移動できる。このパネルの移動に合わせて、接続したプラグ3とソケット4は接続状態を保ったまま、プラグ収納凹所3aに保持されながらソケット収納凹所4aの領域に(一部はプラグ収納凹所3a内に保持されたままである)自動的に収納される。なお、配線コード16も同様にソケット収納凹所4aの底面からプラグ3とソケット4の動きに連動してパネル5C内部に移動する。
【0034】
この結果、パネル5Dはパネル5Aおよびパネル5Cとそれぞれ実組により接続され、壁際9際におけるパネル5Dの施工が完了する。なお、全パネルの施工後に、壁際9と各パネルとの隙間には図示しない巾木を取付けることによりその隙間を埋めることができる。
【0035】
上述のように、本実施例の電気床暖房パネル5は、パネル5Dをパネル5Cに実組する際に、パネル5Cとパネル5Dの長辺方向に、壁際9から必要な差し込み代R1=T3+T5+T4の隙間があれば、パネル5Dをパネル5Cに実組できる。
【0036】
また、ソケット収納凹所4aの幅を、少なくともパネル本体11の凸部7の幅S分だけ拡張したので、接続したプラグ3とソケット4は接続状態を保ったまま、隣接するパネル5Aの位置まで寄せることができる。このため、壁際9に凸部の幅Sと同じ隙間R2があれば、パネル5Dをパネル5Aに実組できる。
【0037】
このように、パネルが例えば壁際9等十分なスペースがない場所でも最小隙間(隙間R1、隙間R2)があれば容易に実組施工することができ、パネル5Dのステップ1〜3の実組施工動作によってプラグ3とソケット4は自動的に接続できるとともに、ソケット収納凹所4a(一部はプラグ収納凹所3a内)に自動的に収納することができる。
【0038】
そのため、プラグ3とソケット4を強い力で保持する接続作業が不要である。また、プラグ3とソケット4間の接続及びパネルの実組施工が必要であった従来の2度手間を省くことができる。
【0039】
さらに、プラグ3とソケット4の配線コード16の引き出し代が殆どいらなくなるので、パネル内の余長吸収スペースが不要になりプラグ収納凹所3a、ソケット収納凹所4aを最小スペース化できる。そのため、たとえば重量物のキャスター等が集中加重としてパネル上部から掛かったときの耐加重性を向上させることができる。
【0040】
<第2の実施形態>
以下に、本発明の第2の実施形態を図6、図7に基づいて説明する。なお、図2、図3に示した構成と同等部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
図6、図7に示すように、プラグ3は突出長さT3(接続端子15は突出長さT5)で突出するがソケット4は突出しない状態である。
【0042】
ここで、プラグ収納凹所3aは深さT1でソケット収納凹所4aの拡張部12は深さT6である。また、前記ソケット収納凹所4a(拡張部12を除く)の深さUは、前記一対のパネル本体11が実組した状態で、接続した前記プラグ3とソケット4がパネル本体11内に収納される深さである。そして、前記プラグ3は突出長さT3でソケット4は全長T6(拡張部12の深さT6と同じ)なので、深さU=T3+T6の関係である。
【0043】
このため、プラグ3とソケット4は、パネル5Dを図4、図5で述べた動作と同様に動作することによって、自動的に接続するとともにソケット収納凹所4a(一部はプラグ収納凹所3a)内に自動的に収納することができる。
【0044】
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて説明したが、上記の実施例はいずれも本発明の一例を示したものであり、本発明はこれらに限定されるべきでないということはいうまでもない。
【0045】
上記実施例では、ソケット収納凹所4aの幅を拡張する例について説明したが、ソケット収納凹所4aの幅を変える代わりに、プラグ収納凹所3aの幅を拡張するように構成することもできる。
【0046】
実施例では、パネル5Dの長辺6の凸部7と短辺1の凹部8が壁際9に近接する場合の説明をしたが、パネル5Dの長辺6の凹部8と短辺1の凸部7が壁際9に近接する構成でも同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施形態における、(a)は電気床暖房パネルの結線構造を示す斜視図、(b)は壁際において電気床暖房パネルが短辺で接続して実組施工される状態を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における、電気床暖房パネルのプラグとソケットが対向する位置に近づいた状態を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における、電気床暖房パネルのプラグとソケットが相互接続した状態を示す平面図である。(第1ステップ)
【図4】図3の状態から、第1の電気床暖房パネルを第2の電気床暖房パネル位置まで平行にずらした状態を示す平面図である。(第2ステップ)
【図5】図4の状態から第1の電気床暖房パネルをずらして第2の電気床暖房パネルに当接させた状態を示す平面図である。(第3ステップ)
【図6】本発明の第2の実施形態における、電気床暖房パネルのプラグとソケットが対向する位置に近づいた状態を示す平面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における、電気床暖房パネルのプラグとソケットが相互接続した状態を示す平面図である。
【図8】従来の、電気床暖房パネルのプラグとソケットを短辺で接続する状態を示す斜視図である。
【図9】従来の、壁際において電気床暖房パネルが短辺で接続して実組施工される状態を示す平面図である。
【図10】図9におけるA−A矢視図である。(図9におけるB−B矢視図も兼ねる。)
【符号の説明】
【0048】
1 短辺
3 プラグ(第1のコネクタ)
3a プラグ収容凹所(第1コネクタ収容凹所)
4 ソケット(第2のコネクタ)
4a ソケット収納凹所(第2コネクタ収容凹所)
5 パネル
5A パネル
5B パネル
5C パネル
5D パネル
6 長辺
6a 長辺側面
6b 長辺側面
7 凸部
8 凹部
10 電気床暖房パネル
11 パネル本体
12 拡張部
13 一部分
15 接続端子
16 配線コード
S 幅
U 深さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形形状のパネル本体にヒータを内蔵し、このヒータと接続する端子として、一対のパネル本体の対向する短辺に互いに接続可能な第1のコネクタと第2のコネクタとをそれぞれ備え、且つパネル本体の隣接する長辺と短辺に凸部が形成され、他の隣接する長辺と短辺に凹部が形成された構造を有する電気床暖房パネルの結線構造であって、
前記一対のパネル本体には前記第1のコネクタを収容する第1コネクタ収容凹所と前記第2のコネクタを収容する第2コネクタ収容凹所とがそれぞれ設けられ、
前記第2コネクタ収納凹所はその短辺方向の幅を前記第2のコネクタの幅よりも前記凸部の幅以下の幅に拡張する拡張部を備え、
前記第2コネクタ収納凹所の拡張部と前記第1コネクタ収容凹所の少なくともどちらか一方は当該のコネクタの一部分がパネル本体より突出する深さに形成されることを特徴とする電気床暖房パネルの結線構造。
【請求項2】
請求項1記載の電気床暖房パネルの結線構造であって、前記第2コネクタ収納凹所(拡張部を除く)の深さは、前記一対のパネル本体が実組した状態で、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタがパネル本体内に収納される深さに形成されることを特徴とする一対の電気床暖房パネルの結線構造。
【請求項3】
矩形形状のパネル本体にヒータを内蔵し、このヒータと接続する端子として、一対のパネル本体の対向する短辺に互いに接続可能な第1のコネクタと第2のコネクタとをそれぞれ備え、且つパネル本体の隣接する長辺と短辺に凸部が形成され、他の隣接する長辺と短辺に凹部が形成された構造を有する電気床暖房パネルの結線方法であって、
前記一対のパネル本体には前記第1のコネクタを収容する第1コネクタ収容凹所と前記第2のコネクタを収容する第2コネクタ収容凹所とがそれぞれ設けられ、前記第2コネクタ収納凹所はその短辺方向の幅を前記第2のコネクタの幅よりも前記凸部の幅以下の幅に拡張する拡張部を備え、
この第2コネクタ収納凹所の拡張部と前記第1コネクタ収容凹所の少なくともどちらか一方は当該のコネクタの一部分が前記パネル本体より突出する深さに形成し、
長辺方向に隣接する前記パネル本体の相対する凸部と凹部とを近接することで第1のコネクタと第2のコネクタが相互接続され、
さらに、前記第1のコネクタが設けられた前記電気床暖房パネルを前記凸部の幅分だけ短辺方向に移動したのちに隣接する前記電気床暖房パネルと実組することにより、接続した前記第1のコネクタと第2のコネクタが前記第2コネクタ収納凹所(拡張部を除く)に収容されることを特徴とする電気床暖房パネルの結線方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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