説明

電気掃除機

【課題】電動送風機から外部へ微細な塵埃が排出されるのを防ぐことができる電気掃除機を提供する。
【解決手段】延長管5は、サクションホースへ向かう塵埃20を正に帯電させる材料で構成された第1部材7と、サクションホースへ向かう塵埃20を負に帯電させる材料で構成された第2部材8とを有する。これにより、塵埃20の一部が第1部材7との摩擦によって正に帯電する一方、塵埃20の他の一部が延長管の第2部材8との摩擦によって負に帯電する結果、質量が比較的軽い微細な塵埃20同士が結合して、質量が比較的重い塵埃20が生成される。この質量が比較的重い塵埃はサイクロン集塵室で空気から確実に分離できるので、サイクロン集塵室の分離率を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば一般家庭等で使用される電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気掃除としては、特表2004−529682号公報に開示されているものがある。この電気掃除機は、上流サイクロンユニットと、この上流サイクロンユニットから排出された空気が流入する下流サイクロンユニットとを備えている。
【0003】
上記上流サイクロンユニットおよび下流サイクロンユニットは、内部で空気を高速旋回させて、上記空気中の塵埃に遠心力を作用させて、上記空気から塵埃を分離するものである。
【0004】
上記構成の電気掃除機によれば、上流サイクロンユニットから排出された空気を下流サイクロンユニットに流入させることによって、上流サイクロンユニットで分離できなかった塵埃を下流サイクロンユニットで分離し、塵埃の分離率を高めようとしている。
【0005】
しかしながら、上記従来の電気掃除機では、上流サイクロンユニットによる圧力損失が生じるため、下流サイクロンユニットに流入する空気の風圧は低下してしまう。
【0006】
その結果、上記下流サイクロンユニットは、質量が軽い微細な塵埃に十分な遠心力を作用させることできず、空気から微細な塵埃を分離できない。
【0007】
したがって、上記従来の電気掃除機には、微細な塵埃を含む空気が外部に排出されてしまうという問題がある。
【特許文献1】特表2004−529682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の課題は、電動送風機から外部へ微細な塵埃が排出されるのを防ぐことができる電気掃除機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の電気掃除機は、
吸込口体と、
上記吸込口体に一端が連なる延長管と、
上記延長管の他端に一端が連なるサクションホースと、
上記サクションホースの他端に連なる掃除機本体と
を備え、
上記掃除機本体は、
遠心力によって空気から塵埃を分離するサイクロン集塵室と、
上記吸込口体、延長管およびサクションホースを介して塵埃を上記サイクロン集塵室に吸引する電動送風機と
を有し、
上記延長管は、
上記サクションホースへ向かう塵埃を正に帯電させる材料で構成された第1部材と、
上記サクションホースへ向かう塵埃を負に帯電させる材料で構成された第2部材と
を有することを特徴としている。
【0010】
上記構成の電気掃除機によれば、上記吸込口体に吸い込まれた塵埃は延長管を通過してサクションホースへ向かう。この時、上記塵埃の一部が延長管の第1部材との摩擦によって正に帯電する一方、塵埃の他の一部が延長管の第2部材との摩擦によって負に帯電する。これにより、質量が比較的軽い微細な塵埃同士が結合して、質量が比較的重い塵埃が生成される。つまり、上記塵埃の凝集効果が得られる。
【0011】
したがって、上記サイクロン集塵室に入る微細な塵埃の量が減るので、サイクロン集塵室の分離率が高まり、電動送風機から外部へ微細な塵埃が排出されるのを防ぐことができる。
【0012】
一実施形態の電気掃除機では、
上記第1,第2部材のそれぞれは断面略円弧状である。
【0013】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記第1,第2部材のそれぞれは断面略円弧状であるので、延長管内の塵埃を第1,第2部材でサクションホースへスムーズに案内することができる。
【0014】
一実施形態の電気掃除機では、
上記延長管内には、
上記第1部材が設けられた第1吸気通路と、
上記第2部材が設けられた第2吸気通路と、
上記第1吸気通路と上記第2吸気通路とを仕切る隔壁と
が存在する。
【0015】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記延長管内には、第1部材が設けられた第1吸気通路と、第2部材が設けられた第2吸気通路と、第1吸気通路と第2吸気通路とを仕切る隔壁とが存在するので、第1部材によって正に帯電した塵埃を高効率で生成することができると共に、第2部材によって負に帯電した塵埃を高効率で生成することができる。
【0016】
一実施形態の電気掃除機では、
上記第1吸気通路の流路断面積は上記第2吸気通路の流路断面積と略等しい。
【0017】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記第1吸気通路の流路断面積は第2吸気通路の流路断面積と略等しいから、正に帯電する塵埃の量と、負に帯電する塵埃の量とを略等しくして、塵埃の凝集効果を高めることができる。
【0018】
一実施形態の電気掃除機では、
上記延長管と上記サクションホースとの間には、塵埃が衝突する攪拌羽根が設けられている。
【0019】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記延長管とサクションホースとの間には塵埃が衝突する攪拌羽根が設けられているので、延長管で正負に帯電した塵埃が攪拌羽根に衝突して攪拌される。
【0020】
したがって、上記微細な塵埃同士が結合する確率が高くなり、塵埃の凝集効果を高めることができる。
【0021】
一実施形態の電気掃除機では、
上記吸込口体には回転ブラシが回転自在に設けられていて、
上記回転ブラシは、
上記延長管へ向かう塵埃を正に帯電させる材料で構成された第3部材と、
上記延長管へ向かう塵埃を負に帯電させる材料で構成された第4部材と
を有する。
【0022】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記回転ブラシは、延長管へ向かう塵埃を正に帯電させる材料で構成された第3部材と、延長管へ向かう塵埃を負に帯電させる材料で構成された第4部材とを有するから、回転ブラシが塵埃を掻きあげるとき、塵埃の一部が正に帯電すると共に、塵埃の他の一部が負に帯電して、吸込口体によっても凝集効果が得られる。
【0023】
したがって、上記吸込口体および延長管のそれぞれにおいて塵埃の凝集効果が得られるので、塵埃の凝集効果を高めることができる。
【0024】
一実施形態の電気掃除機では、
上記第3部材および上記第4部材は上記回転ブラシの回転軸方向に並んでいる。
【0025】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記第3部材および第4部材は回転ブラシの回転軸方向に並んでいるから、第3部材によって正に帯電した塵埃を高効率で生成することができると共に、第4部材によって負に帯電した塵埃を高効率で生成することができる。
【0026】
一実施形態の電気掃除機では、
上記吸込体と上記延長管との間には、塵埃が衝突する攪拌羽根が設けられている。
【0027】
上記実施形態の電気掃除機によれば、上記吸込口体と延長管との間には塵埃が衝突する攪拌羽根が設けられているので、吸込口体で正負に帯電した塵埃の粒子が攪拌羽根に衝突して拡散する。
【0028】
したがって、上記微細な塵埃同士が結合する確率が高くなり、塵埃の凝集効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の電気掃除機によれば、延長管が、サクションホースへ向かう塵埃を正に帯電させる材料で構成された第1部材と、サクションホースへ向かう塵埃を負に帯電させる材料で構成された第2部材とを有することによって、延長管を通過する塵埃の一部が第1部材との摩擦によって正に帯電する一方、塵埃の他の一部が第2部材との摩擦によって負に帯電するので、質量が比較的軽い微細な塵埃同士が結合して、質量が比較的重い塵埃が生成される。つまり、上記塵埃の凝集効果が得られる。
【0030】
したがって、上記サイクロン集塵室に入る微細な塵埃の量が減るので、サイクロン集塵室の分離率が高まり、電動送風機から外部へ微細な塵埃が排出されるのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の電気掃除機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0032】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態の電気掃除機を側方から見た概略断面図を示す。
【0033】
上記電気掃除機は、吸込口体4と、この吸込口体4に一端が着脱自在に接続された延長管5と、延長管5の他端に一端が着脱自在に接続された手元管21と、この手元管21の他端に一端が接続されたサクションホース6と、このサクションホース6の他端に着脱自在に接続された掃除機本体1とを備えている。
【0034】
上記掃除機本体1には、サイクロン集塵室3が1つ着脱自在に設置されている。上記サイクロン集塵室3は掃除機本体1に搭載されているとき、上流側の部分を介してサクションホース6に連通する。
【0035】
また、上記掃除機本体1内には、サイクロン集塵室3の下流側の部分に連通する電動送風機2が設置されている。この電動送風機2の駆動により、塵埃20を含む空気が、吸込口体4、延長管5およびサクションホース6を順次通過した後、サイクロン集塵室3内に流入する。そして、上記サイクロン集塵室3内に流入した空気は高速旋回して、その空気から塵埃20が遠心分離される。また、上記塵埃20が分離された空気は掃除機本体1外に排出される。
【0036】
図2に、上記塵埃20が流れる方向に略垂直な面で延長管5を切った概略断面図を示す。
【0037】
上記延長管5は、例えばナイロン等で構成された断面略半円弧状の第1部材7と、例えばテフロン(登録商標)等で構成された断面略半円弧状の第2部材8とを有している。
【0038】
上記第1部材7はサクションホース6へ向かう塵埃20を正に帯電させる一方、第2部材8はサクションホース6へ向かう塵埃20を負に帯電させる。そして、上記第1部材7の一端部は、パッキン9Aを介して第2部材8の一端部に接続されている。また、上記第1部材7の他端部はパッキン9Bを介して第2部材8の他端部に接続されている。
【0039】
上記構成の電気掃除機によれば、上記吸込口体4に吸い込まれた塵埃20が延長管5を通過する時、塵埃20の一部が延長管5の第1部材7との摩擦によって正に帯電する一方、塵埃20の他の一部が延長管5の第2部材8との摩擦によって負に帯電する。これにより、質量が比較的軽い微細な塵埃20同士が結合して、質量が比較的重い塵埃が生成される。つまり、上記塵埃20の凝集効果が得られる。
【0040】
したがって、上記サイクロン集塵室3に入る微細な塵埃の量が減るので、サイクロン集塵室3の分離率が高まり、電動送風機2から外部へ微細な塵埃20が排出されるのを防ぐことができる。
【0041】
また、上記サイクロン集塵室3は1つであるから、特表2004−529682号公報の従来例よりも、圧力損失を少なくすることできる。
【0042】
また、上記第1,第2部材7,8のそれぞれは断面略円弧状であるので、延長管5内の塵埃20を第1,第2部材7,8でサクションホースへスムーズ6に案内することができる。
【0043】
(第2実施形態)
図3に、本発明の第2実施形態の電気掃除機の延長管205の概略断面図を示す。なお、図3の概略断面図は、塵埃20が流れる方向に略平行な面で延長管205を切った概略断面図である。
【0044】
上記第2実施形態の電気掃除機において、延長管205以外の構成は上記第1実施形態と同様であるから、その構成に関する説明は省略する。
【0045】
上記延長管205内には、第1吸気通路10と、この第1吸気通路10に沿って延びる第2吸気通路11とが形成されている。この第1吸気通路10の内壁には、サクションホースへ向う塵埃20を正に帯電させる材料(例えばナイロン等)が塗布されている。一方、上記第2吸気通路11の内壁には、サクションホースへ向う塵埃20を負に帯電させる材料(例えばテフロン等)が塗布されている。上記第1吸気通路10の流路断面積は第2吸気通路11の流路断面積と略等しくなっている。
【0046】
また、上記延長管205内には、延長管205内の空間を略二等分するように隔壁12が形成されている。この隔壁12が第1吸気通路10と第2吸気通路11とを仕切っている。
【0047】
上記構成の電気掃除機によれば、上記塵埃20が延長管205を通過する時、塵埃20の一部が第1吸気通路10の内壁との摩擦によって正に帯電する一方、塵埃20の他の一部が第2吸気通路11の内壁との摩擦によって負に帯電する。
【0048】
したがって、上記第1実施形態に比べて、塵埃20が摩擦する面が大きいので、正負に帯電した塵埃20を高効率で生成することができる。
【0049】
また、上記第1吸気通路10の流路断面積は第2吸気通路11の流路断面積と略等しくなっているから、正に帯電した塵埃20の量と、負に帯電した塵埃20の量とを略等しくして、塵埃20の凝集効果を高めることができる。
【0050】
(第3実施形態)
図4に、本発明の第3実施形態の電気掃除機の要部を側方から見た概略断面図を示す。また、図4において、図1に示した第1実施形態の構成部と同一構成部は、図1における構成部と同一参照番号を付している。
【0051】
上記第3実施形態の電気掃除機において、手元管321以外の構成は上記第1実施形態と同様であるから、その構成に関する説明は省略する。
【0052】
上記手元管321の延長管5側の端部には、塵埃20が衝突する攪拌羽根14が設けられている。
【0053】
図5に、上記攪拌羽根14の概略斜視図を示す。
【0054】
上記攪拌羽根14は図5中の矢印方向に空気を案内するように形成されている。この矢印方向に案内された空気は、攪拌羽根14の中央部の貫通穴を通ってサクションホース6へ向かう。
【0055】
上記構成の電気掃除機によれば、延長管5を通過することにより正負に帯電した塵埃20がサクションホース6に入る前に、攪拌羽根14に衝突して攪拌される。
【0056】
したがって、上記延長管5を通過した微細な塵埃20同士が結合する確率が高くなり、塵埃20の凝集効果を高めることができる。
【0057】
その結果、上記第1実施形態よりも、サイクロン集塵室の分離率が高くなる効果が得られる。
【0058】
(第4実施形態)
図6に、本発明の第4実施形態の電気掃除機の吸込口体404を上方から見た概略断面図を示す。
【0059】
上記第4実施形態の電気掃除機において、吸込口体404以外の構成は上記第1実施形態と同様であるから、その構成に関する説明は省略する。
【0060】
上記吸込口体404には円柱状の回転ブラシ15が回転自在に設けられている。そして、上記回転ブラシ15の外周面には、塵埃を掻き上げるブラシ体16が取り付けられている。
【0061】
上記ブラシ体16は、例えばナイロン等で構成された第3部材17と、例えばテフロン等で構成された第4部材18とからなっている。上記第3部材17は、延長管へ送る塵埃を正に帯電させる。一方、上記第4部材18は、延長管へ送る塵埃を負に帯電させる。そして、上記第3部材17および第4部材18は、回転ブラシ15の長手方向つまり回転軸方向に並んでいる。
【0062】
上記構成の電気掃除機によれば、回転ブラシ15が塵埃を掻きあげるとき、塵埃の一部が正に帯電すると共に、塵埃の他の一部が負に帯電して、吸込口体404によっても凝集効果が得られる。
【0063】
したがって、上記吸込口体404および延長管のそれぞれにおいて塵埃の凝集効果が得られるので、上記第1実施形態よりも、塵埃の凝集効果を高めることができる。
【0064】
また、上記第3部材17および第4部材18は回転ブラシ15の回転軸方向に並んでいるから、第3部材17によって正に帯電した塵埃を高効率で生成することができると共に、第4部材18によって負に帯電した塵埃を高効率で生成することができる。
【0065】
(第5実施形態)
図7に、本発明の第5実施形態の電気掃除機の要部を側方から見た概略断面図を示す。また、図7において、図1,図6に示した第1,第4実施形態の構成部と同一構成部は、図1,図6における構成部と同一参照番号を付している。
【0066】
上記第5実施形態の電気掃除機において、攪拌羽根19以外の構成は上記第1,第4実施形態と同様であるから、その構成に関する説明は省略する。
【0067】
上記攪拌羽根19は吸込口体404と延長管5との間に設けられており、吸込口体404を通過した塵埃が攪拌羽根19に衝突するようになっている。この攪拌羽根19は上記第3実施形態の攪拌羽根14と同様の形状を有して、攪拌羽根14と同様の作用効果を奏する。
【0068】
上記構成の電気掃除機によれば、吸込口体404を通過することにより正負に帯電した塵埃が延長管5に入る前に、攪拌羽根19に衝突して攪拌される。
【0069】
したがって、上記吸込口体404を通過した微細な塵埃同士が結合する確率が高くなり、塵埃の凝集効果を高めることができる。
【0070】
その結果、上記第1,第4実施形態よりも、サイクロン集塵室の分離率が高くなる効果が得られる。
【0071】
上記第1〜第5実施形態では、サイクロン集塵室1は1つであったが、特表2004−529682号公報の従来例のように、上流サイクロン集塵室と、この上流サイクロン集塵室で塵埃が除去された空気が流入する下流サイクロン集塵室とを設けてもよい。この場合でも、延長管5等の塵埃の凝集効果によって、上記従来例よりも排気を清浄にすることができる。
【0072】
また、本発明の第1〜第5実施形態について説明したが、上記第1〜第5実施形態のみに本発明が限定されるわけではなく、第1〜第5実施形態を適宜組み合わせたものを本発明の一実施の形態としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】図1は本発明の第1実施形態の電気掃除機の概略縦断面図である。
【図2】図2は上記第1実施形態の電気掃除機の延長管の概略縦断面図である。
【図3】図3は本発明の第2実施形態の電気掃除機の延長管の概略横断面図である。
【図4】図4は本発明の第3実施形態の電気掃除機の要部の概略縦断面図である。
【図5】図5は上記第3実施形態の電気掃除機の攪拌羽根の概略斜視図である。
【図6】図6は本発明の第4実施形態の電気掃除機の吸込口体の概略横断面図である。
【図7】図7は本発明の第5実施形態の電気掃除機の要部の概略縦断面図である。
【符号の説明】
【0074】
1 掃除機本体
2 電動送風機
3 サイクロン集塵室
4,404 吸込口体
5,205 延長管
6 サクションホース
7 第1部材
8 第2部材
10 第1吸気通路
11 第2吸気通路
12 隔壁
14,19 攪拌羽根
15 回転ブラシ
16 ブラシ体
17 第3部材
18 第4部材
20 塵埃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口体と、
上記吸込口体に一端が連なる延長管と、
上記延長管の他端に一端が連なるサクションホースと、
上記サクションホースの他端に連なる掃除機本体と
を備え、
上記掃除機本体は、
遠心力によって空気から塵埃を分離するサイクロン集塵室と、
上記吸込口体、延長管およびサクションホースを介して塵埃を上記サイクロン集塵室に吸引する電動送風機と
を有し、
上記延長管は、
上記サクションホースへ向かう塵埃を正に帯電させる材料で構成された第1部材と、
上記サクションホースへ向かう塵埃を負に帯電させる材料で構成された第2部材と
を有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
請求項1に記載の電気掃除機において、
上記第1,第2部材のそれぞれは断面略円弧状であることを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
請求項1に記載の電気掃除機において、
上記延長管内には、
上記第1部材が設けられた第1吸気通路と、
上記第2部材が設けられた第2吸気通路と、
上記第1吸気通路と上記第2吸気通路とを仕切る隔壁と
が存在することを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
請求項3に記載の電気掃除機において、
上記第1吸気通路の流路断面積は上記第2吸気通路の流路断面積と略等しいことを特徴とする電気掃除機。
【請求項5】
請求項1に記載の電気掃除機において、
上記延長管と上記サクションホースとの間には、塵埃が衝突する攪拌羽根が設けられていることを特徴とする電気掃除機。
【請求項6】
請求項1に記載の電気掃除機において、
上記吸込口体には回転ブラシが回転自在に設けられていて、
上記回転ブラシは、
上記延長管へ向かう塵埃を正に帯電させる材料で構成された第3部材と、
上記延長管へ向かう塵埃を負に帯電させる材料で構成された第4部材と
を有することを特徴とする電気掃除機。
【請求項7】
請求項6に記載の電気掃除機において、
上記第3部材および上記第4部材は上記回転ブラシの回転軸方向に並んでいることを特徴とする電気掃除機。
【請求項8】
請求項6に記載の電気掃除機において、
上記吸込体と上記延長管との間には、塵埃が衝突する攪拌羽根が設けられていることを特徴とする電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−282980(P2007−282980A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−115590(P2006−115590)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】