説明

電気接続箱

【課題】 小型化が可能な電気接続箱を提供する
【解決手段】 分岐路部12と電源分配部13との端縁同士を突き合わせて全体が略L字状に組合わされてなる回路体11を、ケーシング15で包囲してなる電気接続箱10において、電力回路用のコネクタハウジング16Cと制御回路用の制御用コネクタ37とを個別に設けることで、電力回路用と制御回路用との接続部が混在する場合に比べて、電力用回路と制御用回路とのそれぞれの配線構造が簡略化できるので、電気接続箱10全体の小型化が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給を行う電気接続箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気接続箱として例えば特許文献1に示すものがある。このものは、例えば、自動車に搭載されるものであって、車載バッテリー等の電源と各電子装置との間に介されて各電子装置への電源供給の制御を行なう電力分配器として用いられるものである。
この種の電気接続箱は、平面状に配索された複数本のバスバーと、絶縁層を介してこれらバスバーへ積層した制御用回路基板と、この制御用回路基板に実装される半導体スイッチングデバイスとを備え、当該半導体スイッチングデバイスを動作させることによって各バスバーに通電させて各電子装置への電力供給の制御を行なうようになっている。
【特許文献1】特開2003−164039公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、自動車に要求される快適性・安全性等は高まる一方であり、これらを高水準で満たすために自動車に搭載される電子装置の数は増加する傾向にあり、制御用回路基板上に実装されるスイッチングデバイスの数が増加する。これに伴って回路構成体中に要求される電源供給を行うための導電路の数も増えるため、導電路のみを例えば複数本のバスバーを絶縁基板に配設してなる他の回路構成体(第2回路構成体)として形成し、前述の回路構成体(第1回路構成体)に対して接続することで高密度化を達成することが考えられる。
しかしながら、上記のように第1回路構成体と第2回路構成体とを備える場合に、電気接続箱と外部との導通接続を行うコネクタ等を形成する場合、多数のコネクタを形成しなければならなかったり、配線が複雑になったりして、電気接続箱が大型化してしまうという欠点があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、小型化が可能な電気接続箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、制御用回路基板にスイッチングデバイスを実装して制御用回路を形成してなると共に、前記制御用回路基板に絶縁層を介して積層される複数本のバスバーを配設して第1電力用回路を形成してなる第1回路構成体と、絶縁基板に複数本のバスバーを配設して電力用回路を形成してなる第2回路構成体とを備え、前記第1回路構成体と前記第2回路構成体とが互い電気的に接続されてなる電気接続箱において、第1電力用回路或いは第2電力用回路と外部との導通接続を行う電力用接続部と、制御用回路と外部との導通接続を行う制御用接続部とが個別に設けられているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記電力用接続部が、前記第2回路構成体に配設されると共に、前記第2電力用回路と前記第1電力用回路との双方の外部との導通接続を行う構成であるところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記第1回路構成体には、前記制御用回路に係る外部との導通接続を行う制御用接続部が設けられているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0007】
<請求項1の発明>
電力用接続部と制御用接続部とを個別に設けることで、電力用接続部と制御用接続部とが混在する場合に比べて、電力用回路と制御用回路とのそれぞれの配線構造が簡略化できるので、電気接続箱全体の小型化が可能となる。
【0008】
<請求項2の発明>
電力用回路の接続部は比較的電流容量の大きな大型の導電路が必要であり、接続部の構造が大型化する傾向にあるが、電力用接続部で第1電力用回路と第2電力用回路との双方の電力用回路の導通接続を行うので、これらを別々に設ける場合に比べて接続部の構造を全体として小型化できるので、電気接続箱の小型化が達成できる。
【0009】
<請求項3の発明>
制御用接続部を第1回路構成体に形成することで、制御用回路からの配線を短くすることができるので、電気接続箱をより小型化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
<実施形態1>
本発明の実施形態1について図1ないし図8を参照して説明する。本実施形態の電気接続箱10は、例えば、車載バッテリー等の電源と各電子装置等の負荷との間に介されて各電子装置への電源供給の制御を行なう電力分配器として用いられるものである。
電気接続箱10は、図1に示すように、いずれも略平板状に形成された分岐路部12と電源分配部13とが互いに垂直になるように端縁同士を突き合わせて全体として略L字状となるように組合わされてなる回路体11を、ケーシング15で包囲してなるものであり、電気接続箱10の上面には外装品取付部14が形成されている。
【0011】
ケーシング15は、メインケース16にサイドケース17及び上側ケース18を組付ける構成となっている(図1参照)。
メインケース16には、図1に示すように、上方に開口する上側収容部16Hと一側方(図1の左奥方)に開口する側方収容部16Vとが形成されている。上側収容部16Hは、分岐路部12を収容してから上側ケース18が組み付けられることで、その開口部を塞ぐようになっている。また、上側収容部16Hは、その底面外側に外部機器との接続を行うコネクタハウジング16Cが形成されている(図8参照)。
一方、側方収容部16Vは電源分配部13を組付けたサイドケース17が組み付けられることでその開口部を塞ぐようになっている。また、側方収容部16Vの開口部と対向する側の壁面には電源分配部13に形成された制御用コネクタ37を外部に露出させるための挿通孔16Aが穿設されている。
また、上側ケース18の上面には、外装品挿入孔18Aが穿設されており、この外装品挿入孔18A内には分岐路部12或いは電源分配部13から延出された二又端子が挿入されることで外装品取付部14が構成される。この外装品取付部14の外装品挿入孔18Aに外装品(本実施形態ではヒューズH又はヒュージブルリンクF)が組み付けられると、外装品の端子が二又端子に挟持されることで導通接続が図られるようになっている。
【0012】
分岐路部12は、図3に示すように、金属平板を打ち抜いて所定回路形状に形成された複数本のバスバー21からなるバスバー回路22を絶縁板25を介して上下に積層してなるものである。
バスバー21の端部は、他の回路や電子部品等に接続する接続部23が形成されているが、バスバー回路22の回路構成に応じて垂直に曲げ起こした垂直接続部23Vと水平に延出させた水平接続部23Hとが選択的に形成されている。
絶縁板25は上下のバスバー回路22の絶縁を行うと共に、所定箇所に貫通孔26が形成されており、この貫通孔26を介して垂直接続部23Vが分岐路部12の表面或いは裏面に突出するようになっている。尚、図3には、4枚の絶縁板25が上下に並べて記載されているが、一番上側に記載された絶縁板25以外は貫通孔26が省略して記載されている。
また、本実施形態では、分岐路部12の上面側に突出する垂直接続部23Vの先端は二又状に形成されて、ヒューズH又はヒュージブルリンクFの端子を挟持可能となっている。また分岐路部12の下面側に突出する垂直接続部23Vの先端部はタブ状になっていて、メインケース16の上側収容部16Hに形成されたコネクタハウジング16C(図8参照)内部に延出することでオス端子を構成するようになっている。
水平接続部23Hは分岐路部12と電源分配部13との突き合せ部分の一所(図3の左奥方)に並列するように配設されており、この水平接続部23Hが電源分配部13との接続を行うようになっている。
【0013】
電源分配部13は、図4,5に示すように、金属平板を打ち抜いて複数本の第1バスバー31からなる所定回路形状に形成されたバスバー回路32と、所定の印刷回路が形成された回路基板33とを接着したものの回路基板33上面側に、リレー又は半導体スイッチ等のスイッチングデバイス34及びこれらの制御用の電子部品等(図示なし)を実装してなるものである。
電源分配部13の図6における左手前側の角部には、主に回路基板33と外部機器との接続を行う制御用コネクタ37が配設されている。この制御用コネクタ37は略角筒形状のハウジング内にタブ状のオス端子を配するもので、オス端子は回路基板33に形成されたスルーホール33Hにはんだ付けされることで回路基板33との導通接続が行われるものである。
また、電源分配部13の図5における奥方の一辺部には電力用導電路の外部との接続を行う電力用端子31Wが配設されている。電力用端子31Wは第1バスバー31の端部の延出部分を電源分配部13の表面に対して垂直に曲げ起こして形成されたものである。図示左側の電力用端子31Wはその先端が二又状に形成されたヒューズ端子31Hであり、その二又状の先端部分は電源分配部13の表面と水平な方向に屈曲されている。また、ヒューズ端子31Hの右側の電力用端子31Wは、その先端がタブ状に形成されたものであり、分岐路部12に接続される接続端子31Vをなしている。
【0014】
さらに、電源分配部13には、図5に示すように、その表面に第2バスバー35が配索されている。
第2バスバー35は、金属平板からなる厚みよりも幅広な表面を有する帯状の導電路で、電源分配部13においてスイッチングデバイス34が実装されている側の面(実装面)に配設されている。第2バスバー35は、電源分配部13において各スイッチングデバイス34等回路基板33側における所定の接続箇所から、図5の右奥方に向かって適宜周回させて形成されている。また、第2バスバー35は接着剤(例えばシリコーン系接着剤)又は接着シート(例えば絶縁シートの両面に接着剤を塗布して接着性をもたせたもの)により回路基板33上に固定されているが、この接着剤又は接着シートが第2バスバー35と回路基板33との間の絶縁層となり、回路基板33との短絡を防止する構成となっている。
【0015】
第2バスバー35の回路基板33側に接続される先端部分は、図4、5に示すように、実装面上を周回する箇所よりも回路基板33側に向けて段差が生じるように屈曲されて段差接続部35Dが形成されている。この段差接続部35Dは回路基板33に貫通形成された収容孔33Aを介してバスバー回路32に(はんだ付け等によって)接続可能となっている。
【0016】
一方、第2バスバーの段差接続部35Dと反対側の(図5の右奥方に配された)端部は電源分配部13の回路面に対し、垂直上方に曲げ起こされた垂直外部端子35Vが形成されている。この垂直外部端子35Vは第1バスバー31の電力用端子31の接続端子31Vと平行となるように配設されていると共に、後述するようにサイドケース17に一体形成されたハウジング36内に突出して分岐路部12との接続用のオス端子となっている。
【0017】
また、第2バスバー35には、回路基板33上を周回する箇所の一部について、その幅広な表面を電源分配部13の表面に対して垂直となるように形成された衝立部35Cを有するものも設けられている。
ここで、電源分配部13上にはスイッチングデバイス34を配設するためのある程度の高さを有する空間が存在しているが、本実施形態のように衝立部35Cを有する第2バスバー35を用いることによりその空間を効率よく利用して第2バスバー35を配策することができるようになっている。
【0018】
尚、本実施形態では、詳細には図示しないが、電源分配部13において段差接続部35Dをスイッチングデバイス34の端子に直接接続させる場合には、この段差接続部35Dに対応する個所において、回路基板33とバスバー回路32との双方に亘って貫通する収容孔33Aを穿設し、この収容孔33Aに段差接続部35Dを収容させる。それと共に、段差接続部35Dの上面が、第1バスバーの上面と略同一高さとなるように形成する。これにより、スイッチングデバイス34の端子のうち、一方を回路基板33の導電路の接続部分へはんだ付けし、他方を第2バスバー35の段差接続部35Dへはんだ付けするようにすることができる。ここで、段差接続部35Dに対してはんだ付けするスイッチングデバイス34の端子の先端部分は、回路基板33の導電路に対してはんだ付けする先端部分よりも下側(バスバー回路32側)へ延びており、接続部分に段差が生じていても確実にはんだ付けが可能となっている。
また、本実施形態では回路基板33側の収容孔33Aに隣接してスイッチングデバイス34の載置孔33Bが形成されている。この載置孔33Bはスイッチングデバイス34の本体底面部に形成された電極(ゲート電極)を直接バスバー回路32に接続させるためものであり、回路基板33においては収容孔33Aと連通するように形成されているものもある(図4,5参照)。
【0019】
さらに、電源分配部13のバスバー回路32側には金属平板状の放熱板19が接着剤(例えばエポキシ系接着剤)によって接着されている。この放熱板19はサイドケース17の外方(図3の左手前方)の壁面(全面)を構成し、放熱板19自身が外部に露出する構成となっている。電源分配部13はこのように構成されることで、電源分配部13のスイッチングデバイス34からの発熱をバスバー回路32を介して放熱板19に伝熱し、放熱板19から外部へ放熱するようになっている。
【0020】
電源分配部13に組み付けられるサイドケース17は、断熱性を有する合成樹脂製で、電源分配部13の外形に合わせて略方形状をなす枠体からなり(図4,7参照)、電源分配部13の平面方向の外周縁部を全周に亘って包囲するようになっている。そして、サイドケース17は、放熱板19とメインケース16の側方収容部16Vとでもって電源分配部13を被覆することで、電源分配部13から発生した熱が周囲に放出することを規制するようになっている。
また、サイドケース17は、電源分配部13の正規位置へ組み付けられることにより放熱板19の端縁のエッジ部分を全周に亘って被覆するようになっており、金属製である放熱板19のエッジ部分が他の部材等に引っ掛かけて損傷させたりすることを規制可能となっている。
さらに、サイドケース17はその1辺部(図7の上側の辺部)を肉厚にして保持部38が設けられている。この保持部38には挿通孔38Aと嵌入部38Jとハウジング36Cとが形成されている。
挿入孔38Aはヒューズ端子31Hを挿通させるめのものであり、ヒューズ端子31の板厚・幅に合わせて横長状の孔が保持部を貫通するように形成されている。
嵌入部38Jは挿通孔38Aの図7の下側に形成された凹部よりなる。嵌入部38Jは電源分配部13の表面に対して垂直な方向に掘削されたものであり、この嵌入部38Jに分岐路部12の先端部を嵌入させることで、電源分配部13と分岐路部12とが互いに垂直となるように保持可能となっている。
ハウジング36は全体略角筒形状をなすと共に複数のキャビティ36Cを有している。ハウジング36のキャビティ36Cは、上述の接続端子31V及び垂直外部端子35Vに対応して配設されており、これらの端子がキャビティ36C内に貫通することでオス端子をなしている。さらに、キャビティ36内には接続端子31V及び垂直外部端子35Vと嵌合する中継端子40が収容されると共に、電源分配部13と分岐路部12とが組み付けられると、キャビティ36内には対応する分岐路部12の水平接続部23Hが進入して中継端子40と嵌合することで、電源分配部13と分岐路部12との導通接続が行われるようになっている。
【0021】
さて、本実施形態の電気接続箱10では、電源分配部13においてバスバー回路32(第1バスバー31)及び第2バスバー35からなる第1電力用回路と、分岐路部12においてバスバー回路22からなる第2電力用回路とを備える。そして、電源分配部13の第1電力用回路は、電力用端子31W及び垂直外部端子35Vを介して分岐路部12の第2電力用回路へ接続され、これら双方の電力回路と外部機器との導通接続はコネクタハウジング16Cによって行うようになっている。さらに、このコネクタハウジング16Cは分岐路部12の下面側に突出する垂直接続部23Vを介してバスバー回路22と直接接続された構成となっている。
それと共に、電源分配部13において回路基板33で構成される制御回路と外部機器との導通接続は制御用コネクタ37を介して行うようになっている。そして、制御用コネクタ37は回路基板33に形成されたスルーホール33Hにオス端子をはんだ付けすることで、他の導電路を介することなく回路基板33と直接接続された構成となっている。
そして、本実施形態の電気接続箱10では、コネクタハウジング16Cに接続されるワイヤーハーネスと、制御用コネクタ37に接続されるワイヤハーネスとが別個に配索可能となっている。
【0022】
このように本実施形態によれば、電力回路用のコネクタハウジング16Cと制御回路用の制御用コネクタ37とを個別に設けることで、電力回路用と制御回路用との接続部が混在する場合に比べて、電力用回路と制御用回路とのそれぞれの配線構造が簡略化できるので、電気接続箱10全体の小型化が可能となる。
また、電力用回路の接続部は比較的電流容量の大きな大型の導電路が必要であり、接続部の構造が大型化する傾向にあるが、コネクタハウジング16Cで第1電力用回路と第2電力用回路との双方の電力用回路の導通接続を行うので、これらを別々に設ける場合に比べて接続部の構造を全体として小型化でき、電気接続箱10の小型化が達成できる。
さらに、制御用接続部である制御用コネクタ37を電源分配部13に形成することで、制御用回路からの配線を短くすることができるので、電気接続箱10をより小型化することが可能となる。
またさらに、コネクタハウジング16Cと制御用コネクタ37とを隔離して配設するので、制御用コネクタ37にコネクタハウジング16Cからの熱やノイズによる影響が及ぶことを規制できるので、電気接続箱10の信頼性が向上する。
【0023】
また、特に、本実施形態の電気接続箱10では制御回路用の接続部を制御用コネクタ37に統一したことにより、比較的小型化できる制御回路用の接続部を集中させて接続部のためのハウジング等も一部材に統合できる。従って、電気接続箱10全体を一層小型化することが可能となる。
また、本実施形態では分岐路部12と電源分配部13との接続をハウジング36のみで行う構成としたので、分岐路部12と電源分配部13との接続を容易に行うことが可能となる。
さらに、電力用のワイヤハーネスと制御用のワイヤハーネスとを区別して配索できるので、電気接続箱10へ接続するワイヤハーネスの接続作業を簡素化することが可能となると共に、特に比較的小型な制御用のワイヤハーネスのみを取りまとめることで、電力用のワイヤハーネスと混在する場合のような無駄な空間が生ずることを防いで、電気接続箱10への配線構造全体を小型化することが可能となる。
【0024】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では電力用接続部であるコネクタハウジング16Cが分岐路部12に配設された構成であったが、これに限らず、電源分配部13に配設されて構成のものであってもよい。
(2)上記実施形態では電源分配部13と分岐路部12との接続部が、接続端子31V及び垂直外部端子35Vと水平接続部23H、さらにこれらを接続する中継端子40を用いた構成のものであったが、これに限らず、電源分配部13の端子と分岐路部12の端子とが直接嵌合可能な構造のものであってもよい。
(3)上記実施形態では、第2バスバー35は、電源分配部13のスイッチングデバイス34が実装されている側の面(実装面)に配設されているものであったが、これに限らず、例えば電源分配部13のバスバー回路32側に配設されているものであってもよい。
(4)上記実施形態では、電源分配部13と分岐路部12とが互いに垂直となるように突き合わされたものであったが、これに限らず、互いに斜めに交差するように保持される構成のものであってもよい。
(5)上記実施形態では、外装品としてヒューズH及びヒュージブルリンクFを搭載するものであったが、これに限らず、例えばリレー、センサー、ECU等であってもよい。
(6)上記実施形態では、分岐路部12と電源分配部13との各々の回路の電気接続を中継端子40を介した端子嵌合により行うものであったが、例えばタブ状の端子同士を溶接(抵抗溶接、レーザー溶接等)で接続するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】電気接続箱の分解斜視図
【図2】電気接続箱の斜視図
【図3】分岐路部の構成部品を分解した状態の電気接続箱の分解斜視図
【図4】電源分配部の分解斜視図
【図5】電源分配部の斜視図
【図6】電源分配部にサイドカバーを組付けた状態の斜視図
【図7】サイドカバーの平面図
【図8】電気接続箱の断面図
【符号の説明】
【0026】
10…電気接続箱
12…分岐路部(第2回路構成体)
13…電源分配部(第1回路構成体)
16C…コネクタハウジング(電力用接続部)
21…バスバー
25…絶縁板(絶縁基板)
31…第1バスバー(バスバー)
31V…接続端子(接続部)
33…制御用回路基板
34…スイッチングデバイス
35V…垂直外部端子(接続部)
37…制御用コネクタ(制御用接続部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御用回路基板にスイッチングデバイスを実装して制御用回路を形成してなると共に、前記制御用回路基板に絶縁層を介して積層される複数本のバスバーを配設して第1電力用回路を形成してなる第1回路構成体と、
絶縁基板に複数本のバスバーを配設して電力用回路を形成してなる第2回路構成体とを備え、
前記第1回路構成体と前記第2回路構成体とが互い電気的に接続されてなる電気接続箱において、
第1電力用回路或いは第2電力用回路と外部との導通接続を行う電力用接続部と、制御用回路と外部との導通接続を行う制御用接続部とが個別に設けられていることを特徴とする電気接続箱。
【請求項2】
前記電力用接続部が、前記第2回路構成体に配設されると共に、前記第2電力用回路と前記第1電力用回路との双方の外部との導通接続を行う構成であることを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱。
【請求項3】
前記第1回路構成体には、前記制御用回路に係る外部との導通接続を行う制御用接続部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気接続箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−187125(P2006−187125A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−378328(P2004−378328)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】