説明

電気検出に基づいた幹細胞分化測定用センサー

【課題】幹細胞分化測定用センサーを提供すること。
【解決手段】本発明は、(a)電極及び(b)アルカリホスファターゼの基質を含む幹細胞分化測定用センサーに関する。本発明のセンサーは、幹細胞の未分化状態のマーカーとしてのアルカリホスファターゼがその基質を脱リン酸化することを利用し、基質の脱リン酸化及び非脱リン酸化を電気的信号で測定して、幹細胞の状態を電気的な方法により迅速に検出することができ、幹細胞の分化有無を判断することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(a)電極及び(b)アルカリホスファターゼの基質を含む幹細胞分化測定用センサーに関する。
【背景技術】
【0002】
細胞チップ技術は、細胞基盤技法の中、最も有望な道具である。細胞チップは、二種類の細胞検出システムを有する。その一つは、光学システムであり、他の一つは、電気的(電気化学的)検出システムである。光学システムは、細胞の視覚的な変化を感知して、高い敏感度と選別度を有する反面、小型化の限界と、光学信号を電気的な信号に変換する過程に限界を有している(1−2)。
【0003】
その反面、電気的な細胞検出システムは、光学的な検出システムに比べ、相対的に開発が劣っているが、小型化が容易で、電気信号分析が容易であるという強点を有している。したがって、細胞界面における電子発生と電子伝達などを電気化学的に検出して、生きている細胞を分析しようとする試みが持続されている(3)。
【0004】
生きている細胞は、細胞の電子活性中心部における電子伝達、細胞/センサー界面における開放回路電位差(open circuit potential)、ECIS(electric cell-substrate impedance sensing)またはSECM(scanning electrochemical microscopy)などのような数多い電気化学的な状況により研究されてきた(4−11)。
【0005】
しかしながら、電気的あるいは電気化学的な方法を利用して幹細胞の分化度を測定しようとする試みは未だになされていない。
【0006】
本明細書全体にかけて多数の特許文献が参照され、その引用が表示されている。引用された特許文献の開示内容は、その全体が本明細書に参照として取り込まれ、本発明の属する技術分野の水準及び本発明の内容がより明確に説明される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、幹細胞の分化度を電気化学的方法により測定するセンサー及び方法を開発するために鋭意研究した。その結果、幹細胞の未分化状態のマーカーとしてのアルカリホスファターゼがその基質を脱リン酸化することを利用し、基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定して、幹細胞の分化有無を電気化学的に確認することにより、本発明を完成した。
【0008】
したがって、本発明の目的は、幹細胞分化測定用センサーを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、幹細胞の分化有無を確認する方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的及び利点は、発明の詳細な説明、請求の範囲及び図面により、さらに明確にされる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一様態によると、本発明は、(a)電極及び(b)アルカリホスファターゼの基質を含む幹細胞分化測定用センサーを提供する。
【0012】
本発明者らは、幹細胞の分化度を電気化学的方法により測定するセンサー及び方法を開発するために鋭意研究した。その結果、幹細胞の未分化状態のマーカーとしてのアルカリホスファターゼがその基質を脱リン酸化することを利用し、基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定して、幹細胞の分化有無を電気化学的に確認した。
【0013】
本発明の幹細胞分化測定用センサーは、当業界に公知の通常の三−電極システムから構成されて、前記三−電極システムは、作業電極(working electrode)、相対電極(counter electrode)及び基準電極(reference electrode)から構成されてデザインされる。
【0014】
本発明の好ましい具現例によると、本発明のセンサーに含まれる電極は、金、銅、ガラス炭素、白金及びAg/AgCl電極からなる群から選択されて、より好ましくは、作業電極は、金、銅またはガラス炭素、相対電極は、白金、基準電極は、Ag/AgClであり、最も好ましくは、作業電極は金、相対電極は白金、基準電極はAg/AgClである。
【0015】
本発明に利用されるアルカリホスファターゼは、脱リン酸化酵素であって、幹細胞の未分化状態を示すマーカーを意味する。
【0016】
本発明のセンサーに含まれるアルカリホスファターゼの基質は、ホスフェート基を含む当業界に公知の多様な化合物を含み、好ましくは、1−ナフチルホスフェート、カルシウムホスフェート、フェニルホスフェート、2−アミノフェニルホスフェート、4−アミノフェニルホスフェート、p−アミノフェニルホスフェート、3−インドキシルホスフェート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシルホスフェート、4−メチルウンベリフェリル(methylumbelliferyl)ホスフェート、6−クロロ−3−インドキシルホスフェートまたはヒドロキノンジホスフェートであり、より好ましくは、1−ナフチルホスフェート、フェニルホスフェート、2−アミノフェニルホスフェート、4−アミノフェニルホスフェートまたは3−インドキシルホスフェートであって、最も好ましくは、1−ナフチルホスフェートである。
【0017】
アルカリホスファターゼの基質として、特に1−ナフチルホスフェートは、二つのベンゼン環にホスフェート基が結合されている化合物であって(図1)、未分化幹細胞に存在するアルカリホスファターゼにより脱リン酸化されて1−ナフトールに変換されて、変換された物質は、変換前と全く異なる電気化学的特性を示す(図2)。
【0018】
本発明のまた他の好ましい具現例によると、本発明のセンサーが利用される幹細胞は、胚芽幹細胞または生殖幹細胞であり、より好ましくは、胚芽幹細胞である。
【0019】
本発明の他の好ましい具現例によると、本発明のセンサーが利用される幹細胞は、ヒトまたはマウス由来の幹細胞であり、より好ましくはマウス由来の幹細胞である。
【0020】
本発明のまた他の好ましい具現例によると、本発明のセンサーが利用される幹細胞が未分化幹細胞である場合、アルカリホスファターゼを含み、分化幹細胞である場合は、アルカリホスファターゼを含まない。
【0021】
本発明の他の好ましい具現例によると、本発明のセンサーは、細胞によるアルカリホスファターゼの基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定し、幹細胞の分化有無を確認する。
【0022】
本発明のまた他の好ましい具現例によると、本発明においてアルカリホスファターゼにより脱リン酸化される基質は、1−ナフトール、カルシウムイオン、フェノール、2−アミノフェノール、4−アミノフェノール、p−アミノフェノール、3−インドキソール、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキソール、4−メチルウンベリフェロール、6−クロロ−3−インドキソールまたはヒドロキノンであり、より好ましくは、1−ナフトール、フェノール、2−アミノフェノール、4−アミノフェノールまたは3−インドキソールであって、最も好ましくは、1−ナフトールである。
【0023】
本発明の他の様態によると、本発明は、(a)上述の本発明の幹細胞分化測定用センサーを準備する段階と、(b)前記センサーに分析対象の細胞を接触させる段階と、(c)前記細胞による前記アルカリホスファターゼの基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定する段階とを含む、幹細胞の分化有無を確認する方法を提供する。
【0024】
以下、幹細胞の分化有無を確認する本発明の方法を段階別に詳細に説明する。
【0025】
(a)幹細胞分化測定用センサーの準備
まず、(a)電極及び(b)アルカリホスファターゼの基質を含む幹細胞分化測定用センサーを準備する。
【0026】
センサーの電極及びアルカリホスファターゼの基質は上述したため、その共通する内容は、反復記載による明細書の過度なる複雑性を避けるために、その記載を省く。
【0027】
(b)前記センサーに分析対象細胞の接触
その後、分化有無を確認したい分析対象幹細胞を前記センサーに接触する。
【0028】
(c)基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定
未分化幹細胞に存在するアルカリホスファターゼによりその基質は、脱リン酸化されて変換されて、変換された物質は、変換前と全く異なる電気化学的特性を示し、これをサイクリックボルタンメトリーを利用して測定する。
【0029】
アルカリホスファターゼの基質の電気化学的な特性を利用することにより、アルカリホスファターゼの基質の電気化学的な信号を追跡し、未分化された幹細胞に対するデータを定量化して、分化により変化するアルカリホスファターゼの基質の信号を追跡することにより、幹細胞の分化有無を電気化学的な方法を利用して判断する。
【0030】
そして、未分化された幹細胞におけるアルカリホスファターゼの基質の信号を幹細胞の細胞量によって定量化して、分化された幹細胞におけるアルカリホスファターゼの基質の信号を幹細胞の細胞量によって定量化した後、その結果を比較し、幹細胞の分化有無を測定する。
【0031】
好ましい具現例として、マウス胚芽幹細胞(MES)の分化有無を確認するにおいて、分化MES細胞は、電気的信号及び増加する細胞数間に独立的な関係を示す反面、未分化MES細胞は、信号及び細胞数間に線形関係を示す。未分化MES細胞の線形性を示す決定係数(R2)値が0.9432を示し、有意な結果を示すと、これを通じて電気化学的方法を利用して細胞状態(cell status)を確認することができて、検出限界が50,000個の未分化MES細胞であることを示す(図4)。
【発明の効果】
【0032】
以上詳細に説明したように、本発明は、(a)電極及び(b)アルカリホスファターゼの基質を含む幹細胞分化測定用センサーを提供する。本発明のセンサーは、幹細胞の未分化状態のマーカーとしてのアルカリホスファターゼがその基質を脱リン酸化することを利用し、基質の脱リン酸化及び非脱リン酸化を電気的信号で測定して、幹細胞の状態を電気的な方法により迅速に検出することができ、幹細胞の分化有無を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明のセンサーに含まれるアルカリホスファターゼ(alkaline phosphatase, AP)の基質である1−ナフチルホスフェート(naphthyl phosphate, NP)が未分化マウス胚芽幹細胞のアルカリホスファターゼにより1−ナフトールに変換されることを示す。
【図2】(a)は、本発明のセンサーに基質として利用される1−NPの循環性ボルタモグラムであり、(b)は、1−NPのピーク電流及び濃度間の直接線形関係を示す。
【図3】(a)は、1−NP添加後のマウス胚芽幹細胞(mouse embryonic stem, MES)の循環性ボルタモグラムであり、(b)は、還元ピーク電流とMES細胞の数間の線形プロットを示す。
【図4】未分化MES細胞及び分化MES細胞間の関係を示すグラフである。分化MES細胞は、電気的信号及び増加する細胞数間に独立的な関係を示す反面、未分化MES細胞は、信号及び細胞数間に線形関係を示した。
【図5a】1mMの1−NPで細胞を処理した後、生存率試験を行った結果を示す。
【図5b】幹細胞に1−NPを処理する前のAP染色結果を示す。
【図5c】幹細胞に1−NPを処理する後のAP染色結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例は、本発明をより具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲がこれら実施例に限定されないことは、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者にとっては自明なことであろう。
【実施例】
【0035】
実験材料及び方法
実験材料
1−ナフチルホスフェート及びPBS(phosphate buffered saline)(PH 7.4, 10mM)溶液をSigma Aldrichから購入した。本発明の実施例に利用される他のあらゆる化学物質は、試薬級(Reagent grade)を購入して利用した。
【0036】
未分化MES細胞培養及び胚芽体(Embryyonic body)の形成
J1細胞及びマウス胚芽幹(MES)細胞を、37℃、5%CO2で、15%FBS、1mMのナトリウムピルベート、10-4Mの2−メルカプトエタノール、1x非必須アミノ酸及び1,000U/mlのLIF(leukemia inhibitory factor)で補充されたDMEM(Dulbecco’s modified Eagle’s medium)で培養した。EB形成は、知られた方法により、J1 ES細胞をもって行った(13)。ES細胞(2×106個)をLIF無しに10%FBSを含むDMEMのbacterial-gradeペトリディッシュにシーディングした。懸濁培養2日後、EBを収集して、トリプシンを処理した。同一培地を含む0.2%ゼラチンコーティング6ウェルプレートに総1.37×106個の細胞をreplateした。細胞の数は、三日後に測定した。
【0037】
電気化学セルの製造
培養チャンバとして、一辺の長さが2mmである正方形チャンバを利用した。金を作業電極(CHI101)、Ag/AgClを基準電極(CHI111)、そして白金を相対電極(CHI115)として利用した。新鮮な培養培地と共に注入して、知られた細胞密度でJ1細胞をチャンバに移した。細胞数は、トリパンブルー溶液で染色した後、ヘマサイトメーターを利用して測定した。
【0038】
MES細胞の電気化学センシング
サイクリックボルタンメトリー(cyclic voltammetry, CV)実験は、一般の電気化学システムソフトウェアにより制御されるCHI660Aマシーンを利用して行った。三−電極システムは、作業電極として金、相対電極として白金線、及び基準電極としてAg/AgClセルから構成されてデザインされた。1−NP及び分化マーカーのアルカリホスファターゼ間の相互作用によるマウス胚芽幹細胞の分化を検出するだけではなく、MES細胞の電気的特性を研究するために測定を行った。PBS(10mM、pH7.4)を0.1V/sのスキャン速度で電解質として利用した。実験前に、培養培地を除去し、PBSを含む1−NPをチャンバに注入した。緩衝液を変えた15分後に実験を始めて、37℃及び5%CO2で測定条件を維持した。
【0039】
アルカリホスファターゼ染色免疫分析
アルカリホスファターゼ(AP)染色免疫分析キットをSigma-Aldrichから購入した。まず、固定溶液(シトレート−アセトン−ホルムアルデヒド)を利用して細胞を固定した。細胞固定後、暗室でナトリウムニトレート、FRV−アルカリ溶液及びナフトールAS−BIアルカリ溶液を含むアルカリ−染色薬混合物を前記細胞に添加して15分間染色した。最終的に、ヘマトキシリン(hematoxylin)溶液を利用して、前記細胞を対照染色(counterstaining)した。
【0040】
実験結果
1−ナフチルホスフェートの電気的信号検出
以下のような方法により1−NP信号を定量化した。
10mM PBSの電解質溶液において1−NP濃度は、1μMから5mMまでの範囲にした(図2(a)及び(b))。図2(a)は、1−NPの電気化学的特性を示す。ピークは、0.1V周囲で観察されて、1−NPの濃度が減少するにつれて、電位は陰の電圧値に徐々に変化した。図2(b)は、1−NPピーク電流及び1−NP濃度間の直接線形関係を示す。線形回帰分析は、サイクリックボルタンメトリーを利用して、電気化学的定量方法の信頼度を立証するために行った(R2=0.9543)。このような結果は、1−NPがサイクリックボルタンメトリー分析により定量化され得ることを示す。
【0041】
未分化MES細胞の電気化学応答
1−NPをMES細胞の基質に含ませることにより、1−NPに対する脱リン酸化作用によりアルカリホスファターゼ(胚芽幹細胞マーカー)を追跡することができる。解離された1−NPが1−ナフトールに変化される場合、1−NPを検出するために設定された境界条件(Boundary conditions)により1−ナフトールが見えられない時、電気的信号において相応する変化が発生する。前記1−NPが注入された15分後に検出を行った。図3(a)は、1−NP添加後、MES細胞の電気化学的特性を示す。全体電位は、陽の方向に僅かに変化したが、還元ピーク電流は、MES細胞の濃度が増加する方向に減少した。このような電位の変化は、多様な物質を有する培地を含むことができるからであると判断される。線形プロットは図3(b)に示して、線形回帰分析(linear regression analysis)は、R2値、0.9419で示した。このような結果は、細胞数及び1−NPにおいて推定されるCV還元電流ピーク間によい相関関係を示す。
【0042】
MES細胞の分化検出
MES細胞の分化を検出するために、未分化MES細胞及び分化MES細胞の電気化学的信号を比較した。細胞の各群は、特定細胞数で培養チャンバに接種した。未分化されたMES細胞は、分化されたMES細胞よりよく接着して成長するため、未分化されたMES細胞に対し、分化された細胞を二倍として接種した。
【0043】
図4は、未分化MES細胞及び分化MES細胞間の関係を示す。分化MES細胞は、電気的信号及び増加する細胞数間に独立的な関係を示す反面、未分化MES細胞は、信号及び細胞数間に線形関係を示した。未分化MES細胞の線形性は、0.9432の高いR2値で示した。未分化MES細胞及び分化MES細胞間の信頼度に対するP−値は、細胞数の二番目データポイントから、各ポイントに対してそれぞれ0.095、0.001、0.006及び0.002である。細胞の数が最も低い二つを除いては、他の全てのポイントは、5%信頼度水準で非常に差があった。これは、MES細胞の分化を確認するにおいて、細胞数の三番目ポイントが検出限界であることを意味する。このような結果は、前記電気化学的方法を利用して細胞状態(Cell status)を確認することができて、検出限界が50,000個の未分化MES細胞であることを示す。
【0044】
マウスMES細胞に対する1−ナフチルホスフェートの効果
MES細胞生存率または分化を変化させることにより、1−NPの存在が本発明の実施例に影響を及ぼさないことを確認するために、アルカリホスファターゼ(AP)染色分析法を行った。図5aは、1mMの1−NPで細胞を処理した後、生存率試験を行った結果を示す。細胞生存率は、対照群と比較し、99.65%を示した。図5b及び5cは、幹細胞にNPを処理する前及び後のAP染色結果を示す。各図面は、よく染色された幹細胞を示して、これは、1−NPが幹細胞の分化に影響を及ぼさないことを意味する。
【0045】
以上、本発明の特定の部分を詳細に記述したが、当業界の通常の知識を有する者にとっては、このような具体的な記述はただ望ましい具現例に過ぎなく、これに本発明の範囲が限定されないことは明らかである。従って、本発明の実質的な範囲は、添付の請求項とその等価物により定義されると言える。
【0046】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)電極及び(b)アルカリホスファターゼの基質を含む幹細胞分化測定用センサー。
【請求項2】
前記電極は、金、銅、ガラス炭素、白金及びAg/AgCl電極からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の幹細胞分化測定用センサー。
【請求項3】
前記基質は、1−ナフチルホスフェート、カルシウムホスフェート、フェニルホスフェート、2−アミノフェニルホスフェート、4−アミノフェニルホスフェート、p−アミノフェニルホスフェート、3−インドキシルホスフェート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシルホスフェート、4−メチルウンベリフェリル(methylumbelliferyl)ホスフェート、6−クロロ−3−インドキシルホスフェート及びヒドロキノンジホスフェートから構成された群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の幹細胞分化測定用センサー。
【請求項4】
前記幹細胞は、胚芽幹細胞または生殖幹細胞であることを特徴とする、請求項1に記載の幹細胞分化測定用センサー。
【請求項5】
前記幹細胞は、未分化幹細胞の場合はアルカリホスファターゼを含み、分化幹細胞の場合はアルカリホスファターゼを含まないことを特徴とする、請求項1に記載の幹細胞分化測定用センサー。
【請求項6】
前記センサーは、細胞によるアルカリホスファターゼの基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定し、幹細胞の分化有無を確認することを特徴とする、請求項1に記載の幹細胞分化測定用センサー。
【請求項7】
前記脱リン酸化された基質は、1−ナフトール、カルシウムイオン、フェノール、2−アミノフェノール、4−アミノフェノール、p−アミノフェノール、3−インドキソール、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキソール、4−メチルウンベリフェロール、6−クロロ−3−インドキソール及びヒドロキノンから構成された群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の幹細胞分化測定用センサー。
【請求項8】
(a)請求項1乃至7のいずれかに記載の幹細胞分化測定用センサーを準備する段階と、
(b)前記センサーに分析対象の細胞を接触させる段階と、
(c)前記細胞による前記アルカリホスファターゼの基質の脱リン酸化または非脱リン酸化を電気的信号により測定する段階と、
を含むことを特徴とする、幹細胞の分化有無を確認する方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5c】
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【図1】
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【図5b】
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【公開番号】特開2010−227089(P2010−227089A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−239405(P2009−239405)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【出願人】(505463456)インダストリー−ユニバーシティ コオペレーション ファウンデーション ソギャン ユニバーシティ (9)
【氏名又は名称原語表記】Industry−University Cooperation Foundation Sogang University
【Fターム(参考)】