説明

電気機器収納用キャビネット

【課題】本発明は、単純な構造で蝶番が不要であり製造コストも抑えられる電気機器収納用キャビネット1
を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明に係る電気機器収納用キャビネット1の構造は、箱体本体3の端部に透孔5を設け、扉体4には透孔5に対向する位置に係合片6を設け、係合片6を透孔5に係合させて蝶番を用いず箱体本体3に扉体4を回動動作により開閉可能に取り付け、製造コストを抑えると共に電気機器収納用キャビネット1の軽量化を図ることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前面に開口部を設けた箱体本体と、開口部を閉塞する扉体とで構成される電気機器収納用キャビネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
箱体本体の前面に開口部を設け、開口部を扉体により閉塞してなる電気機器収納用キャビネットは、箱体本体には本体側蝶番を、扉体には扉体側蝶番を取り付け、本体側蝶番と扉体側蝶番とを組み合わせて回動動作により開閉可能に、箱体本体に扉体を取り付けていた。
【特許文献1】特開2003−41843号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記従来の電気機器収納用キャビネットでは、蝶番が必要であるため、部品点数が増え在庫管理が煩雑であった。また、蝶番の取り付け作業等工数も増え、製造コストも引き上げられていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで本発明は、単純な構造で蝶番が不要であり製造コストも抑えられる電気機器収納用キャビネットを提供することを目的とし、その構造は、箱体本体の端部に透孔を設け、扉体には透孔に対向する位置に係合片を設け、係合片を透孔に係合させて箱体本体に扉体を回動動作により開閉可能に取り付けることを特徴とする。
【0005】
また、扉体に設けた係合片を略T字状に形成し、扉体を上下反転させても箱体本体に取り付け可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る電気機器収納用キャビネットは、箱体本体の端部に透孔を設け、扉体には前記透孔に対向する位置に係合片を設け、係合片を透孔に係合させて箱体本体に扉体を回動動作により開閉可能に取り付けるため、蝶番が不要となり、部品点数が減り、取り付け作業や部品管理等の手間が少なくなる。また、蝶番の分の軽量化を図ることができる。
【0007】
また、扉体に設けた係合片を略T字状に形成し、扉体を上下反転させても箱体本体に取り付け可能とするため、同じ部材で扉体を箱体本体に左右両開きに対応可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
製造コストを抑えた電気機器収納用キャビネットを提供するという目的を、最小の部品点数で、作業工数を減らして実現した。
【実施例1】
【0009】
本発明に係る電気機器収納用キャビネットの実施例1を図1〜図2の添付図面に基づいて説明する。
【0010】
本発明に係る電気機器収納用キャビネット1は、前面に開口部2を設けた箱体本体3と、開口部2を閉塞するための扉体4とから構成される。扉体4は箱体本体3に回動動作により開閉可能に取り付けられる。
【0011】
箱体本体3の端部には複数の透孔5を設ける。扉体4は箱体本体3に設けた透孔5と対向する位置に係合片6を設ける。係合片6は略L字状に係合部6aと回動部6bとが形成され、係合部6aを透孔5に係合させて扉体4を箱体本体3に取り付け、箱体本体3の開口部2を閉塞する。係合片6の回動部6bの余裕で透孔5内で扉体4は回動動作により開閉可能である。
【0012】
また、透孔5と係合片6とは図1に示すような数に限定されるものではなく、上端と下端の2箇所のみにする等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【実施例2】
【0013】
本発明に係る電気機器収納用キャビネットの実施例2を図3の添付図面に基づいて説明する。
【0014】
扉体7に設けられる係合片8は略T字状に、係合部8aと回動部8bとを上下に形成し、係合部8aを透孔に係合させて扉体を箱体本体に取り付け、箱体本体の開口部を閉塞する。係合片8の回動部8bの余裕で透孔内で扉体は回動動作により開閉可能である。
【0015】
扉体の開閉方向は、係合片が略T字状に形成されているため、変更可能である。一旦、扉体を箱体本体から外し、扉体を上下反転させて箱体本体の透孔に係合片8を係合させて取り付けが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0016】
扉体を蝶番を使用せず箱体本体に回動動作可能に取り付けられることによって、部品点数を抑えることができ、扉体の取り付け作業も容易になると共に、同じ部品で左右両開きに対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るキャビネットを示す説明図である。(実施例1)
【図2】本発明に係るキャビネットの扉体を開いた状態を示す説明図である。(実施例1)
【図3】本発明に係るキャビネットの扉体を示す説明図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0018】
1 電気機器収納用キャビネット
2 開口部
3 箱体本体
4 扉体
5 透孔
6 係合片
6a 係合部
6b 回動部
7 扉体
8 係合片
8a 係合部
8b 回動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に開口部を設けた箱体本体と、前記開口部を閉塞する扉体とで構成される電気機器収納用キャビネットにおいて、前記箱体本体の端部に透孔を設け、前記扉体には前記透孔に対向する位置に係合片を設け、前記係合片を前記透孔に係合させて前記箱体本体に前記扉体を回動動作により開閉可能に取り付けることを特徴とする電気機器収納用キャビネット。
【請求項2】
前記電気機器収納用キャビネットにおいて、前記扉体に設けた係合片を略T字状に形成し、前記扉体を上下反転させても前記箱体本体に取り付け可能とすることを特徴とする請求項1に記載の電気機器収納用キャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−42917(P2007−42917A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−226413(P2005−226413)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】