説明

電気泳動表示パネル

ピクチャを表示するための電気泳動表示パネル(1)は、所定の持続時間を有する既定電位差であるように、及び、最小持続時間と最大持続時間との間の範囲内に実際の持続時間を有するピクチャ電位差であるように、各々のピクチャ要素(2)の電位差を制御するために備えられている駆動手段(100)を有する。ピクチャ電位差及び既定電位差の両方を制御するために利用可能であるインターバルが一定であり、100msecと200msecとの間の範囲内にあるときでさえ、比較的高いピクチャ品質を与えることができる表示パネル(1)に対して、駆動手段(100)は、少なくとも、最大持続時間より小さいピクチャ電位差の持続時間を有するピクチャ要素(2)の数の、各々のピクチャ要素(2)を制御するために、更に備えられ、既定電位差は付加持続時間を有し、その付加持続時間は、実際のピクチャ電位差の持続時間と最大持続時間との間の差に等しいようにゼロより大きい範囲内で選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピクチャを表示するための電気泳動表示パネルであって:
− 荷電粒子を有する電気泳動媒体;
− 複数のピクチャ電極;
− 電位差を受けるための各々の各々のピクチャ要素に関連する第1電極及び第2電極;並びに
− 駆動手段;
を有する電気泳動表示パネルであり、
荷電粒子は、第1電極及び第2電極間の中間位置及びそれら電極の近くの極限位置を占めることができ、
− 所定の持続時間を有し且つ交互に変化する符号の既定値の系列を有する既定電位差であって、各々の既定値は、前記極限位置の1つに存在する粒子をそれらの位置から開放するに十分であるが、粒子を極限位置の他の1つに達することを可能にするには不十分なエネルギーに相当する副持続時間を有する、電位差であるように;そして、続いて
− 前記極限位置の1つに粒子を移動させることによりピクチャを表示させるために、最小持続時間と最大持続時間との間の領域における実際の持続時間及び値を有するピクチャ電位差であるように;
各々のピクチャ要素の電位差を制御する駆動手段が備えられている、
電気泳動パネルに関する。
【0002】
冒頭の段落において記載した種類の電気泳動表示パネルの実施形態については、非公開の欧州特許第02077017.8号明細書に記載されている。
【0003】
電気泳動表示パネルにおいては、一般に、ピクチャ要素は、ピクチャの表示中に、電極間の荷電粒子の位置により決定されるアピアランスを有する。荷電粒子の位置は、しかしながら、電位差ばかりでなく、電位差の履歴に依存する。その結果、画像情報に基づいて表示されるピクチャは、画像情報の正確な表示であるピクチャとは著しく異なる。それ故、表示されるピクチャは比較的低いピクチャ品質を有する。履歴依存性は、電位差の最大持続時間を有するピクチャ要素のピクチャ電位差の印加の前に、所定の持続時間の間、既定電位差の印加により、上記の電気泳動表示パネルにおいて減少される。履歴依存性は既定電位差の持続時間の減少関数であるため、既定電位差の持続時間を増加させることにより、ピクチャ品質を増加させることが可能である。しかしながら、既定電位差及びピクチャ電位差の両方を制御するために利用可能であるように意図されたインターバルは、一般に、一定であり、100msecと200msecとの間の範囲内であるため、既定電位差及びピクチャ電位差のために利用可能であるインターバルはかなり短く、ピクチャ要素のアピアランスの履歴依存性は、尚も無視できない。結果的に、表示されるピクチャは、尚も、かなり低い画像品質を有する。
【0004】
上記の表示パネルの短所は、既定電位差及びピクチャ電位差の両方を制御するために利用可能であるインターバルが一定であり、100msecと200msecとの間の範囲内であるとき、比較的高い画像品質を得ることが困難であることである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、既定電位差及びピクチャ電位差の両方を制御するために利用可能であるインターバルが一定であり、100msecと200msecとの間の範囲内であるときでさえ、比較的高い画像品質を与えることができる、冒頭の段落に記載した種類の表示パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
それ故、その目的は、少なくとも、最大持続時間より小さいピクチャ電位差の持続時間を有するピクチャ要素数の、各々のピクチャ要素を制御するための駆動手段を更に備えることを実現し、既定電位差は付加持続時間を有し、その既定電位差は、ピクチャ電位差の実際の持続時間と最大持続時間との間の差に等しくなるように、ゼロより大きい範囲において選択される。
【0007】
本発明は、次のような洞察に基づいている。一般に、ピクチャ電位差の持続時間は、ピクチャ電位差の最小持続時間と最大持続時間との間で変化する。粒子の位置が、ピクチャ電位差の印加の間に、最も小さく変化したピクチャ要素は、ピクチャ電位差の最小持続時間を有する。粒子の位置が、ピクチャ電位差の印加の間に、最も大きく変化したピクチャ要素は、ピクチャ電位差の最大持続時間を有する。ピクチャ要素の副集合は、少なくとも、最大持続時間より小さいピクチャ電位差の持続時間を有するピクチャ要素数により、構成される。副集合は、少なくとも、1つのピクチャ要素を、そして、最大で、全ピクチャ要素数を有する。副集合の各々のピクチャ要素に対して、既定電位差が付加持続時間を有する場合、副集合のピクチャ要素のアピアランスの履歴依存性は、尚一層、減少する。付加持続時間は正であり、実際の持続時間とピクチャ電位差の最大持続時間との間の差に等しいか又はそれより小さい。結果的に、ピクチャ品質は改善される。
【0008】
その目的は又、比較的小さい持続時間に対して印加される比較的大きい電位差は、比較的大きい持続時間に対して印加される比較的小さい電位差と同じアピアランスに関する効果を有するため、15Vの電位差に比較して大きい電位差の印加により達成されることが可能である。しかしながら、本発明に従った表示パネルは、そのような比較的大きい電位差を必要とすることなく、その目的が達成されるという優位性を有する。
【0009】
ピクチャ電位差の比較的小さい持続時間により与えられる、ピクチャ要素のアピアランスにおける比較的小さい変化に対しては、ピクチャ電位差の比較的大きい持続時間により与えられる、ピクチャ要素のアピアランスにおける比較的大きい変化と比較して、アピアランスの履歴依存性は比較的大きい。それ故、実施形態においては、駆動手段は、ピクチャ電位差のそれぞれの実際の持続時間の減少関数であるように、それぞれの付加持続時間を制御するために、更に備えられている。それ故、副集合の各々のピクチャ要素に対して、ピクチャ電位差のより小さい持続時間は、既定電位差のより大きい負荷持続時間を意味している。結果的に、副集合の各々のピクチャ要素に対して、アピアランスの履歴依存性は減少し、ピクチャ品質は更に改善される。更に、駆動手段が、ピクチャ電位差の最大持続時間とピクチャ電位差のそれぞれの実際の持続時間との間の差に実質的に等しいそれぞれの付加持続時間を制御するために、更に備えられている場合、それは有利である。それ故、副集合の各々のピクチャ要素に対して、既定電位差の付加持続時間は、利用可能な最大持続時間に実質的に等しく、その結果、更に改善されたピクチャ品質が得られる。
【0010】
他の実施形態においては、駆動手段は、実質的に反対値であるようにシーケンスにおいた既定値を制御するために更に備えられている。それ故、DC成分及び表示パネルの既定電位差の視認性は比較的小さい。更に、駆動手段が既定値の偶数を生成するように更に備えられている場合、DC成分及び表示パネルの既定電位差の視認性は更に減少する。
【0011】
他の実施形態においては、ピクチャ要素は2つ又はそれ以上の群において相互接続し、それ故、異なる電位を有する既定電位差が異なる群に印加される。それ故、知覚されるアピアランスは、眼が短い輝度変動を積分するにとき、殆ど影響されない。
【0012】
各々のピクチャ要素に対する他の実施形態においては、第1電極はデータ電極を有し、第2電極は選択電極を有し、駆動手段は、選択電極に電卓電位を印加するための第1副駆動手段と、データ電極にデータ電位を印加するための第2副駆動手段とを更に有する。それ故、それらの電極は、パッシブマトリクス表示を構成するように備えられている。
【0013】
他の実施形態においては、各々のピクチャ要素の第1電極はスイッチング素子によりデータ電極に結合され、スイッチング素子は選択電極により結合され、そして、駆動手段は、選択電極に選択電位を印加するための第1副駆動手段と、データ電極にデータ電位を印加するための第2副駆動手段とを更に有する。それ故、表示パネルは、ピクチャ要素の電極にデータ電位を印加するようにアクティブマトリクスアドレシングを備えている。
【0014】
上記の最後の2つの実施形態の変形においては、ピクチャ要素に関連する選択電極は2つの群において相互接続され、駆動手段は、第1群に値亜スル第1極性を湯酢売る第1既定電位差と第2群に対する第1極性の反対の第2極性を有する第2既定電位差とを生成するように、更に備えられている。それ故、ピクチャ要素は、2つ又はそれ以上の群において相互接続され、それ故、異なる極性を有する既定電位差が、スクリーンの異なる部分に対して印加される。例えば、単一のフレームアドレシング期間において既定電位差が、偶数行全てに対して正極性と奇数行全てに対して負極性とを有して印加されるとき、表示パネルの隣接する行は、交互に明るく及び暗くなり、続くフレームアドレシング期間においては、既定電位差の正極性及び負極性は反転され、それ故、表示(空間積分)と順次フレーム(時間的平均)の両方に対して、眼がそれらの短い輝度変動を積分するとき、知覚されるアピアランスは殆ど影響を受けない。この原理は、フリッカの減少を伴う液晶表示を駆動するための方法におけるライン反転原理に類似している。他の変形においては、2つの群においてピクチャ要素に関連するデータ電極を相互接続することが可能であり、それ故、類似する方法を用いて、列反転原理を実現することが可能である。他の変形においては、ピクチャ要素に関連する選択電極及びデータ電極の両方は2つの群において相互接続され、それ故、類似する方法を用いて、ドット反転原理を実現することが可能である。
【0015】
又、好適には、上記の各々の実施形態において、各々のピクチャ要素が、各ピクチャ電位差の最大持続時間より小さい実際のピクチャ電位差の持続時間を有する場合、その変形は1つのピクチャ要素数におけるものである。それ故、それらのピクチャ要素の各々に対して、アピアランスの履歴依存性は減少する。
【0016】
本発明の上記の及び他の特徴については、以下、図面を参照しながら更に詳述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1及び2は、第1基板8、対向する第2基板9及び複数のピクチャ要素2を有する表示パネル1の実施形態について、示している。好適には、ピクチャ要素2は、二次元構造の状態で実質的に直線に沿って配列されている。他のピクチャ要素2の配列は、交互に有効である、例えば、ハニカム配列である。荷電粒子を有する電気泳動媒体5が、基板8及び9の間に存在する。第1電極3及び第2電極4は各々のピクチャ要素に関連付けられている。電極3及び4は電位差を受けることができる。図2において、第1基板8は各々のピクチャ要素に対して第1電極3を有し、第2基板9は各々のピクチャ要素に対して第2電極4を有する。荷電粒子6は、電極3,4の近くの極限位置及び電極3及び4間の中間位置を占めることができる。各々のピクチャ要素2は、電極3及び4間の荷電粒子6の位置により決定されるアピアランスを有する。電気泳動媒体5自体については、例えば、米国特許第5,961,804号明細書、米国特許第6,130,839号明細書及び米国特許第6,130,774号明細書により周知であり、例えば、E Ink社から購入することができる。実施例として、電気泳動媒体5は、白色流体中において負に帯電した黒色粒子6を有する。荷電粒子6が第1極限位置、即ち、第1電極3の近くにあるとき、例えば、15Vの電位差により、ピクチャ要素2のアピアランスは、例えば、白色である。荷電粒子6が第2極限位置、即ち、第2電極4の近くにあるとき、反対極性の電位差、即ち−15Vの電位差により、ピクチャ要素2のアピアランスは黒色である。荷電粒子6が中間位置、即ち、電極3、4間にあるとき、ピクチャ要素は中間的アピアランスの1つであって、白色から黒色の間の階調を示す、例えば、明るい灰色、中間的灰色及び暗い灰色を有する。駆動手段100は、既定電位差であるように各々のピクチャ要素2の電位差を制御するように備えられている。既定電位差は、規定値のシーケンスと所定の持続時間とを有する。シーケンスにおける規定値は符号が交互に変化する。駆動手段100は、前記極限位置の1つに存在する粒子6をそれらの位置から解放するには十分であるが、粒子6を他の極限位置の1つに達するようにするには不十分であるエネルギーを表す副持続時間の規定値を制御するように、更に備えられている。駆動手段100は、前記位置の1つに粒子6を移動させることによりピクチャを表示するためのピクチャ電位差であるように、続いて、既定電位差であるように、各々のピクチャ要素2の電位差を制御するように、更に備えられている。ピクチャ電位差は、ピクチャ電位差の最大持続時間と最小持続時間との間の範囲内の実際の持続時間と値とを有する。更に、駆動手段100は、少なくとも、最大持続時間より小さいピクチャ電位差の持続時間を有するピクチャ要素2の数の各々のピクチャ要素2を制御するために備えられ、既定電位差は付加持続時間を有し、その既定電位差は、ピクチャ電位差の実際の持続時間と最大持続時間との間の電位差に等しくなるように、ゼロより大きい範囲において選択される。
【0018】
実施例として、ピクチャ電位差がピクチャ電位差の最大持続時間を有するピクチャ要素2の電位差について、図3において時間の関数として示している。既定電位差は、時間t1から時間t2までの間に存在し、例えば、40msecの所定の持続時間を有し、そして、例えば、既定値2を有し、各々の規定値は20msecの副持続時間に印加され、第1規定値は15Vであり、第2規定値は−15Vである。ピクチャ電位差は時間t2と時間t5との間に存在し、15Vの値と、例えば、160msecの実際の持続時間とを有する。実際のピクチャ電位差の持続時間はピクチャ電位差の最大持続時間に等しい。結果的に、ピクチャ要素2は、ピクチャを表示するために、白色のアピアランスを有する。
【0019】
図3Bにおいては、電位差について、最大持続時間より小さいピクチャ電位差の持続時間を有するピクチャ要素2の数の特定のピクチャ要素2に対する時間の関数として示している。実際のピクチャ電位差の持続時間は、時間t4からt5までであって、例えば、100msecであり、図3Aにおいて与えられているような160msecのピクチャ電位差の最大持続時間より小さい。図3Bにおいて参照されている特定のピクチャ要素に対して、既定電位差は、時間t2から時間t3までの、例えば、40msecの付加持続時間を有する。この実施例においては、シーケンスにおいて15V又は−15Vの既定値は、それ故、反対値であり、更に、4である既定値数は偶数である。
【0020】
図3Cにおいて、最大持続時間より小さいピクチャ電位差の持続時間を有するピクチャ要素2の数の他のピクチャ要素2に対する時間の関数として、電位差を示している。時間t4から時間t5までの、実際のピクチャ電位差の持続時間は、例えば、40msecである。このピクチャ要素2に対して、既定電位差は、時間t2から時間t3までの付加持続時間を有し、ここで、時間t3は実質的に時間t4に等しく、例えば、120msecを有する。
【0021】
実施形態の変形においては、駆動手段100は、それぞれの実際のピクチャ電位差の持続時間の減少関数であるようにそれぞれの付加持続時間を制御するように、更に備えられている。図3B及び3Cにおいて参照されているピクチャ要素2の電位差は、そのような減少関数の例である付加持続時間を有する。図4は、そのような減少関数の、3つの他の例を示している。ピクチャ電位差の最大持続時間は、図3Aに与えられているように、160msecである。3つの減少関数全てに対しては、既定電位差の付加持続時間は、ピクチャ電位差の最大持続時間に等しいピクチャ電位差の実際の持続時間に対して、ゼロに等しいことが保たれる。ラベル‘a’を有するラインにより表されている関数は、ゼロである実際のピクチャ電位差の持続時間に対して80msecの既定電位差の最大付加持続時間を有する。ラベル‘b’を有するラインにより表されている関数は、ゼロである実際のピクチャ電位差の持続時間に対して100msecの既定電位差の最大付加持続時間を有する。ラベル‘c’を有するラインにより表されている関数は、ゼロである実際のピクチャ電位差の持続時間に対して160msecの既定電位差の最大付加持続時間を有する。この関数は、ピクチャ電位差のそれぞれの実際の持続時間とピクチャ電位差の最大持続時間との間の差に実質的に等しいようにそれぞれの付加持続時間を制御するために駆動手段100を備えている実施形態の他の変形に対応する。図3Cに示している電位差はこの実施形態の例を示している。
【0022】
その例においては、電位差は3つの値であって、−15V、0V及び15Vから選択される。しかしながら、電位差の値は、他の電位差値を印加することが可能であり、異なる値さえ、既定電位差及びピクチャ電位差に対して印加することが可能であるため、上記の値に限定されるものではない。
【0023】
各々のピクチャ要素2の既定電位差が最大持続時間より小さい実際のピクチャ電位差の持続時間を有する場合、付加持続時間を有することは有利である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図示パネルの実施形態の平面図である。
【図2】表1のII−IIに沿った断面図である。
【図3A】その実施形態に対するピクチャ電位差の最大持続時間をピクチャ電位差が有するピクチャ要素に対する時間の関数としての電位差を示す図である。
【図3B】その実施形態に対するピクチャ要素の副集合のピクチャ要素に対する時間の関数としての電位差を示す図である。
【図3C】その実施形態に対するピクチャ要素の副集合の他のピクチャ要素に対する時間の関数としての電位差を示す図である。
【図4】その実施形態の変形に対して、符号Yで表す、既定電位差の付加持続時間と、符号Xで表す、ピクチャ電位差の実際の持続時間との間の関係についての3つの例をグラフで示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピクチャを表示するための電気泳動表示パネルであって:
荷電粒子を有する電気泳動媒体;
複数のピクチャ要素;
電位差を受けるために各々のピクチャ要素に関連付けられた第1電極及び第2電極;並びに
駆動手段;
を有する電気泳動表示パネルであり、
前記荷電粒子は前記第1電極と前記第2電極の近くの極限位置とそれらの電極間の中間位置を占めることができ;
前記駆動手段は:
所定の持続時間を有し且つ交互に変わる符号の既定値のシーケンスを有する既定電位差であって、各々の既定値は、前記極限位置の一に存在する粒子をそれらの位置から開放するには十分であるが、前記極限位置の他の一に粒子が達することが可能であるには不十分であるエネルギーを表す副持続時間を有する、既定電位差であるように;そして、続いて
前記の極限位置及び中間位置の一に前記粒子を移動させることにより前記ピクチャを表示するために、最大持続時間と最小持続時間との間の範囲内の実際の持続時間と値とを有するピクチャ電位差であるように;
各々のピクチャ要素の前記電位差を制御するために備えられ、
前記駆動手段は、少なくとも、前記最大持続時間より小さい前記ピクチャ電位差の持続時間を有する前記ピクチャ要素の数の、各々のピクチャ要素を制御するために、更に備えられ、前記既定電位差は付加持続時間を有し、その既定持続時間は、実際の前記ピクチャ電位差の持続時間と前記最大持続時間との間の差に等しいようにゼロより大きい範囲において選択される;
ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の電気泳動表示パネルであって、前記駆動手段は、それぞれの実際の前記ピクチャ電位差の持続時間の減少関数であるようにそれぞれの前記付加持続時間を制御するために、更に備えられている、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項3】
請求項2に記載の電気泳動表示パネルであって、前記駆動手段は、前記のそれぞれの実際のピクチャ電位差の持続時間と前記のピクチャ電位差の最大持続時間との間の前記差に実質的に等しいように前記のそれぞれの付加持続時間を制御するために、更に備えられている、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項4】
請求項1に記載の電気泳動表示パネルであって、前記駆動手段は、順次反対値であるようにシーケンスにおいて前記既定値を制御するために、更に備えられている、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項5】
請求項4に記載の電気泳動表示パネルであって、全域駆動手段は、既定値の偶数を生成するために、更に備えられている、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項6】
請求項1に記載の電気泳動表示パネルであって、前記ピクチャ要素は2つ又はそれ以上の群において相互接続され、これにより、異なる極性を有する既定電位差は異なる群に印加される、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項7】
請求項1に記載の電気泳動表示パネルであって、各々のピクチャ要素に対して、前記第1電極はデータ電極を有し、前記第2電極は選択電極を有し、前記駆動手段は、前記選択電極に選択電位を印加するための第1副駆動手段と、前記データ電極にデータ電位を印加するための第2副駆動手段とを有する、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項8】
請求項1に記載の電気泳動表示パネルであって、各々のピクチャ要素の前記第1電極はスイッチング素子によりデータ電極に結合され、該スイッチング素子は選択電極により制御され、前記駆動手段は、前記選択電極に選択電位を印加するための第1副駆動手段と、前記データ電極にデータ電位を印加するための第2副駆動手段とを有する、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の電気泳動表示パネルであって、ピクチャ要素に関連付けられた前記選択電極、前記データ電極又はそれら両方は2つの群において相互接続され、前記駆動手段は、第1群に対して第1極性を有する第1既定電位差と、第2群に対して前記第1極性の反対の第2極性を有する第2既定電位差とを生成するために、更に備えられている、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれ一項に記載の電気泳動表示パネルであって、前記ピクチャ電位差の前記最大持続時間より小さい実際のピクチャ電位差の持続時間を有する各々のピクチャ要素は該ピクチャ要素の数の1つである、ことを特徴とする電気泳動表示パネル。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−507529(P2006−507529A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554743(P2004−554743)
【出願日】平成15年10月29日(2003.10.29)
【国際出願番号】PCT/IB2003/004912
【国際公開番号】WO2004/049291
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】