説明

電気的長さを調節可能な着脱可能な4分の1波長素子を有する多核NMRプローブ

【課題】挿入可能なワンドを多核NMRプローブに用いて、プローブが種々の組み合わせの核を検知し、そこからデータを得る。
【解決手段】種々の電気的構成要素と、チューブと協働するように設計されたワンド内の部品とにより、特定の組み合わせの周波数が決定され、調節可能な4分の1波長アセンブリを形成する。ワンド内の調節可能な4分の1波長アセンブリ構成要素は、調節可能な導電カラーとスプリングコンタクトとを有する金属ロッドを含んでおり、金属ロッドがチューブ内に挿入されると、ロッドとチューブとが、調節可能な4分の1波長回路または4分の1波長短絡スタッブを形成する。チューブはワンドまたはプローブの一部を構成してもよい。ワンドがプローブ内に挿入されると、プローブ内のNMRコイルと調節可能な4分の1波長短絡スタッブとの組み合わせが、NMR回路を2個の異なる周波数で共鳴させる手段を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核磁気共鳴装置(NMR)の分野に属しており、核の選択を当該挿入ワンドにより決定する、プローブの単一周波数作動または多核作動を容易にするための、調節可能な挿入ワンドに関する。
【背景技術】
【0002】
NMRスペクトロメータは、一般に、分析すべきサンプルを収容するプローブと、静磁場B0を形成する超伝導マグネットと、スペクトロメータシステムの作動に必要な電子装置を収容するコンソールとを含む。プローブは、静磁場B0に垂直な時間依存性磁場B1を形成するために、サンプルの周囲に1個またはそれ以上のラジオ周波数(RF)コイルを有する。多核プローブ用には、数個の異なるRF磁場を同時にまたは連続して印加して、サンプル中に存在し得る2個またはそれ以上の核の共鳴を刺激することが可能である。
【0003】
プローブの多同調は、1個またはそれ以上の追加RFコイルと、NMRサンプルを収容するRFコイルから物理的に除去されたキャパシタとを用いて達成される。一般に、スペクトロメータシステムは、プロトンとデューテリウムとを検知するように設計されており、プロトンとデューテリウムとは設定およびスペクトロメータ制御に使用される。これらの2個の周波数は、複同調により1個のRFコイルから得ることが可能である。この第1コイルに対し直角に配置された他のコイルを複同調することにより、リン31と炭素13とを検知することができる。たとえばナトリウム23と塩素35のような異なる第二の組の核を検知するために同一プローブを使用できることは、しばしば望ましい。従来のプローブは、一般的に、あらかじめ選択された1個または2個の周波数(プロトンおよびデューテリウムに加えて)に対し作動するように構成されており、したがって、最大4個の追加周波数を必要とする用途には、2個またはそれ以上のプローブが必要である。
【0004】
本発明の譲受人へ譲渡された下記特許文献1「NMR回路スイッチ」には、内部にスイッチ部品を配置するための階段状空洞を有するNMRプローブが記載されている。単一周波数作動のためには、キャパシタスティックを挿入すると、キャパシタスイッチが起動される。二重周波数作動のための4分の1波長スティックはネジ付き接続スイッチを閉じる金属ネジを含んでおり、それによってキャパシタを内部でプローブとスイッチの4分の1波長センターコネクタとに接続して協働させ、その結果二重周波数作動が可能となる。異なる一対の周波数で作動させるためには、4分の1波長スティックの代わりに延長スティックを用い、波長チューブの外側部を延長スティックに装着するが、その場合、波長チューブの一部はプローブ内に配置されまた一部はスティック上に配置される。各対の追加周波数のために、異なるスティックと延長チューブとが必要である。
【0005】
したがって、あらかじめ選択されたいかなる組み合わせの核をも容易に単同調および複同調させ、1個または2個のあらかじめ選択された組み合わせの周波数で作動できる、単一プローブ設計が必要である。
【特許文献1】米国特許第5,982,179号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴は、各ワンドが単一周波数作動または二重周波数作動に同調できる1組のワンドを有している、プローブを提供することである。二重周波数作動のためのワンドは、1個またはそれ以上のキャパシタと、スプリングフィンガーコンタクトを有する調節可能な導電カラーを備えた中心導電ロッドとを有しており、前記スプリングフィンガーコンタクトは導電チューブと協働して調節可能な4分の1波長スタッブを形成し、複同調作動を行う。前記導電チューブは、ワンドまたはプローブのどちらに固定されていてもよい。異なる組み合わせの二重周波数作動のためのワンドは、異なる値を有しかつ異なる位置にセットされた導電カラーを有するキャパシタを含む。
【0007】
本発明の一実施形態において、異なる単一周波数または異なる組み合わせの二重周波数のためのワンドは、同じ構造を有することができ、その結果、製造し易くなる。ワンド内のキャパシタ用に選択される値と、それらの接続方法と調節可能なカラーの位置とが、異なる周波数を決定する。ワンド内の異なる電気的接続により、単一周波数作動が得られる。好ましい実施形態において、クリップがキャパシタを保持しており、キャパシタを変更できる。キャパシタの代わりに電気ジャンパを用いてもよく、またはそれによってクリップを空の状態にし、回路構成を変更できる。
【0008】
ワンドをプローブに挿入するのに、同調や回転は必要でない。ワンドは直接プローブに挿入される。ワンドの端部は、プローブ内のキーを付けた電気ソケットに挿入される。電気プラグとソケットとで、ワンドを回転する必要なしに、プローブ構造と作動周波数とを変更できる。すべてのワンドは同一のサイズおよび長さであってよく、4分の1波長短絡スタッブの異なる共鳴周波数に対応する手段を有することも可能である。
【0009】
本発明の他の特徴は、プローブとワンドとの機械部分が同一であるため、プローブとワンドとの製造コストを低くできることである。プローブ内の電気ソケットとそれに組み合わされるワンド上の電気プラグとによって、ワンドとプローブとを電気的に接続する低コストの方法が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1Aは、プローブの作動の周波数域を選択し、それによってプローブが検知する特定の核を選択するのに使用する、調節可能なワンド10を示す図である。これはRFプローブコイルを単一周波数に同調させるかまたは2個の周波数に同調させるかを決定する。二重周波数作動は4分の1波長アセンブリを用いて達成される。4分の1波長アセンブリは、導電ロッド11と、短絡スタッブ12と、図1Cの導電チューブ37とを含む。短絡スタッブ12は、カラー13と、スプリングコンタクト15と止めネジ17とを含む。導電ロッド11とカラー13とは、銅またはアルミニュームのような高導電性を有する金属からなっている。スプリングコンタクト15は、リン青銅または非磁性ステンレススチールのような弾性を有する非磁性スプリング金属からなるらせん形コイルスプリングからなっている。
【0011】
図1Bは、カラー13とスプリングコンタクト15との平面図である。ワンドが導電チューブ37に挿入されると、スプリングループは押圧されてカラー13と導電チューブ37との間に良好な電気的接続が生じる。または、カラー13と図1Cの導電チューブ37との間に電気的接続を生じさせるために、一連のスプリングコンタクトフィンガー(図示せず)を用いてもよい。ワンドをプローブ内に挿入しやすくするために、導電ロッド11の下端にハンドル27が配置されている。
【0012】
導電ロッド11の上端は、プラットフォーム19と電気プラグ20とを支持している。電気プラグ20は、ピン21、22、23(それぞれ番号1、2、3が付されている)と絶縁プラグ本体25とを含む。ピンは、プローブ上のソケットに一方向においてのみ適合するように、幾何学的配置が決められている。プラットフォーム19は、誘電性物質からなり、導電ロッド11の端部に固定されている。プラットフォーム19は、最大3個のキャパシタ31、32、33を支持している。いくつかのワンド構造では、1個またはそれ以上のキャパシタの代わりに電気ジャンパを設けるか、または以下に説明するように、1個またはそれ以上のキャパシタを接続せずにおく。キャパシタ31は、ピン21と導電ロッド11との間に接続されており、キャパシタ32は、ピン21と22との間に接続されており、キャパシタ33は、ピン23と導電ロッド11との間に接続されている。単一周波数作動の一実施形態において、導電ロッド11の代わりに誘電ロッドが用いられており、この場合、キャパシタ31および33の一方の側部は依然として互いに接続されている。
【0013】
図1Cは、導電チューブ37がワンド10に固定されている、好ましい実施形態の斜視図である。この実施形態において、導電カラー13の位置がまず所望の位置に調節され、次に導電チューブ37がワンド10上を滑動して、電気プラグ20の絶縁プラグ本体25にねじ込まれたネジ36によって固定される。
図2Aは、プラットフォーム19上にプリントされた電気プリント回路64を含む、好ましい実施形態である。小さいスプリングクリップ60がキャパシタ31、32および33を定位置に保持しており、それらと電気的に接触している。図2Bは、2個のスプリングクリップ60により支持された、キャパシタ32の側面図である。スプリングクリップ60は、プリント回路64に半田付けされているかまたは別の方法で固定されている。プラグピン21、22および23がそれぞれ穴61、62および63を通って下方に伸びることにより電気的に接続され、そこでプリント回路64に半田結合されている。いくつかの構造においては、1個またはそれ以上のクリップが空のままにされており、いくつかのクリップは、1個またはそれ以上のキャパシタの代わりに挿入されるべき電気ジャンパ(図示せず)が必要である。ジャンパは、キャパシタと同じ寸法を有する金属体であって、同一スペースに嵌め込まれてクリップ60により保持されることができ、その結果2個のクリップは互いに低抵抗で接続される。図6ないし図9において、ワンドの特定の回路構造が示されている。スプリングクリップを装着することにより、ワンド構造を容易に変更できる。または、表面装着キャパシタを用いてプリント回路に直接半田付けしてもよく、それによってスプリングクリップ60を使わないこともできる。同様に、電気ジャンパをプリント回路に直接半田付けしてもよく、また接続を開放したままでもよい。
【0014】
図3は、導電チューブ37が電気ソケット38に固定されていて、電気ソケット38がプローブ内に装着されている、好ましい実施形態を示す。電気ソケット38は、電気プラグ20のそれぞれのピン21、22および23を受け止めるように構成されたコネクタレセプタクル41、42および43(番号1、2、3が付されている)を含む。コネクタレセプタクル41、42および43は、電気ソケット38の絶縁材料39により定位置に保持されている。導電チューブ37は、絶縁材料39のネジ穴にねじ込まれた小ネジ36により電気ソケット38に固定されている。導電チューブ37は、銅または他の何らかの高導電性金属からなる金属チューブである。導電チューブ37とコネクタレセプタクル43とは電気的に接続されている(図5を参照)。調節可能なワンド10が導電チューブ37に挿入されると、スプリング15は、チューブ37とカラー13とを低導電性電気接続し、導電ロッド11と共に4分の1波長短絡スタッブを形成する。
【0015】
図4は、ワンド10内の電気回路の概略図であって、キャパシタ31、32、33とそれらのピン21、22、23(プラグ上に番号1、2、3を付す)およびロッド11との接続を示す。好ましい実施形態において、スプリングクリップコネクタ60は、キャパシタを保持しそれらの交換を容易にするため、および電気ジャンパをキャパシタの代わりに挿入し電気的開回路を形成するために使用される。
【0016】
図5は、導電チューブ37を、ワンドプラグとプローブの残りの電気回路とを受け入れる電気ソケット38と一体化する、プローブの概略図である。NMRサンプルは、もっとも均一な磁場B0を含む領域のマグネット内に配置された、プローブコイル45内に収容される。導電チューブ37の外部シェルとコネクタレセプタクル43とは、プローブアース50に接続されている(導電チューブ37がワンドに装着されると、その電気アースは、コネクタレセプタクル43に嵌め込まれ、それによってプローブアース50につながるピン23を介して達成される。)。回路を変更できるキャパシタ47の一端子と、波長を変更できるキャパシタ46の一端子とは、プローブアース50に接続されている。コンソール(図示せず)からのおよびコンソールへの入力および出力は、プローブケーブルコネクタ49に接続された同軸ケーブルを介して行われる。プローブケーブルコネクタ49のシールドコネクション51はプローブアース50に至り、電気的にアクティブなセンターワイヤ52が、接続相手を変更できるキャパシタ48の一方の側部に接続する。接続相手を変更できるキャパシタ48他方の端子は、回路調節キャパシタ47の未接地の端子と、コネクタレセプタクル42とプローブコイル45とに接続する。プローブコイル45の他方の側部は、波長を変更できるキャパシタ46の未接地の端子とコネクタレセプタクル41とに接続されている。
【0017】
ワンド内に含まれる接続構成は、単一周波数作動を選択するかまたは二重周波数作動を選択するかを決定し、ワンド内に含まれるキャパシタの値は、プローブによりどの核が検知されるか(検知された核の種類)を決定する。以下の図は、単一および二重周波数作動がどのように決定されるかと、作動周波数を決定するキャパシタとを説明する。図6および図7は、単一周波数作動のための接続構成を示し、図8および図9は二重周波数作動のための接続構成を示す。
【0018】
図6Aの単一周波数作動は、図4のキャパシタ31および33の代わりに電気ジャンパ131および133を配置することにより達成される。回路は図4のキャパシタ32の位置で開かれたままである。プローブに挿入されたときのワンド内部における接続のこの組み合わせが、単一周波数作動のための回路構成を提供する。
図6Bは、図6Aで選択された接続により得られる電気回路である。この選択において、4分の1波長短絡スタッブは回路内に存在せず、図6Aのジャンパ133により実際に短絡されている。所望ならば、非導電ロッド111は回路内に入らないため、導電ロッド11の代わりに用いてもよい。スプリングコンタクト15を有するカラー13もまた、省略してもよい。導電チューブ37がワンド10のプラグ絶縁体25に正常に取り付けられている実施形態においては、導電チューブ37もまた、省略してもよい。
【0019】
図7Aは、単一周波数作動のための別のワンド構造を示す。図6Aの空のクリップの代わりにキャパシタ37が導入されている。これは、プローブの共鳴周波数を低下させる特性を有する。たとえば、磁場強度9.4T(400MHzのプロトン磁場)において、図6の回路は、162MHzのリン31に同調されてよい。キャパシタ32を適切に選択することにより、図7Aのワンドを用いた同一プローブで、100.6MHzの炭素13が観察され得る。図7Bの等価回路は、キャパシタ31が回路変更可能なキャパシタ47と並列であることを示している。
【0020】
図8Aは、複同調回路のためのワンド構造を示す。ここにおいて、図7Aのジャンパ133は除去され、その結果、4分の1波長構造は短絡されない。図8Bは、図8Aのワンド構造とプローブ回路(図4)との組み合わせのための等価回路である。この構造において、4分の1波長短絡スタッブの構造長さは、短絡スタッブ12(図1A)を移動することにより調節される。これは、止めネジ17を緩めてカラーをロッド11上で所望の位置まで上下させた後、止めネジ17を締めることにより実行される。さらに別の調節は、波長可変キャパシタ46により達成される。
【0021】
図9Aは、複同調回路のための他のワンド構造である。図8Aの空のクリップの代わりに、キャパシタ32が導入されている。これは、プローブの共鳴周波数を低下させる特性を有する。図9Bの等価回路はキャパシタ31がプローブコイル45と並列であることを示している。
上記に本発明を、好ましい実施形態を介して説明してきたが、当業者は、特許請求の範囲に記載の本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それらの多数の変更および拡大が可能であることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1A】ワンドに含まれる4分の1波長アセンブリ構成部品を概略的に示す。
【図1B】ワンドの導電カラー部の詳細図である。
【図1C】4分の1ワンドアセンブリを取り囲む導電チューブを概略的に示す。
【図2A】ワンド内のキャパシタおよび/または導電ジャンパと電気的に接触しかつそれらを保持するためのクリップを概略的に示す。
【図2B】キャパシタに連結されかつそれを機械的に支持する一対のクリップの側面図である。
【図3】ワンドを受け止めるプローブ内に位置する電気ソケットに取り付けられた導電チューブを概略的に示す。
【図4】ワンド内に含まれる電気回路を概略的に示す。
【図5】プローブ内に含まれる電気回路を概略的に示す。
【図6A】単一周波数作動用のワンド内の第一の回路構造の概略図である。
【図6B】図6Aのワンド構造を有する、プローブおよびワンド用の等価回路の回路図である。
【図7A】低周波数での単一周波数作動用のワンド内の第二の回路構造の概略図である。
【図7B】図7Aのワンド構造を有する、プローブおよびワンド用の等価回路の回路図である。
【図8A】二重周波数作動用のワンド内の第一の回路構造の概略図である。
【図8B】図8Aのワンド構造を有する、プローブおよびワンド用の等価回路の回路図である。
【図9A】二重周波数作動用のワンド内の第二の回路構造の概略図である。
【図9B】図9Aのワンド構造を有する、プローブおよびワンド用の等価回路の回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NMR分光分析用の調節可能な4分の1波長アセンブリであって、
プローブコイルおよびプローブキャパシタを有し、NMR信号を検知するためのプローブと、
導電材料からなるスライディングカラーを支持する中心導電ロッドを含む着脱可能なワンドと、
前記着脱可能なワンドを内部で受け止めるために前記プローブに固定されたチューブと、
前記着脱可能なワンドが前記チューブ内に挿入されたとき、前記チューブと電気的接触するように、前記スライディングカラーの周囲に配置されたコンタクトとを含み、
前記ワンドと前記チューブとが4分の1波長短絡スタッブを形成する、4分の1波長アセンブリ。
【請求項2】
前記スライディングカラーの位置を前記中心導電ロッド上に固定するための固定装置をさらに含む、請求項1に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項3】
前記プローブが、前記プローブコイルおよび前記プローブキャパシタと連結されている、電気ソケットをさらに含み、前記ワンドが、前記プローブと前記ワンドとを接続するために、2個またはそれ以上のコンタクトで前記電気ソケットと組み合わされる電気プラグと電気配線とをさらに含む、請求項2に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項4】
前記ワンドがワンドキャパシタをさらに含む、請求項3に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項5】
前記電気配線が前記ワンドキャパシタを装着するためのスプリングクリップを含み、前記プローブの単一周波数作動または二重周波数作動をそれぞれ行うために、前記スプリングクリップの数が前記ワンドキャパシタの数よりも多いかまたはその数に等しい、請求項4に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項6】
前記ワンドが電気ジャンパをさらに含む、請求項3に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項7】
前記電気配線が前記電気ジャンパを装着するためのスプリングクリップを含み、前記プローブの単一周波数作動または二重周波数作動をそれぞれ行うために、前記スプリングクリップの数が前記電気ジャンパの数よりも多いかまたはその数に等しい、請求項6に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項8】
前記ワンドキャパシタのうちの1個が前記プローブコイルと並列に接続されており、それによって前記プローブの共鳴周波数が低下される、請求項5に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項9】
前記プローブの作動周波数を切り替え、前記4分の1波長短絡スタッブを横切って電気短絡回路を形成するために、前記電気配線が1個またはそれ以上のワンドキャパシタに接続されている、請求項8に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項10】
プローブコイルおよびプローブキャパシタを有し、NMR信号を検知するためのプローブと、
着脱可能なワンドとを含み、
前記着脱可能なワンドは、
導電材料からなるスライディングカラーと、
前記スライディングカラーを支持するための中心導電ロッドと、
前記中心導電ロッド上の前記スライディングカラーの位置を固定するための手段と、
前記ロッドと前記導電カラーとを包囲するチューブと、
前記チューブと電気的に接触するために、前記導電カラーの周囲に配置された、フィンガーコンタクトとを有しており、
前記導電ロッドとスライディングカラーと前記チューブとが4分の1波長短絡スタッブを形成する、NMR分光分析用の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項11】
前記プローブが電気ソケットをさらに含み、前記ワンドが2個またはそれ以上の電気コンタクトを有する接続用の電気プラグをさらに含み、それによって、前記ワンドが前記プローブに取り付けられたときに前記プローブと前記ワンドとを接続する、請求項10に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項12】
前記電気ソケットが前記プローブコイルと1個またはそれ以上のプローブキャパシタとに連結され、前記電気プラグが電気配線に連結される、請求項11に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項13】
前記ワンドが3個までのワンドキャパシタをさらに含む、請求項12に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項14】
前記電気配線が、前記ワンドキャパシタを選択的に装着するためのスプリングクリップを含む、請求項13に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項15】
前記ワンドが電気ジャンパをさらに含む、請求項14に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項16】
前記電気配線が、1個またはそれ以上の電気ジャンパを選択的に挿入するためのスプリングクリップを含む、請求項15に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項17】
前記ワンドの1個のキャパシタが前記プローブコイルと並列に接続されており、それによって前記プローブの共鳴周波数を低下させる、請求項16に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。
【請求項18】
前記電気配線が1個またはそれ以上のワンドキャパシタに接続されており、それによって前記プローブの周波数を切り替えて、異なる核の対を検知出来るようにする、請求項17に記載の調節可能な4分の1波長アセンブリ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公表番号】特表2006−528349(P2006−528349A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521075(P2006−521075)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/019899
【国際公開番号】WO2005/010545
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(599060928)バリアン・インコーポレイテッド (81)