説明

電気部品用ソケット

【課題】配線基板への取付前の搬送時等において、コンタクトピンが短いような場合でも、このコンタクトピンの上側接触部が、フローティングプレートの貫通孔から外れる虞がない電気部品用ソケットを提供する。
【解決手段】配線基板上に配設され、ICパッケージが収容されるソケット本体14を有し、ソケット本体14は、ICパッケージ端子及び配線基板を電気的に接続する複数のコンタクトピン20が設けられたコンタクトピンユニット19を有し、コンタクトピンユニット19は、複数のコンタクトピン20が配設されたユニット本体21と、ユニット本体21の上側に配設されてICパッケージが収容され、コンタクトピン20の上側接触部20aが挿入される貫通孔22aを有するフローティングプレート22と、配線基板への配設前の状態ではフローティングプレート22を下降させた状態で保持し、配線基板への配設後の状態では保持状態を解除してフローティングプレート22を上方に付勢した状態で上下動可能とする保持機構23とを有するICソケット11。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配線基板上に配設され、半導体装置(以下「ICパッケージ」という)等の電気部品の試験等を行うため、この電気部品を収容する電気部品用ソケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からこの種の「電気部品用ソケット」としては、「電気部品」であるICパッケージを着脱自在に収容するICソケットがある(特許文献1参照)。
【0003】
そのICパッケージとしては、例えば方形状のパッケージ本体(電気部品本体)を有し、このパッケージ本体に端子が設けられている。
【0004】
一方、そのICソケットは、配線基板上に配設されるソケット本体を有し、このソケット本体には、ICパッケージ端子及び配線基板を電気的に接続する複数のコンタクトピンが設けられたコンタクトピンユニットが設けられている。
【0005】
そして、このソケット本体にフローティングプレートがスプリングにより上方に付勢された状態で上下動自在に配設され、このフローティングプレート上にICパッケージが収容されるようになっている。
【0006】
このICソケットを配線基板上に配設して使用する場合には、ICパッケージをフローティングプレート上に収容し、このICパッケージを上方から押圧することにより、フローティングプレートを下降させる。
【0007】
すると、このフローティングプレートに形成された貫通孔を介して、コンタクトピンの上側接触部がICパッケージの端子に圧接されると共に、コンタクトピンの下側接触部が配線基板の電極部に圧接されるようになっている。
【0008】
この状態で、配線基板側からコンタクトピンを介してICパッケージに電流が流され、バーンイン試験等が行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3566691号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来のものにあっては、配線基板にICソケットを配設する前の状態で、ICソケットの搬送時等には、フローティングプレートがスプリングに付勢されて上昇位置にあるため、コンタクトピンが短く上側接触部がフローティングプレートの貫通孔に深く入り込んでいないようなものにあっては、そのコンタクトピンの上側接触部がフローティングプレートの貫通孔から外れる虞がある。
【0011】
この状態で、配線基板にICソケットを配設して使用した場合には、フローティングプレートを下降させると、このフローティングプレート下面と上側接触部とが衝突する等の不具合が生じる虞がある。
【0012】
そこで、この発明は、配線基板への取付前の搬送時等において、コンタクトピンが短いような場合でも、このコンタクトピンの上側接触部が、フローティングプレートの貫通孔から外れる虞がない電気部品用ソケットを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる課題を達成するために、この発明は、配線基板上に配設され、端子を有する電気部品が収容される電気部品用ソケットであって、前記配線基板上に配設され、前記電気部品が収容されるソケット本体を有し、該ソケット本体は、前記電気部品端子及び前記配線基板を電気的に接続する複数のコンタクトピンが設けられたコンタクトピンユニットを有し、該コンタクトピンユニットは、前記複数のコンタクトピンが配設されたユニット本体と、該ユニット本体の上側に配設されて前記電気部品が収容され、前記コンタクトピンの上側接触部が挿入される貫通孔を有するフローティングプレートと、前記配線基板への配設前の状態では該フローティングプレートを下降させた状態で保持し、前記配線基板への配設後の状態では前記保持状態を解除して前記フローティングプレートを上方に付勢した状態で上下動可能とする保持機構とを有する電気部品用ソケットとしたことを特徴とする。
【0014】
他の特徴は、前記保持機構は、前記ユニット本体及び前記フローティングプレートを上下方向に貫通して段部を有する上下動自在に設けられたピン部材と、該ピン部材を下方に付勢する第1スプリングと、前記フローティングプレートを上方に付勢する第2スプリングと、前記ピン部材が挿通されて前記段部の上に備えられ前記第2スプリングを受ける中間プレートとを有し、前記コンタクトピンユニットの、前記配線基板への配設前の状態では、前記ピン部材を前記第1スプリングの付勢力により下方に移動させて該ピン部材の下端部を前記ユニット本体より下方に突出させると共に、該ピン部材の、前記フローティングプレートより上方に突出する上端部により、該フローティングプレートを下降させた状態で保持し、前記コンタクトピンユニットの、前記配線基板への配設後の状態では、前記ピン部材の下端部が前記配線基板に押されて前記第1スプリングの付勢力に抗して前記ピン部材が上昇されることにより、前記ピン部材の上端部が上昇して、該フローティングプレートの前記保持状態が解除され、前記フローティングプレートを前記第2スプリングにより上方に付勢した状態で上下動可能としたことにある。
【0015】
他の特徴は、前記ソケット本体に回動自在に設けられたカバー部材を有し、該カバー部材の閉時に前記電気部品が押圧されて前記フローティングプレートが下降されるように構成されたことにある。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、配線基板への配設前の搬送時等には、フローティングプレートが下降させられて保持されているため、コンタクトピンの寸法が短いような場合でも、上側接触部がフローティングプレートの貫通孔に確実に挿入されている。従って、従来と異なり、搬送時においても、このコンタクトピンの上側接触部が、フローティングプレートの貫通孔から外れる虞がなく、ICソケットの使用状態(フローティングプレート上下動時)においても、不具合を生じることがない。
【0017】
他の特徴によれば、このコンタクトピンユニットの、配線基板への配設後の状態では、ピン部材の下端部が配線基板に押されて第1スプリングの付勢力に抗してピン部材が強制的に上昇されるため、ピン部材の上端部が上昇して、フローティングプレートの保持状態が解除され、フローティングプレートが第2スプリングにより上方に付勢された状態で上下動可能となる。このようにコンタクトピンユニットを配線基板上に配設するだけで、ピン部材が押されて自動的にフローティングプレートの保持状態が解除されるため、保持状態の解除に特別の操作が必要なく、作業性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の実施の形態に係るICソケットの平面図である。
【図2】同実施の形態に係るICソケットの正面図である。
【図3】同実施の形態に係る図2の左側面図である。
【図4】同実施の形態に係るICソケットのカバー部材を開いた状態を示す断面図である。
【図5】同実施の形態に係るICソケットのカバー部材を途中まで閉じた状態を示す図4に相当する断面図である。
【図6】同実施の形態に係るICソケットのカバー部材を完全に閉じた状態を示す図4に相当する断面図である。
【図7】同実施の形態に係るICソケットのコンタクトピンユニットの平面図である。
【図8】同実施の形態に係る図7のA−A線に沿う断面図である。
【図9】同実施の形態に係る図7のB−B線に沿う断面図である。
【図10】同実施の形態に係るICソケットの配設プレートの正面図である。
【図11】同実施の形態に係るICソケットの配設プレートの平面図である。
【図12】同実施の形態に係る図7のC−C線に沿う断面図である。
【図13】同実施の形態に係る搬送時におけるICソケットのコンタクトピンユニットの保持機構の部分を示す拡大断面図である。
【図14】同実施の形態に係る配線基板への配設状態における図13に相当する拡大断面図である。
【図15】同実施の形態に係る搬送時におけるICソケットのコンタクトピンユニットを示す一部断面図である。
【図16】同実施の形態に係る配線基板への配設状態におけるICソケットのコンタクトピンユニットを示す図15に相当する一部断面図である。
【図17】同実施の形態に係る配線基板への配設状態におけるICソケットのコンタクトピンユニットのフローティングプレートを押し下げた状態を示す図15に相当する一部断面図である。
【図18】同実施の形態に係るICパッケージを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1乃至図18には、この発明の実施の形態を示す。
【0021】
まず構成を説明すると、図中符号11は、「電気部品用ソケット」としてのICソケットで、このICソケット11は、配線基板P上に配設されるようになっており、「電気部品」であるICパッケージ12等のバーンイン試験等を行うために、このICパッケージ12の「端子」としての球状端子12bとその配線基板Pとの電気的接続を図るものである。
【0022】
このICパッケージ12は、図18に示すように、平面視で方形状のパッケージ本体12aを有し、このパッケージ本体12aの下面に「端子」としての球状端子12bがマトリックス状に複数の突出して形成されている。
【0023】
一方、ICソケット11は、図1,図2等に示すように、配線基板P上に固定され、ICパッケージ12が収容されるソケット本体14と、このソケット本体14に開閉自在に設けられ、ICパッケージ12を押圧するカバー部材15と、このカバー部材15の閉状態でロックするロック機構16とを有している。
【0024】
より詳しくは、そのソケット本体14は、四角形の枠形状の外枠18内にコンタクトピンユニット19が配設されて設けられている。
【0025】
このコンタクトピンユニット19は、複数のコンタクトピン20が配設されたユニット本体21と、このユニット本体21の上側に配設されてICパッケージ12が収容されるフローティングプレート22と、配線基板Pへの配設前の状態ではフローティングプレート22を下降させた状態で保持し(図13,図15参照)、配線基板Pへの配設後の状態ではその保持状態を解除してフローティングプレート22を上方に付勢した状態(図14及び図16参照)で上下動可能とする保持機構23とを有している。
【0026】
そのユニット本体21は、図10乃至図12に示すように、長方形板状の配設プレート24が両端部に形成されたガイド孔24aに、図9に示すように、ガイドシャフト25が挿通されることにより、多数併設状態とされていると共に、これら配設プレート24が上側プレート26と下側プレート27との間で上下方向から挟持されている(図8及び図9参照)。そして、このように配設プレート24が多数並設状態とされたユニット本体21に複数のコンタクトピン20が配設されている(図13,図14参照)。このユニット本体21には、図13,図14に示すように、コンタクトピン20が挿通される上側挿通孔21a及び下側挿通孔21bが形成されている。
【0027】
また、フローティングプレート22は、図13,図14等に示すように、詳細は後述する保持機構23により上方に付勢され、コンタクトピン20が挿通される貫通孔22aが多数形成されると共に、図1等に示すように、ICパッケージ12の各角隅部をガイドするガイド部22bが形成されている。
【0028】
このコンタクトピン20は、図13,図14に示すように、配線基板Pの電極部に接触される下側接触部20bと、ICパッケージ12の球状端子12bに接触される上側接触部20aと、これら両接触部20a,20bの間に湾曲して形成されたバネ部20cとを有している。
【0029】
また、保持機構23は、図7に示すように、四隅に4個所設けられ、図13,図14等に示すように、ユニット本体21の上側,下側プレート26,27の挿通孔26a,27a及びフローティングプレート22の挿通孔22cを上下方向に貫通して上下動自在に設けられたピン部材28を有している。
【0030】
このピン部材28は、図13,図14等に示すように、上側に設けられた雌ねじ部材29に、下側に設けられた雄ねじ部材30が螺合されて構成されている。
【0031】
この雌ねじ部材29には、雌ねじ部29aが形成されると共に、上端部に、フローティングプレート22の上方に突出し、フローティングプレート22の挿通孔22cの径より大きな径の上側頭部29bが形成されている。
【0032】
また、雄ねじ部材30には、その雌ねじ部材29aに螺合される雄ねじ部30aが形成されると共に、下端部に、下側プレート27の挿通孔27aから下方に出没する下側頭部30bが形成されている。
【0033】
そして、この下側頭部30bと下側プレート27との間には、ピン部材28を下方に付勢する第1スプリング31が配設されると共に、ピン部材28の上下方向の途中の段部30cの上に備えられた中間プレート32とフローティングプレート22との間には、このフローティングプレート22を上方に付勢する第2スプリング33が配設されている。この中間プレート32は、ピン部材28が挿通され、上述のように、段部30cの上に備えられて第2スプリング33を受けるようになっている。
【0034】
そして、このコンタクトピンユニット19の、配線基板Pへの配設前の状態では、図13に示すように、ピン部材28を第1スプリング31の付勢力により下方に移動させて、このピン部材28の下端部(下側頭部30b)をユニット本体21より下方に突出させると共に、第2スプリング33の付勢力により、中間プレート32が上側プレート26に当接することで、フローティングプレート22を下降させた状態で保持するように構成されている。
【0035】
また、このコンタクトピンユニット19の、配線基板Pへの配設後の状態では、図14に示すように、ピン部材28の下端部(下側頭部30b)が配線基板Pに押されて第1スプリング31の付勢力に抗してピン部材28が上昇されることにより、中間プレート32が上昇して、フローティングプレート22の保持状態が解除され、フローティングプレート22を第2スプリング33により上方に付勢した状態で上下動可能に構成されている。
【0036】
さらに、カバー部材15は、図4等に示すように、ソケット本体14に回動自在に設けられた四角形の枠体36と、この枠体36内に支持され、カバー部材15の閉時にICパッケージ12を押圧する押圧部材37と、この押圧部材37に設けられたヒートシンク38とを有している。
【0037】
この枠体36は、図5及び図6に示すように、合成樹脂製の四角枠形状の樹脂部材39に、四角枠形状の金属プレート40がインサート成形されて形成されている。この枠体36は、ソケット本体14に回動軸41を介して回動自在に取り付けられている。
【0038】
さらに、ロック機構16は、図5及び図6に示すように、枠体36の先端部に係止されるラッチ部材43と、回動されることにより図示省略のカム機構を介してラッチ部材43を下方に移動させるロックレバー44とを有している。図5に示す状態からロックレバー44を図5中矢印方向に回動させて略水平状体に倒すことにより、ラッチ部材43を下方に移動させて、図6に示すように、押圧部材37で、ICパッケージ12を押圧すると共に、この押圧状態で、ロック状態とするように構成されている。
【0039】
次に、かかるICソケット11の使用方法について説明する。
【0040】
まず、コンタクトピンユニット19の、配線基板Pへの配設前の状態(例えば、搬送時等)では、図13及び図15に示すように、ピン部材28が第1スプリング31の付勢力により下方に移動させられ、このピン部材28の下端部(下側頭部30b)がユニット本体21より下方に突出している。
【0041】
そして、このピン部材28の、フローティングプレート22より上方に突出する上端部(上側頭部29b)により、このフローティングプレート22が下降させられた状態で保持されている。
【0042】
このように、搬送時には、フローティングプレート22が下降させられてユニット本体21上に当接した状態で保持されているため、コンタクトピン20の寸法が短いような場合でも、上側接触部20aがフローティングプレート22の貫通孔22aに確実に挿入されている。
【0043】
従って、従来と異なり、搬送時においても、このコンタクトピン20の上側接触部20aが、フローティングプレート22の貫通孔22aから外れる虞がなく、ICソケット11の使用状態(フローティングプレート22上下動時)においても、不具合を生じることがない。
【0044】
一方、このコンタクトピンユニット19の、配線基板Pへの配設後の状態では、図14及び図16に示すように、ピン部材28の下端部(下側頭部30b)が配線基板Pに押されて第1スプリング31の付勢力に抗してピン部材28が強制的に上昇される。
【0045】
すると、ピン部材28の上端部(上側頭部29b)が上昇して、フローティングプレート22の保持状態が解除され、フローティングプレート22が第2スプリング33により上方に付勢された状態で上下動可能となる。
【0046】
このようにコンタクトピンユニット19を配線基板P上に配設するだけで、ピン部材28が押されて自動的にフローティングプレート22の保持状態が解除されるため、保持状態の解除に特別の操作が必要なく、作業性が良好である。
【0047】
また、このようにして配設されたICソケット11を使用する場合には、まず、図4に示すように、ICソケット11のカバー部材15を開いた状態で、ICパッケージ12をフローティングプレート22上に収容する。この収容時には、ICパッケージ12は、フローティングプレート22のガイド部22bにガイドされる。
【0048】
その後、図5に示すように、カバー部材15を閉じて行き、枠体36の先端部にラッチ部材43を係止する。その後、ロックレバー44を図5中矢印方向に回動させて図6に示すように倒すことにより、ラッチ部材43を下方に移動させて、押圧部材37で、ICパッケージ12を押圧すると共に、この押圧状態で、ロック状態とする。
【0049】
これにより、押圧部材20にて、ICパッケージ12が下方に押圧されることにより、フローティングプレート22が第2スプリング33の付勢力に抗して下方に押し下げられる(図6及び図17参照)。
【0050】
この状態で、コンタクトピン20のバネ部20cが弾性変形されることにより、コンタクトピン20の上側接触部20aが、ICパッケージ12の球状端子12bに、又、下側接触部20bが、配線基板Pの電極部に、それぞれ所定の接圧で接触されることとなる。また、ヒートシンク38の中央突部38aが、ICパッケージ12に接触して放熱部38bから放熱される。
【0051】
この状態で、ICパッケージ12に電流を流してバーンイン試験等を行う。
【0052】
なお、上記実施の形態では、「電気部品用ソケット」としてICソケット11に、この発明を適用したが、これに限らず、他の装置にも適用できることは勿論である。
【0053】
また、この発明の「保持機構」は、上記実施の形態のものに限らず、配線基板Pへの配設前の状態ではフローティングプレート22を下降させた状態で保持し、配線基板Pへの配設後の状態では保持状態を解除してフローティングプレート22を上方に付勢した状態で上下動可能とするものであれば、他の構成のものでも良い。
【0054】
例えば、フローティングプレート22を下降させた状態で、このフローティングプレート22の上面に一端部側が係止することにより保持状態とするロックレバーを設け、配線基板Pへ配設した状態では、配線基板Pにロックレバーの他端部側が当たることにより、このロックレバーを回動させてその一端部側の係止状態を解除してフローティングプレート22の保持状態を解除するようにすることもできる。
【0055】
さらに、上記実施の形態では、ソケット本体14が外枠18とコンタクトピンユニット19とが別体に形成されているが、これに限らず、フローティングプレートが上下動自在に設けられているものであれば、一体のものでも良い。
【符号の説明】
【0056】
11 ICソケット(電気部品用ソケット)
12 ICパッケージ(電気部品)
12b 球状端子(端子)
14 ソケット本体
15 カバー部材
19 コンタクトピンユニット
20 コンタクトピン
20a 上側接触部
20b 下側接触部
21 ユニット本体
22 フローティングプレート
22a 貫通孔
23 保持機構
28 ピン部材
29b 上側頭部(上端部)
30b 下側頭部(下端部)
30c 段部
31 第1スプリング
33 第2スプリング
P 配線基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板上に配設され、端子を有する電気部品が収容される電気部品用ソケットであって、
前記配線基板上に配設され、前記電気部品が収容されるソケット本体を有し、
該ソケット本体は、前記電気部品端子及び前記配線基板を電気的に接続する複数のコンタクトピンが設けられたコンタクトピンユニットを有し、
該コンタクトピンユニットは、前記複数のコンタクトピンが配設されたユニット本体と、該ユニット本体の上側に配設されて前記電気部品が収容され、前記コンタクトピンの上側接触部が挿入される貫通孔を有するフローティングプレートと、前記配線基板への配設前の状態では該フローティングプレートを下降させた状態で保持し、前記配線基板への配設後の状態では前記保持状態を解除して前記フローティングプレートを上方に付勢した状態で上下動可能とする保持機構とを有することを特徴とする電気部品用ソケット。
【請求項2】
前記保持機構は、前記ユニット本体及び前記フローティングプレートを上下方向に貫通して段部を有する上下動自在に設けられたピン部材と、該ピン部材を下方に付勢する第1スプリングと、前記フローティングプレートを上方に付勢する第2スプリングと、前記ピン部材に挿通されて前記段部の上に備えられ前記第2スプリングを受ける中間プレートとを有し、
前記コンタクトピンユニットの、前記配線基板への配設前の状態では、前記ピン部材を前記第1スプリングの付勢力により下方に移動させて該ピン部材の下端部を前記ユニット本体より下方に突出させると共に、該ピン部材の、前記フローティングプレートより上方に突出する上端部により、該フローティングプレートを下降させた状態で保持し、
前記コンタクトピンユニットの、前記配線基板への配設後の状態では、前記ピン部材の下端部が前記配線基板に押されて前記第1スプリングの付勢力に抗して前記ピン部材が上昇されることにより、前記ピン部材の上端部が上昇して、該フローティングプレートの前記保持状態が解除され、前記フローティングプレートを前記第2スプリングにより上方に付勢した状態で上下動可能としたことを特徴とする請求項1に記載の電気部品用ソケット。
【請求項3】
前記ソケット本体に回動自在に設けられたカバー部材を有し、該カバー部材の閉時に前記電気部品が押圧されて前記フローティングプレートが下降されるように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気部品用ソケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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