電気集塵装置
【課題】集塵部の構造及び材質を変化させることによって集塵部における高い集塵効率を有する電気集塵装置を提供する。
【解決手段】空気中の塵埃粒子を帯電させる帯電部と、前記帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を備える電気集塵装置において、集塵部は、高電圧が印加される複数の高電圧電極と、高電圧電極と交互に積層されて接地される複数の低電圧電極と、高電圧電極及び低電圧電極が所定間隔を維持するように支持する第1の電極支持部を有する集塵部ケースと、を備え、第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極の最外郭部分を支持する電極接触端子を有し、高電圧電極及び低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料で構成され、高電圧電極側の前記電極接触端子は、半伝導性材料で構成されることによって、電極間の間隔を均一に維持でき、集塵部の性能低下無しで絶縁破壊の発生を防止することができる。
【解決手段】空気中の塵埃粒子を帯電させる帯電部と、前記帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を備える電気集塵装置において、集塵部は、高電圧が印加される複数の高電圧電極と、高電圧電極と交互に積層されて接地される複数の低電圧電極と、高電圧電極及び低電圧電極が所定間隔を維持するように支持する第1の電極支持部を有する集塵部ケースと、を備え、第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極の最外郭部分を支持する電極接触端子を有し、高電圧電極及び低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料で構成され、高電圧電極側の前記電極接触端子は、半伝導性材料で構成されることによって、電極間の間隔を均一に維持でき、集塵部の性能低下無しで絶縁破壊の発生を防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、より低コストで製作可能でありながらも高い集塵効率を有する電気集塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気集塵装置は、空気調和機、空気清浄機などの家庭電化製品をはじめとして、建物、産業用の集塵設備に装着されて用いられるもので、空気中の塵埃などの汚染物質を集塵することによって空気を浄化させる装置のことをいう。
【0003】
かかる電気集塵装置の集塵方式としては、帯電部と集塵部とを分離して構成する2段電気集塵方式を多く採用している。主に、集塵部に高電圧電極と低電圧電極を交互に配置して電場を生成する方式が用いられている。
【0004】
しかるに、塵埃が捕獲されて電極表面に積もると、伝導性電極から積もっている塵埃の表面に電流が瞬間的に流れることで電極同士の間で絶縁破壊又は放電が生じ、放電音を発生させることがある。
【0005】
このような現象を防止するために、伝導性電極の単面あるいは両面を絶縁体(例:プラスチック樹脂)で被覆し、かつ高電圧電極の一側または低電圧電極の一側からスペーサー(spacer)または突起を突出形成することで高電圧電極と低電圧電極間の間隔を一定に維持している。
【0006】
集塵部における高電圧電極及び低電圧電極が両方ともプラスチック樹脂で被覆される場合は、絶縁破壊を防止する側面では有利であるが、両電極ともプラスチック樹脂で被覆されるため、高電圧電極側では表面電位の低下が、低電圧電極側では表面電位の上昇が起き、実質的に集塵部の性能(集塵効率)が低下するという問題があった。
【0007】
ここで、集塵効率を向上させるために、高電圧電極及び低電圧電極に被覆されるプラスチック樹脂の抵抗率を低くすると、スペーサーまたは突起を通って流れる漏れ電流が増加するため、電源装置の出力を大きくしなければならず、電力損失の発生につながることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の一側面は、集塵部の構造及び材質を変化させることによって集塵部における電極同士の十分な間隔を確保しながらも高い集塵効率を有する電気集塵装置を提供する。
【0009】
本開示の他の側面は、集塵部の構造及び材質を変化させることによって製作単価を低減できる電気集塵装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このために、本発明の一側面に係る電気集塵装置は、空気中の塵埃粒子を帯電させる帯電部と、帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を有する電気集塵装置において、集塵部は、高電圧が印加される複数の高電圧電極と、高電圧電極と交互に積層されて接地される複数の低電圧電極と、高電圧電極と低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第1の電極支持部、及び高電圧電極及び低電圧電極の最外郭部分を支持する電極接触端子を有する集塵部ケースと、を備え、高電圧電極及び低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料からなり、高電圧電極側の電極接触端子は、半伝導性材料からなる。
【0011】
また、上記電気集塵装置は、高電圧電極に電源を供給するために高電圧電極側の電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、電源連結端子を通じて供給される電源は、高電圧電極側の電極接触端子を介して高電圧電極に伝達されるとよい。
【0012】
また、半伝導性材料は、103Ω・cm〜1011Ω・cmの体積抵抗を有する材料でよい。
【0013】
また、上記電気集塵装置は、高電圧電極と低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第2の電極支持部を有する中間分離板をさらに備えることができる。
【0014】
第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有することができる。
【0015】
第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極の外郭部分を選択的に支持する複数の第1Bの支持突起を有することができる。
【0016】
また、上記電気集塵装置は、低電圧電極を接地させるために該低電圧電極に連結される電源連結端子をさらに備え、電源連結端子は、低電圧電極側の電極接触端子に設置されるとよい。
【0017】
また、第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有し、第2の電極支持部は、第1Aの支持突起に対応形成されて、高電圧電極及び低電圧電極を支持する複数の第2Aの支持突起を有することができる。
【0018】
また、上記電気集塵装置は、高電圧電極に電源を供給するために高電圧電極側の電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、第2の電極支持部は、高電圧電極側の電極接触端子に対応形成されて、高電圧電極側の電極接触端子と高電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有することができる。
【0019】
また、電気集塵装置は、低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、第2の電極支持部は、低電圧電極側の電極接触端子に対応形成されて、電源連結端子と低電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有することができる。
【0020】
また、高電圧電極及び低電圧電極はそれぞれ、第1Aの支持突起に固定されるようにする固定溝を有することができる。
【0021】
また、高電圧電極及び低電圧電極はそれぞれ、第1Bの支持突起に着座されるようにする着座溝を有することができる。
【0022】
また、低電圧電極に連結される電源連結端子は、該低電圧電極の最外郭部分が取り付けられる複数の固定突起を有することができる。
【0023】
また、低電圧電極側の電極接触端子は、半伝導性材料で構成されるとよい。
【0024】
また、上記電気集塵装置は、低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、電源連結端子を通じて供給される電源は、低電圧電極側の電極接触端子を介して低電圧電極に伝達されるとよい。
【0025】
半伝導性材料は、103Ω・cm〜1011Ω・cmの体積抵抗を有する材料でよい。また、高電圧電極及び低電圧電極はそれぞれ、平板形を有することができる。また、中間分離板は、非伝導性材料からなるとよい。
【0026】
本発明の他の側面に係る電気集塵装置は、空気中の塵埃を帯電させる帯電部と、帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を備え、集塵部は、複数の通風孔を有する格子構造を有し、集塵部の外観を限定する集塵部ケース及び中間分離板と、集塵部ケース及び中間分離板の間で交互に積層される複数の高電圧電極及び低電圧電極と、を備え、集塵部ケースは、フレーム部と、格子構造を形成するようにフレーム部を区画する区画部と、フレーム部及び区画部から一体に突出形成されて高電圧電極及び低電圧電極を支持し、高電圧電極と低電圧電極間の間隔を確保する第1の電極支持部と、を備え、集塵部ケースは、高電圧電極に電源を供給するための電源連結端子と、該電源連結端子を通じて供給される電源を高電圧電極に伝達する媒介体である電極接触端子と、を備え、高電圧電極及び低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料からなり、電極接触端子は、半伝導性材料からなる。
【0027】
また、中間分離板は、枠部と、格子構造を形成するように枠部を補強する補強部と、枠部及び補強部から一体に突出形成されて高電圧電極及び低電圧電極を支持し、高電圧電極と低電圧電極間の間隔を確保する第2の電極支持部と、を備えることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明した本開示の一側面によれば、電極間の間隔を確保するように突起形状の構造物を集塵部ケース及び中間分離板に成形し、電極間の間隔を均一に維持することができるため、集塵部の性能を低下させることなく、絶縁破壊の発生を防止することが可能になる。
【0029】
また、本開示の他の側面によれば、集塵部を構成する電極(高電圧電極及び低電圧電極)を金属などの伝導性材料で作製することによって、電気集塵装置の製作単価を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本開示の実施例に係る電気集塵装置を示す分解斜視図である。
【図2】本開示の実施例に係る電気集塵装置を示す側面図である。
【図3】本開示の実施例に係る電気集塵装置を構成する集塵部の斜視図である。
【図4A】図3における集塵部ケースを拡大して示す図である。
【図4B】図4AにおけるE領域の一例を拡大して示す図である。
【図4C】図4AにおけるF領域を拡大して示す図である。
【図4D】図4AにおけるE領域の他の例を拡大して示す図である。
【図5A】図3における中間分離板を拡大して示す図である。
【図5B】図5AにおけるG領域を拡大して示す図である。
【図5C】図5AにおけるH領域を拡大して示す図である。
【図6A】図3におけるA領域を拡大して示す図である。
【図6B】図3におけるB領域を拡大して示す図である。
【図6C】図3におけるC領域を拡大して示す図である。
【図7】図6Cにおける高電圧電極、電極接触端子及び電源連結端子の連結構造を他の角度から示す図である。
【図8A】図3における高電圧電極の構造を示す図である。
【図8B】図3における低電圧電極の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しつつ、本開示の実施例について詳細に説明する。図面中、同一の構成要素には同一の参照符号を付する。
【0032】
図1は、本開示の実施例に係る電気集塵装置の解斜視図であり、図2は、本開示の実施例に係る電気集塵装置の側面図である。
【0033】
図1及び図2に示すように、本開示の実施例に係る電気集塵装置1は、空気中の塵埃粒子を電離させる帯電部10と、帯電部10で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部20と、を備えてなる。
【0034】
帯電部10は、吸込口11Aが形成されている帯電部ケース11と、放電電極用の電源連結端子12Aによりプラス(plus)極として形成される放電電極12と、放電電極12と一定の高さの差をおいて上下に設けられ、マイナス(minus)極として形成される対向電極13と、を備えることができる。
【0035】
放電電極12には直流電圧が印加され、これにより、放電電極12と対向電極13間でコロナ放電が発生する。この放電電極12には、伝導性(例:タングステン)材質の細いワイヤー形状を有する放電ワイヤー12を用いることができる。
【0036】
そのため、吸込口11Aから空気が電気集塵装置1の内部に流入し、且つ高電圧電源(図示せず)から放電電極用電源連結端子12Aを通って放電ワイヤー12に高電圧が印加されると、放電ワイヤー12と対向電極13間に形成された高い電位差によって電流が流れ始めながらコロナ放電が起き、矢印方向に流れる空気中の塵埃を帯電させることとなる。
【0037】
集塵部20は、帯電部10で帯電された塵埃粒子を捕集するために、高電圧電極300及び低電圧電極400を交互に積層して構成するが、この集塵部20の構造については、図3乃至図8Bを参照して詳細に説明する。
【0038】
図3は、本開示の実施例に係る電気集塵装置を構成する集塵部を示す斜視図である。図4Aは、図3における集塵部ケースを拡大して示す図であり、図4B及び図4Cはそれぞれ、図4AにおけるE領域及びF領域を拡大して示す図である。図5Aは、図3における中間分離板を拡大して示す図であり、図5B及び図5Cはそれぞれ、図5AにおけるG領域及びH領域を拡大して示す図である。また、図6A乃至図6Cはそれぞれ、図3に示すA領域、B領域及びC領域を拡大して示す図である。
【0039】
図1、及び図3乃至図6Cに示すように、本開示の実施例に係る電気集塵装置1における集塵部20は、集塵部ケース100、中間分離板200、複数の高電圧電極300、複数の低電圧電極400、電源連結端子510,520を備えてなる。ここで、集塵部ケース100は、電気集塵装置1の外観を形成するように、前述の帯電部ケース11と結合するとよい。
【0040】
図4Aに示すように、集塵部ケース100は、多数の通風孔100Aを有する格子構造を有することができる。例えば、集塵部ケース100は、フレーム部110と、フレーム部110を複数の通風孔100Aに区画すると共に、フレーム部110の剛性を補強する区画部120と、で構成することができる。
【0041】
フレーム部110は、図4Aを基準に、左側において電極の積層方向D1に延長形成される第1のフレーム部111と、右側において電極の積層方向D1に延長形成される第2のフレーム部112と、を有することができる。
【0042】
区画部120は、電極の積層方向D1に延長形成される第1の区画部121と、第1の区画部121と交差するように電極の配置方向D2に延長形成される第2の区画部122と、で構成することができる。
【0043】
第1のフレーム部111、第2のフレーム部112、及び第1の区画部121には、複数の電極300,400を支持することで電極300,400間の間隔を確保する第1の電極支持部130が形成されている。
【0044】
第1の電極支持部130は、電極300,400のメイン(main)部分を支持する第1Aの支持突起131と、電極300,400の外郭(edge)部分を支持する第1Bの支持突起132と、を有することができる。
【0045】
第1Aの支持突起131は、電極300,400の外郭以外のメイン部分を支持して電極300,400間の間隔を確保するもので、第1の区画部121、通風孔100Aに隣接した第1のフレーム部111の一端111A、通風孔100Aに隣接した第2のフレーム部112の一端112Aに設けられている。
【0046】
第1Aの支持突起131は、電極300,400を支持して電極300,400間の間隔を確保しうるいかなる形状にしてもよい。
【0047】
例えば、図6A乃至図6Cに示すように、第1Aの支持突起131は、2つの第1Aの支持突起131が、一定の間隙131Aが形成されるようにジグザグに配置され、この一定の間隙131Aで電極300,400が支持される形状にしてもよい。
【0048】
第1Aの支持突起131は、第1及び第2のフレーム部111,112の一端111A,112A、及び第1の区画部121から一体に突出形成されるものでよく、この第1Aの支持突起131は、円筒と円錐とが組み合わせられた形状にしてもよく、三角突起、四角突起、その他の多角形突起にしてもよい。
【0049】
第1Bの支持突起132は、第1Aの支持突起131に隣接して設けられて、電極300,400の外郭部分を支持する。
【0050】
この第1Bの支持突起132は、後述する低電圧電極400側の第1の電源連結端子510と、第1の電源連結端子510に密着されない低電圧電極400との間に不必要な電気的干渉が起こることを防止する機能を有する。また、第1Bの支持突起132は、後述する高電圧電極300側の第2の電極接触端子134と、第2の電極接触端子134に密着されない高電圧電極300との間に不必要な電気的干渉が起こることを防止する機能を有する。
【0051】
第1のフレーム部111に形成された第1Bの支持突起132と、第2のフレーム部112に形成された第1Bの支持突起132は、異なる電極300,400を支持することができる。例えば、図6A乃至図6Cに示すように、第1のフレーム部111に形成された第1Bの支持突起132には低電圧電極400の外郭部分のみ支持され、第2のフレーム部112に形成された第1Bの支持突起132には高電圧電極300の外郭部分のみ支持されるようにすることができる。
【0052】
また、第1Bの支持突起132は、低電圧電極400が第1の電源連結端子510に密着されたり、高電圧電極300が第2の電極接触端子134に密着されたりする場合に、電極300,400の位置を正しくする役割を果たすこともできる。
【0053】
第1のフレーム部111及び第2のフレーム部112は、電極300,400の最外郭(extreme edge)部分を支持する電極接触端子133,134をさらに備えることができる。図4B及び図6Aに示すように、第1の電極接触端子133は、第1のフレーム部111の他端111Bに設けられて、低電圧電極400の最外郭部分を支持する。また、図4C及び図6Cに示すように、第2の電極接触端子134は、第2のフレーム部112の他端112Bに設けられて、高電圧電極300の最外郭部分を支持する。
【0054】
第1のフレーム部111に設けられた第1の電極接触端子133には、第1の電源連結端子510が設置されている。
【0055】
図6Aに示すように、第1の電源連結端子510は、第1のフレーム部111に形成された第1の電極接触端子133に設置されて、低電圧電極400と電気的に連結される。この第1の電源連結端子510には、第1の電極接触端子133に設置されて、低電圧電極400の最外郭部分が取り付けられる複数の固定突起510Aが突出形成されている。
【0056】
一方、第2のフレーム部112に設けられた第2の電極接触端子134には第2の電源連結端子520が設置されている。
【0057】
図4C、図6C及び図7に示すように、第2の電源連結端子520は、第2のフレーム部112に形成された第2の電極接触端子134の底部に設置されて、高電圧電極300に電源を供給する。第2の電源連結端子520は、高電圧電極300の最外郭部分を支持する第2の電極接触端子134とは全区間にわたって接触し、かつ高電圧電極300とは接触しないように配置される。ここで、第2の電源連結端子520と第2の電極接触端子134は、それらの接触面の接触抵抗が最小化するように構成される。また、第2の電極接触端子134は、高電圧電極300に接触し、この時の接触面における接触抵抗も最小化するように構成される。ここで、第2の電極接触端子134は、伝導体及び絶縁体の中間特性を有する半伝導性材料で製作される。第2の電極接触端子134を製作する半伝導性材料には、103Ω〜1011Ωの体積抵抗を有する材料が用いられる。半伝導性材料で製作された第2の電極接触端子134は、別途構成された高電圧電源(図示せず)から第2の電源連結端子520を介して供給された高電圧の電位のみを高電圧電極300に伝達し、高電圧電極300に電流は流れないようにする。そのため、高電圧電極300には数kVの高電圧が印加されても電流は伝達されず、よって、高電圧電極300から低電圧電極400へ電流が流れる現象、すなわち、スパークの発生がない。このような特性から、高電圧電極300を金属のような伝導性材料で製作しても、高電圧電極300と低電圧電極400との間で放電現象が発生することを防止することが可能になる。
【0058】
本実施例では、図7に示すように、高電圧電極300に電源を供給するための第2の電源連結端子520が、第2の電極接触端子134の底部に配置される構成としたが、第2の電源連結端子520は、高電圧電極300に触れることがなく、かつ高電圧電極300に均一な電位を形成しうるいかなる位置にしてもよい。
【0059】
また、本実施例では、低電圧電極400には直接的に電源連結端子510を接触させて低電圧電極400を接地させる一方で、高電圧電極300には直接的に電源連結端子520を接触させず、電源連結端子520を介して供給された高電圧の電位のみを、半伝導性材料で製作された第2の電極接触端子134を介して高電圧電極300に伝達することで、高電圧電極300には電流が流れないようにする構造を取り上げて説明したが、高電圧電極300だけでなく、図4Dに示すように、低電圧電極400にも直接的に電源連結端子510を接触させず、電源連結端子520を介して供給された接地電位0Vのみを、半伝導性材料で製作された第2の電極接触端子134を介して低電圧電極400に伝達することで、低電圧電極400に電流が流れないようにしてもよい。
【0060】
中間分離板200は、集塵部20の外観を形成するように、帯電部ケース11及び集塵部ケース100との間に配置されて集塵部ケース100と結合する構成とすることができる。中間分離板200は、集塵部ケース100と一緒に、電極300,400を一定間隔で固定させる。
【0061】
この中間分離板200は、集塵部ケース100と同様に、複数の通風孔200Aを有する格子構造を有することができる。例えば、中間分離板200は、枠部210と、枠部210を複数の通風孔200Aに区画すると共に、枠部210の剛性を補強する補強部220と、で構成することができる。
【0062】
補強部220は、電極の積層方向D1に延長形成される第1の補強部221と、第1の補強部221と交差するように電極の配置方向D2に延長形成される第2の補強部222と、で構成することができる。
【0063】
枠部210は、図5Aを基準に、左側において電極の積層方向D1に延長形成された第1の枠部211と、右側において電極の積層方向D1に延長形成された第2の枠部212と、を有することができる。一方、第1の枠部211は、集塵部ケース100の第2のフレーム部112に対応形成され、第2の枠部212は集塵部ケース100の第1のフレーム部111に対応形成される。
【0064】
第1の枠部211、第2の枠部212、及び第1の補強部221には、複数の電極300,400を支持して電極300,400間の間隔を確保する第2の電極支持部230が形成されている。
【0065】
第2の電極支持部230は、電極300,400を支持できるように第1の電極支持部130に対応形成されるもので、第1Aの支持突起131に対応形成されて電極を支持する第2Aの支持突起231と、電極接触端子133,134に対応形成されて、低電圧電極400の最外郭部分と第1の電源連結端子510、または高電圧電極300の最外郭部分と第2の電極接触端子134とが密着されるようにする第2Bの支持突起232と、を有することができる。
【0066】
第2Aの支持突起231は、第1Aの支持突起131と一緒に、電極300,400を支持するが、この第2Aの支持突起231は、第1の補強部221、通風孔200Aに隣接した第1の枠部211の一端211A、通風孔200Aに隣接した第2の枠部212の一端212Aに設けられている。
【0067】
第2Aの支持突起231は、第1Aの支持突起131と同様に、電極300,400を支持しうるいかなる形状にしてもよい。例えば、第2Aの支持突起231は、第1Aの支持突起131に対応するように、2つの第2Aの支持突起231が一定の間隙231Aをおいてジグザグに配置され、一定の間隙231Aで一つの電極300,400を支持する形状にすることができる。
【0068】
第2Aの支持突起231は、第1及び第2の枠部211,212の一端211A,212A、及び第1の補強部221から一体に突出形成されたものでよい。第2Aの支持突起231は、円筒と円錐とが組み合わせられた形状の他、三角突起の形状、四角突起の形状、その他の多角突起の形状にしてもよい。
【0069】
図5Bに示すように、第2Bの支持突起232は、第1のフレーム部111の外郭に設けられ、第1の電源連結端子510と低電圧電極400とが密着されるように、第1の電源連結端子510の固定突起510Aが密着される第1の電極接触端子133同士間の間隙133Aに挟まれるように構成することができる。
【0070】
すなわち、第1の電源連結端子510の固定突起510Aが第1の電極接触端子133に配置され、且つ低電圧電極400の最外郭部分が第1の電源連結端子510の固定突起510Aに密着されると、第2Bの支持突起232は、第1の電極接触端子133により形成された間隙133Aに挟まれることで、第1の電源連結端子510と低電圧電極400とを強固に密着結合させる。
【0071】
一方、図5Cに示すように、第2Bの支持突起232は、第2のフレーム部112の外郭に設けられ、第2の電極接触端子134と高電圧電極300とが密着されるように形成された第2の電極接触端子134同士間の間隙134Aに挟まれるように構成するすることができる。
【0072】
すなわち、第2の電源連結端子520は、高電圧電極300には接触しないと共に、第2の電極接触端子134には接触するように配置され、且つ高電圧電極300の最外郭部分が第2の電源連結端子520に密着されると、第2Bの支持突起232は、第2の電極接触端子134により形成された間隙134Aに挟まれることで、第2の電源連結端子520と高電圧電極300とを強固に密着結合させる。
【0073】
一方、中間分離板200は、絶縁材質で形成され、集塵部20と帯電部10とを絶縁させる役割を果たすことができる。特に、本開示の実施例では、集塵部20の高電圧電極300及び低電圧電極400が伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料で製作されているため、中間分離板200は、伝導性材質の電極300,400から帯電部10に電流が流れることを防止することで、電流漏れによる集塵部20の電圧降下無しで集塵部の性能を確保できるようにする。
【0074】
図8Aは、図3における高電圧電極を示す図であり、図8Bは、図3における低電圧電極を示す図である。
【0075】
図8Aに示すように、高電圧電極300は、電気伝導性に優れた材料、例えば、金属、炭素などの平板形の材料で構成される。高電圧電極300は、第2の電極接触端子520に連結される端子連結部310を有する。すなわち、この端子連結部310は、上述した高電圧電極300の最外郭部分を形成し、第2のフレーム部112に設置された第2の電極接触端子520と電気的に連結される。
【0076】
高電圧電極300の両側縁には等間隔で複数の固定溝300Aが形成されている。この固定溝300Aは、高電圧電極300が集塵部ケース100及び中間分離板200に容易に積層されるようにし、且つ集塵部ケース100の第1Aの支持突起131及び中間分離板200の第2Aの支持突起231に固定されるようにする。
【0077】
また、高電圧電極300の一側端には第1Bの支持突起132に対応して着座溝300Bが形成されている。
【0078】
一方、図8Bに示すように、低電圧電極400は、電気伝導性に優れた平板形の材料で構成される。低電圧電極400は、微小放電が発生しても破損しないようにステンレス(SUS)やアルミニウムなどの一枚の金属製フィルムとすることができる。
【0079】
低電圧電極400は、第1の電源連結端子510の固定突起510Aと連結される端子連結部410を有する。すなわち、この端子連結部410は、上述した低電圧電極400の最外郭部分を形成し、第1のフレーム部111に設置された第1の電源連結端子510と電気的に連結される。
【0080】
低電圧電極400の両側縁にも等間隔で複数の固定溝400Aが形成されている。この固定溝400Aは、低電圧電極400が集塵部ケース100及び中間分離板200に容易に積層されるようにし、且つ集塵部ケース100の第1Aの支持突起131及び中間分離板200の第2Aの支持突起231に固定されるようにする。
【0081】
また、低電圧電極400の一端には、第1Bの支持突起132に対応して着座溝400Bが形成されている。
【0082】
そのため、第2の電源連結端子520及び第2の電極接触端子134を通じて高電圧電極300にプラス極性の高電圧が印加され、第1の電源連結端子510を通じて低電圧電極400が接地(earth)されることで電場を形成させる。
【0083】
要するに、帯電部10でコロナ放電が起きることから、空気中の塵埃粒子をプラスに帯電させると、プラスに帯電された塵埃粒子は、クーロン力によって集塵部20において相対的にマイナス(minus)側の低電圧電極400に捕集されることとなる。
【0084】
一方、第2の電源連結端子520に連結される高電圧電源(図示せず)の極性は、プラスまたはマイナスのいずれかでもよく、さらにパルス電圧であってもよい。
【0085】
また、高電圧電極300及び低電圧電極400には、金属のような伝導性材料の他、表面が伝導性処理された非伝導性材料も用いることができる。
【0086】
すなわち、高電圧電極300及び低電圧電極400は、伝導性材料にしてもよいが、プラスチックやゴムのような非伝導性材料の表面に金属箔を貼り付けたり、金属物質をコートしたりして作製することもできる。例えば、PETフィルムの両面に銀箔を貼り付けた後、電極形状に切断して使用することができる。
【0087】
未説明符号30は、帯電部10と集塵部20との締結力を向上させるためのフック構造のクリップを表し、500Aは、第1の電源連結端子510を接地させる第1の媒介端子であり、500Bは、第2の電源連結端子520を高電圧電源(図示せず)と連結させる第2の媒介端子である。
【符号の説明】
【0088】
1 電気集塵装置
10 帯電部
11 帯電部ケース
12 放電電極
13 対向電極
20 集塵部
100 集塵部ケース
200 中間分離板
300 高電圧電極
400 低電圧電極
510 第1の電源連結端子
520 第2の電源連結端子
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、より低コストで製作可能でありながらも高い集塵効率を有する電気集塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気集塵装置は、空気調和機、空気清浄機などの家庭電化製品をはじめとして、建物、産業用の集塵設備に装着されて用いられるもので、空気中の塵埃などの汚染物質を集塵することによって空気を浄化させる装置のことをいう。
【0003】
かかる電気集塵装置の集塵方式としては、帯電部と集塵部とを分離して構成する2段電気集塵方式を多く採用している。主に、集塵部に高電圧電極と低電圧電極を交互に配置して電場を生成する方式が用いられている。
【0004】
しかるに、塵埃が捕獲されて電極表面に積もると、伝導性電極から積もっている塵埃の表面に電流が瞬間的に流れることで電極同士の間で絶縁破壊又は放電が生じ、放電音を発生させることがある。
【0005】
このような現象を防止するために、伝導性電極の単面あるいは両面を絶縁体(例:プラスチック樹脂)で被覆し、かつ高電圧電極の一側または低電圧電極の一側からスペーサー(spacer)または突起を突出形成することで高電圧電極と低電圧電極間の間隔を一定に維持している。
【0006】
集塵部における高電圧電極及び低電圧電極が両方ともプラスチック樹脂で被覆される場合は、絶縁破壊を防止する側面では有利であるが、両電極ともプラスチック樹脂で被覆されるため、高電圧電極側では表面電位の低下が、低電圧電極側では表面電位の上昇が起き、実質的に集塵部の性能(集塵効率)が低下するという問題があった。
【0007】
ここで、集塵効率を向上させるために、高電圧電極及び低電圧電極に被覆されるプラスチック樹脂の抵抗率を低くすると、スペーサーまたは突起を通って流れる漏れ電流が増加するため、電源装置の出力を大きくしなければならず、電力損失の発生につながることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の一側面は、集塵部の構造及び材質を変化させることによって集塵部における電極同士の十分な間隔を確保しながらも高い集塵効率を有する電気集塵装置を提供する。
【0009】
本開示の他の側面は、集塵部の構造及び材質を変化させることによって製作単価を低減できる電気集塵装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このために、本発明の一側面に係る電気集塵装置は、空気中の塵埃粒子を帯電させる帯電部と、帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を有する電気集塵装置において、集塵部は、高電圧が印加される複数の高電圧電極と、高電圧電極と交互に積層されて接地される複数の低電圧電極と、高電圧電極と低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第1の電極支持部、及び高電圧電極及び低電圧電極の最外郭部分を支持する電極接触端子を有する集塵部ケースと、を備え、高電圧電極及び低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料からなり、高電圧電極側の電極接触端子は、半伝導性材料からなる。
【0011】
また、上記電気集塵装置は、高電圧電極に電源を供給するために高電圧電極側の電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、電源連結端子を通じて供給される電源は、高電圧電極側の電極接触端子を介して高電圧電極に伝達されるとよい。
【0012】
また、半伝導性材料は、103Ω・cm〜1011Ω・cmの体積抵抗を有する材料でよい。
【0013】
また、上記電気集塵装置は、高電圧電極と低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第2の電極支持部を有する中間分離板をさらに備えることができる。
【0014】
第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有することができる。
【0015】
第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極の外郭部分を選択的に支持する複数の第1Bの支持突起を有することができる。
【0016】
また、上記電気集塵装置は、低電圧電極を接地させるために該低電圧電極に連結される電源連結端子をさらに備え、電源連結端子は、低電圧電極側の電極接触端子に設置されるとよい。
【0017】
また、第1の電極支持部は、高電圧電極及び低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有し、第2の電極支持部は、第1Aの支持突起に対応形成されて、高電圧電極及び低電圧電極を支持する複数の第2Aの支持突起を有することができる。
【0018】
また、上記電気集塵装置は、高電圧電極に電源を供給するために高電圧電極側の電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、第2の電極支持部は、高電圧電極側の電極接触端子に対応形成されて、高電圧電極側の電極接触端子と高電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有することができる。
【0019】
また、電気集塵装置は、低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、第2の電極支持部は、低電圧電極側の電極接触端子に対応形成されて、電源連結端子と低電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有することができる。
【0020】
また、高電圧電極及び低電圧電極はそれぞれ、第1Aの支持突起に固定されるようにする固定溝を有することができる。
【0021】
また、高電圧電極及び低電圧電極はそれぞれ、第1Bの支持突起に着座されるようにする着座溝を有することができる。
【0022】
また、低電圧電極に連結される電源連結端子は、該低電圧電極の最外郭部分が取り付けられる複数の固定突起を有することができる。
【0023】
また、低電圧電極側の電極接触端子は、半伝導性材料で構成されるとよい。
【0024】
また、上記電気集塵装置は、低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、電源連結端子を通じて供給される電源は、低電圧電極側の電極接触端子を介して低電圧電極に伝達されるとよい。
【0025】
半伝導性材料は、103Ω・cm〜1011Ω・cmの体積抵抗を有する材料でよい。また、高電圧電極及び低電圧電極はそれぞれ、平板形を有することができる。また、中間分離板は、非伝導性材料からなるとよい。
【0026】
本発明の他の側面に係る電気集塵装置は、空気中の塵埃を帯電させる帯電部と、帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を備え、集塵部は、複数の通風孔を有する格子構造を有し、集塵部の外観を限定する集塵部ケース及び中間分離板と、集塵部ケース及び中間分離板の間で交互に積層される複数の高電圧電極及び低電圧電極と、を備え、集塵部ケースは、フレーム部と、格子構造を形成するようにフレーム部を区画する区画部と、フレーム部及び区画部から一体に突出形成されて高電圧電極及び低電圧電極を支持し、高電圧電極と低電圧電極間の間隔を確保する第1の電極支持部と、を備え、集塵部ケースは、高電圧電極に電源を供給するための電源連結端子と、該電源連結端子を通じて供給される電源を高電圧電極に伝達する媒介体である電極接触端子と、を備え、高電圧電極及び低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料からなり、電極接触端子は、半伝導性材料からなる。
【0027】
また、中間分離板は、枠部と、格子構造を形成するように枠部を補強する補強部と、枠部及び補強部から一体に突出形成されて高電圧電極及び低電圧電極を支持し、高電圧電極と低電圧電極間の間隔を確保する第2の電極支持部と、を備えることができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明した本開示の一側面によれば、電極間の間隔を確保するように突起形状の構造物を集塵部ケース及び中間分離板に成形し、電極間の間隔を均一に維持することができるため、集塵部の性能を低下させることなく、絶縁破壊の発生を防止することが可能になる。
【0029】
また、本開示の他の側面によれば、集塵部を構成する電極(高電圧電極及び低電圧電極)を金属などの伝導性材料で作製することによって、電気集塵装置の製作単価を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本開示の実施例に係る電気集塵装置を示す分解斜視図である。
【図2】本開示の実施例に係る電気集塵装置を示す側面図である。
【図3】本開示の実施例に係る電気集塵装置を構成する集塵部の斜視図である。
【図4A】図3における集塵部ケースを拡大して示す図である。
【図4B】図4AにおけるE領域の一例を拡大して示す図である。
【図4C】図4AにおけるF領域を拡大して示す図である。
【図4D】図4AにおけるE領域の他の例を拡大して示す図である。
【図5A】図3における中間分離板を拡大して示す図である。
【図5B】図5AにおけるG領域を拡大して示す図である。
【図5C】図5AにおけるH領域を拡大して示す図である。
【図6A】図3におけるA領域を拡大して示す図である。
【図6B】図3におけるB領域を拡大して示す図である。
【図6C】図3におけるC領域を拡大して示す図である。
【図7】図6Cにおける高電圧電極、電極接触端子及び電源連結端子の連結構造を他の角度から示す図である。
【図8A】図3における高電圧電極の構造を示す図である。
【図8B】図3における低電圧電極の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しつつ、本開示の実施例について詳細に説明する。図面中、同一の構成要素には同一の参照符号を付する。
【0032】
図1は、本開示の実施例に係る電気集塵装置の解斜視図であり、図2は、本開示の実施例に係る電気集塵装置の側面図である。
【0033】
図1及び図2に示すように、本開示の実施例に係る電気集塵装置1は、空気中の塵埃粒子を電離させる帯電部10と、帯電部10で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部20と、を備えてなる。
【0034】
帯電部10は、吸込口11Aが形成されている帯電部ケース11と、放電電極用の電源連結端子12Aによりプラス(plus)極として形成される放電電極12と、放電電極12と一定の高さの差をおいて上下に設けられ、マイナス(minus)極として形成される対向電極13と、を備えることができる。
【0035】
放電電極12には直流電圧が印加され、これにより、放電電極12と対向電極13間でコロナ放電が発生する。この放電電極12には、伝導性(例:タングステン)材質の細いワイヤー形状を有する放電ワイヤー12を用いることができる。
【0036】
そのため、吸込口11Aから空気が電気集塵装置1の内部に流入し、且つ高電圧電源(図示せず)から放電電極用電源連結端子12Aを通って放電ワイヤー12に高電圧が印加されると、放電ワイヤー12と対向電極13間に形成された高い電位差によって電流が流れ始めながらコロナ放電が起き、矢印方向に流れる空気中の塵埃を帯電させることとなる。
【0037】
集塵部20は、帯電部10で帯電された塵埃粒子を捕集するために、高電圧電極300及び低電圧電極400を交互に積層して構成するが、この集塵部20の構造については、図3乃至図8Bを参照して詳細に説明する。
【0038】
図3は、本開示の実施例に係る電気集塵装置を構成する集塵部を示す斜視図である。図4Aは、図3における集塵部ケースを拡大して示す図であり、図4B及び図4Cはそれぞれ、図4AにおけるE領域及びF領域を拡大して示す図である。図5Aは、図3における中間分離板を拡大して示す図であり、図5B及び図5Cはそれぞれ、図5AにおけるG領域及びH領域を拡大して示す図である。また、図6A乃至図6Cはそれぞれ、図3に示すA領域、B領域及びC領域を拡大して示す図である。
【0039】
図1、及び図3乃至図6Cに示すように、本開示の実施例に係る電気集塵装置1における集塵部20は、集塵部ケース100、中間分離板200、複数の高電圧電極300、複数の低電圧電極400、電源連結端子510,520を備えてなる。ここで、集塵部ケース100は、電気集塵装置1の外観を形成するように、前述の帯電部ケース11と結合するとよい。
【0040】
図4Aに示すように、集塵部ケース100は、多数の通風孔100Aを有する格子構造を有することができる。例えば、集塵部ケース100は、フレーム部110と、フレーム部110を複数の通風孔100Aに区画すると共に、フレーム部110の剛性を補強する区画部120と、で構成することができる。
【0041】
フレーム部110は、図4Aを基準に、左側において電極の積層方向D1に延長形成される第1のフレーム部111と、右側において電極の積層方向D1に延長形成される第2のフレーム部112と、を有することができる。
【0042】
区画部120は、電極の積層方向D1に延長形成される第1の区画部121と、第1の区画部121と交差するように電極の配置方向D2に延長形成される第2の区画部122と、で構成することができる。
【0043】
第1のフレーム部111、第2のフレーム部112、及び第1の区画部121には、複数の電極300,400を支持することで電極300,400間の間隔を確保する第1の電極支持部130が形成されている。
【0044】
第1の電極支持部130は、電極300,400のメイン(main)部分を支持する第1Aの支持突起131と、電極300,400の外郭(edge)部分を支持する第1Bの支持突起132と、を有することができる。
【0045】
第1Aの支持突起131は、電極300,400の外郭以外のメイン部分を支持して電極300,400間の間隔を確保するもので、第1の区画部121、通風孔100Aに隣接した第1のフレーム部111の一端111A、通風孔100Aに隣接した第2のフレーム部112の一端112Aに設けられている。
【0046】
第1Aの支持突起131は、電極300,400を支持して電極300,400間の間隔を確保しうるいかなる形状にしてもよい。
【0047】
例えば、図6A乃至図6Cに示すように、第1Aの支持突起131は、2つの第1Aの支持突起131が、一定の間隙131Aが形成されるようにジグザグに配置され、この一定の間隙131Aで電極300,400が支持される形状にしてもよい。
【0048】
第1Aの支持突起131は、第1及び第2のフレーム部111,112の一端111A,112A、及び第1の区画部121から一体に突出形成されるものでよく、この第1Aの支持突起131は、円筒と円錐とが組み合わせられた形状にしてもよく、三角突起、四角突起、その他の多角形突起にしてもよい。
【0049】
第1Bの支持突起132は、第1Aの支持突起131に隣接して設けられて、電極300,400の外郭部分を支持する。
【0050】
この第1Bの支持突起132は、後述する低電圧電極400側の第1の電源連結端子510と、第1の電源連結端子510に密着されない低電圧電極400との間に不必要な電気的干渉が起こることを防止する機能を有する。また、第1Bの支持突起132は、後述する高電圧電極300側の第2の電極接触端子134と、第2の電極接触端子134に密着されない高電圧電極300との間に不必要な電気的干渉が起こることを防止する機能を有する。
【0051】
第1のフレーム部111に形成された第1Bの支持突起132と、第2のフレーム部112に形成された第1Bの支持突起132は、異なる電極300,400を支持することができる。例えば、図6A乃至図6Cに示すように、第1のフレーム部111に形成された第1Bの支持突起132には低電圧電極400の外郭部分のみ支持され、第2のフレーム部112に形成された第1Bの支持突起132には高電圧電極300の外郭部分のみ支持されるようにすることができる。
【0052】
また、第1Bの支持突起132は、低電圧電極400が第1の電源連結端子510に密着されたり、高電圧電極300が第2の電極接触端子134に密着されたりする場合に、電極300,400の位置を正しくする役割を果たすこともできる。
【0053】
第1のフレーム部111及び第2のフレーム部112は、電極300,400の最外郭(extreme edge)部分を支持する電極接触端子133,134をさらに備えることができる。図4B及び図6Aに示すように、第1の電極接触端子133は、第1のフレーム部111の他端111Bに設けられて、低電圧電極400の最外郭部分を支持する。また、図4C及び図6Cに示すように、第2の電極接触端子134は、第2のフレーム部112の他端112Bに設けられて、高電圧電極300の最外郭部分を支持する。
【0054】
第1のフレーム部111に設けられた第1の電極接触端子133には、第1の電源連結端子510が設置されている。
【0055】
図6Aに示すように、第1の電源連結端子510は、第1のフレーム部111に形成された第1の電極接触端子133に設置されて、低電圧電極400と電気的に連結される。この第1の電源連結端子510には、第1の電極接触端子133に設置されて、低電圧電極400の最外郭部分が取り付けられる複数の固定突起510Aが突出形成されている。
【0056】
一方、第2のフレーム部112に設けられた第2の電極接触端子134には第2の電源連結端子520が設置されている。
【0057】
図4C、図6C及び図7に示すように、第2の電源連結端子520は、第2のフレーム部112に形成された第2の電極接触端子134の底部に設置されて、高電圧電極300に電源を供給する。第2の電源連結端子520は、高電圧電極300の最外郭部分を支持する第2の電極接触端子134とは全区間にわたって接触し、かつ高電圧電極300とは接触しないように配置される。ここで、第2の電源連結端子520と第2の電極接触端子134は、それらの接触面の接触抵抗が最小化するように構成される。また、第2の電極接触端子134は、高電圧電極300に接触し、この時の接触面における接触抵抗も最小化するように構成される。ここで、第2の電極接触端子134は、伝導体及び絶縁体の中間特性を有する半伝導性材料で製作される。第2の電極接触端子134を製作する半伝導性材料には、103Ω〜1011Ωの体積抵抗を有する材料が用いられる。半伝導性材料で製作された第2の電極接触端子134は、別途構成された高電圧電源(図示せず)から第2の電源連結端子520を介して供給された高電圧の電位のみを高電圧電極300に伝達し、高電圧電極300に電流は流れないようにする。そのため、高電圧電極300には数kVの高電圧が印加されても電流は伝達されず、よって、高電圧電極300から低電圧電極400へ電流が流れる現象、すなわち、スパークの発生がない。このような特性から、高電圧電極300を金属のような伝導性材料で製作しても、高電圧電極300と低電圧電極400との間で放電現象が発生することを防止することが可能になる。
【0058】
本実施例では、図7に示すように、高電圧電極300に電源を供給するための第2の電源連結端子520が、第2の電極接触端子134の底部に配置される構成としたが、第2の電源連結端子520は、高電圧電極300に触れることがなく、かつ高電圧電極300に均一な電位を形成しうるいかなる位置にしてもよい。
【0059】
また、本実施例では、低電圧電極400には直接的に電源連結端子510を接触させて低電圧電極400を接地させる一方で、高電圧電極300には直接的に電源連結端子520を接触させず、電源連結端子520を介して供給された高電圧の電位のみを、半伝導性材料で製作された第2の電極接触端子134を介して高電圧電極300に伝達することで、高電圧電極300には電流が流れないようにする構造を取り上げて説明したが、高電圧電極300だけでなく、図4Dに示すように、低電圧電極400にも直接的に電源連結端子510を接触させず、電源連結端子520を介して供給された接地電位0Vのみを、半伝導性材料で製作された第2の電極接触端子134を介して低電圧電極400に伝達することで、低電圧電極400に電流が流れないようにしてもよい。
【0060】
中間分離板200は、集塵部20の外観を形成するように、帯電部ケース11及び集塵部ケース100との間に配置されて集塵部ケース100と結合する構成とすることができる。中間分離板200は、集塵部ケース100と一緒に、電極300,400を一定間隔で固定させる。
【0061】
この中間分離板200は、集塵部ケース100と同様に、複数の通風孔200Aを有する格子構造を有することができる。例えば、中間分離板200は、枠部210と、枠部210を複数の通風孔200Aに区画すると共に、枠部210の剛性を補強する補強部220と、で構成することができる。
【0062】
補強部220は、電極の積層方向D1に延長形成される第1の補強部221と、第1の補強部221と交差するように電極の配置方向D2に延長形成される第2の補強部222と、で構成することができる。
【0063】
枠部210は、図5Aを基準に、左側において電極の積層方向D1に延長形成された第1の枠部211と、右側において電極の積層方向D1に延長形成された第2の枠部212と、を有することができる。一方、第1の枠部211は、集塵部ケース100の第2のフレーム部112に対応形成され、第2の枠部212は集塵部ケース100の第1のフレーム部111に対応形成される。
【0064】
第1の枠部211、第2の枠部212、及び第1の補強部221には、複数の電極300,400を支持して電極300,400間の間隔を確保する第2の電極支持部230が形成されている。
【0065】
第2の電極支持部230は、電極300,400を支持できるように第1の電極支持部130に対応形成されるもので、第1Aの支持突起131に対応形成されて電極を支持する第2Aの支持突起231と、電極接触端子133,134に対応形成されて、低電圧電極400の最外郭部分と第1の電源連結端子510、または高電圧電極300の最外郭部分と第2の電極接触端子134とが密着されるようにする第2Bの支持突起232と、を有することができる。
【0066】
第2Aの支持突起231は、第1Aの支持突起131と一緒に、電極300,400を支持するが、この第2Aの支持突起231は、第1の補強部221、通風孔200Aに隣接した第1の枠部211の一端211A、通風孔200Aに隣接した第2の枠部212の一端212Aに設けられている。
【0067】
第2Aの支持突起231は、第1Aの支持突起131と同様に、電極300,400を支持しうるいかなる形状にしてもよい。例えば、第2Aの支持突起231は、第1Aの支持突起131に対応するように、2つの第2Aの支持突起231が一定の間隙231Aをおいてジグザグに配置され、一定の間隙231Aで一つの電極300,400を支持する形状にすることができる。
【0068】
第2Aの支持突起231は、第1及び第2の枠部211,212の一端211A,212A、及び第1の補強部221から一体に突出形成されたものでよい。第2Aの支持突起231は、円筒と円錐とが組み合わせられた形状の他、三角突起の形状、四角突起の形状、その他の多角突起の形状にしてもよい。
【0069】
図5Bに示すように、第2Bの支持突起232は、第1のフレーム部111の外郭に設けられ、第1の電源連結端子510と低電圧電極400とが密着されるように、第1の電源連結端子510の固定突起510Aが密着される第1の電極接触端子133同士間の間隙133Aに挟まれるように構成することができる。
【0070】
すなわち、第1の電源連結端子510の固定突起510Aが第1の電極接触端子133に配置され、且つ低電圧電極400の最外郭部分が第1の電源連結端子510の固定突起510Aに密着されると、第2Bの支持突起232は、第1の電極接触端子133により形成された間隙133Aに挟まれることで、第1の電源連結端子510と低電圧電極400とを強固に密着結合させる。
【0071】
一方、図5Cに示すように、第2Bの支持突起232は、第2のフレーム部112の外郭に設けられ、第2の電極接触端子134と高電圧電極300とが密着されるように形成された第2の電極接触端子134同士間の間隙134Aに挟まれるように構成するすることができる。
【0072】
すなわち、第2の電源連結端子520は、高電圧電極300には接触しないと共に、第2の電極接触端子134には接触するように配置され、且つ高電圧電極300の最外郭部分が第2の電源連結端子520に密着されると、第2Bの支持突起232は、第2の電極接触端子134により形成された間隙134Aに挟まれることで、第2の電源連結端子520と高電圧電極300とを強固に密着結合させる。
【0073】
一方、中間分離板200は、絶縁材質で形成され、集塵部20と帯電部10とを絶縁させる役割を果たすことができる。特に、本開示の実施例では、集塵部20の高電圧電極300及び低電圧電極400が伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料で製作されているため、中間分離板200は、伝導性材質の電極300,400から帯電部10に電流が流れることを防止することで、電流漏れによる集塵部20の電圧降下無しで集塵部の性能を確保できるようにする。
【0074】
図8Aは、図3における高電圧電極を示す図であり、図8Bは、図3における低電圧電極を示す図である。
【0075】
図8Aに示すように、高電圧電極300は、電気伝導性に優れた材料、例えば、金属、炭素などの平板形の材料で構成される。高電圧電極300は、第2の電極接触端子520に連結される端子連結部310を有する。すなわち、この端子連結部310は、上述した高電圧電極300の最外郭部分を形成し、第2のフレーム部112に設置された第2の電極接触端子520と電気的に連結される。
【0076】
高電圧電極300の両側縁には等間隔で複数の固定溝300Aが形成されている。この固定溝300Aは、高電圧電極300が集塵部ケース100及び中間分離板200に容易に積層されるようにし、且つ集塵部ケース100の第1Aの支持突起131及び中間分離板200の第2Aの支持突起231に固定されるようにする。
【0077】
また、高電圧電極300の一側端には第1Bの支持突起132に対応して着座溝300Bが形成されている。
【0078】
一方、図8Bに示すように、低電圧電極400は、電気伝導性に優れた平板形の材料で構成される。低電圧電極400は、微小放電が発生しても破損しないようにステンレス(SUS)やアルミニウムなどの一枚の金属製フィルムとすることができる。
【0079】
低電圧電極400は、第1の電源連結端子510の固定突起510Aと連結される端子連結部410を有する。すなわち、この端子連結部410は、上述した低電圧電極400の最外郭部分を形成し、第1のフレーム部111に設置された第1の電源連結端子510と電気的に連結される。
【0080】
低電圧電極400の両側縁にも等間隔で複数の固定溝400Aが形成されている。この固定溝400Aは、低電圧電極400が集塵部ケース100及び中間分離板200に容易に積層されるようにし、且つ集塵部ケース100の第1Aの支持突起131及び中間分離板200の第2Aの支持突起231に固定されるようにする。
【0081】
また、低電圧電極400の一端には、第1Bの支持突起132に対応して着座溝400Bが形成されている。
【0082】
そのため、第2の電源連結端子520及び第2の電極接触端子134を通じて高電圧電極300にプラス極性の高電圧が印加され、第1の電源連結端子510を通じて低電圧電極400が接地(earth)されることで電場を形成させる。
【0083】
要するに、帯電部10でコロナ放電が起きることから、空気中の塵埃粒子をプラスに帯電させると、プラスに帯電された塵埃粒子は、クーロン力によって集塵部20において相対的にマイナス(minus)側の低電圧電極400に捕集されることとなる。
【0084】
一方、第2の電源連結端子520に連結される高電圧電源(図示せず)の極性は、プラスまたはマイナスのいずれかでもよく、さらにパルス電圧であってもよい。
【0085】
また、高電圧電極300及び低電圧電極400には、金属のような伝導性材料の他、表面が伝導性処理された非伝導性材料も用いることができる。
【0086】
すなわち、高電圧電極300及び低電圧電極400は、伝導性材料にしてもよいが、プラスチックやゴムのような非伝導性材料の表面に金属箔を貼り付けたり、金属物質をコートしたりして作製することもできる。例えば、PETフィルムの両面に銀箔を貼り付けた後、電極形状に切断して使用することができる。
【0087】
未説明符号30は、帯電部10と集塵部20との締結力を向上させるためのフック構造のクリップを表し、500Aは、第1の電源連結端子510を接地させる第1の媒介端子であり、500Bは、第2の電源連結端子520を高電圧電源(図示せず)と連結させる第2の媒介端子である。
【符号の説明】
【0088】
1 電気集塵装置
10 帯電部
11 帯電部ケース
12 放電電極
13 対向電極
20 集塵部
100 集塵部ケース
200 中間分離板
300 高電圧電極
400 低電圧電極
510 第1の電源連結端子
520 第2の電源連結端子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中の塵埃粒子を帯電させる帯電部と、前記帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を有する電気集塵装置であって、
前記集塵部は、高電圧が印加される複数の高電圧電極と、前記高電圧電極と交互に積層されて接地される複数の低電圧電極と、前記高電圧電極と前記低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第1の電極支持部、及び前記高電圧電極及び前記低電圧電極の最外郭部分を支持する電極接触端子を有する集塵部ケースと、を備え、
前記高電圧電極及び前記低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料からなり、前記高電圧電極側の前記電極接触端子は、半伝導性材料からなる、電気集塵装置。
【請求項2】
前記高電圧電極に電源を供給するために前記高電圧電極側の前記電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、
前記電源連結端子を通じて供給される前記電源は、前記高電圧電極側の前記電極接触端子を介して前記高電圧電極に伝達される、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項3】
前記半伝導性材料は、103Ω・cm〜1011Ω・cmの体積抵抗を有する材料である、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項4】
前記高電圧電極と前記低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第2の電極支持部を有する中間分離板をさらに備える、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項5】
前記第1の電極支持部は、前記高電圧電極及び前記低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有する、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項6】
前記第1の電極支持部は、前記高電圧電極及び前記低電圧電極の外郭部分を選択的に支持する複数の第1Bの支持突起を有する、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項7】
前記低電圧電極を接地させるために該低電圧電極に連結される電源連結端子をさらに備え、
前記電源連結端子は、前記低電圧電極側の前記電極接触端子に設置される、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項8】
前記第1の電極支持部は、前記高電圧電極及び前記低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有し、
前記第2の電極支持部は、前記第1Aの支持突起に対応形成されて、前記高電圧電極及び前記低電圧電極を支持する複数の第2Aの支持突起を有する、請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項9】
前記高電圧電極に電源を供給するために前記高電圧電極側の前記電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、
前記第2の電極支持部は、前記高電圧電極側の前記電極接触端子に対応形成されて、前記高電圧電極側の前記電極接触端子と前記高電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有する、請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項10】
前記低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の前記電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、
前記第2の電極支持部は、前記低電圧電極側の前記電極接触端子に対応形成されて、前記電源連結端子と前記低電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有する、請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項11】
前記高電圧電極及び前記低電圧電極はそれぞれ、前記第1Aの支持突起に固定されるようにする固定溝を有する、請求項5に記載の電気集塵装置。
【請求項12】
前記高電圧電極及び前記低電圧電極はそれぞれ、前記第1Bの支持突起に着座されるようにする着座溝を有する、請求項6に記載の電気集塵装置。
【請求項13】
前記低電圧電極に連結される電源連結端子は、該低電圧電極の最外郭部分が取り付けられる複数の固定突起を有する、請求項7に記載の電気集塵装置。
【請求項14】
前記低電圧電極側の前記電極接触端子は、半伝導性材料で構成される、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項15】
前記低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の前記電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、
前記電源連結端子を通じて供給される電源は、前記低電圧電極側の前記電極接触端子を介して前記低電圧電極に伝達される、請求項14に記載の電気集塵装置。
【請求項1】
空気中の塵埃粒子を帯電させる帯電部と、前記帯電部で帯電された塵埃粒子を集塵する集塵部と、を有する電気集塵装置であって、
前記集塵部は、高電圧が印加される複数の高電圧電極と、前記高電圧電極と交互に積層されて接地される複数の低電圧電極と、前記高電圧電極と前記低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第1の電極支持部、及び前記高電圧電極及び前記低電圧電極の最外郭部分を支持する電極接触端子を有する集塵部ケースと、を備え、
前記高電圧電極及び前記低電圧電極は、伝導性材料、または表面が伝導性処理された非伝導性材料からなり、前記高電圧電極側の前記電極接触端子は、半伝導性材料からなる、電気集塵装置。
【請求項2】
前記高電圧電極に電源を供給するために前記高電圧電極側の前記電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、
前記電源連結端子を通じて供給される前記電源は、前記高電圧電極側の前記電極接触端子を介して前記高電圧電極に伝達される、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項3】
前記半伝導性材料は、103Ω・cm〜1011Ω・cmの体積抵抗を有する材料である、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項4】
前記高電圧電極と前記低電圧電極とが所定間隔を維持するように支持する第2の電極支持部を有する中間分離板をさらに備える、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項5】
前記第1の電極支持部は、前記高電圧電極及び前記低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有する、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項6】
前記第1の電極支持部は、前記高電圧電極及び前記低電圧電極の外郭部分を選択的に支持する複数の第1Bの支持突起を有する、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項7】
前記低電圧電極を接地させるために該低電圧電極に連結される電源連結端子をさらに備え、
前記電源連結端子は、前記低電圧電極側の前記電極接触端子に設置される、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項8】
前記第1の電極支持部は、前記高電圧電極及び前記低電圧電極のメイン部分を支持する複数の第1Aの支持突起を有し、
前記第2の電極支持部は、前記第1Aの支持突起に対応形成されて、前記高電圧電極及び前記低電圧電極を支持する複数の第2Aの支持突起を有する、請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項9】
前記高電圧電極に電源を供給するために前記高電圧電極側の前記電極接触端子に接触するように配置される電源連結端子をさらに備え、
前記第2の電極支持部は、前記高電圧電極側の前記電極接触端子に対応形成されて、前記高電圧電極側の前記電極接触端子と前記高電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有する、請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項10】
前記低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の前記電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、
前記第2の電極支持部は、前記低電圧電極側の前記電極接触端子に対応形成されて、前記電源連結端子と前記低電圧電極とを密着結合させる第2Bの支持突起を有する、請求項4に記載の電気集塵装置。
【請求項11】
前記高電圧電極及び前記低電圧電極はそれぞれ、前記第1Aの支持突起に固定されるようにする固定溝を有する、請求項5に記載の電気集塵装置。
【請求項12】
前記高電圧電極及び前記低電圧電極はそれぞれ、前記第1Bの支持突起に着座されるようにする着座溝を有する、請求項6に記載の電気集塵装置。
【請求項13】
前記低電圧電極に連結される電源連結端子は、該低電圧電極の最外郭部分が取り付けられる複数の固定突起を有する、請求項7に記載の電気集塵装置。
【請求項14】
前記低電圧電極側の前記電極接触端子は、半伝導性材料で構成される、請求項1に記載の電気集塵装置。
【請求項15】
前記低電圧電極を接地させるために該低電圧電極側の前記電極接触端子に設置される電源連結端子をさらに備え、
前記電源連結端子を通じて供給される電源は、前記低電圧電極側の前記電極接触端子を介して前記低電圧電極に伝達される、請求項14に記載の電気集塵装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【公開番号】特開2013−741(P2013−741A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−128358(P2012−128358)
【出願日】平成24年6月5日(2012.6.5)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月5日(2012.6.5)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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