説明

電流制御回路、プリンター、および電流制御方法

【課題】キャッシュドロワへの電流の供給を停止させずに過電流から回路を保護することができる。
【解決手段】キャッシュドロワ400に供給される電流を制御する電流制御回路130であって、前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出する電流検出部134,135,136と、前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御する電流制御部133,138と、を備えることを特徴とする電流制御回路130を提供する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流制御回路、プリンター、および電流制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗等において売上を入力したり、入出金やレシートの発行を行う装置として、従来のレジスターにかわりPOS(Point Of Sale)を管理できるPOSシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。POSシステムは、POS端末、プリンター、カウンター、およびキャッシュドロワなどで構成されている。このうち、金銭を出し入れするキャッシュドロワは、例えばPOS端末あるいはPOS用のプリンターに接続され、これらの何れかより供給される電流により、ドロワトレイの開閉動作などが制御される。
【0003】
キャッシュドロワは、ドロワトレイにおける開閉動作を担う駆動回路のインピーダンスはその内部構成によって機種ごとに決まっていることが多い。その一方で、POSシステムを構築する際に、上記インピーダンスを考慮せずに、プリンターに接続するキャッシュドロワが選定されることがある。そのような場合、キャッシュドロワに規格外の過電流が流れてしまい、結果としてプリンター側の電流供給回路が当該過電流によって故障する原因となっていた。
【0004】
そこで、従来は、プリンターにおける電流供給回路にヒューズ等の過電流保護素子を設けることで、規格外のキャッシュドロワに接続された場合でも、上記のような過電流によって電流供給回路が故障するのを防ぐ方法などが採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−172950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の電流供給回路では、過電流保護素子が作動(ヒューズの断線など)すると、当該電流供給回路を組み込んだプリンターは稼働を停止することとなる。しかしながら、レジの店員等のシステムの使用者は、何が原因で稼働停止したかわからず、修理担当者やサービスマンを呼んで、プリンターの稼働停止の原因解明や点検をしなければならない。そして、プリンターの点検や修理(ヒューズ交換など)の間、当該プリンターを使用できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することを目的とし、本発明は、キャッシュドロワに供給される電流を制御する電流制御回路であって、前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出する電流検出部と、前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御する電流制御部と、を備えることを特徴とする電流制御回路を提供することを目的とする。
【0008】
このような電流制御回路をキャッシュドロワの供給側デバイスに設けることにより、キャッシュドロワへの電流の供給を停止させずに過電流から回路を保護することができる。
【0009】
また、上記電流制御回路において、前記電流制御部は、前記電流が入力されるとともに、前記電流が前記閾値に達したか否かに基づいて、前記電流の供給および停止を切り替えるチョッパ回路部と、前記チョッパ回路部の入力側に設けられるとともに前記チョッパ回路部へ入力される前記電流の大きさを検出し、前記電流の大きさが予め定められた保護基準値に達したことに応じて、前記チョッパ回路部に前記電流の入力を停止させる保護回路とを有することが好ましい。
【0010】
これにより、電流制御回路で制御できないような電流、例えば突入電流を検出して電流制御部を保護することができる。
【0011】
また、本発明は、他の形態として、キャッシュドロワに接続されるプリンターであって、与えられる印刷データに基づいて印刷用紙に印刷する印刷部と、前記キャッシュドロワに対して電流を供給する電流供給部と、前記電流の供給を制御する電流制御回路と、を備え、前記電流制御回路は、前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出する電流検出部と、前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御する電流制御部と、を有することを特徴とするプリンターを提供する。
【0012】
また、本発明は、さらに他の形態として、キャッシュドロワに供給される電流を制御する電流制御方法であって、前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出し、前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御することを特徴とする電流制御方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るPOSシステム10の外観を示す斜視図である。
【図2】POSシステム10におけるプリンター100およびキャッシュドロワ400の内部構成および接続関係を示す機能ブロック図である。
【図3】ロック機構410の構造の一例を示す図である。
【図4】ロック解除電流供給部130の回路構成の一例を示す図である。
【図5】チョッパ回路部138に入力される駆動電圧と電流供給部131からソレノイドコイル411へ供給される電流(ICD)の大きさとの関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態について説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態における特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係るPOSシステム10の外観を示す斜視図である。図1に示すように、POSシステム10は、プリンター100と、端末装置200、表示装置300、キャッシュドロワ400、およびバーコードスキャナー500などで構成される。
【0016】
プリンター100は、ACアダプター700を介して外部電源1000から電力が入力される。そして、プリンター100は、レシートの発行を行うとともに、キャッシュドロワ400の開閉およびロックなどの動作を制御する。
【0017】
端末装置200は、商品名や価格などを入力するための入力キーやPOSシステム10の各種設定などを行うための操作キーなどが設けられている。また、端末装置200は、プリンター100と接続しており、プリンター100に対してレシートの発行やキャッシュドロワ400の開閉を指示するための制御命令をプリンター100に送る。
【0018】
表示装置300は、端末装置200から入力された情報などを表示する。キャッシュドロワ400は、後述のように、内部に現金などを収容するドロワトレイ430が開閉可能に収納されている。バーコードスキャナー500は、例えば赤外光を照射してその反射光を検出することにより商品に印刷されたバーコードを読み取り、当該バーコードの内容をプリンター100に送信する。
【0019】
以下において、プリンター100およびキャッシュドロワ400の構成についてより詳細に説明する。図2は、POSシステム10におけるプリンター100およびキャッシュドロワ400の内部構成および接続関係を示す機能ブロック図である。
【0020】
プリンター100は、制御部110と、印刷部120と、ロック解除電流供給部130と、開閉電流供給部140とを有する。また、キャッシュドロワ400は、ロック機構410、開閉駆動機構420、およびドロワトレイ430を有し、プリンター100と接続ケーブル600を介して接続されている。
【0021】
制御部110は、端末装置200やバーコードスキャナー500からの制御命令に応じてプリンター100の各部を制御する。例えば、制御部110は、バーコードスキャナー500から読み取った情報が入力されたことに応じて、印刷部120に当該情報(印刷データ)の内容をレシートなどの印刷用紙に印刷させる。また、制御部110は、端末装置200からキャッシュドロワ400のドロワトレイ430を開閉すべき旨の制御命令を受け取ったことに応じて、ロック解除電流供給部130および開閉電流供給部140に対して、キャッシュドロワ400を駆動するための電流を供給すべき旨の制御命令を出力する。
【0022】
ロック解除電流供給部130および開閉電流供給部140は、図2に示すように、それぞれ、接続ケーブル600を介して、キャッシュドロワ400のロック機構410および開閉駆動機構420と接続する。ロック解除電流供給部130は、制御部110からの上記制御命令に応じて、キャッシュドロワ400のロック機構410に対して、ドロワトレイ430をロック状態とし、またはロック状態を解除するための電流を供給する。また、開閉電流供給部140は、制御部110からの上記制御命令に応じて、キャッシュドロワ400の開閉駆動機構420に対して、ドロワトレイ430を収納状態から現金の出し入れが可能な開放状態へ駆動し、または開放状態から収納状態へ駆動させるための電流を供給する。
【0023】
図3は、ロック機構410の構造の一例を示す図である。ロック機構410は、図3に示すように、ソレノイドコイル411、プランジャー412、リンク部413、係合部414、固定フック416、およびバネ417,418を有する。リンク部413は、プランジャー412と係合部414との間に連結されている。また、係合部414は、回動軸415を中心に回動可能に固定されている。そして、係合部414は、その一端がリンク部413とリンク接続されており、他端に設けられた係合突起がドロワトレイ430後端の被係合部431に設けられた係合穴(図示せず)と係合されている。すなわち、図3に示す状態は、ドロワトレイ430がロック機構410によってロックされているロック状態を示す。
【0024】
そして、ソレノイドコイル411に対してロック解除電流供給部130から上記電流が供給されると、プランジャー412がロック解除方向に移動する。そして、プランジャー412がロック解除方向に移動すると、係合部414は、反時計回り(図3において「A」を付した矢印の方向)に回動する。これにより、係合部414の係合突起が被係合部431の係合穴から外れてロック状態が解除される。
【0025】
このとき、バネ418の付勢力によって、ドロワトレイ430が図中右方向(開方向)に押出される。なお、本例では、バネ418の付勢力に加えて、開閉駆動機構420によってドロワトレイ430が開放状態へ駆動される。
【0026】
一方、ドロワトレイ430をロックする場合は、ドロワトレイ430を図中左方向(閉方向)に物理的に押し込む。このとき、ドロワトレイ430の被係合部431が係合部414の係合突起に当たり、さらにドロワトレイ430を閉方向に押し込むと、係合部414が反時計回り(図3において「A」を付した矢印の方向)に回動した後、係合部414の係合突起が被係合部431の係合穴に入ってロック状態となる。
【0027】
図4は、ロック解除電流供給部130の回路構成の一例を示す図である。ロック解除電流供給部130は、図4に示すように、電流供給部131と、ダイオード132と、保護回路部133と、検出回路部134と、基準電圧供給部135と、コンパレーター136と、アンド回路部137と、チョッパ回路部138とを有する。
【0028】
なお、ロック解除電流供給部130における保護回路部133、検出回路部134、基準電圧供給部135、コンパレーター136、およびチョッパ回路部138は、本発明の電流制御回路の一例である。また、これらのうち、検出回路部134、基準電圧供給部135、およびコンパレーター136は、本発明の電流制御回路における電流検出部の一例であり、保護回路部133およびチョッパ回路部138は、本発明の電流制御回路における電流制御部の一例である。
【0029】
電流供給部131は、ACアダプター700を介して外部電源1000から供給される電力に基づいて、所定の大きさ(V)の直流電圧を発生させる。これにより、キャッシュドロワ400のロック機構410におけるソレノイドコイル411に対して上記のロック解除動作を行うための電流(ICD)を供給する。検出回路部134は、上記電流(ICD)の大きさに応じた電圧を検出する。具体的には、検出回路部134は、一端が設置されるとともに他端がソレノイドコイル411と接続された抵抗にかかる電圧の大きさを検出する。
【0030】
基準電圧供給部135は、コンパレーター136による比較の基準となる所定の大きさ(V)の直流電圧を発生させる。コンパレーター136は、基準電圧供給部135から供給される上記電圧と、検出回路部134における上記抵抗にかかる電圧とが入力される。そして、コンパレーター136は、検出回路部134による検出電圧の大きさが基準電圧供給部135からの電圧の大きさを下回っている状態では、コンパレーター136は、レベルHの信号電圧を出力する。一方、検出回路部134による検出電圧の大きさが基準電圧供給部135からの電圧の大きさを上回ると、コンパレーター136は、レベルLの信号電圧を出力する。
【0031】
ここで、基準電圧供給部135から供給される電圧の大きさ(V)は、ロック解除電流供給部130からソレノイドコイル411に供給される電流の大きさが、ロック解除電流供給部130の回路に許容される電流値の範囲の上限(閾値)に達したときに検出回路部134において検出される電圧の大きさと等しい。したがって、ロック解除電流供給部130からソレノイドコイル411に供給される電流の大きさが上記閾値を超えたことにより、検出回路部134による検出電圧の大きさが基準電圧供給部135からの電圧の大きさを上回ると、コンパレーター136からはレベルLの信号電圧が出力される。
【0032】
なお、本例では、コンパレーター136は、検出回路部134による検出電圧の大きさが基準電圧供給部135からの電圧の大きさを下回ってから所定時間経過すると、再びレベルHの信号電圧を出力する。なお、コンパレーター136は、本例に替えて、検出回路部134による検出電圧の大きさが基準電圧供給部135からの電圧の大きさを下回ると直ちにレベルHの信号電圧を出力してもよい。また、コンパレーター136は、これに替えて、検出回路部134による検出電圧の大きさが予め定められたレベルまで低下したことに応じてレベルHの信号電圧を出力してもよい。
【0033】
保護回路部133は、チョッパ回路部138の入力側に設けられている。この保護回路部133は、ロック解除電流供給部130からソレノイドコイル411に電流が供給されている状態においてチョッパ回路部138へ入力される電流の大きさを検出する。そして、保護回路部133は、検出される上記電流の大きさが予め定められた保護基準値に達したことに応じて、チョッパ回路部138への電流の入力を停止させる。
【0034】
本例では、上記保護基準値は、上記閾値よりも大きな値に設定されている。すなわち、保護回路部133は、例えばチョッパ回路部138への突入電流の流入を防ぐ役割を担う。なお、本例において、保護回路部133は、チョッパ回路部138へ入力される電流の大きさが上記保護基準値を下回る状態では、チョッパ回路部138を通常作動させても良い旨の信号を出力する。
【0035】
アンド回路部137は、コンパレーター136からの出力電圧、および、制御部110からキャッシュドロワ400のロック機構410のロック状態を解除すべき旨の制御信号が入力される。また、アンド回路部137には、保護回路部133からの上記信号も入力される。そして、アンド回路部137は、各信号の入力状態に応じてチョッパ回路部138の駆動電圧(VCH)を出力する。
【0036】
より具体的には、コンパレーター136からレベルHの信号が入力されており、制御部110から上記制御信号が入力されており、かつ、保護回路部133から上記信号が入力されている場合は、アンド回路部137から出力される駆動電圧(VCH)の大きさはVとなる。一方、コンパレーター136からの信号がレベルLである場合、制御部110から上記制御信号が入力されていない場合、または、保護回路部133から上記信号が入力されていない場合は、アンド回路部137から出力される上記駆動電圧(VCH)の大きさは0となる。
【0037】
チョッパ回路部138は、電流供給部131からソレノイドコイル411へ供給される電流に対して高速チョッピングが可能なチョッパ回路であり、アンド回路部137から入力される上記駆動電圧(VCH)の大きさに応じて電流供給部131からソレノイドコイル411への電流の供給および停止を切り替える。より具体的には、チョッパ回路部138は、アンド回路部137から大きさがVの駆動電圧(VCH)が入力されると、電流供給部131からソレノイドコイル411へ電流が供給される状態に回路を切り替える。一方で、チョッパ回路部138は、アンド回路部137から駆動電圧(VCH)が入力されていない(VCHの大きさが0である)場合は、電流供給部131からソレノイドコイル411への電流の供給を停止させる。
【0038】
すなわち、例えば規格外のキャッシュドロワ400がプリンター100に接続されたことによりロック解除電流供給部130からソレノイドコイル411に供給される電流の大きさが、ロック解除電流供給部130の回路に流すことのできる閾値を超えたことにより、検出回路部134による検出電圧の大きさが基準電圧供給部135からの電圧の大きさを上回ると、チョッパ回路部138は、電流供給部131からソレノイドコイル411への電流の供給を停止させる。
【0039】
また、チョッパ回路部138は、制御部110からアンド回路部137へキャッシュドロワ400のロック機構410のロック状態を解除すべき旨の制御信号が入力されていない場合においても、電流供給部131からソレノイドコイル411への電流の供給を停止させる。さらに、チョッパ回路部138は、保護回路部133において突入電流など上記保護基準値を上回る電流の流入が検出された場合においても、チョッパ回路部138への電流の入力を停止させる。
【0040】
図5は、チョッパ回路部138に入力される駆動電圧と電流供給部131からソレノイドコイル411へ供給される電流(ICD)の大きさとの関係を示すグラフである。この図では、保護回路部133において突入電流など上記保護基準値を上回る電流の流入が検出されていない場合において、チョッパ回路部138が上記電流(ICD)の大きさを制御している状態を示すものである。
【0041】
図5において、時間Tにおいて制御部110からアンド回路部137へキャッシュドロワ400のロック機構410のロック状態を解除すべき旨の制御信号が入力されると、時間TからTでは、ソレノイドコイル411のインダクタンスなどの回路特性に応じて電流(ICD)が徐々に大きくなる。そして、時間Tにおいて電流(ICD)の大きさがロック解除電流供給部130に流すことのできる閾値(I)に達すると、コンパレーター136からの信号がレベルHからレベルLに切り替わることにより、チョッパ回路部138によって電流供給部131からソレノイドコイル411への電流(ICD)の供給回路が遮断される。これにより、時間TからTにおいては、ソレノイドコイル411のインダクタンスなどの回路特性に応じて電流(ICD)が閾値(I)から徐々に小さくなる。
【0042】
そして、電流(ICD)が閾(I)を下回ってから所定時間経過後の時間Tでコンパレーター136からの信号がレベルLからレベルHに切り替わることにより、チョッパ回路部138によって電流供給部131からソレノイドコイル411への電流(ICD)の供給回路が接続されて当該電流(ICD)の供給が再開される。そして、時間Tにおいて電流(ICD)の大きさが上記閾値(I)に達すると、再びコンパレーター136からの信号がレベルHからレベルLに切り替わり、電流供給部131からソレノイドコイル411への電流(ICD)の供給回路が遮断される。
【0043】
このように、本例のロック解除電流供給部130は、例えば規格外の低いインダクタンスのソレノイドコイル411を有するキャッシュドロワ400がプリンター100に接続された場合でも、電流供給部131からソレノイドコイル411へ供給される電流の大きさが回路の閾値を超えることがなく、回路を故障を防ぐことができる。また、本例のロック解除電流供給部130は、ヒューズなどのように過電流を検出したことにより一旦回路を遮断すると交換を要する回路保護素子と異なり、チョッパ回路部138によって電流の供給および停止を切り替えを制御することで回路に流れる電流の大きさを制御する方式である。これにより、キャッシュドロワ400のロック機構410への電流の供給を停止させずに過電流から回路を保護することができる。また、本例において、図5の時間T以降の電流(ICD)の実効値がロック機構410が動作可能な電流値となるように、チョッパ回路部138による切り替えタイミングを設定することで、ロック機構410の動作に影響が生じない。
【符号の説明】
【0044】
10…POSシステム、100…プリンター、110…制御部、120…印刷部、130…ロック解除電流供給部、131…電流供給部、132…ダイオード、133…保護回路部、134…検出回路部、135…基準電圧供給部、136…コンパレーター、137…アンド回路部、138…チョッパ回路部、140…開閉電流供給部、200…端末装置、400…キャッシュドロワ、410…ロック機構、411…ソレノイドコイル、412…プランジャー、413…リンク部、414…係合部、415…回動軸、416…固定フック、417,418…バネ、420…開閉駆動機構、430…ドロワトレイ、431…被係合部、500…バーコードスキャナー、600…接続ケーブル、700…ACアダプター、1000…外部電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャッシュドロワに供給される電流を制御する電流制御回路であって、
前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出する電流検出部と、
前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御する電流制御部と、
を備えることを特徴とする電流制御回路。
【請求項2】
前記電流制御部は、
前記電流が入力されるとともに、前記電流が前記閾値に達したか否かに基づいて、前記電流の供給および停止を切り替えるチョッパ回路部と、
前記チョッパ回路部の入力側に設けられるとともに前記チョッパ回路部へ入力される前記電流の大きさを検出し、前記電流の大きさが予め定められた保護基準値に達したことに応じて、前記チョッパ回路部に前記電流の入力を停止させる保護回路部とを有することを特徴とする請求項1に記載の電流制御回路。
【請求項3】
キャッシュドロワに接続されるプリンターであって、
与えられる印刷データに基づいて印刷用紙に印刷する印刷部と、
前記キャッシュドロワに対して電流を供給する電流供給部と、
前記電流の供給を制御する電流制御回路と、を備え、
前記電流制御回路は、
前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出する電流検出部と、
前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御する電流制御部と、
を有することを特徴とするプリンター。
【請求項4】
キャッシュドロワに供給される電流を制御する電流制御方法であって、
前記電流が予め定められた閾値に達したか否かを検出し、
前記電流が前記閾値に達したことに応じて、前記電流をチョッピングにより前記閾値以下に制御することを特徴とする電流制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−209850(P2011−209850A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74999(P2010−74999)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】