説明

電流路試験装置

【課題】電流路の正常接続、逆接続、短絡、断線、複数の電流路間の短絡の検出を実現する。
【解決手段】一例として、容量素子1と容量素子2の接続部を容量素子2の一端とし、容量素子2の一端、容量素子2の他端及び整流素子を経由して外部の電流路に電流が流れるとき、容量素子2の一端は正極電位、他端は負極電位に充電され、半導体素子の電流路の一端には容量素子2の一端の電位が印加され、半導体素子の制御端には容量素子2の他端の電位が印加され、半導体素子の制御端は順方向バイアスされ半導体素子の電流路は導通し発光素子に電流が流れ発光素子が発光し外部の電流路が逆接続であることを検知することを可能とすることを実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の直流電流路において、電流路への電位入力端から負荷への電位出力端までの接続関係が正常であるか異常であるかを、簡単な操作により試験可能な電流路試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電流の流れる方向が決定されている直流電流路の接続において、電流路の電位入力端と直流電源供給源の電位出力端との接続誤りは、交流電流路の接続と相違し、致命的であった。
【0003】
また、電流路の短絡がある場合、直流電源供給源に損傷を来す場合がある。
【0004】
さらに、電流路の断線がある場合、負荷機器が動作しない。電流路を敷設した後にこれらの誤りを発見した場合は、電流路の再敷設が必要となる。
したがって、事前に電流路の試験を行なう必要がある。
【0005】
特許文献1は、ケーブル2の断線、誤結線、短絡を、発光ダイオードの点灯、消灯により発見できるとしている。
【0006】
特許文献1では、ケーブル2のCN3、CN4間の逆接続は発見不能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−31051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の現状に鑑み本発明は、電流路の逆接続、短絡、断線の検出を実現する。
【0009】
さらに、本発明では、複数の電流路間の短絡の検出も可能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を実現するべく本発明は以下の構成とする。
(1)請求項1に係る電流路試験装置は、
制御端1と電流路1の一端及び他端を有する半導体素子1と、
制御端2と電流路2の一端及び他端を有する半導体素子2と、
制御端3と電流路3の一端及び他端を有する半導体素子3と、
発光素子1、発光素子2、発光素子3と、
容量素子1、容量素子2と、
整流素子1、整流素子2と、
抵抗素子1、抵抗素子2と、を備え、
前記容量素子1と前記容量素子2、前記整流素子1と前記整流素子2、前記抵抗素子1と前記抵抗素子2、の組み合わせのそれぞれは直列接続回路を構成し、該直列接続回路のそれぞれは並列接続回路を構成し、
前記制御端1と前記制御端2は、前記抵抗素子1と前記抵抗素子2の接続部の電位を印加されるべく構成され、
前記電流路1の一端と前記電流路2の一端は、前記容量素子1と前記容量素子2の接続部の電位を印加されるべく構成され、
前記電流路1の他端は前記並列接続回路の一端の電位が印加されるべく構成され、
前記電流路2の他端は前記並列接続回路の他端の電位が印加されるべく構成され、
前記制御端3は、前記電流路1の他端に印加される電位が印加されるべく構成され、
前記電流路3の一端及び他端間には、前記容量素子1の両端の電圧が印加されるべく構成され、
前記発光素子1は、前記電流路1の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
前記発光素子2は、前記電流路2の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
前記発光素子3は、前記電流路3の他端の電流方向に対し順方向に存在する構成であることを特徴とする。
(2)請求項2に係る電流路試験装置は、請求項1において、
外部の第1電流路に電流が流れるとき、前記電流路1の一端には負極電位が印加され、該第1電流路の一方の極性の接続部である前記整流素子1と前記整流素子2の接続部に正極電位が印加され、該整流素子1は正極電位に順方向であり、該整流素子1を介して前記制御端1は順方向バイアスされ、該整流素子1を介して該電流路1の他端に正極電位が印加され該電流路1は導通し前記発光素子1に電流が流れ該発光素子1が発光し該外部の第1電流路が正常であることを検知することを特徴とする。
(3)請求項3に係る電流路試験装置は、請求項1において、
前記容量素子1と前記容量素子2の接続部を該容量素子2の一端とし、該容量素子2の一端、該容量素子2の他端及び前記整流素子2を経由して第1電流路に電流が流れるとき、該容量素子2の一端は正極電位、他端は負極電位に充電され、前記電流路2の一端には該容量素子2の一端の電位が印加され、前記制御端2には該容量素子2の他端の電位が印加され、該制御端2は順方向バイアスされ該電流路2は導通し前記発光素子2に電流が流れ該発光素子2が発光し外部の第1電流路が逆接続であることを検知することを特徴とする。
(4)請求項4に係る電流路試験装置は、請求項1において、
前記容量素子1と前記容量素子2の接続部を該容量素子1の一端、該容量素子2の一端とし、該容量素子1の他端を正極電位、該容量素子1の一端を負極電位、該容量素子2の一端を正極電位、該容量素子2の他端を負極電位、とする電流が第1電流路に流れるとき、前記制御端1、前記制御端2、前記電流路1の一端及び前記電流路2の一端は略同電位となり、該電流路1及び該電流路2は非導通であり、該容量素子2の一端の電位は前記電流路3の一端に印加され、該容量素子2の他端の電位は前記発光素子3を経由して該電流路3の他端に印加され、前記制御端3は該容量素子2の他端の電位により順方向バイアスされ、該電流路3は導通し前記発光素子3に電流が流れ該発光素子3が発光し外部の第1電流路が短絡していることを検知することを特徴とする。
(5)請求項5に係る電流路試験装置は、請求項1において、
第1電流路に電流が流れないとき、前記制御端1、前記制御端2及び前記制御端3は順方向バイアスされず、かつ、前記電流路1、前記電流路2及び前記電流路3に電位が印加されず、前記発光素子1、前記発光素子2及び前記発光素子3に電流が流れず、いずれの前記発光素子も発光せず外部の第1電流路が断線していることを検知することを特徴とする。
(6)請求項6に係る電流路試験装置は、
制御端5と電流路5の一端及び他端を有する半導体素子5と、
制御端6と電流路6の一端及び他端を有する半導体素子6と、
制御端7と電流路7の一端及び他端を有する半導体素子7と、
制御端8と電流路8の一端及び他端を有する半導体素子8と、
発光素子S1、発光素子S2、発光素子S3と、
定電圧素子1、定電圧素子2と、
容量素子3、容量素子4と、
整流素子3、整流素子4と、を備え、
制御端5と電流路6の一端、電流路5の一端と制御端6、電流路6の他端と制御端7、電流路5の一端と電流路8の一端、は同電位に構成され、
電流路5の一端と制御端5の間に、定電圧素子1、定電圧素子2のアノード結合直列接続回路が存在し、
制御端8と電流路8の一端の間に、容量素子4が存在し、
外部の第2電流路の電流経路に定電圧素子1、定電圧素子2のアノード結合直列接続回路が存在し、
発光素子S1は、電流路5の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
発光素子S2は、電流路7の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
発光素子S3は、電流路8の他端の電流方向に対し順方向に存在する構成であることを特徴とする。
(7)請求項7に係る電流路試験装置は、請求項6において、
前記電流路5の一端に負極電位が印加され、該電流路5の他端に前記発光素子S1を経由して正極電位が印加され、第2電流路の電流方向が、前記定電圧素子2のカソード、前記定電圧素子1のアノードの順であるとき、前記制御端5には該定電圧素子2のカソード電位が印加され、前記制御端5は順方向バイアスされ前記電流路5は導通し該電流路5に電流が流れ、前記発光素子S1に電流が流れ該発光素子S1が発光し前記外部の第2電流路が正常であることを検知することを特徴とする。
(8)請求項8に係る電流路試験装置は、請求項6において、
前記整流素子3に順方向電位が印加され、該整流素子3を介して前記容量素子3の正極を正極電位とする充電期間により、前記電流路7の一端に該容量素子3の正極電位が印加され、該電流路7の他端に前記発光素子S2を経由して該容量素子3の負極電位が順方向に印加され、前記外部の第2電流路の電流方向が、前記定電圧素子1のカソード、前記定電圧素子2のアノードの順であるとき、前記制御端6には正極電位が印加され、前記電流路6の一端には該定電圧素子2のカソード電位が印加され該制御端6は順方向バイアスされ該電流路6は導通し前記制御端7を順方向バイアスし該電流路7は導通して前記発光素子S2に電流が流れ該発光素子S2が発光し前記外部の第2電流路が逆接続であることを検知することを特徴とする。
(9)請求項9に係る電流路試験装置は、請求項6において、
前記外部の第2電流路に流れる電流方向が、前記定電圧素子2のカソード、前記定電圧素子1のアノードの順であるとき、該定電圧素子2と該定電圧素子1の直列接続回路の両端に発生する電圧は、前記整流素子4を介して前記容量素子4を充電し、該容量素子4の正極電位は前記制御端8に印加され、該容量素子4の負極は前記電流路8の一端に印加され、前記制御端8は順方向バイアスされ該電流路8は導通し、該電流路8の他端の電流経路に存在する前記発光素子S3は逆バイアスされ、前記外部の第2電流路に流れる電流方向が、該定電圧素子1のカソード、該定電圧素子2のアノードの順であるとき、該発光素子S3は順方向バイアスされ、該発光素子S3に電流が流れ該発光素子S3が発光し前記外部の第2電流路が短絡していることを検知することを特徴とする。
(10)請求項10に係る電流路試験装置は、請求項6において、
前記外部の第2電流路に電流が流れないとき、前記制御端5、前記制御端6、前記制御端7及び前記制御端8が順方向バイアスされず、かつ、前記電流路5、前記電流路6、前記電流路7及び前記電流路8に電位が印加されず、前記発光素子S1、前記発光素子S2及び前記発光素子S3に電流が流れず、いずれの前記発光素子も発光せず前記外部の第2電流路が断線していることを検知することを特徴とする。
(11)請求項11に係る電流路試験装置は、
端子T1、端子T3との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする。
(12)請求項12に係る電流路試験装置は、
端子T2、端子T3との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする。
(13)請求項13に係る電流路試験装置は、
端子T1、端子T4との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする。
(14)請求項14に係る電流路試験装置は、
端子T2、端子T4との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする。
(15)請求項15に係る電流路試験装置は、請求項11〜14のいずれかにおいて、
発光素子Mに電流が流れるとき、発光素子Mと直列接続されている光結合素子内蔵の発光素子に電流が流れ発光素子が発光し、容量素子3の両端を導通すべく存在する光結合素子内蔵の受光素子を導通させ、容量素子3の電荷を放電させ、容量素子3が発光素子S1に供給する電位を低下させ発光素子S1の発光を不可能とさせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
直流電源供給源と電流路の正常接続、逆接続、また電流路の短絡、断線、さらに複数の電流路間の短絡の事象を同時に検知可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】は、本発明による電流路試験装置の実施の形態を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(1)電流路試験装置の実施の形態
(1−1)回路構成
図1は、本発明による実施の形態である電流路試験装置の回路構成図である。
図1には、3の回路が含まれている。
【0014】
以下、図1を参照して、電流路試験装置の実施の形態である各回路構成を説明する。
【0015】
図1において、破線で囲まれた符号Trsは、符号L0で示される一次巻線L0、符号L1で示される二次巻線L1、符号L2で示される二次巻線L2、符号L3で示される二次巻線L3から構成されるトランスTrsである。
トランスTrsは、一次巻線としてL0、二次巻線としてL1、L2及びL3を備える。
【0016】
一次巻線L0の端子A、端子B間には本発明の電流路試験装置の各回路動作に必要な交流電圧を印加する。
【0017】
二次巻線L1は、回路1の動作に必要な交流電圧、二次巻線L2は、回路2の動作に必要な交流電圧、二次巻線L3は、回路3の動作に必要な交流電圧を、それぞれの回路に供給する。
一次巻線L0、二次巻線L1、二次巻線L2、二次巻線L3のそれぞれを特許請求の範囲では、単に、一次巻線、二次巻線1、二次巻線2、二次巻線3と称する。
【0018】
以下、回路1、回路2及び回路3の説明をする。
【0019】
(1−1−1)回路1
回路1は、それぞれ、符号Q1、Q2、Q3、Q4で示されるNPNバイポーラトランジスタQ1、PNPバイポーラトランジスタQ2、NPNバイポーラトランジスタQ3、NPNバイポーラトランジスタQ4を能動素子として、周辺素子を含んだ回路で示される。
これらは、特許請求の範囲では、それぞれ、半導体素子1、半導体素子2、半導体素子3、半導体素子4と称す。
また、半導体素子の一端はエミッタであり、他端はコレクタである。
【0020】
バイポーラトランジスタQ1とQ2のエミッタE、符号D9で示される整流素子D9のカソード、符号C1で示される容量素子(コンデンサ)C1の一端である負極、符号C2で示される容量素子C2の一端である正極、符号R4で示される抵抗素子R4の一端は接続され、これらの接続部は、符号P1で示される二次巻線L1の一端P1に接続されている。
【0021】
容量素子C1と容量素子C2の直列接続回路の正極には、それぞれ、符号D1、D2で示される整流素子(ダイオード)D1と整流素子D2の同方向直列接続回路のカソードが、容量素子C1と容量素子C2の直列接続回路の負極には、整流素子D1と整流素子D2の同方向直列接続回路のアノードが接続されている。
【0022】
整流素子D1と整流素子D2の直列接続回路の両端には、それぞれ、符号R8、R9で示される抵抗素子R8と抵抗素子R9の直列接続回路が接続されている。
【0023】
抵抗素子R8と抵抗素子R9の接続部には、バイポーラトランジスタQ1及びQ2のベースBが接続されている。
【0024】
バイポーラトランジスタQ1のコレクタCには、符号LDP1で示される発光素子LDP1のカソードが接続され、このアノードには、符号LDで示される発光素子LDのアノード及び符号R20で示される抵抗素子R20の一端が接続されている。
【0025】
バイポーラトランジスタQ2のコレクタCには、符号LDP2で示される発光素子LDP2のアノードが接続され、このカソードには、それぞれ、符号R6、R7で示される抵抗素子R6及びR7の一端が接続されている。
【0026】
バイポーラトランジスタQ3のコレクタCには、符号LDP3で示される発光素子LDP3のカソードが接続され、このアノードには、符号R1で示される抵抗素子R1の一端が接続され、この他端は、容量素子C1の正極に接続されている。
【0027】
バイポーラトランジスタQ3のエミッタE、ベースB間には、符号R2で示される抵抗素子R2が接続され、バイポーラトランジスタQ3のベースには、符号R3で示される抵抗素子R3の一端及びバイポーラトランジスタQ4のコレクタCが接続され、抵抗素子R3の他端は発光素子LDのカソードに接続されている。
【0028】
バイポーラトランジスタQ4のエミッタEには、容量素子C2の負極、符号R5で示される抵抗素子R5の一端、抵抗素子R7の他端、抵抗素子R9と整流素子D2のアノードとの接続部が接続されている。
【0029】
符号T1で示される端子T1には、整流素子D1と整流素子D2の接続部及び抵抗素子R4の他端が接続されている。
【0030】
符号T2で示される端子T2には、二次巻線L1の他端P2が接続されている。
【0031】
端子T1、端子T2間は、外部の第1電流路を試験する交流電位出力端子である。
【0032】
(1−1−2)回路2
回路2は、それぞれ、符号Q5、Q6、Q7、Q8で示されるNPNバイポーラトランジスタQ5、NPNバイポーラトランジスタQ6、PNPバイポーラトランジスタQ7、NPNバイポーラトランジスタQ8を能動素子として、周辺素子を含んだ回路で示される。
これらは、特許請求の範囲では、それぞれ、半導体素子5、半導体素子6、半導体素子7、半導体素子8と称す。
また、半導体素子の一端はエミッタであり、他端はコレクタである。
【0033】
バイポーラトランジスタQ5のエミッタEとバイポーラトランジスタQ6のベースB、バイポーラトランジスタQ5のベースBとバイポーラトランジスタQ6のエミッタE、バイポーラトランジスタQ6のコレクタCとバイポーラトランジスタQ7のベースB、バイポーラトランジスタQ6のベースBとバイポーラトランジスタQ8のエミッタEは、それぞれ接続されている。
【0034】
二次巻線L2の一端P3には、符号Ze1で示される定電圧素子(ツェナーダイオードZe)Ze1のアノード、符号C3で示される容量素子C3の負極、破線で囲まれた符号Phcで示されるフォトカプラPhcの受光素子部のエミッタE、符号LDS2で示される発光素子LDS2のカソード、符号LDS3で示される発光素子LDS3のアノード、符号Ze2で示される定電圧素子Ze2のカソードが、それぞれ接続されている。
【0035】
バイポーラトランジスタQ5のコレクタCには、符号LDS1で示される発光素子LDS1のカソードが接続され、このアノードには符号R13で示される抵抗素子R13の一端が接続され、抵抗素子R13の他端は、バイポーラトランジスタQ7のエミッタE、符号R11で示される抵抗素子R11の一端、容量素子C3の正極、符号R12で示される抵抗素子R12の一端、符号D8で示される整流素子D8のカソードに接続されている。
【0036】
抵抗素子R11の他端は、バイポーラトランジスタQ6のコレクタC及びバイポーラトランジスタQ7のベースBに接続され、抵抗素子R12の他端はフォトカプラPhcの受光素子部のコレクタCに接続されている。
【0037】
バイポーラトランジスタQ7のコレクタCには、符号R14で示される抵抗素子R14の一端が接続され、この他端は発光素子LDS2のアノードに接続され、発光素子LDS3のカソードはバイポーラトランジスタQ8のコレクタCに接続されている。
【0038】
バイポーラトランジスタQ8のエミッタEとバイポーラトランジスタQ6のベースBの接続部には、定電圧素子Ze2のアノード、符号Ze3で示される定電圧素子Ze3のカソード、符号C4で示される容量素子C4の負極、符号C5で示される容量素子C5の負極、に接続されている。
【0039】
バイポーラトランジスタQ5のベースBとバイポーラトランジスタQ6のエミッタEの接続部には、容量素子C5の正極、符号R16で示される抵抗素子R16の一端が接続され、この他端は、符号Ze4で示される定電圧素子Ze4のカソード、整流素子D7のアノード、符号R17で示される抵抗素子R17の一端、に接続されている。
【0040】
抵抗素子R15の他端は、容量素子C4の正極、整流素子D7のカソードに接続されている。定電圧素子Ze3と定電圧素子Ze4のアノードは接続されている。
【0041】
二次巻線L2の他端P4には、符号R10で示される抵抗素子R10の一端、符号D4で示される整流素子D4のカソードに接続され、抵抗素子R10の他端は、整流素子D8のアノードと定電圧素子Ze1のカソードに接続され、整流素子D4のアノードは、符号D3で示される整流素子D3のアノードに接続され、このカソードは、抵抗素子R17の他端と符号T3で示される端子T3に接続されている。
【0042】
端子T3と、二次巻線L2の他端P4に接続されている端子T4は、外部の第2電流路を試験する交流電位出力端子である。
【0043】
(1−1−3)回路3
二次巻線L3の一端P5には、それぞれ、符号R18、R19で示される抵抗素子R18と抵抗素子R19の一端に接続され、抵抗素子R18の他端には、符号LDMで示される発光素子LDMのアノードが接続され、このカソードには、フォトカプラPhcの発光素子のアノードに接続されている。この発光素子のカソードは、抵抗素子R19の他端と回路2中の整流素子D3と整流素子D4のアノード接続部に接続されている。
【0044】
フォトカプラPhcの発光素子の発光は、フォトカプラPhcの受光素子に受光される。
【0045】
二次巻線L3の他端P6には、符号D5で示される整流素子D5のカソード及び符号D6で示される整流素子D6のカソード接続部に接続されている。
【0046】
整流素子D5のアノードは、端子T1に接続され、整流素子D6のアノードは、端子T2に接続されている。
【0047】
二次巻線L3の交流電位は、端子T1〜端子T4のいずれにも電位を出力することができる。すなわち、第1電流路と第2電流路間の導通(第3電流路と称す。)を試験する。
【0048】
本発明の実施の形態である電流路試験装置(図1)の回路1が試験する外部の(本発明外)第1電流路が正常であれば、以下の条件(E1)を満たす。
【0049】
条件(E1)端子T2から端子T1に向かう電流のみ流す。
【0050】
本発明の実施の形態である電流路試験装置(図1)の回路2が試験する外部の(本発明外)第2電流路が正常であれば、以下の条件(F1)を満たす。
【0051】
条件(F1)端子T4から端子T3に向かう電流のみ流す。
【0052】
本発明の実施の形態である電流路試験装置(図1)の回路3が試験する外部の(本発明外)第3電流路が正常であれば、以下の条件(G1)を満たす。
【0053】
条件(G1)第3電流路が存在しない。
【0054】
(1)電流路試験装置の実施の形態
(1−2)回路動作
図1を参照し、本発明による実施の形態である電流路試験装置の回路動作を説明する。
【0055】
(1−2−1)回路1
1.試験条件(E1)「端子T2から端子T1に向かう電流のみ流す。」が第1電流路が正常であり、異常としては、以下の3条件が考えられる。
【0056】
2.試験条件(E2)端子T1から端子T2に向かう電流のみ流す。
これは、第1電流路が端子T1と端子T2間に逆接続されている。
3.試験条件(E3)端子T1、端子T2間の双方向の電流を流す。
これは、第1電流路が短絡している。
4.試験条件(E4)端子T1、端子T2間に電流が流れない。
これは、第1電流路が断線している。
【0057】
以下、順次上記4試験条件について説明する。
【0058】
1.試験条件(E1)正常
一次巻線L0に交流電位を印加する。二次巻線L1の両端P1、P2間に交流電位が発生する。第1電流路が正常であれば、端子T2から端子T1へ向かう電流のみが流れる。
【0059】
いま、交流の半サイクルにおいて、二次巻線L1の一端P1が正電位、他端P2が負電位であると、回路1において、端子T1が正電位、端子T2が負電位となる。
端子T2は単純に負電位となるが、端子T1は、抵抗素子R4を介して正電位となる。
【0060】
第1電流路が正常であれば、端子T1から端子T2に向かう電流は存在しないため、回路1において、二次巻線L1を閉回路とする電流路は存在しない。
すなわち、回路1の素子は動作せず、4個の発光素子LDP1、LDP2、LDP3、LDは発光しない。
【0061】
次に、交流の半サイクル(逆相)において、二次巻線L1の一端P1が負電位、他端P2が正電位であると、回路1において、端子T1が負電位、端子T2が正電位となる。
【0062】
第1電流路が正常であれば、端子T2から端子T1に向かう電流を流すため、二次巻線L1の一端P1の電位を基準電位として、端子T1は正電位となる。
【0063】
このとき、整流素子D1は印加される電位に対して順方向となるため、整流素子D1に電流を流し、整流素子D1のカソードから抵抗素子R8を介してバイポーラトランジスタQ1のベースBを順方向バイアスすると共に、容量素子C1の正極を正電位として充電する。この容量素子C1の電位が回路1の電源となり、バイポーラトランジスタQ1のベースBに順方向バイアス電流を流す。
【0064】
これは、次の半サイクル(正相)に反転しても、容量素子C1の電位は整流素子D1を逆バイアスするので、容量素子C1の電荷は放電することがないためである。
発光素子LDP1は順方向バイアスされているので、容量素子C1を電源として、バイポーラトランジスタQ1のコレクタCには、抵抗素子R20を介して、容量素子C1の正極電位が印加される。容量素子C1の負極電位は、バイポーラトランジスタQ1のエミッタEに印加されている。
【0065】
したがって、バイポーラトランジスタQ1のコレクタC、エミッタE間に電流が流れるため、発光素子LDP1が発光する。
これが、第1電流路が正常であるという表示である。
なお、二次巻線L1の両端の電位は、交流の半サイクル毎に入れ替わるが、容量素子C1の電荷は、整流素子D1により放電されない。容量素子C1の容量とバイポーラトランジスタQ1のコレクタ電流にもよるが、発光素子LDP1は発光を継続する。
【0066】
なお、バイポーラトランジスタQ3のコレクタC、エミッタE間にも容量素子C1の電位が印加されているが、バイポーラトランジスタQ3のベースBには、順方向バイアスとなる電位は印加されない。
【0067】
この理由は、バイポーラトランジスタQ1は導通状態であり、抵抗素子R20と発光素子LDP1のアノードと発光素子LDのアノードの接続部の電位は、バイポーラトランジスタQ1のエミッタEの電位を基準電位として、略0.6Vである。
【0068】
この電位0.6Vは、発光素子LDにより、略0.6V低下させられる。したがって、バイポーラトランジスタQ3のコレクタC、エミッタE間の電流は流れない。このため、発光素子LDP3は発光しない。この発光素子が発光すると別のアラーム表示となる。
【0069】
バイポーラトランジスタQ2は、PNP型であるので、バイポーラトランジスタQ2のベースBは、逆バイアスされ、バイポーラトランジスタQ2のエミッタE、コレクタC間は導通しない。このため、発光素子LDP2は発光しない。この発光素子が発光すると別のアラーム表示となる。
【0070】
バイポーラトランジスタQ4は、この試験には関与しない。すなわち、動作しない。
【0071】
2.試験条件(E2)異常
一次巻線L0に交流電位を印加する。二次巻線L1の両端P1、P2間に交流電位が発生する。第1電流路が異常であれば、端子T1から端子T2へ向かう電流のみが流れる。
【0072】
いま、交流の半サイクルにおいて、二次巻線L1の一端P1が正電位、他端P2が負電位であると、回路1において、端子T1が正電位、端子T2が負電位となる。
【0073】
第1電流路が異常であれば、端子T1から端子T2に向かう電流は流れる。
このとき、二次巻線L1の一端P1から容量素子C2、整流素子D2を介して端子T1から端子T2に向かう電流は流れ、二次巻線L1の一端P1と他端P2の閉回路が構成される。したがって、容量素子C2の正極が正電位に容量素子C2の負極が負電位に充電される。
【0074】
容量素子C2が、回路1の電源となり、容量素子C2の正極電位がバイポーラトランジスタQ1のエミッタEに、容量素子C2の負極電位が、抵抗素子R7及び発光素子LDP2を介してバイポーラトランジスタQ2のコレクタCに印加される。
発光素子LDP2は順方向バイアスされている。
【0075】
バイポーラトランジスタQ2のベースBは、容量素子C2の負極電位により抵抗素子R9を介して順方向バイアスされ、バイポーラトランジスタQ2のエミッタE、コレクタC間は導通する。
このため、発光素子LDP2が発光する。これが、第1電流路が異常であるという表示である。すなわち、第1電流路は、端子T1、端子T2間に逆接続されていることになる。
【0076】
バイポーラトランジスタQ1のベースBは、バイポーラトランジスタQ2のベースBと同電位であるため、エミッタE電位に対して逆バイアスされ、バイポーラトランジスタQ1は導通しない。
バイポーラトランジスタQ1のエミッタEには容量素子C2の正極電位が印加され、バイポーラトランジスタQ1のベースBには抵抗素子R9を介して容量素子C2の負極電位が印加されている。
このため、発光素子LDP1は発光しない。発光素子LDP1は、第1電流路が正常に接続されているとき発光する。
【0077】
バイポーラトランジスタQ4のベースBは、バイポーラトランジスタQ2の導通により、抵抗素子R6を介して順方向バイアスされ、バイポーラトランジスタQ4のコレクタC、エミッタE間は導通する。
【0078】
バイポーラトランジスタQ4の導通により、バイポーラトランジスタQ3のベースBは、容量素子C2の負極電位により逆バイアスされている。
このため、バイポーラトランジスタQ3のコレクタに正電位が印加された場合でもバイポーラトランジスタQ3は導通しない。したがって、発光素子LDP3が発光することはない。発光素子LDP3は別の異常表示である。
【0079】
2.試験条件(E3)異常
一次巻線L0に交流電位を印加する。二次巻線L1の両端P1、P2間に交流電位が発生する。第1電流路が異常であれば、端子T1と端子T2間に双方向電流が流れる。
【0080】
端子T1、端子T2間に双方向電流が流れることにより、定常状態では、容量素子C1と容量素子C2に容量素子の電極極性のとおりの電位の充電が為される。
容量素子C1の正極には正電位が、容量素子C2の正極には正電位が充電され、これが回路1の動作電源となる。
一次巻線L0に交流電位を印加した過渡期(交流半サイクルづつ1サイクル間)、すなわち、二次巻線L1の一端P1が正極、二次巻線L1の他端P2が負極のときは、容量素子C2が充電され、二次巻線L1の一端P1が負極、二次巻線L1の他端P2が正極のときは、容量素子C1が充電される。
【0081】
二次巻線L1の一端P1が正極、二次巻線L1の他端P2が負極の場合、一端P1から容量素子C2の一端である正極、容量素子C2の負極、整流素子D2、端子T1、外部の第1電流路、端子T2、二次巻線L1の他端P2の電流経路をとる。
【0082】
二次巻線L1の一端P1が負極、二次巻線L1の他端P2が正極の場合、他端P2から端子T2、外部の第1電流路、端子T1、整流素子D1、容量素子C1の正極、容量素子C2の負極、二次巻線L1の一端P1の電流経路をとる。
【0083】
容量素子C1と容量素子C2の直列接続回路の電位は加算されて、抵抗素子R8と抵抗素子R9の直列接続回路の両端に印加される。
【0084】
抵抗素子R8と抵抗素子R9の抵抗値を等しくすることで、抵抗素子R8と抵抗素子R9の直列接続回路の接続部の電位は、0電位となり、バイポーラトランジスタQ1及びバイポーラトランジスタQ2のベース電位は、0電位となり、バイポーラトランジスタQ1及びバイポーラトランジスタQ2のエミッタEの電位も0電位であり、バイポーラトランジスタQ1及びバイポーラトランジスタQ2は導通しない。
【0085】
バイポーラトランジスタQ4のコレクタC、エミッタE間には、抵抗素子R20、発光素子LD、抵抗素子R3を介して、容量素子C1と容量素子C2の直列接続回路の電位が印加されるが、バイポーラトランジスタQ2が導通しないため、バイポーラトランジスタQ4のベースBは順方向バイアスされず、バイポーラトランジスタQ4非導通である。
【0086】
したがって、抵抗素子R3の一端の電位は保持され、バイポーラトランジスタQ3のベースBは、発光素子LDにより順方向バイアスされ、容量素子C1の正極、抵抗素子R1、発光素子LDP3、バイポーラトランジスタQ3のコレクタC、エミッタE、整流素子D9、容量素子C1の負極の電流路が形成される。
【0087】
これにより、発光素子LDP3が発光する。これ以外の発光素子は発光しない。発光素子LDP3が発光するということは、端子T1、端子T2間の双方向に、電流が流れたことになり、第1電流路が異常であることが分かる。
発光素子LDP1は、バイポーラトランジスタQ1が非導通であり、発光素子LDP2は、バイポーラトランジスタQ2が非導通であるから発光せず、発光素子LDは、バイポーラトランジスタQ3のベース電流を流す程度で発光には至らない。
【0088】
4.試験条件(E4)異常
端子T1、端子T2間に電流が流れないことは、第1電流路が断線している場合が考えられる。
この場合は、回路1が動作しないので、すべての発光素子が発光しない。
【0089】
上記回路動作から、以下の試験が可能である。
【0090】
発光素子LDP1のみが発光する。このときは、試験条件(E1)の「端子T2から端子T1に向かう電流のみ流す。」に該当するので、第1電流路は正常である。
【0091】
発光素子LDP2のみが発光する。このときは、試験条件(E2)の「端子T1から端子T2に向かう電流のみ流す。」に該当するので、第1電流路は異常である。
【0092】
発光素子LDP3のみが発光する。このときは、試験条件(E3)の「端子T1、端子T2間の双方向電流を流す。」に該当するので、第1電流路は異常である。
【0093】
いずれの発光素子も発光しない。このときは、「試験条件(E4)の「端子T1、端子T2間に電流が流れない。」に該当するので、第1電流路は異常である。
【0094】
なお、発光素子LDは、発光素子LDP1が発光するとき、バイポーラトランジスタQ3のベースバイアス電位を低下させ、バイポーラトランジスタQ3を導通させないためのものであり、正常・異常を発光表示する用途ではない。
なお、特許請求の範囲では、発光素子LDP1、発光素子LDP2、発光素子LDP3、をそれぞれ発光素子1、発光素子2、発光素子3、と称する。
【0095】
(1−2−2)回路2
1.試験条件(F1)「端子T4から端子T3に向かう電流のみ流す。」が第2電流路が正常であり、異常としては、以下の3条件が考えられる。
【0096】
2.試験条件(F2)端子T3から端子T4に向かう電流のみ流す。
これは、第2電流路が端子T3と端子T4間に逆接続されている。
3.試験条件(F3)端子T3、端子T4間の双方向の電流を流す。
これは、第2電流路が短絡している。
4.試験条件(F4)端子T3、端子T4間に電流が流れない。
これは、第2電流路が断線している。
【0097】
以下、順次上記4試験条件について説明する。
【0098】
1.試験条件(F1)正常
一次巻線L0に交流電位を印加する。二次巻線L2の両端P3、P4間に交流電位が発生する。第2電流路が正常であれば、端子T4から端子T3へ向かう電流のみが流れる。
【0099】
いま、交流の半サイクルにおいて、二次巻線L2の一端P3が正電位、他端P4が負電位であると、回路2において、端子T3が正電位、端子T4が負電位となる。
【0100】
第2電流路が正常であれば、端子T3から端子T4に向かう電流は存在しないため、回路2において、二次巻線L2の一端P3から定電圧素子Ze1、抵抗素子R10、二次巻線L2の他端P4の閉回路を除く閉回路となる電流路は存在しない。
すなわち、回路2の素子は動作せず、3個の発光素子LDS1、LDS2、LDS3は発光しない。
【0101】
次に、交流の半サイクル(逆相)において、二次巻線L2の一端P3が負電位、他端P4が正電位であると、回路2において、端子T3が負電位、端子T4が正電位となる。
【0102】
第2電流路が正常であれば、端子T4から端子T3に向かう電流を流すため、二次巻線L2の一端P3の電位を基準電位として、端子T3は正電位となる。
【0103】
回路2において、二次巻線L2の他端P4の電位は、端子T4、第2電流路、端子3に伝達され、抵抗素子R17、定電圧素子Ze4、定電圧素子Ze3、定電圧素子Ze2、二次巻線L2の一端P3の電流路が形成される。
【0104】
定電圧素子Ze3の順方向電圧降下と、定電圧素子Ze4のツェナー電圧により、抵抗素子R16を介してバイポーラトランジスタQ5のベースBは順方向バイアスされる。
【0105】
すなわち、逆方向直列接続された定電圧素子Ze3と定電圧素子Ze4により、定電圧素子Ze3のカソード電位が、バイポーラトランジスタQ5のエミッタEに印加され、定電圧素子Ze4のカソード電位が抵抗素子R16を介して、バイポーラトランジスタQ5のベースBに印加され、バイポーラトランジスタQ5は導通する。
【0106】
次の電流経路で、バイポーラトランジスタQ5のコレクタC、エミッタE間電流が流れ発光素子LDS1は発光する。
二次巻線L2の他端P4、抵抗素子R10、整流素子D8、抵抗素子R13、発光素子LDS1、バイポーラトランジスタQ5のコレクタC、バイポーラトランジスタQ5のエミッタE、定電圧素子Ze2、二次巻線L2の一端P3の電流経路を形成する。
【0107】
バイポーラトランジスタQ5のベースB、エミッタE間には、容量素子C5が接続されているため、交流の次の半サイクル時もバイポーラトランジスタQ5のコレクタ電流は流れ発光素子LDS1は発光する。
容量素子C5は、定電圧素子Ze3、定電圧素子Ze4間に発生する電圧により抵抗素子R16を介して充電される。
これで第2電流路が正常であることが分かる。
【0108】
バイポーラトランジスタQ6のベースB、エミッタE間には、逆バイアス電圧が印加され、非導通であり、このためバイポーラトランジスタQ7のベースBに流れる電流路がないため、バイポーラトランジスタQ7は非導通であり、発光素子LDS2は発光しない。
【0109】
発光素子LDS2は、別の異常表示用である。
【0110】
定電圧素子Ze3と定電圧素子Ze4の両端カソード電圧は、整流素子D7、抵抗素子R15を介して、バイポーラトランジスタQ8のベースBは順方向バイアスし、バイポーラトランジスタQ8は導通するが、発光素子LDS3は逆方向電圧が印加され発光しない。
【0111】
発光素子LDS3は、別の異常表示用である。
【0112】
2.試験条件(F2)異常
一次巻線L0に交流電位を印加する。二次巻線L2の両端P3、P4間に交流電位が発生する。第2電流路が異常であれば、端子T3から端子T4へ向かう電流のみが流れる。
【0113】
いま、交流の半サイクルにおいて、二次巻線L2の一端P3が正電位、他端P4が負電位であると、回路2において、端子T3が正電位、端子T4が負電位となる。
【0114】
二次巻線L2の一端P3が正電位、他端P4が負電位のとき、以下の電流路が形成される。二次巻線L2の一端P3、定電圧素子Ze2、定電圧素子Ze3、定電圧素子Ze4、抵抗素子R17、端子T3、外部の第2電流路、端子4、二次巻線L2の他端P4。
【0115】
逆方向直列接続した定電圧素子Ze3と定電圧素子Ze4のカソード間には、定電圧素子Ze3のカソードを正極、定電圧素子Ze4のカソードを負極とする電圧が発生する。
【0116】
定電圧素子Ze3のカソードはバイポーラトランジスタQ6のベースBに接続され、定電圧素子Ze4のカソードは抵抗素子R16を介して、バイポーラトランジスタQ6のエミッタEに接続されているため、バイポーラトランジスタQ6のベースは順方向バイアスされ、バイポーラトランジスタQ6は導通する。
【0117】
バイポーラトランジスタQ6のエミッタEは、抵抗素子R16及び抵抗素子R17を介して端子T3に接続されているため、二次巻線L2の一端P3の電位を基準電位とするとバイポーラトランジスタQ6のエミッタEは負電位である。したがって、バイポーラトランジスタQ6のコレクタCの電位によりバイポーラトランジスタQ7のベース電位を降下させる。
【0118】
バイポーラトランジスタQ7のエミッタEには正極電位が印加されているため、バイポーラトランジスタQ7のベースBは順方向バイアスされ、バイポーラトランジスタQ7は導通する。したがって、以下の電流路が形成される。
【0119】
容量素子C3の正極、バイポーラトランジスタQ7のエミッタE、バイポーラトランジスタQ7のコレクタC、抵抗素子R14、発光素子LDS2、容量素子C3の負極。
【0120】
容量素子C3には、二次巻線L2の他端P4が、正電位のとき、抵抗素子R10、整流素子D8を介して、二次巻線L2の電圧が充電されている。
【0121】
したがって、発光素子LDS2が発光する。このため、第2電流路が逆接続されていることが分かる。
【0122】
逆方向直列接続した定電圧素子Ze3と定電圧素子Ze4のカソード間には、定電圧素子Ze3のカソードを正極、定電圧素子Ze4のカソードを負極とする電圧が発生している。
【0123】
バイポーラトランジスタQ8のベースB、エミッタE間には、この電圧が印加されるため、バイポーラトランジスタQ8のベースBは逆バイアスされ、非導通である。このため、発光素子LDS3に電流は流れず、発光素子しない。
バイポーラトランジスタQ8のベースBには、整流素子D7、抵抗素子R15を介して定電圧素子Ze4のカソード電位が印加されている。
【0124】
発光素子LDS3は別の異常を示す表示素子である。
【0125】
3.試験条件(F3)異常
一次巻線L0に交流電位を印加する。二次巻線L2の両端P3、P4間に交流電位が発生する。第2電流路が異常であれば、端子T3、端子T4間の双方向に向かう電流が流れる。
【0126】
いま、交流の半サイクルにおいて、二次巻線L2の一端P3が負電位、他端P4が正電位であると、回路2において、端子T3が負電位を出力し、端子T4が正電位を出力する。
【0127】
電流路は、以下のようになる。二次巻線L2の他端P4、端子T4、第2電流路、端子T3、抵抗素子R17、定電圧素子Ze4、定電圧素子Ze3、定電圧素子Ze2、二次巻線L2の一端P3。
【0128】
逆方向直列接続した定電圧素子Ze3と定電圧素子Ze4のカソード間には、定電圧素子Ze3のカソードを負極、定電圧素子Ze4のカソードを正極とする電圧が発生している。
【0129】
この電圧は、整流素子D7を介して容量素子C4に充電され、抵抗素子R15により、バイポーラトランジスタQ8のベースBに順方向バイアス電流を流す。したがって、バイポーラトランジスタQ8は導通する。
【0130】
次に交流の半サイクル(逆相)時、二次巻線L2の電圧極性は逆になるが、容量素子C4の電荷は、整流素子D7により放電されず、バイポーラトランジスタQ8は導通状態を維持している。
【0131】
二次巻線L2の電圧極性が逆になることにより、二次巻線の一端P3の電位は正極となり、他端P4は負極となる。この電位により、発光素子LDS3は順方向となり、バイポーラトランジスタQ8のコレクタC、エミッタE間に電流が流れ、発光素子LDS3は発光素子する。これで、第2電流路に双方向電流が流れ、第2電流路が短絡していることが分かる。
【0132】
バイポーラトランジスタQ8のエミッタE電流は、定電圧素子Ze3、定電圧素子Ze4を通過し、抵抗素子R17を経由して、端子T3から端子T4へ流れる。
【0133】
4.試験条件(F4)異常
端子T3、端子T4間に電流が流れないことは、第2電流路が断線している場合が考えられる。
この場合は、回路2が動作しないので、すべての発光素子が発光しない。
【0134】
上記回路動作から、以下の試験が可能である。
【0135】
発光素子LDS1のみが発光する。このときは、試験条件(F1)の「端子T4から端子T3に向かう電流のみ流す。」に該当するので、第2電流路は正常である。
【0136】
発光素子LDS2のみが発光する。このときは、試験条件(F2)の「端子T3から端子T4に向かう電流のみ流す。」に該当するので、第2電流路は異常である。
【0137】
発光素子LDS3のみが発光する。このときは、試験条件(F3)の「端子T3、端子T4間の双方向電流を流す。」に該当するので、第2電流路は異常である。
【0138】
いずれの発光素子も発光しない。このときは、「試験条件(F4)の「端子T3、端子T4間に電流が流れない。」に該当するので、第2電流路は異常である。
なお、特許請求の範囲では、発光素子LDS1、発光素子LDS2、発光素子LDS3、をそれぞれ発光素子S1、発光素子S2、発光素子S3、と称する。
【0139】
(1−2−3)回路3
回路1は、端子T2に正電位、端子T1に負電位を出力し、端子T2から端子T1に電流を流す。この電流のみが流れると第1電流路は正常であった。
回路2は、端子T4に正電位、端子T3に負電位を出力し、端子T4から端子T3に電流を流す。この電流のみが流れると第2電流路は正常であった。
回路3においては、外部に電流路を有しない(これを仮称として第3電流路とする。)。回路3を使用した試験では、いずれの電流も流れないことが正常である。
【0140】
したがって、一次巻線L0に交流電位を印加して、二次巻線L3の一端P5、二次巻線L3の他端P6間に交流電位を発生させても、第3電流路が正常であれば、第3電流路に電流が流れない。
【0141】
第3電流路は、本来存在しない。二次巻線L3の一端P5の電位は、回路2の整流素子D3及び整流素子D4のアノードの接続部に印加される。この電位は、端子T3及び端子T4に出力可能である。
【0142】
二次巻線L3の他端P6の電位は、整流素子D5及び整流素子D6のカソードの接続部に印加される。この電位は、端子T1及び端子T2に出力可能である。
【0143】
回路3に電流が流れる条件としては、以下の4状態の少なくとも1が満たされる場合である。
【0144】
1.条件(A)すくなくとも、端子T3と端子T1に導通がある場合。
【0145】
2.条件(B)すくなくとも、端子T3と端子T2に導通がある場合。
【0146】
3.条件(C)すくなくとも、端子T4と端子T1に導通がある場合。
【0147】
4.条件(D)すくなくとも、端子T4と端子T2に導通がある場合。
【0148】
条件(A)の場合、二次巻線L3の一端P5が正電位のとき、抵抗素子R18、発光素子LDM及び光結合素子であるフォトカプラPhc内蔵の発光素子の直列接続回路と、抵抗素子R19の並列接続回路を経由して、整流素子D3、端子T3、外部の第3電流路(A)、端子T1、整流素子D5、二次巻線L3の他端P6の閉回路に電流が流れる。
【0149】
条件(B)の場合、二次巻線L3の一端P5が正電位のとき、抵抗素子R18、発光素子LDM及び光結合素子であるフォトカプラPhc内蔵の発光素子の直列接続回路と、抵抗素子R19の並列接続回路を経由して、整流素子D3、端子T3、外部の第3電流路(B)、端子T2、整流素子D6、二次巻線L3の他端P6の閉回路に電流が流れる。
【0150】
条件(C)の場合、二次巻線L3の一端P5が正電位のとき、抵抗素子R18、発光素子LDM及び光結合素子であるフォトカプラPhc内蔵の発光素子の直列接続回路と、抵抗素子R19の並列接続回路を経由して、整流素子D4、端子T4、外部の第3電流路(C)、端子T1、整流素子D5、二次巻線L3の他端P6の閉回路に電流が流れる。
【0151】
条件(D)の場合、二次巻線L3の一端P5が正電位のとき、抵抗素子R18、発光素子LDM及び光結合素子であるフォトカプラPhc内蔵の発光素子の直列接続回路と、抵抗素子R19の並列接続回路を経由して、整流素子D4、端子T4、外部の第3電流路(D)、端子T2、整流素子D6、二次巻線L3の他端P6の閉回路に電流が流れる。
【0152】
上記、条件(A)、条件(B)、条件(C)及び条件(D)のいずれの場合も、発光素子LDM及びフォトカプラPhc内蔵の発光素子に電流が流れ、発光素子LDM及びフォトカプラPhc内蔵の発光素子は発光する。
なお、特許請求の範囲では発光素子LDMを発光素子Mと称する。
【0153】
すなわち、外部の第3電流路は異常(導通状態。すなわち、第1電流路と第2電流路間の短絡を意味する。)である。なお、外部の第3電流路(A)〜外部の第3電流路(D)の(A)〜(D)は、それぞれ、条件(A)、(B)、(C)、(D)に基づく外部の第3電流路の表示である。
【0154】
フォトカプラPhc内蔵の発光素子は、発光してフォトカプラPhc内蔵の受光素子を導通させ、容量素子C3の正極と容量素子C3の負極をほぼ短絡させ、発光素子LDS1への電流の供給を断とする。
【0155】
これは、第2電流路が正常であるという表示をさせないためである。
【符号の説明】
【0156】
Trs トランス
LO 一次巻線
A、B 一次巻線の両端
L1〜L3 二次巻線
P1〜P6 二次巻線の両端
T1〜T4 端子
Q1〜Q8 半導体素子
D1〜D9 整流素子
LDP1〜LDP3 発光素子
LDS1〜LDS3 発光素子
LDM、LD 発光素子
Phc 光結合素子
C1〜C5 容量素子
Ze1〜Ze4 定電圧素子
R1〜R20 抵抗素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御端1と電流路1の一端及び他端を有する半導体素子1と、
制御端2と電流路2の一端及び他端を有する半導体素子2と、
制御端3と電流路3の一端及び他端を有する半導体素子3と、
発光素子1、発光素子2、発光素子3と、
容量素子1、容量素子2と、
整流素子1、整流素子2と、
抵抗素子1、抵抗素子2と、を備え、
前記容量素子1と前記容量素子2、前記整流素子1と前記整流素子2、前記抵抗素子1と前記抵抗素子2、の組み合わせのそれぞれは直列接続回路を構成し、該直列接続回路のそれぞれは並列接続回路を構成し、
前記制御端1と前記制御端2は、前記抵抗素子1と前記抵抗素子2の接続部の電位を印加されるべく構成され、
前記電流路1の一端と前記電流路2の一端は、前記容量素子1と前記容量素子2の接続部の電位を印加されるべく構成され、
前記電流路1の他端は前記並列接続回路の一端の電位が印加されるべく構成され、
前記電流路2の他端は前記並列接続回路の他端の電位が印加されるべく構成され、
前記制御端3は、前記電流路1の他端に印加される電位が印加されるべく構成され、
前記電流路3の一端及び他端間には、前記容量素子1の両端の電圧が印加されるべく構成され、
前記発光素子1は、前記電流路1の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
前記発光素子2は、前記電流路2の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
前記発光素子3は、前記電流路3の他端の電流方向に対し順方向に存在する構成であることを特徴とする電流路試験装置。
【請求項2】
外部の第1電流路に電流が流れるとき、前記電流路1の一端には負極電位が印加され、該第1電流路の一方の極性の接続部である前記整流素子1と前記整流素子2の接続部に正極電位が印加され、該整流素子1は正極電位に順方向であり、該整流素子1を介して前記制御端1は順方向バイアスされ、該整流素子1を介して該電流路1の他端に正極電位が印加され該電流路1は導通し前記発光素子1に電流が流れ該発光素子1が発光し該外部の第1電流路が正常であることを検知することを特徴とする請求項1に記載の電流路試験装置。
【請求項3】
前記容量素子1と前記容量素子2の接続部を該容量素子2の一端とし、該容量素子2の一端、該容量素子2の他端及び前記整流素子2を経由して第1電流路に電流が流れるとき、該容量素子2の一端は正極電位、他端は負極電位に充電され、前記電流路2の一端には該容量素子2の一端の電位が印加され、前記制御端2には該容量素子2の他端の電位が印加され、該制御端2は順方向バイアスされ該電流路2は導通し前記発光素子2に電流が流れ該発光素子2が発光し外部の第1電流路が逆接続であることを検知することを特徴とする請求項1に記載の電流路試験装置。
【請求項4】
前記容量素子1と前記容量素子2の接続部を該容量素子1の一端、該容量素子2の一端とし、該容量素子1の他端を正極電位、該容量素子1の一端を負極電位、該容量素子2の一端を正極電位、該容量素子2の他端を負極電位、とする電流が第1電流路に流れるとき、前記制御端1、前記制御端2、前記電流路1の一端及び前記電流路2の一端は略同電位となり、該電流路1及び該電流路2は非導通であり、該容量素子2の一端の電位は前記電流路3の一端に印加され、該容量素子2の他端の電位は前記発光素子3を経由して該電流路3の他端に印加され、前記制御端3は該容量素子2の他端の電位により順方向バイアスされ、該電流路3は導通し前記発光素子3に電流が流れ該発光素子3が発光し外部の第1電流路が短絡していることを検知することを特徴とする請求項1に記載の電流路試験装置。
【請求項5】
第1電流路に電流が流れないとき、前記制御端1、前記制御端2及び前記制御端3は順方向バイアスされず、かつ、前記電流路1、前記電流路2及び前記電流路3に電位が印加されず、前記発光素子1、前記発光素子2及び前記発光素子3に電流が流れず、いずれの前記発光素子も発光せず外部の第1電流路が断線していることを検知することを特徴とする請求項1に記載の電流路試験装置。
【請求項6】
制御端5と電流路5の一端及び他端を有する半導体素子5と、
制御端6と電流路6の一端及び他端を有する半導体素子6と、
制御端7と電流路7の一端及び他端を有する半導体素子7と、
制御端8と電流路8の一端及び他端を有する半導体素子8と、
発光素子S1、発光素子S2、発光素子S3と、
定電圧素子1、定電圧素子2と、
容量素子3、容量素子4と、
整流素子3、整流素子4と、を備え、
制御端5と電流路6の一端、電流路5の一端と制御端6、電流路6の他端と制御端7、電流路5の一端と電流路8の一端、は同電位に構成され、
電流路5の一端と制御端5の間に、定電圧素子1、定電圧素子2のアノード結合直列接続回路が存在し、
制御端8と電流路8の一端の間に、容量素子4が存在し、
外部の第2電流路の電流経路に定電圧素子1、定電圧素子2のアノード結合直列接続回路が存在し、
発光素子S1は、電流路5の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
発光素子S2は、電流路7の他端の電流方向に対し順方向に存在し、
発光素子S3は、電流路8の他端の電流方向に対し順方向に存在する構成であることを特徴とする電流路試験装置。
【請求項7】
前記電流路5の一端に負極電位が印加され、該電流路5の他端に前記発光素子S1を経由して正極電位が印加され、第2電流路の電流方向が、前記定電圧素子2のカソード、前記定電圧素子1のアノードの順であるとき、前記制御端5には該定電圧素子2のカソード電位が印加され、前記制御端5は順方向バイアスされ前記電流路5は導通し該電流路5に電流が流れ、前記発光素子S1に電流が流れ該発光素子S1が発光し前記外部の第2電流路が正常であることを検知することを特徴とする請求項6に記載の電流路試験装置。
【請求項8】
前記整流素子3に順方向電位が印加され、該整流素子3を介して前記容量素子3の正極を正極電位とする充電期間により、前記電流路7の一端に該容量素子3の正極電位が印加され、該電流路7の他端に前記発光素子S2を経由して該容量素子3の負極電位が順方向に印加され、前記外部の第2電流路の電流方向が、前記定電圧素子1のカソード、前記定電圧素子2のアノードの順であるとき、前記制御端6には正極電位が印加され、前記電流路6の一端には該定電圧素子2のカソード電位が印加され該制御端6は順方向バイアスされ該電流路6は導通し前記制御端7を順方向バイアスし該電流路7は導通して前記発光素子S2に電流が流れ該発光素子S2が発光し前記外部の第2電流路が逆接続であることを検知することを特徴とする請求項6に記載の電流路試験装置。
【請求項9】
前記外部の第2電流路に流れる電流方向が、前記定電圧素子2のカソード、前記定電圧素子1のアノードの順であるとき、該定電圧素子2と該定電圧素子1の直列接続回路の両端に発生する電圧は、前記整流素子4を介して前記容量素子4を充電し、該容量素子4の正極電位は前記制御端8に印加され、該容量素子4の負極は前記電流路8の一端に印加され、前記制御端8は順方向バイアスされ該電流路8は導通し、該電流路8の他端の電流経路に存在する前記発光素子S3は逆バイアスされ、前記外部の第2電流路に流れる電流方向が、該定電圧素子1のカソード、該定電圧素子2のアノードの順であるとき、該発光素子S3は順方向バイアスされ、該発光素子S3に電流が流れ該発光素子S3が発光し前記外部の第2電流路が短絡していることを検知することを特徴とする請求項6に記載の電流路試験装置。
【請求項10】
前記外部の第2電流路に電流が流れないとき、前記制御端5、前記制御端6、前記制御端7及び前記制御端8が順方向バイアスされず、かつ、前記電流路5、前記電流路6、前記電流路7及び前記電流路8に電位が印加されず、前記発光素子S1、前記発光素子S2及び前記発光素子S3に電流が流れず、いずれの前記発光素子も発光せず前記外部の第2電流路が断線していることを検知することを特徴とする請求項6に記載の電流路試験装置。
【請求項11】
端子T1、端子T3との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする電流路試験装置。
【請求項12】
端子T2、端子T3との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする電流路試験装置。
【請求項13】
端子T1、端子T4との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする電流路試験装置。
【請求項14】
端子T2、端子T4との間に電流が流れるとき、発光素子Mに電流が流れ発光素子Mが発光し第3電流路が存在することを検知することを特徴とする電流路試験装置。
【請求項15】
発光素子Mに電流が流れるとき、発光素子Mと直列接続されている光結合素子内蔵の発光素子に電流が流れ発光素子が発光し、容量素子3の両端を導通すべく存在する光結合素子内蔵の受光素子を導通させ、容量素子3の電荷を放電させ、容量素子3が発光素子S1に供給する電位を低下させ発光素子S1の発光を不可能とさせることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の電流路試験装置。

【図1】
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【公開番号】特開2013−61197(P2013−61197A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198918(P2011−198918)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(501470544)エヌ・ティ・ティ・データ先端技術株式会社 (29)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】