説明

電源装置、電源システム、および電子装置

【課題】オアリング用のオアリングスイッチ素子を用いた電源装置のオアリングスイッチ素子自体の故障を検出することができ、その検出結果に基づいて、AC/DCコンバータのオン信号の制御を行うことができる電源装置を提供する。
【解決手段】他の電源装置とオアリング接続される電源装置において、AC/DCコンバータ20と、オアリングスイッチ素子12と、オアリングスイッチ素子12の導通または遮断を制御するオアリング制御回路11と、負荷3の電圧が第1の基準電圧13を越え、オアリングスイッチ素子12の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧16以下であり、かつAC/DCコンバータ20に入力されるオン信号がAC/DCコンバータ20の変換動作を停止させる信号の場合に、オアリングスイッチ素子12の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路18とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置、電源装置を使用した電源システム、電源装置を使用した電子装置に関し、特に、オアリング接続時のオアリングスイッチ素子の故障検出に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な電子回路に電源装置が内蔵されている。電源装置は、その信頼性向上のため、複数の電源装置の出力をオアリング接続する冗長構成をとる場合がある。冗長構成の電源装置は、電源装置の一部が故障した場合においても、故障電源を切り離し、電子回路の動作を継続させることが可能なため電子装置の信頼性を大きく向上することができる。
【0003】
複数の電源装置をオアリング接続した際に、故障電源を切り離す具体的な方式として、例えば、特開2010−110077号公報(特許文献1)に記載されているような、電源装置の出力にMOS−FETなどのオアリングスイッチ素子を搭載する方式が知られている。
【0004】
図5に従来技術を用いた電源装置の例を示す。図5は従来技術を用いた電源装置の構成を示す構成図である。
【0005】
図5に示す電源装置301は、交流電源302を電源入力304a、304bに接続し、電源入力304a、304bを電圧変換回路の一種であるAC/DCコンバータ320の電源入力308a、308bに接続している。
【0006】
また、AC/DCコンバータ320の+側の電源出力309aをオアリングスイッチ素子312に接続し、オアリングスイッチ素子312を電源装置301の+側の電源出力305aに接続し、AC/DCコンバータ320の−側の電源出力309bを電源装置301の−側の電源出力305bに接続し、オアリング制御回路311をオアリングスイッチ素子312に接続している。
【0007】
また、電源装置301のオン信号入力306をAC/DCコンバータ320のオン信号入力310に接続し、AC/DCコンバータ320の故障信号出力350を電源装置301の故障信号出力351に接続した構成である。
【0008】
また、電源装置321は、電源装置301と同一の内部回路構成を持ち、交流電源322を電源入力324a、324bに接続し、オン信号入力361、故障信号出力362を有している。
【0009】
また、オン信号入力306、361、故障信号出力351、362は制御回路380と接続されており、制御回路380により電源装置301、321のオアリング接続の制御を行っている。
【0010】
また、電源装置301の電源出力305a、305bは、電源装置321の電源出力325a、325bへオアリング接続した上で、負荷303に接続されている。
【0011】
ここで、図5の電源装置の回路動作について説明する。AC/DCコンバータ320は、オン信号入力310がHレベルの時、オン状態となり、交流電源302の交流電圧を電圧変換して、電源出力309a、309bへ直流電圧Vaを出力するものである。
【0012】
また、AC/DCコンバータ320は、オン信号入力310がLレベルの時、オフ状態となり、回路動作が停止し、電源出力309a、309bは高インピーダンスの開放状態となる。
【0013】
オアリング制御回路311は、AC/DCコンバータ320の直流出力電圧Vaと負荷303の電圧Voを監視しており、AC/DCコンバータ320の直流出力電圧Vaが負荷303の電圧Voと同一電圧、または電圧Voを超過した場合に、オアリングスイッチ素子312をオンにして導通状態にする。
【0014】
また、オアリング制御回路311は、AC/DCコンバータ320の直流出力電圧Vaが負荷303の電圧Voより低い場合は、オアリングスイッチ素子312をオフにして遮断状態とするようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2010−110077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、図5に示した従来技術を用いた電源装置では、オアリングスイッチ素子312が短絡故障していた場合に、短絡故障を検出することができず、電源の冗長が成立しないという問題がある。
【0017】
一例として、電源装置301の定格出力が12V、10A、電源装置321の定格出力が12V、10A、負荷303の定格が12V、5A、負荷303の入力電圧Voの正常動作範囲が12V±10%、電源装置301のオアリングスイッチ素子312がインピーダンス1mΩの短絡故障状態、AC/DCコンバータ320がオフ時の出力インピーダンスが12kΩ、電源装置321がオン状態を保持、電源装置301のオン信号入力306がLレベルからHレベルに遷移した場合を想定する。
【0018】
まず、電源装置301のオン信号入力306が遷移前のLレベルにおける動作を説明する。
【0019】
この状態において電源装置321はオン状態であり、電源入力324a、324bには、交流電源322が入力され、電源出力325a、325bへ定格電圧である12Vを出力する。オン信号入力306がLレベルであるため、電源装置301はオフ状態であり、AC/DCコンバータ320の電源出力309a、309bの出力インピーダンスは12kΩの高インピーダンスである。
【0020】
オアリングスイッチ素子312は1mΩの低インピーダンスで短絡故障しているが、短絡故障のインピーダンスの値がAC/DCコンバータ320の出力インピーダンスが12kΩの1200万分の1であり事実上無視することができるため、電源出力305a、305bの出力インピーダンスは12kΩとして検討して良い。
【0021】
オフ状態の電源装置301に流れ込む電流は負荷303の入力電圧Voと電源出力305a、305bの出力インピーダンスにより計算でき、12V/12kΩ=1mAである。負荷303のインピーダンスは定格電圧、定格電流より、12V/5A=2.4Ωである。
【0022】
電源装置321が出力する電流は、負荷303の負荷電流と電源装置301に流れ込む電流の合計5A+1mA=5.001Aとなるが、これは電源装置321の定格電流10Aと比較して小さな値であり、電源装置321は給電電流不足になることなく、負荷303へ給電される電圧Voは定格電圧である12Vに維持され、負荷303の正常動作範囲12V±10%を満たすことから、負荷303は正常に動作している。
【0023】
この状態から、次に電源装置301のオン信号入力306がLレベルからHレベルに遷移した場合の動作を説明する。
【0024】
電源装置301は、オン信号入力306がLレベルからHレベルに遷移したことにより、AC/DCコンバータ320がソフトスタート動作に入り、電源出力309a、309bを0Vから定格電圧12Vへ上昇させようとするが、オン信号入力306がLレベルからHレベルに遷移した直後はAC/DCコンバータ320の出力電圧は0Vである。この際、オアリングスイッチ素子312は1mΩの低インピーダンスで短絡故障しているため、出力電圧の高い電源装置321から電源装置301へ大電流が流れる。
【0025】
流れる電流は電源装置321と電源装置301の電位差とオアリングスイッチ素子312の短絡インピーダンスにより計算でき具体的には、(12V−0V)/1mΩ=12000Aの電流が流れようとする。
【0026】
しかし、電源装置321の定格電流は10Aであるため、12000Aの給電は不可能であり、電源装置321は過負荷となり、出力電圧が0V付近まで低下を引き起こし、負荷303へ給電される電圧Voも0V付近まで低下する。
【0027】
その結果、負荷303の入力電圧Voは正常動作範囲12V±10%を満たせなくなることから、負荷303の動作は停止する結果となり、電源の冗長は成立しないことになる。
【0028】
以上に説明した通り、図5に示した従来技術の電源装置では、オアリングスイッチ素子が短絡故障している電源装置の電源を投入した際に、負荷へ給電される電圧が低下し、負荷の動作が継続できないため、電源の冗長が成立しないことになるという問題がある。
【0029】
そこで、本発明の目的は、オアリング用のオアリングスイッチ素子を用いた電源装置のオアリングスイッチ素子自体の故障を検出することができ、その検出結果に基づいて、AC/DCコンバータのオン信号の制御を行うことができる電源装置、電源システム、および電子装置を提供することにある。
【0030】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0032】
すなわち、代表的なものの概要は、電源装置において、負荷の電圧が第1の基準電圧を越え、オアリングスイッチ素子の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧以下であり、かつ電圧変換回路に入力されるオン信号が電圧変換回路の変換動作を停止させる信号の場合に、オアリングスイッチ素子の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路とを備えたものである。
【0033】
また、電源システムにおいて、負荷の電圧が第1の基準電圧を越え、オアリングスイッチ素子の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧以下であり、かつ電圧変換回路に入力されるオン信号が電圧変換回路の変換動作を停止させる信号の場合に、オアリングスイッチ素子の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路を有する2つ以上のオアリング接続された電源装置と、電源装置のオアリング制御を行う制御回路とを備え、制御回路は、オアリングスイッチ素子故障信号に基づいて、複数の電源装置のオアリングスイッチ素子の故障を検出するものである。
【0034】
また、電子装置において、負荷の電圧が第1の基準電圧を越え、オアリングスイッチ素子の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧以下であり、かつ電圧変換回路に入力されるオン信号が電圧変換回路の変換動作を停止させる信号の場合に、オアリングスイッチ素子の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路とを有する2つ以上のオアリング接続された電源装置と、電源装置のオアリング制御を行う制御回路と、オアリング接続された電源装置に接続され、電源装置から電源が供給される電子回路とを備えるものである。
【発明の効果】
【0035】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
【0036】
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、電源装置に内蔵されたオアリングスイッチ素子の短絡故障を検出することが可能となるため、信頼性の高い電源装置、電源システム、電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電源装置の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る電源装置の構成を示す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る電源システムの構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係る電子装置の構成を示す構成図である。
【図5】従来技術を用いた電源装置の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0039】
(実施の形態1)
<電源装置の構成>
図1により、本発明の実施の形態1に係る電源装置の構成について説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る電源装置の構成を示す構成図である。
【0040】
図1において、電源装置1は、オアリング制御回路11、オアリングスイッチ素子12、第1の基準電圧13、第1のコンパレータ14、差動アンプ15、第2の基準電圧16、第2のコンパレータ17、第1の論理回路18、第2の論理回路19、AC/DCコンバータ20から構成され、電源入力4a、4b、電源出力5a、5b、オン信号入力6、オアリングスイッチ素子故障信号出力7、故障信号出力51の各端子を備えている。
【0041】
また、電源装置21は電源装置1と同様の構成で、電源入力24a、24b、電源出力25a、25b、オン信号入力61、オアリングスイッチ素子故障信号出力62、故障信号出力63の各端子を備えている。
【0042】
また、電源装置1、21には、電源装置1、21からの故障信号などに基づいて、オン信号を制御する制御回路80が接続されており、電源装置1、21のオアリング制御を行っている。
【0043】
<電源装置内の接続>
次に、電源装置内の接続について説明する。
【0044】
まず、電源装置1は、交流電源2を電源入力4a、4bに接続し、電源入力4a、4bを電圧変換回路の一種であるAC/DCコンバータ20の電源入力8a、8bに接続している。
【0045】
また、AC/DCコンバータ20の+側の電源出力9aをオアリングスイッチ素子12に接続し、オアリングスイッチ素子12を電源装置1の+側の電源出力5aに接続し、AC/DCコンバータ20の−側の電源出力9bを電源装置1の−側の電源出力5bに接続している。
【0046】
また、オアリング制御回路11をオアリングスイッチ素子12に接続し、オアリングスイッチ素子12の出力を第1のコンパレータ14の+入力へ接続し、第1の基準電圧13を第1のコンパレータ14の−入力へ接続している。
【0047】
また、オアリングスイッチ素子12の入出力を差動アンプ15に接続し、差動アンプ15の出力を第2のコンパレータ17の−入力に接続し、第2の基準電圧16を第2のコンパレータ17の+入力に接続している。
【0048】
また、第1のコンパレータ14の出力と第2のコンパレータ17の出力を第1の論理回路18に接続し、第1の論理回路18の出力はオアリングスイッチ素子故障信号として出力されている。
【0049】
また、電源装置1のオン信号入力6と反転した第1の論理回路の出力を第2の論理回路19に接続し、第2の論理回路19の出力をAC/DCコンバータ20のオン信号入力10に接続し、また、反転した第2の論理回路19の出力を第1の論理回路18に接続している。
【0050】
また、電源装置21は、電源装置1と同一の内部回路構成を持ち、交流電源22を電源入力24a、24bに接続した構成である。また、電源装置1の電源出力5a、5bは、電源装置21の電源出力25a、25bへオアリング接続した上で、負荷3に接続されている。
【0051】
<電源装置の動作>
次に、図1により、本発明の実施の形態1に係る電源装置の動作について説明する。
【0052】
まず、AC/DCコンバータ20は、オン信号入力10がHレベルの時、オン状態となり、交流電源2の交流電圧を電圧変換して、電源出力9a、9bへ直流電圧Vaを出力する。
【0053】
また、AC/DCコンバータ20は、オン信号入力10がLレベルの時、オフ状態となり、回路動作が停止し、電源出力9a、9bは高インピーダンスの開放状態となる。
【0054】
オアリング制御回路11は、AC/DCコンバータ20の直流出力電圧Vaと負荷3の電圧Voを監視し、AC/DCコンバータ20の直流出力電圧Vaが負荷3の電圧Voと同一電圧もしくは、電圧Voを超過した場合、オアリングスイッチ素子12をオンして導通状態にする。
【0055】
また、オアリング制御回路11は、AC/DCコンバータ20の直流出力電圧Vaが負荷3の電圧Voより低い場合はオアリングスイッチ素子12をオフして遮断状態とする。
【0056】
第1のコンパレータ14は、オアリングスイッチ素子12の出力電圧Voと第1の基準電圧13を比較し、オアリングスイッチ素子12の出力電圧Voが第1の基準電圧13より高い場合はHレベルを出力し、オアリングスイッチ素子12の出力電圧Voが第1の基準電圧13以下の場合はLレベルを出力する。
【0057】
差動アンプ15は、オアリングスイッチ素子12の入出力が接続されており、オアリングスイッチ素子12の出力電圧Voからオアリングスイッチ素子12の入力電圧Vaを減算した電圧を出力する。
【0058】
第2のコンパレータ17は差動アンプ15の出力電圧と第2の基準電圧16を比較し、差動アンプ15の出力電圧が第2の基準電圧16以下より低い場合はHレベルを出力し、差動アンプ15の出力電圧が第2の基準電圧16以上の場合はLレベルを出力する。
【0059】
第1の論理回路18は、第1のコンパレータ14と第2のコンパレータ17の2つの出力が何れもHレベル、かつAC/DCコンバータのオン信号入力10がLレベルの時の条件のみHレベルを出力し、それ以外の条件ではLレベルを出力する。
【0060】
この第1の論理回路18の出力がオアリングスイッチ素子故障信号となり、出力がHレベルの時にはオアリングスイッチ素子の故障を示し、Lレベルの時にはオアリングスイッチ素子の故障を示していない状態である。
【0061】
第2の論理回路19は、第1の論理回路18の出力がLレベル、かつオン信号入力6がHレベルの条件のみHレベルを出力し、それ以外の条件ではLレベルを出力する。
【0062】
すなわち、第1の論理回路18から出力されるオアリングスイッチ素子故障信号が、オアリングスイッチ素子の故障を示していないLレベルの時には、オン信号入力6からのオン信号を出力し、オアリングスイッチ素子の故障を示しているHレベルの時には、オン信号入力6からのオン信号に関係なくLレベルを出力するようになっている。
【0063】
なお、第1の論理回路18の出力は、オアリングスイッチ素子故障信号出力7に接続されており、オアリングスイッチ素子12が正常の場合はLレベル、オアリングスイッチ素子12が故障した場合はHレベルが外部に出力されることになる。
【0064】
<電源回路の動作の具体例>
次に、図1により、本発明の実施の形態1に係る電源装置の動作の具体例について説明する。
【0065】
まず、電源装置1のオアリングスイッチ素子12が正常な場合の動作について説明する。
【0066】
一例として、電源装置1の定格出力が12V、10A、電源装置21の定格出力が12V、10A、負荷3の定格が12V、5A、負荷3の入力電圧Voの正常動作範囲が12V±10%、AC/DCコンバータ20がオフ時の出力インピーダンスが12kΩ、第1の基準電圧13が10V、第2の基準電圧16が1V、電源装置21がオン状態を保持、電源装置1のオン信号入力6がLレベルからHレベルに遷移した場合を想定する。
【0067】
まず、電源装置1のオン信号入力6が遷移前のLレベルにおける動作を説明する。
【0068】
この状態において電源装置21はオン状態であり、電源入力24a、24bには、交流電源22が入力され、電源出力25a、25bへ定格電圧である12Vを出力している。
【0069】
電源装置1のオン信号入力6はLレベルであるため、第2の論理回路19の出力がLレベルとなり、AC/DCコンバータ20のオン信号入力10がLレベルになるため、AC/DCコンバータ20はオフ状態となり、AC/DCコンバータ20の直流出力電圧Vaは0Vとなる。
【0070】
オアリング制御回路11は、AC/DCコンバータ20の直流出力電圧Vaが負荷3の電圧Vo=12Vより低いため、オアリングスイッチ素子12がオフされ、オアリングスイッチ素子12は遮断状態となり、電源装置1を負荷3から電気的に切り離した状態になっている。
【0071】
電源装置1が電気的に負荷3から切り離されているため、電源装置21が出力する電流は、負荷3の負荷電流と同一の5Aとなるが、これは電源装置21の定格電流10Aと比較して小さな値であり、電源装置21は給電電流不足になることなく、負荷3へ給電される電圧Voは定格電圧である12Vに維持され、負荷3の正常動作範囲12V±10%を満たすことから、負荷3は正常に動作している。
【0072】
この状態では、第1のコンパレータ14の正側入力は負荷3の給電電圧Voと同一の12V、負側入力は第1の基準電圧13である10Vであることから、第1のコンパレータ14の出力はHレベルとなる。
【0073】
差動アンプ15はオアリングスイッチ素子12の出力電圧Voからオアリングスイッチ素子12の入力電圧Vaを減算した電圧である、12V−0V=12Vを出力する。第2のコンパレータ17の負側入力は差動アンプ15の出力電圧である12V、正側入力は第2の基準電圧16である1Vであることから、第2のコンパレータ17の出力はLレベルとなる。
【0074】
第1の論理回路18の出力は、第2のコンパレータ17の出力がLレベルであることから、Lレベルを出力し、オアリングスイッチ素子故障信号出力7はLレベルとなる。
【0075】
次に、電源装置1のオン信号入力6がLレベルからHレベルに遷移した場合の動作を説明する。
【0076】
オン信号入力6がHレベル、第1の論理回路18の出力がLレベルであることから、第2の論理回路19の出力がLレベルからHレベルに遷移し、AC/DCコンバータ20のオン信号入力10もLレベルからHレベルに遷移する。
【0077】
その結果、AC/DCコンバータ20がオン状態となり、AC/DCコンバータ20がソフトスタート動作に入り、電源出力9a、9bの電圧Vaを0Vから定格電圧12Vへ上昇させるが、Vaが12Vに到達するまでは、オアリング制御回路11はAC/DCコンバータ20の直流出力電圧Vaが負荷3の電圧Vo=12Vより低いため、オアリングスイッチ素子12をオフして、負荷3側から電源装置1側へ電流が流れ込むことが抑止される。
【0078】
その結果、AC/DCコンバータ20のソフトスタート動作時に電源装置21から電源装置1へ大電流が流れることなく、負荷3へ給電される電圧Voは12Vを維持することから、負荷3は正常に動作を継続する。
【0079】
また、上記以外の起動条件として想定される、電源装置21がオフ状態において、電源装置1のオン信号入力6がLレベルからHレベルへ遷移した場合、すなわち電源装置1および電源装置21がオフ状態において、電源装置1を起動した場合の動作について説明する。
【0080】
オン信号入力6の遷移前は電源装置1および電源装置21がオフ状態であるため、負荷3の電圧Voが0Vであり、第1のコンパレータ14の正側入力はVoと同一の0Vであり、第1のコンパレータ14の負側入力は第1の基準電圧である10Vとなるため、第1のコンパレータ14の出力はLレベルとなる。
【0081】
その結果、第1の論理回路18の出力がLレベルとなるため、上記で説明した電源装置21がオン状態の場合と同様にAC/DCコンバータ20がオン状態に遷移し、電源装置1が起動される。
【0082】
次に、電源装置1のオアリングスイッチ素子12が短絡故障を起こした場合の動作について説明する。
【0083】
一例として、電源装置1の定格出力が12V、10A、電源装置21の定格出力が12V、10A、負荷3の定格が12V、5A、負荷3の入力電圧Voの正常動作範囲が12V±10%、AC/DCコンバータ20がオフ時の出力インピーダンスが12kΩ、第1の基準電圧13が10V、第2の基準電圧16が1V、電源装置21がオン状態を保持、電源装置1のオン信号入力6がLレベルからHレベルに遷移した場合を想定する。
【0084】
これらは、上記の電源装置1のオアリングスイッチ素子12が正常な場合の動作を説明した時と同一の想定条件である。更に、電源装置1のオアリングスイッチ素子12はインピーダンス1mΩの短絡故障状態を想定する。
【0085】
まず、電源装置1のオン信号入力6が遷移前のLレベルにおける動作を説明する。
【0086】
この状態において電源装置21はオン状態であり、電源入力24a、24bには、交流電源22が入力され、電源出力25a、25bへ定格電圧である12Vを出力する。電源装置1のオン信号入力6はLレベルであるため、第2の論理回路の出力がLレベルとなり、AC/DCコンバータ20のオン信号入力10がLレベルになるため、AC/DCコンバータ20はオフ状態となり、電源出力9a、9bの出力インピーダンスは12kΩの高インピーダンスである。
【0087】
オアリングスイッチ素子12は1mΩの低インピーダンスで短絡故障しているが、短絡故障のインピーダンスの値がAC/DCコンバータ20の出力インピーダンスが12kΩの1200万分の1であり事実上無視することができるため、電源出力5a、5bの出力インピーダンスは12kΩとして検討して良い。
【0088】
オフ状態の電源装置1に流れ込む電流は負荷3の入力電圧Voと電源出力5a、5bの出力インピーダンスにより計算でき、12V/12kΩ=1mAである。負荷3のインピーダンスは定格電圧、定格電流より、12V/5A=2.4Ωである。
【0089】
電源装置21が出力する電流は、負荷3の負荷電流と電源装置1に流れ込む電流の合計5A+1mA=5.001Aとなるが、これは電源装置21の定格電流10Aと比較して小さな値であり、電源装置21は給電電流不足になることなく、負荷3へ給電される電圧Voは定格電圧である12Vに維持され、負荷3の正常動作範囲12V±10%を満たすことから、負荷3は正常に動作している。
【0090】
この状態では、第1のコンパレータ14の正側入力は負荷3の給電電圧Voと同一の12V、負側入力は第1の基準電圧13である10Vであることから、第1のコンパレータ14の出力はHレベルとなる。
【0091】
差動アンプ15のオアリングスイッチ素子12の出力電圧Voからオアリングスイッチ素子12の入力電圧Vaを減算した電圧を出力するが、この電圧はオアリングスイッチ素子12の短絡故障のインピーダンス1mΩと電源装置1に流れ込む電流1mAとの積となるため、1mΩ×1mA=1μVである。第2のコンパレータ17の負側入力は差動アンプ15の出力電圧の1μV、正側入力は第2の基準電圧16である1Vであることから、第2のコンパレータ17の出力はHレベルとなる。
【0092】
第1の論理回路18の出力は、第1のコンパレータ14と第2のコンパレータ17の2つの出力が何れもHレベル、かつAC/DCコンバータ20のオン信号入力10がLレベルであることからHレベルを出力し、オアリングスイッチ素子故障信号出力7がHレベルになっている。
【0093】
次に、電源装置1のオン信号入力6がLレベルからHレベルに遷移した場合の動作を説明する。
【0094】
第2の論理回路19の出力は、オン信号入力6がHレベル、第1の論理回路18の出力がHレベルであることから、Lレベル出力を保持し、AC/DCコンバータ20のオン信号入力10もLレベルを保持することから、AC/DCコンバータ20の起動が抑止される。
【0095】
その結果、電源出力5a、5bの出力インピーダンスは12kΩを維持するため、電源装置21から電源装置1へ大電流が流れることなく、負荷3へ給電される電圧Voも12Vを維持することから、負荷3は正常に動作を継続する。
【0096】
また、オアリングスイッチ素子故障信号出力7がHレベルになることから、電源装置の外部に電源装置の異常を報告し、修理、交換、保守などの適切な処置を迅速に行うことができる。
【0097】
以上説明した通り、本実施の形態の電源装置を使用すれば、電源装置に内蔵した、オアリングスイッチ素子12の短絡故障を電源投入前に検出可能となるため、信頼性の高い電源装置を提供することができる。
【0098】
なお、オアリングスイッチ素子12は、MOS−FETの他に、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、IGBTなどのスイッチ機能を持つ半導体やリレー、コンタクタなどの機械接点を有するスイッチなどを用いることが可能である。
【0099】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1において、第2の論理回路19を無くし、制御回路80により、オアリングスイッチ素子故障信号出力7からのオアリングスイッチ素子故障信号に基づいて、オン信号を制御するようにしたものである。
【0100】
<電源装置の構成>
図2により、本発明の実施の形態2に係る電源装置の構成について説明する。図2は本発明の実施の形態2に係る電源装置の構成を示す構成図である。
【0101】
図2において、図1に示す実施の形態1の電源装置1に対して、第2の論理回路19がなく、第1の論理回路18の出力がオアリングスイッチ素子故障信号出力7のみに接続され、オン信号入力6がAC/DCコンバータ20のオン信号入力10のみに接続された構成であり、他の構成は実施の形態1と同様である。
【0102】
<電源回路の動作>
本実施の形態の電源回路の動作は、実施の形態1と同様であり、電源装置1のオアリングスイッチ素子12が短絡故障を起こした場合には、第1の論理回路18の出力がHレベルになるため、そのHレベルを認識した制御回路80は、電源装置1を動作させるための電源装置1へのオン信号のLレベルからHレベルへの遷移を中止し、AC/DCコンバータ20の起動を抑止することができる。
【0103】
また、オアリングスイッチ素子故障信号出力7がHレベルになることから、電源装置の外部に電源装置の異常を報告し、修理、交換、保守などの適切な処置を迅速に行うことができる。
【0104】
以上説明した通り、本実施の形態の電源装置を使用すれば、電源装置に内蔵した、オアリングスイッチ素子12の短絡故障を制御回路80により電源投入前に検出可能となるため、信頼性の高い電源装置を提供することができる。
【0105】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1、2の電源装置が複数個並列接続された電源システムとしたものである。
【0106】
図3により、本発明の実施の形態3に係る電源システムの構成について説明する。図3は本発明の実施の形態3に係る電源システムの構成を示す構成図である。
【0107】
図3において、電源システム101は、電源装置104a、104b、104cが並列接続されて構成され、電源装置104a、104b、104cを制御する制御回路110が接続されている。
【0108】
電源装置104a、104b、104cは、電源入力103a、103b、103c、電源出力105a、105b、105cを有し、電源システム入力102が、電源入力103a、103b、103cに接続され、電源出力105a、105b、105cが電源システム出力106に接続されている。
【0109】
また、電源装置104a、104b、104cは、実施の形態1、2の電源装置と同様に、オン信号入力、オアリングスイッチ素子故障信号出力、故障信号出力を有し、制御回路110に接続され(図示せず)、制御回路110により電源装置104a、104b、104cを制御している。
【0110】
電源装置104a、104b、104cの構成および回路動作は、実施の形態1、2の電源装置1と同様である。
【0111】
本実施の形態では、電源システム101は、実施の形態1、2の電源装置を使用していることから、実施の形態1、2と同様に電源装置に内蔵されたオアリングスイッチ素子の短絡故障を電源投入前に検出可能となるため、信頼性の高い電源装置、電源システム、電子装置を提供できる。
【0112】
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態1、2の電源装置に電子回路が接続された電子装置としたものである。
【0113】
図4により、本発明の実施の形態4に係る電子装置の構成について説明する。図4は本発明の実施の形態4に係る電子装置の構成を示す構成図である。
【0114】
図4において、電子装置201は、電源装置204a、204bが並列に接続接続されており、電源装置204a、204bを制御する制御回路210が接続され、電源装置204a、204bに電子回路206が接続されている。
【0115】
電源装置204a、204bは、電源入力203a、203b、電源出力205a、205bを有し、外部からの電源入力202が、電源入力203a、203bに接続され、電源出力205a、205bが電子回路206に接続されている。
【0116】
電源装置204a、204bの構成および回路動作は、実施の形態1、2の電源装置1と同様である。
【0117】
ここで、電子回路206は、例えば電子演算回路、メモリ回路、増幅回路、発振回路、D/Aコンバータ、A/Dコンバータなどのデジタル回路、アナログ回路を問わない全ての電子回路である。
【0118】
また、電源装置204a、204bは、実施の形態1、2の電源装置と同様に、オン信号入力、オアリングスイッチ素子故障信号出力、故障信号出力を有し、電子装置201内部または外部の制御回路210に接続され(図示せず)、制御回路210により電源装置204a、204bが制御されている。
【0119】
本実施の形態では、電子装置201内部の電源装置204a、204bに、実施の形態1、2の電源装置1を使用し、実施の形態1、2と同様の制御を行うことにより、電源装置に内蔵されたオアリングスイッチ素子の短絡故障を電源投入前に検出可能となるため、信頼性の高い電源装置、電源システム、電子装置を提供できる。
【0120】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0121】
例えば、実施の形態1、2の電源装置では、コンパレータを用いて電圧の比較を行っているが、コンパレータに限らず、電源電圧を比較してその比較結果を出力することができる回路や素子などであれば他の構成でも良く、また、論理回路もコンパレータからの出力だけではなく、論理回路自体で各状態を監視し、その監視結果に基づいて、出力信号のHレベル、Lレベルを変化させるようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、オアリング接続された電源装置や、電源装置を使用した電源システム、電源装置を使用した電子装置などに広く適用可能である。
【符号の説明】
【0123】
1…電源装置、2…交流電源、3…負荷、4a、4b…電源入力、5a、5b…電源出力、6、61…オン信号入力、7、62…オアリングスイッチ素子故障信号出力、8a、8b…AC/DCコンバータの電源入力、9a、9b…AC/DCコンバータの電源出力、10…AC/DCコンバータのオン信号入力、11…オアリング制御回路、12…オアリングスイッチ素子、13…第1の基準電圧、14…第1のコンパレータ、15…差動アンプ、16…第2の基準電圧、17…第2のコンパレータ、18…第1の論理回路、19…第2の論理回路、20…AC/DCコンバータ、21…電源装置、22…交流電源、24a、24b…電源入力、25a、25b…電源出力、51、63…故障信号出力、101…電源システム、102…電源システム入力…103a、103b、103c…電源入力、104a、104b、104c…電源装置、105a、105b、105c…電源出力、106… 電源システム出力、201…電子装置、202…電源入力、203a、203b…電源入力、204a、204b…電源装置、205a、205b…電源出力、206…電子回路、210…制御回路、301…電源装置、302…交流電源、303…負荷、304a、304b…電源入力、305a、305b…電源出力、306、361…オン信号入力、308a、308b…AC/DCコンバータの電源入力、309a、309b…AC/DCコンバータの電源出力、310…AC/DCコンバータのオン信号入力、311…オアリング制御回路、312…オアリングスイッチ素子、320…AC/DCコンバータ、321…電源装置、322…交流電源、324a、324b…電源入力、325a、325b…電源出力、351、362…故障信号出力、380…制御回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の電源装置とオアリング接続される電源装置であって、
外部から入力された電源電圧を変換して出力し、前記電源電圧の変換動作が外部からのオン信号により制御される電圧変換回路と、
前記電圧変換回路の出力側と負荷との間に設けられ、前記電圧変換回路からの出力を導通または遮断するオアリングスイッチ素子と、
前記電圧変換回路の出力電圧および前記負荷の電圧に基づいて、前記オアリングスイッチ素子の導通または遮断を制御するオアリング制御回路と、
前記負荷の電圧が第1の基準電圧を越え、前記オアリングスイッチ素子の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧以下であり、かつ前記電圧変換回路に入力される前記オン信号が前記電圧変換回路の変換動作を停止させる信号の場合に、前記オアリングスイッチ素子の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路とを備えたことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置において、
前記外部からのオン信号および前記オアリングスイッチ素子故障信号が入力され、前記オアリングスイッチ素子故障信号が前記オアリングスイッチ素子の故障を示していない場合に、入力された前記オン信号を前記電圧変換回路に入力させる第2の論理回路を備えたことを特徴とする電源装置。
【請求項3】
外部から入力された電源電圧を変換して出力し、前記電源電圧の変換動作が外部からのオン信号により制御される電圧変換回路と、前記電圧変換回路の出力側と負荷との間に設けられ、前記電圧変換回路からの出力を導通または遮断するオアリングスイッチ素子と、前記電圧変換回路の出力電圧および前記負荷の電圧に基づいて、前記オアリングスイッチ素子の導通または遮断を制御するオアリング制御回路と、前記負荷の電圧が第1の基準電圧を越え、前記オアリングスイッチ素子の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧以下であり、かつ前記電圧変換回路に入力される前記オン信号が前記電圧変換回路の変換動作を停止させる信号の場合に、前記オアリングスイッチ素子の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路とを有する2つ以上のオアリング接続された電源装置と、
前記電源装置のオアリング制御を行う制御回路とを備え、
前記制御回路は、前記オアリングスイッチ素子故障信号に基づいて、前記2つ以上の電源装置の前記オアリングスイッチ素子の故障を検出することを特徴とする電源システム。
【請求項4】
請求項3に記載の電源システムにおいて、
前記電源装置は、前記制御回路からのオン信号および前記オアリングスイッチ素子故障信号が入力され、前記オアリングスイッチ素子故障信号が前記オアリングスイッチ素子の故障を示していない場合に、入力された前記オン信号を前記電圧変換回路に入力させる第2の論理回路を備えたことを特徴とする電源システム。
【請求項5】
外部から入力された電源電圧を変換して出力し、前記電源電圧の変換動作が外部からのオン信号により制御される電圧変換回路と、前記電圧変換回路の出力側と負荷との間に設けられ、前記電圧変換回路からの出力を導通または遮断するオアリングスイッチ素子と、前記電圧変換回路の出力電圧および前記負荷の電圧に基づいて、前記オアリングスイッチ素子の導通または遮断を制御するオアリング制御回路と、前記負荷の電圧が第1の基準電圧を越え、前記オアリングスイッチ素子の入力側と出力側の電位差が第2の基準電圧以下であり、かつ前記電圧変換回路に入力される前記オン信号が前記電圧変換回路の変換動作を停止させる信号の場合に、前記オアリングスイッチ素子の故障を示すオアリングスイッチ素子故障信号を出力する第1の論理回路とを有する2つ以上のオアリング接続された電源装置と、
前記電源装置のオアリング制御を行う制御回路と、
前記オアリング接続された電源装置に接続され、前記電源装置から電源が供給される電子回路とを備えたことを特徴とする電子装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電子装置において、
前記電源装置は、前記制御回路からのオン信号および前記オアリングスイッチ素子故障信号が入力され、前記オアリングスイッチ素子故障信号が前記オアリングスイッチ素子の故障を示していない場合に、入力された前記オン信号を前記電圧変換回路に入力させる第2の論理回路を備えたことを特徴とする電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−244718(P2012−244718A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111188(P2011−111188)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】