説明

電界通信システムおよび電界通信方法

【課題】CMCを利用した場合でも信号電流は減少させずに雑音電流だけを減少させる。
【解決手段】電界通信システムは、コモンモードチョークコイル5を利用した電界通信システムであって、経路R2のインピーダンスを調整するインピーダンス調整部10と、ユーザが電極P3に触れている場合に限ってインピーダンス調整部10によりインピーダンスが調整された経路を使ってデータ信号を送信する送信部2と、送信部2により送信されたデータ信号を受信する受信部3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体などの電界伝達媒体に電界を誘起し、その誘起された電界を検出して通信を行う電界通信システムおよび電界通信方法に関し、詳しくは、コモンモードチョークコイルを利用した電界通信システムおよび電界通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電波を空中に伝搬させる無線通信などに代わるものとして、人体を介して電界を伝搬させる人体通信の研究が行われている(特許文献1参照)。
【0003】
図7は、従来の電界通信システムの構成図である。設置された受信器3には、一般にAC電源を介して電力が供給される。この場合、受信器3の回路グラウンドG1とAC電源を挿入するコンセントのグラウンドG2の間に電気的結合4が生じる。設置された電極P3およびP4の付近には、一般に、建物を構成する導電性部材(建物グラウンドG3)が存在する。また一般に、建物グラウンドG3とコンセントグラウンドG2の間には雑音電圧(雑音源)20が発生しており、経路R4に沿って雑音電流I2が流れる。一方、信号電流I1は経路R1に沿って流れ、信号電流I2は経路R2に沿って流れ、信号電流I3は経路R3に沿って流れる。図7では、トータルの信号電流I1+I2+I3を「It」と記載している。受信器3は、負荷抵抗Rに印加された電圧を検出する。雑音電流I2が大きい場合には、受信信号の信号対雑音比(SNR)が低下し、通信品質が低下する。
【0004】
このような雑音はコモンモード雑音として知られるものであり、コモンモード電流を低減するためのデバイスとしてコモンモードチョークコイル(CMC)5が知られている(非特許文献1参照)。CMC5を利用した電界通信システムの従来例を図8に示す。CMC5を図8のように利用した場合、回路グラウンドG1からコンセントグラウンドG2に流れる電流が減少する。したがって、雑音電流I2(経路R4)が減少する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−174570号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】F.-Y. Shih et al., IEEE Trans. Power Electron., vol. 11, no. 1, pp. 170-181, 1996.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、CMC5を利用した場合、雑音電流I4が減少すると同時に、信号電流I1も減少する。したがって、信号電流I2+I3が十分に大きくないと、CMC5を挿入すると信号と雑音の双方が減少し、SNRが向上しないという課題があった。
【0008】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、CMCを利用した場合において、信号電流の減少を最小限に留め、雑音電流のみを劇的に減少させることのできる電界通信システムおよび電界通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明の実施の形態における電界通信システムは、コモンモードチョークコイルを利用した電界通信システムであって、通信経路のうち所定の経路のインピーダンスを調整するインピーダンス調整部と、ユーザが所定の電極に触れている場合に限って前記インピーダンス調整部によりインピーダンスが調整された経路を使ってデータ信号を送信する送信部と、前記送信部により送信されたデータ信号を受信する受信部とを備える。
【0010】
また、前記インピーダンス調整部は、本電界通信システムの設置状況に応じた態様で動的にインピーダンスを調整してもよい。
【0011】
また、前記送信部は、前記ユーザが携帯する送信器であり、自身に搭載された電極P1と電極P2の間に電圧を印加することにより前記データ信号を送信し、前記受信部は、前記コモンモードチョークコイルを介して電極P3と電極P4に接続され、前記ユーザが前記電極P3に触れている間に限って前記電極P3と前記電極P4の間に生じた電位差を検出することにより前記データ信号を受信し、前記インピーダンス調整部は、前記電極P4と前記電極P2の間の静電容量、または前記電極P4とグラウンドの間の静電容量を大きくすることにより、前記所定の経路のインピーダンスを小さくしてもよい。
【0012】
また、前記電極P4が建物を構成する建物グラウンドに接続されていてもよい。
【0013】
また、前記電極P3の面積よりも前記電極P4の面積の方が大きくてもよい。
【0014】
また、前記電極P4に接続された電極P5をさらに備えてもよい。
【0015】
また、前記電極P4が前記電極P3の直下にならないように配置されていてもよい。
【0016】
前記課題を解決するために、本発明の実施の形態における電界通信方法は、コモンモードチョークコイルを利用した電界通信方法であって、通信経路のうち所定の経路のインピーダンスを調整するインピーダンス調整ステップと、ユーザが所定の電極に触れている場合に限って前記インピーダンス調整ステップでインピーダンスが調整された経路を使ってデータ信号を送信する送信ステップと、前記送信ステップで送信されたデータ信号を受信する受信ステップとを備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、通信経路のうち所定の経路のインピーダンスを調整するようにしているので、CMCを利用した場合において、信号電流の減少を最小限に留め、雑音電流のみを劇的に減少させることのできる電界通信システムおよび電界通信方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施の形態における電界通信系の等価回路モデルを示す図である。
【図2】第1の実施の形態における電界通信システムの構成図である。
【図3】第1の実施の形態における電界通信システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態における電界通信システムの構成図である。
【図5】第3の実施の形態における電界通信システムの構成図である。
【図6】第4の実施の形態における電界通信システムの構成図である。
【図7】従来の電界通信システムの構成図である。
【図8】従来のCMCを利用した電界通信システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態における電界通信システムは、人体などの電界伝達媒体に電界を誘起し、その誘起された電界を検出して通信を行うシステムである。ここでも、従来と同様、コモンモード電流を低減するためにコモンモードチョークコイル(CMC)を利用する。
【0021】
この電界通信系の等価回路モデルを図1に示す。図中のパラメータは下記の物理量を表す。
【0022】
:電極P3と電極P4の間の静電容量
:建物グラウンドG3と電極P2の間の静電容量
:電極P4と電極P2の間の静電容量
:電極P1と人体の間の静電容量
:電極P3と人体の間の静電容量
:電極P4と建物グラウンドG3の間の静電容量
:人体と建物グラウンドG3の間の静電容量
ω:角周波数
L:CMCのコモンモードインダクタンス
R:受信器の入力抵抗(負荷抵抗R)
X(ω):送信信号電圧のフーリエ変換
Y(ω):受信信号電圧のフーリエ変換
N(ω):雑音電圧のフーリエ変換
図1のモデルを使って受信信号Y(ω)を計算すると、次のようになる。
【数1】

【数2】

【数3】

【0023】
(1)式の分母は複雑な式になるので、具体的な関数形を示さず関数Fとしてまとめた。(1)式を使って信号対雑音比(Signal-to-Noise Ratio;SNR)を計算すると、(4)式のようになる。(4)式の右辺第1項は、CMC5を利用しない場合のSNRを表す。第2項は、CMC5によるSNRの増分を表す。
【数4】

【0024】
まず、CMC5を用いないでSNRを向上するための条件を考察する。そのためには、(3)式のAを小さくすることが必要である。この場合、制御できる可能性があるパラメータはCだけであり、Cを大きくすることが有効であることがわかる。ただし、(3)式の右辺第1項のために、Cを大きくするだけでAを小さくするのには限界がある。したがって、CMC5を用いない場合には、一般にSNRを十分に向上するのは困難である。
【0025】
次に、CMC5を用いてSNRを向上するための条件を考察する。(4)式より、1<<ωLCeffならばCMC5の挿入によってSNRが大きく改善することがわかる。ωは通信システム方式に依存するパラメータであり、一般に設計の自由度は無い。Lは、可能な限り値の大きい物を選択すべきである。また同様に、Ceffを大きくすることが重要である。このCeffに影響を与えるパラメータで制御可能なのはCとCであり、少なくともいずれか一方を大きくする必要がある。逆に、CとCが共に小さい場合には、CMC5を挿入してもSNRが十分に改善しないことがわかる。また(2)〜(4)式から、図1のモデル化を行った場合には、SNRはCとCには依存しないことがわかる。
【0026】
そこで、本発明では、通信経路のうち所定の経路のインピーダンスを調整するインピーダンス調整部10を備えている。このインピーダンス調整部10は、CやCなどを大きくすることにより、経路R3や経路R2などのインピーダンスを小さくするようにしている。
【0027】
具体的には、本電界通信システムを床などに設置する際に、その設置場所に応じて適切な実施形態で作り込まれる。言い換えると、インピーダンス調整部10は、本電界通信システムの設置状況に応じた態様で動的にインピーダンスを調整するようになっている。この点については後に詳しく説明する。
【0028】
図2は、第1の実施の形態における電界通信システムの構成図である。従来の構成図と同じ部分については同じ符号を用いている。図中の符号10に示すように、電極P4が建物などを構成する大きな金属(建物グラウンドG3)に短絡されているため、経路R2のインピーダンスは小さく、したがって経路R2を流れる信号電流I2が大きい。よって経路R1を流れる信号電流I1がCMC5によって遮断された場合においても、負荷抵抗Rを流れる信号電流Itが十分に確保されるため、CMC5を導入することによって受信信号のSNRが向上する。
【0029】
このように第1の実施の形態では電極P4と建物グラウンドG3を短絡することにより、これらの間のインピーダンスを小さくしている。このインピーダンスを小さくすることは、Cを大きくすることと等価であり、結果としてCeffが増大するのでSNRが向上する。
【0030】
ところで、このような電界通信システムは、典型的には、人の出入りを管理する入退室管理システムに適用される。この場合、ユーザは、携帯端末を首から下げたり、ポケットに入れたりして携帯する。このように端末を携帯したユーザは、オフィスのドア付近の床に設置された電極(P3に相当)の上に立つだけで、電界通信によって認証を行うことができる。従来のICカードシステムのように、携帯端末をリーダにかざす必要はない。
【0031】
図3は、第1の実施の形態における電界通信システムの動作を示すフローチャートである。ここでは、本電界通信システムの設置状況に応じた態様で、経路R3や経路R2などのインピーダンスが既に調整されているものとする。
【0032】
まず、設置端末は、定期的に設置電極に対してリンク信号を送っている(ステップS31→S32)。ここでいう設置端末とは、受信器3や電極P3、P4など、環境に設置されている端末である。一方、ユーザが携帯する携帯端末(送信器2に相当)は、待ち受け状態になっており、ユーザが設置端末上に立つと、電界通信によってリンク信号を受信する(ステップS21:Yes)。リンク信号を受信した携帯端末は、設置端末にACKを送信した後に、送るべきデータ信号を送信する(ステップS22→S23)。ACKを受信した設置端末は、一定期間だけリンク信号の送信を停止し、携帯端末からのデータ信号を受信する(ステップS33→S34)。具体的には、電極P3と電極P4の間に生じた電位差を検出することによりデータ信号を受信するようになっている。設置端末は、データ信号の受信が終わったら、再びリンク信号を定期的に送信する(ステップS35→S36)。
【0033】
以上のように、第1の実施の形態における電界通信システムでは、電極P4がグラウンドに接続されているので、Cが大きくなり、経路R2のインピーダンスが小さくなる。これにより、CMCを利用した場合において、信号電流の減少を最小限に留め、雑音電流のみを劇的に減少させることができる。すなわち、受信信号のSNRを高めて、より安定した通信を確保することが可能である。
【0034】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、CとCを大きくすることにより、経路R3と経路R2のインピーダンスを小さくするようにしている。インピーダンスの調整方法が異なる点以外は前記第1の実施の形態と同じである。以下、本実施の形態を前記第1の実施の形態と異なる点のみ説明する。
【0035】
図4は、第2の実施の形態における電界通信システムの構成図である。この場合、電極P4の面積が図8の場合と比べて大きいので、電極P4と建物グラウンドG3の間の容量が図8の場合よりも大きくなる。また、電極P4の面積が電極P3の面積より大きいので、電極P4と電極P2の間の容量は、図8の場合に比べて大きくなる。これらの効果によって、経路R2およびR3のインピーダンスが小さくなるので、経路R2およびR3を流れる信号電流I2およびI3が大きくなる。よって経路R1を流れる信号電流I1がCMC5によって遮断された場合においても、負荷抵抗Rを流れる信号電流Itが十分に確保されるため、CMC5を導入することによって受信信号のSNRが向上する。
【0036】
以上のように、第2の実施の形態における電界通信システムでは、電極P3の面積よりも電極P4の面積の方が大きいので、CとCが大きくなり、経路R3と経路R2のインピーダンスが小さくなる。これにより、CMCを利用した場合において、信号電流の減少を最小限に留め、雑音電流のみを劇的に減少させることができる。すなわち、受信信号のSNRを高めて、より安定した通信を確保することが可能である。
【0037】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、CとCを大きくすることにより、経路R3と経路R2のインピーダンスを小さくするようにしている。インピーダンスの調整方法が異なる点以外は前記第1の実施の形態と同じである。以下、本実施の形態を前記第1の実施の形態と異なる点のみ説明する。
【0038】
図5は、第3の実施の形態における電界通信システムの構成図である。電極P4は、新たな電極P5に接続されているので、電極P4とP5は一体化しているとみなせる。それに伴い、図4と同様な効果を得ることができるので、受信信号のSNRが向上する。第2の実施の形態に示したように、電極P4を十分に大きくすることができれば良いのだが、例えば電極P4の設置場所が狭い場合には、電極P4を十分に大きくできるとは限らない。しかし第3の実施の形態を利用すれば、設置場所から離れて十分にスペースの確保された場所に電極P5を配置することによって、第2の実施の形態を適用することができない環境においても、十分なSNRを確保することができる。なお、電極P5を設置する場所に制限は無いが、建物グラウンドG3に近い方が望ましい。また電極P5の面積は大きい方が有利であるが、一般には100cm〜2000cm程度であれば、十分なSNRが得られる場合が多い。また電極P5と建物グラウンドG3との距離が近いほど、少ない面積で大きな効果が得られる。
【0039】
以上のように、第3の実施の形態における電界通信システムでは、電極P4に接続された電極P5をさらに備えているので、CとCが大きくなり、経路R3と経路R2のインピーダンスが小さくなる。これにより、CMCを利用した場合において、信号電流の減少を最小限に留め、雑音電流のみを劇的に減少させることができる。すなわち、受信信号のSNRを高めて、より安定した通信を確保することが可能である。
【0040】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態では、Cを大きくすることにより、経路R3のインピーダンスを小さくするようにしている。インピーダンスの調整方法が異なる点以外は前記第1の実施の形態と同じである。以下、本実施の形態を前記第1の実施の形態と異なる点のみ説明する。
【0041】
図6は、第4の実施の形態における電界通信システムの構成図である。例えば図8のような例では、電極P4が電極P3の直下に配置されているため、電極P4と電極P2の間の容量は一般に小さい。しかし図6のように、電極P4が電極P3の直下にならないように配置することにより、図8の場合に比べて、電極P4と電極P2の間の容量が増大する。故に経路R2のインピーダンスが図8に比べて小さくなるので、経路R2に沿って流れる信号電流I2が大きくなる。したがって負荷抵抗Rを流れる信号電流Itが増大し、受信信号のSNR向上に寄与する。このような効果は、電極P4が電極P3の直下でありさえなければ得られるので、図6における電極P4は、図8における電極P4と同一面上に配置されている必要は無い。
【0042】
以上のように、第4の実施の形態における電界通信システムでは、電極P4が電極P3の直下にならないように配置されているので、Cが大きくなり、経路R3のインピーダンスが小さくなる。これにより、CMCを利用した場合において、信号電流の減少を最小限に留め、雑音電流のみを劇的に減少させることができる。すなわち、受信信号のSNRを高めて、より安定した通信を確保することが可能である。
【0043】
なお、前記に述べた実施の形態においては電極P3およびP4は床に置かれているが、これらの設置場所は床に限らず、壁などでも良い。また人体が電極P3に触れるのは足に限らず、人体のどの部分でも構わない。
【0044】
なお、前記に述べた実施の形態においては入退室管理システムを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、CMCを利用した電界通信システムであれば、前記と同様に本発明を適用することが可能である。もちろん、電界伝達媒体も人体に限定されるものではない。すなわち、他の動物や誘電体を電界伝達媒体とすることも可能である。
【符号の説明】
【0045】
2…送信部(送信器)
3…受信部(受信器)
5…コモンモードチョークコイル(CMC)
10…インピーダンス調整部
R1、R2、R3…経路
P1、P2、P3、P4…電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コモンモードチョークコイルを利用した電界通信システムであって、
通信経路のうち所定の経路のインピーダンスを調整するインピーダンス調整部と、
ユーザが所定の電極に触れている場合に限って前記インピーダンス調整部によりインピーダンスが調整された経路を使ってデータ信号を送信する送信部と、
前記送信部により送信されたデータ信号を受信する受信部と、
を備えることを特徴とする電界通信システム。
【請求項2】
前記インピーダンス調整部は、本電界通信システムの設置状況に応じた態様で動的にインピーダンスを調整する
ことを特徴とする請求項1記載の電界通信システム。
【請求項3】
前記送信部は、前記ユーザが携帯する送信器であり、自身に搭載された電極P1と電極P2の間に電圧を印加することにより前記データ信号を送信し、
前記受信部は、前記コモンモードチョークコイルを介して電極P3と電極P4に接続され、前記ユーザが前記電極P3に触れている間に限って前記電極P3と前記電極P4の間に生じた電位差を検出することにより前記データ信号を受信し、
前記インピーダンス調整部は、前記電極P4と前記電極P2の間の静電容量、または前記電極P4とグラウンドの間の静電容量を大きくすることにより、前記所定の経路のインピーダンスを小さくすることを特徴とする請求項2記載の電界通信システム。
【請求項4】
前記電極P4が建物を構成する建物グラウンドに接続されている
ことを特徴とする請求項3記載の電界通信システム。
【請求項5】
前記電極P3の面積よりも前記電極P4の面積の方が大きい
ことを特徴とする請求項3記載の電界通信システム。
【請求項6】
前記電極P4に接続された電極P5をさらに備える
ことを特徴とする請求項3記載の電界通信システム。
【請求項7】
前記電極P4が前記電極P3の直下にならないように配置されている
ことを特徴とする請求項3記載の電界通信システム。
【請求項8】
コモンモードチョークコイルを利用した電界通信方法であって、
通信経路のうち所定の経路のインピーダンスを調整するインピーダンス調整ステップと、
ユーザが所定の電極に触れている場合に限って前記インピーダンス調整ステップでインピーダンスが調整された経路を使ってデータ信号を送信する送信ステップと、
前記送信ステップで送信されたデータ信号を受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とする電界通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−222676(P2012−222676A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87904(P2011−87904)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】