説明

電話システム、電話端末、およびプレゼンス情報の通知方法

【課題】専用のサーバを必要とすることなく、電話端末の最新のプレゼンス情報を取得可能とする技術を提供する。
【解決手段】携帯端末2は、電話端末1からプレゼンス調査要求メール(相手端末確認用、周辺端末確認用)を受信すると、自端末あるいは周辺端末の情報を取得し、取得した情報を含むプレゼンス情報を通知するためのプレゼンス通知メール(自端末用、周辺端末用)を生成して、このプレゼンス通知メールを電話端末1に送信する。また、電話端末1は、ユーザから、携帯端末2の指定を伴う指示(相手端末確認指示、周辺端末確認指示)を受け付けると、この携帯端末2にプレゼンス調査要求メール(相手端末確認用、周辺端末確認用)を送信して、この携帯端末2からプレゼンス通知メール(自端末用、周辺端末用)を受信する。そして、このプレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話システムに関し、特に、電話端末のプレゼンス情報の通知技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、Webサーバを利用して、Web画面上にプレゼンス情報を表示可能な通信システムが開示されている。この通信システムにおいて、SIPサーバは、Webサーバ機能およびプレゼンスサーバ機能を有しており、配下の端末各々の識別情報が記述されたWeb画面を公開する。そして、Webブラウザ機能を有する端末により、このWeb画面を介していずれかの識別情報が選択されたならば、この端末が選択した識別情報により特定される端末のプレゼンス情報が記述されたWeb画面をこの端末に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−59142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の通信システムには、Webサーバ機能およびプレゼンスサーバ機能を有する専用のSIPサーバを設置しなければならない。また、セッション状態から把握できるプレゼンス情報(例えば通話状態)以外のプレゼンス情報(例えばマナーモード、着信転送等の設定状態)については、最新のプレゼンス情報がSIPサーバに反映されるまでにタイムラグがある。このため、例えば、発信に際してSIPサーバから取得した発信先端末のプレゼンス情報が通話可能を示しているにもかかわらず、実際に発信すると、発信先端末が話中であるような事態が起こり得る。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、専用のサーバを必要とすることなく、電話端末の最新のプレゼンス情報を取得可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様において、第一の電話端末は、第二の電話端末からプレゼンス調査要求を受信すると、自電話端末あるいは自電話端末近傍に存在する電話端末の情報を取得し、取得した情報をプレゼンス情報として第二の電話端末に送信する。第二の電話端末は、ユーザから第一の電話端末の指定を受け付けると、第一の電話端末にプレゼンス調査要求を送信し、第一の電話端末からプレゼンス情報を取得して表示する。
【0007】
例えば、本発明の第一の態様は、電話以外の通信機能を備えた複数の電話端末を有する電話システムであって、
プレゼンス通知側の前記電話端末である第一の電話端末は、
前記通信機能によりプレゼンス調査要求を受信した場合に、自電話端末あるいは自電話端末近傍に存在する前記電話端末の情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段により取得した情報をプレゼンス情報として、前記通信機能により前記プレゼンス調査要求の送信元に送信するプレゼンス情報送信手段と、を有し、
プレゼンス取得側の前記電話端末である第二の電話端末は、
ユーザにより前記第一の電話端末の指定を受け付けた場合に、前記通信機能により前記第一の電話端末に前記プレゼンス調査要求を送信して、前記第一の電話端末から前記プレゼンス情報を受信するプレゼンス情報受信手段と、
前記プレゼンス情報受信手段により受信した前記プレゼンス情報を表示するプレゼンス表示手段と、を有する。
【0008】
ここで、前記第二の電話端末は、前記プレゼンス情報受信手段により受信した前記プレゼンス情報が、前記第一の電話端末が通話可能であることを示している場合に、前記第一の電話端末に自動発信する自動発信手段をさらに有するものでもよい。
【0009】
また、本発明の第二の態様において、電話端末は、通話中にコールウェイティング通知を受信した場合に、このコールウェイティング通知に対してユーザが応答したならば、コールウェイティング通知元の情報を取得し、取得した情報をプレゼンス情報として前通話相手(保留中の通話相手)に送信する。一方、このコールウェイティング通知に対してユーザが所定時間内に応答しなかったならば、通話相手(通話中の通話相手)の情報を取得し、取得した情報をプレゼンス情報としてコールウェイティング通知元に送信する。
【0010】
例えば、本発明の第二の態様は、電話以外の通信機能を備えた電話端末であって、
通話中にコールウェイティング通知を受信した場合に、当該コールウェイティング通知にユーザが応答したならば、当該コールウェイティング通知の送信元の情報を取得し、当該コールウェイティング通知にユーザが所定時間内に応答しなかったならば、前記通話中の通話相手の情報を取得する端末情報取得手段と、
前記通信機能により、前記端末情報取得手段により取得した情報をプレゼンス情報として、前記コールウェイティング通知にユーザが応答したならば前記通話相手に送信し、前記コールウェイティング通知にユーザが所定時間内に応答しなかったならば当該コールウェイティング通知の送信元に送信するプレゼンス情報送信手段と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、専用のサーバを必要とすることなく、電話端末の最新のプレゼンス情報を取得可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムの概略構成図である。
【図2】図2(A)および図2(B)は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムにおいて、携帯端末2が自身の端末状態をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【図3】図3(A)は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムにおいて、複数の携帯端末2が自身の端末状態をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図であり、図3(B)は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムにおいて、携帯端末2が、自身の周辺に位置する他の携帯端末2の端末情報をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【図4】図4は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムを構成する電話端末1の概略機能構成図である。
【図5】図5は、携帯端末2の指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けた場合における電話端末1の動作を説明するためのフロー図である。
【図6】図6(A)は、携帯端末2のグループの指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けた場合における電話端末1の動作を説明するためのフロー図であり、図6(B)は、携帯端末2の指定を伴う周辺端末確認指示をユーザから受け付けた場合における電話端末1の動作を説明するためのフロー図である。
【図7】図7は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムを構成する携帯端末2の概略機能構成図である。
【図8】図8(A)は、電話端末1から相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを受信した場合における携帯端末2の動作を説明するためのフロー図であり、図8(B)は、電話端末1から周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを受信した場合における携帯端末2の動作を説明するためのフロー図である。
【図9】図9は、本発明の第二実施の形態に係る携帯端末3が、通話相手の情報をプレゼンス情報として、電話端末4A、4Bに送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【図10】図10は、本発明の第二実施の形態に係る携帯端末3の概略機能構成図である。
【図11】図11は、通話中にコールウェイティング通知が着信した場合における携帯話端末3の動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
<第一実施の形態>
図1は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムの概略構成図である。
【0015】
図示するように、本実施の形態の電話システムは、LAN81に接続された少なくとも一台の電話端末1と、無線基地局52を介してWAN82に接続された少なくとも一台の携帯端末2と、を有する。
【0016】
ここで、LAN81は、ゲートウェイ(GW)51を介してWAN82に接続されている。WAN82には、地図配信サーバ6および位置情報共有サーバ7が接続されている。地図配信サーバ6は、WAN82を介して電話端末1、携帯端末2からGPS情報を受信し、このGPS情報を含む地域の地図データをGPS情報の送信元1,2に配信する。位置情報共有サーバ7は、WAN82を介して携帯端末2からGPS情報を定期的に受信して、各携帯端末2のGPS情報を管理するとともに、電話端末1、携帯端末2からの探索要求に従い、探索要求元1,2のユーザに対応付けられて予め登録されている携帯端末2のGPS情報を探索要求元1,2に送信する。なお、地図配信サーバ6、位置情報共有サーバ7には、既存のアプリケーションサービスプロバイダ(例えば、Google社の「Google マップ」、「Google Latitude」 : Googleは登録商標)を利用できる。
【0017】
また、本実施の形態の電子システムにおいて、電話端末1および携帯端末2は、ともに電子メール機能を備えている。本実施の形態の電話システムでは、この電子メール機能を利用して、携帯端末2から電話端末1へのプレゼンス情報の送信が行われる。
【0018】
図2(A)は、本実施の形態に係る電話システムにおいて、携帯端末2が自身の端末状態をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の第一の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0019】
電話端末1は、携帯端末2の指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けると(S101)、この携帯端末2の端末状態を確認するための電子メール(相手端末確認用プレゼンス調査要求メール)を生成する。そして、この相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを、ユーザにより指定された携帯端末2に送信する(S102)。
【0020】
これを受けて、携帯端末2は、通話状態、マナーモード設定の有無、GPS情報等の自端末2の端末状態を取得する(S103)。ここでは、携帯端末2は通話可能状態(通話状態「待機中」かつマナーモード設定「無」の状態)にあるものとする。携帯端末2は、取得した自端末2の端末状態をプレゼンス情報として通知するための電子メール(自端末用プレゼンス通知メール)を生成する。そして、この自端末用プレゼンス通知メールを相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S104)。
【0021】
電話端末1は、携帯端末2から自端末用プレゼンス通知メールを受信すると、この自端末用プレゼンス通知メールからGPS情報を抽出する。そして、このGPS情報を含む地図配信要求を地図配信サーバ6に送信して(S105)、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S106)。
【0022】
つぎに、電話端末1は、自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報を、地図配信サーバ6から取得した地図データとともに表示する(S107)。また、電話端末1は、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報が、この自端末用プレゼンス通知メールの送信元の携帯端末2が通話可能状態にあることを示していることを確認し、この携帯端末2に対して自動発信する(S108)。
【0023】
図2(B)は、本実施の形態に係る電話システムにおいて、携帯端末2が自身の端末状態をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の第二の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0024】
電話端末1は、携帯端末2の指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けると(S111)、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを生成して、この相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを、ユーザにより指定された携帯端末2に送信する(S112)。
【0025】
これを受けて、携帯端末2は、通話状態、マナーモード設定の有無、GPS情報等の自端末2の端末状態を取得する(S113)。ここでは、携帯端末2は通話不可能状態(通話状態「通話中」あるいはマナーモード設定「有」の状態)にあるものとする。この場合、携帯端末2は、自端末2の端末状態の監視を開始する。また、携帯端末2は、自端末用プレゼンス通知メールを生成して、この自端末用プレゼンス通知メールを相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S114)。
【0026】
電話端末1は、携帯端末2から自端末用プレゼンス通知メールを受信すると、この自端末用プレゼンス通知メールからGPS情報を抽出する。そして、このGPS情報を含む地図配信要求を地図配信サーバ6に送信して(S115)、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S116)。
【0027】
つぎに、電話端末1は、自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報を、地図配信サーバ6から取得した地図データとともに表示する(S117)。また、電話端末1は、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報が、この自端末用プレゼンス通知メールの送信元の携帯端末2が通話不可能状態にあることを示していることを確認し、この携帯端末2に対して自動発信せずに待機状態になる。
【0028】
さて、携帯端末2は、自端末2の端末状態が、通話不可能状態から通話可能状態に変化したならば、自端末2の端末状態を再度取得する(S118)。そして、自端末用プレゼンス通知メールを生成して、この自端末用プレゼンス通知メールを相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S119)。
【0029】
電話端末1は、携帯端末2から自端末用プレゼンス通知メールを受信すると、この自端末用プレゼンス通知メールからGPS情報を抽出する。そして、このGPS情報を地図配信サーバ6に送信して(S120)、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S121)。
【0030】
つぎに、電話端末1は、自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報を、地図配信サーバ6から取得した地図データとともに表示する(S122)。そして、ユーザから発信指示を受け付けると(S123)、自端末用プレゼンス通知メールの送信元の携帯端末2に対して発信する(S124)。
【0031】
図3(A)は、本実施の形態に係る電話システムにおいて、複数の携帯端末2が自身の端末状態をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0032】
電話端末1は、グループの指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けると(S131)、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを生成して、このグループに属する携帯端末2各々に、この相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを送信する(S132)。
【0033】
ユーザ指定のグループに属する各携帯端末2は、電話端末1から相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを受信すると、自端末2の端末状態を取得する(S133)。ここでは、少なくとも一台の携帯端末2が通話可能状態にあるものとする。
【0034】
各携帯端末2は、自端末用プレゼンス通知メールを生成して、この自端末用プレゼンス通知メールを相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S134)。
【0035】
電話端末1は、ユーザ指定のグループに属する携帯端末2各々から自端末用プレゼンス通知メールを受信すると、これらの自端末用プレゼンス通知メールからGPS情報を抽出する。そして、抽出した各GPS情報を含む地図配信要求を地図配信サーバ6に送信して(S135)、それぞれのGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S136)。
【0036】
つぎに、電話端末1は、ユーザ指定のグループに属する携帯端末2各々から受信した自端末用プレゼンス通知メール毎に、自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報を、この自端末用プレゼンス通知メールから抽出したGPS情報が示す地点付近の地図データとともに表示する(S137)。そして、ユーザにより、通話可能状態を示すプレゼンス情報が選択され、このプレゼンス情報に対応する携帯端末2に対する発信指示を受け付けると(S138)、このプレゼンス情報が抽出された自端末用プレゼンス通知メールの送信元の携帯端末2に対して発信する(S139)。なお、通話可能状態を示すプレゼンス情報に対応する携帯端末2のなかから、予め設定されている優先順位(登録順でもよい)に従って発信先を選択し、この発信先に自動発信してもよい。
【0037】
図3(B)は、本実施の形態に係る電話システムにおいて、携帯端末2が、自身の周辺に位置する他の携帯端末2の端末情報をプレゼンス情報として電話端末1に送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0038】
電話端末1は、携帯端末2の指定を伴う周辺端末確認指示をユーザから受け付けると(S141)、この携帯端末2の周辺に位置する他の携帯端末2(以下、周辺端末)を確認するための電子メール(周辺端末確認用プレゼンス調査要求メール)を生成する。そして、この周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを、ユーザにより指定された携帯端末2に送信する(S142)。
【0039】
これを受けて、携帯端末2は、自端末2の識別情報を含む位置情報送信要求を位置情報共有サーバ7に送信して(S143)、自端末2に対応付けられて予め登録されている他の携帯端末2のGPS情報および電話番号を位置情報共有サーバ7から取得する(S144)。
【0040】
つぎに、携帯端末2は、自端末2のGPS情報を取得する。そして、このGPS情報が示す地点から、位置情報共有サーバ7から取得した他の携帯端末2各々のGPS情報が示す各地点までの距離を計算し、この距離が所定値以内の他の携帯端末2を周辺端末2として探索する(S145)。
【0041】
それから、携帯端末2は、周辺端末2の電話番号等の端末情報をプレゼンス情報として通知するための電子メール(周辺端末用プレゼンス通知メール)を生成する。そして、この周辺端末用プレゼンス通知メールを周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S146)。
【0042】
電話端末1は、携帯端末2から周辺端末用プレゼンス通知メールを受信すると、この周辺端末用プレゼンス通知メールから周辺端末2のプレゼンス情報を抽出して表示する(S147)。
【0043】
つぎに、本実施の形態に係る電話システムを構成する電話端末1、携帯端末2について詳細に説明する。
【0044】
まず、電話端末1について説明する。
【0045】
図4は、本実施の形態に係る電話システムを構成する電話端末1の概略機能構成図である。
【0046】
図示するように、電話端末1は、通信インターフェース部101と、マンマシンインターフェース部102と、電話機能部103と、メール送受信部104と、メール機能部105と、電話帳記憶部106と、プレゼンス調査要求メール生成部107と、メール振分部108と、地図データ要求部109と、プレゼンス通知メール処理部110と、プレゼンス情報表示部111と、を有する。
【0047】
通信インターフェース部101は、LAN81を介して、他の電話端末1、携帯端末2、地図配信サーバ6等と通信を行うためのインターフェースである。
【0048】
マンマシンインターフェース部102は、ユーザが電話および各種操作を行うためのインターフェースであり、図示していないが、ハンドセット、スピーカ、フックボタン、ダイヤルキー等の操作部、およびLCD、LED等の表示部を備える。
【0049】
電話機能部103は、通信インターフェース部101を介して、発着信処理、通話処理等の電話本来の機能を実現する。
【0050】
メール送受信部104は、SMTP、POP3等の通信プロトコルに従い、通信インターフェース部101を介して電子メールの送受信を行う。
【0051】
メール機能部105は、電子メールの作成、閲覧および管理を行う電子メールクライアントである。メール機能部105は、マンマシンインターフェース部102を介してユーザから受け付けた文字列を送信メールに展開したり、メール振分部108を介してメール送受信部104から受け取った受信メールを、マンマシンインターフェース部102を介してユーザに通知したり、送受信メールを保存したりする。
【0052】
電話帳記憶部106には、携帯端末2毎に、携帯端末2の電話番号、メールアドレス、および携帯端末2が属するグループのグループ番号を含む電話帳データが記憶されている。
【0053】
プレゼンス調査要求メール生成部107は、マンマシンインターフェース部102を介して受け付けたユーザの指示(相手端末確認指示、周辺端末確認指示)に従い、プレゼンス調査要求メール(相手端末確認用、周辺端末確認用)を生成する。そして、ユーザにより指定された携帯端末2に、このプレゼンス調査要求メールを送信する。
【0054】
メール振分部108は、メール送受信部104から受け取った電子メールを解析して、それがプレゼンス通知メールであるか否かを判断する。そして、メール送受信部104から受け取った電子メールがプレゼンス通知メールであるならば、この電子メールをプレゼンス通知メール処理部110に渡す。一方、プレゼンス通知メールでないならば、この電子メールをメール機能部105に渡す。
【0055】
地図データ要求部109は、通信インターフェース部101を介して地図配信サーバ6に、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったGPS情報を含む地図配信要求を送信して、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する。
【0056】
プレゼンス通知メール処理部110は、メール振分部108から受け取ったプレゼンス通知メールに応じた処理を実施する。
【0057】
具体的には、プレゼンス通知メールが周辺端末用プレゼンス通知メールであるならば、この周辺端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報をプレゼンス情報表示部111に渡す。一方、プレゼンス通知メールが自端末用プレゼンス通知メールであるならば、この自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報に含まれているGPS情報を地図データ要求部109に渡して、地図データ要求部109から地図データを取得する。そして、プレゼンス情報および地図データをプレゼンス情報表示部111に渡す。
【0058】
また、プレゼンス通知メール処理部110は、プレゼンス通知メールが自端末用プレゼンス通知メールである場合において、この自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報が通話可能状態を示しているならば、この自端末用プレゼンス通知メールの送信元に対して自動発信するように電話機能部103を制御する。
【0059】
プレゼンス情報表示部111は、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったプレゼンス情報、あるいはプレゼンス情報および地図データを、マンマシンインターフェース部102に表示する。
【0060】
図5は、携帯端末2の指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けた場合における電話端末1の動作(図2)を説明するためのフロー図である。
【0061】
まず、プレゼンス調査要求メール生成部107は、マンマシンインターフェース部102を介してユーザから受け付けた携帯端末2の電話番号をキーにして、この携帯端末2のメールアドレスを電話帳記憶部106から検索する(S201)。
【0062】
つぎに、プレゼンス調査要求メール生成部107は、検索したメールアドレスを宛先アドレスとする相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを生成し、この相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを、メール送受信部104を介して通信インターフェース部101から送信する(S202)。また、プレゼンス調査要求メール生成部107は、プレゼンス通知メール処理部110に、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先の携帯端末2の電話番号およびメールアドレスを通知して、自端末用プレゼンス通知メールの処理を指示する。
【0063】
これを受けて、プレゼンス通知メール処理部110は、メール振分部108を介して相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールが送られてくるのを待つ(S203、S204)。
【0064】
ここで、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールを受け取ることなく、所定の時間の経過によりタイムアウトした場合(S204でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、プレゼンス情報表示部111にその旨を通知する。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、ユーザ指定の携帯端末2からプレゼンス情報についての応答がなかった旨のメッセージをマンマシンインターフェース部102に表示する(S205)。
【0065】
一方、タイムアウトする前に、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールを受け取った場合(S203でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、この自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、地図データ要求部109に、このプレゼンス情報に含まれているGPS情報を渡して地図データの取得を指示する。これを受けて、地図データ要求部109は、通信インターフェース部101を介して地図配信サーバ6に、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったGPS情報を含む地図配信要求を送信して、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S206)。
【0066】
つぎに、プレゼンス通知メール処理部110は、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報を、地図データ要求部109が取得した地図データとともに、プレゼンス情報表示部111に渡す。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったプレゼンス情報および地図データを、マンマシンインターフェース部102に表示する(S207)。
【0067】
つぎに、プレゼンス通知メール処理部110は、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報が、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先の携帯端末2が通話可能状態であることを示しているか否かを調べる(S208)。具体的には、プレゼンス情報に含まれている通話状態、マナーモード設定がそれぞれ「待機中」、「無」であるか否かを調べる。そして、通話可能状態を示している場合(S208でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先の携帯端末2の電話番号を電話機能部103に通知する。これを受けて、電話機能部103は、この携帯端末2に対する自動発信処理を開始する(S209)。
【0068】
一方、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報が、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先の携帯端末2が通話不可能状態であることを示している場合(S208でNO)、プレゼンス通知メール処理部110は、メール振分部108を介して相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールが再度送られてくるのを待つ(S210、S211)。
【0069】
ここで、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールを再度受け取ることなく、所定の時間の経過によりタイムアウトした場合(S211でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は自端末用プレゼンス通知メールの処理を停止する。
【0070】
一方、タイムアウトする前に、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールを再度受け取った場合(S210でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、この自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報に含まれているGPS情報を渡して地図データの取得を地図データ要求部109に指示する。これを受けて、地図データ要求部109は、通信インターフェース部101を介して地図配信サーバ6に、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったGPS情報を含む地図配信要求を送信して、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S212)。
【0071】
つぎに、プレゼンス通知メール処理部110は、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報を、地図データ要求部109が取得した地図データとともに、プレゼンス情報表示部111に渡す。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったプレゼンス情報および地図データを、マンマシンインターフェース部102に表示する(S213)。
【0072】
図6(A)は、携帯端末2のグループの指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けた場合における電話端末1の動作(図3(A))を説明するためのフロー図である。
【0073】
まず、プレゼンス調査要求メール生成部107は、マンマシンインターフェース部102を介してユーザから受け付けたグループ番号をキーにして、このグループ番号により特定されるグループに所属する携帯端末2各々の電話番号、メールアドレスを電話帳記憶部106から検索する(S221)。
【0074】
つぎに、プレゼンス調査要求メール生成部107は、検索したメールアドレス毎に、このメールアドレスを宛先アドレスとする相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを生成し、この相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを、メール送受信部104を介して通信インターフェース部101から送信する(S222)。また、プレゼンス調査要求メール生成部107は、プレゼンス通知メール処理部110に、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先の携帯端末2各々の電話番号およびメールアドレスを通知して、自端末用プレゼンス通知メールの処理を指示する。
【0075】
これを受けて、プレゼンス通知メール処理部110は、メール振分部108を介して相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2各々から自端末用プレゼンス通知メールが送られてくるのを待つ(S223〜S226)。
【0076】
ここで、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールのいずれの送信先2からも自端末用プレゼンス通知メールを受け取ることなく、所定の時間の経過によりタイムアウトした場合(S223でNO、S225でYES、S226でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、プレゼンス情報表示部111にその旨を通知する。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、ユーザ指定のグループに所属するいずれの携帯端末2からもプレゼンス情報についての応答がなかった旨のメッセージをマンマシンインターフェース部102に表示する(S229)。
【0077】
一方、タイムアウトする前に、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの全ての送信先2から自端末用プレゼンス通知メールを受け取った場合(S223でYES、S224でYES)、あるいは、タイムアウトするまでに、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの少なくとも一つの送信先2から自端末用プレゼンス通知メールを受け取った場合(S223でYES、S224でNO、S225でYES、S226でNO)、プレゼンス通知メール処理部110は、それまでに受け取った自端末用プレゼンス通知メール毎に、この自端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、地図データ要求部109に、このプレゼンス情報に含まれているGPS情報を渡して地図データの取得を指示する。これを受けて、地図データ要求部109は、通信インターフェース部101を介して地図配信サーバ6に、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったGPS情報を含む地図配信要求を送信して、このGPS情報が示す地点付近の地図データを地図配信サーバ6から取得する(S227)。
【0078】
つぎに、プレゼンス通知メール処理部110は、それまでに受け取った自端末用プレゼンス通知メール毎に、この自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報を、地図データ要求部109により取得した、このプレゼンス情報に含まれているGPS情報が示す地点付近の地図データとともに、プレゼンス情報表示部111に渡す。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、自端末用プレゼンス通知メール毎に、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったプレゼンス情報および地図データをマンマシンインターフェース部102に表示する(S228)。
【0079】
図6(B)は、携帯端末2の指定を伴う周辺端末確認指示をユーザから受け付けた場合における電話端末1の動作(図3(B))を説明するためのフロー図である。
【0080】
まず、プレゼンス調査要求メール生成部107は、マンマシンインターフェース部102を介してユーザから受け付けた携帯端末2の電話番号をキーにして、この携帯端末2のメールアドレスを電話帳記憶部106から検索する(S241)。
【0081】
つぎに、プレゼンス調査要求メール生成部107は、検索したメールアドレスを宛先アドレスとする周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを生成し、この周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを、メール送受信部104を介して通信インターフェース部101から送信する(S242)。また、プレゼンス調査要求メール生成部107は、プレゼンス通知メール処理部110に、周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先の携帯端末2の電話番号およびメールアドレスを通知して、周辺端末用プレゼンス通知メールの処理を指示する。
【0082】
これを受けて、プレゼンス通知メール処理部110は、メール振分部108を介して周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から周辺端末用プレゼンス通知メールが送られてくるのを待つ(S243、S244)。
【0083】
ここで、周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から周辺端末用プレゼンス通知メールを受け取ることなく、所定の時間の経過によりタイムアウトした場合(S244でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、プレゼンス情報表示部111にその旨を通知する。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、ユーザ指定の携帯端末2からプレゼンス情報についての応答がなかった旨のメッセージをマンマシンインターフェース部102に表示する(S246)。
【0084】
一方、タイムアウトする前に、周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信先2から周辺端末用プレゼンス通知メールを受け取った場合(S243でYES)、プレゼンス通知メール処理部110は、この周辺端末用プレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、このプレゼンス情報をプレゼンス情報表示部111に渡す。これを受けて、プレゼンス情報表示部111は、プレゼンス通知メール処理部110から受け取ったプレゼンス情報をマンマシンインターフェース部102に表示する(S245)。
【0085】
つぎに、携帯端末2について説明する。
【0086】
図7は、本発明の第一実施の形態に係る電話システムを構成する携帯端末2の概略機能構成図である。
【0087】
図示するように、携帯端末2は、無線通信インターフェース部201と、マンマシンインターフェース部202と、携帯電話機能部203と、メール送受信部204と、メール機能部205と、GPS受信部206と、端末状態取得部207と、位置情報共有処理部208と、メール振分部209と、プレゼンス調査要求メール処理部210と、プレゼンス通知メール生成部211と、を有する。
【0088】
無線通信インターフェース部201は、無線基地局52を介して、他の携帯端末2、電話端末1、位置情報共有サーバ7等と通信を行うためのインターフェースである。
【0089】
マンマシンインターフェース部202は、ユーザが電話および各種操作を行うためのインターフェースであり、図示していないが、ハンドセット、スピーカ、フックボタン、ダイヤルキー等の操作部、およびLCD、LED等の表示部を備える。
【0090】
携帯電話機能部203は、無線通信インターフェース部201を介して、発着信処理、通話処理等の携帯電話本来の機能を実現する。
【0091】
メール送受信部204は、SMTP、POP3等の通信プロトコルに従い、無線通信インターフェース部201を介して電子メールの送受信を行う。
【0092】
メール機能部205は、電子メールの作成、閲覧および管理を行う電子メールクライアントである。メール機能部205は、マンマシンインターフェース部202を介してユーザから受け付けた文字列を送信メールに展開したり、メール振分部209を介してメール送受信部204から受け取った受信メールを、マンマシンインターフェース部202を介してユーザに通知したり、送受信メールを保存したりする。
【0093】
GPS受信部206は、GPS衛星からGPS情報を受信する。
【0094】
端末状態取得部207は、自端末2の端末状態を取得する。具体的には、携帯電話機能部203から通話状態(「通話中」か「待機中」か)、マナーモード設定の有無等を取得するとともに、GPS受信部206から自端末2のGPS情報を取得する。
【0095】
位置情報共有処理部208は、無線通信インターフェース部201を介して位置情報共有サーバ7に、GPS受信部206で受信した最新のGPS情報を含む位置情報登録要求を送信して、自端末2のGPS情報を位置情報共有サーバ7に登録する。また、無線通信インターフェース部201を介して位置情報共有サーバ7に位置情報送信要求を送信して、予め登録された他の携帯端末2のGPS情報を電話番号とともに取得する。
【0096】
メール振分部209は、メール送受信部204から受け取った電子メールを解析して、それがプレゼンス調査要求メールであるか否かを判断する。そして、メール送受信部204から受け取った電子メールがプレゼンス調査要求メールであるならば、この電子メールをプレゼンス調査要求メール処理部210に渡す。一方、プレゼンス調査要求メールでないならば、この電子メールをメール機能部205に渡す。
【0097】
プレゼンス調査要求メール処理部210は、メール振分部209から受け取ったプレゼンス調査要求メールに応じた処理を実施する。
【0098】
具体的には、プレゼンス調査要求メールが相手端末確認用プレゼンス調査要求メールであるならば、端末状態取得部207およびGPS受信部206と連携して、通話状態、マナーモード設定の有無、GPS情報等の自端末2の端末状態を含むプレゼンス情報を生成する。そして、プレゼンス通知メール生成部211に、このプレゼンス情報を相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元アドレスとともに渡して、自端末用プレゼンス通知メールの生成を指示する。ここで、自端末2の端末状態が通話不可能である場合(通話状態「通話中」またはマナーモード設定「有」の場合)、所定の時間内に自端末2が通話可能になったならば、自端末2の端末状態を含むプレゼンス情報を再度生成して、プレゼンス通知メール生成部211に自端末用プレゼンス通知メールの生成を再度指示する。
【0099】
一方、プレゼンス調査要求メールが周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールであるならば、位置情報共有処理部208およびGPS受信部206と連携して、自端末2付近に位置する携帯端末2(周辺端末)の電話番号を含むプレゼンス情報を生成する。そして、プレゼンス通知メール生成部211に、このプレゼンス情報を周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元アドレスとともに渡して、周辺端末用プレゼンス通知メールの生成を指示する。
【0100】
プレゼンス通知メール生成部211は、プレゼンス調査要求メール処理部210の指示に従い、プレゼンス調査要求メール処理部210より渡されたプレゼンス情報を通知するためのプレゼンス通知メール(自端末用、周辺端末用)を生成する。そして、このプレゼンス通知メールを、メール送受信部204および無線通信インターフェース部201を介してプレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する。
【0101】
図8(A)は、電話端末1から相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを受信した場合における携帯端末2の動作(図2)を説明するためのフロー図である。
【0102】
まず、プレゼンス調査要求メール処理部210は、端末状態取得部207に自端末2の最新の端末状態の取得を指示する。これを受けて、端末状態取得部207は、携帯電話機能部203から、自端末2の通話状態およびマナーモード設定の有無等を取得するとともに、GPS受信部206から最新のGPS情報の取得する(S301)。そして、端末状態取得部207は、このとき得られた端末状態(通話状態、マナーモード設定の有無、GPS情報)をプレゼンス調査要求メール処理部210に通知する。
【0103】
つぎに、プレゼンス調査要求メール処理部210は、自端末2の最新の端末状態を含むプレゼンス情報を生成する。そして、プレゼンス通知メール生成部211に、このプレゼンス情報を相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元アドレスとともに渡して、自端末用プレゼンス通知メールの生成を指示する。これを受けて、プレゼンス通知メール生成部211は、プレゼンス調査要求メール処理部210より渡された自端末用プレゼンス情報を通知するための自端末用プレゼンス通知メールを生成する。そして、このプレゼンス通知メールを、メール送受信部204および無線通信インターフェース部201を介して、自端末用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S302)。
【0104】
つぎに、プレゼンス調査要求メール処理部210は、S301で取得した自端末2の最新の端末状態に基づいて、自端末2が通話不可能状態にあるか否かを調べる(S303)。具体的には、通話状態が「通話中」であるか、あるいはマナーモード設定が「有」に設定されている場合、自端末2が通話不可能状態にあると判断する。自端末2が通話可能状態にあるならば(S303でNO)、このフローを終了する。一方、自端末2が通話不可能状態にあるならば(S303でYES)、例えば、定期的に、自端末2の最新の端末状態を端末状態取得部207に取得させ、この端末状態に基づいて、自端末2が通話可能状態に変化したか否かを調べる(S304、S305)。
【0105】
ここで、自端末2が通話可能な状態に変化することなく、所定の時間の経過によりタイムアウトしたならば(S305でYES)、このフローを終了する。一方、タイムアウトする前に、自端末2が通話可能状態に変化した場合(S304でYES)、プレゼンス調査要求メール処理部210は、端末状態取得部207から自端末2の最新の端末状態を再度取得する(S306)。
【0106】
つぎに、プレゼンス調査要求メール処理部210は、自端末2の最新の端末状態を含むプレゼンス情報を再度生成する。そして、プレゼンス通知メール生成部211に、このプレゼンス情報を相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元アドレスとともに渡して、自端末用プレゼンス通知メールの生成を再度指示する。これを受けて、プレゼンス通知メール生成部211は、プレゼンス調査要求メール処理部210より渡されたプレゼンス情報を通知するための自端末用プレゼンス通知メールを再度生成して、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S307)。
【0107】
図8(B)は、電話端末1から周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを受信した場合における携帯端末2の動作(図3(B))を説明するためのフロー図である。
【0108】
まず、プレゼンス調査要求メール処理部210は、位置情報共有処理部208に他の携帯端末2のGPS情報取得を指示する。これを受けて、位置情報共有処理部208は、自端末2の識別情報を含む位置情報送信要求を、無線通信インターフェース部201を介して位置情報共有サーバ7に送信して、自端末2に対応付けられて予め登録された他の携帯端末2各々のGPS情報および電話番号を位置情報共有サーバ7から取得する(S311)。そして、各携帯端末2のGPS情報および電話番号をプレゼンス調査要求メール処理部210に通知する。
【0109】
また、プレゼンス調査要求メール処理部210は、端末状態取得部207を介して、GPS受信部206から自端末2の最新のGPS情報を取得する(S312)。
【0110】
つぎに、プレゼンス調査要求メール処理部210は、予め登録された携帯端末2毎に、位置情報共有処理部208から受け取ったこの携帯端末2のGPS情報が示す地点と、自端末2の最新のGPS情報が示す地点とを比較して、この携帯端末2が自端末2から所定範囲内に位置する周辺端末2であるか否かを判断する(S313)。
【0111】
それから、プレゼンス調査要求メール処理部210は、周辺端末2であると判断された携帯端末2の電話番号等の端末情報を含むプレゼンス情報を生成する。そして、プレゼンス通知メール生成部211に、このプレゼンス情報を周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元アドレスとともに渡して、周辺端末用プレゼンス通知メールの生成を指示する。これを受けて、プレゼンス通知メール生成部211は、プレゼンス調査要求メール処理部210より渡されたプレゼンス情報を通知するための周辺端末用プレゼンス通知メールを生成し、このプレゼンス通知メールを、メール送受信部204および無線通信インターフェース部201を介して、周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールの送信元の電話端末1に送信する(S314)。
【0112】
以上、本発明の第一実施の形態について説明した。
【0113】
本実施の形態において、携帯端末2は、電話端末1からプレゼンス調査要求メール(相手端末確認用、周辺端末確認用)を受信すると、自端末2あるいは周辺端末2の情報を取得し、取得した情報を含むプレゼンス情報を通知するためのプレゼンス通知メール(自端末用、周辺端末用)を生成して、このプレゼンス通知メールを電話端末1に送信する。また、電話端末1は、ユーザから、携帯端末2の指定を伴う指示(相手端末確認指示、周辺端末確認指示)を受け付けると、この携帯端末2にプレゼンス調査要求メール(相手端末確認用、周辺端末確認用)を送信して、この携帯端末2からプレゼンス通知メール(自端末用、周辺端末用)を受信する。そして、このプレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出して表示する。
【0114】
したがって、本実施の形態によれば、電話端末1は、携帯端末2からプレゼンス情報を直接取得するので、専用のサーバを必要とすることなく、最新のプレゼンス情報を取得することができる。
【0115】
また、本実施の形態において、電話端末1は、自端末用プレゼンス通知メールから抽出したプレゼンス情報が、自端末用プレゼンス通知メール送信元の携帯端末2が通話可能であることを示している場合に、この携帯端末2に対して自動発信する。したがって、本実施の形態によれば、発信操作の負担を軽減できるとともに、携帯端末2のユーザが応答できない無駄な発信を防止することができる。
【0116】
また、本実施の形態において、携帯端末2は、相手端末確認用プレゼンス調査要求メールに応答して送信した自端末用プレゼンス通知メールのプレゼンス情報が、自端末2が通話不可能であることを示している場合に、自端末2が通話可能になるのを待って自端末2の情報を再度取得し、この自端末2の情報を含むプレゼンス情報を通知するための自端末用プレゼンス通知メールを電話端末1に再度送信する。
【0117】
したがって、本実施の形態によれば、電話端末1のユーザは、携帯端末2に対して相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを何度も送らなくても、それまで通話不可能な状態にあったこの携帯端末2が通話可能になったことを直ちに知ることができ、利便性が向上する。
【0118】
また、本実施の形態によれば、電話端末1は、グループの指定を伴う相手端末確認指示をユーザから受け付けると、このグループに属する各携帯端末2に相手端末確認用プレゼンス調査要求メールを送信して、このグループに属する各携帯端末2から自端末用プレゼンス通知メールを受信する。そして、これらのプレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し表示する。したがって、本実施の形態によれば、複数の携帯端末2のプレゼンス情報をまとめて取得することができ、利便性が向上する。
【0119】
また、本実施の形態において、携帯端末2は、電話端末1から周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを受信すると、位置情報共有サーバ7から、予め登録された他の携帯端末2各々のGPS情報を取得し、これらのGPS情報が示す地点と自端末2のGPS情報が示す地点とを比較して、自端末2の付近に位置する周辺端末2を探索する。そして、周辺端末2の情報を含むプレゼンス情報を通知するための周辺端末用プレゼンス通知メールを生成して電話端末1に送信する。また、電話端末1は、ユーザから、携帯端末2の指定を伴う周辺端末確認指示を受け付けると、この携帯端末2に周辺端末確認用プレゼンス調査要求メールを送信して、この携帯端末2から周辺端末用プレゼンス通知メールを受信する。そして、このプレゼンス通知メールからプレゼンス情報を抽出し、ユーザ指定の携帯端末2の周辺端末2の情報を表示する。
【0120】
したがって、本実施の形態によれば、電話端末1のユーザは、例えば携帯端末2が通話不可能な状態にある場合に、この携帯端末2の付近にある他の携帯端末2(周辺端末)の存在を知ることができる。このため、周辺端末2に電話をして、通話不可能状態にある携帯端末2のユーザにメッセージを伝えてもらうことができ、利便性が向上する。
【0121】
なお、本実施の形態では、携帯端末2が通話可能状態にあるか否かを携帯端末2の通話状態およびマナーモード設定の有無に基づいて判断しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯端末2が備えるスケジュールデータに登録されている現在の予定(例えば会議中か否か)を、通話可能状態にあるか否かの判断基準に加えてもよい。この場合、端末状態取得部207が、プレゼンス調査要求メール処理部210の指示に従い、携帯端末2のスケジュールデータ記憶部(不図示)から現在の予定を読み出して、これを自端末2の端末状態に含めてプレゼンス調査要求メール処理部210に通知する。また、例えば、GPS情報が示す地点が、予め定められた通話禁止区域にあるか否かを通話可能状態にあるか否かの判断基準に加えてもよい。この場合、電話端末1および携帯端末2のそれぞれに通話禁止区域に関する情報を予め登録しておく。
【0122】
また、本実施の形態では、プレゼンス情報の取得機能を電話端末1に持たせ、プレゼンス情報の通知機能を携帯端末2に持たせているが、本発明はこれに限定されない。プレゼンス情報の取得機能を携帯端末2に持たせ、プレゼンス情報の通知機能を電話端末1に持たせてもよいし、あるいは、電話端末1および携帯端末2のそれぞれに、プレゼンス情報の取得機能および通知機能の両方を持たせるようにしてもよい。
【0123】
<第二実施の形態>
本発明の第二実施の形態に係る携帯端末3は、コールウェイティング機能を有するWAN83を介して、電話端末4A、4Bと接続する。そして、電子メール機能を利用して電話端末4A、4Bに通話相手の情報を通知する。
【0124】
図9は、本発明の第二実施の形態に係る携帯端末3が、通話相手の情報をプレゼンス情報として電話端末4A、4Bに送信する場合の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0125】
携帯端末3と電話端末4Bとの通話中に(S401)、電話端末4Aが携帯端末3に対して発信すると(S402)、WAN83から携帯端末3にコールウェイティング通知が着信する(S403)。
【0126】
これを受けて、携帯端末3は、コールウェイティング通知が着信したことをユーザに知らせて、ユーザからの応答操作を待つ。そして、ユーザから応答操作を受けることなく、所定時間tをタイムアウトしたならば(S404)、自身の電話帳データを用いて、コールウェイティング通知の発信者番号から電話端末4Aのメールアドレスを検索するとともに(S405)、電話端末4Bの電話番号から通話相手の個人情報(名前、役職、属性等)を検索する(S406)。そして、通話相手の情報をプレゼンス情報として通知するための電子メール(通話相手用プレゼンス通知メール)を生成し、この通話相手用プレゼンス通知メールを、自端末3に対して発信中の電話端末4Aに送信する(S407)。
【0127】
その後、携帯端末3は、ユーザから応答操作を受けると(S408)、コールウェイティング応答を送信する(S409)。そして、電話端末4Aは、WAN83から応答を受信し(S410)、携帯端末3との間に通話路が形成される(S411)。その結果、携帯端末3の通話相手が電話端末4Bから電話端末4Aに切り替わる。
【0128】
これを受けて、携帯端末3は、自身の電話帳データを用いて、前通話相手(保留中の通話相手)である電話端末4Bの電話番号から電話端末4Bのメールアドレスを検索するとともに(S412)、電話端末4Aの電話番号から現通話相手の個人情報(名前、役職、属性等)を検索する(S413)。そして、現通話相手(通話中の通話相手)の情報をプレゼンス情報として通知するための電子メール(通話相手用プレゼンス通知メール)を生成し、この通話相手用プレゼンス通知メールを前通話相手の電話端末4Bに送信する(S414)。
【0129】
つぎに、本実施の形態に係る携帯端末3について詳細に説明する。
【0130】
なお、電話端末4A、4Bには、電子メール機能を有する既存の電話機を利用できるので、その詳細な説明を省略する。
【0131】
図10は、本実施の形態に係る携帯端末3の概略機能構成図である。
【0132】
図示するように、携帯端末3は、無線通信インターフェース部301と、マンマシンインターフェース部302と、携帯電話機能部303と、メール送受信部304と、メール機能部305と、電話帳記憶部306と、コールウェイティング監視部307と、プレゼンス通知メール生成部308と、を有する。
【0133】
無線通信インターフェース部301は、WAN83を介して、電話端末4A、4B等と通信を行うための無線インターフェースである。
【0134】
マンマシンインターフェース部302は、ユーザが電話および各種操作を行うためのインターフェースであり、図示していないが、ハンドセット、スピーカ、フックボタン、ダイヤルキー等の操作部、およびLCD、LED等の表示部を備える。
【0135】
携帯電話機能部303は、無線通信インターフェース部301を介して、発着信処理、通話処理等の携帯電話本来の機能を実現する。
【0136】
メール送受信部304は、SMTP、POP3等の通信プロトコルに従い、無線通信インターフェース部301を介して電子メールの送受信を行う。
【0137】
メール機能部305は、電子メールの作成、閲覧および管理を行う電子メールクライアントである。メール機能部305は、マンマシンインターフェース部302を介してユーザから受け付けた文字列を送信メールに展開したり、メール送受信部304から受け取った受信メールを、マンマシンインターフェース部302を介してユーザに通知したり、送受信メールを保存したりする。
【0138】
電話帳記憶部306には、電話端末4A、4B毎に、電話番号、メールアドレス、ユーザの個人情報(名前、役職、属性(個人、友人、上司、部下等の携帯端末3のユーザとの関係)等)を含む電話帳データが記憶されている。
【0139】
コールウェイティング監視部307は、無線通信インターフェース部301を介してWAN83から携帯電話機能部303に着信するコールウェイティング通知を監視する。そして、コールウェイティング通知に対するユーザの応答操作の有無に応じて、通話相手用プレゼンス通知メールの送信先を決定する。そして、プレゼンス通知メール生成部308に、通話相手の個人情報を含むプレゼンス情報と、通話相手用プレゼンス通知メールの送信先アドレスとを渡して、通話相手用プレゼンス通知メールの生成を指示する。
【0140】
プレゼンス通知メール生成部308は、コールウェイティング監視部307の指示に従い、コールウェイティング監視部307より渡されたプレゼンス情報を通知するための通話相手用プレゼンス通知メールを生成する。そして、このプレゼンス通知メールを、メール送受信部304および無線通信インターフェース部301を介して、コールウェイティング監視部307より渡された送信先アドレスにより特定される電話端末4A、4Bに送信する。
【0141】
図11は、通話中にコールウェイティング通知が着信した場合における携帯端末3の動作を説明するためのフロー図である。
【0142】
まず、コールウェイティング監視部307は、所定時間tの経過によりタイムアウトする前に、あるいはコールウェイティング通知元が発信を終了する前に、携帯電話機能部303がマンマシンインターフェース部302を介してユーザからコールウェイティング通知に対する応答操作を受け付けたか否かを監視する(S501、S502)。
【0143】
この応答操作を受け付けたならば(S501でYES)、コールウェイティング監視部307は、前通話相手(コールウェイティング応答前の保留中の通話相手)の電話番号をキーにして、電話帳記憶部306から前通話相手のメールアドレスを検索するとともに(S503)、コールウェイティング通知の発信者番号をキーにして、電話帳記憶部306からコールウェイティング通知元の個人情報を検索する(S504)。なお、電話帳記憶部306に前通話相手のメールアドレスが登録されていない場合は、このフローを終了する。
【0144】
それから、コールウェイティング監視部307は、コールウェイティング通知元の個人情報を含むプレゼンス情報を生成する。そして、プレゼンス通知メール生成部308に、このプレゼンス情報を前通話相手のメールアドレスとともに渡して、通話相手用プレゼンス通知メールの生成を指示する。これを受けて、プレゼンス通知メール生成部308は、コールウェイティング監視部307より渡されたプレゼンス情報により特定される相手と自端末3とが通話中であることを通知するための通話相手用プレゼンス通知メールを生成する。そして、この通話相手用プレゼンス通知メールを、メール送受信部304および無線通信インターフェース部301を介して前通話相手に送信し(S505)、このフローを終了する。
【0145】
一方、コールウェイティング通知に対する応答操作を受け付ける前(S501でNO)に、所定時間tの経過によりタイムアウトしたか、あるいはコールウェイティング通知元が発信を終了したならば(S502でYES)、コールウェイティング監視部307は、コールウェイティング通知の発信者番号をキーにして、電話帳記憶部306からコールウェイティング通知元のメールアドレスを検索するとともに(S506)、通話相手の電話番号をキーにして、電話帳記憶部306から通話相手の個人情報を検索する(S507)。なお、電話帳記憶部306にコールウェイティング通知元のメールアドレスが登録されていない場合は、このフローを終了する。
【0146】
それから、コールウェイティング監視部307は、通話相手の個人情報を含むプレゼンス情報を生成し、プレゼンス通知メール生成部308に、このプレゼンス情報をコールウェイティング通知元のメールアドレスとともに渡して、通話相手用プレゼンス通知メールの生成を指示する。これを受けて、プレゼンス通知メール生成部308は、コールウェイティング監視部307より渡されたプレゼンス情報により特定される相手と自端末3が通話中であることを通知するための通話相手用プレゼンス通知メールを生成する。そして、この通話相手用プレゼンス通知メールを、メール送受信部304および無線通信インターフェース部301を介して、コールウェイティング通知元に送信する(S508)。
【0147】
その後、コールウェイティング監視部307は、携帯電話機能部303がコールウェイティング通知に対する応答操作を受け付けたか否かの監視を続ける(S509、S510)。そして、この応答操作を受け付けたならば(S509でYES)、S503に進む。一方、この応答操作を受け付けることなく(S509でNO)、コールウェイティング通知元が発信を終了したならば(S510でYES)、このフローを終了する。
【0148】
なお、S505において、プレゼンス通知メール生成部308が、前通話相手の個人情報に含まれている属性に応じて異なる文面を利用して、通話相手用プレゼンス通知メールを生成するようにしてもよい。この場合、プレゼンス通知メール生成部308に、通話相手用プレゼンス通知メール用の文面を予め複数登録しておく。そして、S503において、コールウェイティング監視部307が前通話相手のメールアドレスおよび個人情報の属性を検索し、S504において、コールウェイティング監視部307が、プレゼンス通知メール生成部308に、プレゼンス情報および前通話相手のメールアドレスとともに、前通話相手の個人情報の属性を渡すようにすればよい。
【0149】
同様に、S508において、プレゼンス通知メール生成部308が、コールウェイティング通知元の個人情報に含まれている属性に応じて異なる文面を利用して、通話相手用プレゼンス通知メールを生成するようにしてもよい。この場合、プレゼンス通知メール生成部308に、通話相手用プレゼンス通知メール用の文面を予め複数登録しておく。そして、コールウェイティング監視部307が、S506において、コールウェイティング通知元のメールアドレスおよび個人情報の属性を検索し、S507において、プレゼンス通知メール生成部308に、プレゼンス情報およびコールウェイティング通知元のメールアドレスとともに、コールウェイティング通知元の個人情報の属性を渡すようにすればよい。
【0150】
以上、本発明の第二実施の形態について説明した。
【0151】
本実施の形態において、携帯端末3は、通話中にコールウェイティング通知を受信した場合に、このコールウェイティング通知に対してユーザが応答したならば、コールウェイティング通知元の情報を取得し、取得した情報をプレゼンス情報として前通話相手に送信する。一方、このコールウェイティング通知に対してユーザが応答することなくタイムアウトしたならば、通話相手の情報を取得し、取得した情報をプレゼンス情報としてコールウェイティング通知の送信元に送信する。
【0152】
したがって、本実施の形態によれば、携帯端末3は、プレゼンス情報を前通話相手あるいはコールウェイティング通知元に直接送信するので、専用のサーバを必要とすることなく、最新のプレゼンス情報を知らせることができる。
【0153】
また、本実施の形態によれば、携帯端末3がコールウェイティング通知に応答しない場合に、コールウェイティング通知元はその理由(携帯端末3の通話相手)を知ることができ、一方、携帯端末3がコールウェイティング通知に応答し、その結果、通話が保留された場合に、前通話相手はその理由(コールウェイティング通知元)を知ることができるので、利便性が向上する。
【0154】
なお、本実施の形態では、本発明を携帯端末3に適用した場合を例にとり説明したが、本発明は電話端末にも同様に適用可能である。
【0155】
また、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0156】
例えば、上記の各実施の形態では、プレゼンス情報の送受信に電子メール機能を利用しているが、本発明はこれに限定されない。通話状態にかかわらずプレゼンス情報の送受信を可能とする電話以外の通信機能を広く利用できる。
【0157】
また、図4に示す電話端末1、図7に示す携帯端末2、および図10に示す携帯端末3の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびNIC(Network Interface Card)、モデム等の通信インターフェースを備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【符号の説明】
【0158】
1:電話端末、2:携帯端末、3:携帯端末、4A、4B:電話端末、6:地図配信サーバ、7:位置情報共有サーバ、51:ゲートウェイ、52:無線基地局、81:LAN、82:WAN、83:WAN、101:通信インターフェース部、102:マンマシンインターフェース部、103:電話機能部、104:メール送受信部、105:メール機能部、106:電話帳記憶部、107:プレゼンス調査要求メール生成部、108:メール振分部、109:地図データ要求部、110:プレゼンス通知メール処理部、111:プレゼンス情報表示部、201:無線通信インターフェース部、202:マンマシンインターフェース部、203:携帯電話機能部、204:メール送受信部、205:メール機能部、206:GPS受信部、207:端末状態取得部、208:位置情報共有処理部、209:メール振分部、210:プレゼンス調査要求メール処理部、211:プレゼンス通知メール生成部、301:無線通信インターフェース部、302:マンマシンインターフェース部、303:携帯電話機能部、304:メール送受信部、305:メール機能部、306:電話帳記憶部、307:コールウェイティング監視部、308:プレゼンス通知メール生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話以外の通信機能を備えた複数の電話端末を有する電話システムであって、
プレゼンス通知側の前記電話端末である第一の電話端末は、
前記通信機能によりプレゼンス調査要求を受信した場合に、自電話端末あるいは自電話端末近傍に存在する前記電話端末の情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段により取得した情報をプレゼンス情報として、前記通信機能により前記プレゼンス調査要求の送信元に送信するプレゼンス情報送信手段と、を有し、
プレゼンス取得側の前記電話端末である第二の電話端末は、
ユーザにより前記第一の電話端末の指定を受け付けた場合に、前記通信機能により前記第一の電話端末に前記プレゼンス調査要求を送信して、前記第一の電話端末から前記プレゼンス情報を受信するプレゼンス情報受信手段と、
前記プレゼンス情報受信手段により受信した前記プレゼンス情報を表示するプレゼンス表示手段と、を有する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電話システムであって、
前記第二の電話端末は、
前記プレゼンス情報受信手段により受信した前記プレゼンス情報が、前記第一の電話端末が通話可能であることを示している場合に、前記第一の電話端末に自動発信する自動発信手段をさらに有する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電話システムであって、
前記端末情報取得手段は、
前記プレゼンス調査要求に応答して取得した自電話端末の情報が、自電話端末が通話不可能であることを示している場合に、自電話端末が通話可能になるのを待って自電話端末の情報を再度取得し、
前記プレゼンス情報送信手段は、
前記端末情報取得手段により再度取得した自電話端末の情報をプレゼンス情報として、前記通信機能により前記プレゼンス調査要求の送信元に再度送信する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項4】
電話以外の通信機能を備えた電話端末であって、
前記通信機能によりプレゼンス調査要求を受信した場合に、自電話端末あるいは自電話端末近傍に存在する前記電話端末の情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段により取得した情報をプレゼンス情報として、前記通信機能により前記プレゼンス調査要求の送信元に送信するプレゼンス情報送信手段と、を有する
ことを特徴とする電話端末。
【請求項5】
電話端末以外の通信機能を備えた電話端末であって、
前記通信機能により、ユーザにより指定された他の電話端末にプレゼンス調査要求を送信して、当該他の電話端末からプレゼンス情報を受信するプレゼンス情報受信手段と、
前記プレゼンス情報受信手段により受信した前記プレゼンス情報を表示するプレゼンス表示手段と、
前記プレゼンス情報受信手段により受信した前記プレゼンス情報が、前記他の電話端末が通話可能であることを示している場合に、当該他の電話端末に自動発信する自動発信手段と、を有する
ことを特徴とする電話端末。
【請求項6】
電話以外の通信機能を備えた電話端末であって、
通話中にコールウェイティング通知を受信した場合に、当該コールウェイティング通知にユーザが応答したならば、当該コールウェイティング通知の送信元の情報を取得し、当該コールウェイティング通知にユーザが所定時間内に応答しなかったならば、前記通話中の通話相手の情報を取得する端末情報取得手段と、
前記通信機能により、前記端末情報取得手段により取得した情報をプレゼンス情報として、前記コールウェイティング通知にユーザが応答したならば前記通話相手に送信し、前記コールウェイティング通知にユーザが所定時間内に応答しなかったならば当該コールウェイティング通知の送信元に送信するプレゼンス情報送信手段と、を有する
ことを特徴とする電話端末。
【請求項7】
電話端末のプレゼンス情報の通知方法であって、
第一の電話端末は、第二の電話端末からプレゼンス調査要求を受信すると、自電話端末あるいは自電話端末近傍に存在する電話端末の情報を取得し、取得した情報をプレゼンス情報として前記第二の電話端末に送信し、
前記第二の電話端末は、ユーザから前記第一の電話端末の指定を受け付けると、当該第一の電話端末に前記プレゼンス調査要求を送信して、当該第一の電話端末からプレゼンス情報を取得し表示する
ことを特徴とするプレゼンス情報の通知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−254237(P2011−254237A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126000(P2010−126000)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【出願人】(000134707)株式会社ナカヨ通信機 (522)
【Fターム(参考)】